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佛教大學研究紀要 52号(19680314) 241鈴木博「中世の謎について : 國語學的考察のもとに」

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Academic year: 2021

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ヤ ラ 使 者 來 テ 、 此 問 ノ 御 遊 二 參 相 ヒ 候 ツ ル 其 御 名 殘 忘 レ 遣 レ 候 ハ ネ ハ 、 又 ロ ト 勝 負 一 ロ ト 存 候 、 釖 ノ 小 林 へ 參 合 度 候 、 ト 申 ケ ル ニ 、 太 子 ノ 御 返 事 ニ ハ 、 自 是 一 勸 申 度 候 ツ ル ニ 遮 テ 承 候 上 ハ 急 キ 御 出 候 へ 、 則 罷 出 ヘ シ 、 ト 仰 ケ レ ハ 、 童 子 逹 モ 面 々 二 出 ラ レ ケ リ 。 サ テ 太 子 ノ 云 ハ ク 、 珍 キ 勝 負 一 結 ヒ 設 タ ル 由 、 以 使 者 一承 候 ツ ル ハ 何 ナ ル 事 ソ ヤ 、 イ ツ

カ タ リ ニ テ 候 、 ト 申 サ ル ル 時 、 太 子 険 ヲ 含 坐 テ 、 意 得 タ リ 、 譬 ハ 此 間 ノ 勝 負 二 度 々 負 玉 テ 失 本 意 一面 々 二 宿 所 々 々 ニ テ 語 玉 二 父 母 ノ 哀 ミ ノ 深 サ ハ 何 ニ モ シ テ 勝 セ ハ ヤ ト 思 テ 種 々 ノ 難 事 ヲ 謂 教 玉 ヲ 學 ヒ 覺 テ 坐 ス ナ 、 兒 ハ 決 定 負 ヌ ヘ ケ レ 、 推 量 ハ ヨ モ 不 違 一、 早 ノ \ 、 ト 仰 ケ ル ニ 、 卅 六 人 皆 面 ヲ 赤 メ 舌 振 テ 、 サ レ ハ 何 ト テ 知 食 シ ケ ル ソ ヤ 、 誰 申 ツ

ト モ 覺 ヘ ス 、 サ ス カ 御 一 門 ノ 君 逹 ハ 皆 此 方 二 御 同 心 ア ル 事 也 、 況 ヤ 卿 相 ノ 子 息 逹 ハ (皆 此 方 ) サ リ ト モ 心 替 ハ ヨ

ナ ト モ ア ラ シ 物 ヲ 、 ト テ 先 或 童 子 、 太 子 ノ 御 前 二 參 テ 本 ヨ リ 習 澄 セ ル 事 ナ レ ハ 、 何 々 ト 云 事 ヲ 一 結 ヒ 仕 候 ハ ン 、 ト ナ ト 申 サ レ ケ ル ニ 、 太 子 ハ ヱ ミ く ト 打 険 ヒ 、 阿 子 ハ 名 字 ヲ タ ニ 未 知 一 、 其 趣 ハ 何 様 ナ ル 事 ソ 、 ト 御 尋 有 シ ニ 、 何 ヒ ヒ ヒ テ フ ナ ト 々 ト 申 ハ 敵 方 力 難 ノ 詞 ヲ 作 成 テ 問 時 、 作 成 問 、 其 意 二 不 替 一 答 へ 候 、 遲 ク 答 ル 時 何 々 ト 申 ヲ 軈 テ 名 字 二 置 口 口 、 サ レ ハ コ ソ 兒 ハ 惣 シ テ 意 得 ヌ 事 ナ レ ト モ 面 々 本 ト ス ロ ロ 上 者 疾 々 、 ト 仰 ケ レ ハ 、 此 童 子 、 母 ニ ハ 再 ヒ 合 ヘ ト 毛 、 ル サ ノ ス ル 何 ト ヤ 父 ニ ハ 一 度 モ 不 合 一 、 所 具 一五 躰 六 根 ノ 中 ニ ハ 何 ク ソ ヤ 、 ト 立 タ リ 。 太 子 軈 テ ノ 御 詞 二 、 不 思 議 ヤ ナ 、 大 ニ 段 不 審 也 、 親 ハ 一 世 ノ 契 ニ テ 只 今 生 計 ナ レ ハ 再 ヒ 難 會 期 一、 而 二 父 一二 度 モ 會 ヌ ハ 常 二 云 習 セ ル 事 也 、 付 其 一 母 中 世 の 謎 に つ い て こ 四 三

(4)

二 四 四 二 再 ヒ 會 ラ ン 事 コ ソ 意 得 難 ケ レ 、 母 二 合 ハ ハ 父 ニ モ 可 合 一、 難 心 得 一 事 哉 、 ト 打 案 シ 坐 テ 、 人 ノ 身 ノ 五 躰 六 根 ノ 中 ナ ラ バ 何 處 ソ ト 立 ル ナ 、 ト 仰 ケ レ ハ 、 彼 童 子 逹 、 サ レ ハ コ ソ 知 食 レ ネ 、 勝 ヌ ル ヨ 噛 ト 悗 テ 有 シ ニ 、 太 子 ノ 御  

一、

カ タ ト ル 金 剛 力 士 ノ ニ 王 、 是 モ 父 母 ノ ニ 也 、 金 剛 ハ ロ ヲ 開 ク 、 阿 一 字 ヲ 顯 ス 、 力 士 ハ ロ ヲ 塞 ク 、 吽 ノ 一 字 ヲ 顯 也 、 象 父 一 シ ト 阿 字 ハ ロ ヲ 塞 テ 謂 ン ト ス レ ハ 不 被 云 一、 吽 ノ 字 ハ 何 カ ニ ロ ヲ 不 合 一 ス レ ト モ 合 、 是 母 ノ 形 也 、 爰 二 知 ヌ 、 母 ト 云 時 ハ ニ 度 ヒ 合 レ 唇 励 父 ト 云 時 ハ 一 度 モ 不 合 一、 一 定 唇 ヲ 云 ナ 、 童 子 逹 、 ト 仰 ケ リ 。 此 時 童 子 逹 興 覺 テ ア キ レ テ 、 不 思 ノ 御 知 惠 ヤ 、 今 ハ 何 ナ ル 事 ヲ 申 ト モ 御 答 可 有 一 ソ 、 ト 思 テ 心 弱 ク 思 ケ ル 處 二 、 或 人 父 母 子 ヲ 勝 ト 思 テ 淺  

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ニ ナ ト く フ ノ 中 ノ 五 躰 六 根 何 ク ソ ヤ ト ハ 、 有 身 一時 ハ 上 ハ 不 動 一、 下 ノ ミ 動 ク ト 立 タ ル 何 々 也 、 人 力 非 所 及 一見 ハ 更 二 不 知

ス ル ハ 米 コ ソ ア レ 、 サ レ ハ 米 二 成 ス ニ ハ 慴 臼 ト 云 物 力 下 ハ 定 ヲ 象 ト テ 不 動 一 、 上 ハ 惠 ヲ 象 テ 種 々 二 廻 リ 動 ク 、 キ ヲ ル ヲ ッ メ ッ 是 世 間 出 世 ノ 根 本 續 生 一 求 道 一源 也 、 サ レ ハ 賤 ノ 女 賤 ノ 男 ノ 態 ナ リ 、 推 ス ル ニ 褶 臼 ナ 、 又 打 返 テ 人 體 ノ 申 ニ ア ラ ハ 是 ハ 上 ハ 不 動 一、 下 ハ 動 ナ ラ バ 、 頤 ナ 、 上 ノ 歯 莖 ハ 動 カ ヌ ニ 下 ノ 歯 莖 ハ 動 ク 、 見 力 思 案 ハ ヨ モ 不 替 一物 ヲ 、 ト ニ

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二 四 六 れ る ( 左 表 の 数 字 は 謎 の 竭 出 順 を 示 す 番 號 ) 。

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筋 を 本 居 内 遠 の 解 は 、 ゆ る り は 圍 爐 な り 。 風 ふ け ば 灰 の た つ よ り 、 は ひ だ て と 解 た る な り (傍 線 稿 者 、 以 下 す べ て 同 じ 。 な お 私 に 句 讀 點 を 施 し 濁 點 を 補 う ) と し 、 鈴 木 彙 三 氏 編 ﹃ こ と ぼ 遊 び 辭 典 ﹄ ( 以 下 、 辭 典 と 略 稱 ) も こ れ を 受 け つ ぎ 、 ゆ る り は 圍 爐 裏 の 訛 。 こ れ に 風 が 吹 き つ け れ ぼ 、 灰 洲 立 つ と す る 。 圍 爐 裏 は 兩 足 院 本 節 用 集 や 元 和 本 下 學 集 ( 岩 波 文 庫 。 以 下 、 下 學 集 と 略 稱 ) で は イ ロ リ で あ る が 、 永 祿 六 年 ( 一 五 六 三 ) の 抄 で あ る 玉 塵 抄 (國 立 國 會 圖 書 館 藏 ) に ユ ル リ ノ 灰 ヲ カ キ ダ イ テ 火 ヲ サ カ イ テ ア タ ル ポ ト ニ ( 一 19 オ 。 叡 山 文 庫 藏 本 も 同 文 ) な ど と 見 え 、 天 正 十 八 年 本 節 用 集 や 日 葡 辭 書 に も ユ ル リ が 見 え る か ら 、 問 題 文 中 の ﹁ ゆ る り ﹂ を 圍 爐 裏 の 意 に 取 る こ と が で き 、 さ ら に ﹁ 追 風 ﹂ の 意 を ﹁ 吹 き 入 る 風 ﹂ (大 目 本 國 語 辭 典 の 第 三 義 ) と 見 れ ば 、 内 遠 や 辭 典 の 自 動 詞 ﹁ た つ ﹂ ( し た が つ て ﹁ た て ﹂ は 命 令 形 ) を 、 他 動 詞 に 改 め ﹁ 圍 爐 裏 に 風 が 吹 き 入 つ て 灰 劃 立 て ﹂ (連 用 止 め ) と 解 い て 何 ら 支 障 は な い 。 が 、 類 從 本 の 本 文 の 場 合 に は 次 の よ う な 解 き 方 も ま た 可 能 な の で は な い か と 考 え ら れ る 。 そ れ は ﹁ 追 風 ﹂ を ﹁ 追 ひ ざ ま に う し ろ よ り 吹 き 來 る 風 ﹂ ( 大 日 本 國 語 辭 典 の 第 一 義 ) の 意 に 取 り 、 ﹁ ゆ る や か に 吹 く 風 が 蠅 を 追 い 立 て る ← 蠅 立 て ﹂ (命 令 形 。 も つ と も 連 用 止 め に も 見 得 る ) と 解 く の で あ る 。 ﹁ だ ら り 刎 帶 ﹂ の ご と く に ﹁ ゆ る り の 風 ﹂ と い う 表 現 法 も あ り 得 た の で は あ る ま い か と 考 え 、 そ の 風 は 蠅 を 吹 き 飛 ぼ す ほ ど の 烈 し い 毛 の で は な く 止 ま つ て い る の を 追 い 立 て る 程 度 の ゆ る や か な も の で あ つ た と 見 る な ら ば 、 當 時 の 蝿 の 發 音 が ハ イ で あ つ た 證 に 支 え ら れ て こ の 私 解 も 成 立 し 得 る か と 思 わ れ る の で あ る 。 中 世 の 謎 に つ い て 二 四 七

(8)

: 二 四 八 蝿 の 發 音 に つ い て は 現 在 、 腿 東 で ば 八 イ 、 關 西 で は ハ エ の よ う で あ る が (昭 和 35 年 5 月 14 日 朝 日 新 聞 夕 刊 ) 、 古 く ば ハ へ で あ つ た こ と は 古 辭 書 類 に 明 ら か で あ る (大 言 海 參 照 ) 。 こ れ が 室 町 期 に は ハ エ ( た だ し エ の 音 は 全 般 に 當 時 ヤ 行 の イ ェ の 音 で あ つ た と 見 る の が 通 説 。 つ い で に ハ 行 音 が フ ァ 行 音 で あ つ た こ と は こ こ で は 關 係 し な い ) と 音 變 化 し て 來 て い た は ず で あ る け れ ど も 、 天 草 版 伊 曾 保 物 語 (以 下 、 伊 曾 保 と 略 稱 ) で は 全 例 h 巴 で あ つ て f a y e で は な く 、 易 林 本 や 下 學 集 も す べ て ハ イ で あ る 。 こ れ は 例 え ば 、 宸 34 や ふ れ か ち や う か い る ︹ 注 4 ︺ の 蛙 ( か い ヵ チ ヤ ウ → 蚊 入 る 。 易 林 本 ﹁ 蚊 帳 ﹂ ) な ど と 同 じ く 、 ア 段 音 に 後 接 す る エ (団 Φ ) 音 は イ 音 に 轉 ず る 傾 向 が あ つ た か ら で あ る 。 つ じ か ぜ

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宸 89 御 ま へ に さ ふ ら ふ ご よ う ま っ に お い て ﹁ 御 用 待 つ ← 五 葉 松 ﹂ の 用 ( よ う ) と 葉 ( え ふ ) ど が 同 音 と し て 解 け る の で あ る 。 こ の 開 合 の 別 と い う 覗 點 か ら 辭 典 の 犯 し て い る 解 法 の 誤 り を 擧 げ る と 、 宸 52 兒 の か み な き は ほ う し に は お と り ゐ 中 に を け こ い し ー に お い て ( 辭 典 は 類 燭 に 掾 つ て い る が 、 今 の 場 合 本 文 に 重 要 な 違 い は な い )、 辭 典 は む つ む ゆ   ね む む む む ロ ほ う し に は お と り は 、 は う し か ら は う ( お ) を 取 る こ と で 、 し が 殘 つ て 、 こ し と す る け れ ど も 、 内 遠 が 解 い た よ う に ﹁ 劣 り ﹂ を ﹁ 尾 綵 り ﹂ と 見 て 、 ﹁ ほ う し ﹂ の ﹁ し ﹂ を 採 る と す べ き で あ る 。 辭 典 の ご と き 解 法 の う べ な い 難 い 理 由 は 、 當 時 に お け る ﹁ 法 師 ﹂ の 發 音 が 、 辭 典 に 考 え て い る 開 音 ﹁ は う し ﹂ で は な く て 合 音 ﹁ ほ う し ﹂ で あ つ た と 思 わ れ る か ら で あ る 。 天 理 圖 書 館 藏 ﹃ 謎 の 本 ﹄ ( 以 下 、 謎 本 と 略 稱 。 石 川 氏 か ら 借 覽 の 原 本 寫 眞 に よ る 。 辭 典 に 付 載 さ れ て い る が 些 少 の ミ ス が あ る 。 原 本 は 答 を 問 題 か ら 離 し て 別 に ま と め て あ る が 本 稿 で は 續 け る ) に お い て は 、、 rJ S ,;,, は 口 頭 語 的 色 彩 を 濃 く し て 謎 17 ち こ に か み は な い そ ほ う し か み に を く な い な か に を け 碁 石 ホ フ シ ヒ ヤ ウ ホ ウ ホ ウ と 記 さ れ て い る が 、 や は り ﹁ ほ う し ﹂ と あ る 。 法 の 字 音 は 漢 音 は 開 音 で あ る が 、 ﹁ 法 師 ﹂ (易 林 本 ) 、 ﹁ 兵 法 ﹂ ・ ﹁ 法 リ ヤ ウ 令 ﹂ (陽 明 文 庫 藏 の 下 學 集 。 以 下 、 陽 明 本 と 略 稱 ) な ど 呉 音 で は ム 呈 日 で あ る 。 こ の よ う に し て 、 宸 m ほ う つ き ま さ か り ホ ウ ッ キ を ﹁ 法 盡 き ← 魔 盛 り ﹂ と 解 き 得 る の も 、 ﹁ (佛 ) 法 ﹂ の 音 が ﹁ 山 茨 菰 ﹂ (下 學 集 ) と 同 じ く 合 音 だ か ら で あ る 。 同 樣 に ﹃ 宣 胤 卿 記 ﹄ 文 明 十 三 年 の 謎 ( 史 料 大 成 42 。 以 下 、 宣 胤 と 略 稱 ) の 申 世 の 謎 に つ い て 二 四 九

(10)

二 五 〇 風 絡 成 雨 聲 香 、 又 セ ウ 、 鷹 名 ( 一 八 八 頁 ) を 辭 曲 ハ が 誤 答 し て ﹁ 香 ま た は 笙 ﹂ と し て い る ( 一 八 六 頁 ) の も 訂 し 得 よ う 。 實 際 に こ の 謎 を 解 く と ﹁ カ + ウ H カ ウ 、 ま た は 、 セ + ウ ほ セ ウ ﹂ が 得 ら れ る が 、 ロ ド リ ゲ ス 日 本 大 文 典 ( 以 下 、 大 文 典 と 略 稱 ) に P e r a T a c a s t e m p r o p r i o ° D a i ° F e m e a °

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× O ° M a c h o ° ﹁ ・ v t , C o n o t a c a u a D a i s " 図 O s 噌 ( 80 オ ) せ う と 見 え 、 セ ウ ( 小 ) は 雄 鷹 の 謂 な の で あ る ︹ 土 井 忠 生 先 生 譯 書 三 一 三 頁 參 照 。 な お 和 字 正 濫 鈔 に 語 源 を ﹁ 兄 鷹 ﹂ と し て い る (﹃ 契 沖 全 集 7 ﹄ 一 七 〇 頁 ) の は 、 ダ イ ( 大 ) と い う 雌 鷹 の 稱 呼 と 關 連 性 が な い 點 か ら も 誤 り で あ る ︺ 。 さ ら に ま た 、 辭 孟 ハ に 收 載 洩 れ の 宸 93 し ゆ く の け い せ い 一 こ つ て う に 對 す る 内 遠 の 次 の よ う な 解 法 も 、 同 じ 見 地 か ら 誤 り で あ る と 見 做 さ れ る (類 囎 は ﹁ し ゅ く ﹂ を ﹁ や ど ﹂ ) 。 け い せ い は 遊 女 な り 。 功 を つ み て 手 だ れ の 業 あ る を こ つ ち や う と い へ り 。 こ は 、 よ く 人 の 心 を ま ど は す 意 を 古 狐 の 人 を 魅 す に た と へ 、 古 狐 は 頂 の 毛 兀 た る よ り し て 兀 頂 と い ふ 戯 語 に て 、 そ の 中 に も 第 一 の 功 者 の 意 に て 一 兀 頂 一 越 調 と 解 た る な れ ど (以 下 省 略 ) 當 時 の 謎 が 二 段 謎 で あ る 點 か ら 、 二 こ つ て う ﹂ に 意 味 を ダ ブ ラ せ て 解 こ う と す る 方 針 に は 賛 成 で あ る け れ ど も 、 ︹ 注 7 ︺ 頂 ( ち ゃ う ) と 調 ( て う ) と は 開 合 が 異 な る の で 、 到 底 從 い 難 い の で あ る 。 開 合 の 別 は 謎 本 に お い て も 守 ら れ て い る 。 例 え ば ︹ 注 8 ︺ 謎 2 ね う は う の む か ひ か み も い は ψ で ま り

(11)

ニ ョ ウ バ ウ に お い て 、 ﹁ ね う は う ﹂ に は ﹁ 女 房 ﹂ (易 林 本 ) ー 1 天 草 版 李 家 物 語 ( 以 下 、 天 草 夲 家 と 略 稱 ) や 伊 曾 保 で も 同 樣 に ね う は う

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筆 記 の 謎 小 考 ﹂ 1 ﹃ 國 語 國 文 ﹄ 35 年 4 月 ) 中 の [ つ に 、 あ る い は 後 世 の 誤 寫 に 基 づ く 混 同 か と 臆 測 さ れ る も の が あ る 。 そ れ は 寒 63 し 丶 と ら の の と を き つ て か ん や う の 用 に た 丶 す 何 ソ 十 六 ら か ん カ ソ ヨ ウ

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カ ク ワ ホ ① 嘉 禾 ト 云 フ ハ ⋮ ⋮ 尚 書 二 畝 ヲ ニ ツ ニ シ テ 末 ノ 穗 ガ マ ヂ ツ テ イ ネ ノ デ キ タ ヲ 云 フ ソ ( 五 3ー ウ ) キ チ ② 雉 ガ ツ レ テ ア ル ク ソ ( 一 4 ウ ) ツ チ ウ フ ③ 迂 占 ヲ シ タ ソ ( 二 57 オ ) ハ ウ チ ヤ ク ブ シ ソ ④ 傍 若 無 人 ( 三 26 ウ ) ユ ウ チ ユ ツ ⑤ 憂 恤 ( 三 32 オ ) チ ヤ ツ ク ワ ソ ⑥ 弱 冠 ハ ニ 十 ノ 年 ソ (五 3 ウ ) チ ヤ ツ ク ワ ン ⑦ 弱 冠 ノ 年 ( 五 14 オ ) ロ ズ を ヅ と す る も の 。 見 あ た ら な い 。 日 ヂ を ジ と す る も の 。 ホ ウ ⑧ 天 子 ノ ヲ ウ ヂ ジ ヤ 程 二 後 二 侯 二 封 ゼ ラ レ タ ゾ (四 2 オ )

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ジ キ ⑩ 上 書 ハ 書 ヲ 直 二 天 子 二 奉 ツ ル ソ ( 五 19 ウ ) ウ シ ⑪ 鹿 ガ 氏 ヂ ヤ ホ ト ニ ヨ ソ ヘ テ 云 フ タ ソ ( 七 2 ウ ) カ ジ ⑫ 鍛 治 ( 七 13 ウ ) シ エ ク ⑬ 軸 ( 七 14 オ ) ジ ヨ ⑭ 除 ( 七 40 ウ ) ソ ウ シ ヨ ⑲ 大 丈 夫 ハ 天 下 ヲ コ ソ 掃 除 セ ウ ズ レ (+ 14 ウ ) 四 ヅ を ズ と す る も の 。 ユ セ ツ

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二 五 四 と あ つ て 、 も と ﹁ 一 ニ ナ ﹂ と 書 か れ て い た の を ﹁ マ チ ﹂ と 誤 讃 (誤 寫 ) し た こ と に 基 づ く も の と 考 え ら れ る 。 も ち ろ ん 、 か よ う な 四 つ が な の 混 同 例 が 寛 永 十 五 年 版 十 冊 本 に 生 じ る こ と に つ い て は 、 當 時 の 一 般 口 頭 語 の 世 界 に す で に あ る 程 度 の 混 同 が お こ な わ れ て い た か ら と 思 わ れ る 。 さ い ご に 、 ⑨ の ﹁ ジ キ ﹂ と ⑯ の ﹁ ナ マ ズ ﹂ に つ い て は 、 本 來 は ﹁ 直 ﹂ や ﹁ 鯰 ﹂ の 意 で な く 、 清 音 の ﹁ シ キ ﹂ 八 式 V ・ ナ マ ス 八 膾 V で は な い か と 思 わ れ る 。 す な わ ち 先 竭 の 兩 足 院 本 に は 、 そ れ ぞ れ 世 話 二 勸 學 院 ノ 雀 ハ 蒙 求 ヲ 囀 ト 云 ハ 李 澣 カ ツ カ ウ 小 女 ノ 名 ヲ 雀 ト 云 者 ソ 其 マ テ 此 蒙 求 ヲ 囀 タ ソ シ キ ノ ス ス メ テ ハ ナ イ ソ (上 ノ 上 3 オ ) ニ 或 作 レ 鯖 々 ハ 魚 名 ソ 亦 作 レ 肛 ナ マ ス ト 云 説 モ ア リ (上 ノ 下 64 ウ ) と あ つ て 、 ﹁ シ キ ﹂ は 、 本 式 と か 本 當 な ど の 意 味 で 、 中 世 の 抄 物 な ど で 左 の よ う に 用 い ら れ て い る 語 で あ る 。 シ キ 此 ノ 女 く た け 二 三 寸 ぼ か り の 小 女 V ガ ノ チ ニ 式 ノ ヲ ウ キ ナ 人 ホ ド ニ ナ ツ テ ( 玉 塵 抄 、 八 38 オ ) 文 章 ハ シ キ ノ 文 章 ニ ア ラ ス 、 文 ノ ウ ツ ク シ イ 、 ア ヤ 、 レ ウ ラ ン ソ (古 活 字 版 莊 子 抄 一 23 ウ ) ︹ 注 9 ︺ 以 上 の 檢 討 に よ つ て 蒙 求 が 室 町 期 に 講 抄 せ ら れ た 際 に は 、 四 つ が な の 混 同 は な か っ た も の と 考 え ら れ る 。 さ て 謎 集 に つ い て 見 れ ば 、 混 同 例 が 宸 筆 本 に な く 、 謎 本 と 寒 川 に あ る 。 ま ず 謎 本 の 謎 搦 座 頭 の れ い か へ し み つ -い れ は ﹁ 見 引 + れ い ( 禮 ) の 逆 ﹂ ← ﹁ み つ (水 ) 入 れ ﹂ と 解 か れ る が 、 と す る と 、 謎 25 み な と く の 筆 ・の あ と つ つ ち . ツ ヘ ジ

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利 支 丹 斈 譱 ﹄ 二 四 九 頁 霪 参 照 ) 、 易 林 本 も 、不 ズ ー で あ る 。 し た が つ て 答 の 篠 部 は 、 む し ろ ﹁ ず ﹂ と あ る の が 望

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で ほ ﹁ 字 ﹂ を ﹁ ぢ ﹂ と 記 す 混 亂 も 見 え て い る 。 ら は と の 樣 の ら の 字 。 び は か み さ ま の 彼 び の 瀏 潮 ト 。 い ら ぬ 事 に 氣 を つ け た の ( 一 八 頁 )

2

81

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れ る も の も あ つ た よ う で 、 例 え ぼ 副 詞 ﹁ や が て ﹂ は 清 音 形 も 天 草 夲 家 に v a c a te ( = 責 ) と 見 え る ( 姉 崎 正 治 博 士 中 世 の 謎 に つ い て 二 五 五

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