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凡例 : 埋立て地ガス : 都市下水と産業廃水の汚泥ガス : その他 ( 分散型農業施設 都市ごみメタン化施設 集約型混合消化施設 ) フランスの海外県は含まず 出典 :Biogas barometer EUROBSERV ER November 2014 EurObserv'ER 図 1-1 EU

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欧州のバイオガスの現状 ~EUROBSERV’ER~

欧州の再生可能エネルギーの様々な部門の発展の監視を行うコンソーシアムである EurObserv’ER が発行した固形バイオマスに関するレポート『Biogas barometer – EUROBSERV’ER – November 2014』を以下に報告する。 欧州のバイオガスの現状 ~EurObserv'ER バローメータ~ EurObserv'ER(フランス) 1.はじめに バイオガスのエネルギー使用量は、EU全体で継続して拡大している。EurObserv’ERに よると、2013年に約1,340万toe(石油換算トン)のバイオガスの一次エネルギーが生産され、 2012年と比べて10.2%増の120万toe以上拡大している。しかし、バイオガス部門の勢いは 2012年(2011年から2012年の間に16.9%の増加)よりも緩やかであり、2014年には、この部 門の拡大を制御する政策変更がエネルギー用作物の将来の使用を制限することになる多く の国でその勢いをいくぶん失うことが予想されている。 2013 年の EU におけるバイオガスに使用に関する主要な数値は以下のとおり。 ・バイオガス由来の一次エネルギー生産量は10.2%の成長 ・バイオガス由来の一次エネルギー生産量は1,340 万 toe ・バイオガス由来の電力は52.3 テラワット時(TWh:100 万メガワット時) エネルギー回収(リカバリー)のために特別に設計された嫌気性消化槽はEU全体で大半の バイオガスを生産している。その施設には、農家の小型の嫌気性消化槽から大型の混合消 化(または、複合製品)施設や家庭ごみからのメタン生産施設までのさまざまな形式と大きさ がある。バイオガス施設の原料供給(原材料)は、通常、スラリー、農業廃棄物、草木類ごみ、 食品加工残さ、家庭ごみなどであるが、炭素を投入することによってメタン化反応を最適 化させるため、中間作物(アブラナ科植物、草など)のような栽培された農業作物やその他の エネルギー作物(トウモロコシなど)も使用できる。 “その他のバイオガス”という包括的用語は、下水汚泥だけからメタンを生産する廃水処 理施設で生産されたバイオガスおよび産業施設で生産されずに埋立て処分場の内部で直接 回収される埋立て地ガスと区別するために、便宜上、使用する。 2.2013年のEUのバイオガス生産量 2013年のバイオガス由来エネルギーの出力はほぼ1,340万toeであり、再び、二桁の成長 を記録した(2012年から10.2%の増加)。しかし、バイオガス部門では、EUの2つの主要生産 国(ドイツ、イタリア)の政策変更によって勢いが失われたことが確認されている(表1-1 参 照)。この減少は、2010年から2011年時の21.7%の増加から2011年から2012年時の16.9% まで下落した事実から判断すると、2012年に始まっている。

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出典:Biogas barometer – EUROBSERV’ER – November 2014、EurObserv'ER

図1-1 EUにおけるバイオガスの一次エネルギー生産量(2012年から2013年)

緑色の数値はバイオガス生産量の総量を示す(単位:ktoe)

約30 の農家が年間に 12 万トンのバイオマスを供給し、 年間に約1,500 万立法メートル(m3)のバイオメタンを生産する。 出典:Biogas barometer – EUROBSERV’ER – November 2014、EurObserv'ER

図1-2 ドイツ(Konnern)のバイオメタン精製施設 【凡例】 ■:埋立て地ガス ■:都市下水と産業廃水の汚泥ガス ■:その他 (分散型農業施設、都市ごみメタン化施設、集約型混合消化施設) ※フランスの海外県は含まず

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表1-1 EU各国におけるバイオガス由来の一次エネルギーの生産量 国 名 2012年 (ktoe) 2013年 (ktoe) 埋立 て地 下水 汚泥(1) その他(2) 合計 埋立 て地 下水 汚泥(1) その他(2) 合計 Germany 123.7 372.1 5920.4 6416.2 108.8 392.8 6,215.3 6,716.8 United Kingdom 1,533.9 269.7 0.0 1,803.6 1,538.2 286.2 0.0 1,824.4 Italy 370.6 42.0 766.1 1,178.8 410.8 48.5 1,356.1 1,815.4 Czech Republic 31.7 39.4 303.8 374.9 28.9 39.6 502.5 571.1 France (海外県は含まず) 279.1 79.6 53.3 412.0 280.0 80.0 105.0 465.0 Netherlands 29.9 53.1 214.5 297.5 24.6 57.8 220.3 302.8 Spain 140.8 33.8 116.2 290.8 124.0 29.8 102.4 256.1 Poland 53.7 79.3 60.8 193.8 61.8 91.2 98.2 251.2 Austria 3.8 18.2 184.3 206.4 3.7 18.4 174.6 196.8 Belgium 32.4 17.2 108.0 157.7 29.2 15.5 97.2 141.9 Sweden 12.6 73.6 40.6 126.8 13.6 79.3 43.7 136.6 Denmark 5.6 21.2 77.9 104.7 5.3 20.3 74.4 100.0 Greece 69.4 15.8 3.4 88.6 67.5 16.1 4.8 88.4 Hungary 14.3 18.7 46.8 79.8 14.3 20.1 47.8 82.2 Slovakia 3.1 13.8 45.1 62.0 3.4 14.8 48.5 66.6 Portugal 54.0 1.7 0.7 56.4 61.8 2.7 0.8 65.3 Finland 31.6 13.9 12.4 57.9 31.7 14.6 13.2 59.5 Ireland 43.0 7.5 5.4 55.9 43.1 7.5 5.4 56.0 Latvia 18.4 5.7 27.8 51.9 18.4 5.7 27.9 52.0 Slovenia 6.9 3.1 28.2 38.1 7.1 2.8 24.8 34.7 Romania 1.4 0.1 25.9 27.3 1.5 0.1 28.4 30.0 Croatia 2.0 3.1 11.4 16.6 2.1 3.2 12.8 18.0 Lithuania 6.1 3.1 2.3 11.6 7.1 3.6 4.8 15.5 Luxembourg 0.1 1.3 12.0 13.4 0.1 1.3 11.4 12.8 Cyprus 0.0 0.0 11.4 11.4 0.0 0.0 12.0 12.0 Estonia 2.2 0.7 0.0 2.9 5.4 1.8 0.0 7.2 Bulgaria 0.0 0.0 0.1 0.1 0.0 0.0 0.1 0.1 Malta 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 European Union 2,870.3 1,187.8 8,079.0 12,137.1 2,892.3 1,253.6 9,232.7 13,378.7 出典:Biogas barometer – EUROBSERV’ER – November 2014、EurObserv'ER

何年もの間、“その他のバイオガス”がEUの主要なバイオガス由来エネルギーの出力の

配給を独占してきた(表1-1、図1-4 参照)。EurObserv’ERは、埋立て地ガスが21.6%、廃

水処理からのバイオガスが9.4%に沿って、2013年にEUの出力の69.0%のシェアと評価し

た。 しかし、この“その他のバイオガス”のカテゴリーは、EU加盟国全体で一様に最大

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イタリア、オーストリア、そして、チェコのような国々で顕著である。また、埋立て地ガ スは英国、フランス、スペイン、ポルトガル、アイルランドのような国では優勢である一 方で、廃水処理施設からのバイオガスはあまり普及していない(スウェーデン、ポーランド)。 バイオガスはさまざまな方法で回収可能な再生可能エネルギーで、コージェネ(熱電併給) によって熱および電力として回収する方法が最も一般的である(表1-2、表1-3 参照)。 表1-2 EU各国のバイオガス由来の電力の総生産量 国 名 2012年 (GWh) 2013年 (GWh) 発電施設 CHP施設 総発電量 発電施設 CHP施設 総発電量 Germany 5,916.0 21,322.0 27,238.0 6,338.0 22,662.0 29,000.0 Italy 2,160.0 2,458.0 4,618.0 3,435.0 4,013.0 7,448.0 United Kingdom 5,249.2 625.0 5,874.2 5,265.7 665.0 5,930.7 Czech Republic 55.0 1,412.0 1,467.0 55.0 2,239.0 2,294.0 France 754.9 530.0 1,284.9 893.6 627.4 1,521.0 Netherlands 68.0 940.0 1,008.0 60.0 906.0 966.0 Spain 765.0 101.0 866.0 802.1 105.9 908.0 Poland 0.0 565.4 565.4 0.0 882.5 882.5 Austria 592.0 46.0 638.0 574.0 41.0 615.0 Belgium 90.4 573.1 663.5 81.5 516.5 598.0 Denmark 2.5 375.7 378.2 1.7 255.3 257.0 Portugal 199.0 10.0 209.0 238.0 10.0 248..0 Hungary 153.4 81.3 234.7 100.3 142.5 242.8 Latvia 0.0 223.0 223.0 0.0 223.0 223.0 Greece 40.0 164.3 204.3 39.2 177.2 216.4 Slovakia 88.0 102.0 190.0 94.0 110.0 204.0 Ireland 175.0 24.0 199.0 175.9 24.1 200.0 Slovenia 4.9 148.2 153.0 4.2 136.8 141.0 Finland 57.0 82.0 139.0 57.4 82.6 140.0 Croatia 0.0 56.8 56.8 0.0 63.2 63.2 Lithuania 0.0 42.0 42.0 0.0 59.0 59.0 Luxembourg 0.0 57.9 57.9 0.0 55.3 55.3 Cyprus 0.0 50.0 50.0 0.0 52.0 52.0 Romania 0.0 19.0 19.0 0.0 25.8 25.8 Estonia 0.0 15.8 15.8 0.0 21.0 21.0 Sweden 0.0 22.0 22.0 0.0 12.0 12.0 Malta 0.0 2.0 2.0 0.0 3.0 3.0 Bulgaria 0.0 0.3 0.3 0.0 0.5 0.5 European Union 16,370.4 30,048.8 46,419.1 18,215.6 34,111.6 52,327.2 出典:Biogas barometer – EUROBSERV’ER – November 2015、EurObserv'ER

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表1-3 EU各国のバイオガス由来の熱の総生産量(熱供給および産業用向け) 国 名 2012年 (ktoe) 2013年 (ktoe) 発電施設 CHP施設 総発電量 発電施設 CHP施設 総発電量 Italy 0.3 138.5 138.8 0.3 200.8 201.1 Germany 33.2 47.8 81.0 33.5 70.5 104.0 Denmark 5.9 29.5 35.5 4.2 20.7 24.8 France 2.8 10.6 13.4 2.8 10.6 13.4 Czech Republic 0.0 8.7 8.7 0.0 11.6 11.6 Sweden 5.4 5.7 11.2 5.4 5.7 11.2 Latvia 0.0 10.9 10.9 0.0 10.9 10.9 Slovenia 0.0 9.3 9.3 0.0 8.8 8.8 Finland 6.2 1.6 7.8 6.2 1.6 7.8 Poland 0.3 4.8 5.1 0.0 7.2 7.2 Belgium 0.0 6.6 6.6 0.0 6.6 6.6 Austria 1.9 5.2 7.1 1.9 4.4 6.3 Netherlands 0.0 4.4 4.4 0.0 3.7 3.7 Romania 0.9 2.4 3.3 0.9 2.4 3.3 Croatia 0.0 2.7 2.7 0.0 3.0 3.0 Slovakia 0.0 2.7 2.7 0.0 2.9 2.9 Lithuania 0.0 1.2 1.2 0.0 2.3 2.3 Hungary 0.4 0.9 1.3 0.4 0.9 1.3 Luxembourg 0.0 1.0 1.0 0.0 1.1 1.1 Cyprus 0.0 1.0 1.0 0.0 1.0 1.0 Estonia 0.0 0.1 0.1 0.0 0.1 0.1 European Union 57.4 295.8 353.2 55.6 376.8 432.4 出典:Biogas barometer – EUROBSERV’ER – November 2015、EurObserv'ER

現状、コージェネによる生産に関係なく、電力生産が主なバイオガス由来エネルギーの 回収方法である。2013年には、約52.3TWh(最終エネルギーで449.9万toeに相当)の出力を記 録しており、2012年から12.7%増加している。2013年に地域熱供給ネットワークに販売さ れた熱量は1年間で22.4%増加し、43.24万toeに達した。2013年に自己消費(生産場所で直接 使用)された熱量は、2012年から4.6%増加の201万toeを記録している。 メタン化施設の近くに販路がある場合、熱を生産するためにバイオガスを最高のエネル ギー効率で完全に活用することが可能である。また、バイオメタンに精製することで、天 然ガスと同様に使用することができ、コージェネでの電力の形態だけでなく、天然ガス駆 動の自動車(NGV)用のバイオ燃料または天然ガスグリッドに供給することもできる。グリッ ドへの供給には、低コストでのバイオメタンの貯蔵と必要時までその使用をおいておける 利点があるが、このためには天然ガスグリッドへアクセスするコストを下げるために施設 がガスグリッドに近い場所に選定される必要がある。生産場所でのバイオメタンの貯蔵は 可能であるが、実施にあたり技術面でより複雑かつ高価なものとなる。運転面での利点は、

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最高価格で電力を販売するために、供給と需要のサイクルで適当な時を待ちながら、グリ ッドのバランスを維持する役割を担うことができることである。例としてドイツにおいて、 電力容量市場(キャパシティ・マーケット)の創出のために議論された政策は、この選択肢を 拡大させる可能性がある。 2.1 バイオメタンは信頼できる バイオメタンの生産は、天然ガスの輸入への依存を低下させてくれるので、主にEU各国 で人気が高い。欧州グリーンガスグリッド・プロジェクトの最終レポート(2014年)、国際エ ネルギー機関(IEA)のバイオエネルギー、バイオメタンの調査レポート(2014年9月)、ドイツ エネルギー機構(dena)のバイオメタン・バローメータのような多くの調査に基づいて、 EurObserv’ERでは、2014年6月末時点でEUに加盟する12ヵ国において少なくとも258のバ イオメタン施設があることを把握している。バイオメタンの生産に最も多く関与する国は 以下のとおり。 ・ドイツ:151施設 ・スウェーデン:53施設 ・オランダ:23施設 ・オーストリア:10施設 ・フィンランド:6施設 ・ルクセンブルグ:3施設 最近では、以下の国がバイオガスの生産を行い、大きく発展する可能性を秘めている。 ・英国:4施設 ・フランス:3施設 ・イタリア:2施設 ・ハンガリー、クロアチア:各1施設 これらの施設で生産されたバイオメタンの大半は、必要に応じて現地で使用する以外は グリッドに供給することを意図している。その他の国では、電力と熱の生産のために下水 処理場でバイオメタンを使用するかまたはバイオ燃料として使用するだけである。これは、 特にスウェーデンの下水処理施設に多く(11施設だけがグリッドに供給)、その他、フィンラ ンド、イタリア、クロアチア、ハンガリーにも当てはまる。 ドイツのバイオメタンの生産量は、残りのEU加盟国のそれを小さく見せる。denaのバイ オメタン部門のバローメータによれば、2014年6月末時点でドイツにはすでに151のバイオ メタン施設があり、その生産量は1時間あたり約9万3,650ノルマル立方メートル(m3N)であ る。ドイツ連邦ネットワーク規制庁(Bundesnetzagentur)によると、ドイツの天然ガスグリ ッドに供給されるバイオメタンの量が実質的に2011年以降で倍増しているという。 2011年の2億7,500万m3N(25万6,084toe)から、2012年には4億1,300万m3N(38万4,591toe)、 そして、2013年には5億2,000万m3N(48万4,230toe)と上昇してきた。現在、バイオメタン はドイツの主要なバイオガス由来のエネルギーの7.2%を占めている。これらの施設のほと んどが、エネルギー作物を大きな割合で使用して運転している。denaによれば、2013年に

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バイオメタンの生産のために使われた原料の内訳は、59.6%がトウモロコシ、16.3%が他の エネルギー作物、12.3%がスラリー、7.9%が種々雑多な有機系廃棄物、そして、3.9%が収 穫物の残さであった。 また、バイオメタンの生産量は他の国々でも急激に増加している。オランダでは、オラ ンダ統計局は、2012年から2013年の間のバイオメタンの生産量が70.3%増の3万5,600toe に達し、国の主なバイオガス由来のエネルギーの11.8%を占めていると説明する。オースト リアでも、オーストリアのガス供給・熱ネットワーク協会によると、2013年のバイオメタ ンの生産量が4,729toe(55ギガワット時:GWh)に達しており、2つの新しい施設の接続によ って、その年の最初の4ヵ月間で3,009toe(35GWh)増加した。 フィンランドでは、バイオガス部門は完全に輸送部門の影響を受けている。フィンラン ドのガス協会によれば、2013年の輸送部門におけるバイオメタンの消費量は是前年から 168%増加し、2,820toe(32.8GWh)に達した。 フランスでは、バイオメタンの供給に対する特定の固定価格買取り制度(FIT)が導入され ており、未成熟なバイオメタンの供給部門の繁栄に対する期待を高めながら、入札システ ムを直ぐにでも開始すべきである。 バイオガス部門の野望の1つとして、バイオメタンの生産、取引き、利用を活性化させる ための欧州のバイオメタン市場を形成することである。 その最終用途までを通してバイオメタンのグリッド供給流量を追跡管理(トレーサビリテ ィ)する権利を与えることができる6つの国の登録機関(オーストリア、デンマーク、フラン ス、ドイツ、スイス、英国)は、バイオメタン市場を確立するための共通の基準の設定と欧 州の法的枠組みの強化のために協力している。それらは、国の登録機関の調和および相互 受入れと元々のバイオメタンの保証の認識のための条件作りを目指すものである。 【補足1】欧州には1万4,000以上のメタン化施設がある メタン化は廃棄物処理およびエネルギー回収プロセスである。バイオガスとよばれるメタン(50%から 70%)と二酸化炭素(CO2)で主に構成されるガスを生成する。また、その反応では、農業用肥料として回収 することができる消化残さも生成する。嫌気性消化槽は、さまざまな種類の有機系の原料、液状および固 体の廃棄物、そして、処理と生成量を最適化する植物を処理する。欧州バイオガス協会(EBA)のレポート によると、2012年の欧州(EUおよびスイス)には約7,400MWの発電容量を持つ、1万3,800基の嫌気性消化 槽が稼働していた。2013年末までの1年間に、ドイツ単独で335基の追加の設備を設置したので、嫌気性消 化槽は1万4,000基のしきい値を大きく超えた。 【補足2】問われるバイオガスの持続可能性の要件 バイオガスとバイオメタンの生産条件はEUレベルで激しく議論されているところである。2014年7月28 日、欧州委員会は、電力、冷暖房に使用する固体および気体のバイオマスの持続可能性に関する作業用文 書を公表した。バイオガスの項目において、その文書では、エネルギー作物の使用から生じる環境問題を 強調し、バイオガス施設の温室効果ガス(以下、GHG)排出性能を高めるために、肥やし、スラリー、その 他の有機系廃棄物を高い割合で使用することを推奨している。 レポートの主要事項は、バイオガスのようなバイオエネルギーからのGHG排出量が化石燃料より少なく とも70%低減されるべきであり、2018年1月1日から発効となる「燃料品質指令(2009/30/EC)」で実際に定

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義されている60%の低減目標(2017年1月に生産を開始する施設から適用)よりも厳しいものである。バイオ エネルギー部門はこの低減率の達成が非常に難しいと感じており、特に新しい欧州委員会が提案した方法 を適用しながら、バイオメタンの生産に対するGHG排出性能レベルを天然ガスと比較して評価することに なる。しかし、文書に付随した共同研究センター(JRC)のレポートは、この目標が100%の有機系廃棄物の 経路または70%のスラリーと30%のトウモロコシを混ぜた混合消化を適用するような特定の生産条件によ って達成可能であると評価している。欧州議会と欧州理事会に提案するために準備された指令案の文言上 の利害関係者間の議論が激しいものになることが予想されている。欧州委員会は2020年より前にこれらの 持続可能基準に関する指令案の見込みがないことをすでに警告している。 2.2 主要生産国について (1) ドイツ 2014年8月1日にドイツでは新しい「再生可能エネルギー法(EEG 2014)」が発効され、バ イオガスに対する方向転換が行われている。将来の生産方法はエネルギー作物をほとんど 使用しない方向に進む。「EEG 2014」の目的のひとつが、最もコストの高い発電部門の成 長を遅らせることによってエネルギー転換の資金を減少させることにある。固形バイオマ スやバイオガスも非難されている。「EEG 2014」の条件下では、8月1日より前に運転開始 された施設は改正前の法律(EEG 2012)を通じて取得した権利を享受し続け、そして、特別 な協定が2014年1月24日以降に資格が与えられた施設に提供されている。バイオガスに影響 する新しいEEGの主な措置の1つとして、有機系や農業系廃棄物の使用を奨励するため、エ ネルギー作物の使用に対するプレミアム価格(NawaRo-Bonus)の撤回がある。他の大きな驚 きは、バイオガス施設の報酬を制限することであり、100キロワット(kW)を越えるバイオガ ス施設は公称施設能力の50%までしか資金援助の対象にならない。 20年間の固定価格での買取り(FIT)はそのままとなるが、四半期ごとに0.5%の低減率の適 用が2016年に開始される。もう1つの大きな点は、毎年設置されるバイオマス(バイオガス を含む)施設の追加容量が100メガワット(MW)に制限されることである。連続する12ヶ月の 基準期間内にこの100MWの制限を越えた場合、四半期ごとに1.27%の低減率が適用される。 この四半期ごとの低減は基準期間内に100MWの上限に達するまで適用されない。 新しい決済システム(買取り制度)は、農業廃棄物へ変更する小型の施設に対して寛大なま まである。最も高いものは1kWhあたり0.2373ユーロで、スラリーで運転する75kW未満の 施設にのみ適用される。有機系廃棄物から電力を生産する施設へ支払い可能な価格は、容 量が500kWまでは1kWhあたり0.1526ユーロとなり、最大20MWまでは1kWhあたり0.1338 ユーロである。一般的に、バイオマス施設(他の原料に加えて農業残さまたは有機系廃棄物 を処理するバイオガス施設を含む)は、150kW未満の能力に対して1kWhあたり0.1366ユー ロ、500kWまでは同0.1178ユーロ、5MWまでは同0.1055ユーロ、20MWまでは同0.0585 ユーロの新しい買取り価格が支払われる。埋立て地ガスに対する買取り価格は2014年にさ らに引き下げられ、500kWまでの施設には1kWhあたり0.0834ユーロ、5MWまでは同 0.0571ユーロで1.5%の大きな年間低減率がある。下水処理施設のバイオガスに対しては、 500kWまで1kWhあたり0.0659ユーロ、5MWまでは1.5%の年間低減率付きで1kWhあたり 0.0571ユーロの固定価格が支払われる。 新しいバイオガス施設の100MWの上限の設定は、2015年以降の施設数の急激な減少をも

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たらすだろう。ドイツバイオガス協会(Fachverband Biogas)は、2014年のバイオガス施設 の追加の発電容量を262MWまたは147施設の追加と設定しており、2014年末までのバイオ ガス施設数は7,980、発電容量は3,840MWまでそれぞれ増加する。 少し明るい話題を見れば、欧州の「廃棄物枠組み指令(2008/98/EC)」を国内法化した2012 年2月のドイツの新しい「循環経済法(KrWG)」は、ドイツ全体で2015年までに有機系廃棄 物の選別収集を義務化しており、メタン化部門にとってエネルギー作物から変更するため の新しい原料が提供されることになる。 (2) イタリア 2013年1月1日から適用された再生可能エネルギー由来の電力生産のための新しいインセ ンティブに関する2012年7月6日の閣僚令によって、イタリアのバイオガス政策が完全にシ フトした。ドイツの例を見習うことで、イタリア政府は固定価格の大きな引き下げ(区分に よって10%から30%)と割当て(クォータ)制度の導入によってバイオガス部門の成長を抑制 することを考えている。新しいバイオマス(バイオガスだけではない)施設の累積発電容量が、 2013年には170MWに制限され、2014年と2015年には160MWまで引き下げられる。また、 イタリア政府は新しい買取り価格政策を通じて小型の施設(最大600kW)の成長の促進とエ ネルギー作物の代わりに副生成物や農業廃棄物の利用の優遇を選択している。有機系廃棄 物から生産されたバイオガスに対する固定価格は20年間保証され、300kWまでの施設には 1kWhあたり最高で0.236ユーロが支払われる。それは、600kWになると同0.206ユーロに変 更される。そして、1MWまでの施設に対しては1kWhあたり0.178ユーロ、5MWまでは同 0.125ユーロ、それより大きな施設に対しては同0.101ユーロへとそれぞれ減少する。(エネ ルギー作物のような)農家で作られた製品からのバイオガスは魅力がかなり無くなり、 300kWまでは1kWhあたり0.18ユーロ、600kWまでは同0.16ユーロ、1MWまでは同0.14ユ ーロ、5MWまでは同0.102ユーロ、それより大きい施設には0.091ユーロが適用される。 GHGの排出削減量と現地資源の利用に応じて高出力なコージェネシステムに対しては、追 加の補助金が与えられる可能性はある。この新しい政策の初期効果は、新しい施設の平均 規模は、新しく設置されたバイオガス施設の容量の急激な減少と共に急落したことから、 2013年に自然と見られた。 イタリアの送電システム運営事業者であるTerna社は、新しく設置されたバイオガス施設 (全ての原料ベース)による追加容量が、2012年の569.2MW(新施設数は684)から2013年の 45.7MW(同140)まで減少したと主張する。2013年末時点で、イタリアのバイオガスからの 発電容量は1,388.4MWとなり、施設数は1,611を数える。農業系バイオガス(農業作物と家 畜排せつ物)だけで1,299施設あり、発電容量は945.7MW(全体の68.1%)を占める。現在、政 府はこのバイオガス政策をバイオメタンの生産に適応したいと考えている。イタリアは天 然ガス車両(NGV)、コージェネまたはガスグリッドへの供給用のバイオメタンの生産に対す る固定価格を設定している(2013年12月5の法令)。その詳細は公式に発表されていないが、 QualEnergia社のウェブサイトでは、買取り価格が天然ガスの価格の約2倍で、20年間の購 買契約と組合せられるべきであると提案している。政府は、この措置が支払い条件を完全 に定義した後、年間のバイオメタンの生産量が期間内に50億から80億立方メートル(m3)に 上昇することを期待している。

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(3) フランス 英国とともに、フランスはバイオガスの発展にとって最も有望な国である。監査統計サ ービス委員会(SOeS)は、バイオガスの生産量が2012年の13%増加から、2013年には17%増 加の45万4,000toe(速報値)に達したと述べている。この成長は、熱基金、より魅力的な固定 価格買取り制度(FIT)と規制、そして、天然ガスグリッドに供給するバイオメタンに対する 固定価格買取り制度の創出から構成される十分な公的支援メカニズムの導入に起因する。 2013年に電力生産量が1.5TWhまで上昇しているので、目下のところその大半は電力として 得られている。バイオガスに対するフランスの目標は、「グリーンな成長のためのエネル ギー転換」の法案の中に何度も繰り返されている。Segolene Royalエコロジー・持続可能 開発・ エネルギー大臣は、今後3年間で1,500のメタン化施設プロジェクトに着手する野心 を持っている。 また、政府は天然ガスグリッドにバイオメタンを供給するための入札を行い、再生可能 エネルギー由来のガスの割合を徐々に高めることも計画している。電力生産向けバイオガ スの固定価格買取り制度(FiT)は、2011年に改正されている。それらは、現在、施設容量に よって1kWhあたり0.1119ユーロから0.1337ユーロの範囲の基本価格、1kWhあたり最大 0.04ユーロまで加算されるエネルギー効率性のプレミアム、そして、1kWhあたり最大 0.1337ユーロまで加算される家畜廃水処理のプレミアムに分けられる。 スウェーデンのScania 社のトラック小売業者は、フランスのバイオフード小売りチェー ンのBiocoop 社向けに 2 台のバイオメタン駆動のトラックを販売した。この場合、最大価 格は1kWh あたり 0.20 ユーロの可能性がある。

出典:Biogas barometer – EUROBSERV’ER – November 2015、EurObserv'ER

図1-3 Scania 社のバイオメタン駆動のトラックの例 また、フランスはガスグリッドに供給されたバイオメタンのための固定価格買取り制度 も導入しており、非有害性廃棄物の貯蔵施設向けに施設規模に応じて1kWhあたり0.45ユー ロから0.95ユーロの範囲である。その他のメタン化施設も、ガスグリッドに供給されたバイ オメタンに対する固定価格買取り制度の対象となる。施設規模に応じて基本価格は1kWhあ たり0.64ユーロから0.95ユーロおよび、メタン化プロセスによって処理される物質の性質に

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基づいて計算されるプレミアムに加算される。このプレミアムは、原料が農業廃棄物また は農業ビジネス製品からの廃棄物のみで構成される場合、1kWhあたり0.02ユーロから0.03 ユーロとなる。原料が家庭ごみだけで構成される場合は、1kWhあたり0.05ユーロのプレミ アムとなる。“混合した”原料の場合、このプレミアムは施設で使用される原料の量に比 例して計算される。 最後の重要なポイントは、2014年10月14日の国会での第一読会(first reading)で賛成され たエネルギー転換に関する法案において、議会はメタン化のための専用エネルギー作物を 禁止し、中間作物の使用は現状のままとする修正案を採択した。その法案は、2015年の初 旬に上院(Senate)に提出されることが予定されている。 オランダ、英国、デンマークは、バイオメタンの供給のために固定価格買取り制度を取 り入れているその他の欧州諸国である。 3.継続するメタン化業界の再編 欧州のバイオガスにとって最大の成長要因であったドイツとイタリア市場の成長の低迷 は、欧州のバイオガス部門を大きな再編の動きへと導いた。かなりの嫌気性消化槽メーカ ーが、数年前にこの困難な時期の収益源の多様化と自身の施設の運転に投資することを決 定し、また、彼らは最も有望な欧州市場ならびにアジアやアメリカ市場のような欧州域外 への事業進出を展開してきた。 しかし、彼らの努力にもかかわらず、多くのメーカーが破産せずにいることが難しくな っている。市場関係者の多くは財政的に困難な状況にあり、その他は市場から追い出され ている。最もよく知られた事例は、2013年9月のドイツメーカー大手の1つであったBiogas

Nord AGの破産であった。MT Energie社とその他の4つのドイツ企業は未だに事業をして

いるが、リストラを進めている(表1-4 参照)。2014年6月30日に公表された2013年の最初 の財務結果では、2,330万ユーロの損失が報告されており、これは同社の売上高(暫定値)で ある8,770万ユーロの25%以上に相当する。このような状況から、アメリカ、カナダ、オー ストリアにある事務所の閉鎖を余儀なくされ、結果的にそれらの市場へ拡大するいかなる 可能性が失われた。2014年9月25日、「ドイツ再生可能エネルギー法(以下、EEG)」の改革 によって、同社グループはドイツ北部のZevenにある主要工場で65名の人員削減を公表した。 同年7月、財政的に依然として不十分な状態である同社は、財政面でのパートナーとの合意 に至った。 フランスと英国で示した強さによって、2014年上半期(1月から6月)のその改善された財 務結果は、その合意を容易にするかもしれない。同グループのもう1つの成長要因は、バイ オガス精製施設の建設である。 バイオメタン施設の生産のために特別子会社のMT BioMethan社を設立したMT Energie 社は、2016年までにフランスのChampagne- Ardenne地域に8プロジェクトの建設を発表し た。また、MT Energie社は、ドイツの砂糖精製会社のSud Zucker向けに自社最大のバイオ メタン生産施設を建設している。この施設で生産されるエネルギーは、約6,000世帯分の電 力と2,000世帯分の熱を供給する。もう1つのドイツからの大手のプレーヤーであるEnvitec Biogas社は、2014年の上半期(1月から6月)で明らかにその財務状況が改善された。その売 上高は9.5%増の7,530万ユーロ、EBIT(営業利益に金利 以外に発生する営業外損益を加え

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た利益額)は前年の170万ユーロの赤字と比較して530万ユーロであった。同社は、2014年の 税込みの収入が1億4,500万ユーロから1億6,500万ユーロになる可能性があり、プラスの EBITを貯めていると主張している。Envitec Biogas社は、他の投資パートナーと共に管理 する57MWの施設のポートフォリオを持っているので、この成果は運営事業が大きく寄与 していると説明する。また、この結果は、2013年の520万ユーロの損失を被った後、最初の 半年間に60万ユーロの収益を計上した生産活動の再調整のよるもので、同社は事業を国際 的に拡大することも決定している。2014年6月末時点での輸出の注文量は、5,570万ユーロ の合計のうち、55.7%増の3,410万ユーロであった。Envitec Biogas社は、フランス、英国、 中国のような最も魅力的な市場に注目するが、新しい市場が日本やフィリピンで生まれつ つあることも評価している。 表1-4 欧州のメタン化部門の主要メーカー(2013年末時点) 会社名 国 名 施設数 発電容量 (MWe) 従業員数 (人) AB Energy (Gruppo AB) Italy 650 700 500

MT Energie Germany 600 356 650

Envitec Biogas AG* Germany 456 335 350 Biogas Weser-Ems Germany 360 データ無し 100 PlanET Biogastechnik Germany 330 134 < 200 Schmack Biogas GmbH Germany < 300 130 376 Weltec Biopower GmbH Germany 300 76 80 UTS Biogastechnik(Anaergia Group) Germany 176 350 125

Bioconstruct France 219 123 > 100

BTS Italia Denmark 178 145 125

【特記】*は、建設中の施設を含む

出典:Biogas barometer – EUROBSERV’ER – November 2015、EurObserv'ER

4.2020年および2030年のバイオガスの貢献量 現在、メタン化は廃棄物処理およびエネルギー回収のための模範的なプロセスとして完 全に理解され、天然ガスへのエネルギー依存を低減できるものである。しかし、バイオガ ス部門が発展する可能性は、農業系のメタン化に対する主要国の生産量における急速な成 長がエネルギー作物への卸売りの依存によって達成されてきたので、予断を許さない状況 である。近年の成長のパターンでは、バイオガスの生産は副生成物と有機系廃棄物を主に 使用すべきであると主張する欧州委員会からの課題が与えられてきた。必然的に、バイオ マスの持続可能性とエネルギー作物の使用の制限に関する今後の欧州の法律についての現 在の不確実性があり、バイオガス部門の成長の可能性に影響を与える。 一方で、EU 加盟国は、EU の「廃棄物枠組み指令(2008/98/EC)」を通じて、多種多様な 有機系廃棄物に対する回収(リカバリー)システムの体系化ならびにそれらを収集するため の選別システムを整備する義務がある。この指令の適用は、新たな発酵可能な廃棄物をエ ネルギー作物の使用量低下を補う必要があるこの部門に寄与させることになり、現在、そ

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の基準を強化するための議論が行われている。 以前の状態を取戻すために、バイオガス部門はGHG排出量に関するバイオガスとバイオ メタンに対する環境面の要求レベルについて素早く決断する必要がある。そうすることで、 それらは欧州の再生可能エネルギー目標の計算に含めることが可能となる。つまり、バイ オガス部門の将来の発展は基本的に政治的な問題である。 したがって、2020年に向けた最良の推定値としては、各EU加盟国によって定義された「国 家再生可能エネルギー行動計画(以下、NREAP)」があり、バイオガス部門は最大445万 6,000toeの熱生産量と64.2TWh(542万3,000toe)の電力生産量によって、合計987万9,000toe 分が最終エネルギー消費量に貢献すると予測している(図1-4、図1-5 参照)。欧州バイオガ ス協会(以下、EBA)では、280億m3のバイオガス(天然ガス等価量)が「NREAP」の目標を 達成するために生産される必要があると推算しており、これはEUの一次エネルギー構成の 1.5%および天然ガス消費量の5%に相当する量である。2030年に向けて、EBAは可能なバ イオガス生産量を500億m3(天然ガス等価量)に設定している。

出典:Biogas barometer – EUROBSERV’ER – November 2015、EurObserv'ER

図1-4 バイオガス由来の電力生産の NREAP ロードマップと最新の傾向の比較

出典:Biogas barometer – EUROBSERV’ER – November 2015、EurObserv'ER

図1-5 バイオガス由来の熱消費量の NREAP ロードマップと最新の傾向の比較 電力の生 産量 (GWh) 最新の傾向 NREAP ロードマップ 年 年 NREAP ロードマップ 最新の傾向 熱 の 消 費 量 (k to e )

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したがって、適切な政策が導入されれば、2030年に欧州のバイオガス業界はEUの電力需要 量の2%から4%、そして、メタン市場の15%から30%の量を供給することが可能である。 “欧州グリーン・ガス・グリッド”プロジェクトによれば、嫌気性消化によるバイオガ ス生産を固体バイオマスから主に生産される合成バイオガス(bio-SNG)の生産に加えるこ とができれば、バイオメタンに関する欧州の技術的可能性はさらに高まるという。EU の 27 ヵ国に対して、理論上可能な最大量はバイオメタンベースで年間に 1,510 億 m3N から 2,460 億 m3N の範囲にあり、1 億 3,080 万 toe から 2 億 1,220 万 toe のエネルギー量に相 当する。欧州における天然ガスへの依存性はさらに低下するだろうが、一方で、バイオメ タンの持続可能性はさらに大きな問題となる可能性がある。 (参考文献)

・Biogas barometer – EUROBSERV’ER – November 2014、EurObserv'ER

図 1-1 EU におけるバイオガスの一次エネルギー生産量 (2012 年から 2013 年 )  緑色の数値はバイオガス生産量の総量を示す ( 単位: ktoe)
表 1-1 EU 各国におけるバイオガス由来の一次エネルギーの生産量 国    名  2012年  (ktoe) 2013年  (ktoe) 埋立  て地  下水 汚泥(1) その他 (2) 合計  埋立 て地  下水 汚泥(1) その他 (2) 合計  Germany   123.7  372.1 5920.4 6416.2 108.8 392.8 6,215.3  6,716.8 United Kingdom  1,533.9  269.7 0.0 1,803.6 1,538.2 286.2 0.0
表 1-3 EU 各国のバイオガス由来の熱の総生産量 ( 熱供給および産業用向け )  国    名  2012年  (ktoe)  2013年  (ktoe)  発電施設  CHP施設  総発電量  発電施設  CHP施設  総発電量  Italy    0.3  138.5 138.8 0.3 200.8  201.1 Germany  33.2  47.8 81.0 33.5 70.5  104.0 Denmark  5.9  29.5 35.5 4.2 20.7  24.8 France  2.8

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