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産業構造審議会 新成長政策部会・サービス政策部会 サービス合同小委員会

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(1)

資料5

生産性向上に向けた検討について

(モデル事例:情報サービス業)

平成20年1月29日

経済産業省

(2)

1

目 次

1.業界の現状

2.取組の方向性

①政策として取り組むべき課題 ②業界として取り組むべき課題 ③個別企業が取り組むべき課題

3.取り組むべき対策(全体像)

4.具体的対策

①ソフトウェア・エンジニアリングの推進 ②産業構造・市場取引の可視化 ③高度IT人材の育成 ④IT投資の拡大・質の向上 (① 「IT経営応援隊」による普及啓発等、②SaaSの普及促進、③情報基盤強化税制等の延長・拡充) ⑤産活法による事業再編の支援

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1.業界の現状

情報サービス業の平成18年度の売上高は16.7兆円、就業者数82万人。

特定顧客の要求に基づく受託開発が全体の売上高の4割以上を占めている。また、大 企業を頂点として多数の中小下請企業が階層構造をなすピラミッド型の産業構造を形成。

これまで国際的な競争に直面せず、国内企業を主な顧客として事業を展開してきたこと などにより海外に比較して生産性が低迷。EUの調査によれば、 2000年から2004年ま での生産性向上度は、米国の45%、EUの7%を下回るマイナス6%となっている。

経済産業省は、情報サービス業の生産性を向上し、競争力の強化を図るため、ソフト ウェアエンジニアリング手法の確立・推進、産業構造・市場取引の可視化のための指標 等の整備、高度IT人材の育成等を総合的に推進。 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 198 1 198 3 198 5 198 7 198 9 199 1 199 3 199 5 199 7 199 9 200 1 200 3 200 5 兆円 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 万人 売上高(兆円) 従業者数(万人) 情報サービス業の売上高及び従業者数の推移 (出所) 特定サービス産業実態調査 ※1998(平10)、2001(平13)、2006(平18)は、調査対象事業所数 の見直し/拡大があった ※2000(平12)以降の就業者数には「出向・派遣者(受入)」を含む 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 日本 米国 1 情報処理サービ ス 2 受注ソフトウェ ア開発 3 ソフトウェ アプロ ダクツ 4 システム等管理運営受託 5 データベース・サービ ス 6 各種調査 7 その他 (出所): 特定サービス産業実態調査、 米国労働省労働統計局 売上高ソフトウェア製品比率の日米比較 ︵ 注 ︶調 査 対 象 事 業 所 数 の 拡 大 出典:欧州委員会 EU KLEMS Database2007 115.8 126.5 141.3 106.7 111.3 101 102.7 96.6 100.8 104.3 103.5 105.5 108.3 104.4 101.9 90 100 110 120 130 140 150 160 2000 2001 2002 2003 2004 米国 EU 日本 日本、米国、EUの情報サービス業の生産性の推移 2000年比 +45% 2000年比 +7% 2000年比 ▲6% (注)1995年の生産性を100とした場合の各年度の生産性の数値

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2.①政策として取り組むべき課題(1)

■近年、情報サービス業については、インド・中国等の新興国市場の拡大や、東南ア ジア、南米などの国々が新規参入し、グローバルな競争圧力が高まっている。 ■当該競争圧力は、ソフトウェアの開発技術や手法、人材などの投入資源に対しても 大きく影響。これらの投入資源に関する国際標準化の流れにより、世界規模での最 適な研究、開発、供給体制が確立されつつある。 ■世界規模での最適な研究、開発、供給体制を確立することが課題。 50.5% 42.7% 36.2% 36.4% 6.5% 7.5% 7.0% 6.5% 22.5% 26.4% 27.0% 25.2% 11.7% 9.7% 9.3% 8.2% 0.5% 1.9% 6.4% 8.7% 0.3% 0.7% 1.3% 1.6% 8.0% 11.1% 12.7% 13.4% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 2001 2005 2009 2015 その他 インド 中国 日本 その他欧州 英国 米国 0% 100% 200% 300% 400% 500% 600% 700% 米国 英国 その他欧州 日本 中国 イ ン ド その他 2001-05 2005-09 2009-15 世界のIT市場の主要国の構成比 (%)

出所:World Information Technology and Services Alliance “Digital Planet 2006”

各国のIT市場規模の伸び率の比較 プロジェクトマネージャ 米国 X国 コ ン サ ル 標準化された開発・生産・提供方法 研 究 インド インド 中国 顧客 ニーズ 設計 開発 テスト 製品A 製品B 製品C 製品D 製品の最 適組合せ X国 X国 プロジェクトマネージャ 米国 X国 コ ン サ ル 標準化された開発・生産・提供方法 研 究 インド インド 中国 顧客 ニーズ 設計 開発 テスト 製品A 製品B 製品C 製品D 製品の最 適組合せ X国 X国 欧米先進企業によるグローバル展開の例 業界要因 外部要因 国内外からの 競争圧力はあ るか(参入障 壁はないか)。 製品市場、 労働市場、 税制、消費 構造などの 影響は。 個別企業 要因 製品構成、生 産要素、オペ レーションは 効率的か。 米国企業がX国のユーザー企業の 情報システムを開発する場合の例

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2.①政策として取り組むべき課題(2)

■ソフトウェアの複雑化・大規模化が急激に進展。一方、納期や価格の圧縮 を求める顧客の要求も増大。 ■このような状況を受け、技術者の長時間労働の常態化等の厳しい勤務環 境や、実践的教育の不足によるIT人材の不足といった問題が顕在化。 ■高度な技術者の育成、開発手法の高度化による生産性向上を実現する ための取組を加速することが不可欠。 外部要因 製品市場、労働 市場、税制、 消費構造などの 影響は。 国内外からの 競争圧力はあ るか(参入障 壁はないか)。 2002年当時 20万行 100万行 現在 5倍以上 DVDレコーダ プログラム行数 80年代半ば当時 (第三次オンライン計画) 500万行 郵貯システム改修 (見通し) 6,400万行 10倍以上 金融機関システム プログラム行数 95 1500万行 Vista 5,000万行 3倍以上 Windows プログラム行数 0.57 0.51 0.62 0.80 0.92 1.02 0.99 1.86 1.47 1.73 2.47 3.22 3.69 3.44 0 1 2 3 4 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 (1-10月) 全職種 情報処理技術者 2000年当時 100万行 500万行 ∼1000万行 現在 5∼10倍 自動車 プログラム行数 2001年当時 100万行 500万行 現在 5倍以上 携帯電話 プログラム行数 2000年当時 100万行 300万行 ∼500万行 現在 3∼5倍 カーナビ プログラム行数 IT人材の有効求人倍率 (出所:厚生労働省 職業安定業務統計) 雇用判断(従業者数の充足感) 5.9 11.1 7.0 9.7 14.5 22.0 32.3 38.4 42.3 41.3 -20 0 20 40 60 2003 .6 2003 .1 2004 .6 2004 .1 2005 .6 2005 .1 2006 .6 2006 .1 2007 .6 2007 .9 不足(A) 過剰(B) DI(A-B) ソフトウェアのステップ(行)数の拡大状況 業界要因 個別企業 要因 製品構成、生産 要素、オペレー ションは効率 的か。

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2.①政策として取り組むべき課題(3)

■ユーザー中小企業 のIT投資は低調。また、ITを導入している企業でも部 門間・企業間の連携など高度にITを活用している企業は、米国の約半分。 ■中小企業のIT投資を増加させるとともに、企業内の部門間や企業間を連 携させるシステムなどIT投資の質を向上させていくことが必要。 外部要因 製品市場、労働 市場、税制、 消費構造などの 影響は。 資本金別「1社当たりの」IT投資額の推移 情 報 シ ス テ ム の 導 入 情 報 シ ス テ ム を 部 門 内 で 活 用 情 報 シ ス テ ム を 取 引 先 ・ 顧 客 等 関 係 者 も 含 め ﹁ 企 業 を 超 え て ﹂ 最 適 に 活 用 情 報 シ ス テ ム を ﹁ 部 門 を 超 え て ﹂ 企 業 内 で 最 適 に 活 用 第一段階 情報システムの導入 第二段階 部門内最適化企業群 第三段階 組織全体最適化企業群 第四段階 企業・産業横断的最適化群 第1段階 第2段階 第3段階 第4段階 全要素生産性(TFP)の成長率 3% 5% 日 本 1 5 .1 % 5 8 .8 % 2 1 .6 % 4 .5 % 米 国 0 .0 % 4 6 .2 % 4 4 .9 % 9 .0 % IT利活用高度化によ り生産性(TFP成長率) は3%∼5%上乗せ。 IT利活用ステージ別企業分布 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 ∼1億円 1-6億円 6-10億円 10-100億円 100億円∼ 全体 (単位:百万円) 中小企業は、 ほぼ横ばい 大企業は、 増加傾向 業界要因 国内外からの 競争圧力はあ るか(参入障 壁はないか)。 個別企業 要因 製品構成、生産 要素、オペレー ションは効率 的か。 出店:産業構造審議会情報経済分科会報告書(平成18年7月) 平成18年「IT経営力指標を用いた企業のIT利活用に関する現状報告」 出典:経済産業省「情報処理実態調査」

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2.②業界として取り組むべき課題

外部要因 情報システムの品質や成果は可視化しにくいため、取引構造・産業構造 の不透明性が存在。価格も人月工数単価により決定されることがほとんど。 ■取引構造・産業構造、情報システムの価値を可視化していくことで、技術 の向上や資源投入の効率化に向けた取組を促すとともに、能力ある多様 なプレイヤーが多様な機能をユーザーに提供できるようにすることが重要。 製品市場、労働 市場、税制、 消費構造などの 影響は。 業界要因 情報サービス業の市場・取引構造 情報サービス業の従業員規模別構成比 パートナー企業 プライム ユーザ ユーザとベンダの役割分担・責 任関係が不透明。紛争が起きる と長期化・泥沼化。 ・経営の視点からの ITの利活用に遅れ。 ・ITシステムの価値 に基づいた発注が できていない。 IT部門 経営 ベンダ 多重構造の中で、責任 分担、利益分担構造が 不透明。 従業者規模 事業所数 構成比  4人以下 3,453 21%  5人∼9人 3,020 19%  10人∼29人 4,856 30%  30人∼49人 1,789 11%  50人∼99人 1,528 9%  100人∼299人 1,199 7%  300人∼499人 197 1%  500人以上 220 1% 計 16,262 国内外からの 競争圧力はあ るか(参入障 壁はないか)。 個別企業 要因 製品構成、生産 要素、オペレー ションは効率 的か。 (出典)平成18年特定サービス産業実態調査

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2.③個別企業が取り組むべき課題(1)

鉄道、金融など社会基盤を支える情報システムの障害が相次いで発生。 ■組込み製品(ソフトウェアで制御し、機能を実現する製品)の出荷後に発生した 品質問題の原因はソフトウェアの不具合が、全体の4割以上を占めている。 ■情報システムの信頼性を向上させていくことが課題。 外部要因 製品市場、労働 市場、税制、 消費構造などの 影響は。 2007年度に発生した主な情報システムの障害 その他 5.0% 運用・保守の不具合 3.7% 製造上の不具合 12.7% ハードウェアの不具合 16.9% ソフトウェアの不具合 43.8% 製品企画・仕様の不具合 17.9% 「ソフトウェアの不 具合」が4割以上 組込み製品の出荷後に発生した 品質問題の原因 サーバのハードディスク交換時 のデータ設定コマンドの入力ミス 5/23 NTTのひかり電話サービス障害 ネットワークスイッチ故障 /サーバ設定ミス 5/27 全日本空輸(ANA)の国内線 システム障害 プログラムの不具合 3/18 PASMOシステム障害 Windows Updateが 引き金だが、原因不明 8/16 SkypeのIP電話サービス障害 制御ミドルウェアの不具合 6/10 社会保険庁の年金システム障害 サーバの通信障害 5/22 JR東日本・東海・西日本の予約 サイト障害 アクセス集中によるシステム 処理能力不足 5/12 totoの販売システム障害 システム変更漏れ 10/1 ゆうちょ銀行、民営・分社化後の システム障害 プログラムの不具合 10/12 首都圏16鉄道の自動改札機 システム障害 原因 発生日 障害事例 サーバのハードディスク交換時 のデータ設定コマンドの入力ミス 5/23 NTTのひかり電話サービス障害 ネットワークスイッチ故障 /サーバ設定ミス 5/27 全日本空輸(ANA)の国内線 システム障害 プログラムの不具合 3/18 PASMOシステム障害 Windows Updateが 引き金だが、原因不明 8/16 SkypeのIP電話サービス障害 制御ミドルウェアの不具合 6/10 社会保険庁の年金システム障害 サーバの通信障害 5/22 JR東日本・東海・西日本の予約 サイト障害 アクセス集中によるシステム 処理能力不足 5/12 totoの販売システム障害 システム変更漏れ 10/1 ゆうちょ銀行、民営・分社化後の システム障害 プログラムの不具合 10/12 首都圏16鉄道の自動改札機 システム障害 原因 発生日 障害事例 個別企業 要因 国内外からの 競争圧力はあ るか(参入障 壁はないか)。 個別企業 要因 製品構成、生産 要素、オペレー ションは効率 的か。 (出展)2007年版組込みソフトウェア産業実態調査 (出典)日経ITpro特集「相次ぐシステム障害の真因を追う」

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22.1% 30.9% 47.1% 31.1% 58.8% 10.1% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 7.5% 41.3% 51.2% 40.0% 49.2% 10.8% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 米国 日本 米国 日本 パッケージソフトを そのまま使用 混成 作り込み (出所)ガートナー社調べ 物流管理 ソフトウェア (SCM) 顧客管理 ソフトウェア (CRM) ソフトウェアプロダクト販売シェアと 労働投入量当たり付加価値額の関係 (出所):独立行政法人情報処理推進機構「第28回情報 処理産業経営実態調査報告書」 労働投入量当たり 付加価値額(円) 受注ソフトウェア開発(売上高比50%以上) 4029 ソフトウェアプロダクト販売(売上高比50%以上) 6335 シェア 企業構成比(%) 労働投入量当たり 付加価値額(円) 0% 69.5% 4317 0%超∼25%以下 20.8% 4452 25%超∼50%以下 4.1% 5328 50%超∼75%以下 1.9% 5656 75%超∼100%以下 3.7% 6646 ■ITシステムを受託開発する際、我が国ユーザー企業は、情報システムを 作り込みで整備し、パッケージをそのまま使用する割合が低い。 ■過去に開発したソフトウェア製品及びその一部をなすソフトウェア部品を 再利用する機会を増やしていくことが課題。 ソフトウェアの作り込み比率の日米比較

2.③個別企業が取り組むべき課題(2)

外部要因 製品市場、労働 市場、税制、 消費構造などの 影響は。 ソフトウェアの販売形態の違いと 労働投入量当たり付加価値額の関係 個別企業 要因 国内外からの 競争圧力はあ るか(参入障 壁はないか)。 個別企業 要因 製品構成、生産 要素、オペレー ションは効率 的か。

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3.取り組むべき対策(全体像)

サ ー ビ ス 産 業 生 産 性 協 議 会 で 示 さ れ た 横 断 的 課 題 業 界 要 因 外 部 要 因 個 別 企 業 要 因 •世界規模での最適 な研究、開発、供給 体制の確立 業 種 固 有 の 課 題 ■IT活用の普及啓発、研修等 「IT経営応援隊」によるIT活用のベストプラクティス事例の収集・普及、 経営者に対する研修の実施等 ■新たな情報サービス提供手法の普及 SaaS(Software as a Service)の普及促進 ■情報基盤強化税制の延長・拡充 •優秀なIT人材を育成 ・確保できる環境整備 •取引構造・産業構造、 情報システムの価値 の可視化 •ソフトウェアの再利用 •情報システムの 信頼性向上 ■高度IT人材の育成 人材スキル標準の整備・更新、情報処理技術者試験の見直し等による 客観的な人材評価メカニズムの構築、産学官連携による高度IT人材の 育成策の策定等 ■産業構造・市場取引の可視化 情報システムの信頼性向上に関するガイドライン、情報システム・モデル 取引・契約書、IT投資価値評価ガイドライン等の策定・普及等 ■ソフトウェア・エンジニアリングの推進/■高度IT人材の育成 ソフトウェア・エンジニアリングセンターの活動による国際標準の獲得、国際 的な人材育成メカニズムの確立(アジア諸国との情報処理技術 者試験の相互認証の拡充等) 事業再編等 の支援 •開発手法の高度化 ■ソフトウェア・エンジニアリングの推進 ソフトウェア開発の生産性・信頼性を向上させる手法の開発・普及 •ユーザ企業のIT投資 の拡大・質の向上 ■産業活力再生特別措置法による支援 M&A等による企業再編等情報サービス事業者の生産性向上 に向けた取組を産業活力再生特別措置法を活用し支援。 IT投資の 拡大・質の 向上 取り組むべき対策 取組の方向性 科学的・工学的 アプローチ ■ソフトウェア・エンジニアリングの推進 ソフトウェア開発の生産性・信頼性を向上させる手法の開発・普及 製造管理 ノウハウ 品質の 見える化 人材育成 IT活用 グローバル展開

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4.具体的対策① (ソフトウェア・エンジニアリングの推進)

■品質・信頼性の高いソフトウェアの開発力強化に取り組むとともに、成果を産学官の枠組 を越えた先進ソフトウェア開発プロジェクトにおいて実践・検証するため、 平成16年に (独)情報処理推進機構にソフトウェア・エンジニアリングセンター(SEC)を設置。 ■ソフトウェア開発の生産性・信頼性を向上させる科学的・工学的手法(=ソフトウェア・エン ジニアリング手法)の開発・普及を始め、技術開発の推進・国際標準の獲得・中心となる 人材の育成等我が国のソフトウェアの競争力向上を実現するための取組を実施。 SECの成果事例:東京証券取引所の次期システム構築に対する支援 SECの成果事例:東京証券取引所の次期システム構築に対する支援 東京証券取引所では、平成17年11月から平成18年1月にかけて、 誤発注を取り消せない事によるシステムトラブルや、大量の取引に 対応できないことによるシステムの停止などが相次いだ。 ○東京証券取引所におけるシステム障害 ①SECは東証のトラブルを契機とする情報システムの信頼性に関する政府のガイド ラインの策定を支援。 ②東京証券取引所では以下のSECの成果を活用し、平成21年までに次期システ ムを構築。 ◆「ソフトウェアライフサイクルプロセス2007」 (平成19年10月 5,500部発刊) <発注者と受注者の意思疎通のためのチェックリスト> ◆プロジェクトの進捗状況の見える化ツール (試験的に活用するため34企業に配布)

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(参考)その他のSECの成果の例

定量的な見積手法モデルの収集、確立 a.過去の 類似シス テムから の類推 32% b.PL・担 当者の経 験 32% c.モデル 的手法 7% d.積み上 げ 28% e.その他 1% JISA技術実態調査2005年 <見積り方法の現状> ベンダ企業(JISA調査) ・類似プロジェクトからの類推(3割強) ・PL・担当者の経験に基づく(3割強) 見積り根拠が明確になっていない ・見積りに必要な情報必要な情報がはっきりしていない ・見積り方法見積り方法もその場限り ・ユーザとベンダ間での認識の違い 「ソフトウェア開発見積りガイドブック」(2006年4月発行) 定量的な見積手法のモデルを収集、確立 ●見積り手法の事例(8社)を紹介 ・野村総合研究所手法 ・TIS手法 ・日立システムアンドサービス手法 ・日立製作所手法 ・ファンクションスケール法(富士通) ・日本ユニシス手法 ・日本IBM手法 ・ジャステック手法 ●SECでの見積り手法に関する実証実験 ・CoBRA法 ・EASE協調フィルタリング法 定量的な見積りは、10%以下 <開発規程や開発標準の整備状況> 諸外国に比べ、コーディング規定の整備が遅れている 「組込みソフトウェア開発向けコーディング作法ガイド( C言語版)」(2006年5月発行) ●コーディング規約を作成・運用するためのガイド ・コーディング作法ガイド(V0.8)に パブリックコメントを追加 ・C言語の特性を俯瞰し、過去の ノウハウを収録 ●以下4社より、本ガイド準拠のツール 開発着手の表明有り。 ・(株)富士通ソフトウェアテクノロジーズ ・日立ソフトウェアエンジニアリング(株) ・日本電気通信システム(株) ・(株)東陽テクニカ 0 100(%) 0 100(%) 0 100(%) 欧州 日本 米国 経済産業省「2004年版 組込みソフトウェア産業実態調査報告書」より抜粋 要求仕様書や設計仕様書 に関する規定がある 品質管理規定がある 製品の保証や不具合に伴う損害 などを処理する品質保証がある ISO基準(ISO/IEC9000) に準拠している コーディング規定がある 品質管理を支援するツール (工程管理、構成管理など) を導入している CMMに準拠した管理プロセス を導入している シックスシグマに準拠している はい いいえ 「amazon」トップセラー(プログラミング 部門) 第1位 (2006年6月25日時点) 望ましいコーディング作法の提示

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(参考)SECが最近公開した成果

ソフトウェア開発データ白書2006 ∼IT企業1400プロジェクトの 定量データで示す開発の実態∼ (2006年6月) ITプロジェクトの 「見える化」 ∼上流/下流工程編∼ (2006年6月) プロセス改善ナビゲーションガイド ∼なぜなに編∼, ∼プロセス診断活用編∼ (2007年5月) 経営者が参画する 要求品質の確保 第2版 (2006年6月) 組込みソフトウェア開発 における品質向上の勧め ユーザビリティ編、 設計モデリング編 (2006年6月) 組込みシステムの 安全性向上の勧め (2006年12月) 組込みスキル標準 ETSS 概説書 (2006年6月) 共通フレーム2007 ‐ 経営者、業務部門が参画 するシステム開発および 取引のために (2007年9月) ESMR:組込みシステム マネジメントガイド (計画書編) (2006年11月) ESPR:組込みシステム 開発プロセスガイド(V1.0) (2006年6月) ESCR:組込みソフトウェア 開発向けコーディング 設計ガイド(C言語版) (2007年7月)

※3年間で23種類約18万4千部の書籍を発刊

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4.具体的対策② (産業構造・市場取引の可視化)

■各種指標・ガイドラインなど産業構造・市場取引を可視化・透明化するツールを整備。 年度内に中小企業向けの「モデル取引・契約書」を策定予定。資格制度の創設等により 普及を図っていく。 ■情報システムの品質を決定する重要な要素である「信頼性」については、「信頼性向上 ガイドライン」、「信頼性評価指標」を早期に見直し・拡充に着手する予定。 パートナー企業 プライム IT部門 ユーザ 経営 多重構造の中で、責任分 担、利益分担構造が不透 明。 ユーザとベンダの役割分担・責任関係 が不透明。紛争が起きると長期化・泥 沼化。 ・経営の視点からの ITの利活用に遅れ。 ・ ITシステムの価値 に基づいた発注が できていない 現 状 透明でオープンな競争環境 プライム パートナー企業 IT部門 ユーザ 経営 『下請法ガイドライン』 (平成19年6月) ・ 『情報システムの信頼性向上に関するガイドライン』 (平成18年6月) ・ 『信頼性評価指標』(平成19年4月) ・ 『情報システム・モデル取引・契約書』(平成19年4月) 『IT投資価値評価 ガイドライン』 (平成19年12月) 目指す姿

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4.具体的対策③ (

高度IT人材の育成

平成20年度予算計上額:11.3億円 ■ITの経営への浸透、IT開発サービスの構造変化、グローバル化に対応した高度IT人材 育成のための総合的な取組を実施。 高度IT人材育成のための総合的な取組(代表的施策) 国際的な人材育成メカニズムの確立 情報処理技術者試験のアジ アにおける相互認証の拡充 ◆アジア11カ国地域のIT技術者試験と 我が国情報処理技術者試験の相互認 証を実施。 ◆合格者等に対する日本語研修も実施 (ODA予算を活用。)。 相互認証の実施国 実践的な教育カリキュラム の整備・教育の実施等 ・産学連携パートナーシップ 会合による高度IT人材育 成カリキュラムの整備等 ・教員向けプログラム ・ 社会人向けプログラム ◆産学で高度IT人材に求められる人材像 を共有し、育成カリキュラムを整備。 ◆システム開発経験の少ない教員に対し て、実践的な開発プロセスや技術を獲 得するための教育を実施。 ◆情報の専門教育を受けずにIT技術者 として活躍している者等に対するソフト ウェア工学に基づく教育を実施。 客観的な人材評価メカニズムの構築 ・情報処理技術者試験※1の見直し ・人材スキル標準※2と情報処理 技術者試験の整合化 ◆情報処理技術者試験の体系を見直 すとともに、各種人材スキル標準と情 報処理技術者試験を整合化。 ◆平成21年秋に新試験に移行予定。 ※1 IT技術者に求められるスキルを体系化した指標。 「ITスキル標準」、「情報システムユーザースキル 標準」、「組込みスキル標準」の3指標が整備され ている。 ※2 IT技術者の有する知識・技能を確認するための 国家試験。年間約60万人が応募。 高度IT人材育成のための総合的な取組(代表的施策)

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IT投資の拡大・質の向上①

−「IT経営応援隊」による普及啓発等−

4.具体的対策 ④

中小企業のIT活用が進まないのは、IT投資の負担が大きいことのほか、社内にITに関 する専門人材がいないため、ITの活用方法や効果が分からないこと等が要因。

官民連携のネットワークである「IT経営応援隊」を全国9地域で構成。中小企業経営者 等に対する研修や、IT活用のベストプラクティスの収集・普及等を実施。 平成20年度予算計上額:8.3億円 ベストプラクティスの普及 事例集の提供 事例集の提供 北海道IT経営応援隊 東北IT経営応援隊 関東IT経営応援隊 中部IT経営応援隊 関西IT経営応援隊 ちゅうごくIT経営応援隊 四国IT経営応援隊 IT経営応援隊九州地域ブロック会議 沖縄IT経営応援隊 ITコーディネータによる個別指導 ITコーディネータによる個別指導 普及啓発セミナー 普及啓発セミナー ・ITコーディネーター ・地域ソフトウェアセンター ・商工団体 ・ITベンダ ・中小企業支援機関 ・金融機関 ・税理士 ・中小企業診断士 等 地域の支援ネットワーク形成 全国9つの地域で支援体制を整備 研修事業 IT経営についての講義 IT経営についての講義 グループによるディスカッション グループによるディスカッション 中小企業経 営者が受講

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ITに関する専門知識が不要かつ、安価にITを活用できる情報処理提供サービスである SaaS(※)を普及させ、中小企業のIT活用を支援する。

平成20年度から、財務会計、給与計算等の情報処理サービスを提供する基盤となるシス テムの開発を行い、平成21年度末に50万社以上の中小企業が利用することを目指す。

IT投資の拡大・質の向上②

−SaaSの普及促進− 平成20年度予算計上額:中小企業経営革新プラットフォーム整備事業23億円の内数 (※)SaaS(Software as a Service)・・インターネット経由で情報処理を行うサービス

4.具体的対策④

①コストパフォーマンスがよい ・初期導入に係る費用負担が少ない ・必要なサービスを従量制又は定額制で購入できる ②システムの導入・運用・保守が不要 ・高度で専門的なIT技術・知識が必要ない ・災害・ネットセキュリティ・人的管理の高度な環境を 装備 したデータセンタでベンダー企業が運用 SaaS導入のメリット B社 B社 A社

A社 ASP/SaaSサービスベンダーASP/SaaSサービスベンダー

顧客 管理 人事 管理 財務 管理 人事 管理 財務 管理 社内システム 社内システム 従来システム 各社個別にシステム構築 顧客 管理 人事 管理 財務 管理 アプリケーションソフト アプリケーションソフト品揃え アプリケーションソフト Internet A社ユーザ B社ユーザ 情報処理サービス そのものを購入 運用・保守は サービスベンダー ASP/SaaS A社ユーザ B社ユーザ 平成 平成21年度末にSaaSを利用する中小企業21年度末にSaaSを利用する中小企業50万社を目標50万社を目標 パッケージソフトの事例: 「弥生会計ネットワーク」 ・ソフト購入費用:378,000円 (2ユーザID)+ハードウェア費用 ・サポート&サービス費用:63,000 円/年(2ユーザID) SaaS・ASPの事例: 「ネットde記帳」 ・サービス利用料金:31,500円/年 (2ユーザID) ※初期費用なし

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IT投資の拡大・質の向上③

−情報基盤強化税制等の延長・拡充−

4.具体的対策④

中小企業を始めとして、日本経済の生産性向上・成長の底上げに不可欠なIT投資 の加速を図る観点から、中小企業投資促進税制及び情報基盤強化税制につき、 平成20年度税制改正において以下を始めとする拡充を行った上で延長する。 改正の概要 2年間延長・拡充 情報基盤強化税制 ○2年間延長(情報セキュリティ強化のための投資に対する特別償却35%又は税額控除7%を選択適用。) ○中小企業を中心に拡充 ①取得価額の最低限度を大幅引下げ(300万円以上→70万円以上) ②部門間・企業間で分断されている情報システムを連携するソフトウェアを支援対象に追加 ③SaaS・ASP※事業者が適用対象となることを明確化 (注)資本金10億円以上の企業については一定の取得価額上限を新たに設定。

※SaaS(Software as a Service)、ASP(Application Service Provider) ・・・インターネット経由で情報処理を行うサービス

2年間延長 中小企業投資促進税制

中小企業のIT・ソフトウェア等への投資に対する特別償却30%又は税額控除7%を選択適用。

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(産活法による事業再編の支援)

4.具体的対策⑤(産活法による事業再編の支援)

■M&A等による企業再編等情報サービス事業者の生産性向上に向けた取組を産業活 力再生特別措置法を活用し支援。 ※平成19年8月に産業活力再生特別措置法に基づき「情報サービス業の活力の再生に向けた基本指針」を策定。 「情報サービス業の活力の再生に向けた基本指針」における 情報サービス業における生産性向上の基本的方向性の概要 【参考】 国内M&A当事者企業の業種順位別推移 年度 2004 2005 2006 2007(1−11月) 1 ソフト・情報(600) ソフト・情報(707) サービス(766) ソフト・情報(603) 2 サービス(459) サービス(635) ソフト・情報(762) サービス(588) 3 その他金融(365) その他金融(475) その他販売・卸(423) その他金融(489) 4 その他販売・卸(330) その他販売・卸(398) その他金融(388) その他金融(363) 5 電機(270) 電機(329) その他小売(308) その他小売(298) 全業種計 4,422 5,450 5,550 4,930 イ 付加価値の向上 1 ソフトウェアと業務ノウハウの融合 ユーザー企業の業務ノウハウの獲得のための緩やかな事業連携、 買収、合併等の事業再編、ユーザー業務に精通した人材の育成。 2 革新的な技術開発 既存のフレームワークを打ち破る先進的・革新的な技術開発。 3 ソフトウェア提供手法の多様化(SaaS/ASPの活用) インターネット等を経由してソフトウェア機能を提供する SaaS (Software as a Service) SaaSやASPの活用。

ロ 資源投入の効率化 1 ソフトウェア開発の効率化 ソフトウェアの標準化及び共同化、ソフトウェア製品及びソフト ウェア部品の再利用の促進、ソフトウェアエンジニアリング手法 の適用。 2 人材スキルの向上 人材に関するスキル標準や情報処理技術者試験等を活用した 研修及び評価の充実。給与面を含めた労働者の処遇の見直し。 3 産業構造の高度化 多重下請構造の解消、ユーザーとの役割分担及び責任関係 の明確化。 注)M&A当事者企業の合計(カッコ内:社)は、買収企業と被買収企業の両者を含む。 出所:M&A専門誌「マール」2008年1月号

参照

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