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. 事故 火災情報の報告 国土交通省で公表された 自動車の事故 火車種別事故 火災情報の上位は 乗用車災情報 ( 平成 年に自動車メーカーから報告さ 件 (.%) 貨物車 件 (.%) など れたもの ) の総数, 件のうち 事故 件 (.%) 火災 9 件 (.%) 平成 年車種別事故 火災情報割

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Academic year: 2021

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独立行政法人 交通安全環境研究所

リコール技術検証部長 山﨑 輝

大型車の車両火災の発生状況について

平成22年度交通安全環境研究所講演会 交通安全環境研究所

1.検討の視点と進め方

1.検討の視点 ・リコール技術検証部は、リコールの疑いがあるかどうかの観点から多種多様な不具合情報の調査・分析 を行っているが、不具合情報の中には、 設計・製作に因らないものもあり、その情報を有効に活用する ことで火災の低減に貢献出来ないかと考えた。 ・折しも、平成21年より国土交通省HPにて、ユーザーの関心を高め、適切な使用や保守管理などの促進 を目的として、事故・火災情報が公表されている。 ・そこで、この事故・火災情報を踏まえて、特に情報数の多い火災に着目し、また、ひとたび火災が発生 すれば影響も大きい大型車を対象として火災の発生状況の整理、主たる発生要因の推定、そして火災 件数を低減するためのポイントについて考察を試みた。 2.検討の進め方 (1)事故・火災情報の分析 自動車メーカーから国土交通省に報告のあった自動車の不具合による事故・火災情報(平成20年 12月から平成21年12月までの1138件)の不具合内容を要因分析。 (2)火災発生に至るメカニズムの推定 (1)で抽出された特徴や傾向について、関連する不具合事例などを踏まえて推定。 (3)車両火災件数低減のための効果的な対策の考察 (2)の仮説を前提に、車両火災件数を効果的に低減するためのポイントについて考察する。

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独立行政法人 交通安全環境研究所

2.事故・火災情報の報告件数

車種別事故・火災情報件数の上位は、乗用車 401件(35.2%)、貨物車355件(31.2%)など。 平成21年事故・火災情報件数 ※ 国土交通省で公表された、自動車の事故・火 災情報(平成21年に自動車メーカーから報告さ れたもの)の総数1,138件のうち、事故154件 (13.5%)、火災984件(86.5%)。 平成21年 車種別事故・火災情報件数割合 ・貨物車や乗合車の報告件数合計は、乗用車に迫る。 ◇技術的に共通する装置もあることから、ここでは 貨物車に焦点を当てて分析する。 ※自動車メーカーから国土交通省に報告のあった 自動車の不具合による事故・火災情報(物損事故、 人身に傷害をあたえた事故及び車両等が焼損した 火災)。 軽乗用車 15% 軽貨物車 8% その他 8% 乗用車 35% 貨物車 31% 乗合車 3% 事故 13.5% 火災 86.5% 交通安全環境研究所

3.貨物車装置別の火災発生状況

○火災原因と推定される装置 ・件数順には、原動機、電気装置、制動装置、走行装置。 ・「その他の装置」で分類されるものには、可燃物の置き 忘れなどに起因する火災が多い。 ◇原動機(含スターター)、電気装置、制動装置、 走行装置(車軸、車輪)に関係する火災について 特徴を整理する。 ○貨物車の車型別火災発生状況 ・事故・火災情報の貨物車355件の内、 火災は273件。 ・車型別発生状況では大型系が多い。 注:大型系、中型系、及び小型系の分類は、 各車両の通称名を基にして、分類した。 124 68 81 0 50 100 150 大型系 中型系 小型系 件数 22 17 30 33 1 2 19 24 10 9 5 1 19 27 18 3 1 32 0 20 40 60 80 原動機 電気装置 制動装置 走行装置 動力伝達装置 緩衝装置 燃料装置 その他の装置 件数 小型系 中型系 大型系 (参考)乗合車の火災原因と推定される装置別件数 原動機・・7件 制動装置・・7件 電気装置・・5件 その他・・9件

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独立行政法人 交通安全環境研究所

4.原動機火災の発生状況ー(1)

○原動機からの火災発生状況 ・スターターからの発生27件、37%と多い。 中型系、小型系が多くを占める。 ○走行距離別スターター火災発生状況 ・走行距離20万キロ以下での発生が多い。 1 1 1 5 2 1 1 6 3 1 0 5 10 15 0~ 20~40~60~80~100~ 120~140~160~180~200~ 走行距離(万km) 件数 小型系 中型系 大型系 ○スターター火災の発生原因 ・連続通電、ハーネス劣化等の占める 割合が高い。 連続通電 29% ハーネス 劣化等 30% リビルト 品、他 15% 原因特定 できず、他 26% 3 11 4 2 2 2 11 3 1 1 6 13 10 4 0 5 10 15 20 25 30 スタ ータ ー エン ジン 本体 ーボ 噴射ポ ンプ 排気管 その他 故障部位 件数 小型系 中型系 大型系 交通安全環境研究所 0 2 4 6 8 10 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15~ 車齢(年) 件 数 その他 リビルト品、他 連続通電 ハーネス劣化等

5.原動機火災の発生状況ー(2)

○車齢別-原因別のスターター火災の発生状況 《スターター火災の発生メカニズム(推定)》 ⇒スターターリレー故障やキースイッチ戻り不良 →連続通電 →コイルが発熱し焼損に至る ・スターター火災はスターターリレー故障による 連続通電やリビルト品使用による火災発生が 多く、スターター使用頻度が高いことが影響して いると推定される。 ・経年車では、スターターハーネスの劣化、干渉 等による火災が多くなっている。 ○車齢別-車型別スターター火災発生状況 1 1 1 2 2 2 1 4 1 2 2 1 1 1 2 1 2 0 2 4 6 8 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15~ 車齢(年) 件数 小型系 中型系 大型系 ・大型系は12年以上 の経年車で火災発生 ・ハーネス劣化等による火災は、 12年以上の経年車で発生 ・連続通電による火災は 車齢に関係なく発生

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独立行政法人 交通安全環境研究所

6.原動機火災の発生状況ー(3)

《エンジン本体の火災の発生メカニズム(推定)》 ○エンジン本体の火災原因 ・オイルメンテナンス不良が4件となっ ているが、焼損が激しく原因特定に至 らないものも多い。 排気系高温部にかかり発火 ①オイルメンテ ナンス不良 コンロッドやベアリング類 の焼き付き →コンロッドによるシリン ダーブロック破損 ヘッドカバーガス ケットの取り付 け不良 ②ヘッドカバー 取り付け作業 ミス ③噴射パイプ固定クリップ 締め付け作業ミス 噴射パイプ亀裂 オイル漏れ 燃料漏れ オイルメンテ 不良 17% 噴射ポンプ 取り付け作業 ミス 8% ヘッドカバー 取り付け作業 ミス 13% 原因特定で きず、他 62% 交通安全環境研究所

7.電気装置火災の発生状況

○電気装置からの火災発生状況 ・報告された故障部位は、多岐に渡っている。 ○電気装置火災の発生原因 ・不適切な改造を行った場合の措置が多い。 『改造等に係る報告事例』 ①無線機やバックモニターなどをヒューズを通さず配索 ②追加した灯火器等取付時の配索不良、ハーネスの 干渉や締め付け部の緩み 原因特定出 来ず、他 67% 改造 19% 特異な使用 方法 2% 設計・製造 関係 6% 整備不良 6% ※ リレー回路が不適切なため、間欠作動を繰り返した場合に、接点が過度 に摩耗し、摩耗粉がリレー下部に堆積したり、接点が脱落することがある。 そのため、湿気を含んだ摩耗粉によるトラッキング等により、窓拭器の作 動が不能となり、最悪の場合、窓拭器の作動装置が発火するおそれがある。 窓拭器の作動装置 間欠作動用リレー ※設計・製造関係は、スイッチ、リレー関係の火災であり、 平成21年11月にリコール届出されている。 3 4 2 2 1 1 2 1 0 2 4 2 0 1 7 4 3 0 1 0 1 0 5 10 15 スイッチ 、リレー ハーネス 、コネク タ インパネ 、ステア リングコ ラム ボックス (ヒュー ズ、リレ ー) バッテリ ー ランプ その他、 不明 故障部位 件数 小型系 中型系 大型系

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独立行政法人 交通安全環境研究所

8.制動装置火災の発生状況ー(1)

○制動装置からの火災発生状況 ・ブレーキペダル及びバルブ、ブレーキ ブースターに起因するものが多い。 5 8 6 4 1 6 4 1 4 3 0 5 10 15 ブレーキヘ ゚ダル&ハ ゙ルブ ブレーキフ ゙ースタ ブレーキ本 体 リレーバル ブ エアドライ ヤ ブレーキ系 (部位特定不可)故障部位 件数 小型系 中型系 大型系 ○制動装置の火災発生原因 ・整備不良が原因の火災が多い。 整備不良 88% 原因特定 できず 12% 『火災事例』 ・リヤブレーキドラムからの発熱でタイヤ周辺を焼損 ・引き摺りで焼けたブレーキドラム 交通安全環境研究所

9.制動装置火災の発生状況ー(2)

②ブレーキペダル起因の発生メカニズム ⇒錆や土がブレーキペダルピン部に溜まり 戻り不良が発生 →エアー圧が抜けず →引き摺りが発生 →ブレーキドラムが過熱、タイヤなどが発火 ①ブレーキブースタ、バルブ類起因の火災 発生メカニズム ⇒整備不良によりブレーキブースタやバル ブ類内にオイル混入 →ゴム部品の膨潤 →引き摺りが発生 →ブレーキドラムが過熱、タイヤなどが発火 <注意記載の例> <注意記載の例> 出典:(社)日本自動車整備振興会連合会HP 出典:取扱説明書 《ブレーキブースタの点検実施方法》 必要がある場合は次の点検を行う。 圧力計などのテスタを使用して、チェックバルブ、リレーバルブの機能を点検します。 又は、分解してチェックバルブ、リレーバルブ、ダイヤフラム、ピストンカップなどのゴム部 品に損傷、劣化がないかを確認することにより機能を点検します。 自動車の点検及び整備に関する手引き(平成19年国土交通省告示第317号)

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独立行政法人 交通安全環境研究所

10.走行装置火災の発生状況ー(1)

○走行装置からの火災発生状況 ・大型系が中心で、多くがハブベアリングから発生。 ○ハブベアリング火災の発生状況 ・経過年数には依存していない。 1 4 5 4 4 3 1 1 1 0 2 4 6 8 10 0~ 20~40~60~80~100~120~140~160~180~200~ 走行距離(万km) 件数 小型系 中型系 大型系 2 4 4 8 3 1 1 2 1 1 1 0 2 4 6 8 10 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15~ 車齢(年) 件数 小型系 中型系 大型系 25 2 1 1 3 3 1 0 10 20 30 ハブベア リング アクスル タイヤ ショュク アブソー バ その他、 不明 故障部位 件数 小型系 中型系 大型系 走行距離別発生状況 車齢別発生状況 交通安全環境研究所

11.走行装置火災の発生状況ー(2)

○走行装置火災の発生原因 ○整備不良の内訳 ○走行装置火災の発生メカニズム ⇒グリース封入量不足、プレロード調整、ハブキャップ取付 不良による水侵入 →ハブベアリングの破損 →ガタ発生 →ブレーキドラムとライニングが接触し引き摺り発生 →ブレーキドラムが過熱、タイヤなどが発火 特殊な使用 法 7% 整備不良 70% 原因不明 23% その他 14% プレロード過大 19% ハブベアリング グリス不足 48% ハブ内水浸入、 錆 19% ハブベアリングまわりの図面 ハブベアリング 破損しガタ発生 ブレーキドラムとライ ニングが干渉し引き 摺り発生 原因特定できず

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12.走行装置火災の発生状況ー(3)

『ハブベアリング焼き付き事例』 ・アウターベアリングがバラバラになっていた。 <ハブまわり整備方法記載事例> ・グリース封入量 ・・・A,B,C各部のグリース量を規定 ・プレロードの測定法 ◇整備要領書などで詳細に説明されている 交通安全環境研究所

13.貨物車の車両火災件数低減に向けたポイント

○比較的多くの火災が報告されている装置の推定原因を整理 装置 出火箇所 出火に至る状況 推定原因 原動機 ・スターター又はその配線 からの出火 ・スターター又はその配線の加熱 ・保守点検ミス、整備作業ミス ・エンジン付近の出火 ・エンジンオイル漏れ ・保守点検ミス (オイルメンテナンス不良) 電気装置 ・改造部品の配線からの 出火 ・ショートなど電気関係不具合 ・改造部品の配線配索不良 制動装置 ・タイヤ・ブレーキ付近の 出火 ・ブレーキ・タイヤ加熱 ・ブレーキブースター、バルブ類の 整備作業ミス ・ブレーキペタル整備点検不十分 走行装置 ・タイヤ・ブレーキ付近の 出火 ・ブレーキ・タイヤ加熱 ・ハブベアリングまわり 整備作業ミス

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独立行政法人 交通安全環境研究所

14.まとめ

不具合情報の収集・分析や必要に応じリコール等の適切な措置を促す国の役割を

支援するため、リコール技術検証部は今後も着実に技術的検証業務を実施していく。

①スターターの使用頻度の多い車両における確実な保守 ②電気機器の取り付けに係る適切な実施 ③ブレーキブースター、バルブ等の確実な交換整備 ④ハブベアリング周辺の適切な整備(プレロード調整、グリース量など)

確実な保守点検実施の重要性

メーカーや国から提供される情報を基に適切な使用や保守管理を行うユーザーの役割

適切な使用方法に係る情報、点検整備を実施する上で必要な情報を提供し、市場にお

ける使用状況や不具合情報などの収集による市場監視するメーカーの役割

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