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の結果を地域別にみると 開催地の東京都民 みられない では よい は よくない は また 東京オリンピックに 関心がある 大 と 開催を評価しない人の割合がよりも高 変 まあ と答えた人はで 関心 い はない あまり まったく と答えた人は 男女年層別でみると すべての年層で よ で であった 図

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(1)

「東京オリンピック・パラリンピックに関する世論調査」は,国民の東京大会への関心や意識・価値観の変化など

を把握し,2020 年に世界最高水準の放送・サービスを実現するうえでの基礎的なデータを得るために実施する時系

列調査であり,今回はその2 回目の調査となる。

東京開催の評価(よい+まあよい)は 87%と多数を占める。東京オリンピックへの関心度(大変+まあ)は 80%と

高いが,リオデジャネイロ大会直後の2016 年調査と比べ,「大変関心がある」は減少(34%→27%)した。関心事

では「日本人や日本チームの活躍」が 78%と最も多く,「世界最高水準の競技」

(42%)や「各国のメダル獲得数」

(17%)を上回った。

東京パラリンピックへの関心度は61%であった。伝えるべき側面については,「純粋なスポーツとして扱うべき」

が 39%で最も多く,前年(37%)から増加した。「障害者福祉の視点を重視して伝えるべき」は 5%であった。障害

者スポーツのイメージでは「感動する」

(63%)が最も多い。「感動する」と答えた人の割合を障害者スポーツの視聴

経験別に集計すると,「テレビの競技中継を見たことがある」人では 82%,「ニュースや競技中継以外のテレビの番

組で見たことがある」人では 77%,「テレビのニュースで見たことがある」人では 70%と高い一方,「見たことはない」

人では 38%にとどまり,視聴経験が豊富になるにつれて理解が深まることがわかった。

期待する放送サービスでは,見逃し配信(40%→ 44%)やインターネット同時配信(29%→38%)など,おもにス

マートフォン向けの放送サービス充実を求める意見が前年から増加した。

2020年東京オリンピック・

パラリンピックへの期待と意識

~「2017 年10月東京オリンピック・パラリンピックに関する世論調査」の結果から~

世論調査部

鶴島瑞穂 / 斉藤孝信

はじめに

NHK 放送文化研究所では,国民の東京オ

リンピック・パラリンピックへの関心や意識・

価値観の変化などを明らかにするため,2016

年から2020 年まで毎年,世論調査を行う計画

である。今回は 2016 年のリオデジャネイロ大

会直後に実施した初回調査に次ぐ 2 度目の調

査となる

1)

。本稿では,前年との時系列分析を

行い,人々の意識がこの1年でどのように推移

したのかを中心に報告する。

調 査は,2017年10月7日( 土)〜 10月15日

(日)の9日間, 住民基本台帳から無作為に抽

出した全国の20 歳以上の男女 3,600人に対し

配付回収法で実施し,調査有効数(率)は2,479

人(68.9%)であった。サンプル構成は文末の

単純集計結果を参照されたい。

Ⅰ 2020年東京オリンピック・

パラリンピックに関する意識

(1)オリンピック開催への評価と関心

8 割が東京オリンピックに「関心あり」

2020 年に東京でオリンピックが開催されるこ

とを,「よい」

(よい+まあよい)と答えた人は全

体で 87%,「よくない」

(あまりよくない+よくな

い)と答えた人は12%と,大多数がオリンピッ

クの東京開催を評価している(図1)。前年と

比較すると,「よい」と積極的に評価する人の

割合が増加(50%→ 54%)している。なお,こ

(2)

の結果を地域別にみると,開催地の東京都民

では,「よい」計は 83%,「よくない」計は17%

と,開催を評価しない人の割合が全体よりも高

い。

男女年層別でみると,すべての年層で「よ

い」計が 83%を超えており,大きな年層差は

みられない。

また,東京オリンピックに「関心がある」

(大

変+まあ)と答えた人は全体で 80%,「関心

はない」

(あまり+まったく)と答えた人は全体

で 20%であった(図2)。リオ大会直後の前年

調査に比べ,「大変関心がある」が減少(34%

→27%)し,「まあ関心がある」が増加(48%

→ 53%)した。特に,東京都民は「大変関心

がある」が大きく減少(42%→26%)し,東京

都民以外と同程度となった。

男女年層別にみると,男女とも50 代以上で

は「関心がある」計が 8 割を超えているが,若

年層になるほどその割合は少なくなり,男女

20 代では約 7 割であった。

東京オリンピックの競技や開会式などを直

接会場で「見たいと思う」

(ぜひ+まあ)と答え

た人は全体で 58%,「特に見たいとは思わな

い」と答えた人は全体で42%であり,いずれも

前年から変化はなかった(図3)。しかし, 東

京都民では「見たい」

(ぜひ+まあ)と答えた

図 1 東京オリンピック 開催都市になることへの評価

図 2 東京オリンピック 関心度

図 3 東京オリンピック 会場での観戦意向

よい まあよい あまり よくない よくない 知らなかった 無回答 全 体 全 体 (2017年10月) (2016 年10月) (2017年10月) (2016 年10月) (2017年10月) (2016 年10月) 東京都民 東京都民 東京都民以外 東京都民以外 「よい」計(86%) 「よくない」計(13%) 「よい」計(87%) 「よくない」計(12%) 34 54 8 4    0    0    36 50 9 5    0    1    34 49 12 5  0 1  31 51 11 7  0 1  34 54 8 4  0 0  36 50 9 5  1 0  「関心がある」計(81%) 「関心はない」計(19%) 「関心がある」計(80%) 「関心はない」計(20%) 53 17 3 0 48 34 27 27 26 15 4 0 53 17 5  0 3  0 39 42 16 53 17 3 0 48 33 15 4  0 大変 関心がある まあ関心がある あまり関心はない まったく関心はない 無回答 全 体 全 体 (2017年10月) (2016 年10月) (2017年10月) (2016 年10月) (2017年10月) (2016 年10月) 東京都民 東京都民 東京都民以外 東京都民以外 「見たい」計(57%) 「見たい」計(58%) 32 26 42 0 32 25 42 0 26 31 43 0 0 32 36 32 33 25 42 0 32 24 43 1 ぜひ見たい と思う まあ見たいと思う 特に見たいとは思わない 無回答 全 体 全 体 (2017年10月) (2016 年10月) (2017年10月) (2016 年10月) (2017年10月) (2016 年10月) 東京都民 東京都民 東京都民以外 東京都民以外 (%) (%) (%)

(3)

表 1 東京オリンピック 関心事

(男女年層別,複数回答)

人が前年から減少(68%→ 57%)し,「特に見

たいとは思わない」と答えた人が増加(32%

→ 43%)して,いずれも東京都民以外と同程

度となった。

「各国のメダル獲得数」よりも

「日本人や日本チームの活躍」に高い関心

東京オリンピックについて,どのような点に

関心があるのかを複数回答で尋ねた(表1)。

全体では「日本人や日本チームの活躍」を挙

げた人が 78%で最も多く,「世界最高水準の

競技」

(42%)や「各国のメダル獲得数」

(17%)

などを大きく上回った。男女年層別にみても,

「日本人や日本チームの活躍」は男20 代(66%)

を除くすべての男女年層で 7 割を超えている。

男20 代では「特にない」と答えた人が 20%と

全体より高い。

(2)オリンピックの視聴意向

東 京オリンピック開催中, 大会の放 送や

映像をどのくらい視聴すると思うかを尋ねた

(図 4)。全体では「関心のある競技にしぼっ

て,視聴する」が 41%と最も多く,「可能な限

り,多くの競技を毎日視聴する」の25%を上

回った。前年と比較すると,「可能な限り,多

くの競技を毎日視聴する」が大きく減少(38%

→25%)し,「夜の時間帯を中心に,毎日視聴

する」

(13%)と合わせた“毎日視聴派”が 38%

となり,

“選択視聴派”の57%を下回った。一

方で,

「なるべく生中継で視聴したい」と答えた

全  20代 30代 40代 50代 60代 70歳以上 20代 30代 40代 50代 60代 70歳以上 日本人や日本チームの活躍 78 66 71 71 78 78 80 74 77 82 80 83 80 世界最高水準の競技 42 33 39 45 52 48 43 25 35 35 44 48 45 世界の様々な国や地域の話題 23 12 19 19 15 27 33 18 21 19 22 28 33 これまでよく知らなかった競技や選手 20 14 22 19 15 16 19 18 25 18 21 28 21 各国のメダル獲得数 17 6 10 14 17 21 29 12 14 13 15 22 22 特にない 9 20 8 12 7 9 7 7 11 9 9 5 6 その他 3 6 7 5 2 4 2 4 5 4 2 2 2 (%)

図 4 東京オリンピック 視聴意向

■ は全体と比べて統計的に高い層であることを示す【以下同様】 13 41 17 5 0 11 38 25 32 14 5 0 中継録画を見ることが できれば十分である 視聴するつもりはない 無回答 生中継にこだわって 視聴したい なるべく生中継で視聴したい 関心のある競技にしぼって, 視聴する 結果がわかればよいので,少しだけ視聴する 関心が無いので, 視聴するつもりはない 無回答 可能な限り,多くの競技を 毎日視聴する 夜の時間帯を中心に,毎日視聴する “毎日視聴派”計(48%) “選択視聴派”計(46%) “毎日視聴派”計(38%) “選択視聴派”計(57%) 59 28 6 0 56 10 7 6 1 28 “生中継志向”計(65%) “生中継志向”計(66%) 全 体 全 体 (2017年10月) (2016 年10月) 全 体 全 体 (2017年10月) (2016 年10月) (%) (%)

(4)

図 5 東京オリンピック 期待する放送サービス

(複数回答)

図 6 東京オリンピック 期待すること

(複数回答)

人は 59%,「中継録画を見ることができれば十

分である」と答えた人は 28%であった。東京オ

リンピックを“生中継志向”をもって視聴した

いと答えた人は合計 66%と多数を占めており,

前年から変化はみられなかった。

リオ大会直後に実施した前回調査から1年

が経過して人々の熱気は落ち着き,東京オリ

ンピックを毎日視聴したいという意識は薄れた

が,生中継で視聴したいという意識に変化は

ないことがわかる。

そして2020年に向けては,4K・8Kスーパー

ハイビジョンのほか,ライブストリーミングや

インターネット同時配信など,さまざまな放送

サービスの開発も進んでいる。東京オリンピッ

クで期待する放送サービスについて複数回答

で尋ねたところ(図5),全体では「終了した

競技を,様々な端末で,後からいつでも見るこ

とができる」

「様々な端末で,いつでもどこでも

競技映像が見られる」が約 4 割で上位に挙が

り,「今よりも,高画質・高臨場感のテレビ中

継が見られる」

「選手のデータや競技に関する

情報が手元の端末に表示される」が約 3 割で

続く。前年と比較すると,「後からいつでも見

ることができる」

(見逃し配信・ハイライト動画)

や「いつでもどこでも見られる」

(インターネット

同時配信),

「情報が手元の端末に表示される」

(モバイル端末への情報発信)など,インター

ネットサービスへの期待が増加している。

(3)オリンピック開催にともなう期待と不安

「日本経済への貢献」を7 割近くが期待

2020 年東京オリンピックでは,外国人観光

客の増加のほか,スポーツの振興やスポーツ

施設の整備など,さまざまな好影響が期待さ

れている。これらのことがらのなかで,人々が

期待することを複数回答で尋ねてみた(図6)。

全体では「日本経済への貢献」

(68%)が最も

多く,次いで「日本全体の再生・活性化」が

その他 自分も競技に参加して いるかのような, 仮想体験ができる 会場の好きな位置を選んで 自分だけのアングルで 競技を見られる 選手のデータや競技に関する 情報が手元の端末に 表示される 今よりも,高画質・高臨場感の テレビ中継が見られる 様々な端末で, いつでもどこでも 競技映像が見られる 終了した競技を, 様々な端末で,後からいつでも 見ることができる (全体) 44 40 38 29 43 34 30 25 16 15 7 6 6 5 ■ 2017年10月 ■ 2016 年10月 その他 特にない 国際社会での日本の地位向上 スポーツ施設の整備 青少年の育成 雇用の増加 観光の振興 スポーツの振興 国際交流の推進 日本全体の再生・活性化 日本経済への貢献 (全体) 68 63 52 52 34 35 30 33 29 27 28 27 27 29 23 21 22 22 11 11 2 1 2017年10月 2016 年10月 (%) (%)

(5)

52%と,経済や景気への好影響を期待する意

見が半数以上にのぼった。以下,「国際交流の

推進」

(34%),「スポーツの振興」

(30%),「観

光の振興」

(29%)などが続く。「スポーツ施設

の整備」

(23%)や「国際社会での日本の地位

向上」

(22%)はそれぞれ約 2 割にとどまった。

前年と比較すると,「日本経済への貢献」は前

年から増加(63%→ 68%)したが,そのほか

は変化がなかった。

「テロへの不安」が約 7 割

一方, 東京でオリンピックが開催されること

で不安に思うことを尋ねたところ(図7),全体

では「開催中に国内でテロなどの大事件が起

きる」

(69%)が最も多く,以下,「東京の交通

渋滞がひどくなる」

(41%),「東京の治安が悪

くなる」

(37%)などが続く。前年と比較すると,

全体的な傾向に変化はないものの,テロや治

安に関する不安が増加している。

地域別にみると,東京都民では「東京の交

通渋滞がひどくなる」

(59%)が半数を超えて

全体より高いほか,「東京の治安が悪くなる」

(47%),

「東京の生活環境が悪くなる」

(24%),

「東京の土地の値段が上がる」

(15%)なども全

体より高く,身近な暮らしに好ましくない影響

が及ぶのではないかという不安が強めに出て

いる。

(4)パラリンピックへの関心度

「関心あり」は全体の 6 割以上

2020 年東京パラリンピックに「関心がある」

(大変+まあ)と答えた人は全体で 61%,「関

心はない」

(あまり+まったく)と答えた人は全

体で39%であった(図8)。前年から「関心が

ある」がやや減少(64%→ 61%)したが,依

然として6 割を超えている。オリンピックの結

果(図 2)と比較すると,「大変関心がある」で

はオリンピック(27%)がパラリンピック(13%)

を上回るが,「まあ関心がある」はいずれも約

半数で同程度であった。パラリンピックに「大

変関心がある」と答えた人の割合は,前年に

比べ,オリンピックより変化が少なく,その差

は縮まっている。

男女年層別にみると,男女 70 歳以上では

「関心がある」計が約 7 割と全体より高いが,

図 7 東京オリンピック 不安に思うこと

(複数回答)

図 8 東京パラリンピック 関心度

その他 特にない 東京の土地の値段が上がる 東京の生活環境が悪くなる 物価が上がる 東京とそれ以外の地域の 格差が広がる 東京の治安が悪くなる 東京の交通渋滞がひどくなる 開催中に国内でテロなどの 大事件が起きる (全体) 69 69 69 41 59 40 47 37 36 12 25 2527 27 26 10 24 8 9 9 9 9 7 7 15 3 4 ■ 全体 ■ 東京都民 ■ 東京都民以外 全 体 全 体 (2017年10月) (2016 年10月) (2017年10月) (2016 年10月) 東京都民 「関心がある」計(64%) 「関心はない」計(36%) 「関心がある」計(61%) 「関心はない」計(39%) 48 13 32 7 0 50 15 28 8 0 53 26 17 5  0 3  0 39 42 16 大変 関心がある まあ関心がある あまり関心はない まったく関心はない 無回答 (%) (%)

(6)

男 40 代以下,女 20 代では約

5 割にとどまる。

東京パラリンピックの競技

や開会式などを直接会場で

「見たい」

(ぜひ+まあ)と答え

た人は44%で,

「特に見たいと

は思わない」の55%を下回っ

た(図9)。なお,会場での観

戦意向については,パラリン

ピックもオリンピックと同様に

前年から変化はなかった。

地 域 別にみると, 東 京 都

民ではオリンピックを「ぜひ見

たいと思う」という積極的な

意向をもつ人が 31%と東京都

民以外の25%より高い(図 3)

のに対して,パラリンピック

を「ぜひ見たいと思う」は 8%

にとどまり,東京都民以外の

10%と同程度であった。

パラリンピックを「純粋なスポーツ」として

捉える人が増加

福祉とスポーツという2 つの側面をもつパラ

リンピックをメディアがどのように伝えるべき

かを尋ねた(図10)。全体では,「オリンピック

と同様に,純粋なスポーツとして扱うべき」が

39%で最も多く,「競技性と障害者福祉の視

点を同じ程度伝えるべき」

(28%)と,「なるべ

くスポーツとしての魅力を前面に伝えるべき」

(26%)が 3 割弱で同程度となった。なお,「競

技性より,障害者福祉の視点を重視して伝え

るべき」は 5%と少数派であった。

パラリンピックを「純粋なスポーツとして扱う

べき」と答えた人は前年から増加(37%→39%)

している。これを男女年層別にみると,男女と

図 9 東京パラリンピック 会場での観戦意向

図 10 パラリンピックの伝えるべき側面

全 体 全 体 (2017年10月) (2016 年10月) (2017年10月) (2016 年10月) (2017年10月) (2016 年10月) 東京都民 東京都民 東京都民以外 東京都民以外 「見たい」計(43%) 「見たい」計(44%) 35 10 55 0 33 11 57 0 34 8 58 1 0 36 13 51 35 10 55 0 33 10 57 0 ぜひ見たい と思う まあ見たいと思う 特に見たいとは思わない 無回答 オリンピックと同様に,純粋なスポーツとして扱うべき なるべくスポーツとしての魅力を前面に伝えるべき 競技性と障害者福祉の視点を同じ程度伝えるべき 競技性より,障害者福祉の視点を重視して伝えるべき その他 無回答 20 代 30 代 40 代 50 代 男 全 体 全 体 60 代 70歳以上 20 代 30 代 40 代 50 代 60 代 70歳以上 女 (2017年10月) (2016 年10月) 26 28 5 11 39 27 28 5 2 1 37 21 26 5 3 46 22 27 6 2 1 42 29 27 6 0 0 1 37 26 30 9 2 33 24 27 7 2 0 0 39 29 31 5 10 35 19 31 5 1 44 25 24 4 1 47 24 35 5 00 0 37 26 28 8 12 36 21 32 21 1 0 0 44 27 29 3 2 40 (%) (%)

(7)

も若年層になるほどその割合が大きくな

る傾向があり,男20 代(46%),女 30 代

(47%)では約半数を占める。

(5)東京オリンピック・パラリンピックで

見たい競技

今回の調査から新たに,東京オリン

ピック・パラリンピックで見たいと思う競

技や式典を複数回答で尋ねた。

まず,東京オリンピックについてみて

みると(図 11),全体で最も多かったの

は「体 操」

(71%)だった。「陸 上競技 」

(66%),「開会式」

(61%)も6 割を超えて

いる。2020 年東京オリンピックから正式

種目となる5競技では,「野球・ソフトボー

ル」は46%と約半数だが,「スポーツクラ

イミング」

「空手」

「スケートボード」

「サー

フィン」は,いずれも2 割に満たなかった。

男女別にみると,男性は格闘技(「柔

道」

「空手」

「ボクシング」)と球技(「野球・

ソフトボール」

「サッカー」

「ラグビー」)が

女性よりも高く,女性は「体操」

「競泳」

など,リオ大会で日本チームや日本人選

手が多くのメダルを獲得した競技や,「開

会式」

「閉会式」などが男性よりも高く

なった。

同じく東京パラリンピックの競技をみて

みると(図12),全体では「陸上競技」が

49%と,最も多かった。以下,「車いすバ

スケットボール」

(42%),「競泳」

(38%),

「車いすテニス」

(36%),「開会式」

(34%)

と続く。その他の競技はいずれも3 割に

満たず,「特にない」も21%にのぼって

おり,具体的に見たい競技のない人も一

定数存在している。

(注)2016年リオ大会で日本人選手が上位入賞した競技を中心に,    2020年東京大会から正式種目となる5競技(※)を加えて選択肢とした 男性 女性 体操 65 77 陸上競技 66 66 開会式 55 66 競泳 53 58 卓球 48 52 柔道 54 42 閉会式 41 53 野球・ソフトボール※ 57 36 バレーボール 39 48 サッカー 50 37 レスリング 37 33 バドミントン 30 35 テニス 27 33 アーティスティック・スイミング 17 31 ラグビー 20 13 スポーツクライミング※ 17 14 空手※ 19 11 スケートボード※ 13 15 ボクシング 21 7 サーフィン※ 12 13 フェンシング 11 11 ウエイトリフティング 13 8 カヌー 9 10 特にない 7 6 その他 3 2 無回答 0 0 男性 女性 陸上競技 49 49 車いすバスケットボール 40 45 競泳 35 41 車いすテニス 33 38 開会式 30 37 閉会式 23 30 卓球 16 19 トライアスロン 14 14 柔道 17 11 バドミントン 12 14 5人制サッカー 15 12 車いすラグビー 13 11 自転車競技 12 9 射撃 10 7 アーチェリー 10 7 馬術 8 9 ボッチャ 7 8 シッティングバレーボール 6 9 車いすフェンシング 6 8 カヌー 5 6 テコンドー 6 5 ゴールボール 5 5 ボート 5 5 パワーリフティング 4 4 特にない 22 20 無回答 0 1

図 11 東京オリンピック 見たい競技

(複数回答) 図 12 東京パラリンピック 見たい競技(複数回答) 全 体 全 体 (%) (%) 71 66 61 56 50 48 48 46 44 43 35 33 30 24 16 15 15 14 14 13 11 10 9 6 3 0 49 42 38 36 34 27 18 14 14 13 13 12 11 9 9 8 8 7 7 6 5 5 5 4 21 1

(8)

(6)東京オリンピック・パラリンピックに

関する一般的意見

準備状況についての意見

開催まで3 年を切り,競技施設や道路・交

通インフラの整備などの準備が本格化するな

か,現在の準備状況についてどう思うか尋ねた

(図13)。全体では,「順調だ」

(とても+まあ)

と思う人は 35%で,前年の18%から大きく増加

した。「順調ではない」

(あまり+まったく)と思

う人は,前年からは減少(80%→ 62%)してい

るが,依然として6 割を超えている。地域別に

みても,東京都民,東京都民以外ともに「順

調だ」と答えた人がいずれも前年から増加して

3 割を超え,「順調ではない」と思う人の割合

が減少して約 6 割となっている。

これを東京オリンピックへの関心度別にみる

と(図13),「関心がある」

(大変+まあ)と答え

た人では,「順調だ」と回答した人が約 4 割と

全体より高くなった一方で,「関心はない」

(あ

まり+まったく)と答えた人では 2 割強と低い。

このように大会への関心の有無によって,準備

状況の受け止め方には違いがある。

それでは人々は具体的に,準備状況に関し

てどんな点に不安を抱いているのだろうか。全

員に複数回答で尋ねた(図14)。

全体で最も多かったのは「大会の開催費用」

(59%),次いで「メインスタジアムなど会場の

整備」

(50%)であった。

不安に思う人が前年から減少したのは,「大

会の開催費用」

(77%→ 59%),「メインスタジ

アムなど会場の整備」

(54%→ 50%),「日本の

組織委員会の体制」

(56%→37%)などであっ

た。こうした変化の背景には,前回調査が,

ちょうど東京都の調査チームが大会の総費用

が 3 兆円を超える可能性があると明らかにした

時期に重なり,多くの人々が費用や施設といっ

た運営面に不安を感じていたためであると思

われる。

図 13 東京オリンピック・パラリンピック

準備状況について思うこと

図 14 東京オリンピック・パラリンピック

    準備状況で不安だと感じること

(複数回答) 25 25 無回答 まったく順調ではない あまり順調ではない まあ順調だと思う とても順調だと思う 無回答 まったく順調ではない あまり順調ではない まあ順調だと思う 全 体 全 体 (2017年10月) 関心がある (大変+まあ) (2016 年10月) 33 53 9 1 1 3 17 57 24 2 「順調だ」計(18%) 「順調ではない」計(80%) 「順調だ」計(35%) 「順調ではない」計(62%) とても 順調だと 思う まあ 順調だと 思う あまり 順調では ない まったく 順調では ない 無回答 東京オリンピックへの関心度別(2017年10月) n=1,971 関心はない (あまり+まったく) n=506 37 1 6 2 54 21 52 21 6 「順調だ」計(22%) 「順調ではない」計(73%) 「順調だ」計(38%) 「順調ではない」計(60%) 2 (%) 2016 年 10 月 2017 年 10 月 その他 特にない 日本人選手の育成・強化 ボランティアの育成 東日本大震災の復興への影響 公共施設などのバリアフリー化 日本の組織委員会の体制 道路や鉄道などのインフラ整備 外国人観光客の受け入れ メインスタジアム(新国立競技場) など会場の整備 大会の開催費用 59 77 54 50 30 41 42 37 56 32 29 28 1826 19 15 68 2 2 (全体) ■ 2017年10月 ■ 2016 年10月 ※新設した選択肢のため,前回との比較なし (%)

(9)

逆に今回不安が増加したのは「外国人観光

客の受け入れ」

(30%→42%),「ボランティアの

育成」

(18%→26%)であった。開催が近づく

につれ,宿泊施設やボランティアの確保といっ

た問題が現実味を帯びてきたものと思われる。

施設の整備費用についての考え方

準備状況で開催費用や会場整備について半

数以上の人が不安に感じていることはすでに

述べたが,人々は費用についてどのような考え

をもっているのだろうか。2 つの考え方を示し,

自分の意見に近いものを選んでもらった(表 2)。

全体では「できるだけ費用を抑えるべきだ」

が 75%にのぼり,「じゅうぶんな費用をかける

べきだ」の24%を大きく上回った。

男女年層別にみると,すべての年層で「で

きるだけ費用を抑えるべきだ」が 6 割を超えて

いるが,男20・30 代,男50 代では「じゅうぶ

ん費用をかけるべきだ」が 3 割を超えて全体よ

り高くなっている。

地域別にみると,「できるだけ費用を抑える

べきだ」で,東京都民(82%)が東京都民以外

(75%)を上回った。実際に費用の多くを負担

する東京都民では,慎重な意見が強めに出て

いる。

東京オリンピック・パラリンピックの意義

東京オリンピック・パラリンピックに関するい

くつかの意見を提示し,「そう思う」か「そう思

わない」か尋ねた(図15)。

全体で「そう思う」が最も多かったのは「世

界の国や地域の友好を深める」

(82%)であっ

た。以下,「自分の国について改めて考えるよ

い機会である」

(72%),「開かれることで,何

となく楽しい気持ちになる」

(72%),「開催に

向けて,テレビがより高画質になるなど,放送

技術が向上する」

(71%)と続き,上位には肯

定的な見方が多い。

東日本大震災からの復興に関する意見をみ

てみると,「復興を世界に示す上で大きな意味

がある」が前年から増加(45%→ 51%)し,オ

リンピック・パラリンピックの意義を震災復興

と結びつけて考える人が半数を超えた。一方

で,「復興が遅れる」という意見も全体で 51%

と約半数にのぼっており,これを地域別にみる

と,被災地を含む「北海道・東北」では 57%

と,全体より高くなっている。

なお,東京オリンピックへの関心度別にみ

ると(表3),東京オリンピックに「関心がある」

と答えた人では,「世界の国や地域の友好を深

める」という意見が 86%にのぼったほか,肯定

的な見方が総じて高い。一方で「関心はない」

と答えた人では,「盛り上がりは,一時的なこ

とにすぎない」という意見が 90%と大多数を占

めたほか,「お金を使うより,育児や介護支援

など,一般の人たちへの施策を充実させるべ

きだ」

「私の暮らしにまったく関係がない」も7

割を超えるなど,否定的な見方が多かった。

表 2 東京オリンピック・パラリンピック 施設の整備費用についての考え方

(男女年層別,地域別) 全  東京都民 東京都民 以外 20代 30代 40代 50代 60代 70歳以上 20代 30代 40代 50代 60代 70歳以上 じゅうぶんな費用をかけるべきだ 24 36 31 28 30 16 20 26 27 25 21 21 16 18 24 できるだけ費用を抑えるべきだ 75 63 69 71 70 82 77 73 72 75 78 78 83 82 75 (%)

(10)

表 3 東京オリンピック・パラリンピックについての意見

(「そう思う」と答えた人の割合,東京オリンピック関心度別)

世界にアピールすべきこと

東京オリンピック・パラリンピックを通じて世

界にアピールすべきだと思うことを複数回答で

尋ねた(図16)。

全体で最も多かったのは「日本の伝統文化」

の 70%,次いで「日本の食文化」の59%であっ

た。いずれも前年から増加しており,オリンピッ

クを機に日本固有のよさを世界に発信すべきだ

という意見が上位となっている。また,「東日

本大震災からの復興」も前年の39%から43%

に増加した。

一方で,大会そのものに関する項目をみる

と,「国際大会を円滑に運営できること」は

36%,「競技場など大会施設のすばらしさ」は

21%にとどまった。

図 15 東京オリンピック・パラリンピックについての意見

東京オリンピック・パラリンピックは… 全体 関心がある (大変+まあ) 関心はない (あまり+まったく) 〈2,479〉 〈1,971〉 〈506〉 世界の国や地域の友好を深める 82 86 67 自分の国について改めて考えるよい機会である 72 78 52 開かれることで,何となく楽しい気持ちになる 72 82 32 開催に向けて,テレビがより高画質になるなど,放送技術が向上する 71 74 56 開催を契機に公共施設や,インフラの整備が進む 70 74 56 盛り上がりは,一時的なことにすぎない 70 65 90 開催は,日本経済によい影響を与える 67 73 41 お金を使うより,育児や介護支援など,一般の人たちへの施策を充実させるべきだ 54 48 79 東日本大震災からの復興を世界に示す上で大きな意味がある 51 55 32 開催準備で,東日本大震災からの復興が遅れる 51 47 68 私の暮らしにまったく関係がない 45 39 71 無回答 そう思わない そう思う 私の暮らしにまったく関係がない 開催準備で,東日本大震災からの復興が遅れる※ 東日本大震災からの復興を世界に示す上で大きな意味がある お金を使うより,育児や介護支援など,一般の人たちへの施策を充実させるべきだ 開催は,日本経済によい影響を与える 盛り上がりは,一時的なことにすぎない 開催を契機に公共施設や,インフラの整備が進む 開催に向けて,テレビがより高画質になるなど,放送技術が向上する 開かれることで,何となく楽しい気持ちになる 自分の国について改めて考えるよい機会である 世界の国や地域の友好を深める 東京オリンピック・パラリンピックは… そう思う そう思わない 無回答 16 3 82 25 26 26 3 72 3 72 3 71 27 3 70 27 3 70 3 30 67 43 3 54 3 47 51 46 3 51 2 53 45 (%) (%) (%) 全体 北海道・東北 関東・甲信越 東海・北陸 近畿 中国・四国・九州 〈2,479〉 〈293〉 〈935〉 〈388〉 〈345〉 〈518〉 51 57 52 49 50 48 ※「開催準備で,東日本大震災からの復興が遅れる」で   「そう思う」と答えた人の割合(地方別)

(11)

ボランティア参加意欲

東京オリンピック・パラリンピックにボラン

ティアとして参加したいと思うかどうかを尋ねた

(表 4)。全体では「参加したい」と答えた人が,

前年の15%から18%に増加した。

男女年層別にみると,「参加したい」は女

40・50 代が全体より高く,女40 代では前年か

ら増加(18%→27%)している。

地域別にみると,「参加したい」は東京都民

が 23%,東京都民以外が 17%で,開催地で

ある東京で多いが,東京都民以外でも参加し

たい人が前年の14%から増加している。

Ⅱ 2018年ピョンチャンオリンピック・

パラリンピックへの関心と期待

若年層では関心度が低い

今回の調査では,2018 年ピョンチャンオリ

ンピック・パラリンピックへの関心についても

尋ねた。

関心度についてみてみると(図17),全体で

は「関心がある」

(大変+まあ)と答えた人は,

ピョンチャンオリンピックが 51%,ピョンチャン

パラリンピックは43%だった。東京オリンピッ

クの 80%(図 2),東京パラリンピックの 61%

(図 8)と比べると,開催 4か月前の調査では

あるが,ピョンチャン大会への関心は低めで

あった。

ピョンチャン大会に「関心はない」

(あまり+

まったく)と答えた人は,オリンピック48%,

パラリンピック56%と,約半数にのぼった。

男女年層別にみると,ピョンチャンオリンピッ

クに「まったく関心はない」と答えた人が男 40

代以下と女 20 代で,ピョンチャンパラリンピッ

クに「まったく関心はない」と答えた人が男 40

代以下でいずれも2 割を超えて全体より高く

なっており,男性の若中年層では関心の低さが

顕著であることがわかる。

図 16 東京オリンピック・パラリンピックで

アピールすべきこと

(複数回答)

表 4 東京オリンピック・パラリンピック ボランティア参加意欲

(男女年層別,地域別) 全  東京都民 東京都民 以外 20代 30代 40代 50代 60代 70歳以上 20代 30代 40代 50代 60代 70歳以上 参加したいと思う 18 16 19 21 16 15 11 18 20 27 24 14 11 23 17 15 23 18 16 14 14 9 18 13 18 21 14 6 24 14 参加したいと思わない 81 84 82 79 84 84 84 82 78 73 75 85 89 77 82 84 77 82 83 85 85 88 82 86 81 78 84 91 75 85 (%) ※新設した選択肢のため,前回との比較なし その他 特にない 競技場など 大会施設のすばらしさ 国際大会を円滑に 運営できること 東日本大震災からの復興 外国人観光客への 手厚い対応やサービス 日本人の勤勉さや礼儀正しさ 東京の治安のよさや清潔さ 日本の食文化 日本の伝統文化 6570 59 51 58 58 51 54 44 44 43 36 39 21 19 7 5 1 1 ※ (全体) ■ 2017年10月 ■ 2016 年10月 ※上段:2017年10月 下段:2016年10月 (%)

(12)

なお,この調査で,ふだん

テレビやラジオ,インターネッ

トなどでスポーツを視聴して

いる頻度を尋ねた結果を男

女年層別にみると( 図18),

スポーツを「見ない(聞かな

い)ほう」

(ほとんど+まった

く)と答えた人は,男女とも

若年層になるほどその割合が

大きくなり,男30 代以下と女

40 代以下では4 割を超える。

ふだんスポーツを視聴する頻

度が低い若い年層で,ピョン

チャンオリンピック・パラリン

ピックへの関心のない人が多

くなったものと思われる。

図 17 ピョンチャンオリンピック・パラリンピック 関心度

オリンピック パラリンピック

図 18 スポーツ視聴頻度

(%) 20 代 30 代 40 代 50 代 男 全 体 60 代 70歳以上 20 代 30 代 40 代 50 代 女 60 代 70歳以上 大変関心がある まあ関心がある あまり関心はない まったく関心はない 無回答 「関心がある」計(51%) 「関心はない」計(48%) 43 8 35 13 1 33 6 32 29 0 31 5 37 27 0 35 9 32 23 0 42 8 40 10 0 47 6 37 9 1 43 7 39 9 2 40 5 33 22 0 40 8 37 15 0 51 8 31 10 0 50 11 27 10 1 53 5 37 6 0 45 10 36 8 2 33 4 36 28 0 26 2 41 31 0 29 4 40 27 0 39 3 44 14 0 38 4 46 11 1 42 8 42 7 1 33 3 45 19 0 39 5 40 17 0 43 4 42 11 1 39 5 42 13 2 48 2 44 7 0 51 5 36 8 1 39 4 41 15 1 「関心がある」計(43%) 「関心はない」計(56%) (%) 20 代 30 代 40 代 50 代 男 全 体 60 代 70歳以上 20 代 30 代 40 代 50 代 60 代 70歳以上 女 44 28 7 1 21 33 29 11 0 27 32 35 8 0 25 47 23 3 0 49 16 34 28 43 24 7 0 26 46 22 5 1 11 26 33 39 15 13 32 46 12 10 27 55 5 13 49 20 5 2 25 40 40 8 0 0 1 1 0 11 47 28 9 15 よく見る (聞く)ほう (聞く)ほうまあよく見る (聞かない)ほうほとんど見ない (聞かない)ほうまったく見ない 無回答 「見る(聞く)ほう」計(65%) 「見ない(聞かない)ほう」計(35%)

(13)

Ⅲ 日本人のオリンピック観・

障害者スポーツ観

(1)相対的なオリンピック関心度

政治・経済よりも高い関心

2020 年東京オリンピック・パラリンピックは,

人々の現在の関心事のなかでどのような位置

づけにあるのだろうか。今回は 8 項目の社会

的なことがらを示し,関心のあるものをいくつ

でも選んでもらった(図19)。

「東京オリンピック・パラリンピック」を挙げ

た人は全体の59%で,前年の56%から変化が

なく,8 つの選択肢のうちでは4 番目となった。

「ピョンチャンオリンピック・パラリンピック」は

前年の11%から増加して26%となったが,7 番

目にとどまった。

「東京オリンピック・パラリンピック」よりも

上位となったのは,「地震や台風などの自然災

害」

(75%),「国際的なテロ事件」

(61%),「介

護や子育て環境の整備」

(61%)だった。人々

の関心は,3 年先の東京オリンピック・パラリ

ンピックよりも,自身の生命や暮らしに関わる

身近な問題に向けられているようだ。一方で,

国内外の政治や経済の動向を挙げた人はいず

れも半数に満たず,東京オリンピック・パラリ

ンピックよりも下位となった。その点では,約 6

割に達している東京オリンピック・パラリンピッ

クへの関心は高いといえそうだ。

(2)オリンピックについての価値観

好意的な意見が上位を占める

人々がオリンピックそのものに対してどのよう

な価値観をもっているのかを知るために,オ

リンピックに関するさまざまな意見を提示して,

そう思うかどうかを尋ねた(図20)。

全体で「そう思う」が最も多かったのは「国

や人種を超えて人々が交流する平和の祭典で

ある」

(90%)で,圧倒的多数の人が 賛意を

示した。また,「それぞれの国の国民としての

自覚を深め,誇りを高める」

(80%),「国民

全体が協力して成功させなければならない」

(72%),「国と国とが実力を競い合う,国際的

な競争の舞台である」

(71%),「オリンピックの

開催国になることは,その国にとって,大きな

名誉である」

(66%)など,好意的な意見が上

位を占めた。

一方,批判的な意見では「過剰なメダル獲

得競争やドーピング問題などによって,オリン

ピック本来のあり方が見失われている」が 60%

で最も多く,「オリンピックが商売や金もうけ

に利用されるのは不愉快だ」が 50%で続く。

ただし,前年と比べると,「本来のあり方が見

失われている」

(67%→ 60%),「金もうけに利

用されて不愉快」

(59%→ 50%)は,いずれも

減少している。この要因としては,リオ大会で

図 19 現在の関心事

(複数回答) その他 為替市場や株式市場など 経済の動向 2018 年ピョンチャン オリンピック・パラリンピック 地域紛争や難民問題など 国際政治の動向 憲法改正問題など 国内政治の動向 2020 年東京オリンピック・ パラリンピック 介護や子育て環境の整備 国際的なテロ事件 地震や台風などの自然災害 78 75 61 56 64 61 59 56 46 44 33 32 26 11 24 21 3 3 (全体) ■ 2017年10月 ■ 2016 年10月 (%)

(14)

の過剰なメダル獲得競争やドーピング問題な

どの記憶が薄れたことがあると考えられる。

これを東京オリンピックへの関心度別にみる

と(表5),「関心がある」と答えた人では,「平

和の祭典である」が 94%にのぼり,「国民とし

ての自覚を深め,誇りを高める」と「国民全体

が協力して成功」も8 割を超えるなど,好意的

な意見が全体より高くなった。一方で,「関心

はない」と答えた人では,「本来のあり方が見

失われている」が 71%となったほか,「金もうけ

に利用されて不愉快」

「国民に負担をかける」

「重要な問題から国民の目をそらせる」も5 割

図 20 オリンピックについての価値観

オリンピックは… 全体 (大変+まあ)関心がある (あまり+まったく)関心はない 国や人種を超えて人々が交流する平和の祭典である 90 94 78 それぞれの国の国民としての自覚を深め,誇りを高める 80 85 58 国民全体が協力して成功させなければならない 72 80 42 国と国とが実力を競い合う,国際的な競争の舞台である 71 73 60 開催国になることは,その国にとって,大きな名誉である 66 74 37 過剰なメダル獲得競争やドーピング問題などによって, オリンピック本来のあり方が見失われている 60 57 71 商売や金もうけに利用されるのは不愉快だ 50 48 59 開催国の国民に負担をかけて犠牲を払わせている 45 39 69 国内の重要な問題から国民の目をそらせるからよくない 25 19 50 国中がさわぐのは,ばかばかしいことだ 18 11 43

表 5 オリンピックについての価値観

(「そう思う」と答えた人の割合,東京オリンピック関心度別) (%)

無回答

そう思わない

そう思う

国中がさわぐのは,ばかばかしいことだ 国内の重要な問題から国民の目をそらせるからよくない 開催国の国民に負担をかけて犠牲を払わせている 商売や金もうけに利用されるのは不愉快だ 過剰なメダル獲得競争やドーピング問題などによって, オリンピック本来のあり方が見失われている 開催国になることは,その国にとって,大きな名誉である 国と国とが実力を競い合う,国際的な競争の舞台である 国民全体が協力して成功させなければならない それぞれの国の国民としての自覚を深め,誇りを高める 国や人種を超えて人々が交流する平和の祭典である オリンピックは… そう思う そう思わない 無回答 8 2 90 18 2 80 26 2 72 2 27 71 2 32 2 66 60 50 37 48 3 52 3 45 72 3 25 80 3 18 (%)

(15)

を超えるなど批判的な意見が多い。

(3)障害者スポーツに関する意見

障害者スポーツの視聴経験

2016 年に開催されたリオデジャネイロパラリ

ンピックは,競技の模様が毎日テレビで生中

継されるなど,日本の視聴者にとって特筆す

べき大会となった。パラリンピックが「スポー

ツの祭典」として定着してきたことはすでに述

べたが,ここからは,人々の障害者スポーツ

全般に関する意見についてみていきたい。

障害者スポーツをリオ大会終了後に見たこ

とがあるかを複数回答で尋ねたところ(表6),

全体では「テレビのニュースで見たことがある」

が 55%と過半数を占めた。以下,「ニュースや

競技中継以外のテレビの番組で見たことがあ

る」

(23%),

「テレビの競技中継を見たことがあ

る」

(21%)が約 2 割で続く。「実際に会場で見

たことがある」と答えた人は1%にとどまってお

り極めて少ない。

また,自身にあてはまること別にクロス集計

を行ったところ,「ご自身に障害がある」と答え

た人では,「実際に会場で見たことがある」が

3%とやや多いが,テレビで障害者スポーツを

見たことがある人の割合は国民全体と変わら

ないことがわかった。

現状では,障害者スポーツはテレビのニュー

スのなかで受動的に視聴されることが多く,

競技中継や関連番組などを能動的に視聴した

経験があるという人は少数派であることがわ

かる。

障害者スポーツに関する意見

障害者スポーツについて感じることを複数回

答で挙げてもらった(表7)。全体では「選手

の頑張りに感動する」

(70%)や「障害のある

人への理解が深まる」

(45%)など,障害者へ

の共感や理解が深まるという意見が多かった。

前年と比較すると,

「選手の頑張りに感動する」

(73%→70%),

「競技のルールがわかりにくい」

(28%→20%)など,選手や競技に関する意見

が減少しており,人々のリオ大会の記憶が薄

まったことも影響しているとみられる。

男女年層別にみると,男女年層を問わず「選

手の頑張りに感動する」が最も多く,なかでも

男70 歳以上や女 50 代以上では 8 割前後と高

い。一方,「競技として楽しめる」は男30 代,

女 20・30 代の若年層で3 割を超えて全体よ

り高い。障害者スポーツについて,「感動」の

人間ドラマをイメージする人では高年層,特に

全体 障害があるご自身に 障害がある家族に 人がいる 友人・知人 に障害が ある人が いる 障害のある人の サポートや ボランティアの 経験がある どれも あてはまら ない 〈2,479〉 〈116〉 〈317〉 〈580〉 〈340〉 〈1,360〉 テレビのニュースで見たことがある 55 51 61 61 63 52 ニュースや競技中継以外のテレビの番組で見たことがある 23 28 25 30 25 21 テレビの競技中継を見たことがある 21 25 26 29 26 17 動画サイトなどテレビ以外のメディアで見たことがある 4 3 5 5 5 3 実際に会場で見たことがある 1 3 2 2 3 0 その他 0 2 1 0 0 0 見たことはない 23 23 17 15 19 28

表 6 障害者スポーツ リオ大会終了後の視聴経験

(複数回答,自身にあてはまること別) (%)

(16)

女性の割合が多く,「楽しめる」という観戦ス

ポーツとしてのイメージをもっている人では若

年層の割合が多いことがわかる。

障害者自身の視点

障害のある人とない人では,障害者スポーツ

の捉え方に違いはあるのだろうか。障害者ス

ポーツについて感じることを,自身にあてはま

ること別にクロス集計を行ってみた(表8)。い

ずれの属性でみても,全体では「選手の頑張

りに感動する」が最も多く,「友人・知人に障

害がある人がいる」と答えた人では 77%と約 8

割を占める。一方で,「ご自身に障害がある」

と答えた人では,障害者スポーツについて「見

ていて楽しめない」

(10%)や,「面白さがわか

らない」

(10%)といった否定的な印象をもつ人

の割合が全体よりも高い。

障害者のなかには障害者スポーツで活躍す

る選手たちの生き生きとした姿に触れたとき,

家族や支援者とは異なる思いを抱く人も一定

数存在するようである。

障害者スポーツのイメージ

人々は障害者スポーツにどのくらい明確なイ

表 7 障害者スポーツについて感じること

(複数回答,男女年層別)

表 8 障害者スポーツについて感じること

(自身にあてはまること別)     20代 30代 40代 50代 60代 70歳以上 20代 30代 40代 50代 60代 70歳以上 選手の頑張りに感動する 70 73 43 52 50 49 60 60 58 69 71 75 80 78 68 63 68 60 75 73 81 80 81 84 84 88 障害のある人への理解が 深まる 45 41 34 34 39 31 38 40 46 31 49 40 46 51 43 37 33 40 39 40 42 44 45 51 56 51 競技として楽しめる 25 25 29 34 34 33 25 27 21 18 23 21 17 18 33 36 32 36 28 22 30 25 20 22 18 19 競技のルールがわかりにくい 20 28 12 23 24 27 21 23 19 32 23 33 28 20 28 20 31 24 30 16 29 22 33 23 17 16 見ていて楽しめない 5 5 8 4 6 7 10 8 7 9 5 7 6 5 4 5 4 2 4 4 5 5 5 3 3 2 面白さがわからない 4 5 11 11 6 7 5 5 8 5 7 8 5 4 4 2 4 3 3 3 3 4 2 3 2 2 その他 2 2 3 5 4 1 4 3 2 2 2 0 4 1 4 2 2 4 3 3 2 2 1 1 2 2 全体 障害があるご自身に 家族に障害がある人がいる 障害がある人が友人・知人に いる 障害のある人の サポートや ボランティアの 経験がある どれも あてはまらない 選手の頑張りに感動する 70 69 72 77 71 67 障害のある人への理解が深まる 45 49 52 52 57 40 競技として楽しめる 25 21 31 28 32 22 競技のルールがわかりにくい 20 12 19 22 25 20 見ていて楽しめない 5 10 3 5 4 6 面白さがわからない 4 10 2 2 2 6 その他 2 3 3 2 3 2 (%) (%) ※上段:2017年10月 下段:2016年10月

(17)

メージをもっているのだろうか。

「障害者スポー

ツ」と聞いて,どのような言葉を思い浮かべる

かを複数回答で挙げてもらった(表9)。全体

では「感動する」が 63%と最も多く,他の肯

定的なイメージを大きく引き離している。以下,

「すごい技が見られる」

(23%),「はつらつとし

た」

(23%),「明るい」

(22%),「迫力のある」

(20%)と続くが,いずれも約 2 割にとどまる。

一方,「痛々しい」

(7%),「難しい」

(7%),「親

しみのない」

(3%)など,否定的なイメージを

もつ人はいずれも1割未満であった。

これを男女年層別にみると,「感動する」は

男70 歳以上,女 50 代以上で約 7 割から8 割

と多数を占めている。女性を中心に高年層で

明確なイメージをもっている人の割合が高い一

方で,男女 30・40 代ではイメージをもたない人

(「この中にあてはまるものはない」)が約15%

にのぼる。

さらに障害者スポーツの視聴経験別にクロ

ス集計してみた(表 9)。いずれの属性でも「感

動する」が最も多いが,「テレビの競技中継を

見たことがある」人では 82%,「ニュースや競

技中継以外のテレビの番 組で見たことがあ

る」人では 77%,「テレビのニュースで見たこと

がある」人では 70%と全体より高い。一方で,

「見たことはない」人では「感動する」が 38%

にとどまり,「この中にあてはまるものはない」

が 21%にのぼっている。

人々は障害者スポーツを視聴してはじめて明

確なイメージを形成し,テレビのニュースから

競技中継,関連番組と視聴経験が豊富になる

につれて理解も深まることがわかる。

障害者スポーツへの理解は進むか

2020 年東京パラリンピックの開催を前に,

日本国内では障害者スポーツへの理解がどの

全体 ニュースでテレビの 見たことがある テレビの 競技中継を見た ことがある ニュースや 競技中継以外の テレビの番組で 見たことがある 動画サイトなど テレビ以外の メディアで 見たことがある 実際に会場で 見たことがある 見たことはない 〈2,479〉 〈1,358〉 〈523〉 〈572〉 〈89〉 〈21〉 〈578〉 感動する 63 70 82 77 62 67 38 すごい技が見られる 23 29 36 31 23 38 11 はつらつとした 23 28 36 31 33 33 15 明るい 22 27 37 31 26 29 10 迫力のある 20 25 33 30 20 24 8 共感を覚える 17 19 34 26 23 24 6 さわやかな 15 19 24 21 23 14 7 エキサイティングな 12 15 19 16 16 10 7 面白い 7 8 13 11 17 29 3 一流の 6 7 9 8 14 14 3 痛々しい 7 6 5 4 3 0 11 難しい 7 6 4 5 5 0 9 親しみのない 3 3 1 2 5 0 7 静かな 2 2 1 2 3 10 2 暗い 1 0 0 0 1 0 3 退屈な 1 0 1 0 0 0 2 この中にあてはまるもの はない 9 4 1 5 7 5 21 ※〈  〉は実数。「実際に会場で見たことがある」は21人と少ないため,参考値 (%)

表 9 障害者スポーツのイメージ

(複数回答,障害者スポーツ視聴経験別)

表 1 東京オリンピック 関心事 (男女年層別,複数回答) 人が前年から減少(68%→ 57%)し,「特に見 たいとは思わない」と答えた人が増加(32% → 43%)して,いずれも東京都民以外と同程 度となった。 「各国のメダル獲得数」よりも 「日本人や日本チームの活躍」に高い関心 東京オリンピックについて,どのような点に 関心があるのかを複数回答で尋ねた (表 1) 。 全体では「日本人や日本チームの活躍」を挙 げた人が 78%で最も多く,「世界最高水準の 競技」 (42%)や「各国のメダル獲得数」 (1
図 5 東京オリンピック 期待する放送サービス (複数回答) 図 6 東京オリンピック 期待すること (複数回答)人は 59%,「中継録画を見ることができれば十分である」と答えた人は 28%であった。東京オリンピックを“生中継志向”をもって視聴したいと答えた人は合計 66%と多数を占めており,前年から変化はみられなかった。リオ大会直後に実施した前回調査から1年が経過して人々の熱気は落ち着き,東京オリンピックを毎日視聴したいという意識は薄れたが,生中継で視聴したいという意識に変化はないことがわかる。そして20
表 3 東京オリンピック・パラリンピックについての意見 (「そう思う」と答えた人の割合,東京オリンピック関心度別) 世界にアピールすべきこと 東京オリンピック・パラリンピックを通じて世 界にアピールすべきだと思うことを複数回答で 尋ねた (図 16) 。 全体で最も多かったのは「日本の伝統文化」 の 70%,次いで「日本の食文化」の59%であっ た。いずれも前年から増加しており,オリンピッ クを機に日本固有のよさを世界に発信すべきだ という意見が上位となっている。また,「東日本大震災からの復興」も前年の39

参照

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