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複数回連続する地震動を受けた矩形断面鋼製橋脚の耐震性能に関する基礎的研究

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Academic year: 2021

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1-010 土木学会中部支部研究発表会 (2017.3)

複数回連続する地震動を受けた矩形断面銅製橋脚の耐震性能に関する基礎的研究

愛 知 工 業 大 学 学 生 会 員

O

飯田智仁 愛 知 工 業 大 学 正 会 員 鈴 木 森 晶 愛知工業大学 正会員 嶋口儀 之 愛 知 工 業 大 学 正 会 員 宗 本 理

1はじめに

兵庫県南部地震を受け, 銅製橋脚を含む多くの構造物の耐震設計基準の見直しが行われた. これを受け, 既存の銅製橋脚に対し,現行の設計基準を満たすように耐震補強が施されてきた. しかし,近年では,東北 地方太平洋沖地震や熊本地震といった,想定外の地震動が発生する事象が増えている.これらに対し,現行 の基準で設計された銅製橋脚が,対応しているかの検討を行っていく必要がある. そこで本研究では, 昭和 49年に竣工し, 兵庫県南部地震後の平成 8年の道路橋示方書の改訂を受けて, 耐震補強された既設矩形断面銅製橋脚の約 1/3スケールの供試体を対象とした実験を行った 1) そして銅製 橋脚の補強後の曲げ剛性着目し,モデ、ルを作成する.Pushoverおよび地震応答解析にて,実験結果と解析結 果の比較を行う.また,曲げ岡JI性を変化させたモデ、/レの適応の可能性について検討する.

2

.

解析概要 本解析には,有限要素解析フoログラム IAbaqusJを用いる.モデルには,はり要素 (B31)を使用する.補 剛材補強部やコンクリート充填部は,解析にはり要素を用いるため,各部の断面の曲げ岡IJ性が実験供試体と 同等となるように, 図

1

に示すように補剛材やコンクリートを無補剛中空断面に換算した. また, 解析モ デルの曲げ岡JI性EIは, 図-2に示すように, 実験供試体の曲げ岡IJ性EIの比率と同じになるように考慮、した. 無補強部を1.0EIとした場合,補岡リ材補強部は 1.2EI,コンクリート充填部はl.5EIとなった モデルの材料構成則は, 図

3

に示すようにパイリニア型の応力ひずみ関係を用いる. ひずみ硬化則は, 等方硬化則を適用させる.二次岡JI性は 一次岡IJ性 Eの1/100と設定する.材料定数を表

-

1

に示す. 荷重条件は, はり要素頂部に上部工重量として, Mass要素を作成した. その Mass要素に対し, Pushover 解析は,鉛直荷重を作用させ水平方向の変位を増加させるようにした.地震応答解析は,重力加速度および 地震動による加速度を慣性力とし, Mass要素に作用させる.境界条件は,橋脚基部に対して,並進,回転方 向の 6自由度を拘束した. 600 600 o p F

ーが

-

1

断面形状 (断面二次モーメントの換算)

σ

y

i乏 G ~ 害事 E:y 鋼 材 の ひ ず み E 図

-

3

材料構成則

十i

橋軸直角方向 -19 -43 供試体概要図 無補強部 1.0EI 綱 附 強 部 ド 1.2EI [コンクリート充填部¥ 1.5EI モデル概要図 図

-

2

曲げ剛性比率 表

-

1

材料定数

σy

{

a

)

325

(2)

土木学会中部支部研究発表会 (2017.3) 1-010

3

.

P

u

s

h

o

v

e

r

解 析 得られた水平荷重水平変位関係もプロット 図より,載荷初期の岡Ji性は合っているものの,早い段階で実験と解析の結果に違いが生じている. しかしな がら実験の最大荷重値および変位は解析と一致している.このことから,最大荷重および最大荷重時の変位 の把握に関しては,十分に妥当であると考える. 繰り返し載荷実験により, 図-

4

P

u

s

h

o

v

e

r

解析結果を示す. している. ーーー解 析 値 一 一 -実験値 一:;:-... , , , , , , , , , , , , , , , , , ,

, , _ , 砂 1000 900 800 700 室6

画 面 5

梶 叩口 300 200 100 0

一一一解析値 一一・実験値 一~~~ , , , , , , , , , , , , , , , , " 砂 1

0 900 800 700 600 500 400 300 200 100

( Z ぷ ) 酬 侮 200 向 方 角 直 川 軸 山 断 橋 変 B n u 150 50 200 150 1

変位(mm) 橋軸方向 50 a)

P

u

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r

解析結果

4

.

地震応答解析 熊本地震のようにごく短期間に, 複数回連続で強震 動 が 発 生 する場合を想定する. 地震により銅製橋脚 に損傷が生じたことを想定し,地震応答解析を行う.図-

5

に 漸 増 繰 り 返 し 載 荷 実 験 の 荷 重 変 位 の 履 歴 曲 線 を示す.最大応答変位,残留変位および除荷域の実験値を参考にモデ、ル化する. 図

-

4

150 100 50

変位(mm) -50 一100 1

0 800 600 400 200 O .200 -400 -600 -800 ・10

ー150 { Z 三 一 酬 侮 150 100 50

変位(mm) -50 -100 10

800 600 400 芝 200 且 iij 0 ~ -200 ・400 -600 ・800 -1000 -150

5

.

まとめ

本研究では,実験結果を基に実験供試体の曲げ剛性EIの比率と同じになるように,曲げ岡]1性EIを変化さ せた解析モデ、/レを作成し,

P

u

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r

および地震応答解析を行い,モデ、/レの適応の可能性について検討した. 曲げ剛性を変化させることにより,初期岡1]性,最大荷重が概ね一致する簡易なモデ、/レを作成した. 実験結果の剛性の変化により損傷度を設定し,損傷モデ、ノレを作成した. 橋軸直角方向 、I J a n u 履歴曲線 図

-

5

橋軸方向 a) 2. 参考文献 (社)日本道路協会:道路橋示方書 ・同解説

V

耐震設計編,

1

9

9

6

.

3

.

嶋口儀之,鈴木森晶,津田敏幸,田端宜昌:r耐震補強された矩形断面銅製橋脚の地震後の被災度判定に係 る基礎データ収集のための実験的研究,土木学会論文集 A2(応用力学),

V

o

l.

7

1

No

.

2

(

応 用 力 学 論 文集 2) -20一

4

4

2

0

1

5

.

1

6

7

5

1

6

8

2

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1.l

8

)

参照

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