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学術情報オープン化と論文のエビデンスとしての研究データの公開について

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(1)

学術情報オープン化と

論文のエビデンスとしての研究データ

の公開について

国立研究開発法人科学技術振興機構 (JST)

知識基盤情報部

余頃祐介

8回日本医学雑誌編集者会議(JAMJE)総会・第8回シンポジウム 平成29年3月29日(水)

(2)

8回日本医学雑誌編集者会議(JAMJE)総会・

8回シンポジウム

「学術論文オープン化と著作権-最近の動向-」

COI開示

氏名 余頃祐介

演題発表に関連し、開示すべき

COI関係にある企業

等はありません。

(3)

国立研究開発法人科学技術振興機構 (JST)

の紹介

(4)

Ⅰ.学術情報オープン化と

論文のエビデンスとしての研究データの公開

について

(5)

1. オープンアクセス

から

オープンサイエンスへ

5

「科学技術基本計画」における位置づけの変化

4期(平成23年度~平成27年度):「研究情報基盤の整備」 「国として、研究成果の情報発信と流通体制の一層の充実に向けて、研究 情報基盤の強化に向けた取組を推進する。」 「論文」の公開(オープンアクセス) 研究資金配分機関(我が国はJSPS、JST)は、研究者に、研究成果としての 論文を無償公開するよう推奨。 →商業出版誌で公表した論文は、出版社の許諾を得た上で、所属機関のリポジト リ(大学図書館が運営する論文公開サイト)等で無償公開。 リポジトリに掲載されたデータは、 平成19年度 30万件→平成26年度 200万件 に増加。

(6)

1. オープンアクセス

から

オープンサイエンスへ

6

「科学技術基本計画」における位置づけの変化

5期(平成28年度~平成32年度): 「オープンサイエンスの推進」 「国は、資金配分機関、大学等の研究機関、研究者等の関係者と連携し、 オープンサイエンスの推進体制を構築する。公的資金による研究成果につ いては、その利活用を可能な限り拡大することを、我が国のオープンサイ エンス推進の基本姿勢とする。」 オープンアクセスから「研究データ」を含めたものとして拡大 研究資金配分機関が、研究者に、データの登録・公開を進めている。 ・科学技術振興機構 (JST): 戦略的創造研究推進事業におけるデータマネジメント実施方針提出の 義務付け。 ・日本医療研究開発機構 (AMED): 研究データの登録先を指定し、公開。

(7)

2. 「学術情報のオープン化の推進について」

(学術情報委員会審議まとめ 平成28年2月)

7 公的研究資金による研究成果を対象とし、大学等及び学協会の活動とこれ らを支援する関係機関(研究資金配分機関、JST、NII)の取組を検討範囲とし て審議。 1. 研究成果の公開を通じた利活用を促進 →分野を越えた新たな知見の創出 2. 研究の透明性の確保、研究費の効率的な活用 (研究の過度な重複を避ける) 3. 公的研究資金による研究成果を広く社会に還元 → これらの意義や国際的動向を踏まえ、文科省として「公的研究資金 による研究成果のうち、論文とそのエビデンスとしての研究データは、 原則公開とすべき」と方針を明確化。同時に、研究資金配分機関、JST、 NII、大学、学協会等において取り組むべき事項について提起

(8)

3. 「学術情報のオープン化の推進について」 (詳細)

8 (1)論文のオープンアクセスについての取組 ○公的研究資金による論文については、原則公開とすることを第5期科学技 術基本計画中に実行。 (2)論文のエビデンスとしての研究データの公開 ○公的研究資金による研究の実施段階から終了後に至るまで、研究データ が利活用可能な状態で適切に管理される必要。 ○研究資金配分機関は、申請者に、必要に応じデータ管理計画の提出を求 める。また、データの公開について推奨。 ○研究データの公開は、既に分野別の公的なデータベース等がある場合、 これらへの登載を促進。 ○大学等は、研究データの保管に係る基盤整備について、アカデミッククラ ウドを構築し、活用。 ○公開すべきエビデンスとしての研究データの範囲とその様式について、学 協会等は、研究上の必要性等を考慮した検討を行う。 ○日本学術会議は、研究者コミュニティとしてのコンセンサスを形成。

(9)

9 (3)研究成果の散逸等の防止 ○大学等は、研究成果の管理に係る規則を定め、散逸、消滅、損壊を防止。 ○研究成果にデジタル識別子(DOI)を付与し管理する仕組みを確立。 (4)研究成果の利活用 ○学協会は、学術誌に掲載された論文に係る著作権ポリシーや研究データ の利用ルールを明示。 ○大学等や研究者コミュニティにおいては、研究データの被引用を、データ 作成者の業績として評価することを実行。 (5)人材の育成及び確保 ○大学等において、研究データを専門的に取り扱える人材の育成と確保が 必要。

3. 「学術情報のオープン化の推進について」 (詳細)

(10)
(11)

1. 国際標準の識別子:DOIとは

(12)

1. 国際標準の識別子:DOIとは

(13)
(14)

1. 国際標準の識別子:DOIとは

14

 Digital Object Idendifier の頭文字で、objectに登録される永続的な識別子である。  DOIは、ISOにより標準化された規格(ISO26324:2012) である。

 各機関固有のDOI prefixと、個々のコンテンツを特定するDOI suffixとを「/」

(スラッシュ記号)でつないで並べた構成となっている。

 DOIの前に、「http://doi.org/」を付けることにより、URLとして機能する。

アクセスする際のURL ⇒ https://doi.org/10.1241/johokanri.57.936

DOIの例: 10.1241 / johokanri.57.936

(15)

2. DOIによる恒久的なアクセスを実現!

15 DOI DBが正しく更新されていれば、 ⇒ 同一のURL(https://doi.org/DOI)で 恒常的にアクセス可能 DOI Service

DOI name: type: data:

10.1000/123 URL http://www.exam.com 10.1000/123 URL http://www.newexcom

(16)

(参考) 引用文献におけるリンク切れ率の変化

Zittrain, Jonathan. et al. Perma: Scoping and Addressing the Problem of Link and Reference Rot in Legal Citations. Legal Information Management. 2014, vol.14, no.2, p. 88-99,

(17)

3. DOIの運営組織

国際DOI財団 (1998年設立)

(The International DOI Foundation; IDF)

 DOIレゾリューション(https://doi.org/XXX ⇒ XXXにDOIを入れると URLに!)  DOI登録機関(Registration Agencies ; RA)の管理

 ポリシーの策定 ※IDFに直接DOIをデポジットすることはできない。⇒RAを通じてのみ可能

DOI登録機関

( Registration Agencies;RA)  Prefix登録、DOI登録維持業務  DOI登録者(registrants=DOI付与を行おうとする者)の管理  DOIシステムの普及

(18)

4. DOI登録に係る我が国の組織構造

Members

Associate members

International DOI Foundation (IDF) Registration Agencies etc. etc. etc. Academic

societies Universities etc.

DOI

Registrant

IDF

(19)
(20)

「研究データ利活用協議会」

Research Data Utilization Forum (RDUF)

JST NIMS NII NDL NICT AIST +随時募集) 【機関参加】 【個人参加】+随時募集) *「機関参加」の機関が、分担して下記ミーティング等を自律的に企画・運営 研究会(年3~4回程度) MLを介した情報交換(随時) 報告会(年1回程度) 一般の研究データ関係者 オープンデータのマインド醸成 政策立案担当者 国の政策への反映 【目的】 わが国のオープンサイエンス の実現に寄与 ・研究データ利活用・研究データにおけるID登録・活用 【会長】 武田英明(国立情報学研究所 教授) 【事務局】 ジャパンリンクセンター 事務局 【経緯】 【実施内容】 ・ジャパンリンクセンターで行った「研究データへのDOI登録実験プロジェクト」(2014年10月~2015 年10月)にて分野を横断した研究データの担い手が集まった。 ・データ利活用に係る議論をさらに促進するため、2016年6月に「研究データ利活用協議会」設立。 ※2016/07/26にキックオフミーティング開催

(21)
(22)

What is ORCID?

ORCIDは

Open

Researcher & Contributor ID

の略称で

す。

• 世界中の研究者に一意の識別子を付与することを目的とし

て、2010年8月に国際的・学際的な非営利団体として正式に

発足

• 2012年10月よりORCIDレジストリサービス開始

22

(23)
(24)

24

(25)

In EuroPMC, clicking on the author name linked with his/her ORCID will show the researcher profile with the number of publications & citations, and search results correctly.

(26)

The author Chengshu

Wang is often listed as

Wang C in his publications.

• He uses ORCID so he is

distinguished from other Wang C.

• His publications are

searchable by his ORCID (not by name) in

EuroPMC,

• … and links back to his ORCID record to show his

bio, and more publications.

(27)

ORCID is a registry

ORCIDは無料でオープンなレジストリとして、研究者

に付与された識別子を公開しています。

• 個人の研究者の登録は無料です。

• 大学、研究機関、研究助成団体、学協会、出版社な

どのメンバーシップから活動資金を得ています。

ORCIDメンバー機関は、APIを用いてORCIDレジストリ

と自機関の様々なシステムを連携させることが可能

です。

27

(28)

BEFORE

First name

Last name

Middle name

Transliteration

By affiliation

By field

By journal

By co-authors …

AFTER

28

(29)

ORCID is OPT-in

ORCIDを利用するには、オンライン登録が必要です。

ORCID登録者は、自身のORCIDレコード上のすべてのアイ

テムについて、公開・非公開を設定できます。

• 公開するアイテムは、

ORCIDレジストリ上で誰でも閲覧す

ることができます。

• 非公開としたアイテムは一般には公開されませんが、ア

カウント登録者による電子認証を経て、特定の

ORCIDメン

バー機関に対してアクセス権限を与えることができます。

29

(30)

研究者 ORCIDメンバー機関 ORCID識別子の提示と 電子認証による許諾 ORCID識別子の取得 ORCIDレコードの管理 • 基本情報 氏名 • メールアドレス など • アクセス許諾管理 • 経歴・所属情報 • 研究業績・実績 • 論文 • 査読 • 助成金 • 特許 など xxxx-xxxx-xxxx-xxxx ORCIDレコード 業績等の書き込み 30

(31)

Members build TRUST

ORCIDメンバー機関は、電子認証プロセスを経て、研究者

に関する様々な情報を

ORCIDレジストリに追加できます。

– 大学が研究者の所属を保証 – 出版社が査読者のレビュー実績を認知 – 研究助成機関が研究助成金取得実績を追加 – DOI付与機関が新しい論文が出るたびに著者の出版実績とし て自動的に追加

• 研究者自身によって入力された情報に加え、

ORCIDメン

バー機関が追加する情報が蓄積、流通することにより、

ORCIDレジストリは研究者の信頼実績を積み上げるため

の国際基盤として機能します。

31

(32)

32

ORCID saves time

University Library

Funder s Faculty Profiles Researcher

Publishers

研究者自身がORCID識別子を取得、

ORCIDメンバー加入機関に許諾を与えることにより、 各機関はORCIDレコードを読み書きできるようになります。

(33)

33

(34)

34

ORCID is a hub

リポジトリ 研究助成 団体 大学・ 研究機関 学会 その他の ID システム 出版社 ISNI Researcher ID Scopus Author ID Internal identifiers FundRefID GrantID Faculty database Appraisal system Member ID Abstract ID DOI URI Thesis ID DOI ISBN 他の様々な識別子と リンクすることにより、 ORCIDは研究者と、 様々な業績やアウト プットを正しく結びつ けます。 • 機械可読性 (machine-readable) • 相互運用性 (interoperability)

(35)

35

(36)

36

ORCID Authorization

原稿投稿システムに電子認証を経 てORCIDを入力すると、基本情報 が自動的に入力されるとともに、受 理された論文にORCID情報が埋め 込まれます。

(37)

ORCID auto-update

37

著者

• 著者のプロ フィールに ORCIDを表示 • 共著者の ORCIDも登録

ジャーナル

Acceptされた原 稿の論文メタ データ作成時に、 著者のORCIDを 登録

DOIを付与する際 に、論文メタデー タより著者の ORCIDを認識 Crossrefにより新 しいDOIと論文メ タデータが著者 のORCIDレコード に追加される 電子メールにより通知

(38)

http://orcid.org/content/requiring-orcid-publication-workflows-open-letter

ORCID publisher mandates

• すでにこれらの出版社では、投稿時のORCID入力を

義務化しています。

• 日本では2016年8月より日本疫学会が代表著者の

ORCID入力を義務化しました。

38

(39)

39

Credit peer review

査 読 の 実 績 を ORCIDレコードに反映

(40)

ORCID @ Funders

• 研究助成金の申請時にも、

ORCIDが採用され始めていま

す。

• 助成金を受け取った研究者の

ORCIDレコードには、助成

元の機関がその事実を記録=第三者による公的な証明

となります。

40

(41)

The ORCID COMMUNITY

• すでに世界中で290万人以上の研究者がORCIDを利

用しています。

• 40カ国から600以上の機関がORCIDメンバーとして

加入しています。

• うち10カ国ではコンソーシアムが結成され、国・

地域レベルでの取り組みが始まっています。(UK,

Denmark, Finland, Netherlands, Belgium, Germany,

Italy, Taiwan, Australia, New Zealand and 4 regional

consortia in the US)

• 250以上のシステムがORCIDを採用し、出版社、大

学・研究機関、研究助成機関、学協会などにより

提供されています。

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参照

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