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日本の都市の地下街空間

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(1)

空 間

Underground

 

Urban

 

Space

 in 

Japan

名古屋市立 大 学 芸術工学 部

OKUYAMA

 

Kenji

Nagoya

 

City

 

University

 

School

 of 

Design

 and Architecture

1.

 は じ めに

 

地 球の表 面 積の

2

% に世 界の大 都 市は集中 して

し てい る とい う。 その大 都 市は地 球 資 源の

75

% を 消

してい る。 振 り返っ て我が国をみ ると

日本の 国 土は山 岳広 陵 地が多 く

少ない 平坦 な地に農 業 地 と市 街地 が

存在

す る

全 国の 都 市の面 積は国 土の25 %にあ た り

日本の総 人 口 である

億二千万人の

78

% が その狭い

都市

に居 住し てい る。 こ の こと か ら分 かるように、 市 街地 に住む 人口密度は 1キ ロ平方 当 た り

4000〜5000

人 とい う高 密 度る。 そこ で人 間 の居 住地の地価は需 要が

く高 価であ り

し か も

都 市 内の利 用 可 能な 土地は個人所 有の権 利 関係が

であ り

面 積 的に限 界 が ある。

 

人間が都

を建設 し居住 する為に は

地上 ば か り 利用 す るの で は な く地下 も最 大 限 利 用してきた。 そ れ ら は

地 下の上下 水

道施

地 下鉄

電 気

ガ ス 及び電 気 通 信の地中 設 置

共同溝

地 域

冷暖房、

都 市 廃 棄 物 処理管 路、 地下 高速道路、 地 下 駐

地 下通 路

地下街 等で ある。

 

特に大 都 市の 中心 地や交 通タ

ミ ナ ル駅の地 上

通 をにな うバ ス

路 面 電 車

タ ク シ

ー、

自家 用 車

ト ラック等と歩 行 者の 間で問 題が起 きて きた。 そこ では安 全や分か りやすさ や利 用

間の

縮 等の 点で 改 善 されな けれ ば な ら ない そ れ ら を解 決 する た め に 土 地の 立体 化が必 要と なり大 都 市では高 架 鉄道

地 上バ ス

地 下鉄

地下駐 車 場

地下街 等が 立体 的 に整理

設 さ れ て来た

その歴 史は1927 年

東 京の 浅 草 と 上野 間

2.

2

キロ の 日 本で最 初の 地 下鉄の 開業 に伴っ た商 店 街に始ま る。 大 阪で は、

1933年梅

田 と 心 斎 橋 間

3

1キロ

名 古 屋で は

1957

年 名 古 屋 駅と栄 間2

4キロ の地下鉄が そ れ ぞ れ開 通し た。  日本の都 市で地下鉄 が 存 在 する のは

東 京

大 阪

名 古 屋

神 戸、 札

幌、横浜、京

福岡

仙 台と

9

都 市で総 延 長

500

キロ に及ぶ。 現 在で も その

設 は 進め られ てい る。 そ れ らの地下鉄 建 設と共に建 設さ れ発 展して き た 地 下街は

現在日本 全 国の20 都市に79ケ所 あ り、 総 面 積 と して約

100

万平 方メ

トル

存在

する。 政 令の 指

定都市

であ る

東 京

大 阪

名 古 屋

福 岡

札 幌

横 浜

川崎

、京都、神

戸に そ れ ぞ れ年 代

成 立 要 因

機 能な ど そ れ ぞ れの建 設の歴史と現 在の状 況 が あ る。 地下街でも火 災やガス爆 発 事 故 等*災 害が 起 法 的 規 制や安全の 施 設 改 善が行わ れ現

全 な利 用を も た ら してい る

注 〉

 

昭 和

55

8

、 静 岡 市駅前の地 下

街 ・

ル デン街で発生 し た ガス爆 発 事 故のあと、 消 防 法 施 工令が改正 さ れ

床 面 積 1万 平 方メ

トル 以 上の地 下 街、 及び、 不

特定多数

が出入する建 築 物の地 階は、

中管理の ガス 漏れ警 報設備 を義 務づけた

こ の法 令か ら、

1

万平

不 特 定 多 数の利 用 する

公 共 性の高い地 下街と考 え ら れ る。   本 論で は 日本の代 表 的 な地下街の歴 史や施 設 規 模 を 述べ

都 市生活 者が 日常 的に利 用 する地下街につ い て

利 用 者の 立 場か ら

安 全 性

利 用 し易さ

分 か りや す さを

その居 住 性 等の点か ら

空 間の大 き さ (通 路 幅、 天井

高、奥行

標識 サ イン

広 告版

利 用 者の表 情、 混 雑 状 況、 商 店、 音、 色、 空気、 臭 い

を 人 間の 五感 総てを使っ た観 察で その状 況を報 告す る

地 下街 利 用の最 先 端をい く日本の経 験を世 界の これ か ら建 設さ れ る 地 下

参考

と成るべ こ こ に報 告し たい

 

それ らの報告は北か ら札 幌市、 東 京都 圏

横 浜市、 川

崎市)、

名 古 屋 市

大 阪市 圏 (神 戸 市、 京 都市 )、

岡市の

5都市

の 地 下街である。

2

地下街 を持つ 日本の大 都 市

 

全国の地 下

一1)

に し た。 表から札 幌で は

5

つ の地下街

東 京で

13

、 横 浜

5

古 屋

23

9、

神戸

4、

福 岡

3、

の地下街が存 在 する。 ま た

1

万  以 上の 地 下

は全国で31ケ所 存 在 する。

28    sPEclAL  ISSuEOF  JSSD voL 8  No

1  2000   デ ザ イ ン学 研 究 特 集 号

(2)

(表

一1

)全 国 地 下 街

覧 (H10

4

1現 在 ) 都 市

名 地 下街 名 開業 年月 延べ 面 圭 ! 

一.

地 下 街   オ

ラ タ ウ s46ll 33665

6 副坦2  御  爪

ル     ン S4611 14230

4 叭   ロム   ,ド

      壕  占街 S

473 10

259

2

幽.

謬 広 砺 

∫   フ

1一

ン ヨ ン ァ ハ

S  3

85

1

q   ム   丿  働  工 ス 

_

  隹 S

539 6

634

0 盛 前 ス ァ

ン ヨ ン デハ

S4411 1

485

9

 同

   パ

丿       ∫ S42lo 6

353

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S

408 73

253

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 」 71 1

4 

_

 坐

 

S3212 138

0 ラ        

ス 

ア S 74 132

0

   

   

  兄

   )   

SI47 Il

703

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合  ,  何 S 3212 4

675

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弔 SI301 1

347

0 佰

   

      」 s 395 18

875

2 佰 臥        イ

 

 

 

 

 

 

 

 

石賽 フ    

ノ S 49 38   3

8 口 」 

 1

廴 モ

ル S

5正 需 17078

6 1袋  口 地 下街 池 袋ショ ッ ヒ ングパ

ク S399 15356

6 湘  

  冂

   

 

L

 

 

7

フ  ン 

S444 14709

5 川

川 。

  ロ ム    下 街  アセ リア S5110 56812

0 摂 浜…

  口    

 ボルタ S 5511 39133

0 ダ   ヤモ ン 渦 下 街   ザ

ダ   ヤモ ン S

3912 38

815

6 み

      乍  マ 1丁「

− 1

S5210 4809

0

 

 ヒ ルDフロ ッ ク S493 2680

4 く ゴ

ル デ ンセ ンタ

s435 4195

0 小 田 原 小 田 原 地 下街  ア ミ

ODACHIKA ) S5111 8093

6 〜

剛 西 ロ

サ S5110 17359

4

1

1亠

_

尺削広   ブド街 S

3810 973

3 咼 咼

 冂「」 

∫ S457 41442 l    r1

一.

蒲   匕 尺月rf地 ド街 S

426 384

9

川 

..

鞭     イ エ ス S4612 29

179

6 テル ミ     

街 S51ll 6

985

9 ユ ニ モ

ル S4511 27353

9

至ヒ ル

下 街 S383 898

8

..

LJ   街 S31 正 1ρ66

9

至    働 S323 11β47

2

    ド

  ぞ

     

S4111 68

4

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1

   

S327 711

9 ミ 

i

L 

 

 

 

 

 

 

f S 3211 2

12

3 工 S4411 14250

7 ン ラ ルバ

    

S

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L

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410

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6425

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7

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356 745

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、 .

      尸

   F

S384 5L5 地 下

、・

山公 園 駅

1

     

S

384 9

8

K  又月 駅   「   

S

411 21

9 下

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剛津 】ド街 S

5212 705

0 下

    下

S423 7055 只  

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二 卿ム 勿 1下 街   ボルタ s5511 24

339

2 f池 J

街    ス  ィ孑」 H 9lO 32540

0 「

亅 ホ ワ   テイ     3 S3811 27

7145 チ シャンゼ リ セ S498 3737

1 堂

ド街 ド

チ カ 地下街 Si417 7

963

5   下 街 S4010 3512

0 江の   フ S453 38

474

6 よん よん タ  ン SI3212 71575 アベ ノ 地下セン タ

S

43Il 9

244

9

丶剛     

モ ン

1

也   傷  ア ィ ア モ

ル H 710 45645

6     1 H 95 81818

4 戸 餐 ん   か S4010 17998

1 メ トロ こっ べ SI439 108625 デュ オこ べ 1

S4910 6220

6 デュ オこ り べ浜の

H 49 108625 臣 店

S34ll 4588

8

尺 ヒ ル地

F

街 S4912 1

551

8

    「〕 黄

1

 { S498 23268

7      」

  一

   」

S 3412 2342

0

S4811 452

4 公山 市 松 山   駅 前地 下 街 S464 4596

0 畠

下  

S519 36」7L5 駅 地 卜

街 S

3911 206L4

S 3911 3362

3 世 呆

世 弘 剛地 下  占街 S 3210 L233

2

デ ザ イン学 研 究 特 集 号   SPECIAL  ISSUE OF JSSD Vol

8  No

1  200029

(3)

(表

一2

) 各 都 市の概 要及び 地下 に 関 す る 資 料 札 幌 市 東 京 (区〉川 綺 市 横 浜 市 嶺

1霊儼 「 東 都 市 大 阪 市 神 戸 市 福 鬮 市 攤 積 (厩) 1121613142436326610220515337 入 口 (厚入)

1737831

17327208138247145122

1

ド街 延 面積 (  )

6758222244956916s9622

71

2210381504734512340673

地 ド鉄 総 営 業 蹊 離 〔漁) 45248 o 33 76 26 縫

5

22

16

夏の 畢均 簸 高気 温 (℃ 〉

26 .

130

930

430

432

232

932

831

631

8 冬の 単均 最 低 気 温 (℃)

8.

41

2

1

1)

20

3 諸」

1.

42

5

地 下 街 開 設 年 痩

1971193219861964

9571980195719651964

ド鉄開 通 年 度 1

971

927

1972195719811

9351977198 正 年 閥 降 爾日数 (

1

礦皿以上〉

137.

899

2

0

]」 属 

2,

3lo4

4109

1100

397

ユ 115

6 年 間 降 水 量 (皿の ユ129

6140531510

1 1568

11534

91581

113 ユ8

11318

1 弖604

3

人111当 たりの地 下 街 儷 積 (匸ぜ /千 人

39。

128

448

6

   

27、

482

2

260

93L133

β (表

2 )は

2

万 平 方メ

トル以 上の地 下

9

つ の政 令 都 市の市 域 面 積

人口

地 下 街 面 積、 地 下 鉄 総

営業

距 離

夏の平

気 温

冬の平 均 最 低 気 温

年 間 降雨 日数、 年 間 降

量、 地下

開 設

年度、

地 下鉄開業 年 度

人 口千 人 当た りの 下街 面 積を表 したもの である。

  (

2

より

各 都 市の比 較 とその解 説を試み る と

1

市の 面

で は北 国である札 幌が

番 大 き く

1121

平 方キロ 札 幌

然 豊か なス キ

の で きる山 岳地 域 を

し て い る。 次に

東京

と京 都が

610

平 方キ ロ

、一

番 狭い川 崎で 142 平 方キロ であ る。 東 京

都23

区の人 口

密度

13000

f

平 方キロ

大 阪

11000

人/ 平 方キロ の高 密 度であ る。 (

2

)都 市 人口 は東 京

23

区で

783

万人 と

番 大 きく

浜市

324

万 人

大 阪

247

万 人

名 古 屋

208

万 人の 順で あ る

(3 )

全国に

1

万   以 上の 下街は31ケ所 あるが

地下

の面積で大 きい 順 に

東 京

名 古 屋

大 阪、 横 浜、 札 幌、 川崎の順 で あ る。 (

4

) 地 下 鉄 営 業 距 離で は、 東 京

大 阪

幌、

横 浜の順である。

5

)日本の都 市は高 温 多 湿で

冬は乾 燥して 寒い こと が表よ り理 解 で きる が

そ れ が地下街の建 設要 因と地下街の利 用 率の高い要 因と なっ てい る。

6

人 口 千 人当た りの各 都 市の保 有 地下街 面 積を 求めてみ る と、 名 古 屋が

82.

2

平 方メ

番 多

大 阪

60.

9、

川 崎

48.

6、

札 幌

39.

0、

福 岡

33.

3

、 神 戸

3Ll 、

東 京 28

6

横浜 27

4

ZZ152

の順 である。 こ の こ と か ら

地下街の 建 設の 要 因は各 都 市の気 候 条

ば か り で無 く

都 市の経 済 力や都 市 機 能の複 雑 性 や混 雑 度の 高い ことの 解 決の ための 要 因で あるこ と が伺 える。

3

日本の各 都 市の地 下 街の位 置の考察と現 状 報 告

 

こ こ で は

都 市ご と に、

L )都

市の

特徴 (

人 口

気 候

地 形 等 )

。2.

) 地下街の成立 と都 市 内の

置。

3.

地下

形態

特徴

4.

による地下街の 診 断と考 察。 を順に報 告 する。 (

1

) 札 幌 市

1.

 

人 口

170

万 人の雪 国の大 都 市である。

平 均

122

日の 雪の 日 があ り

年の 三分の

は厳 寒の気 候 であ る

冬 期間の市 内に於い て は積雪 と路 面の凍 結 で歩 行 者も車 も交通 が容易で は ない 。 市 内にスキ

場が有 り、 自然に恵ま れた環 境が良く

また

らし 良い 街で ある。 札

幌市

に面 し ない 内 陸 形の土 地 に建 設 され た。 鮭の遡上する豊 平 川が街の 中 心 を 流 れてい る

観光

の都 市で もある

2.

  1971

期オ リン ピッ クの 開催 を

機に

30

   sPEclAL  IssuE oF JssD  vol

8 No

1 2000 デ ザ学 研 究 特 集 号

(4)

下鉄とあわ せ た地下街と地下駐 車 場が建設 さ れた。 札 幌 市は 日本の歴 史では新しく

1867年

に創設 さ れ

区 や道路 は

盤の 目の ごとく

西 南 北 に 整備さ れ て い る。 地 下街は

2

つ の 地域に別 れてい る

その

1

つ は札 幌駅 と 駅前 広 場及 び駅 前通 りの 下 で 駅 と周辺 の商 業や業 務

設を結ぶ もの である。

2

つ め は

の 中心に有る

通 り公 園の下 と

商 業地 と 歓

楽街

とを

ぶ道 路下 にある

3.

 

地下 街の構 成は

、冬

期に

全で快 適な歩 行 者 空 間と商 業 施 設

駐 車 場

地 下 鉄 駅 舎 等であ り

地 下鉄 2 線の 交 差 も有 りその深さは地下

30

トル ま で に 達する。 地 下

の形 態は

路 が 正確に直 交 して い る下を利 用してい るた め長 方 形の み合わ せ で

利 用者に とっ て利用 し やすく

分 か りやすい 地 下街である。 季 節

の催し行 事や菊の 花の 展示会な ど も地 下

通路や広 場で

わ れ る

。一

30

万 人 か ら

50

万 人の用 が あ る。 特に札幌駅の 地 下街の 朝 夕の 通 勤 通 学 時の混 雑 度は高い 4

)  札 幌の 地 下街は夏 期に地上 に花が咲 き乱れ

気 候が よく

が少ない

冬 期は反対に ほ ぼ

100

%の人 が 地 下街を利 用しその混雑 度の差 が極 端で あ る。 地 下

の全 般的 に 天井が低くい 上に、 天井か ら排 煙 垂 れ 壁 や 照明 器 具、 方

指 示 案 内や避 難口案 内、 売 り出 しの 装 飾等が 下 が り

歩行者の頭との 空間 的余 裕が無 く圧 迫感が あ る。 特に冬の混 雑 時に は 空間 的 圧迫 感が強く感じ ら れ る。

害 時の避難

導が難し そ

で ある

地 下

の 空間 的に連続してい る場 所に 階

が何

所か あり、 日常の 歩

者の流れのような 機 能 的にも

災 害 時の避 難 行 動に も安 全でない 。 ま た

、 2

つ の地下駅の乗 り換 えに通 路 内 通 路 を設け て ある が 通路の 反対側 に は遠 廻 り を しなけれ ば な ら な く不 便であ り、 ま た災 害 時の避 難には方 向を限 定し 危 険であ り改 善の必 要がある。 商 店がある通 路の照 度は高く連 絡 通 路の みの 通 路 は 照度が低く

そ の明 暗の 差があり過 ぎる。 札

幌市

内の

2

つ の分か れ た大 きな 地 下

は、 将

体化

は 地 利 用 して どこ の 目 的 地も連 絡でき、 冬の長い 雪 国で の都 市 内の歩 行の連 続 性を高め なけれ ばな ら ない ま た 貨物の輸 送専 用 地下道 路 も計 画さ れてい るとい

う。

・   ノ !

札幌 市の 心 街 ダ イ ヤ グ ラム 一 丑

 奩

・ 札 幌 市 大 通り地 下 街

デ サ イ ン学研究特 集号 SPEcIAL  IsSUE  OF JSsD   voi

8 No

1  2000     31

(5)

  (

2

) 東 京

 

1.

 

日本の首 都であ り

あら ゆ る ものが高 密 度で 高価

居 住 環 境と して は最 悪の都市かもしれない 。 た だ し

、1200

万 人 が住む首都圏で

で 便利 な点で あ る。 東 京は夏が高温

湿で生活が大 変 である。 人々 は雨 季と

夏 に

房の利い た地下

に 逃 げ込む。 東 京 湾に 面 し た 地盤の悪い低 地 帯のある 広 大な居 住 都 市で ある が、 近 年

200

トル の

さ の高 層ビ ル が沢 山

設さ れてい る。 川

崎市

と横 浜 市 が東 京 湾に沿っ て隣接す る巨 大都 市 圏を形

2.

 

1927

年に日本で最 初の地 下 鉄 2

2キ ロが 浅草

上野 間に開通 し

、1932

年に地下鉄 神田 駅 に設 けら れ た もの が 地下

始 りで ある。 その 後

戦 後の

1960

年 自家 用 車の 増 加に合わせ て日 比谷に 地 下駐 車 場と 地下街が建設 さ れ

そ れ を機に東 京の 地 下街が建 設 さ れ てい く。 東 京の地下街は

山手

環状線の主 要タ

ミナル駅に乗 り換 えと買い の の為に造られ た と言っ て も よい た そ れ ら 日地 下 街駅 前広 場 、 大 きな道 路下、 公 園の下 に建設 さ れてい る。 3

 

東 京には

2

つ の タイプの 地下 街が存 在 する。 その

1

つ は

、東

京 駅 周 辺と新 宿駅周辺の タ イプで

核とな る タ

ミナル駅を中心に網 目状に四通八達し た地下 街と地下通 路で

成さ れ回遊 性のある もの

2

つ め は池 袋 駅や澁 谷駅の ように タ

ミ ナル駅であ る が駅の拠 点だ けの ま と まりのある領域の 街である

日本の地 下 街 建 設の 歴

しい

崎市

の地下 街 も駅 前 広 場の

能 回復と商 業 業 務 の活 性 化の為に建 設さ れ た

2

つ めの タイ プである

それ らの地下街は デパ

、 事 務所

商 店街

鉄、

私 鉄

地下鉄

バ ス な ど を結びつ

市施

で ある。 その 街 区は

率をあ げる為に平面的に も立 体 的にも錯

してお り初めて訪れ る 人には分か りに

 

くい 巨 大な迷路と思 え るであろ う。

4.

 

新 宿 駅 と その 西口 の地下広

230

万 人 が利 用 する。 最 も効

い 商業 と業 務の 地域と言 える。 その空 間に はあ ら ゆ る階 層

年 齢の 人間が存 在 する。 ホ

ム レス の メ ッ カ でも あ り

待ち合わ せ の場でもあ り、 露天商や勧 進の

僧侶

まで現れ る。 そ こ で は地 上 と地下 を結ぶ 自動 車 用ラン プ が吹 き抜け てお り

そ れ が 地 下 空間広 場に自然の と風を呼び 込み

こ の地 下街の空 間 的特 徴と なっ てい る。 地下 空 間は 日本 最大と言えるが鉄 道の 乗降 客が多 す ぎて 歩 行 者の交 通

ルが無 く

子 供や高 齢 者に は危 険 が伴 う

視 覚 的な情 報は

日本の地下街 全 般に 言え る事で あ る が

情 報 量が多 す ぎ

繁雑

き わ まりない し か しこの新 宿 西口の地 下 だ け は、 空間の 中心に大 き な吹き抜 けがある為に

行 者が目 的 地の方

を選 び やすい し

自分の位 置の 定 位 を しい。

宿の 地 下街に は広 場

柱の い 通 路

る 広い通 路

店街

、 駅の出 入 り口

等様

々 な空 間が

み 込 ま れて い る。 端から

まで歩 くと1500メ

トル の歩 行ル

トも存

す る。

 

安 全で利 用し や す くす る為に は、 歩 行者の歩 行ル

確 立 する こ とと、 地下街 空間の視 覚で捕ら え ら れ るデザ イン の ス タン ダ

ドを

立 し、 それ を守 らせ る ことで あ る。 治 安や清 潔 度は外 国の ものと 比 べ

悪 くい とい

 

つ の東 京の地下

の特 徴を備 えた地下空 間 は

、東

京 駅を 中 心にし たビジネス 街 を結ぶ大 手 町、 日 比谷

銀 座の

地 区にま たが り ネッ トワ

ク を構 成 し

地上 に 出ずに歩 ける その総 歩 行通路 長さ は

8.

6

キ ロ メ

トル にもお よ んでい る

こ の 地 下通 路 は ビ ジネス 関係の利 用に よっ て朝

は混 雑 し

中 は空い てい る状 態が見

けら れ る。 東 京駅丸の内口地下 街

l

广

新 宿 駅 地下 街

32

   sPEclAL  IssuE oF JssD vol

8 No

1 2000 デ ザ イ ン学研究特集号

(6)

 

3

古 屋

L

 

人口

200

万 人の城下 町で あ り、 トヨタ を初め

もの造 りの産 業 基盤の 豊 か な 日本 第

3

の都 市である。 本州の ほ ぼ 中央にあり な が ら夏 に高温多 湿、 冬に寒 い 港 街で

城 下 町とい う事 もあ り

区や道 路 は広 く 整 然と東 西 南 北に計 画さ れてい る。 道 路

や自家 用 車 保 有 台数 率は他 都 市と比べ

い 。 2

 

1957

地下

と地 下 街が名 古 屋 駅と都 心の

地 区の 大 通 り公園 下 に建 設され た。 自

動車

く市 内に駐

場が不足し

地上交通に支 障 を きた す た め、 地 下

と 地 下駐 車が次々 に建 設さ れ

そ れ は人口比 と して日本で

番 大 き な地下建設率で あ る

3.

 

名 古 屋 駅の地下街は国 鉄 駅

、私

鉄 駅

地 下鉄 駅

デパ

、事

務 所ビ ル

ホテル等沢山の都 市 施 設 で囲ま れ

既 存の建 築の 下階 部 分 とつ な が り

ま たその通 路は直 角 以外の

角度

わ る ものや曲線 を描 く もの もあり 日本で

番 分か りに くい 地街と 云わ れてい る。 都 心の繁 華 街の栄 地 区の地 下

角 交 差の道 路や札

と 同 じく

大通 り公園の に地 下駐 車 場と地下鉄の乗 換駅 と共に建 設さ れ た

こ ち らの地下街は分 か りや す く利用 しやすい と 云われて い る。 名 古 屋の道 路は戦災 後の都 市 計 画に よっ て幅 が広 く建 設され

その 下部の地 下街は建設 さ れ やす かっ た こ と が うか がえる

4.

 

屋 駅の 地 下街は利 用に分 か りに くい が、 シ ョ ッ ピン グモ

ル の活 気は盛

で、

店 舗は整 然 と区 画 内におさ ま り清 潔である。 店 舗 間の通 路は狭 い が

店の サ イ ン は統

さ れ見 易 く、 全 体の雰 囲

が 明 る く好 感が もて る。 栄の 地 下

は新旧の接 点に 床レベ ルが異な り

接 続の所に 階

が あ るの で防 災 上 やバ リ ヤフリ

の点で問題が あ る。 公園下 の地下 街は通 路 幅が広 く

天井が高く居 住 環 境は良い が

客は少な く

閑散

と してい る。 新 旧の地下街の空 間デ ザ インの 整 合 性 と

で、 バ ラン スが取れてい な い とい える。 ・

名古

屋 の中心街 ダイヤグラム 名 古 屋 駅 周の地下 街

デ ザ イ ン学研究特集号 sPEctAL  iSsuEoF  JssD vol

 B No

1 2000   

33

(7)

4

) 大 阪

1.

 

大 阪は入口

250

万 人の城 下町で

商人 町で

港町であ り

長い 歴史 もあ り

日本 第 2の都 市で あ る。 気 候は夏の高 温

湿以外 を除い て比 較 的 穏やか である。 河 川のデルタ 地帯に造 られ た こ の海 運の都 市は埋め立て地が多 く、 軟弱 地盤の た め地下鉄や地 下

街建

設 は容 易では無いが、 土 地 不 足解 消や商 業の 繁 栄の た め に

その建 設は今で も続 け られてい る。

2.

 

大 阪 市は1933 年公

最初の下鉄 を梅田

心 斎 橋 間に

3.

1

キロ 開業し た。 現 在 地 下 鉄 営 業 距 離は

115

キロで東 京の半 分で あ る。 地下街は

1960

年 代に

大阪

駅 梅田地 区と環状

内の 商 業地の難 波地区に建設 さ れ

都 市 内の

2

つ の極と し て

盛してい た が

1997

年延

面 積

8

万 平 方

トルで地下

4

層の 日本

大き く、 最 も新 しい ク リス タル長 掘地 下街が 誕 生 し多 極 化してき た。 大 阪 駅は

62

私 鉄 、 地 下 鉄の タ

で、 デパ

事 務 所ビ ル に囲 まお り

その地 下

歩 車 分 離を計 り地 上

通の緩 和

地 下駅の有 機 的 連 絡、 中 小 企業の店 舗 育 成な どの た め に造ら れ た。

3,

大 阪駅

田地下街の周 辺の街 区や道 路は不定 形 で様々 な角 度で

わ っ て お り

地下

と 地 下 通路は 狭 く高 密 度に利用 さ れて お り迷 路のようで分か りづ らい 。 地 下 通 路は

1300

ル にお よ び

、朝夕

の 通 勤 時 間 帯は混 雑で思 うよ うな歩 行が困難である。 大 阪の商 業的

性で店 舗 も他 都 市には み ら れ ない 小 割 りで沢 山の店が 開い てい る た め高 効 率

高 密 度の 下街で あ る。

阪 長 堀 地 区の最 新の地 下 は歩 道

広 場、 店 舗、 駐

場 で構 成 さ れてお り、 長さ

730m 、

深さ

22m

、 幅

37m

の 地中の 潜 … 水 艦の

で もある

そ こ に は光と音 に よ る最 新の 避 難 誘 導 装 置が採用 さ れ てい る。

 

関西に は大 阪の他に

1981年

に完 成 した京 都 駅 前の 地 下

、1965

年 以 降に次々 と設 され た神戸の地 下 街がある。 1995 年の阪 神の

大震災

では これ らの地 下街は

被害

を受 け ず

現 在 も賑わっ てい る

4

 

新 しい 地 下

を除い て大 阪の地下

は 天井が 低 く

多 くの店 舗が 入 り

広 告 類が多 く、 歩行 者の 密 度 も高 く

立 ち売 りの物 売 り も居て迷 路ので快 適とはい え な 歩行

の 歩 行 速 度も他の

都市

より 早 く

せ わ しい 雰囲気の下街で ある。 地 下 通 路も い つ の に か ビル の地 下階に 入 り地下街と

般 建 築 の地 下部 分 との分 別がつ かずカ オス の

で ある。 その様 相はア ラ ビアの都 市の市 場であ るバザ

ル に 似てい る。 新しい 地下 街は建 築 法 規や地 下利用の ガ イ ドプラン に沿っ て造ら れてお り

その利 用は

全 で快 適で る が

シ ョ ッ ピン グの 雰囲気には古い地 下

と比べ て活 気が感じ ら れ ない 。  

大 阪駅 梅田地下街 ク リス タル 長 堀地下 街断面 図

34   sPEcIAL  LssuEoF  JssD  vol

8 NQ

1 2000 デ ザ イ ン学 研究 特集号

(8)

 (5 )

福 岡

1.

 

日本の西 の

岡は 人口

120

万人で

東 南 アジア地 域の拠 点と な る計 画である。 気 候は南 国で 夏暑く

台風の通 り道で降雨 量 が

番 多い 地形は 山と海に挟ま れ た細 長い 形 態の都 市で

古い港 街で ある。 1999 年 6 月の梅 雨 時 期に

時間に40 ミリか ら 50ミリの雨が降 り

市 内の河 川が満 潮と重 な り氾 濫 し

地下街の出 入 り口か ら水が 入っ た り

ビル の地 下変 電 施 設が水 没

さらに地下鉄 線 路が水 没し て 不 通 となり都 市の機 能が麻 痺 する事故が発生 し てい る。 2

)  1963 年 博多 駅に地下街が

1975 年地下鉄が建 設 され た。 地 下 鉄の完 成に合わ せて

市の商 業の 中 心 地に大 型の 地下街が建設 さ れ た。 福 岡の地 下

2

極 化 し た 配置であ る

駅の

日の乗 降客は

15

万 人である。 3

 

駅の地下街は駅 前 広 場の 下にあ り

小さ な矩 形をし てお り利 用に困難は無い 。 市 中 心 地の 天 神 地下街は大 き な道 路下 にあ り

形 をな し

分 か りやす 形

で あ る。 そのデ ザ インの コ ンセ プ トは 中世ヨ

ロ ッ パ の街づ く りにある と 云う。 床に御 影 石

壁に レン ガ、 天井に ア ル ミ の鋳 物

照 明に ガ ス 灯の意 匠な ど

デザイン的に落 ち 着い て雰 囲気 が 良 く

高 級 感 を醸 し出 すショ ッ ピングモ

ル である

4.

 

天神 地下街は平日

休日 とも地 下 利 用 が 地 上

用 よ り

6

4

い とい

。 朝 夕は通 学、 通 勤 客で混 雑し 日中は買い 物 客で

日 中混 雑 し てい る。 地下街の内 装が重厚で照 明が部 分 的になさ れ

全 体 的に暗い がショ ウ ウイン ドウ や店

舗内

の照 明 は 明 るい

に商

的 雰囲

くできて い る とい え る。 天井も ボ

ト天 井で形が良 く、 天 井 照 明 も少な く配 置 し、 ガス 灯の形の照 明で中世の 街の雰 囲気を演 出し

サイン も控 えめ に統

商 業環 境 造 りに成 功して い る。

4.

結 び 日本の

代表

的 な

都市

な 地 下

を利用

の立 場か ら観 察し、 考 察し た結 果を 以下に述べ る。

L )

 

地下街の配 置は都 市 内に おい

大 阪 の よ

規 模の 地 下

3

所以 上

存在

して

型 と なっ てい るもの

幌、名古

福 岡の よ

に 国鉄 駅 と市 内の 中心 地に

2

存 在 す

2

極 型と なっ てい るもの。 神戸の よ うに鉄道 に沿っ て複 数

在 す る リニ ア

型。 川 崎

横 浜

京都の ように タ

ミナ ル駅にある単 極 型に分 類 する こ と がで きる

2.

)  地下街の成立構 成は

地上 に鉄 道駅 と 駅前 広 場

または巾広い 幹線 道 路

或い は

都市

公園があ り、 地 下

階 に 地 下

と地 下鉄の 出入 り口、 地下

2

階に 駐 車 場 あるい は 地 下鉄 路 線と云 う組 み 合 わ せ が

く 見ら れ る。

3.

 

地 下

に関 する 基本 方 針に より、 地下 街の面 積 的割合 は地 下 街 通 路 :店 鋪 :駐 車 場

; 1

1

1

で建 設さ れて い る。 また地 下広場 が

50

トル以内 に 設置さ れ な け ればな ら ない こ と、 防

上必 要な排

光のた めの吹き抜 けを設 ける事

地上へ の

2

つ 以 上の階段をバ ラ ン ス良 く配 置 する

が決め ら れ てい る。 4

 

地 下

る さで あ る が、 地下 街そのもの の 照度は

500

ル ッ クス で室 内 照 度 と しては 問 題 ない が、 地 上の 日中の

50000

ル ッ クス に も達 する と その差が 大 きす ぎる点が問 題である。

5

 

これまで の地下空間は主に

地下鉄

地 下

街、

共同溝

地 下駐

地 下

速 道 路などに利 用さ れ、 それぞれ単 独に整 備さ れ てい る為

合理的な そ れ ぞ れの 配 置 が 行 わ れてい ない

都 市全体の計 画 的配置 と そ れ ぞ れの地 下 空 間の機 能 を整 合 させて

施 設 計 画を再構 築しなければな らない こと が 理解できる。 参 考 文 献

1)

奥 山 健二 「都 市に おける地下街の 建設位 置に 関

考察」芸

術工

学会、

日韓 国 際

集 1999.

11

2

) 奥 山 健二 「名 古 屋の地 下 利 用 」  名 古 屋 都 市セ ン タ

ー、

  ア

バ ン

バ ン ス

No .

11   1998

9

3

)奥

二 「地下空 間

建築

規模

設 要 因につ い ての

考察」

 

土木 学会

 

地 下 空 間シンポ ジウム 論 文 報 告 集 第五巻  

2000.

1

4)

  奥

山健二

3

共 訳

  「

歩 行 者の空 間 (理 論とデザイン) 」  鹿 島 出版 会

  1974

12

5)奥

 

「デザイン の思

  鹿島

出版

会 1990,

10

デ ザ イ ン学研 究 特 集 号 sPEcIAL  IssuE  oF JSSD vol

8 No

1 2000   35

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