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図表 1 両親年収別の高校卒業後の進路 1( 所得階級 5 区分 ) 高校生の進路追跡調査第 1 次報告書 69 頁 図 3-2 再掲

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高校生の進路と親の年収の関連について

東京大学大学院教育学研究科 大学経営・政策研究センター 2009 年 7 月 31 日 東京大学 大学経営・政策研究センターが2005 年 11 月、2006 年 3 月に実施した「高校 生の進路についての調査」から、親の年収によって大学進学率に差があることが明らかに なっています。 ここでは、結果の概要やしばしばお問い合わせいただく内容をまとめましたので、ご覧 ください。

主な結果の紹介

図表1、図表2では、両親の年収によって明らかに大学進学率の差があることがわかり ます。たとえば、年収400 万円以下の家庭では 4 年制大学進学率が 31.4%にとどまるのに 対して、1000 万円を超える家庭では 62.4%に達しています。また、図表3では、男女差、 都市部と地方の間の差が大きいこともわかります。 図表4では、国公立大学への進学率は、所得による違いが小さく、高等教育の機会均等 を果たすために国公立大学が果たしている役割が大きいことがわかります。 図表5では、現在よりも経済的ゆとりがあるとすれば、子どものために何をさせてあげ たいかを尋ねたところ(複数回答)、「とくに現在の希望を変更することはない」という回 答が最も多いいっぽう、年収が低いほど「就職よりも進学」「短大・専門学校よりも4 年制 大学」という回答が多くなっています。進学をしたくてもできない子どもを支援する政策 の必要性を示唆しています。

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2 図表1 両親年収別の高校卒業後の進路①(所得階級5区分) 『高校生の進路追跡調査 第1次報告書』69 頁、図 3-2 再掲 注) 1. 「両親年収」は「保護者調査」(2005 年 11 月)問 25 を用い、父母それぞれの税込み年収に中央値を わりあて(例えば、「500~700 万円未満」なら 600 万円)、合計したものを元にしている。無回答は 欠損値として扱った。ただし、父親(または母親)の年齢・職業・学歴・年収のすべてが無回答とい う回答者については「父親(または母親)がいない」ものとみなし、父親(または母親)の年収はゼ ロ円とした。 2. 「進路」は、「第 2 回 高校生の進路選択に関する調査」(2006 年 3 月)問 1(4 月からの進路)を用 いた。無回答は欠損値として扱った。「就職など」には就職進学、アルバイト、海外の大学・学校、 家業手伝い、家事手伝い・主婦、その他を含む。「専門学校」には各種学校を含む。 3. 進路の構成比(割合)の数値は、「『高校生の進路追跡調査 第1次報告書』正誤表」(2008 年 5 月。 大学経営・政策研究センターホームページに掲載)による修正後のもの。

30.1

21.4

15.7

10.1

5.6

23.0

20.1

17.0

15.3

11.0

10.3

8.7

10.2

11.1

6.8

31.4

43.9

49.4

54.8

62.4

5.2

6.1

7.7

8.7

14.1

0.0

10.0

20.0

30.0

40.0

50.0

60.0

70.0

400万円以下 400-600万円 600-800万円 800-1000万円 1000万円超 就職など 専門学校 短期大学 4年制大学 受験浪人・未定 (N=522) (N=693) (N=807) (N=655) (N=644)

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3 図表2 両親年収別の高校卒業後の進路②(所得階級7区分) 注) 「両親年収」「進路」については、図表1の注1~2 を参照。 図表3 4年制大学への進学予定者の割合(両親年収別、性別・地域別) 『高校生の進路追跡調査 第1次報告書』69 頁、図 3-3 再掲 注) 「両親年収」「進路」については、図表1の注1~3 を参照。「都市部」は埼玉・千葉・東京・神奈川・ 愛知・京都・大阪・兵庫の8 都府県。「地方」はそれ以外の 39 道県。 35.9 27.3 21.4 15.7 10.1 5.8 5.4 24.1 22.4 20.1 17.0 15.3 13.5 8.7 7.1 11.9 8.7 10.2 11.1 5.5 8.1 28.2 33.0 43.9 49.4 54.8 62.1 62.8 4.7 5.4 6.1 7.7 8.7 13.2 15.0 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 200万円以下 200-400万円 400-600万円 600-800万円 800-1000万円 1000-1200万円 1200万円超 就職など 専門学校 短期大学 4年制大学 受験浪人・未定 (N=170) (N=352) (N=693) (N=807) (N=655) (N=311) (N=333) 46.5 55.2 59.0 64.8 61.7 35.1 44.4 59.5 59.1 67.6 24.0 41.7 38.9 52.1 58.9 25.4 37.7 38.6 43.7 62.7 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 400万円以下 400-600万円 600-800万円 800-1000万円 1000万円超 男子(都市部) 男子(地方) 女子(都市部) 女子(地方)

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4 図表4 両親年収別の高校卒業後の進路③(所得階級7区分、国公立・私立別) 注) 「両親年収」「進路」については図表1注1~2 参照。大学設置者(国公立、私立)の無回答を除く。 図表5 経済的ゆとりがあれば子どもにさせてあげたいこと(複数回答、両親年収別) 注) 「両親年収」については、図表1の注1~2 を参照。 35.9 27.3 21.4 15.7 10.1 5.8 5.4 24.1 22.4 20.1 17.0 15.3 13.5 8.7 7.1 11.9 8.7 10.2 11.1 5.5 8.1 17.6 22.2 32.9 36.8 45.5 47.6 50.5 10.6 10.8 10.9 12.6 9.3 14.5 12.3 4.7 5.4 6.1 7.7 8.7 13.2 15.0 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 200万円以下 200-400万円 400-600万円 600-800万円 800-1000万円 1000-1200万円 1200万円超 就職など 専門学校 短期大学 私立大学 国公立大学 受験浪人・未定 (N=170) (N=352) (N=691) (N=807) (N=655) (N=311) (N=333) 49.5 53.0 57.0 58.8 66.0 68.5 75.9 27.4 22.5 19.0 15.2 11.4 11.2 9.4 22.2 23.0 20.9 18.3 14.8 14.1 9.4 12.7 15.6 15.5 16.6 14.7 12.6 11.3 9.0 11.5 9.2 10.2 11.4 9.4 8.4 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0 200万円以下 200-400万円 400-600万円 600-800万円 800-1000万円 1000-1200万円 1200万円超 現在の希望から変更なし 就職より進学 短大・専門より大学進学 自宅より自宅外通学 授業料の高い学科に進学 (N=212) (N=417) (N=805) (N=914) (N=729) (N=340) (N=381)

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どのようなデータが元になっているのでしょうか?

元となるデータは、東京大学 大学経営・政策研究センターが、平成17 年度~21 年度文 部科学省科学研究費補助金(学術創成研究費)の助成をうけて実施した「高校生の進路に ついての調査」の一部です。この調査は、高校生の将来の進路展望と実際のその後の進路 状況をお聞きし、日本の教育政策の参考とすることを目的とした追跡調査です。 第1 回目の調査は、平成 17 年 11 月に、全国 4,000 人の高校 3 年生とその保護者の方を 対象に実施されました。その後、高校生ご本人に、平成18 年 3 月、11 月、平成 20 年 1 月 と継続してその後の状況をお聞きしています。両親年収別の大学進学率を算出するために 用いたのは、2005 年 11 月の「第 1 回調査(保護者対象)」と 2006 年 3 月の「第 2 回調査」 の2 種類です。 調査票の内容も、大学経営・政策研究センターのホームページで公開しているので、ご 覧ください。( ☛http://ump.p.u-tokyo.ac.jp/crump/)

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この調査はどこがユニークなのでしょうか?

これまでも、高校生の進路選択についての調査研究はいくつもなされていました。しか しながら、それぞれに限界があったといえます。 ①高校を経由した調査の問題点 →調査対象となる生徒の抽出を高校側に委ねざるを得ないことから高校による偏りが大き くなることに加え、保護者の職業や学歴、年収などの質問項目を入れた調査への協力が得 られない場合が多い。 ②文部科学省による「学生生活調査」から推計する所得5分位階級別の大学進学率 →高所得階級の大学進学率が低いという常識的にみて信頼できない結果が出ており、デー タや推計方法に問題がある(大学に入った学生のみを対象に得たデータをもとに推計して いることなど)。 ③一部の地域のみで実施した調査 →保護者の年収別の大学進学率を調べた調査はあるが、地域を限定した調査になっている。 しかし、本調査が明らかにしたように地域差が大きいことを考えれば、全国まんべんなく データを集めない限り、現実を反映したものにはなりえない。 こうした問題点を克服するために、本調査では、エリアサンプリングによって全国から まんべんなく高校生を抽出し、全国の動向分析と地域ごとの分析を同時に可能にすること を目指しました。また、保護者の方にもご協力いただくことにより、保護者の意識・家計 状況と高校生本人の意識・進路選択との関連を明らかにできます。このような調査方法は きわめてお金がかかることもあり、文部科学省の大型研究資金を得ることによってはじめ て可能になりました。 詳しい調査の方法は、7~8 頁をご覧ください。

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7 第 1 回調査の調査方法 調査地域: 全国 調査対象: 高校3 年生とその親(または保護者) ・ 「高校」には、定時制や高等専門学校を含まない ・ 親または保護者と同居している生徒に限る(下宿、寮、寄宿は除く) ・ 2006 年 3 月初旬頃の追跡調査と、1 年後(2006 年 11 月頃)の追跡調査に 再度協力が得られる生徒・保護者に限る ・ 「高校 3 年生」と「その親(保護者)」の両方とも調査に回答できる生徒・ 保護者に限る 標本数: 高校生 4,000 人(男子 2,000 人、女子 2,000)、保護者 4,000 人 抽出方法: 層化二段無作為抽出法 全国400 地点から、1 地点につき高校生を 10 人(男子 5 人、女子 5 人)、合計 で4,000 人を抽出し、その保護者 4,000 人にも調査。 地点抽出:全国を都道府県別、及び都市(市町村)規模別に、①東京特別区、② 政令指定都市(14 都市)、③中都市(人口 15 万人以上の市)、④小都市(15 万人 未満の市)、⑤郡部(町村)の5 グループに層化。国勢調査に基づく人口規模に応 じて、調査地点数を比例配分。 個人標本抽出 (1) 調査地点のスタート地点から、世帯を訪問し高校 3 年生のいる家庭を探し、 最初の 1 人の対象者(高校 3 年生)を見つけたら、「中学の同級生」の住んでい る家を教えてもらう(機縁法)。紹介してもらうのではなく、家を教えてもらうだ けとする。 : エリアクォータサンプリングによる。ランダムウォーク法を用い、 次の要領で各地点から高校3 年生を無作為に抽出。 (2) 同一学校内では、同じ部活動やサークルなどに属する生徒の抽出(依頼)は不 可とし、特定の繋がりがない人を選ぶことでランダム性を保つ(学校は違うが地 元の同じサッカーチームのグループなどの場合も、基本的に1 名のみとする)。 (3) 原則として、地点内ではできるだけ在学高校にばらつきを持たせ、1 地点から は 2 校以内とする。但し、地域的な要因から近辺に高校が 1~2 校しかない等、 少ない場合を除く。 実 施: 2005 年 11 月。訪問留置法による 調査の実施は三井情報開発株式会社総合研究所(当時)に委託した。 調査協力率: 完了数 ÷(拒否数 + 完了数) 4,000 ÷(15,819 + 4,000 )= 20.2%

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8 第 2 回調査の調査方法 調査対象: 第 1 回調査に回答した高校 3 年生 実 施: 2006 年 3 月。郵送法による(電話調査も併用) 調査の実施は三井情報開発株式会社総合研究所(当時)に委託した。 回 収: 3,493 人(回収率 3,493÷4,000= 87.3%) ・ うち、男子 1,729 人(回収率 86.5%)、女子 1,764 人(回収率 88.2%) ・ 非回答者 507 人のうち、調査拒否が 121 件、未回答(未返信)が 386 件

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格差が広がっているのかを知りたいのですが・・・。

昨今の経済状況の変化が、所得と大学進学率の関連に影響を及ぼしているのかを知りた い、というお問い合わせをしばしばいただきます。 しかしながら、私たちの実施した調査は、2006 年 3 月に高校を卒業した生徒とその保護 者を対象としたものです。きわめてお金がかかる調査であり、その後、同じような調査を もう一度、実施することはしておりません。また、①大きな地域的な偏りもなく全国の高 校 3 年生を代表している点、②保護者の年収を把握している点、③高校卒業後の進路を尋 ねた第 2 回調査の非回答者も少ない点で、これまでの調査にはない特徴を備えた初めての 調査と言えるものであり、過去について、比較しうるデータはありません。つまり、全く 同じ条件のもと行った調査は他にないため、トレンドを把握することはできません。

参照

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