Jan.2001 Vol.10 No.1
★特集
『疥 癬』
要旨:
疥癬とは、疥癬虫(別名:ヒゼンダニ)というダニの一種が皮膚に寄生しておこる疾患です。 臨床症状として、夜間に痒みがひどくなるのが特徴で、柔らかい皮膚に小丘疹、結節、線状疹(疥癬ト ンネル)等の皮疹を生じます。疥癬トンネルがあり、ここから虫体を発見できれば診断がつきます。 疥癬は人から人へ接触感染するので、感染予防策として、患者の隔離(ノルウェー疥癬*1)、毎日入 浴、洗濯済みの肌着やリネン類の交換等を行います。疥癬虫は熱に弱く、湿度に関係なく50℃、約 10 分で死滅するため、熱処理できるものは熱処理を行います。又、親密な接触のある人、同居人は皮疹が なくても同時に予防治療を行う必要があります。 治療薬としては、クトタミトン、硫黄製剤、安息香酸ベンジル、あるいは殺虫剤を使った特殊製剤が 特効薬として使用されています。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆◎はじめに
疥癬は、最近はそれほど多くはありませんが、 未だに話題に登る疾患の1つです。かつて DDT などが使用された頃と違い、治療薬も制限されて おり、新しい薬剤の登場が期待されます。 今回の『あじさい』では、疥癬について、その 治療、予防等についてまとめてみたいと思います。◎疥癬
1:定義1 )疥 癬 は 、 疥 癬 虫 (Sarcoptes Scabiei var Hominis、俗名:ヒゼンダニ)が皮膚各層に寄生、 繁殖することにより発症する掻痒感の強い皮膚 感染症であり、動物性皮膚疾患の一つです。 第二次世界大戦後の混乱期に大流行し、その後 激減しました。しかし、現在でも発症はまれでは なく、約30 年周期で繰り返すともいわれており、 各地で発症報告があります。戦後は、性道徳の荒 廃、渡航者や外国人入国者の増加、集団免疫の低 下、高齢化に伴う老人施設などの増設により、 1980 年頃から、特にノルウェー疥癬患者を感染 源とした老人施設や病院内などからの集団発生 が多数見られるようになりました。 疥癬の病型には、通常の疥癬と、ノルウェー疥 癬という、極めて多数の虫体(200 万匹を超える) の寄生を示すものとがあります。 2:疥癬虫の生態2 ) 疥癬虫の雌の長さは0.33∼0.35mm、幅 0.25∼ 0.35mm で、雄は雌の約 2/3 の大きさです。この ように1mm よりはるかに小さいため、肉眼で虫 体を確認することは困難です。雌、雄とも卵円形、 灰白色、半透明で中心部は淡褐色を帯び、4 対の 脚を持っています。
発育は卵、幼虫、若虫、成虫の4 期があります。 雌は皮膚に取り付くと10∼40 分で角質内に侵入 し、毎日約2mm ずつ疥癬トンネルを掘り、その 中で産卵し続けて 2∼3 ヶ月生存します。これが 疥癬の主症状の原因となります。卵は 1 日 1∼3 個産み、3∼4 日で 6 脚の幼虫となり、トンネルを 離れて毛嚢に入り2 回脱皮して 14∼17 日で 8 脚 の成虫となります。卵から雌の産卵まで 10∼14 日を要し、雌はトンネルの端で 4∼5 週間の寿命 を終えるまで10∼25 個産卵します。幼虫や若虫 は皮膚面や毛嚢内にもみられます。雄の大部分は 皮膚面で雌を捜していますが、毛包内や浅い孔道 にもいて交尾後、数日で死にます。疥癬虫は温度 25℃、湿度 90%の条件で 3 日間、湿度 30%では 2 日間生存し、温度12℃、高湿度の条件では 14 日 間生存可能で、湿度に関係なく温度50℃の条件で は約 10 分で死滅します。虫卵は乾燥に強く感染 源となり、乾燥状態での感染性は7 日間です。 3:感染経路2 ) 感染経路として表1 のようなことが考えられま す。患者との直接接触や長時間寝起きを共にする だけで容易に感染します。また、病院内集団発生 の発覚前に退院して家族や施設内に感染が及び ます。 病棟など閉鎖的環境や老人施設など抵抗力の 弱い人のいる所では、特にノルウェー疥癬患者が 感染源となり、多数の疥癬虫や卵を内包した患者 から落屑が周囲に飛散し、これが医療従事者、介 護者、同室の患者などに付着し、この人的経路が 2 次、3 次感染に拡大して行きます。 疥癬患者の使用しているマットレスやソファ ーなどから検出された疥癬虫の過半数は生存し ており、大型寝具類やリネン類は落屑で汚染され ていて、これを介して感染する可能性は高いよう です。 皮疹部位は治療上、医療器械・器具や介護用具 の接触が多い部分であり感染経路となる可能性 は十分あります。 日常生活する能力が低下したり、免疫力が著し く弱まった患者が疥癬に罹患すると、これらの患 者に対する治療、及び看護量は必然的に増加し、 医療従事者や家族との皮膚接触の機会が増えて 感染し集団発生の危険性も増します。 4:検査・診断3 ) 疥癬トンネルの発見が診断確定に有用です。そ して、疥癬が疑わしい患者さんから虫体や虫卵を 検出することができれば、診断が確定します。実 際には、疥癬トンネルの始点から終点までを毛抜 きのピンセットあるいは眼科用ハサミでトンネ ルの皮膚ごとむしり取って、それをスライドガラ スにのせ、20%KOH 水溶液にて処理した後、検 鏡することによって、図1のようなダニの虫体や 美しく整った卵形の虫卵を検出することができ ます。実際には、対物レンズの倍率を4 倍にして、 まず全視野を観察すべきです。ダニの虫体や虫卵 はこの拡大で十分同定できます。さらに、ダニの 虫体や虫卵をより詳細に観察する必要があれば 対物レンズの倍率を 10 倍に上げた拡大像を検鏡 します。検体採取部位は多いほどよいですが、少 なくとも 3 カ所の皮疹から採取します。指間部、 手関節部、掌蹠部、男子外陰部の皮疹からの検出 率が高いようです。 表1 疥癬の感染経路2) 1 )直接経路 性行為 患者に直接接触 2 )間接経路 家族内ー親子間 兄弟間 姉妹間 共同生活ー寄宿舎 学生寮 職員寮 民宿など 雑魚寝ー保育所 キャンプ 合宿 修学旅行など 病院内ー病棟 病室 老人施設内 養護施設内 同部室 環境用具 大型寝具類 リネン類 医療器械・器具類 介護用具 3 )人的経路 同室の患者 医療従事者 介護者 掃除係 洗濯係 見舞客など 4 )施設間経路 患者の移動ー老人施設と病院 養護施設と病院 各種施設間など 5 )ノルウェー疥癬患者 集団発症の感染源ー病院 老人施設 養護施設 学生寮 職員寮など 図1 ヒゼンダニ
5:症状1 ) 3 ) 4 ) 感染後約 1 カ月の潜伏期間を経て発症します。 ノルウェー疥癬から感染した場合の潜伏期間は 7日前後です。皮膚症状には表2 に示す 3 種類が あり、いずれの症状にも激しい掻痒を伴います。 特に夜間に強いのが特徴です。 指間、手関節部、腋窩部、臍部、肘頭部、殿裂 部、男子外陰部、女子乳輪・乳頭部など柔らかい 皮膚に好発します。乳幼児では頭、顔などにもで き、乳幼児・老人では掌蹠、膝、足関節部も好発 部位となります。紅色小丘疹は、腹部を中心に、 胸、大腿内側、腋窩、上肢屈側に散発し、小豆大 の紅褐色小結節は、外因部、腋窩、肘頭などに散 在します。 別名”疥癬トンネル”と呼ばれる線状疹は、皮 表よりわずかに隆起した細い線状の皮疹で、数 mm∼数 cm の長さがあります。疥癬トンネル内 では雌が産卵しているため、末端に小水疱があり ます。疥癬トンネルなどから、疥癬虫の虫体ある いは卵が検出できれば疥癬の確定診断となりま す。 ノルウェー疥癬は、普通の疥癬の重症型で、寄 生しているヒセンダニは同じですが、寄生数は桁 違いに多く、従って感染力は強く、臨床症状も異 なります。手、指や骨の突出した部分などに鱗屑 が厚く付着しているのが特徴です。(表3参照) *1:「ノルウェー疥癬」の語源 ノルウェーのセサル・ボロクによって記載されたためこのよう によばれるようになった。 表2 疥癬の皮膚症状 紅色小丘疹 腹部・胸部・大腿・腋窩・上肢屈曲側ヒゼンダニの 抜け殻、糞などに対するアレルギー疹であり、発疹 の部位に虫体はない。 紅褐色小結節 外陰部・肘頭・腋窩・臀部 赤褐色で小豆大のしこり で、治療によりヒゼンダニが死滅し、他の症状が軽 快しても数ヶ月に渡って痒みが残ることがある。 線状疹 手掌(手関節部)・指間(陰股部、腋窩、臀部、足に もみられることがあり)細いわずかに盛り上がった 線状の皮疹。疥癬に特有の発疹で、雌のヒゼンダ ニが卵を生んでいる場所。 6:感染予防対策 疥癬の感染防止対策を表3に示しましたが、各 対象に対する処置法の中から適当な方法を選ん で行うようにします。 1)普通の疥癬4) ① 熱処理できるものは、熱湯につける。あ るいは熱乾燥する・アイロンをかける。 熱処理できないものは、ピレスロイド系 殺虫剤や日光消毒する。 ② 親密な接触のある人、同居人は皮疹がな くても同時に治療する。 ③ 部屋・病室への殺虫剤の散布は必ずしも 必要ない。 ④ 小型の医療器機・器具や介護用具は、そ の患者専用とする。 2)ノルウェー疥癬 ① 患者の隔離 ② 頭、顔を含む全身に薬剤塗布 ③ 寝具、衣服の取り扱い・消毒は慎重に行 う。部屋の消毒も必要。 ④ 補助的治療としてムトウハップ浴 表3 ノルウェー疥癬(過角化型疥癬) 通常の疥癬 ノルウェー疥癬 寄生するヒゼンダニ数 10 数匹∼1000 匹 100 万∼200 万匹 感染力 性行為感染症 (密接なコンタクトで感染) 介護者、見舞客だけでなく、患者の寝具・衣類を介しても感染する可能性があ る。病院・老人施設等での集団感染の感染源となる。 症状 上記参照:頸から上には発疹を みとめない 手や体の骨ばったところ、摩擦を受けやすいところにきわめて厚い汚い鱗屑が 蠣殻状に付着。頭部や耳介にも発疹。カユミをまったく訴えないこともあるので 注意 どんな患者が罹患するか? 右記の条件のない場合はノルウ ェー疥癬患者から感染しても通 常疥癬を発症する ① 老衰・ガン末期・重症感染症などで免疫不全状態の患者。 ② 副腎皮質ステロイドや免疫抑制剤服用者。 ③ 通常の疥癬に副腎皮質ステロイド外用剤を誤用した 場合
表4 疥癬の疥癬防止対策3)5) 対象 処置法 疥癬患者 個室に隔離する。(ノルウェー疥癬は必ず)患者が複数の時は一部室に収容して治療を開始、毎 日入浴し、肌着やリネン類は洗濯した物と一斉に交換する。手荒いの励行、ペーパータオルを活 用する。 感染の可能性のある人 同室の患者 医療従事者 介護者 掃除係 洗濯係 見舞係 速やかに石鹸で丁寧に手を洗い、症状の有無を問わず予防的治療を行う。クロタミトン(商品名: オイラックス軟膏)を連日 7 日間、入浴後、体を乾かし、頸部から下に全身塗布する。肌着は毎日 洗濯した物と交換する。γ -BHC を用いる時も同様に塗布、6 時間後拭き取るか、入浴時洗い流 す。1 回の塗布で十分である。 患者の他科受診 医師が直接病室に来診する。 隔離室の処置 床、壁、カーテンなど生活環境にピレスロイド系殺虫剤*2 を7 日間ごとに 2 回散布、または塗布、 あるいは噴霧する。1 時間後、掃除機で吸引、清拭する。肌の触れない所に有機隣系殺虫剤*3 を 用いる時は 10%フェニトロチオン乳剤の20 倍希釈液 1m2当たり50ml を目安として 7 日間ごとに 2 回散布する。 隔離室 ビニールカーテンをして室内は見えるが、室外に落屑が飛散しないようにする。 出入口 1.5%フェニトロチオン乳剤を人工芝に含漬させて敷いて置く。殺虫剤を含むマットやシートを敷いて 置く。 入室者全員 着替えを予防衣と交換し、帽子、手袋を着用する。予防衣と手袋はビニール製かゴム製がよい。 履物を交換する。 ケア前:前腕部にジエチルトルアミド含有の昆虫忌避剤をスプレーする。 ケア後:石鹸で肘、前腕部、手指を丁寧に洗うか、2500 倍希釈ムトウハップで手指、腕を洗浄す る。ペーパータオルを活用する。 様式トイレ 便座、ハンドルを使い捨てダスターにピレスロイド系殺虫剤を含漬して清拭する。 患者のいた部屋 閉鎖して 14 日間放置する。隔離室の処置法により処置する。 畳 通常、70∼80℃、2 時間加熱処理を7 日間ごとに 2 回行う。 真空パルス式乾燥機や高周波式乾燥機で畳の中まで効果的に加熱する。大気圧変動式乾燥機 でホルムアルデヒド乾を併用して脱臭、殺虫処理して十分エアレーションする。ホルマリンガス消 毒室内での処理も殺虫可能であり、十分エアレーションする。 カーペット ピレスロイド系殺虫剤を表面と下に散布、1 時間後、掃除機で吸引、清拭する。毎日、丁寧にダニ 兼用掃除機で吸引、熱処理をする。 大型寝具類 通常 70∼80℃、2 時間加熱処理を7 日間ごとに 2 回行う。 マットレス、ムアツ布団、綿布団、普通布 団、毛布、各種タオル、ベッドなど 真空パルス式乾燥機では 1 時間処理をする。大気圧変動式乾燥機でホルムアルデヒドガスを併 用、1 時間加熱処理をして脱臭、殺虫処理し、十分エアレーションする。 リネン類 シーツ、布団カバー、毛布カバー、枕カバ ー、タオルケット、寝巻、浴衣、肌着など 洗濯機で 65∼70℃のお湯を用いて(10 分以上)洗濯する。 洗濯の出来ない物は 70℃、30 分以上加熱処理する。 その場でビニール袋に入れ、ピレスロイド系殺虫剤エアゾールを噴霧して密封し、1 時間後、洗濯 する。 浴場 浴槽、洗い場、桶等 脱衣所、棚、籠、ロッカーなど 浴槽の浴水を抜き去り、洗剤を用いてブラシで洗浄後、お湯で洗い流し、清拭、乾燥する。ダニ兼 用掃除機で丁寧に吸引、掃除する。ピレスロイド系殺虫剤を散布、1 時間後、掃除機で吸引、掃除 する。化学雑巾に消毒用エタノールをたっぷり浸けて清拭する。 医療器具 介護用具など 55∼60℃、1 時間加熱処理する。ホルムアルデヒドガスで 55℃、1 時間処理して十分エアレーショ ンする。消毒用エタノールで全体を清拭する。ピレスロイド系殺虫剤を散布、または塗布し、1∼2 時間後にお湯、またはアルコールで拭き取る。
対象 処置 院内 施設内の環境など ピレスロイド系殺虫剤により駆除する。ロッカー内に吊下げ殺虫剤を吊したり、消毒用エタノールで 十分に清拭する。ゴミ箱の蓋裏に DDVP 樹脂蒸散剤を貼付する。 湿式掃除用具 モップ、雑巾など 使い捨ての湿式ダスターはビニール袋に入れて焼却する。洗剤を用いて洗濯機で 65∼75℃のお 湯で洗濯をし、洗浄、脱水、乾燥する。石鹸を用いて洗濯をした後、80℃、10 分間または 70℃、25 分間温湯で加熱、水洗、脱水、乾燥する。ピレスロイド系殺虫剤乳液に浸漬し、1 時間後洗浄、脱 水、乾燥する。7 日間に1 回、0.1%次亜塩素酸ナトリウム液で漂白、殺菌する。モップの柄は熱湯で 洗浄するか、消毒用エタノールで十分に清拭する。 バケツ、バット類 洗浄機で洗浄、熱処理、乾燥、保管する。 *2:ピレスロイド系殺虫剤 「ピレスロイド」は除虫菊の有効成分と、その類縁化合 物の総称です。 ・シペルドリン ・エスフェンバレレート ・フェノバレレート ・ペルメトリン(商品名:エクスミン) ・アレスリン ・フラメトリン ・レスメトリン ・フェノトリン(商品名:スミスリン) 等があり、1)殺虫剤、2)蚊取り線香、3)蚊取りマッ ト、4)農薬等に利用されています。 これらは、環境ホルモン(外因性内分泌攪乱物質)の一 種で、生物の内分泌系を攪乱し、生殖障害など健康や生態 系に悪影響を与える環境中の化学物質です。 *3:有機リン系殺虫剤 商品名:スミチオン(フェニトロチオン) 7:治療2 ) 疥癬の治療の基本は①虫を駆除すること②か ゆみなどの症状を抑えることの2点です。痒みを 抑えることによって、患者のQOL が向上するだ けでなく、掻爬による細菌などの二次感染を阻止 できます。 単発の疥癬ならば、現在の日本の疥癬治療のス タンダードである「硫黄製剤(ムトウハップ等) &クロタミトンや安息香酸ベンジルの使用で十 分です。しかし、集団発生・ノルウェー疥癬とな るとこれらの方法 でコントロールするのは至難 の技であり、長期間に渡る多大な手間と患者の苦 痛を伴います。 そこで、主治医の責任の元に、より強力な殺虫 効果をもつ殺虫剤(γ-BHC 等)の使用が検討さ れます。 我が国では諸外国で用いられている殺ダニ剤 の入手は困難であり、他目的の治療薬を利用した り、試薬や殺虫剤などで調製して治療に用いられ ています。 外用剤の塗布範囲としては、頸部より下の全身 に塗布することが必要です。一般に用いられる外 用剤を下記に示します。 1)クロタミトン2) クロタミトン(商品名:オイラックス軟膏)は、 痒み止めとしての印象が強い薬剤ですが、元々は 疥癬を退治する殺虫剤として開発された薬剤で す。ステロイドは、ヒゼンダニに対する免疫反応 を低下させ、かえって悪化させてしまうので、虫 体が存在しないことを確かめることなしに絶対 使用してはいけません。よって、ステロイドを含 有しているオイラックスH 軟膏は不適です。 我が国では、保険適応の疥癬治療薬であること から広く用いられていますが、殺虫効果が弱く、 首から下の全身に5 日間以上連日塗布しなくては ならず、特に痴呆高齢者等に使う場合は煩雑です。 又、ノルウェー疥癬に用いるには効果が弱く、単 剤では不適です。硫黄剤など他の薬剤よりも刺激 性は弱く、殺虫剤としては比較的毒性が低いクロ タミトンにも毒性はあり、アレルギー性接触皮膚 炎をおこす場合もあるので全く安全な薬剤とい うわけではないので、漫然と使うべきではありま せん。治療薬としては不充分ですが、入手の容易 さ、安全性を考慮すると、疥癬患者の家族、ノル ウェー疥癬が発生した施設の職員・入所者などに 予防的治療薬としては勧められます。 クロタミトン軟膏 《処方》 クロタミトン 10g 親水性軟膏 90g 《用法》 1 回 20g を頸部から下半身に塗布する。24 時間間隔で 2 日 間にわたって 2 回塗布し、48 時間後に入浴して洗い落とす。 症状により数回∼十数回の塗布が必要です。
2)硫黄軟膏2) チアントールはジメチルチアントインとジエ ンスルファドの合剤で有機イオウを含有し、皮膚 寄生虫の発育を阻止する効果があります。角質浸 透性をよくするためにサリチル酸を含む製剤が あります。サリチル酸に肝障害を起こす作用があ るので、全身に塗布する必要がある疥癬ではあま り勧められません。イオウそのものも皮膚への刺 激性が強いので、他の薬剤が使用できる場合はそ ちらを使用したほうがよいようです。 硫黄軟膏 《処方 1》 硫黄 6g ペルーバルサム 3g 白色ワセリン 全量 100g 《用法》 1 回 20∼30g を1 日 1 回、3∼5 日間連日塗布する。 《処方 2》 硫黄 3g サリチル酸 1g レゾルシン 2g 亜鉛華 5g マクロゴール軟膏 89g 《処方 3》 硫黄 1∼10g 亜鉛華軟膏 全量 100g 《処方 4》 硫黄 5g 安息香酸ベンジル 30ml オイラックス 全量 100g 《備考》 院内製剤そして 5∼10%硫黄オイラックス軟膏、2%硫黄マク ロゴール 1500、10%硫黄単軟膏などがある。処方4 の製剤 は疥癬用軟膏の名で使用される。クンメルフェエルド液も 有効である。硫黄剤は他の殺虫剤よりも毒性が低く、幼 児、小児にも使用されるが特異臭と皮膚刺激性が欠点。 《処方 5》 硫黄 200g 吸水軟膏 適量 全量 4kg 《用法》 1 日 1∼2 回、適量を全身(頸部より下)に塗布する。 《備考》 練合時、基剤中に空気を取り込まないように注意する。 チアントール軟膏 《処方》 チアントール 5ml 硫黄 10g 単軟膏 85g 《用法》 1 日数回患部に塗布する。 《備考》 有機硫黄のチアントールは無機硫黄より刺激性は弱く、全 身に塗布しても皮膚刺激は少ない。 3)γ-BHC(Bennzen Hexachloride)2)7) γーBHC 軟膏は疥癬の特効薬として、イオウ 軟膏同様疥癬治療薬として各施設にて種々調製 されています。院内薬局で作製し、医師の責任で 慎重に使用します。(購入時、念書が必要です) BHC は有機塩素系殺虫剤として開発された化 合物であり、中枢神経に対して強い刺激作用を示 し、自発性興奮を高めます。BHC の神経興奮作 用と殺虫活性には高い相関性があることから BHC の殺虫作用は神経興奮作用に由来すると考 えられています。 BHC には 7 種類の異性体が存在し、この中で はγ-BHC が最も強い殺虫効果を示します。しか し、排泄が早く、中枢神経に対する分布が最も少 ないとされています。 γ異性体の純度の高いものを「リンデン」と呼 び、諸外国では 50 年以上の長きに渡り疥癬・ア タマジラミ治療の第一選択薬でした。日本では昭 和46 年に DDT ともども国内での販売が中止とな り、現在は「試薬」としてのみ入手可能です。 表5 γ-BHC の使用上の注意6) ① 経皮吸収量を減らすため入浴後体が冷えてから塗る。 ② 6 時間で洗い落とす(従来、本剤の塗布時間は 24 時間とされて きたが、6 時間塗布との間に効果に差はない) ③ 幼小児、妊婦には使わない。 ④ 湿疹化したり、二次感染を起こしていたり、びらん面の多い皮膚 には使わない。 ⑤ 一ヶ月以内に二度を限度とする。二度目との間に一週間を置 く。二度目もヒゼンダニの生存を確認した上で使う。 ⑥ 濃度は 1%を越さず、できる限り少量で。 ⑦ なめたりして口に入らないように厳重に注意する。 ⑧ アトピー性皮膚炎や、乾癬、魚鱗癬のように皮膚のバリア機能 に障害がある場合には使わない。 ⑨ いかなる年齢であっても 2 回に限る。(あえて使う場合には、再 燃したのが疥癬であることを確認してから、使用量、塗布時間も 最小限度にとどめるべきである。) 1)γ- BHC 軟膏 《処方 1》γ−BHC 1g プロピレングリコール 2ml 白色ワセリン 全量 100g 《備考》 γ-BHC(半井化学)。軟膏基剤として黄色ワセリン、親水軟 膏、マクロゴール軟膏も使用される。吸水軟膏を用いる時 はγ-BHC の濃度を0.5%にする。入浴時落としにくい。 《処方 2》γ-BHC 2.5g 吸水軟膏 適量 全量 500g
《備考》 練合時、基剤中に空気を取り込まないよう注意する。重症 疥癬以外は、患者への使用は避ける。入浴時に洗い落とし やすい。 2 ) 1 % γーBHC・オイラックス軟膏 《処方》 γ-BHC 1g オイラックス軟膏 全量 100g 3)γ- BHC ローション 《処方 1》γ-BHC 1g 無水エタノール 20ml O/W ボディローション 全量 100g 《処方 2》γ-BHC 1.0g セタノール 2.0g ステアリルアルコール 3.0g メンジツ油 10.0g ラウリル硫酸ナトリウム 0.5g ポリエチレングリコール 400 1.0g 蒸留水 全量 100ml 《用法》 1%γ-BHC 軟膏を患者の頸から下の全身に塗布し、6 時間 置いた後入浴させ洗い流す。1 回のみの使用だと卵が生き 延びる可能性があるので、7∼10 日の間隔をあけて再度塗 布する。殆どのケースは首から下の 2 回の塗布で十分。 4)二硫化セレン2) 二硫化セレン 《処方》 二硫化セレン 0.5g プロピレングリコール 2.0ml 白色ワセリン 全量 100.0g 《用法》 1 日数回塗布する。 《備考》 セレンと硫黄の物理化学的特性の類似性と硫化物として の特性から考えられた製剤である。二硫化セレン(片山 化学) 5)安息香酸ベンジル2) 1 )安息香酸ベンジル液 《処方》 安息香酸ベンジル 6∼10ml エタノール 80ml 蒸留水 全量 100ml 《用法》 本液を塗布後 24 時間入浴しない。24 時間後に入浴し て洗い落とした後、1 日目と同様に塗布する。3 日間 1 クールとする。 2 )安息香酸ベンジルローション 《処方 1》 安息香酸ベンジル 20.0ml トリエタノールアミン 0.6ml ステアリン酸 2.0g 蒸留水 全量 100ml 《用法》 入浴後、体を乾かし頸部から下全身に塗布し、24 時間 後に再び塗布、24 時間後に入浴して洗い落とす。 《処方 2》 安息香酸ベンジル 12.5ml ポリソルベート80 2.0ml 蒸留水 100ml 3 )安息香酸ベンジルクリーム 《処方》 安息香酸ベンジル 33ml バニシングクリーム 全量 100g 4 )安息香酸ベンジル・オイラックス 《処方》 安息香酸ベンジル 30∼60ml オイラックス 全量 100g 《用法》 3 日間 1 クールとする。頸から下の全身に1 日 1 回、最 低 2 週間連日外用する。 《備考》 本剤はアルコールを含む製剤で皮膚刺激の強い小児 や老年者の患者にも使用される。 刺激感はあるが安 全性は高い。 5 )洗髪用安息香酸ベンジル 《処方》 安息香酸ベンジル 2.5ml 洗髪用シャンプー 10.0ml 蒸留水 全量 100ml 《用法》 1 回 5ml 用いる。入浴時に洗髪剤を使わずに洗髪し、 翌日頭髪の根元にまでよく塗布、夜、洗髪して 3 日後に 再び繰り返す。これを7∼10 日ごとに繰り返す。 《備考》 安息香酸ベンジル(和光純薬)の使用方法として毎晩 3 回、または隔日 3 回、あるいは 7 日間間隔で 2 回など があるが、虫卵の孵化期間を考慮して 7∼10 日以上の 治療が必要である。 6)DDT2) 1)DDT 軟膏 《処方》 DDT 5g 親水軟膏 全量 100g 《用法》 1 日 1∼数回塗布して 30 分後、洗い落とす。 《備考》 DDT(東京化成)。1∼3%DDT 吸水軟膏、1%DDT オイラ ックスも使用される。 2)DDT 乳液 《処方》 DDT 6g 安息香酸ベンジル 68ml アミノ安息香酸エチル 12g ポリソルベート80 14ml 《用法》 蒸留水で 15 倍に希釈して用いる。 《備考》 本剤は WHO 推奨の薬剤である。
7)次亜塩素酸ナトリウム2) 次亜塩素酸ナトリウム軟膏 《処方》 ナクロスーパ 20.8ml 精製ラノリン 100g 白色ワセリン 全量 500g 《用法》 用時調整する。1 日 2∼3 回塗布する。 《備考》 ナクロスーパは食品添加物合成殺菌剤で有効 塩素が製造時 13.1%、開封後は 12%含有してい る。 8)スミスリン(フェノトリン)2)8)12) 4%粉剤(商品名:スミスリンパウダー)が市販 されていますが、経皮吸収が少なく、代謝も早い ため、蓄積性は少ないので小児への使用も可能で す。γ-BHC の毒性などが注目されるようになっ た現在、これに代わるものとして米国CDC では 5%ペルメトリンクリーム(商品名:エリマイト) として外用を奨めています。(国内では未発売) 国内でも一部、医師の責任の下に個人輸入され、 使用されています。本剤は無臭で使用感がよく、 従来の外用剤よりこれらの点では優れています。 使用方法は全身塗布し、8∼14 時間後入浴し洗 い落とします。1 回のみで十分ですが、2 週間後 にヒゼンダニの生存が確認された場合のみ再度 同様の治療を行います。 1 )スミスリン軟膏 《処方 1》 スミスリン 0.1∼0.4g 吸水軟膏 全量 100.0g 《用法》 1 日 1∼2 回塗布する。 《備考》 軟膏基剤に親水軟膏、マクロゴール軟膏、ウイルソ ン軟膏も使用される。 《処方 2》 スミスリンパウダー 尿素軟膏 《備考》 スミスリンパウダーと尿素軟膏を1:1配合。やや外 用し難いが、乳幼児には刺激が少なく安全である。 2)スミスリンワセリン 《処方》 スミスリンパウダー 30g 白色ワセリン 30g 全量 60g 《用法》 1 日 1 回全身に塗布後 1 時間で洗い流し、これを隔 日 3∼4 回繰り返す。 3 )スミスリン液 《処方》 スミスリン 1g ポリオキシエチールフェニールフェノール 2g 蒸留水 全量 10ml 《用法》 2∼3ml を頭髪によくすり込み、1 時間後に洗い落と す。1 日2∼3 回、3 日間連日行う。その後、症状によ り7∼10 日ごとに 1 日 1 回繰り返す。 9)スミチオン2) 1 )スミチオン軟膏 《処方 1》 スミチオン(フェニロトチオン) 吸水軟膏 0.1g 全量 100.0g 《用法》 用時調整する。虫卵の孵化期間を考慮して 1 日 1 回、7 日間塗布する。7 日間を越える時は塗布する範囲を狭く し、14 日間以上は使用しない。本剤にクロタミトンを併用 する時は入浴数時間に本剤を頸部から下全身に塗布 し、入浴して洗い落とした後、クロタミトンを塗布する。こ れを 7∼14 日間続け、以後はクロタミトンのみを使用す る。 《処方 2》 スミチオン 0.1g レスタミン吸水軟膏 全量 100.0g 《備考》 スミチオンは低毒性有機隣系殺虫剤であり、短時間塗 布して洗い落とすようにする。スミチオンはコリンエステ ラーゼ阻害作用があるため、過量、長期にわたる使用 は避けること。虫体や卵の確認ができた場合のみ使用 する。また幼児、小児、妊婦には用いない。 10)硫黄浴2) ムトウハップは治療薬としては殺虫効果が弱 く、また皮膚を乾燥させる作用が強く、刺激も強 いため、疥癬の主たる治療薬として用いるべきで はありません。特に、ノルウェー疥癬を本剤でコ ントロールすることは不可能です。 乾燥・刺激による皮膚炎が起きない頻度で「予 防的」に使用するのに留めた方がよいようです。 疥癬が発生した施設でムトウハップを長期に 使用していたために生じたかぶれが、疥癬の発疹 と混同されていることもあるようです。 又、患者診察看護の場合、常用手指消毒剤の他 にムトウハップ溶液で手指を洗浄されている施 設もあるようです。 硫黄浴 《処方 1》 硫黄華 250∼400g を1 浴に溶解する。 《処方 2》 硫黄 6.75g 生石灰 2.25g カンフル 4.00g 硫化ナトリウム 5.00g 蒸留水 51.00ml 《用法》 本剤 20∼25g を1 浴に溶解する。
《備考》 市販品にムトウハップがある。浴剤だけでは治療効果が 不十分で、他の薬剤との併用で効果が上がる。過剰によ る”硫黄かぶれ”に注意する。 10)その他6)8) 外用剤以外では獣医科使用の駆虫剤であるイ ベルメクチン(商品名:メクチザン)が経口薬と して米国、中南米を中心に広く使用されています。 作用機序は抑制神経伝達物質である GABA に 関連し、神経刺激を遮断して寄生虫を麻痺させ死 滅させる効果があるとされています。 我が国では、動物用医薬品、犬糸状虫症の予防 剤として使用されています。諸外国では人に対し て、オンコセルカ症の殺ミクロフィラリア剤とし て広く用いられています。また、我が国でも厚生 省「熱帯病治療薬の開発研究班」が同薬を保管し 国外でのオンコセルカ症の感染、国内での発症に 備えています。 人の疥癬に対する本剤の治療効果についての 報告はそれほど多くはありませんが、本剤100μ g/kg の 1 回内服療法と 10%安息香酸ベンジル外 用療法との比較では統計的に効果に差はありま せんが、治療効果の発現が早く、快適であるとす る報告もあります。一方、卵に効かないためか、 同量の 1 回投与で再燃している例もあります。2 錠(6mg 錠)を 7 日の間隔で 2 回、計 4 錠を 53 人に用い 100%の治癒率を報告している例もあり ます。
◎治療上の注意
2)9) 1)全身に塗布 ヒゼンダニは前述のように皮疹部のみに存在 するわけではないので、頸部から下の全身に薬を つけなければいけません。ただしノルウェー疥癬 の場合頸部より上にも寄生するので、この部位を 含めて全身に塗布します。 2)相互感染の防止 無症状の潜伏期間を考慮に入れ、感染機会のあ ったものはすべて予防治療を行います。 3)副腎皮質ホルモン外用剤を使用しない ヒゼンダニが死滅するまで副腎皮質ホルモン 外用剤を使ってはいけません。 4)不必要に長期塗布を続けない 皮膚からヒゼンダニが検出されなくなった時 点で前記の薬剤の塗布はやめ、適当な薬剤に変え ます。この時点では、必要であれば副腎皮質ホル モン剤の使用も可能です。しかし早すぎると再燃 することがあります。 5)掻痒感の治療 掻痒の激しい時は抗ヒスタミン剤、抗アレルギ ー剤の内服を、疥癬トンネルや丘疹が新生しなく なったら外用剤を塗布します。 6)尿素軟膏の併用 角質軟化作用のある 10∼20%尿素軟膏の併用 も治療効果が上がります。◎γ
-BHC の毒性
6) γ-BHC の毒性は、主に中枢神経系と造血系(再 生不良性貧血など)に障害を与えると言われてい ます。しかし医薬品として使う程度の低濃度、少 量(1 回使用量 1%、4∼5mg/kg)では誤用しない限 り再生不良性貧血などの障害はなく、専ら中枢神 経系障害が問題となります。 本剤は皮膚に塗布後、塗布量の約10%が吸収さ れ、血中に入り尿に排泄されますが、一部は脂肪 内に蓄積されます。また、脳内への貯留もあり、 小児の剖検所見では血中の3 倍、動物実験では 5 ∼12 倍の脳内濃度が検出されています。急性中毒 症状としては、頭痛・めまい・嘔気・嘔吐などの ほか、振戦や間代性および強直性痙攣をきたしま す。重症では呼吸中枢麻痺による呼吸困難、チア ノーゼを生じ、死亡することがあります。また、 肝臓・腎臓の障害、皮膚・眼・上気道粘膜などの 局所刺激症状を示します。表5にγ-BHC による 副作用報告例を示しています。 表6 γ-BHC による副作用報告例 1) 8 歳の女児 18 日連用塗布後痙攣 2) 10 歳男児 1 回塗布のみで痙攣 3) 4 歳男児は 1 回の塗布 8 時間半後に痙攣、引き続き呼吸停止 4) 13 カ月男児 14 日間連日 100mg の塗布に加えて 50mg 誤飲で大発作 5) 7 歳児 1 回塗布後 36 時間放置、塗布 48 時間後に痙攣 6) 37 歳男性 12 時間毎に 3 回塗布後、眩暈と弱視 7) 誤用により成人 2 名痙攣表7 殺虫剤の経口急性毒性10) 有効成分 含有率 用途・製剤(特性) ヒト最小致死量 (小児) ラットLD50 1 )ピレスロイド系 10∼100g ピレスリン(天然) 1%以下 蚊取り線香、エアゾール(速効性) 1000mg/kg (750mg/kg) 200∼1200mg/kg アレスリン(合成) 1%以下 蚊取りマット、電気蚊取り(熱安定性、速効性) − 680∼2430mg/kg フタルスリン(合成) 1%以下 蚊取りエアゾール(残効性、非揮散性) − 4640mg/kg ペルメトリン(合成) 1%以下 蚊、はえ、ゴキブリ用燻煙剤(残効性) − 383∼539mg/kg 2 )有機鱗系 フェニトロチオン 5%以下 蚊、はえ(幼虫、成虫)等駆虫剤 80mg/kg(中毒量) 250mg/kg 3 )有機塩素系 γ-BHC 殺虫剤 840mg/kg 76mg/kg DDT 殺虫剤 16mg/kg* 113mg/kg