1
論 文1
UDC :624
.
042.
4:62−
436日本 建築学会構造系論文報告集 第422号
・
1991年4月Joumal of Struct
.
Constr.
Engng,
AIJ,
No.
4Z2,
Apr.
,
1991地
震 時
に
お
け る
鋼 製
円
筒構 造
の
終
局
耐
力
THE
ULTIMATE
STRENGTH
OF
STEEL
CYLINDRICAL
STRUCTURES
UNDER
EARTH
Ω
UAKES
秋 山
宏
* ,高 橋
誠
* *,野 村
聡
* * *lil
’iroshi
AKIYAMA
,
Makoto
TAKAHASHI
andSatoshi
NOMURA
The relation between the energy absorption capacity and the rnaximum
horizontal
deformation
of steel cylindrical structures after
buckling
is
made clearbased
on the results of experiments and earthquake response analysises.
The
ultimate strength of steel cylindrical structures canbe
esti−
mated
by
equating the energy absorption capacity of structures to the seismic energy input.
κ ey 切 mb :・ε・・」卿漁 4’stn嫐 ・θ5,
imh
〜ゴ・9,
毋吻 呶he
・衂 ・ 翊 姆 ∫,
energy ・abs・rp
伽 啝一
曜γ,
ultimate strength,
1)e−
uatue円筒構造物, 座 屈
,
地 震 応 答 解 析,
エ ネルギー
吸 収 能 力,
終局耐力,
D,値 §1.
序座 屈 を伴う円 筒構造物の耐震 性を論 ずるには, 単に座 屈 耐 力の みな らず,座 屈後の変形特性を知る必 要が あ る
。
耐震 設 計との関 連に おいて,
円 筒 殻の座 屈 挙 動 を実験的 に明 らかに しよ う とす る気運は近年急 速に高 まり,
現 時 点に おい て,
座 屈 後 挙 動 を概観す るに足る資 料が蓄積さ れて い ると言え る1)−
4 )。.
これ らの 成 果を踏まえ て, 本論 文で は,
径 厚 比 r/t
(r :半径,
t:板 厚 )が 100を超 え る薄 肉 鋼 製 円筒構造の耐震 性を一
般 的に論 ずる。
対 象 と する構 造は地 上に直接自立 す る もの とし, 地震 動と し ては一
方 向 水平地動を考 慮す る。 ま た, 円 筒は,
リブ等 で補 強 されない無 補強円筒と する。
地 震 時の典型的な 座屈モ
ー
ドは, サ イロ, 塔状構造 物 にあっ て は, 自重, 地 震 力に よる曲 げせん断座屈で あ り2L3) , 大 型 液体貯 槽で は,
内圧に よる フー
プ応 力の影 響 を 強く受け,
曲げ 座屈の一
種で ある象の脚座 屈と な る4)・
6,。
座屈モー
ドが異なっ て も,
座 屈 後の円 筒 殻の復 元 力 特 性には共 通の規 則性が見い だ さ れ,
こ の規 則 性に 着目 する ことによって, 耐震性を一
般的に論ずる ことが 可 能 と な る。
r/
t
が 大き く な る と,
水 平 力 下に お い て, 円筒殻は 座 屈 荷 重 点で最大荷重に達 し,座 屈 後,変形の進展に伴っ て水 平 抵 抗 力 を減 ずる。 し か し,
円 筒 殻は自重に対す る 鉛 直方 向の抵 抗 力 を失わ ない限り,
座 屈 を生じ て も,
直 ち に崩壊す ること は ない。
地震の構造 物へ の荷 重 効 果はエ ネルギー
と して とらえ ること ができる7 )。
し たがっ て, 座屈後エ ネル ギー
吸 収 能 力 を発 揮する限り, 円筒殻は地 震に対す る抵 抗 力 を 保 持し ている と言え る。
終 局 耐 力を求め る手 順は次の よ うに要約で き る。1
)復 元 力特 性に関 する研 究 成 果 を整 理し, 構造物のエ ネルギー
吸 収 能 力を支 配 するパ ラメー
タを抽 出す る。 2> 水 平 地 震 動 下の構 造 物の応答特 性を応答 解 析により 求 め,
最 大 変 形 と塑 性エ ネル ギー
吸収量と の関 係を明ら かにする。
3) 地 震 動に よ り構造物に投入 さ れ るエ ネルギー
と構造 物のエ ネルギー
吸収 能 力 を等置す ることにより,
想 定す る損傷 状 態 (構 造 物の最大変形 )とこれに対 応す る構 造 物の座屈強度との関係を明ら かにする。 §2.
円 筒 構 造 物の復 元 力特 性 Fig.
1に示す よ う な基部で固定さ れ た自 立 型の鋼 製 円 筒 構 造 を 対 象 と する。
単調 水平 力加 力下の水平 力Q
と 傾 斜 角 θとの関 係は, r/t
>200
の範囲では,
Fig.
2に 実 線で示され るよ う な もの に な る3)・
6) 。 鉛 直 荷 重に よる平 均 軸 圧縮応 力度を a。と し,
円 筒 殻 の軸圧縮座 屈 応 力 度 を。
σc.
とす れば,
a。/。crcrがQ
一
θ 関係を 支 配 す る一
つ の 重 要な パ ラ メー
タ と な る3, 。 砺/ 拿 東 京大 学工学 部 建 築 学 科 教 授・
工 博 # 東 京 大 学 工 学 部 建 築 学科 技官 . # 住 宅 都 市 整 備公 団・
・
工修Prof
.
,
Dept.
of Architecture Faculty of EngineeTing Uinv.
of Tokye,
Dr
.
Eng.
DepL ef Aichitecture Faculty of Engineering Univ
.
of Tokyo.
Housing and Urban Deveropment Corporation
,
M.
EQ
e
ー ー ー ー ー ーQ
⇒・
t
宀
Fig
.
1 Cylindrical Sしructure丶 \
.
.
.
’ 、・
丶 丶.
_
丶 、 、 、Gre
/
corc
「>0.
2
\
r
.
、0
Fig.
2Q 一
θRelationshipe
。σ。
。≦0.
2の場 合には,
座屈後 耐 荷 力は,
一
旦 急 激に低 下 するが,変 形の進 展に伴っ て耐 荷 力の減 少は緩 慢と なり,
座 屈 後 耐 荷 力は停 留値を持つ と み な すこ とができ る。 σ。/,
σ。
。
>0.
2の場合には,Fig.
2中に破 線で示さ れ る よ うに座 屈 後 耐 荷力 は直 線的に減 少し,
停 留 値が現れ な い。
r/t
〈200で,
鋼 素 材の材料降伏 点が低い場合, ま た, 円筒 殻の元た わ みが大きい よ う・
な場 合に は,
座 屈 発 生 点 に至る まで に 多 少の 塑 性 変 形を示 し,
Q
一
θ関 係はFig.2
中に一
点 鎖 線で示 され るよ うなもの と な る。実験結果 に よれ ば
,
.
任 意の 変 形 履 歴を受け る場 合のQ
一
θ関係 (復元 力特性 }は Fig.
3に示す よ う な もの と な るIL3),
fi}。
履 歴 則 を 記 述 する ために以 下の定義を導入 す る。
.
。 負荷経路と除荷 経 路を次の よ うに定義す る。
齲灘
:
隙
1
}
………・
…・
…・
…・
一
(層
1)一卩
_
_
ske【eton curveQ 8
コ
bじ一
【oαding pq電h・
・
…一
・
u冖boding pdh’
Pαrd 邑e [昌
「
,
, ’
r’
「
‘
,
’
「
’
「
卩
「
.
’o 9卩 ‘
’一
唖
、
1
、
、
・
’
ノ ’ ● initiql u冖loαding Pdnt、
/ ’ ’ ounLoqding point ’一
’ ロ intermediqte“nlo口ding
’
Fig
.
3 Hysteresis Rule inQ 一
θRelationship一
98
一
・一
方 向 水 平 加 力 下のQ
一
θ関係 を 骨 格 曲 線 と する。
・
骨 格 曲線上にあっ て負荷 経 路の終 点と な る点を除 荷 点とする。・
弾 性 限 界点を初期 除 荷 点 と 定 義 する。
・
骨
格曲線に達 す る前に負荷 経 路の終 点とな る点を中 間 除 荷点と定義 する。 正 負の荷 重 領 域に おいて,
、
既 に初期 除 荷 点に達 する負 荷 が な さ れ て い るという仮 定の 下で,
履 歴則は次の よ うに 記 述され る。
1) 負 荷 経 路は同一
荷
重領域の前 回の除 荷 点 を 目指す直 線上 を た ど る。
前回の除 荷 点に達し た後は骨 格曲線上を た どる。 2) 除 荷 点か ら の除荷経路は,
逆 方 向の荷 重 領 域の初 期 除 荷 点・
を目 指す直 線上 を た ど る。
、
3 )中 間 除 荷 点か らの除荷経路は,.
同一
の荷 重 領 域の前 回の除 荷 点から の 除 荷 経 路と同一
の勾 配 を持つ 直線 上を た どる。
4
) 除 荷経 路のf 点か ら再 負 荷さ れ る場合, 除荷 経路 を 逆に たどり,
除 荷 点な い し中 間 除 荷点に達し た後は除 荷 が生じ ない場合の経路 をたどる。 §3.
座屈を伴 う円 筒 構 造 物の地 震時挙 動1
座 屈を伴う円筒構造物の地 震 時の基 本応 答特性 を 調べ る た め に, 円筒構 造 物 を1質 点 振 動 系に置 換し, 水平地 動の下にお け る地 震 応 答 解析を行う
。
円筒構造物に は既 に示し た座屈後挙動 を表 現し得る復 元 力 特 性を 賦与 し, 地 震時の総エ ネルギー
入 力 並びに,
最 大 応 答変形と損傷.
(累 積 塑性ひずみエネル ギー
)どの対 応 関係を明ら かに する。 3.
1 解 析モデル円 筒 構 造物を
Fig.
4に示す1質 点 振 動系に置換す る。
こ の種の質 点 系へ の置換は通常の構 造 物に対して常に可 能で あ り9),
ま た , 内 容 液 を有 する円筒 貯槽に おい て も 可 能であ ることが 明ら かと なっ て い る8)。M
が質点の質 量であ り,
質点 位置の 1方 向 加 力 下の 水平力Q
と水 平 変 位 δと の関係がこ の 質 点 系の復 元 力特性に お ける骨 格曲線を与え る。
1方 向 加 力 下のQ
一
δ関係はFig.
2に 示さ れ る もの と同一
であ.
り,曲線 部を線 分で近似すれ ば,M
k
、h
Q/Qcr
1
.
0q
0
1.
0
1・
P δ/S. Fig
.
5 SimplifiedQ 一
δ RelationsllipFig.
5に示さ れ る よ うに単純 化で きる。
縦 軸はQ
を座 屈 時の せん力Qcr
で除して無 次 元 化さ れ, ま た, 横軸 は δを座 屈時 水平 力Q
, ,に対 応 する弾 性 変 形 δ、 で除し て無 次 元 化さ れて い る。
図 中の弾 性 域の無 次元勾配 をk
とす れば,
h=
1で ある。
図中の rp,
k 己 ,q
,μ はそ れ ぞ れ 次の量 を表す。
rp :弾 性 限か ら座 屈 発生時まで の塑 性 変形 を
』
δ。で除 し た値・
観 :座 屈後の耐 力 劣化域の無 次 元勾配
q :座 屈後の耐力の停 留 値 を
Qc
.
で除 し た値μ :塑 性変形 量 を δ,で除した値 (塑 性変形 倍 率 〉
.
応答解析に用いた地 動 加 速度 記録は十 勝 沖 地 震八戸記 録 (1968 )の EW 成分の主要 動16
秒 間の記 録であ る。 3.
2
総エ ネルギー
入 力1
つ の水平 地 動に よっ て構造 物に投入 さ れるエ ネル ギー
の 総量 は主とし て構 造 物の総 質量 M,
弾 性時 1次 固 有 周期 T。に依 存 し, 構造物の強 度へ の依存度は低い こと が明ら かに され て いる7}。
構造 物へ の総エ ネル ギ
ー
入力E を次 式に よ り 等価 速 度 脇 に換 算し, V』− T
。関係をエ ネル ギー
スペ ク トル と呼ぶことにす る。
VE
−
ff
……・
………・
………・
・
………・
一
(2) 減衰10
% の弾 性 系につ い てのエ ネル ギr ス ペク トル が 塑 性 化す る系の エ ネルギー
ス ペ ク トルを代 表する もの と み な すこと ができる こ とが 明らか に さ れて い る7)。
本論 文 中に用いた 八戸 記 録のh − e.1
の場合の エ ネル ギー
ス ペ ク トル がFig.
6に示さ れ て い る。
図中に は h=
oの場 合のエ ネル ギー
ス ペ ク トル も比較の た め に示 してある。h =0.1
のエ ネルギー
スペ ク トル を基に して,
こ の地 震 動に対す る設 計 用エ ネルギー
スペ ク トルを 次の よ う に 作成 す ること がで きるη。
1> 短周期領域で は原 点 を通り, エ ネルギー
ス ペ ク トル を包 絡す る線分 を採る。 2) 長 周 期 領 域で はエ ネルギー
スペ ク トル を包 絡 する軸 に平 行な線 分 を採る。
上 記の方 法に よっ て得ら れ る設 計 用の エ ネル ギ
ー
スペ ク トルが 図中に破 線で示さ れ てい る。
VE{cmtsec ) 200 tOO m 0 1・
0 20 3.
0 40T。
.
T。
(sec )Fig
.
6 Energy Spectrum Qf Hachinohe Reeord構造物が 塑性 化する場 合, 塑性化の進 展に伴っ て構 造 物の実質 的な振 動 周 期は弾 性 時の固有周期
To
に比べ て 長く な る。Fig.
6に示さ れるエ ネル ギー
ス ペ ク トル の形 態か ら 明 ら か な よ うに, T。が短 周期領 域に属す る場合, 実質の振動 周 期の増 大はエ ネルギー
入力の増 大 を もた ら す。構造 物の実 質 的な振 動 周期の最 大値を Tm とす れば,
エ ネル ギー
入力を支 配する有 効周 期Te
の推 定 式と し て 次式が得ら れて い るT }。
To
十To
Tm
十T
皿 Te=3
……’
……’
……’
…・
(3)Fig,
3に示 す 復 元 力 特性を持つ 系に対して (3 )式 を適 用す る場 合,
実 質 的な振 動周期の最 大 値と して いかな る 値 を採るべ きかが問 題と な る。Tm
は系の最 大 変 形に か か わ る量であると考えら れ る。
最大 変 形にかか わ る諸量を以 下に定 義す る。
2L δ差一
δ・ μfi
=
μ++μ一
δe δ易一
δe μ=
δe鹽
’
…’
’
” −’
甲
…”・
・
・
・
・
・
・
…一・
・
…
(4
) こ こ で δ1
:正 方 向の最 大 変 形 δi
:負方向の最 大 変 形 μ+ :正 方 向の最 大塑性 変 形 倍 率 μ一
:負 方 向の最 大塑性 変 形 倍 率P
:平均 塑性変形 倍 率Fig.
7に示さ れる ように,
正, 負の方向に等量の最 大 変 形が生 ずるもの と仮 定す れば, 図中の破 線で示され る 閉 ルー
プに対 応 する周 期はT
。お よ び 湾に よっ て与え ら れ る7〕。
この周 期をTm とみ なすことにす る。
7Tmは次式で与え ら れ る。蝋
ゐ
・謝
吾
・
一 一 ・
…・
一 一
(・) こ こで α,
b
:Fig.
7中の閉ルー
プの負荷,
除 荷 領 域 の線 分の無 次 元 勾配Qtacr
s!Se
Fig
.
7,
A
・sum ・d Big9・・t L・ ・p A・ … i・t・d with T・
α
,
b
は次 式で与え ら れ る。
刀≦rpの場 合 ・一
叢
・ ・一
,毒
……・
一 ・
……∴ …
(・) rp・鶚
・P
・・r・ の駘2
十h
,(P
−
r.) α=
2
+戸 [1十hd
(ii
−
rρ)][2十iCd
(jl
−
rρ〕]b
;
2一
ト3」憂十Pkd
(酉一
rp)・
・
・
…9鹽
(7
)fi
・・rp・鶚
・駘・
一
鶚
, b−
、寄
鍛
,∵・
…
∴1
・
…・
…
(・) 座 屈 を生ずる円 筒 殻の 振 動を代表す る 周期はT
。 と な る。 し た がっ て,Fig.
6
に示すエ ネルギー
スペ ク トル の 横 軸の値に T。を採ることによっ て座 屈 を 生 ずる円 筒 殻 へ の総エ ネルギー
入 力が得ら れ ることになる。Fig.
6中に は座 屈 を生ずる円 筒 構造 物の応答解析に よ り 得ら れ た総エ ネル ギー
入 力の速 度 換算値V
. とp
の応答 値に基づ き (3 )式に より得 られ たT
。の関 係を示す。 復 元 力 特 性 を 規 定 する パ ラ メー
タ として は次の値を採っ てい る。
rp=
=
O,
h
‘=−
1.
0,
・
q≡O.
5
fi
の 目標 値 としては図 示の 3段 階の値を設定し た。
座屈耐 力Qcr
に基づぎ,
降 伏せん断力係 数α を 次 式で 定義す る。
1 ・一
鵬
……・
……
…………・
…・
……・
…・
・
…
(・)こζで
9 :重力 の加速度
p
は aの大き さ に依 存す る。
応 答 解 析においては目 標 と す る戸の値 を±10% 以 内の誤 差 を もっ て満たすα の値 を試行錯 誤によっ て求め て い る。 図か ら明ら か な よ うに,hiO .
1のエ ネル ギー
ス ペ ク ト ル お よび (3)式に よる Teを用い る ことに より.
座 屈 する系へ の ー ネルギー
入力を的 確に評 価1
・
きる 導と が 分 か る。
一
100
一
3、3
平 均 塑 性 変 形 倍 率と累 積 塑 性 歪エ ネルギー
の対 応 地 震 終 了 時の構 造 物のエ ネルギー
の釣 合 式は次の よ う に書く こと ができる。 We十Wp十Wn =
・
E ………・
……・
……/
■
………
(10) こ こで We :弾 性 振 動エ ネルギー
鴫 :累 積 塑 性 歪エ ネル ギー
W
.:減 衰に より消 費 されるエ ネルギー
E 一
蹴 を Ep で表 し,
E. を損 傷に寄 与する エ ネル ギー
入力と呼ぶ。E
。の概略の推 定は次 式に よ り な され るT〕 QEn−
(1+3論
2 捌………・
………・
……
(・・) 平 均 塑性 変形倍 率P
と 系のエ ネル ギー
吸 収 量 を 対 応づ け る た めに,
以下 にエ ネル ギー
の 尺 度 を 導入 す る。
Fig.
8
に示さ れ る よ うに, 〒 方向水平力下で 万δe の塑性 変 形が生じ た場 合,
系のエ ネルギー
吸 収 量は弾 性ひずみ エ ネル ギー
Ee (図中のA
部 分の 面 積 )と塑 性ひずみエ ネル ギー
Ep
(図 中のB
部分の面積 )か ら成る。.
(10
>式 中の 鵬 を形 式 的に次 式で表す。Wp=
.
2 apE ρ・
・
・
…
一・
・
・
・
・
・
・
…
一・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
一・
・
・
・
…
(12)
こ こ で
、
:・
α ρ :定数・
(ユ0 )式中のWe
をEe
と等置し,
(12
)式のWp』
を (10) 式に代入 す れ ば次式 が得ら れ る。
Ee十2αρ
E
ρ=Eo ・
…・
…・
………・
……・
………
(13 ) (13)式 より ap.
は次の よ う に書け る。.
.
ap
一
儂
一
1)
/
(
2EpEe)
………・
一 …・
……
(14
)E
ρ/Ee
は rp 島,
p
,
g を用い て次の よ うに定ま る6 歹≦rp の場 合芸
1
−
・・一 …
∴・
……・
………一 ……・
・
……
(15)』
rp ・黯
・P
・・r ・の駘瓮
一
2η+[Z+麻一
rp)]C
・一
・b
)・
・
…・
……
(・6 )鵡
・鶚
・揚
合Eρ 29 [
ic
、(・,−
P
)+σ一1
]+1一ゲ
瓦
=2
『・+Qcr
Q
A一
尭 己 B’
0・
.ゴ
(1+P
)∫e.
ap5
、
04.
o3.
02,
0too
・ ”=
1.
010
2
・
。TD
(5e・) Fig.
9 Values of αρ・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
−J・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(17
)応 答解析に よ り
,
(14
)式に基づい て α 。 を定め る。
α。を求め るこ と はE
/E。 を求め る こ と に帰 着す る。Fig.
9に は, ん=o,
観=−
1.
o,
q =
o.
5, rp=o
の場 合につ いて応答解析に よ り得ら れ た α
ρ
の値 を示す。
ap の 値 はT
。が 大 き く な る と減 少す る傾 向 を 示す が,T
。〈LO
では お お む ね aρ≧2.
5とみなせ る ことが分か る。諸パ ラ メ
ー
タ の αp へ の影 響 を 示 したもの がFig.
lo で あ る。 パ ラ メー
タを 変 動 させ て も, ap の下 限に近い 値と して次の値が採れる。..
αρ=
2.
5・
・
・
・
・
…
一
一
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
。
・
・
・
・
・
・
・
…
∵・
・
・
・
・
・
・
・
…
(18 ) 3.
4 減 衰のEp
に及 ぼ す効 果(11 )式で与え られる減 衰の
E
.に及ぼ す効果を応 答 解 析に よっ て確 認す る。
系の パ ラメー
タ は rρ=
0,hd
;−
1.
o ,q ・
=
o,
5である。
Fig.
11に は応答 解析 結 果 を示 す。 図 中,
VpはV
,と 同 様の速度換算 値 》輙 『 を示 す。 (11
) 式の 予 測 値 が 図 中に破 線で 示さ れ て い る。h =
=
0.
05の場 合は短 周期 領 域におい て (11
)式は若 干 減 衰 の影 響 を過 大 評 価し てい る が, ん≦O.
05
の範 囲で』
(11) 式は適 用 可 能であ る と言え る。
3.
5 μmax とP
との関係μ+ とμ
‘
の 内の大きい方の値をμ と す れ ば, μ、
と 万は次の関係に あ る。 葦≦ μ ≦2P …・
・
…・
…・
……・
……・
…………
(19
) 変 形の進 展に伴っ て耐荷力が低 下 する劣 化 型の復 元 力 特 性 を持つ系に おい ては,
変形が 1方 向に片 寄り, μma.
VD/
VE1
.
OO
.
850.
71 ら30kd =−
1.
O
=O.
02
.
o.
050
0,
2 1.
O T
{)(sec 冫Fig
.
11 Effect of Damping onV
.が上 限 値2p に近づ く傾 向が あ る。 Fig
.
12に は,h −−O
, rp=0,
h
,=−
1.
0,
q=
O.
5の 場 合につ い て μma.
/P
の応 答解 析 結 果 を 示 す。 吾く3.
0 で はμ 版 の ぱらつ き は大き く,
μMEX=2p
と な る可 能 性 も大 きい。
戸≧5.
0
では,
μ 海 は お お む ね L5 以 下とな る ことが分 か る。
§4.
座 屈 を伴う円筒構造の終局耐力 地 震 下に お け る鋼 製 円筒 構 造の終 局 耐 力 をエ ネルギー
の釣合 式に基づい て求め る。 終 局 状 態は 万によっ て表 現さ れ る もの と し,
1つ の地 震 動 下に お い て変形応答 戸 をも た ら す系の降 伏せ ん断 力 係 数 a を求め る。
得ら れPm
。 ./
P
2.
0
1.
0
0
● P呂
1.
0,
0y ;5.
0
ロP
三
3.
0、
△卩;7.
0 10 2.
O To(sec } Fig.
12 Scatter of μxmx /fi
ap5.
O
2.
5
0
d=O
.
5
α25
S.
2.
]1.
0
0
To
(sec ) (a)de ⇔
enden こeon
kd
.
3
.
7
ap5.
O
2.
5
1.
O
O
Te
〔sec }1.
OT
。(se ⇔コ
(
b
)dependence
on
q
(c )
dependence
on
rp Fig
.
10 Depende皿ce on Specific ParameteTsる α は 戸で表 現さ れ る終 局 状 態 を 招 来 させ ないた め の 構造物の所 要 強 度の下 限 値 を意 味する。 (10 )式中の We (
=
E。)は次 式で表 現でき る。
We
一撃
一{
臻
・
……・
…・
・
……・
一
・…・
…
(・・) こ こ でh
:系の弾 性バネ定 数h
は弾 性 時の固 有 周 期T
。を用いて次 式で表され る。
4π2M・
・
・
…
−s・
…
−t・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(21 )k
=
Tl
(
9
),
(20)式よ り,
We は次 式で表.
さ れ る。We一
響
3
・
詈
・・
………・
・
一 ………一 ・
…
(・2
) 構 造 物にP
な る応 答 を もた らす 総エ ネルギー
入 力E
は,
実 効 周 期Te
に対 応する等 価 速 度VE
(T。
)を用いて次 式で表 され る。 MV 急(Te)……・
…・
………・
・
・
……・
…・
…・
(23
)E =
2We
十Wp
=ED
であ り,
(11)式お よ び 肌=
Ee を屠い れば, 次式が得ら れる。
1
1 2πレ。(T。
)a
=m
2。
:
Eti
’
1
+3
九+1.
2而’
T
。91十
Ee
’
・
・
・
・
・
…
−t−一
・
・
・
・
・
・
・
・
…
一・
・
…
一・
…
(24
)既 述の よ うに
,
Te およ びE
ρ/E
。は 刀の 関 数と して与 え ら れ,
a。
と しては,
短周期構造物 (T
。≦1.
Osec
)に 対して 2.
5を採る こと がで き る。 §5.
座 屈 を伴 う円 筒 構 造の Ds値1°) 建築基 準法に示さ れる構造特性 係 数 Ds を, 塑 性 化す る系の所要強 度の弾 性 系の所 要 強 度に対 する比 率 として と ら え,
座 屈 を伴う鋼 製 円 筒 構 造 物に適 用 すべ き D。
値 を導く。(24) 式よ り
,
弾性 系に お ける α を α。で表せば,
ae は次の よ うに書け る。
2
nVE (T
。) 1・
・
・
・
・
・
・
…
s−…
(25
)ae
;
Te9
1
十3h
十1.
2而一
方,
座 屈を伴う系の α は (24 )式で与え ら れ るの で,
D
。値は次の値 とな る。D
・=
&
=
tJ
(
EpEど)
噸
嬲
…
”
(26 )VE
(T。
)は,一
般に Fig.
6中の 破 線で示さ れ る よ うにbi−linear
な関 係で と ら え ること がで き る。
す な わ ち,
Te≦T6の場 合Vo
Te
・
・
・
・
・
…
一
・
・
・
・
・
・
・
…
t・
・
・
…
曾
…
t−…
■
一
・
・
・
…
(27 >VE=
Tc
Te> T.の場合 VE=
Vo・
tt
・
…
一・
・
・
・
・
・
…
t−・
…
−t・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(28)一
102
一
こ こ でVe
:長 周期領域に お け る 砺の レベルTc
:短周領域と長周期 領 域 を限 界づ ける周 期 し た がっ て, 代 表 的な 周期 領 域に おける Ds 値は次の 値と な る。
Te≦Tcなる短 周期構造物の場合D
・
=
ft
(
EpEe
)
’
#
・…
…
一
(29) T。≧ T,な る長 周 期 構 造の場 合 l Ds;
1+ ・ ap(
芸
1
)
…・
・
………・
…一
(30) (29),
(30 )式 より明らか な よ うに,
短 周期 構造物のDs
値は長周期 構 造 物の それに比べ て大き く な る。
その 原 因は,
座 屈後の変形の進 展に伴う実 効周 期の 増大 によ るエ ネル ギー
入力の増 大にある。
Fig.
13には(29 ),
(30
) 式より求め たD
。値をfi
との 関係と し て描い た もの で あ る。 (a)図は短 周期構 造 (T
。≦T,〉に対す るDs値を 示 し,
(b
)図は長 周期構造 (T
。>Tc
)に対 する Ds値を示 す。 用い たパ ラメー
タは,
rp=
O,
k.=−
1.
0で,
工 不 ルギー
吸 収 能 力の観 点か らみ れば, 最 も不 利な復 元力特 性に対 応す る3)・
6) 。 q は変化さ せ てい る。 図か ら明ら か な よ う「
に, 短周 期 構造 物のDs
値は長周期 構 造 物の それ に比べ てか な り大き な値と なっ てい る。
円筒 構 造 物は お お む ね短 周期 構 造に属す るこ とか ら,
本 論 文で は,
Fig.
1・
3(a)に示す 短周 期 構 造に対す るD 。
値よ り,
円 筒 構 造 物に採 用すべ きP
。値の代 表 値を求め る。 し たがっ て,
得 ら れ るDs
値は長 周 期 構 造 物に対 し て は安 全 側の 値とな る。
Fig,
13
(a)におい て, q<0.
5の場 合に は, 万=
O.
5の 近傍に おい てD
。値の極 小 値 が 現れ る。
これは,
(29) 式中の 右 辺の 第 1項は 戸の増 大に対し て単 調に減 少す る が,
右辺第 2 項の実効周期の伸びに伴うエ ネルギr 入 力の増大の効果に よ りDs
値 が 増 大 する よ うにな ること を 示 し てい る。
し た がっ て, q が小さい系に,
Fig.
13(a) に示すD
。値の極小 値に対 応する降 伏せん断 力を下 回る 強 度 を賦 与す ると,
系の応 答はβ>0.
5の変 形 領 域で発 散す ること に な る。
Ds
値の極小 値は 0.
63で あり,
また,
q>0.
3で は D。 値は O.
7以 下と な る こ とか ら,q
≦O.
3 の場 合のDs
値とし て O.
7を採ること が妥 当で あ る。Fig.
14に は文 献3),
6)に示され る円 筒 殻の応カー
変 形 関 係を示す。 縦 軸は 円 筒部下 端 部の最 大曲げ応力度 b σ を。σ に関す る最 大値bbm で際
し た値で南
る。
横 軸は 円筒上端 部の水 平変位δをbσ=
bam (座 屈 時 )における 水平変 位 δe.
で除し た値で あり,
1+P
に相 当す る。
(a) 図が内 圧が作 用 し ない場 合で, (b
)図 が内圧が作用 す・
る 場合で あ.
る。
ah は内圧に よる円 筒 部の フー
プ応 力で,
σ rは円 筒の材 料 降 伏 点で あ る。q
=
“lbifrn
1.
0 o 50Ca )く
TG Fig.
13il
。9 10.
OP Ds1、
0 o.
5 7 01 壅 5000 α 01 0 1.
0 50 5/Se tat) to4 ‘r’t≦ 239 1.
IO 5 亀’r ‘8、
56 h眺 σm 1,
0 bσん砺 1,
0 o 5.
O (b) T。
)
・
To Ds−
Values for rρ≡
O,
k,=−
1.
0,
and αP=
2.
5O 驚0 50 ε18● (a2) r’霍3477 寧
、
42≦ 1’r ≦5.
2 0 1、
o 5.
o ‘bl } r’t=
340D 巳’r=
4β5 s〆Se hσん妬 1.
0 b眺臨 1.
O O ‡D (a )〔
rh・O
5e Ca3} rtt=
715 1.
02≦ 【’r ≦ 4.
28 0 1.
o・
7 5.
o 耽嚼
‘b2, r’量旨
690.
7 1’r=
冒.
39 (b)qrh
≒o
Fig
.
14 Comparision withTest
ResultsFig.
13(a) よりDs=
O.
5に対 応す る 万 を求め れ ば次 の値 が得ら れる。 q=0.
7で 戸=
0.
7, q=0.
6
で β=1.
O,
q=0.
5
で 戸=
1.
8, q==O.
4
で 万= 5.
9D
。値を求める際に用い た 島=− 1.0
に対 応 する骨 格 曲線 上に上 記の値 を プロ ッ ト し たもの がFig,
14中の○ 印で あ る。
骨 格 曲 線は破 線で示 してある。 実 験で得ら れ た応カー
変 形 関 係は,
r/tが400以 下の 場 合の 数 例を 除い て, おお むね図 中の 骨 格 曲 線の上 側に位 置す る。 こ の ことか ら,D
。値の代 表値と して 0,
5を採 用す るこ と は妥 当で あると考え ら れ る。
以上で, 地上に 自立す る鋼製円 筒 構 造 物のDs
値 とし て次の値が得られる。
q<0.
3の場 合Ds =
O.
7 q≧0.
3
の場 合 Ds;
O.
5 §6.
結 語 10.
OP bcfba . 1.
o S/Se O ,.
O 畆輪 1.
5Ω s/5e (a4) rlt31072 0.
88St’r≦2.
87 0 1.
o 5.
D ‘b3, r’t冨
101e.
O l’r=
o,
72 亀!Se・
・
・
…
−
t・
・
一・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(31
)鋼 製円筒 殻の座屈 後の エネル ギ
ー
吸 収 能 力お よ び座 屈 後の 剛 性 低 下による実 効 的な振動 周 期の伸びに着目 し,
座 屈強度と地 震 時 終 局 状 態 との 対 応関 係 を 明ら かに し た。
座屈強度を降 伏せ ん断 力 係 数 α で表現し,
終 局 状 態 を平均 塑性 変形 倍 率P
で表 現す れば, a は次 式で与え られ る。
l
l
α=
1+ ・(
E
ρEe
)
°
1+3
ん+12 而陰
T
・92 πVE
(Te
)・
一 ………・
………
(24) (Ep/E。),
TeはP
の関 数で与えられる。
地 上に 自立 する鋼 製 円 筒 構 造のD
。値の代 表 値は次 式で 与え ら れ る。
q
く0.
3の場 合Ds ・
=
O.
7 q≧0.
3の場 合 Ds=
0.
5・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
『
『
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
.
…
(
・
31
) 参 考 文 献1) Akiyama
,
H.
,
Yuhara,
T.
.
Shimizu,
S.
and Takahashi,
T
.
:Limit State of Steel Cylindrical Structures ullderEarthquake Loadings, IUTAM Sy皿posium
, Riode
Janeiro
,
Brasil,
Aug.
19852) 柴田 耕
一,
北川 博,
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見坐 地一
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第367号,
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高橋 誠,
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辻 靖 彦 :軸 圧 縮 力 と 内 圧 を 受け る Ele・
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pp.
OO〜
OO,
、
1988.
105) Akiyama
,
H.
,
Otsubo,
H.
.
Sawada,
Y.
,
Nakamura,
H
,
,
Hirayhma,
H.
,
Kokubo,
K .
,
Ooka,
Y.
:Demon−
stration.
’
Test and Research ProgTam of Buckling o正FBR
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第2版 (1987) 8> 高圧ガス保 安協 会振動実 験委員会,
同 専 門 委 員 会 :鋼 製 平底 円筒形貯槽の耐震実験 報告 第1回〜
第3回,
高圧ガ ス,
Vol.
Zl,
No.
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Containment
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gth SMiRT,
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:Post Buckling BehaVio士of CylindricalStructures Sudjected to Earthq照kes