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肺小細胞癌におけるカルボプラチンの使用経験 利用統計を見る

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Academic year: 2021

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肺小細胞癌におけるカルボプラチンの使用経験

山梨県立中央病院 内科 萩原淳 三枝芳樹 福田和典

大久保修一 加賀美年秀 要旨 前治鯉のある・欄胞癌6症Plを、CBDCA 3。・m9ん12i・d・y 1、 NiP−.16 1。・mg/m 2i。 d。yBに て治療した・前治療としてCOA(Cycl《)phosphamide+Vin(.):ri3tine+A(lriamycin)CDDP+Et《)P (Cisplatin+VP−16)などがあった。治療奏功例はPRが1例のみで他はNC3例、 PD2例であった。 前治療のCigplatinを含むプロトコールと比較して骨髄毒性はみられたが、治療を必要とする高 度な障害はみられなかった,また、消化器毒性は明かに軽微であり、全身状態の悪化のみら れる症例にも投与可能であると思われた、CBDCAのdose limittillg factorである血小板の減少が 比較的軽微であった点から、投与量を増量してもよいのではないかと考えられた。        表一1 Carboplatin使用症例  はじ、めに  肺癌の治療としてシスプラチンは奏功が認 められており、特に肺小細胞癌においてはシ  スブラチ)を含む多剤併用化学療法が広く行  われている,しかし、その副作用は強く、特 に悪心、嘔吐はほぼ必発し投与後も数日に渡  って食欲不振、悪心が持続することがある。 また、近位および遠位尿細管壊死1こよる腎障 害を予防するため、投与前後に大量の輸液を アドリアマイシンによる治療、シスプラチン 必要とし患者に多大な苦痛を与えている、_iとVl)一]6などの前治療歴がある(表一1).; 方力几ボブラチンは、上部消化管症状、腎毒 このうち過去にシスプラチンを含む多剤併用 性はシスブラチンに比べて軽微てあるとされ 1ヒ学療法を施行したのは、症例2を除く5症例5 ている。今回我々は臨床使用がはじまったカ コースであった・また・今回のカルボプラチ ルボブラチンを含む化学療法を6人の前治療歴ンを含む化学療法を施行する直前の のある小細胞癌症例に使用し、その効果と副pe「fo「ntatlce statllsは症例4でGrade4と、全身状 作用にっいて検討した.“      態の悪い症例にも使用した. 症例      カルボブラチンを含む化学療法は、症例1で  症例は・平成1年から平成2年の間にTB LBには2コース実施したが、他の症例では、全身状 よって肺刷胞癌と診断された6名(男性5名態の靴や端線を考えて1 1−、.7.の鰻施 女性1名、平均年齢は625歳)で、全症例ともした. サイクロフォスファマイド、ビンクリスチン、−29一 症例 年令・性(才) 前回治療 TNM Performance@ Status 1 H.F 49/M COA 2クール bDDP+VP−16 1クール 『r4N3MO Grade O 2 H.M 67/M COA 3クール T3N2M1       一1酌 frade 2 3 !.M 72/M COA 1クール bDDP+VP16 1クール     −一一 s3N3M1  h−一・一・      一一 frade 1 4 KM 64/M COA 1クール bDDP+VP・16 1クール bOM 1クール 奄窒窒≠р奄≠狽奄盾氏@40 Gy T4N3MO Grad84  5 S.N │一一 ’一 64/M COA 2クール 奄窒窒≠р奄≠狽奄盾氏@50 Gy bDDP+VP−16 1クール T4N3MO Grad6 1 6 KT 59/F CDDP+VP・16 1クール 奄窒窒≠р奄≠狽奄盾氏@30 Gy T3N3M1 Grade 3

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治療  カルボプラチンは・体表面積あたり300m9表_2 プロトコ_ル をday 1に5%糖液500 m 1にて点滴静注し、そ の後生食500mlにてVP−16 ]00m9ん12をday l−3に投与した。 嘔気対策として、カルボプラチン静注4時間後 に、metclopramide20 m gを点滴静注し、嘔気 の程度にあわせて適宜追加した,  また、カルボプラチンは治療前に測定され REGIMEN N…fC・u・s。8i CBDCA  300 mg/M2 iv(2hr) day l VP−16  100 mg/M2 iv(30 min)day 1−3 6COUrSes,

CDDP

VP−1 6 80mg/M2 iv( 3 hr) day 1 60mg/m2 iv ( 1 hr) day 1−5 5CourSes f たクレアチニンクリアランスにしたがって減 満足のいくものはみられなかった, 量した、 (Ccr60−100rnlんlirl;300mgんiinCcr40一   の 60ml佃il1、200m9/m 2;C・・25・一・40nil/min;100 rng /rn 2;Ccr25以下は投与しない、) これにより、症例2では200mg、/in2にジ§量した が、他はfult dose投与した。 シスプラチンは、80mg/m2を3000irilの輸液と ともに静注し、 250mgとmetclopramide300−600mg投与した (表一一一・2)e  化学療法後28日間に生じた骨髄毒性、腎毒 性、消化器毒性について、シスブラチンを含 骨髄毒性  投与後28日間に生じたmL小板、白血球、ヘ モグロビンの最低値にっいて、シスプラチン と比較すると、血小板は、シスプラチンの平 均15.3xlO4/ntrn 3に女fし、カルボプラチン11.1 xlO4/mm3、ヘモグロビンは、10.4g姐に対 し9.]g/dlとなり、有意差がみられた。白mt球 制吐剤としてinety’lpreclonisol(・11減少については、カルボプラチンの方が軽微        であったが、有意差はみられなかった       (図一1)v,       腎毒性 む化学療法5コースとカルボプラチンて’の化学 lilt清クレアチニン、尿中NAGは、治療中 学療法6コースについて比較検討した’,尚、症上昇したものの、いずれの治療においても正 例2は、過去にシスブラチンが使用されていな常範囲内であった,投与後28日間のおのおの いため、削除した,有意差検定は、pairecl t testの最高値を比較すると、血清クレアチニンの を用いた(d<0.05)e       上昇は、シスプラチンの0.949,td lに対し0.85 結果       g/d1であり有意差があった。尿中NAGでは  効果      有意な差はみられなかった(図一一2).  化学療法後、PRは症例1のみで、症例2と4 では、PDであった.遠隔転移巣への効果も 消1ヒ器毒性        一30一

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図一/ (冨1ぴ/P・Pt.) 20 10 PしT (/mm) 3000 2000 1000 WBC (9/dl} 12 10 Hb 図一一2    Serum Creatinin (mg/dり 1.0 0.8 O.6 O.4 O.2     Urine NAG (U/day) 8 6 4 2        0   ’tt・      O CDDp+vP 16 CBDCA+VP・16        COOP+VP・16 CBDCA+VP・16        CDDP+VP 16 C8DCA+VP・16        CDDP十VP・16 CBDCA 十 VP−1 6     CDDP+W−16 CBDCA+VP−16   カルボプラチン投与から5日間の各食事を、 また、Perf。nnance status 3から4の全身状態  日本癌治療学会副作用記載様式にのっとり  の悪い症例にも、消化器毒性は、よく耐用で  Grade Oから3に分類し、その総和についてシスきるものと考えられた(図一3),  プラチンと比較したeカルボプラチン投与例  制吐剤としてのmetclopramideの5日間の総使  ではr平均168でシスプラチンの26.6に比べて用量を比較すると、シスプラチンでは、平均  食欲不振の程度は明かに軽く、翌日には、ほ 450mg使用したのに対し、カルボプラチンで  ぼ正常な食欲とな一)た:      は、30mgの陵用で吐き気をコントロールす   また、同様に、投与後5日間の悪心、嘔吐のることが出来た(図一一4).  程度をGradeOから3に分類し、その和を比較し さらに、シスプラチンでは、メチルプ1/ド  ても、シスプラチン5.6、カルボプラチン3.9とニソロンも併用していることを考えると、カ  カルボプラチン投与例で悪心、嘔吐の程度はルポプラチンの嘔気発現は、かなり軽いとい  有意に軽かった,      える.   カノレボプラチンては、投与開始後8時間から考按  16時間に嘔気、嘔吐がみられたが、24時間以  カルボプラチンは、シスプラチンと類似し  上続く例は、1例のみであり、シスブラチンでた抗腫瘍スペクトラムを持つ第2世代のプラチ  みられるような長期間持続する嘔気は、みら  れなかった。 図一3 Sev8rity of Anorgxia 30 Q0 P0 O CDDP十VP・16 C8DCA+VP・16 4 3 2 1 0 Nausea&Vomiting CDDP+VP−16 CBDCA+VP・16        −31一 図_4T・tal d・se・f Metcl・P・amide    (591° 400 300 200 100 0 CDDP+VP−16 CBDCA+>P−16

(4)

ナ化合物であるが、毒性学的特徴が、シスプ 消化器毒性は、明かに軽く、短時間であり、 ラチンと著しく異なり、腎障害、聴力障害は、先の腎毒性と合わせて、Performance st.ftttLS まれにしか発現しない:一また、消化器毒性もGrade3から4の全身状態の悪い症例にも投与可 軽いことから、卵巣癌、肺小細胞癌、頭頚部能であると考えられた, 偏平上皮癌およびセミノ’一一一 K’に有効な薬剤と 参考文献 して注目されてる。  肺小細胞癌における有効性は、カルボプラ チン単独で、前治療のない症例て’50から60% であったが、既治療例では、0からユ9%と著し く低くなると報告されている。また、VP口6と の併用で、58からIOO%という極めて高い奏功 率を示すが、既治療例では、やはり十分な効 果をあげていない.)今回の我々の症例におい ても有効例は一例のみであり、効果は低いも のであった。  しかし、カルボフ’1ラチンのdo se liini tti ng factorとされる血小板の減少が、全症例で最低 働{7.2x]04乃nm 3と比華交的軽かった点を考え ると、年齢や腎機能を考慮した上て’、投与量 を増やしてもよいのではないかと考えられた,  腎毒性にっいて、Taitらは、腎癌症例にカル ポフ】ラチン450mg/nim 2まで投与しても、腎機 能低下を認めないと報告したが、第1、2’相研 究の経過中に、可逆的な順青クレアチニン上 昇または糸球体漉過率の減少がときに見られ るとも報告されている.我々の症例でも軽度 の血清クレアチニン上昇を認めたが、治療を 必要とする高度な腎機能障害は、見られなか った。 ”lESmith.et al:Carbopulatin(Paraplatin;JM8)and  etoposide(VP−16)as fi rst line combination  theraρy for smail−cell lung cancer, J Clin Oncol 5  :185−189 ,1987 2}David A. Van Echo. et al:The pharmacology of  Carboplatin.Sem. Oncol,16:1−6,1989 3)Antona J.Wagstaff et al:Carbopulatin.Drugs,  37:162−190 11989

一32一

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