DEIM Forum 2016 P5-1
観光資源に関するオープンデータと利活用に関する研究
江﨑 貴昭
†倉田 陽平
†相 尚寿
††首都大学東京大学院都市環境科学研究科 〒192-0397 東京都八王子市南大沢 1-1
E-mail: †[email protected]
あらまし 近年,国や自治体が保有する公共データを整備し,第三者による利活用を促すオープンデータの公開が行われてい る.オープンデータは防災や統計など様々な分野のデータが存在するが,今後のデータの利活用を目指すために,特定の分野に 限定したオープンデータの整備状況やその課題について明らかにすることが必要となる.そこで本研究では,観光分野における オープンデータについて取り上げ,その整備状況についての現状を把握した.具体的には,地方自治体が持つ地域資源のデータ を収集し,その特徴を把握するために各データに観光資源タグを付与し分析を行うとともに,実際に二次利用の頻度が高い民間 提供の地域資源データとの比較を行い,自治体の持つ観光分野のオープンデータの課題を明らかにした.さらに,オープンデー タを現場で利活用する方々へインタビューを行い,自治体提供の観光分野のオープンデータの整備の課題と可能性について考察 した. キーワード オープンデータ,観光情報1. は じ め に
情 報 通 信 技 術 の 進 展 に 即 し て 行 政 の 所 有 す る 情 報 の 電 子 化 が 進 む 中 ,日 本 政 府 は 2012 年 7 月 に 電 子 行 政 オ ー プ ン デ ー タ 戦 略 を 策 定 し た .そ の 後 ,2013 年 6 月 に 世 界 最 先 端 IT 国 家 創 造 宣 言 を 行 い ,オ ー プ ン デ ー タ の 推 進 の ロ ー ド マ ッ プ を 策 定 ・ 公 表 し た . 2013 年 12 月 に は 各 府 省 庁 が 公 開 す る 公 共 デ ー タ の デ ー タ カ タ ロ グ サ イ ト「 Data.go.jp」の 試 行 版 が 公 開 さ れ る な ど ,国 を 挙 げ て , オ ー プ ン デ ー タ の 取 組 み を 行 っ て い る . オ ー プ ン デ ー タ の 取 組 み は 国 に よ る も の だ け で は な い [1].2012 年 1 月 に オ ー プ ン デ ー タ の 提 供 を 開 始 し た 福 井 県 鯖 江 市 を 筆 頭 に , 現 在 に 至 る ま で に オ ー プ ン デ ー タ 公 開 自 治 体 数 , 地 方 自 治 体 の オ ー プ ン デ ー タ の 提 供 フ ァ イ ル 数 は と も に 伸 び 続 け て い る .日 本 政 府 は 現 在 , イ ン タ ー ネ ッ ト を 活 用 し て 広 く 国 民 に 開 か れ た 政 府 に し て い く オ ー プ ン ガ バ メ ン ト の 取 組 み を 推 し 進 め て い る . そ の 取 組 み の 中 で も , 公 共 の デ ー タ を 国 民 や 企 業 な ど が 自 由 に 閲 覧 , 商 用 を 含 め た 利 用 , 改 変 で き る よ う に 機 会 判 読 が 可 能 な 形 で 公 開 す る 動 き が 重 要 で あ る . こ の 動 き を オ ー プ ン デ ー タ と 呼 ぶ . オ ー プ ン デ ー タ の 提 供 を 通 じ て , 政 府 ・ 行 政 の 透 明 性 の 向 上 を 図 る と と も に , 民 間 事 業 者 や 市 民 に よ る 付 加 価 値 を つ け た デ ー タ コ ン テ ン ツ の 提 供 , さ ら に は 市 民 生 活 の 向 上 , 行 政 の 効 率 化 に つ な が る こ と が 期 待 さ れ て い る [2]. 前 述 し た と お り , オ ー プ ン デ ー タ の 公 開 は 徐 々 に 進 ん で き て い る . 中 で も , 一 般 社 団 法 人 日 本 経 済 団 体 連 合 会 の 調 査 で は , 利 用 し た い 公 共 デ ー タ の 保 有 機 関 で は 地 方 公 共 団 体 が 最 も 多 く , オ ー プ ン デ ー タ へ の 期 待 が 最 も 高 い の は 地 方 自 治 体 の デ ー タ で あ る と 示 さ れ て い る [3]. し か し , オ ー プ ン デ ー タ の 公 開 の 増 加 と 相 反 し て , そ の 利 活 用 は 活 発 に 行 わ れ て い な い .福 安 ら [4]は 現 存 す る オ ー プ ン デ ー タ を 活 用 し た コ ン テ ン ツ は , 単 一 の 組 織 が 提 供 す る デ ー タ の み を 利 用 し た も の が , そ の ほ と ん ど で あ る と 指 摘 し て い る . ま た ,瀬 戸 ら [5]や 青 木 [6]は 地 方 自 治 体 に お け る オ ー プ ン デ ー タ の 課 題 に , 自 治 体 間 で の 位 置 情 報 の 付 与 を 代 表 と し た デ ー タ 内 容 や デ ー タ 形 式 の 非 統 一 に つ い て 指 摘 し て い る . し か し , 防 災 情 報 や 都 市 計 画 な ど , 公 共 デ ー タ の 分 野 に よ っ て 適 し た デ ー タ の 内 容 や 形 式 が あ っ て 然 る べ き で あ る . そ こ で , 特 定 の 分 野 に 着 目 し て 横 断 的 に 地 方 自 治 体 の オ ー プ ン デ ー タ の 整 備 状 況 を 把 握 し , そ の 課 題 を 考 察 す る 必 要 が あ る . 特 に 観 光 資 源 な ど の 観 光 情 報 は オ ー プ ン デ ー タ に 適 し て い る と 言 え [4],当 該 自 治 体 周 辺 に も 資 源 が 存 在 し ,さ ら に は 祭 り や 名 物 な ど 自 治 体 間 で 共 有 す る 要 素 も あ る 観 光 の 分 野 は , 自 治 体 間 を 横 断 し た オ ー プ ン デ ー タ の 公 開 状 況 を 把 握 し , 考 察 す る 必 要 が あ る . そ こ で 本 論 文 は , 地 方 自 治 体 に お け る 観 光 資 源 に 関 す る オ ー プ ン デ ー タ に 着 目 し , オ ー プ ン デ ー タ の 整 備 状 況 の 現 状 と 可 能 性 を 論 ず る こ と に よ り , 今 後 の オ ー プ ン デ ー タ を 利 活 用 し て い く た め の 基 礎 的 知 見 を 示 す こ と を 目 指 し た も の で あ る .2. 調 査 手 法
本 論 文 に お け る 調 査 手 法 は 以 下 の 3 つ で あ る . i) 自 治 体 提 供 の 観 光 資 源 デ ー タ の 抽 出 お よ び 観 光 資 源 タ グ 付 与 地 方 自 治 体( 都 道 府 県 な ら び に 市 区 町 村 )の Web サ イ ト に て 提 供 さ れ て い る オ ー プ ン デ ー タ の う ち , 観 光 資 源 デ ー タ を メ イ ン に 提 供 し て い る デ ー タ フ ァ イ ル ( 以 下 , 自 治 体 地 域 資 源 デ ー タ と い う ) の 手 作 業 に よ る 抽 出 を 行 っ た . 具 体 的 に は , ① 自 治 体 名 , ② デ ー タ フ ァ イ ル 名 , ③ デ ー タ 形 式 , ④ デ ー タ ラ イ セ ン ス , ⑤公 開 部 署 ,⑥ 位 置 情 報 ,⑦ 写 真・動 画 ,⑧ 資 源 紹 介 文 , ⑨ デ ー タ 個 数 , ⑩ デ ー タ 公 開 日 時 の 10 項 目 に つ い て , メ タ デ ー タ の 取 得 を 行 っ た . ま た , ど の よ う な 観 光 資 源 が オ ー プ ン デ ー タ 化 さ れ て い る か , そ の 特 徴 を 把 握 す る た め に , 自 治 体 提 供 の 観 光 資 源 デ ー タ の 各 デ ー タ フ ァ イ ル に 対 し ,そ の 内 容 に 応 じ て 17 種 類 の 観 光 資 源 タ グ の 付 与 を 行 っ た ( 表 1). 観 光 資 源 タ グ の 設 定 は , 総 務 省 ( 2015) が 提 供 し て い る 公 共 ク ラ ウ ド シ ス テ ム [6]内 の「 観 光 情 報 」に お け る 観 光 資 源 分 類 に お け る 中 分 類 を 一 部 筆 者 が 改 変 し た も の を 使 用 す る . な お , 観 光 資 源 タ グ 付 与 方 法 は , 1 つ の デ ー タ フ ァ イ ル に タ グ 要 素 を も つ デ ー タ が 1 つ 以 上 存 在 す れ ば タ グ を 付 与 す る た め ,1 デ ー タ フ ァ イ ル に つ き 最 大 17 の タ グ を 持 つ こ と と な る ( 図 1). 表 1 観 光 資 源 タ グ 1 . 公 園 ・ 庭 園 7 . 指 定 文 化 財 1 3 . グ ル メ 2 . 施 設 景 観 8 . 文 化 施 設 1 4 . シ ョ ッ ピ ン グ 3 . 自 然 景 観 9 . 名 所 ・ ロ ケ 地 1 5 . 宿 泊 施 設 4 . 神 社 ・ 仏 閣 1 0 .レ ジ ャ ー ・ ス ポ ー ツ 1 6 . 乗 り 物 5 . 動 植 物 11 . 温 泉 1 7 . そ の 他 6 . 文 化 史 跡 1 2 .イ ベ ン ト ・ 地 域 風 俗 図 1 観 光 資 源 タ グ 付 与 イ メ ー ジ 図 ( 1 は タ グ が 付 与 さ れ て い る こ と ,0 は 付 与 さ れ て い な い こ と を 示 す ) ii) 民 間 提 供 の 観 光 資 源 デ ー タ の 抽 出 お よ び 観 光 資 源 タ グ 付 与 二 次 利 用 さ れ て い る 観 光 資 源 デ ー タ と 自 治 体 提 供 の 観 光 資 源 デ ー タ と の 比 較 を 行 う た め に , オ ー プ ン デ ー タ 提 供 ポ ー タ ル サ イ ト LinkData.org( 図 2) [7]よ り , 観 光 ア プ リ ケ ー シ ョ ン に 二 次 利 用 さ れ て い る 民 間 提 供 の 観 光 資 源 デ ー タ を 抽 出 し た . 具 体 的 に は , ① デ ー タ フ ァ イ ル 名 , ② 位 置 情 報 , ③ 写 真 ・ 動 画 , ④ 資 源 紹 介 文 , ⑤ デ ー タ 個 数 , ⑥ デ ー タ フ ァ イ ル ダ ウ ン ロ ー ド 数 と ア プ リ ケ ー シ ョ ン へ の 二 次 利 用 数 の 6 項 目 に お い て メ タ デ ー タ の 取 得 を 行 っ た . ま た , i)と 同 様 に 観 光 資 源 タ グ の 付 与 を 行 っ た . 図 2 LinkData.org http://linkdata.org/ iii) オ ー プ ン デ ー タ 活 用 現 場 の 方 々 へ イ ン タ ビ ュ ー i),ⅱ )で 把 握 し た 観光 資 源 デ ー タ の課 題 を 踏 ま え て, オ ー プ ン デ ー タ を 現 場 で 活 用 し て い る 方 々 へ イ ン タ ビ ュ ー 調 査 を 行 っ た .
3. 自 治 体 観 光 資 源 デ ー タ の 整 備 状 況 の 把 握
3.1. 自 治 体 観 光 資 源 デ ー タ の 整 備 状 況 2015 年 11 月 30 日 現 在 ,オ ー プ ン デ ー タ を 公 開 し て い る 地 方 自 治 体 数 は 172 に お よ ぶ . そ の う ち , 観 光 資 源 に 関 す る オ ー プ ン デ ー タ を 提 供 し て い る 自 治 体 は , 表 2 に 示 す 70 自 治 体・270 フ ァ イ ル に 及 ぶ こ と が わ か っ た . 自 治 体 観 光 資 源 デ ー タ の う ち , 住 所 や 緯 度 経 度 な ど の 位 置 情 報 を 有 す る デ ー タ フ ァ イ ル は 全 体 の 約 89%, 写 真 ・ 動 画 を 有 す る デ ー タ フ ァ イ ル は 約 22%, 資 源 紹 介 文 が 掲 載 さ れ て い る デ ー タ フ ァ イ ル は 約 40% で あ っ た . ま た , こ れ ら 3 つ の 情 報 を す べ て 付 加 し て い る デ ー タ フ ァ イ ル 数 は 35 で , 全 体 の 約 13%で あ っ た . ま た , デ ー タ の 形 式 は 多 い 順 か ら , CSV, XLS, SHP,HTML,KML,RDF,PDF な ど 15 種 類 存 在 し た . こ の 15 種 類 の 形 式 オ ー プ ン デ ー タ の 5 つ の ス テ ッ プ [9]を 参 考 に ま と め た も の が 表 3 で あ る . 表 3 よ り , オ ー プ ン デ ー タ の 第 3 ス テ ッ プ で あ り , デ ー タ の 汎 用 形 式 で あ る CSV 形 式 の デ ー タ フ ァ イ ル が 約 65%を 占 め る 結 果 と な っ た こ と か ら , 概 ね 使 わ れ や す い 形 式 の デ ー タ が 出 揃 っ て い る が , デ ー タ 形 式 が 統 一 さ れ て は い な い こ と が わ か っ た . こ れ ら の デ ー タ フ ァ イ ル は 2012 年 か ら 2015 年 11 月 ま で に 公 開 さ れ て お り ,千 葉 県 流 山 市 や 福 井 県 鯖 江 市 , 静 岡 県 な ど オ ー プ ン デ ー タ の 発 端 と な っ た 地 方 自 治 体 を 除 く と ,2013 年 下 旬 以 降 の 公 開 開 始 と な っ て い る . ま た , デ ー タ フ ァ イ ル の 公 開 数 は 概 ね 増 加 傾 向 に あ る と 言 え る( 図 3).ま た ,デ ー タ の ラ イ セ ン ス は 全 デ ー タ フ ァ イ ル 数 の う ち 約 95% が CC-BY ラ イ セ ン ス で あ っ た .表 2 自 治 体 観 光 資 源 デ ー タ 提 供 都 市 表 3 自 治 体 観 光 資 源 デ ー タ の デ ー タ 形 式 行 政 単 位/ 形 式 P D F 等 ★ X L S ★ ★ ★ ★ ★ C S V A P I 等 機 械 判 読 ★ ★ ★ ★ J P G / M P 4 S H P / K M L そ の 他 計 % 都 道 府 県 5 7 6 8 0 5 1 0 0 9 5 3 5 . 8 % 市 区 町 村 7 2 5 1 0 5 1 5 1 1 5 2 1 7 0 6 4 . 2 % 計 1 2 3 2 1 7 3 1 5 1 6 1 5 2 2 6 5 % 4 . 5 % 1 2 . 1 % 6 5 . 3 % 5 . 7 % 6 . 0 % 5 . 7 % 0 . 8 % 1 0 0 % 図 3 自 治 体 観 光 資 源 デ ー タ 新 規 公 開 数 推 移 (2012 年 1 月 ~ 2015 年 11 月 公 開 開 始 分 を 集 計 ) 3.2. 自 治 体 観 光 資 源 デ ー タ の タ グ 分 析 先 に 述 べ た 通 り , 観 光 資 源 の 特 徴 を 把 握 す る こ と を 目 的 に ,各 デ ー タ フ ァ イ ル に 17 種 類 の 観 光 資 源 タ グ を 付 与 し た . な お , 1 デ ー タ フ ァ イ ル に つ き 平 均 タ グ 個 数 は 約 2.6 個 と な っ た . 各 観 光 資 源 タ グ の 出 現 数 と そ の う ち 一 種 類 の 観 光 資 源 を 扱 っ た デ ー タ フ ァ イ ル の 出 現 数 は 図 4 に 示 す 結 果 と な っ た .同 一 タ グ 内 に て ,一 種 類 の 観 光 資 源 を 扱 っ た デ ー タ フ ァ イ ル 数 の 棒 グ ラ フ の 高 さ が タ グ 個 数 の 棒 グ ラ フ の 高 さ に 近 づ い て い る ほ ど , 1 デ ー タ フ ァ イ ル に お け る 一 種 類 の 観 光 資 源 を 扱 っ た デ ー タ フ ァ イ ル の 割 合 が 高 い と い う こ と で あ る . 図 4 か ら ,「 指 定 文 化 財 」,「 名 所・ロ ケ 地 」,「 イ ベ ン ト・ 地 域 風 俗 」,「 グ ル メ 」,「 そ の 他 」 タ グ に お い て , 一 種 類 の 観 光 資 源 を 扱 っ た デ ー タ フ ァ イ ル の 割 合 が 高 い 結 果 と な っ た . 次 に , 1 つ の デ ー タ フ ァ イ ル に 2 個 以 上 の 観 光 資 源 タ グ を 持 つ 観 光 資 源 デ ー タ を 対 象 に 各 観 光 資 源 タ グ の 共 起 率 を 計 算 し た . 共 起 率 の 算 出 の 手 順 は 以 下 の 通 り で あ る . 観 光 資 源 タ グ a に お け る , 観 光 資 源 タ グ b と の 共 起 率 ① 観 光 資 源 タ グ a の 複 数 種 類 を 扱 っ た デ ー タ フ 自治体名 データ個数 位置情報 写真 資源紹介文 徳島県 34 32 1 2 新潟県新潟市 18 16 2 4 静岡県 17 17 4 12 福井県 14 13 2 6 東京都杉並区 8 8 1 福井県鯖江市 8 8 6 5 福井県坂井市 8 8 7 千葉県流山市 8 8 1 愛知県 8 8 長野県駒ヶ根市 8 8 8 8 栃木県 7 3 1 2 千葉県千葉市 6 6 3 6 三重県 6 6 2 埼玉県北本市 6 4 3 兵庫県神戸市 5 4 1 4 福島県いわき市 5 5 神奈川県横浜市西区 5 4 1 1 群馬県前橋市 5 5 3 2 秋田県横手市 4 4 2 福島県会津若松市 4 4 1 2 滋賀県大津市 4 4 1 1 岐阜県大垣市 4 4 1 3 石川県金沢市 4 2 2 2 福井県越前市 4 4 2 2 愛知県尾張旭市 4 4 埼玉県戸田市 3 1 2 福井県福井市 3 2 1 岡山県玉野市 3 3 神奈川県大和市 3 3 1 新潟県十日町市 3 3 1 1 香川県 3 3 神奈川県横浜市金沢区 3 2 2 愛知県名古屋市 2 2 2 和歌山県橋本市 2 2 2 2 新潟県三条市 2 2 茨城県水戸市 2 2 1 2 神奈川県綾瀬市 2 2 静岡県三島市 2 2 山口県宇部市 2 2 2 2 北海道八雲町 1 1 1 1 静岡県湖西市 1 1 静岡県静岡市 1 1 神奈川県鎌倉市 1 1 大阪府 1 1 東京都品川区 1 1 1 1 北海道室蘭市 1 1 1 1 埼玉県和光市 1 1 神奈川県横浜市戸塚区 1 1 長崎県佐世保市 1 1 1 1 長野県須坂市 1 1 奈良県葛城市 1 1 1 北海道森町 1 1 1 1 三重県津市 1 1 大阪府枚方市 1 1 1 1 福岡県北九州市 1 1 1 青森県 1 1 1 1 埼玉県 1 1 1 宮城県仙台市 1 1 1 大阪府大阪市西区 1 1 石川県野々市市 1 1 福岡県福岡市 1 1 茨城県 1 1 滋賀県長浜市 1 1 1 1 菊池市 1 1 1 奈良県奈良市 1 1 1 1 愛知県豊橋市 1 1 1 静岡県島田市 1 1 1 1 静岡県裾野市 1 1 1 山形県 1 石川県珠洲市 1 1 1 総計 270 247 64 105 89.3% 22.2% 39.6%
ァ イ ル 総 数 を 算 出 す る ② 観 光 資 源 タ グ a に お け る ,観 光 資 源 タ グ b と の 共 起 数 を 算 出 す る ③ ① で 算 出 し た も の を ② で 算 出 し た も の で 割 る 上 記 で 求 め た 共 起 率 を 観 光 資 源 タ グ 17 個 並 べ る こ と に よ り ,共 起 率 行 列 を 作 成 し た( 表 4).平 均 共 起 率 は , 約 6.3%で あ り , 表 4 で は 同 等 の 共 起 率 を 把 握 す る た め に 共 起 率 全 体 の 第 3 四 分 位 数 で あ る 約 8%よ り 高 い 値 の も の を 赤 く 表 記 し た . 表 4 か ら ,「 公 園 ・ 庭 園 」,「 施 設 景 観 」,「 自 然 景 観 」,「 神 社 ・ 仏 閣 」,「 文 化 史 跡 」,「 文 化 施 設 」,「 動 植 物 」 の 7 個 の タ グ で 同 程 度 高 い 共 起 率 が 見 ら れ , 同 様 に 「 名 所 ・ ロ ケ 地 」,「 レ ジ ャ ー・ス ポ ー ツ 」,「 温 泉 」,「 イ ベ ン ト・地 域 風 俗 」,「 グ ル メ 」,「 シ ョ ッ ピ ン グ 」の 6 個 の タ グ ,「 指 定 文 化 財 」, 「 宿 泊 施 設 」,「 乗 り 物 」,「 そ の 他 」 の 4 個 に お い て も そ れ ぞ れ 同 程 度 の 高 さ の 共 起 率 が 見 ら れ た . 図 4 観 光 資 源 タ グ 出 現 数 と う ち 一 種 類 の 観 光 資 源 を 扱 っ た デ ー タ フ ァ イ ル の 出 現 数 表 4 自 治 体 観 光 資 源 デ ー タ の 資 源 タ グ 共 起 率 行 列 さ ら に , 自 治 体 が 提 供 す る 観 光 資 源 デ ー タ の 整 備 状 況 を 構 造 的 に 把 握 す る 上 で , 視 覚 的 に 観 光 資 源 タ グ の グ ル ー ピ ン グ を 行 う た め に コ レ ス ポ ン デ ン ス 分 析 ( 列 主 成 分 正 規 化・ユ ー ク リ ッ ド 法 )を ,観 光 資 源 タ グ 17 個 を 対 象 に 行 っ た . コ レ ス ポ ン デ ン ス 分 析 に よ っ て 得 ら れ る 布 置 図 が 図 5 で あ る . 図 5 が 示 す よ う に ,「 公 園 ・ 庭 園 」,「 施 設 景 観 」,「 自 然 景 観 」,「 神 社 ・ 仏 閣 」, 「 文 化 史 跡 」,「 文 化 施 設 」,「 動 植 物 」 の 7 個 の タ グ が 左 上 部 に 近 接 し て お り ,ま た ,「 レ ジ ャ ー・ス ポ ー ツ 」, 「 温 泉 」,「 イ ベ ン ト・地 域 風 俗 」,「 シ ョ ッ ピ ン グ 」,「 宿 泊 施 設 」,「 乗 り 物 」 の 6 個 の タ グ が 下 部 に 近 接 す る 結 果 と な っ た . 前 者 の 7 個 の タ グ を 公 共 施 設 が メ イ ン の デ ー タ で あ る こ と か ら 「 公 共 系 デ ー タ 群 」, 後 者 の 6 個 の タ グ を 民 間 施 設 が メ イ ン の デ ー タ で あ る こ と か ら 「 民 間 系 デ ー タ 群 」と 名 付 け た .ま た ,「 指 定 文 化 財 」, 「 名 所 ・ ロ ケ 地 」,「 グ ル メ 」,「 そ の 他 」 の タ グ は 他 の タ グ と の 近 接 性 が 見 ら れ な か っ た . こ れ は , こ れ ら の 4 つ の タ グ に お い て 一 種 類 の 観 光 資 源 を 扱 っ た デ ー タ フ ァ イ ル の 割 合 が 比 較 的 高 か っ た こ と が 理 由 と し て 考 え ら れ る . つ ま り , 行 政 が 保 有 し て い る よ う な 公 共 デ ー タ 群 は み な 似 た よ う な 出 現 率 で あ り , ひ と つ の デ ー タ フ ァ イ ル に ま と め て オ ー プ ン デ ー タ 化 さ れ て い る と い う 特 徴 が あ り , 行 政 が 保 有 し て い な い よ う な 民 間 デ ー タ タ グ 群 は 出 現 率 が 低 く , 民 間 デ ー タ タ グ 群 内 で も タ グ 同 士 の ま と ま り が な い と い う 特 徴 が 読 み 取 れ る . 図 5 観 光 資 源 タ グ 列 ポ イ ン ト 布 置 図 ま た , 一 種 類 の 観 光 資 源 を 扱 っ た デ ー タ フ ァ イ ル と 複 数 種 類 の 観 光 資 源 を 扱 っ た デ ー タ フ ァ イ ル を 集 計 し た . さ ら に , 取 得 し た メ タ デ ー タ の 1 つ で あ る デ ー タ 公 開 部 署 を 「 課 ご と に デ ー タ を 提 供 」 と 「 情 報 課 な ど が ま と め て デ ー タ を 提 供 」 の 二 種 類 に 分 け , 一 種 類 の 観 光 資 源 を 扱 っ た デ ー タ フ ァ イ ル 数 , 複 数 種 類 の 観 光 資 源 を 扱 っ た デ ー タ フ ァ イ ル 数 の 数 値 と ク ロ ス 集 計 を か け た も の が 表 5 で あ る .一 種 類 の 観 光 資 源 を 扱 っ た デ ー タ フ ァ イ ル 数 は 全 270 デ ー タ フ ァ イ ル の う ち 176 フ ァ イ ル で あ り , 複 数 種 類 の 観 光 資 源 を 扱 っ た デ ー タ フ ァ イ ル 数 よ り 多 い 結 果 と な っ た . デ ー タ 公 開 部 署 に お い て は 課 ご と に 提 供 し て い る デ ー タ フ ァ イ ル が 192
フ ァ イ ル 存 在 し た . さ ら に , 一 種 類 の 観 光 資 源 を 扱 っ た デ ー タ フ ァ イ ル で あ り , 課 ご と に デ ー タ を 提 供 し て い る も の は 全 270 フ ァ イ ル の う ち 約 半 数 で あ る 132 フ ァ イ ル が 存 在 す る 結 果 と な っ た . つ ま り , 自 治 体 が 提 供 す る 観 光 資 源 の オ ー プ ン デ ー タ の 多 く が 課 ご と に 整 備 さ れ , か つ , 一 種 類 の 観 光 資 源 を 扱 っ た デ ー タ フ ァ イ ル で あ る 確 率 が 高 い と い う 傾 向 が 読 み 取 れ る . 表 5 一 種 類 / 複 数 種 類 タ グ 数 フ ァ イ ル と デ ー タ 提 供 担 当 の ク ロ ス 表 課 ご と に 提 供 情 報 課 な ど が ま と め て 提 供 計 一 種 類 タ グ 数 フ ァ イ ル 1 3 2 4 4 1 7 6 複 数 種 類 タ グ 数 フ ァ イ ル 6 0 3 4 9 4 計 1 9 2 7 8 2 7 0
4. 自 治 体 提 供 デ ー タ と 民 間 提 供 デ ー タ の 比 較
4.1. メ タ デ ー タ 取 得 に よ る 比 較 2015 年 11 月 30 日 現 在 ,LinkData か ら 取 得 し た 民 間 観 光 資 源 デ ー タ は 42 フ ァ イ ル に 及 ん だ .民 間 観 光 資 源 デ ー タ の う ち , 位 置 情 報 を 有 す る デ ー タ フ ァ イ ル は 全 体 の 約 98% ,写 真・動 画 を 有 す る デ ー タ フ ァ イ ル は 約 56% , 資 源 紹 介 文 が 掲 載 さ れ て い る デ ー タ フ ァ イ ル は 約 51% で あ り ( 表 6), こ れ ら 3 つ の 情 報 を す べ て 保 有 し て い る デ ー タ フ ァ イ ル は 全 体 の 約 42% と ,い ず れ も 自 治 体 観 光 資 源 デ ー タ に 比 べ て 高 い 割 合 と な っ た . 次 に , 自 治 体 観 光 資 源 デ ー タ の う ち , LinkData を 通 じ て 提 供 を 行 っ て い る 65 フ ァ イ ル を 抽 出 し ,ダ ウ ン ロ ー ド 数 と 二 次 利 用 数 に お い て 民 間 観 光 資 源 デ ー タ と の 比 較 を 行 っ た 結 果 も 表 6 に 掲 載 し た .表 6 で は ,い ず れ の 項 目 に お い て も 自 治 体 観 光 資 源 デ ー タ よ り 民 間 観 光 資 源 デ ー タ の 値 が 上 回 る 結 果 と な っ た . つ ま り , 民 間 観 光 資 源 デ ー タ は 自 治 体 観 光 資 源 デ ー タ と 比 べ て , よ り 二 次 利 用 が 行 わ れ て い る デ ー タ で あ る と 言 え る . ま た , 中 で も 二 次 利 用 が 行 わ れ て い る 民 間 観 光 資 源 デ ー タ で は , 位 置 情 報 や 写 真 ・ 動 画 , 資 源 紹 介 文 と 言 っ た デ ー タ 内 容 が よ り 充 実 し て い た . 表 6 メ タ デ ー タ 集 計 に お け る 自 治 体 提 供 デ ー タ と 民 間 提 供 デ ー タ の 比 較 平 均 D L 数 平 均 二 次 利 用 数 位 置 情 報 含 有 率 写 真・動 画 含 有 率 資 源 紹 介 文 含 有 率 自 治 体 資 源 デ ー タ 1 6 5. 0 0. 4 8 9. 3 % 2 2. 2 % 3 9. 6 % 市 民 資 源 デ ー タ 3 4 9. 7 1. 9 9 7. 8 % 5 5. 6 % 5 1. 1 % 4.2. 観 光 資 源 タ グ 分 析 の 比 較 先 に 述 べ た 通 り , オ ー プ ン デ ー タ 化 さ れ た 観 光 資 源 の 情 報 が 自 治 体 提 供 と 市 民 提 供 と の 間 で ど の よ う な 構 造 の 違 い が あ る か を 明 ら か に す る た め に , 民 間 観 光 資 源 デ ー タ に 17 種 類 の 観 光 資 源 タ グ を 付 与 し た . な お , 1 デ ー タ フ ァ イ ル に お け る 平 均 タ グ 個 数 は 3.3 個 と な り , 一 種 類 の 観 光 資 源 を 扱 っ た デ ー タ フ ァ イ ル 出 現 率 は 57.1% と な っ た ( 表 7). さ ら に , 自 治 体 提 供 デ ー タ と 民 間 提 供 の デ ー タ の タ グ の 個 数 に つ い て t 検 定 ( 有 意 水 準 0.1) を 行 っ た と こ ろ 表 8 の よ う な 結 果 と な り , 両 者 の タ グ 個 数 の 平 均 値 に は 差 が あ る こ と が 確 認 で き た . こ の こ と か ら , 二 次 利 用 が 行 わ れ て い る 民 間 観 光 資 源 デ ー タ の ほ う が 各 デ ー タ フ ァ イ ル に お け る タ グ の 個 数 は 多 く , ま た , 単 数 の タ グ フ ァ イ ル の 割 合 は 少 な い こ と が わ か っ た . 表 7 自 治 体 提 供 デ ー タ と 民 間 提 供 デ ー タ 間 に お け る 平 均 タ グ 個 数 と 単 数 タ グ フ ァ イ ル 率 の 比 較 平 均 タ グ 個 数 一 種 類 の 観 光 資 源 を 扱 っ た デ ー タ フ ァ イ ル フ ァ イ ル 含 有 率 自 治 体 観 光 資 源 デ ー タ 2.6 65.2% 民 間 観 光 資 源 デ ー タ 3.3 57.1% 表 8 自 治 体 提 供 デ ー タ と 民 間 提 供 デ ー タ 間 に お け る デ ー タ 個 数 の t 検 定 結 果 自 治 体 民 間 平 均 2. 5 0 7 4 6 2 6 8 7 3. 6 4 4 4 4 4 分 散 8. 3 3 3 2 7 7 4 3 3 1 5. 3 7 0 7 1 観 測 数 2 7 0 4 5 仮 説 平 均 と の 差 異 0 自 由 度 5 2 t - 1. 8 6 2 4 8 9 57 9 P ( T < =t ) 両 側 0. 0 6 8 1 8 8 0 7 1 t 境 界 値 両 側 2. 0 0 6 6 4 6 8 0 5 次 に , 各 観 光 資 源 タ グ の 出 現 率 を 比 較 し た も の を 図 6 に 示 し , 各 観 光 資 源 タ グ の 単 数 一 種 類 の 観 光 資 源 を 扱 っ た デ ー タ フ ァ イ ル の 含 有 率 は 図 7 に 示 し た .図 6 で は ,第 4 章 で 定 義 し た 公 共 デ ー タ 群 の 出 現 率 が 多 く , 民 間 デ ー タ 群 の 出 現 率 が 少 な い と い う 傾 向 は 変 わ ら な い が ,「 グ ル メ 」や「 乗 り 物 」の タ グ に お い て ,自 治 体 観 光 資 源 デ ー タ と 比 べ て 高 い 出 現 率 が 確 認 で き た . 図 7 に お い て は , 民 間 観 光 資 源 デ ー タ で は 一 種 類 の 観 光 資 源 を 扱 っ た デ ー タ フ ァ イ ル が 存 在 し な い タ グ が い く つ か 存 在 し た . ま た ,「 グ ル メ 」 や 「 シ ョ ッ ピ ン グ 」, 「 乗 り 物 」 と い っ た 民 間 デ ー タ 群 の タ グ に お い て , 比 較 的 高 い 割 合 で 単 数 タ グ フ ァ イ ル と し て 公 開 さ れ て い る こ と が 確 認 で き た .図 6 自 治 体 提 供 デ ー タ と 民 間 提 供 デ ー タ の 各 種 内 容 の 出 現 率 比 較 図 7 自 治 体 提 供 デ ー タ と 民 間 提 供 デ ー タ 間 で の 一 種 類 の 観 光 資 源 を 扱 っ た デ ー タ フ ァ イ ル 含 有 率 比 較 次 に , 第 3 章 と 同 様 の 手 法 を 用 い て 民 間 観 光 資 源 デ ー タ の 共 起 率 行 列 を 作 成 し た( 表 9).ま た ,同 等 の 共 起 率 を 把 握 す る た め に 共 起 率 全 体 の 第 3 四 分 位 数 で あ る 9% よ り 高 い 値 の も の を 赤 く 表 記 し た . 平 均 共 起 率 は 自 治 体 観 光 資 源 デ ー タ を 同 様 に 約 6.3% と な っ た . 公 共 デ ー タ タ グ 群 は 共 起 率 が 高 く , 民 間 デ ー タ タ グ 群 の 共 起 率 が 低 い と い う 全 体 の 傾 向 は 自 治 体 観 光 資 源 デ ー タ( 表 4)と 変 わ ら な か っ た が ,「 グ ル メ 」,「 シ ョ ッ ピ ン グ 」 の タ グ で は 共 起 率 が 高 く な っ た こ と が 確 認 で き る . 表 9 民 間 観 光 資 源 デ ー タ の 共 起 率 行 列 さ ら に , 第 3 章 と 同 様 に , 民 間 観 光 資 源 デ ー タ を 対 象 に コ レ ス ポ ン デ ン ス 分 析 ( 列 主 成 分 正 規 化 ・ ユ ー ク リ ッ ド 法 ) を 行 っ た . コ レ ス ポ ン デ ン ス 分 析 に よ っ て 得 ら れ る 布 置 図 が 図 8 民 間 観 光 資 源 デ ー タ に お け る 観 光 資 源 タ グ で あ る .図 8 は 自 治 体 観 光 資 源 デ ー タ の 布 置 図 と 比 べ て 特 徴 的 な ま と ま り は 確 認 で き な か っ た . 図 8 民 間 観 光 資 源 デ ー タ に お け る 観 光 資 源 タ グ 列 ポ イ ン ト 布 置 図
5. オ ー プ ン デ ー タ 利 活 用 者 へ の イ ン タ ビ ュ ー
調 査
5.1. 調 査 対 象 者 オ ー プ ン デ ー タ に 携 わ る 人 々 は , デ ー タ を 扱 う 人 々 や デ ー タ 関 連 組 織 に 所 属 す る 人 々 な ど , 多 様 で あ る . よ っ て , ① 実 際 に デ ー タ を 作 成 し オ ー プ ン デ ー タ と し て 公 開 す る オ ー プ ン デ ー タ 提 供 者 , ② デ ー タ を 用 意 し 市 民 や 技 術 者 が 活 用 す る 場 を 提 供 す る オ ー プ ン デ ー タ イ ベ ン ト 運 営 者 , ③ デ ー タ を サ ー ビ ス 開 発 に 組 み 込 み 利 用 す る サ ー ビ ス 開 発 者 の 3 者 に 焦 点 を 絞 り , イ ン タ ビ ュ ー 調 査 を 以 下 の 4 名 に 対 し て 行 っ た . ① 静 岡 県 交 通 基 盤 部 杉 本 直 也 氏 都 道 府 県 で 初 め て オ ー プ ン デ ー タ カ タ ロ グ サ イ ト を 整 備 し た 静 岡 県 に お け る オ ー プ ン デ ー タ 発 起 人 で あ る . 杉 本 氏 は 他 の 自 治 体 の オ ー プ ン デ ー タ イ ベ ン ト 講 演 に た び た び 登 壇 す る な ど , オ ー プ ン デ ー タ を 提 供 す る 行 政 職 員 側 の 立 場 に お け る 有 識 者 で あ る . ② 横 浜 市 金 沢 区 地 域 振 興 課 石 塚 清 香 氏 金 沢 区 に お け る オ ー プ ン デ ー タ 提 供 担 当 で あ り , 金 沢 区 の 自 主 事 業 で あ る オ ー プ ン デ ー タ 活 用 サ ー ビ ス 「 か な ざ わ 育 な び .net」 や 市 民 か ら 写 真 デ ー タ を 募 集 し な が ら デ ー タ 公 開 を 行 う 「 金 澤 写 真 ア ル バ ム 」 の 運 営 担 当 者 で あ る . つ ま り , 行 政 職 員 と し て オ ー プ ン デ ー タ を 提 供 す る 一 方 で , 行 政 側 か ら デ ー タ を 利 活 用 し た サ ー ビ ス の 運 営 を 行 っ て お り , デ ー タ 提 供 者 で あ り な が ら デ ー タ 利 活 用 者 で も あ る 立 場 に あ る . ③ 株 式 会 社 フ ィ ラ メ ン ト 角 勝 氏 デ ー タ 活 用 イ ベ ン ト 運 営 関 係 者 と し て は , 大 阪 市 役 所 職 員 時 代 か ら 現 在 の 株 式 会 社 フ ィ ラ メ ン ト に お い て ,ア イ デ ア ソ ン や ハ ッ カ ソ ン 等 の イ ベ ン ト 運 営 を 行 っ て い る 株 式 会 社 フ ィ ラ メ ン ト の 代 表 取 締 役 の 角 氏 を 選 定 し た . ④ 株 式 会 社 し ず お か オ ン ラ イ ン 松 永 和 男 氏 サ ー ビ ス 開 発 者 と し て は , 静 岡 地 域 の メ デ ィ ア 事 業 を 行 う 株 式 会 社 し ず お か オ ン ラ イ ン の 事 業 の 一 環 で あ る 地 域 情 報 発 信 サ ー ビ ス 「 ま ち ぽ 」 の 開 発 担 当 者 で あ り , 筆 者 が 知 る 限 り 唯 一 , 観 光 資 源 デ ー タ を 会 社 の 事 業 サ ー ビ ス の 開 発 に 利 活 用 し て い る し ず お か オ ン ラ イ ン の 松 永 氏 を 選 定 し た . 5.2. イ ン タ ビ ュ ー 調 査 結 果 と 前 章 ま で の 調 査 を 踏 ま え た 考 察 イ ン タ ビ ュ ー 調 査 や 前 章 ま で の 結 果 を 考 慮 し た 上 で の 自 治 体 観 光 資 源 デ ー タ の 整 備 の 現 状 と 課 題 , 展 望 に つ い て 述 べ る . A) オ ー プ ン デ ー タ の 取 組 み は ボ ト ム ア ッ プ に よ っ て 起 こ っ て い る い ず れ の 方 々 も , 国 の 政 策 や 個 人 的 に 参 加 し た イ ベ ン ト 等 で オ ー プ ン デ ー タ の 取 組 み に つ い て 知 り , 上 級 庁 や 上 司 の 指 示 と は 別 の と こ ろ で オ ー プ ン デ ー タ を 扱 う こ と を 開 始 し て い る . 国 の 政 策 や 地 方 自 治 体 の オ ー プ ン デ ー タ の 取 組 み の 流 れ を 背 景 に ト ッ プ ダ ウ ン に よ っ て オ ー プ ン デ ー タ の 取 組 み が 行 わ れ た わ け で は な く , 地 域 課 題 の 解 決 や 事 業 の 効 率 化 を 目 的 と し て ボ ト ム ア ッ プ の 流 れ で デ ー タ の 活 用 を 開 始 し て い る . B) デ ー タ 内 容 の 充 実 に 期 待 デ ー タ 内 容 に つ い て , い ず れ の 方 々 も 位 置 情 報 を 必 須 と 捉 え , そ の 他 の デ ー タ 内 容 も 良 質 な も の を 期 待 し て い る . 第 5 章 に お い て デ ー タ 内 容 の 充 実 が デ ー タ の 二 次 活 用 を 促 し て い る こ と が 明 ら か に な っ て い る こ と か ら , デ ー タ 内 容 の 充 実 が 直 近 の ニ ー ズ の あ る 課 題 と し て 考 察 す る こ と が で き る . C) 観 光 資 源 の 種 類 別 の デ ー タ が 望 ま れ て い る 第 5 章 で は 様 々 な 種 類 の 観 光 資 源 情 報 を 同 一 フ ァ イ ル 内 に 含 ん で い る デ ー タ が 必 要 で あ る と 明 ら か に な っ た 一 方 で , 本 章 で は 観 光 資 源 の 種 類 別 の デ ー タ が 望 ま れ て い た . つ ま り , デ ー タ を 提 供 す る 段 階 , そ し て デ ー タ を 利 活 用 す る 準 備 段 階 で は 一 種 類 の 観 光 資 源 を 扱 っ た デ ー タ が 望 ま れ , 完 成 さ れ た ア プ リ ケ ー シ ョ ン 等 の Web サ ー ビ ス に お い て は 様 々 な 観 光 資 源 情 報 を 扱 っ た デ ー タ が 含 ま れ て い る と 考 察 す る こ と が で き る . D) デ ー タ 公 開 後 の 具 体 的 な 利 活 用 に 向 け た 組 織 同 士 の 連 携 は い ま だ 未 熟 で あ る デ ー タ 公 開 後 の 利 活 用 を 推 進 す る 上 で は , デ ー タ 提 供 側 と 利 活 用 側 の 業 務 上 で の 連 携 が 必 要 で あ る と 推 測 で き る が , 現 段 階 で は 個 人 的 な 交 友 関 係 程 度 で あ り , デ ー タ 公 開 後 の 事 業 展 開 を 見 据 え る と , 組 織 同 士 の 連 携 は 未 熟 で あ る と い え る . E) 観 光 資 源 の オ ー プ ン デ ー タ を 事 業 領 域 と し て 扱 う に は ,今 あ る 事 業 の 補 強 材 料 と し て の 使 用 が 推 奨 さ れ る 現 在 地 方 自 治 体 を 中 心 に 提 供 さ れ て い る 観 光 資 源 の オ ー プ ン デ ー タ は , そ れ 単 体 で は 事 業 と し て 扱 う こ と は 難 し く ,何 か し ら の Web サ ー ビ ス を 構 築 す る 上 で 観 光 資 源 の 基 礎 情 報 と し て 効 率 的 に 情 報 を 構 築 す る 上 で , 観 光 資 源 の オ ー プ ン デ ー タ は 有 用 で あ る . F) 行 政 が 保 有 し な い よ う な デ ー タ が 観 光 分 野 で は 利 活 用 さ れ て い る ま ち ぽ に お い て グ ル メ や シ ョ ッ ピ ン グ な ど , 観 光 資 源 の オ ー プ ン デ ー タ の う ち 行 政 が 本 か ら 保 有 し な い よ う な デ ー タ が 主 に 活 用 さ れ て お り , 第 5 章 と 同 様 に 行 政 が 保 有 し な い よ う な デ ー タ が 求 め ら れ て い る こ と が わ か っ た .
6. お わ り に
本 章 で は , 本 研 究 の ま と め や 筆 者 が 期 待 す る 地 方 自 治 体 の 役 割 , 今 後 の 課 題 に つ い て 述 べ る . 6.1. ま と め 本 論 文 で は , 観 光 資 源 の オ ー プ ン デ ー タ の 利 活 用 に 向 け て , 地 方 自 治 体 が 公 開 す る デ ー タ に 注 目 し て , そ の 整 備 状 況 の 課 題 と 可 能 性 を 定 量 的 調 査 と イ ン タ ビ ュ ー 調 査 に よ っ て 明 ら か に し た . そ の 結 果 , 公 共 施 設 を 中 心 と し た , 行 政 が 以 前 か ら 保 有 し て い る と 考 え ら れ る デ ー タ が 整 備 さ れ て い る 一 方 で , 民 間 が 運 営 す る 施 設 を 中 心 と し た 行 政 が 保 有 し て い な い よ う な デ ー タ が 求 め ら れ て い る こ と が わ か っ た . ま た , 地 方 自 治 体 は 位 置 情 報 や 写 真 な ど の デ ー タ 内 容 の 充 実 を 図 り な が ら 観 光 資 源 の 情 報 を 個 別 の 種 類 ご と に デ ー タ 化 す る べ き で あ る こ と , 市 民 の 情 報 を 取 り 込 ん で デ ー タ 化 を 行 う 一 方 で , デ ー タ の 再 整 備 を 行 う 民 間 組 織 の 登 場 を 呼 び か け る べ き で あ る こ と , と い う 課 題 が 挙 げ ら れ た . 6.2. 地 方 自 治 体 が 担 う べ き 役 割 自 治 体 が 公 開 す る デ ー タ に 期 待 が 集 ま る 一 方 で , 観 光 資 源 に 関 す る デ ー タ で は 行 政 が 保 有 し な い よ う な デ ー タ が 望 ま れ て い る . 一 方 で ,「 富 岳 3776 景 」 や 「 金 澤 写 真 ア ル バ ム 」 の よ う な , 市 民 が 発 信 す る デ ー タ を 自 治 体 が オ ー プ ン デ ー タ と し て 公 開 す る 取 組 み が 行 わ れ て い る . す な わ ち , 行 政 が 提 供 す る デ ー タ は , 必 ず し も 行 政 が 作 成 し た デ ー タ に 限 ら な い . 市 民 の 利 便 に 資 す る も の や 地 域 課 題 の 解 決 に 導 く も の で あ れ ば , 市 民 が 発 信 す る デ ー タ を 取 り 込 む べ き で あ り , 自 治 体 は デ ー タ を 収 集 す る 受 け 皿 と し て の 役 割 を 果 た す べ き で あ る と 考 え ら れ る . ま た , デ ー タ の 利 活 用 を 想 定 す る と , デ ー タ を 公 開し た 後 に , デ ー タ 形 式 の 統 一 す る デ ー タ ク リ ー ニ ン グ や , 公 開 さ れ た デ ー タ が ど の よ う な 種 類 で あ る か を 判 別 す る た め の タ グ の 付 与 等 , デ ー タ の 再 整 備 が 必 要 と な る . 現 状 で は , デ ー タ ク リ ー ニ ン グ 事 業 や タ グ の 付 与 を 自 治 体 が 行 う こ と は , 行 政 の 業 務 フ ロ ー へ の 支 障 や 新 た な ビ ジ ネ ス へ の 期 待 を 考 慮 す る と 適 切 で は な い . そ こ で , 自 治 体 は 公 開 し た デ ー タ を 再 整 備 す る 民 間 組 織 の 登 場 を 推 進 す る 動 き が 求 め ら れ る と 考 え ら れ る . 6.3. 今 後 の 課 題 オ ー プ ン デ ー タ の 取 組 み は 近 年 始 ま っ た ば か り で あ り , 地 方 自 治 体 に お い て も 日 々 デ ー タ の 整 備 が 進 ん で い る た め , 本 論 文 の よ う な デ ー タ の 整 備 状 況 を 把 握 す る 研 究 は 継 続 的 に 行 い , 一 定 の 間 隔 で オ ー プ ン デ ー タ の 取 組 み を 再 評 価 す る 必 要 が あ る だ ろ う . ま た , 本 論 文 で は 観 光 資 源 に 着 目 し た が , 観 光 情 報 と い う 面 で は 駐 車 場 情 報 や バ リ ア フ リ ー ,WiFi ス ポ ッ ト の 情 報 , 交 通 機 関 の リ ア ル タ イ ム な 情 報 や 情 報 の 多 言 語 化 な ど , 観 光 行 動 を 補 助 す る よ う な デ ー タ の 整 備 状 況 の 把 握 も 重 要 で あ る . 今 後 は , 本 研 究 で 得 た 観 光 資 源 デ ー タ の 整 備 状 況 を も と に , 観 光 行 動 の 補 助 情 報 を 把 握 し , こ れ ら の デ ー タ を 組 み 合 わ せ て サ ー ビ ス 開 発 な ど を 行 う こ と が 可 能 か を 測 定 す る 研 究 が 必 要 で あ る .