<論説>フランス法における団体設立行為の法的性質--民法上の組合の法的性質の再検討
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(2) 事案であったところ、民法上の組合たる共同企業体に対して民法九四条を適用することができるかどうかが争点の一. つとされた。この裁判例では、この共同企業体は民法上の組合としての実体を有しておりペーパー・ジョイントであ. るとはいえないと判断されたため、この争点に対する裁判所の判断は示されなかったのであるが、しかし最判昭和五. 六年四月二八日民集三五巻三号六九六頁が、財団法人設立のための寄附行為について民法九四条を類推適用している. ことを考慮すると、この裁判例においても、この共同企業体が実体のないペーパー・ジョイントであったことが立証 引 ω. されたならば、民法九四条を適用することは可能であった、と思われる。. 一種の契約であり(①)、 そのことを前提として、民法. -108-. ところで、民法上の組合の設立行為の法的性質について学説上議論がなされなくなって久しい。現在では、民法上 の組合の設立行為は、合同行為と類似する点があるものの、. 上の組合の設立行為に対して、契約に関する通則(同時履行の抗弁権、危険負担、破庇担保責任など)を適用すべき. かどうかは、その各制度・各規定の趣旨を考慮して決定すべきである(②)、というのが通説の立場である。そしてこ. の通説の立場では、議論する実益があるのは結局のところ②であり、①は単なる抽象論にすぎない、と考えられてき. たように思われる。しかしながら、②、例えば前述の虚偽表示に関する民法九四条適用の可否という問題について判. τ、①、すなわち民法上の組合の設立行為がいかなる法的性質を持った法律行為で. 断を下すためには、 その前提とし. あるのかを明確にする必要がある。 MH. 本稿の目的は、 フランス法における会社の法的性質に関する議論を概観することを通して、 日本法において民法上. の組合の設立行為の法的性質をどのように評価すべきか、 その方向性を示すことにある。 フランス法においても、. 本法とは若干視点が異なるものの、会社の法的性質をめぐって論争があり、この論争は一時期、実益がないとの理由. 日. 1号 第5 2巻第 近畿大学法学.
(3) フランス法における団体設立行為の法的性質. (﹁一一一. フ一フン. で完全に停滞していたのだが、しかし近年になって再び議論が活発化している。 フランス法におけるこの議論を概観. することは、日本法における民法上の組合の設立行為の法的性質の明確化に役立つものと考える。. そこで本稿では、まずフランス法における会社の法的性質に関する、かつての議論の状況を概観し(﹁二. 結びに代えて﹂)。. ス法における従来の議論の状況﹂)、次に、この問題について最近主張されている諸見解を紹介したうえで ランス法における最近の議論の状況﹂)、日本法における一定の解釈論を提示する(﹁四. -109-. フランス法における従来の議論の状況. 会社を契約として見る見解. 会社の法的性質は契約である、 というのがロ 1 マ法以来のフランス法における伝統である。その根拠としては、会 但W. 社の定義規定である民法典一八三二条が会社設立行為を﹁契約 ( 8ロ守主)﹂であると明示していること、会社に関す. る一般規定(第九章﹁会社(宏 F ω 。巳全企)は、民法典の中では、﹁賃貸借 0 0 5尚一⑦)﹂と﹁貸借(買主)﹂との聞に. 置かれていること、民法典一八四二条二項や一八四四条の一 O は、会社に対して契約に関する一般原則の適用がある ことを明文をもって認めていること、などが指摘されている。 このように会社を契約として見る見解に対しては、二つの方向から批判がなされた。. 一つは、会社設立行為の性質に関する批判である。すなわち、売買等の通常の契約においては、各当事者の意思の. 内容が異なり、かつ各当事者の利害が対立しているのに対して、会社設立行為においては、各当事者の意思は、将来. フ.
(4) 獲得される利益の分配を目的とした新たな法人の創出という同一の内容を持ち、かつ同一の目的に向けられている。. g 口三号巳g-F25﹂なのであって、民法典二八三二条の文. したがって会社設立行為は﹁一方的集合行為(ロロ山のけ。 言にかかわらず、契約ではないという批判である。. もう一つは、会社の法的性質を契約として見てしまうと、会社法全体を説明することができない、という批判であ. る。具体的には、次の諸点が指摘された。まず、会社の設立は立法者によって定められた法手続に従って行われ、法. 律に定めのない形態の会社を設立することはできないこと。株式会社や有限会社においては、定款の内容に関して、. 公序を理由とした立法者による規制が課されていること。会社の法人格は、当事者の合意からではなく、商業・会社. 登記簿への登記という法手続の履践によって付与されること。契約であれば、契約内容を変更するためには契約当事. 者全員の同意が必要であるところ、会社では多数の議決によって、設立当事者の当初の合意たる定款を変更すること. が可能であること。取締役等の会社経営者は、社員の受任者ではなく会社の機関であり、 そ の 権 限 や 責 任 は 法 律 に. よって定められていること。会社は、設立当事者である社員の利益とは区別される固有の利益を有しており、この二. つの利益が対立することすらあること。構成員たる社員の脱退や加入があっても、会社という組織体は永続的に存在. すること。これらの諸点は、会社が契約であることを前提とすると説明することができないというのが、批判の内容 である。. 5tgt。ロ)﹂として見る見解 会社を﹁制度(同. ここで言う﹁制度﹂とは、組織の構成員の多数が、共通の利益を追求するために組織の存在を容認している状態の. 2. l号 第5 2巻第 近畿大学法学.
(5) フランス法における団体設立行為の法的性質. ことであり、この組織は、組織体としての平和な状態を永続的に確保することの代償として、各構成員に対して一定. の強制を課す。そしてこの事に基づいて、各社員の利益よりも会社の利益が優先されること、 その優先を確保するた. つまり会社の運営や発展のために必要なときは、多数による議決に基づいて社員の諸権利を変更することができ. 一人の意思行為によって設立する. 一九八五年七月一一日の法律八五l 六 九 七 号 に よ っ て 会 社 の 定 義 規 定 で あ る 民 法 典 一 八 三 二 条. 会社設立行為に対する契約法の適用. 設立行為の法的性質を議論することの意義は、もっぱら契約に関する通則の適用の可否を判断するために必要である. 会社の法的性質をめぐる従来の議論の概要は、以上のとおりである。ところで日本法においては、民法上の組合の. 3. なされた。. における会社の活動を規制するための立法的介入を正当化するために主張される可能性があること、といった批判が. 人的会社、とりわけ法人格のない匿名会社 22広志. g 宮EE3to己を十分に説明することができないこと、経済. しかしながらこの見解に対しては、﹁制度﹂という概念自体が不明確であること、主に株式会社を念頭に置いており、. されている。. しており、また一人会社自体が契約という概念とは適合しないことも、会社が﹁制度﹂であることの根拠として指摘. (25E己主己臥。)ことができるよと規定されたことは、会社が﹁制度﹂であることを立法者が承認したことを示唆. が改正され、 その第二項で﹁会社は、法律によって規定された場合においては、. 説明された。また、. ること、また会社経営者は共通の目的を実現する責任を負った機関であって各社員の受任者ではないこと、などが. め.
(6) 1号 第5 2巻 第 近畿大学法学. 点に求められる、と考えられていることを考慮して、 ここでは、 フランス法において会社設立行為に対して契約に関. する通則、とりわけ日本法においてしばしば議論の対象とされている﹁同時履行の抗弁権﹂、﹁危険負担﹂、﹁売主の担. 保責任﹂、 そして﹁意思の欠歓・暇疲ある意思表示﹂といった諸制度が適用されているのか否かを概観する。ただし. フランス法においては、前述のように、会社設立行為の法的性質は契約であると伝統的に考えられてきたために、こ の点に関する議論は必ずしも盛んであるとは一言えない。. まず同時履行の抗弁権に関してであるが、協同組合が特別総会において一営業年度の現金での利益配当を行わず、. 代わりに会社持分を追加的に付与するという決議をしたことに抗議するために、組合員の一人が協同組合に対して納. 入すべき牛乳を納入しないでいたところ、 この協同組合では、組合員が生産した牛乳は全て協同組合に納入する旨定. 款で定められていたため、協同組合がこの組合員に対して損害賠償を請求したのに対して、組合員が同時履行の抗弁. 権を主張したという事案について、破段院一九七四年五月一日民事第一部判決は、﹁自らの債務を履行するよう訴えら. れたが、しかし相手方も自らの債務を履行していないと考える契約当事者は、司法上異議を申し立てるか、または履. 行の一時的な拒絶にすぎない同時履行の抗弁権を自らの責任において行使する、という選択権を常に有している。 そ. して、協同組合には双務契約に関する一般規定を適用しないといういかなる法律上の規定も存在しないよと判示し. て、協同組合の破致申立を棄却している。ただし﹁協同組合には双務契約に関する一般規定を適用しないといういか. なる法律上の規定も存在しない﹂というこの判決の射程が、 日本法において議論の前提とされている﹁組合員Aが民. 法上の組合から出資義務の履行を請求されたときに、組合員Bが出資義務を履行していないことを理由として、組合. に対して同時履行の抗弁権を主張することができるか﹂という場面についてまで及ぶのかどうかについては、不明で.
(7) フランス法における団体設立行為の法的性質. ある。. 危険負担に関しては、改正前の民法典一八六七条一項が﹁社員ノ一人ガ或ル物ノ所有権ヲ共有ニスルコトヲ約シタ. ル場合ニ於テ、之ガ履行セラルル以前ニ滅失シタルトキハ、総テノ社員ニ対スル関係ニ於テ会社ハ解散ス﹂と規定し. ていたところ、 この規定は一九七八年の、民法上の組合に関する民法典一八三二条以下の改正に際して削除されてお. り、現在は存在しない。 そしてこれ以外には、会社設立行為と危険負担に関する議論はなされていないようである。. 出資者の会社に対する担保責任に関しては、民法典一八四三条の三第三項が﹁出資が所有権によるものであるとき. は、出資者は、売主がその買主に対するのと同様に、組合に対して担保責任を負う﹂と規定し、また出資が収益権で. ある場合についても、同第四項において、同じく担保責任が定められている。 そのため出資者は会社に対して、追奪. 232円)や詐欺. ♀)などの同意の暇庇は、会社設立行為にも適用があることは学説上認められているも. 担保責任(岡山SE広島〆己の立。ロ)や暇庇担保責任 ( m R m w E F O 品。∞己のの切の仰の広 m) を負うことになる。 錯誤. ι (. のの、実際に会社設立行為について錯誤や詐欺の成立を認めた裁判例は乏しいようである。これに対して、会社設立. 行為が法手続上有効に行われたのだが、その会社が実体を伴わない虚偽のものであったときに、虚偽表示に関する民 法典一三一二条が適用されることについては、別稿において既に指摘したとおりである。. フランス法における最近の議論の状況. こうして、会社が契約であるのか、 それとも﹁制度﹂ であるのかという法的性質をめぐる論争は膝着状態に陥り、.
(8) 1号 第5 2巻第 近畿大学法学. その後は、実益がないという理由からほとんど議論されない状態が続いていた。しかし最近になって、会社の法的性 質が契約であることを強調する見解があらためて主張されるようになった。. その一つの契機となったのは、法と経済学の﹁企業を所有しているのは社員である﹂、﹁社員と会社経営者との関係. は委任関係である﹂、﹁企業の根本となるのは諸契約の結合である﹂という考え方を基礎とするアメリカ法における. コlポレ Iト・ガバナンス概念のフランス法への導入であった。アメリカ法における概念をフランス法にそのまま導. 入することは多くの矛盾を引き起こすことが予想されるものの、 アメリカ資本主義が世界の中心になりつつある現実. を考慮すると、このようなアメリカ法的な考え方をフランス法にも積極的に導入すべきである、と主張された。. m o o -丘肌古川当 2toE巴E また一九九四年一月三日の法律九四 l 一号によって﹁株式単純会社 ( H )正広。)﹂の設立が. 可能となったことが、会社の法的性質が契約であることの根拠の一つとして指摘されている。株式単純会社において. 一定の制約はあるものの、設立当事者が定款で自由に決定することが認められており、これは立法. は、通常の株式会社であれば厳格な法規制の下に置かれる会社の指揮機関、通常総会や特別総会の権限、株式の譲渡 制限等について、. 者によって会社法に契約の自由が導入されたことを意味している、と主張された。. ω. 更に、破段院商事部が一九九六年に相次いで下した諸判決を例として挙げて、会社が契約であることを主張する見 解も登場した。. まず、社員は会社という契約の当事者であり、したがって契約の自由を有していること、言い換えると契約当事者 の意思の尊重を前提とした判決として、次の諸判決が紹介されている。.
(9) フランス法における団体設立行為の法的性質. 破殻院一九九六年二月二ニ日商事部判決. ω. 破殻院一九九六年三月一一一日商事部判決. 社員聞の不和が会社の運営の妨げとなっていることを理由として、. 与えていない﹂と判示して、後者の解決策を採用している。. 会社の解散を請求した社員が持分の買戻しを申し出た会社および他の社員に持分を譲渡することを義務付ける権限を. 段院は﹁いかなる法律上の規定も、訴の提起を受けた裁判所に対して、民法典一八四四条の七第五号の適用によって. ω. ない、ということは社員の基本的権利であると考えて買戻しを認めなかったものとが対立していた。これに対して破. に買戻しを認めたものと、契約としての側面を強調して、会社の利益の名の下に本人の同意なしに除名されることは. るかが争点とされた事案について、従来の下級審判決は、会社の﹁制度﹂としての側面を強調して、会社存続のため. に、他の社員が、会社解散の宣告を回避するために、解散訴権を行使した社員の持分の買戻しを請求することができ. 一人の社員が会社の解散訴権を行使したとき. になり、これは契約の自由が﹁制度﹂としての会社に勝利したことを意味する、という。. 判決によれば、単一または複数の営業年度に限定された、将来の一定期間に実現される利益の放棄は有効であること. 民法典一八四四条の一第二項によって、特定の社員が利益配当を全く受けない旨の特約は無効であるところ、この. の放棄を考慮に入れて利益配当を行った総会の決議を有効と判断した控訴院判決を支持した。. 放棄に従って、配当金の形で、年度末に配当可能な利益を社員間で分配することの妨げとならない﹂と判示して、こ. この判決において破段院は﹁民法典一八四四条の一第二項は、社員総会において幾人かの社員によって表明された. ① ②.
(10) l号 第5 2巻第 近畿大学法学. ω. 破襲院一九九六年三月二六日商事部判決 仰. L 二二五条の九六)によって株. l 五三七号一五三条(現・商法典. 一九六六年七月二四日の. 次に、会社も契約である以上、 その成立段階のみならず履行段階においても、契約当事者は誠実に行動すべき義務. 慮すると、このような破段院の立場は、株式会社のみを対象とするものではなく、会社全般に拡張されるという。. ω. 法律一五三条と同様に、社員の義務を加重するためにはその社員の同意がなければならないと規定していることを考. 実務上も重要であるという。更に、会社の一般規定の一つである民法典一八三六条二項も、. ω. みならず、会社に加入する際には競業避止義務の有無に十分配慮すべきであることを促しているという意味において. よって、個々の社員の自由が集団の利益のために侵害されることを回避するという意味において理論上重要であるの. の社員の期待を保護すべきであるという考え方に基づくものであり、個々の社員の同意の必要性を尊重することに. このような破段院の立場は、顧客を奪われる危険性を予防するという会社の利益よりも、契約関係に入った時点で. によってのみ議決することができる、と判示した。. 義務を課す旨の条項は、労働および営業の自由を侵害することによって株主の義務を加重するものであり、全員一致. 定款に適法に加えることができると判断した。これに対して破鏡院は、会社を脱退する株主に対して新たに競業避止. が争点とされ、控訴院は、反対する株主がいたとしても、特別総会において、脱退する株主に対する競業避止義務を. 主の議決権の三分の二で有効に可決することができるのか、 それとも株主の義務の加重であり全員一致が必要なのか. する一般法である一九六六年七月二四日の法律六六. 会社を脱退する株主に対して競業避止義務を新たに定款に加えることは、単なる定款の変更であり、商事会社に関. ③. 」一.
(11) フランス法における団体設立行為の法的性質. 破毅院一九九六年ニ月二七日商事部判決. ω. を負っているとして、次の諸判決が紹介されている。. V. ﹂ ? っ 、 その経営者が、買主が見つかったにもかかわらず、自身でその株式を相場より安い価格で買い取ったうえで. 員たちによって決定された基礎的合意を後日になって変更するためには、会社法の規定にかかわらず全員の同意が必. ては、損害の証明がなされていれば少数派株主グループの損害賠償請求を認めたという趣旨の判示であるところ、社. いて、破段院は、損害の証明がなされていないという理由で原告の請求を斥けている。これはすなわち、破段院とし. 以上を保有するに至ったため、少数派株主グループが、総会の議決の無効および損害賠償の支払いを求めた事案にお. 伴って資本参加の再配分をするために、特別総会でこの定款の記載が削除され、 そ の 結 果 特 定 の 株 主 が 資 本 の 五 二 %. 社員は決して議決権の一O%以上を保有してはならない旨が定款に-記載されていた会社において、株主の脱退に. 破殻院一九九六年二月=ニ日商事部判決. 判決を支持している。. に対して課される誠実義務に違反した﹂と述べ、この経営者に詐欺的沈黙があったとして、損害賠償を認めた控訴院. の経営者について﹁とりわけ資本参加の再配分のための仲介者であるときに、全ての社員に対する関係で会社経営者. 高値で転売をしたため、株式を売却した (元)社員が経営者に対して損害賠償を請求した事案について、破殻院はこ. ﹂ シ. 相続によってある会社の株式を大量に相続した者が、 その会社の経営者に対してその株式の売却の仲介を依頼した. ④ ⑤.
(12) l号 第5 2巻 第 近畿大学法学. 要であるという考え方は、まさに、契約の履行に際しては各当事者の当初の合意が誠実に尊重されなければならない. ω. という契約法上の原則であり、この原則に違反した者が不法行為責任を負うのは当然であるという。. また、従来は会社を﹁制度﹂として見る立場から説明されてきた、多数派社員による会社の窓意的運営の禁止や、. ω. いわゆる﹁多数の濫用﹂に対する制裁も、契約当事者は契約の相手方に対して優位な立場にあることを濫用してはな. らないという、契約の誠実な履行の要請という観点から説明することができる、そのため会社を﹁制度﹂として見る. 立場と契約として見る立場の相違は大きなものではなく、時には両者が同じ解決策へ向けて一致することもあり得 v. 。 る、ル﹂い つ. その一方で、会社を﹁交換のない合意﹂という特殊な契約として説明しようとする見解も主張されている。. まず売買や賃貸借などの﹁交換契約 (8557臥岳m 。 ) ﹂ では、財産や役務の交換が行われるのに対して、会社 g向. をはじめとして、夫婦共同体 (85BEg口 g m o己主芯ロ)、労働組合 QUAHESC、企業 広 8ロ吉岡色。)、非営利社団 ( ) ﹂ では、財産や役務の集合が行われる。次に、交 (850225) などの﹁組織契約 (gE572mg-stoロ. 集団. 換契約は当事者対当事者の関係であり交換的正義の支配下にあるのに対して、組織契約は全員対各当事者の関係であ. り配分的正義の支配下にある。すなわち交換契約では、 一方の当事者のプラスと他方の当事者のマイナスの合計がゼ. ロになるのに対して、組織契約では、全員が利益を得るか、または全員が損失を被ることになるという。また交換契. 約は、申込と承諾という相互的閉鎖によって成立し、交換の当事者と利害関係人をその中に閉じ込める、 いわば﹁閉. じた契約 ( gEEけ問。ロロ臥)﹂ であるのに対して、組織契約は、長期間にわたって継続する不可逆的な集合の進行に.
(13) フランス法における団体設立行為の法的性質. よって成立する、いわば﹁聞かれている契約. (8ロ守主. ﹂話三)﹂である。更に、交換契約は約された給付の履行に og. よって完成するのに対して、組織契約である会社契約は、各社員がその約した出資を共同財産に対して出資した時点 から機能し始め、存続期間が開始される、という特徴を有しているという。. また会社契約の運営は、会社の目的の実現のために会社経営者の主導で締結される無数の交換契約、および、経営. 者に対して委任した事項や必要とされる変更について意見表明を求められた社員や株主の決議という形で、現れる。. そして設立時の各社員による決定とは異なり、この決議はたいていの場合多数の原則に従ってなされるという。. そのうえでこの見解では、会社を﹁制度﹂として理解する見解は現代社会の必要性に応えておらず、会社に対する. ω. 一九六六年七月二四日の法律が制定された当時の厳格な統制主義的立場から、効率および競争への配. 法規制は、強行的なものではなく補充的なものとなっていくべきである、と主張されている。. この他にも、. 慮に基づいて、事業の創始者たちを解放することが望まれていること、および、組織の永続性や構成員の利益とは区. 別される固有の利益の存在など、法人の持つ特徴のいくつかは、契約として説明するよりも﹁制度﹂として説明した. 方がより適切であるのだが、これらは法人格のない会社にも見られる特徴であること、を指摘して、会社の法的性質. を理解するためには、契約であるのか、 それとも﹁制度﹂であるのかを問うのではなく、法律行為理論を法人格に関. する理論と結び付ければ十分である、すなわち会社は、設立行為(会社契約)を基礎として、法人格を与えられる組 州側. 織を生み出す複合的な構築物である、と主張する見解もある。この見解では、法人格を与えられることによって会社. 契約を第三者に対抗することができるようになるのであり、だからこそ会社を法人にするためには公示手続に服さな.
(14) 1号 第5 2巻第 近畿大学法学. ければならない、と主張されている。. 臥. (ESEm目。古江EA5). また、契約では参加できる当事者の人数に限界があり、しかも時代に対応できるだけの可塑性がないことから、立 法によって、大規模事業に必要な資本を集結させることが可能な、より複雑な法的仕組み. として考案されたものが会社であり、この仕組みに出資をする者に対しては契約当事者としての地位以上の法的な地 位が与えられるのだ、と説明する見解もある。. 更には、会社を契約として見る見解と﹁制度﹂として見る見解はどちらも、相手の見解を自己の見解に組み入れよ. うとしないという欠点を抱えていたことを指摘して、端的にこの二つの見解を統合して、会社は一方的集合行為であ “ 世. ると同時に﹁制度﹂でもあるという、折衷説とでも呼ぶべき見解が主張されている。. この見解によれば、会社は一方的集合行為ではあるのだが、しかし各当事者の自由意思に完全に委ねられているの. ではなく、 その形態を問わず立法者が配慮すべき法的存在であり、この点で﹁制度﹂としての側面をも有していると. いう。そしてこのような混合的分析をすることによって、国家による干渉が厳格に行われて﹁制度﹂としての側面が. 強く現れる時代にも、また近時のように自由主義の結果として法規制が緩和され、契約としての側面が強く現れる時 代にも、分析の適切さを維持することができるという。 具体的には、次の三点が指摘されている。. 一九六六年七月二四日の法律(現在の商法典)によって、﹁制度﹂. まず第一に、会社の法的性質はその会社の範障によって異なるのであり、人的会社においては法律行為としての側 面が優勢であるのに対して、資本会社においては、.
(15) フランス法における団体設立行為の法的性質. としての側面がより顕著である。. 次に、資本会社の範酵の中でも、立法者が強行規定によって厳格に拘束している株式会社では﹁制度﹂としての側. 面が最も明瞭であるのに対して、契約の自由と強行規定による拘束が均衡を保っている株式合資会社や株式単純会社. 一九六六年の法改正当時の、立法者による厳格な規制に服していた時期に比べる. では、﹁制度﹂としての側面はあまり明瞭ではない。 更に、同じ株式会社であっても、. と、立法者自身が株式会社による非定型有価証券 ( g-2550EzgmmE325ω) の発行を認めており、また定款. 外の社員聞の合意の増加という実務の進展の影響を受けるなどして、現在の株式会社の﹁制度﹂としての側面は後退 しているという。. 結びに代えて. は、株式会社における社員による定款外の合意が判例・学説上認められてきたことによって、相対的に、立法者によ. としての義務を負っていること (つまり会社経営者と社員とが委任関係にあること)が強調されたこと、もう一つに. 一つには、 アメリカ法からコ!ポレ 1ト・ガバナンス概念を導入したことに伴い、会社経営者は社員に対して受任者. フランス法において、会社を契約として見る見解が、最近になってあらためて主張されるようになった背景には、. 四. る会社に対する法規制が緩和されてきたと理解されるようになったこと、というこつの事情があるものと考えられ る.
(16) I号 第5 2巻第 近畿大学法学. しかしながら、会社が契約であることを前提として会社に関する諸規定全体を説明するのは、依然として困難であ. る。したがって、会社は契約としての側面と﹁制度﹂としての側面の両方を兼ね備えた存在であり、また人的会社ほ. ど契約としての側面が強く、反対に資本会社ほど﹁制度﹂としての側面が強い、という折衷説が、現在のフランス法. -J'. ﹄. J. 、 フランス法における議論は、. その対象が﹁会社 (ωo 己土色﹂全体であり、法人格を持ち厳格な法規制に服. にとって最も適切な理解の仕方であろうと考える。 伊. JJ中 J 7 L. する株式会社から、法人格がなく、 日本法における民法上の組合にきわめて類似する匿名会社まで、さまざまな性質. を持つ団体がその中には含まれている点、および、設立行為の段階だけでなく運営(会社を契約として見る見解では、. 契約の﹁履行﹂) の段階まで視野に入れて法的性質が議論されている点に、留意する必要がある。. そこで、 日本法に目を転じると、従来は、社団法人設立行為について﹁契約は、当事者各自が対立し、相互の聞に. 債権債務を発生させることを目的とする。これに反し、設立行為は、設立者全体が合同して法人設立という目的に協. 力するのであって、相互の聞に債権債務を発生させることを目的とするのではない。従って、前者は、各当事者に. とって異なる意義を有するに反し、後者は、各設立者に同一の意義を有する﹂点に着目して、契約ではなく合同行為. ω. であると理解し、 そこから、社団法人設立行為に比べると契約的色彩は濃いものの、民法上の組合の設立行為も合同 行為であると考える見解が主張されてきた。. しかし﹁契約が成立したということは、契約の双方当事者がともにその条件で契約を成立させることに基本的には. 満足していることを意味し、 そのかぎりでは利害は共通している﹂し、また﹁公益社団法人の基本財産の形成にさい.
(17) フランス法における団体設立行為の法的性質. し、各出資者が、自分の出資をできるだけ少なくし、他人の出資が多くなればよいと考える点で、各当事者の利害が 帥. 対立していることは、売買契約と変わるところはない﹂と考えることもできる。例えば、賃貸借のような継続的契約. には、契約当事者間で利害が対立しているという側面のほかに、契約当事者が相手方との問でより良好な法律関係を 継続していくという共通の目的のために協力するという側面もある。. また、社団法人や民法上の組合の設立行為においては、当事者の意思が団体(法人)を設立するという同一方向に. 向けられていると言うが、 そこでいう﹁団体(法人)﹂とは何か。たしかに、権利義務の法律上または事実上の帰属. 江一. ノ ヘ. LJ・ 4﹃也﹁ん叶 J 4 x h吋ノ,内日. 主体としての団体(法人)という社会的実在を観念することは可能であるし、また設立当事者たちがそのような帰属. 主体を創出しようという意思を有していることは間違いない。しかしながら、 それはもっぱら団体(法人). 関係に着目した場合の説明であり、構成員同士の内部関係まで考慮に入れると、団体(法人)とは、各構成員間で成. ω. 立する多数の契約に基づいて発生する、さまざまな権利義務が複雑に組み合わさった法的状態として説明することも できる。. それゆえ﹁社団設立行為は、関与者を相互に拘束する点で一種の契約ではあるが、 そこで企図される効果が関与者. 一般の契約と異なる側面. を拘束するだけでなく、継続的な団体と団体に不可欠の組織を創造するものである点、参加者の一人の意思表示が無 効でも残余の者の意思表示をもって可能な限り所期の効果を発生させるべきである点など、. もある﹂にすぎず、民法上の組合の設立行為は、従来考えられてきた以上に、いっそう一般の契約に近い性質を持つ. と考える。組合の業務執行者が各組合員の受任者として行動する点や、立法者による法規制が少なく、当事者の私的. 自治が広範に認められている点は、民法上の組合の設立行為が契約としての性質を色濃く有していることを示してい.
(18) l号 第5 2巻第 近畿大学法学. る。それゆえ、冒頭で提示した民法上の組合の設立行為に対する民法九四条適用の可否も、法的性質を理由として適 用を臨時賭する必要はないと考える。. なお本稿で対象としたのは、民法上の組合の設立行為のみである。それ以外の形態の団体については、個別に検討. を加える必要があると考える。現在の日本法のように、私法上の団体が、民法、商法、特定非営利活動促進法、中間. 法人法等、さまざまな法律によって規制されており、 また民法の中でも、公益社団法人、公益財団法人、民法上の組. 合、そして (明文の規定はないが)権利能力なき社団、といったように、多種の団体が存在していることを考慮する. と、これら諸種の団体全てに共通する﹁団体法﹂なるものを見出すことが果たして可能であるのか、疑問を感じる。. フランス法における会社の法的性質をめぐる議論が、 さまざまな種類の会社を一つの理論構成のみによって説明しょ. うと試みたために混乱したことは、 日本法の解釈においても留意すべきである。法人格の機能・作用について各種の. 法人から抽出した﹁法人法﹂ならばともかく、﹁団体法﹂なるものを創出することが現在の日本法の状況下で本当に. 可能であるのか、 そしてそのような諸種の団体の一般法を創出することの実益は何であるのか。これは、慎重に判断 されるべき問題であると考える。. ︿ 注 ﹀. ω 判例時報一七二三号一 O 二頁。 ω 具体的な解釈論については、拙稿﹁フランス法における虚偽表示と団体設立行為ll民法上の組合に対する民法九四条の適用 に向けてl l﹂近畿大学法学五一巻一号二五頁以下(二OO三年)を参照いただきたい。 ω 我妻栄﹃債権各論中巻二(民法講義叫)﹄七五七頁以下(岩波書店、一九六二年)、鈴木施禰編﹃新版注釈民法仰債権ω﹄.
(19) フランス法における団体設立行為の法的性質. ω. 三O頁以下[福地俊雄執筆](有斐閣、一九九三年)。. 日本法においては、団体は、団体性という概念に基づいて﹁社団﹂と﹁組合﹂とに分類されることが多いのに対して、フラ. ンス法においては、団体は、その目的によって、営利を目的とする﹁会社 201E色﹂と、非営利を目的とする﹁非営利社団 (mgmoo-EZロ)﹂とに分類されることが多い。そのためフランス法の﹁会社 ( ω o巳土色﹂の中には、日本法でいうところの﹁会. 、 のM N司回一回、H 一 ﹁OH O O N J 一戸間O回 J 冨・ 0回一同冨﹀円戸寸一吋回目広︹目。号。円けのOBBO円。片山﹁けOBOH140EBON-H∞ぷF-Fc n︼よN ・ ・ロ-. 注的では全て﹁組合﹂と表記されている。. ﹁会社﹂、日本法に関する箇所では﹁民法上の組合﹂と表記しているが、例えば﹃フランス民法典 l 1物権・債権関係││﹄後掲. 社﹂と﹁民法上の組合(ただし営利を目的とするものとの両方が含まれる。本稿では便宜上、フランス法に関する箇所では. ω H 4 0. ユm O. mw. m. ω. ∞ ∞. O. ω. 58lNH・ 一 一 言m W E e gのONH﹀ZWkrFE︿同﹀Zロ阿国戸ヨ02ロg 口出回OH 41ロ吋。立門Hgmo巳丘合唱 50仏 門 日 ・ LLZ0・ N C C ω -ロ。巳・一 。 ロ n H O m w H H l M U仙 の 円 戸 内 山 円円。門吉︽吉 宮自己目。ロ︾①ロ門戸円。宗門目。∞∞。。広ナ の 口 付 吋 江戸。口oEm。巳 山け臥∞一∞∞ 巴門戸.Eg 己 回目別寸何回﹁﹁FO 山 N∞ ぬ けω・ 含唱目、HdロのOB-58喝 ロ 。m 的民法典一八三二条一項. ﹁組合は、それから生じることがある利益を分配し、または節約の利益を受けることを目的として、財産または労務を共同の事 業に対して充てる契約によって合意する、二人または数人の者によって設立される。﹂. 民法典一八四二条二項(法務大臣官房司法法制調査部司法法制課編﹃フランス民法典l l物権・債権関係││﹄(一九八二年). ﹁組合員聞の関係は、登録までは、組合契約によって、及び契約及び債務に適用される法の一般原則によって規律される。﹂. より引用). m w. ω. 民法典一八四四条の一 O第一項(﹃フランス民法典l i物権・債権関係 1 1﹄前掲注例より引用) ﹁組合[契約]の無効は、第一八三二条、第一八三二条の一第一項及び第一八三三条の規定の違反又は契約一般の無効の事由の 一つからでなければ、生じない。﹂ 同三項. 設立当事者が一人の一人会社の場合には、一人による一方的行為(ロロ SECEF 広 5-EE4E5日)になるという。 商法典L一 二 O条の六。 ﹁制度﹂理論は、日本法においては、 次のように紹介されている (山口俊夫編 ﹃フランス法辞典﹄ (東京大学出版会、 二O O. ﹁組合の機関の行為又は議決の無効は、この章の強行規定の違反又は契約一般の無効の事由の一つからでなければ、生じない。﹂. ω ω ω. 噌.
(20) l号 第5 2巻第 近畿大学法学. 二年)より引用)。﹁著名な制度理論で知られるモ 1リス・オ 1リューによれば、特定の権利主体間での主観的法律関係の背後. に、それを規律し、かっそれ自体として維持・発展を続ける客観的法秩序が存在するとされ、とくに一定の条件を備えた社会 的生命体としての団体の中にかかる客観的秩序を形成する源のあることに着目して、オ lリューはこれを制度と呼んだ。制度. は多様な形式と内容をもって存在するものであり、国家自体が一つの制度であることはもとより、会社、組合、教会、大学、 都市等のおのおのが原理的には国家と同等の資格でそれぞれ一つの制度として客観的秩序を形成する。制度はその構成員の抱. く共通の理念に支えられて創設され、維持されている社会的実在であり、その内部に形成される諸力の均衡に基づく秩序関係や 権力関係は、構成員の意思の合致を基礎として合法性を獲得する。オ lリュ Iは、これら諸制度に共通した創設と進化の原理、 ) の創造・発展過程を把握し、それを社会 その内部的権力構造と法(懲戒法号otEmo--E巴2 と規約法号。立己主三巴2 の総体的組織原理として、秩序と自由の確保をめざした。﹂. ω. H Y 仏H J 。・同・コ斗ミL ωnH・ 門 0 5Z 52nH・ぐCCF H ・ ・ 回 民法[町]財産取得法 ﹄(有斐閣、復刻版、一九八八年)より引用。 木村健介 H柳瀬兼助﹃現代外国法典叢書仰仏蘭西、 ﹁フランス民法典││物権・債権関係l l﹄前掲注的より引用。. ω ω. ω ω. ω. k r Z口同回目"ロ回国O H m山∞ペw N H﹀Z唱 ω のO . ︿H pqHHM m山口問)円山o 口z ・ ﹄前掲注のより引用) MW 民法典一三一二条(﹃フランス民法典││物権・債権関係l l ﹁反対証書は、契約当事者の間でなければ、その効果を有することができない。反対証書は、第三者に対してなんら効果を有し ない。﹂ 仰拙稿﹁フランス法における虚偽表示と団体設立行為l l民法上の組合に対する民法九四条の適用に向けてi!﹂前掲注 。 ・ ω 回目見寸何回﹁ ω 石Egzpqg-ミ 、J Z 1・ ω 商法典L二二七条の一以下。国百回目戸出OEbH O出回一言﹀H zpqωNC22ω ・ 25 ℃5 m w m o巳丘私。EE80ロ8 2 5凶O 側 n H 9 2 5 m云回∞寸何回唱 F Ef--冨色m のE E向。∞の}Ez-sζodF4・同JEZPE∞∞七回)・ 5H 。 仲 ∞ E C G -司L 回己]・。 -4 H o g - 出・ ・ 民法典一八四四条の一第二項(﹁フランス民法典l ー物権・債権関係││﹄前掲注的より引用) ﹁ただし、組合によって得られる利益の全部を一人の組合員に付与し、又は損失の全部を一人の組合員について免除する約定[及. び]一人の組合員を利益から全面的に排除し、又は損失の全部を一人の組合員の負担とする約定は、書かれなかったものとみ.
(21) フランス法における団体設立行為の法的性質. ω ω ω. なされる。﹂ 回ロロ・巳︿・ 5∞∞・司噌口。∞PH)・ ロ ・ 民法典一八四四条の七第五号(﹃フランス民法典 1 1物 権 ・ 債 権 関 係 1 1﹄前掲注仰より引用) ﹁組合は、[以下の事由]によって終了する。. 五正当の事由によって、とくに組合員によるその義務の不履行又は組合の業務を麻輝させる組合員聞の不和の場合に、組合員 の請求に基づいて裁判所が言い渡す繰上げ解散﹂. ただしこの破段院判決に対しでは、同時に、法律上の規定がないことだけを理由として、訴訟好きの社員のために、その社. 員がいなくとも十分運営が可能である会社を解散させ、多くの従業員の職を失わせる可能性もあるのではないか、という批判も. g. ・ ) 。 なされている(冨回∞寸同戸 OENcw 5品 有 山 口 ・ 匂の 破 段 院 判 決 で あ る こ と は 明 示 さ れ て い な い の だ が 、 内 容 か ら 考 え て こ の 破 段 院 己 ・ 0FJ・ 5u∞・弓ロo E・論文中では、こ 州 W 回 N 判決であると推測される。. 的 一 九 六 六 年 七 月 二 四 日 の 法 律 一 五 三 条 第 一 項 ( 早 稲 田 大 学 フ ラ ン ス 商 法 研 究 会 編 ﹃ 注 釈 フ ラ ン ス 会 社 法 第2巻﹄(成文堂、 一九七七年)より引用). ﹁特別総会にかぎり、定款のすべての規定を変更することができる。これに反する条項は、すべて記載のないものとみなされる。. ただし、特別総会は、適法に行なわれた株式合併の場合を除き、株主の義務を増大することはできない。﹂ 同三項 ﹁特別総会は、出席した株主またはその代理人の持つ議決権の三分の二の多数をもって決する。﹂ 側民法血九一八三六条二項(﹃フランス民法典 1 l物 権 ・ 債 権 関 係 1 1﹄前掲注的より引用) ﹁いかなる場合にも、組合員の約務は、その者の同意なしには増大させることができない。﹂. 55. け No--zm 側冨回∞斗何回唱∞毛 O ・ 側出己目・ 0Z・ H u g - 弓LHog--m0・ その一方で、破段院商事部は、同じく会社経営者の社員に対する誠実義務に関連して、取締役の一人が取締役会の議長との不. ω. 和から会社を退職し、競争関係にある別の企業に就職したことは、専門職を見つけることの必要性を考慮すると、たとえその就. 職が二社聞の紛争の直接の原因となったとしても、必ずしも不誠実な競争を構成するわけではないと判示しているところ(破段 凶. 院一九九六年一一月二六日商事部判決、回忌・巳︿M∞P 匂・区己、このような破段院商事部の立場は、その経営者を H u g -宅Lo.
(22) 1号 第5 2巻 第 近畿大学法学. 選任して会社の事業を委ねた社員全体とその経営者とが競争関係に立つことを容認するものであり、職業に対する権利に基づ. ω. ω. ・ ) 。 いてこのような経営者の行為を正当化すべきではない、との批判がなされている(冨思出目戸 E 司 E ロoZNC-H)・5∞ 出口口・巳︿・ 5UG ・ 弓 ・ ロ o g ω ∞ 側富国一凶寸一回一戸 SUEDOZN0・ H)・ ・5u・ その具体例として、会社の業務執行者が、旧業務執行者が取り交わした合意が﹁多数の濫用﹂に当たり無効であることの確 認を求めた事案において、破段院がこの業務執行者の請求を認めた破投院一九九七年一月一二日商事部判決(回口口・巳 4・ 52・. 岨同)同. N戸町・忠・)を挙げ、﹁多数の濫用﹂を理由とする無効訴権が少数派株主以外の者についても認められるのは、その者が契 司唱ロo 約当事者であるからにほかならない、と指摘している(宮担当出戸2 匂 E ロoZNC唱 甘-Ec-側冨回目出同一戸 EU55ZNC ) H ω ?に0・ ) m g -一 口 問 ) 阿 国HPF000ロωgZ58け d o F m H H向 ∞ 山 口 ∞] 。 一 8 5 5け円山。∞。。ぽ広L05ロL H o m旬。巳巴己0405σgHus--3・ m H m背なω. 州側同. ω. U Hロ阿国戸 HLmF臥。ュ。。。ロ守仰のけロ丘町宮乱。 納 司 自H m∞。巳幹子目。4・moo-EE・M ∞ ∞ ・ c c c w H )・ 倒 。 oNH﹀Z¥︿H KZ 戸 ロ H 4 阿国戸口回目O 。 己 ・ u ω ロロ吋山口ozpロ 。 呂 町 ∞I N H・ 倒見出)回目戸出O回FO戸の回目ζ k F H Z u∞ ∞ ∞ 口 百 一EDozpロ 回 目 見 、 吋 一 見 回 一 ﹁E H )吋山口oZPR8・および同論文ロ。包で引用されている諸文献を参照いただきたい。 ・ 回目見、け周回﹁∞己℃E ロoZPR白 我妻栄﹃新訂民法総則(民法講義 I)﹄一四七頁(岩波書庖、一九六五年)。 我妻・前掲注 七五八頁。. ω ω ω ω ω. 加藤雅信﹃新民法大系I 民法総則﹄一九六頁(有斐閣、二O O二年)。 倒アメリカにおける法と経済学の観点から、会社を契約の連鎖として把握する見解を紹介した文献として、西尾幸夫﹁契約の 連鎖としての会社l l ﹁法と経済学﹂における一つの会社観 1 1﹂立命館法学二三一 H二三二号一三九四頁以下(一九九四年) がある。ただし本稿では、そこまで徹底した趣旨を述べているわけではなく、﹁意思の対立がなく利害の対立もない、したがっ て契約ではない﹂という従来の見解を批判し、団体(法人)の設立当事者聞の関係を契約として説明することも可能であるこ とを強調するために、こう表現している。. 側 四 宮 和 夫 H能 見 善 久 ﹃ 民 法 総 則 第 六 版 ﹄ 一 八O頁(有斐閣、二O O二年)。 間近時は、合同行為を契約と区別する意義を、意思表示の方向(意思表示が対立しているか否か)という抽象的な点よりもむ.
(23) フランス法における団体設立行為の法的性質. しろ、当事者の一人につき無効、取消、解除等の理由があっても行為全体が法的に否定されるわけではないという実質的な点に 求める見解が見受けられる(山本敬三﹃民法講義 I 総則﹄九一、九二頁(有斐閣、二O O一年)、佐久間毅﹃民法の基礎 1 総則﹄四五、四六頁(有斐閣、二O O三年)、鈴木椋弥﹁民法総則講義二訂版﹄七O、一九五頁(創文社、二O O三年))。.
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