Ⅰ.緒言 近年の高齢者の孤立死の背景の一つとして、 セルフ・ネグレクトが示されている(ニッセイ 基礎研究所, 2010 : 内閣府, 2012 : あい権利擁護 支援ネット, 2014)。セルフ・ネグレクトとは、 一般的に著しく不潔な身なりや住宅で生活する 者、『セルフケアの不足』と『住環境の悪化』を中 核概念にもつ状態像であり(野村, 2017)、いわ ゆる「ごみ屋敷」問題との関連(岸ら, 2011a)も示 され、社会問題化している。セルフ・ネグレク ト状態にある高齢者(以下、セルフ・ネグレク ト高齢者)は、全国推計で9381 人〜1万 2190 人 (高齢者の0.032 〜 0.041%)との報告がある(内 閣府, 2012)。しかし、セルフ・ネグレクト研 究の先進国であるアメリカ合衆国の調査による と、把握された全高齢者虐待数の25.2% をセル フ・ネグレクトが占めている(NCEA, 1998)こ とから、わが国においても報告数よりさらに多 くの事例が潜在している可能性が高い。セルフ・ ネグレクト高齢者の問題は、近年の急激な高齢 化、高齢者単独世帯や高齢者夫婦のみ世帯の増 加により、ますます深刻になると考えられる。 1) 岐阜聖徳学園大学看護学部 Faculity of Nursing , Gifu Shotoku Gakuen University
2) 岐阜大学医学部看護学科 Department of Nursing , Faculity of Medicine , Gifu University
セルフ・ネグレクト状態にある高齢者に対する早期発見・
早期対応の支援に関する文献レビュー
岡本名珠子
1)、纐 纈 朋 弥
2)Literature Review of Support for Early Detection and Response to
Self-Neglecting Elders
Namiko OKAMOTO, Tomomi KOKETSU
要 旨 本研究では、先行文献レビューにより、セルフ・ネグレクト状態にある高齢者に対する早期発 見・早期対応の支援の内容を明らかにし、支援方策についての示唆を得ることを目的とした。デー タベース医中誌及びCiNii を用い、キーワード「セルフ・ネグレクト」or「セルフネグレクト」で検 索し、23 件の対象文献より研究の動向を検証した。さらに、早期発見・早期対応の定義に着目し た支援方策の記載のある19 件の支援文献より支援内容を抽出した。 結果、支援内容は、早期発見【事例を地域のしくみづくりに生かす】など7 カテゴリー、早期対 応【拒否されても、支援の必要性を感じれば継続して関わる】など12 カテゴリーで構成された。地 域住民や多職種による支援体制整備、複数機関の支援者による支援の必要性判断と方向性の統一、 継続した関わりによる信頼関係構築、地域・社会全体の継続的な関わりによる再発・悪化の予防 を行う支援について示唆を得た。 キーワード: セルフ・ネグレクト,ディオゲネス症候群,高齢者虐待,地域包括支援センター, 高齢者支援
Keywords : Self-Neglect, Diogenes Syndrome, Elder Abuse, Community General Support Center,
Support for the Elderly
命や生活の維持に深刻なリスクが生じること (野村,2008)、4 割の者が生命に関わる深刻な 疾患を持っていること(岸ら,2011a)、孤立死 事例の約80%がセルフ・ネグレクト事例であ ること(ニッセイ基礎研究所,2010)などが明ら かにされている。わが国では支援の法的な位置 付けが存在せず、セルフ・ネグレクトの測定指 標も確立していない(野村,2017)ことから、本 人が支援を拒否する場合、その介入の根拠が得 られない。しかし、セルフ・ネグレクトの医 学的な発生機序は明らかになっていないものの 「助けを求める力が欠如した患者」(岸,2018) と位置付けられており、本人が意図的に支援を 求めなくとも、医学的な観点から判断すれば支 援が必要な場合がある。この問題は、本人だけ でなく、近隣住民の安全・環境保全の観点から、 公衆衛生学的問題でもあり、高齢者支援を担う 地域包括支援センター(以下、地域包括)及び 公共の福祉増進を担う市町村においては、看過 することができない課題である。 セルフ・ネグレクトは、誰もがなり得る可能 性があるが、適切な支援により社会的孤立の予 防など発生・増悪リスクを減らすことができる こと、発見が遅れ重症化した場合、本人の望む 場所での生活継続が困難となること、死亡に至 るリスクが高いことなど認知症と類似している 点も多く、認知症高齢者の支援方策より示唆を 得られる点があると考える。国は認知症高齢者 の課題に対して、「共生」の社会づくりにより地 域住民や多職種による早期発見、生活習慣病予 防や認知症の初期からの支援などの「予防」(内 閣府,2019)を軸とした早期対応を重点施策と して推進する。このことから、セルフ・ネグレ クト高齢者の支援においても、地域住民・多職 種との協働によりセルフ・ネグレクト高齢者の 早期発見を行い、早期に適切な対応を行うこと によって日常生活が困難となる深刻な状況を予 防することができると仮説を立てた。そこで、 本研究では、セルフ・ネグレクトに関する文献 対する早期発見・早期対応の支援を整理し、支 援方策についての示唆を得ることを目的とし た。 Ⅰ.研究目的 本研究では、わが国のセルフ・ネグレクトに 関する文献レビューにより、セルフ・ネグレク ト高齢者に対する早期発見・早期対応の支援を 明らかにし、支援方策の示唆を得ることを目的 とする。 Ⅱ.研究方法 1.用語の定義 1) セルフ・ネグレクト 本研究では、主要な先行研究(野村,2008 : 岸 ら, 2011b : 岸ら,2011a : 野村,2011 : ニッセイ 基礎研究所,2010 : 内閣府,2012 : あい権利擁 護支援ネット,2014)を参考に、「セルフ・ネグ レクトとは、高齢者が通常一人の人として、生 活において当然行うべき行為を行わない、ある いは行う能力がないことから、自己の心身の安 全や健康が脅かされる状態に陥ることと定義す る(津村ら,2006)。これは、認知症などのよう な疾患から適切な判断力が欠けている、または、 様々な事情で生活意欲が低下しているために自 己放任のような状態にあっている場合(無意図 的)と、判断力や認知力が低下していないが本 人の自由意志によって自己放任のような状態に なっている場合(意図的)を含む(津村,2009)」 と定義した。 2) 支援 本研究では、「支援者が高齢者自身による意 思や行動を支えること、また、例え本人が示す 意思に反したとしても、支援者が意図する方向 へ向けて介入すること」と定義した。 3) 早期発見・早期対応 セルフ・ネグレクトの「早期発見」では、自 ら支援を求めて来ないセルフ・ネグレクト高齢 者をできる限り早い段階で発見し、地域包括な
どの機関につなげること、発見された高齢者の 様々な情報から支援の必要性を見極めることが 必要と考えた。このことから、早期発見を、始 点「セルフ・ネグレクト高齢者の情報を早期に 把握できる地域づくり」から着地点「発見された 高齢者の支援の必要性の判断」までのプロセス と定義した。 「早期対応」では、支援が必要であると判断さ れたセルフ・ネグレクト高齢者に対し、自身が 支援を受けることが必要な状態であると理解で きるよう働きかけ、適切な支援サービスへつな げ、継続的に支援することが必要であると考え る。このことから、早期対応を、始点「本人に 支援を受ける必要性を理解させる働きかけ」か ら着地点「地域や社会資源への接続と引き継ぎ 後の継続的な関わり」までのプロセスと定義した。 2.研究方法 2020 年 5 月に医学中央雑誌刊行会検索サー ビス(以下、医中誌)及びCiNii Articles(以下、 CiNii)を用いて検索した。わが国で研究が本格 的に開始されたのは2006 年以降であり、文献 数が少ないため開始年は指定しなかった。わが 国の研究はアメリカ合衆国の「Self-Neglect」研 究の影響を強く受けていることから、「セルフ・ ネグレクト」、そのシソーラス「セルフネグレク ト」を用いた。 抽出された対象文献を読み、明らかにされて いる内容を1文献1コードとして要約表にまと め、セルフ・ネグレクト研究で明らかになって いる内容を整理した。さらに、対象文献の本文 より、早期発見・早期対応の定義における始点・ 着地点をコアカテゴリーとし、その定義に着目 した支援内容及び支援への示唆のある文献(以 下、支援文献)を抽出した。支援の記述は、著 者の意図に忠実であるよう抜き出し、その言葉 をコードとした。コードを類似の内容で集約し、 サブカテゴリー、カテゴリーとして命名した。 カテゴリー化の妥当性、表現の適切性の担保の ため、共同研究者と間隔を空け複数回検討を繰 り返した。 Ⅲ.結果 医中誌106 件、CiNii76 件、合計 182 件より、 重複51 件、会議録等 97 件、外国人対象者 4 件、 セルフ・ネグレクト以外の研究7 件の合計 158 件を除外し、23 件を対象文献とした。対象文 献23 件のうち、支援文献は、19 件(文献番号 1,4-7,9-11,13-23)であった(表 1)。以降、コアカ テゴリーは『 』、カテゴリーは【 】、サブカテゴ リーは[ ]で示す。 1 .対象文献より明らかになったセルフ・ネグ レクト研究の動向 1) 対象文献の概要 対象文献の発行年は、2006 年から 2020 年で あり、2011 年以降増加していた。研究デザイ ンは、量的調査研究、研究の対象は、地域包括 専門職が最も多かった。 2) 対象文献で明らかにされている内容 対象文献で明らかにされている内容を示す (表2)。 【セルフ・ネグレクト高齢者への支援に関す ること】は10 コード[地域・社会レベルの支援 が必要であること]など5 サブカテゴリー、【セ ルフ・ネグレクトの概念・因子に関すること】 は8 コード[多くの因子・概念が相互に影響し ていること]など2 サブカテゴリー、【セルフ・ ネグレクトに関連した社会問題に関すること】 は5 コード[法の未整備が課題となっているこ と]など2 サブカテゴリーで構成された。 2 .支援文献より抽出した早期発見・早期対応 の支援方策 支援文献より抽出した早期発見・早期対応の 支援内容を示す(表3,4)。 1) 早期発見の支援について (1 ) 始点『セルフ・ネグレクト高齢者の情報を 早期に把握できる地域づくり』 【事例を地域のしくみづくりに生かす】は24 コード・5 サブカテゴリー、【知識を地域住民 に啓発する】は16 コード・4 サブカテゴリー、【ア ウトリーチ活動で高齢者の情報を得る】は7コー ド・3 サブカテゴリーで構成された
番号 文献 発行年 研究デザイン 研究の対象 ① 津村 智惠子 , 入江 安子 , 廣田 麻子 他 (2006): 高齢者のセルフ・ ネグレクトに関する課題, 大阪市立大学看護学雑誌 , 2, 1-10. 2006 総説 国内外文献 2 野村 祥平 (2008): 高齢者のセルフ・ネグレクトに関する先行研究の動向と課題, ルーテル学院研究紀要 (41), 101-116. 2008 文献レビュー 国内外文献 3 野村 祥平 (2008): ひとつの地域における高齢者のセルフ・ネグレクトの実態, 高齢者虐待防止研究 , 4(1), 58-75. 2008 量的調査研究無記名自記式質問紙法 地域包括・地域福祉権利擁護セ ンター・居宅支援事業所からの 26 事例 ④ 岸 恵美子 , 吉岡 幸子 , 野尻 由香 他 (2011): セルフ・ネグレクト 状態にある独居高齢者の特徴, 帝京大学医療技術学部看護学科 紀要, 2, 1-21. 2011 量的調査研究無記名自記式質問紙法 全国地域包括専門職1,046 名 ⑤ 岸 恵美子 , 吉岡 幸子 , 野村 祥平 他 (2011): 専門職がかかわる高 齢者のセルフ・ネグレクト事例の実態と対応の課題, 高齢者虐 待防止研究, 7(1), 125-138. 2011 量的調査研究 無記名自記式質問紙法 全国地域包括専門職1,046 名 ⑥ 河野 あゆみ , 金谷 志子 , 藤田 倶子 他 (2011): 在宅虚弱高齢者の 安全と閉じこもり予防のための地域づくりプログラムの開発と 評価, 大阪市立大学看護学雑誌 , 7, 68-70. 2011 事例報告 高齢者見守り組織メンバーa 地区 25 名、b 地区 27 名 ⑦ 浜崎 優子 , 岸 恵美子 , 野村 祥平 他 (2011): 地域包括支援セン ターにおけるセルフ・ネグレクトの介入方法と専門職が直面す るジレンマおよび困難, 日本在宅ケア学会誌 , 15(1), 26-34. 2011 質的研究グラウンデッド・セオリー 委託方式の地域包括専門職7 名 8 野村 祥平 (2011): セルフ・ネグレクトの状態にある高齢者への 予防・支援の法制化に関する考察, 高齢者虐待防止研究 , 7(1), 82-99. 2011 量的調査研究無記名自記式質問紙法 地域包括専門職243 名 ⑨ 久乗 エミ , 金谷 志子 , 河野 あゆみ (2013): 高齢者のセルフ・ネグ レクトに関する地域住民への教育プログラムの試みと有効性の 評価 日本地域看護学会誌 , 16(2), 32-38. 2013 量的介入研究非無作為化比較対照試験 見守り活動を行う全ての地域住民、介入群 17 名、対照群 27 名 ⑩ 小長谷 百絵 , 岸 恵美子 , 野村 祥平 他 (2013): 高齢者のセルフ・ ネグレクトを構成する因子の抽出, 高齢者虐待防止研究 , 9(1), 54-63. 2013 量的調査研究無記名自記式質問紙法 全国地域包括専門職1,046 名 ⑪ 岸 恵美子 , 野尻 由香 , 米澤 純子 他 (2014): 地域包括支援セン ター看護職のセルフ・ネグレクト事例への介入方法の分析, 高 齢者虐待防止研究, 10(1), 106-120. 2014 質的研究 グラウンデッド・セオリー 包括センター等の看護職17 名 12 野村 祥平 , 岸 恵美子 , 小長谷 百絵 他 (2014): 高齢者のセルフ・ ネグレクトの理論的な概念と実証研究の課題に関する考察, 高 齢者虐待防止研究, 10(1), 175-187. 2014 文献レビュー 国内外文献 ⑬ 高橋 義明 (2014): セルフネグレクト状態にあった高齢者の健康 等の中期的影響に関する研究, 研究結果報告書集 : 交通安全等・ 高齢者福祉, 20, 99-102. 2014 量的観察的研究 縦断的調査 地域包括293 箇所、民生委員 532 人 ⑭ 小長谷 百絵 , 下園 美保子 , 岸 恵美子 他 (2015): 地域包括支援セ ンターの専門職による高齢者のセルフ・ネグレクトへの支援の 必要性の認識 高齢者虐待防止研究 , 11(1), 117-132. 2015 量的調査研究無記名自記式質問紙法 全国地域包括専門職1,046 名 ⑮ 岩藤 魔子 , 柴田 多美子 , 林 益枝 他 (2016): セルフネグレクト状 態にある高齢者の支援 尊厳ある暮らしへの回復, 旭川荘研究 年報, 47(1), 91-93. 2016 事例報告 A 氏 70歳女性 要介護2Ⅲa ⑯ 斉藤 千鶴 (2016): 地域における要援護者見守りネットワーク構 築の研究 支援を求めない「セルフネグレクト」等への支援アプ ローチを焦点に, 厚生の指標 , 63(3), 29-34. 2016 量的調査研究 無記名自記式質問紙法 地域の見守り推進員82 名 ⑰ 斉藤 雅茂 , 岸 恵美子 , 野村 祥平 (2016): 高齢者のセルフ・ネグレ クト事例の類型化と孤立死との関連 厚生の指標 , 63(3), 1-7. 2016 量的調査研究 無記名自記式質問紙法 あい権利擁護支援ネットデータ (全国地域包括専門職1,731 名) ⑱ 鄭 煕聖 (2017): セルフ・ネグレクト高齢者の支援ニーズに関す る質的分析 : 当事者視点と Maslow の欲求階層説 , 評論・社会科 学(123), 21-35. 2017 質的研究 グラウンデッド・セオリー 65 歳以上の在宅独居高齢者 9 名 ⑲ 野村 祥平 (2017): 高齢者のセルフ・ネグレクトの理論的概念に ついての研究, ルーテル学院研究紀要 (51), 107-134. 2017 量的調査研究 無記名自記式質問紙法 238 箇所の地域包括から 239 事例 の回答 ⑳ 一瀬 貴子 (2018): セルフ・ネグレクト状態にある高齢者の生活 実態および社会福祉士のソーシャルワーク実践スキルに関する 研究, 関西福祉大学研究紀要 , 21, 51-59. 2018 量的調査研究 無記名自記式質問紙法 地域包括社会福祉士46 名 ㉑ 鄭 煕聖 (2018): 独居高齢者のセルフ・ネグレクトに影響する 要因とそのプロセス 当事者の語りに着目して, 社会福祉学 , 59(1), 56-69. 2018 質的研究 グラウンデッド・セオリー 65 歳以上の在宅独居高齢者 9 名 ㉒ 一瀬 貴子 (2019): セルフ・ネグレクト発生事例の高齢者の生活 実態と社会福祉士の支援技術の関連性に関する研究, 関西福祉 大学研究紀要, 22, 93-104. 2019 量的調査研究無記名自記式質問紙法 地域包括社会福祉士46 名 ㉓ 岡 真智子 (2020): わが国におけるセルフ・ネグレクトの概念分析,
インターナショナルnursing care research, 19(2), 59-68. 2020 文献レビュー 国内文献12 件 ○つき数字は支援文献を表す
(2 ) 着地点『発見された高齢者の支援の必要性 の判断』 【関係者や機関に相談し、情報を収集する】は 24コード・5サブカテゴリー、【現在の状況に至っ た背景を探りながら関わる】は10 コード・2 サ ブカテゴリー、【高齢者の表情や言動から身体・ 認知・精神状態などを推測する】は8 コード・3 サブカテゴリー、【家の外にあるものから高齢 者の状況を推測する】は1 コード・1 サブカテゴ リーで構成された。 2) 早期対応の支援について (1 ) 始点『本人に支援を受ける必要性を理解さ せる働きかけ』 【拒否されても、支援の必要性を感じれば継 続して関わる】は40 コード・4 サブカテゴリー、 【本人の危機的状況や、関心ごとを支援のきっ かけにする】は16 コード・3 サブカテゴリー、【支 援を選択肢にして提案し、本人に決定してもら う】は14 コード・3 サブカテゴリー、【本人の行 動の裏にある思いを聴きとる】は12 コード・3 サブカテゴリー、【あなたが置かれている状況 は、客観的に見て支援を必要とする状態である と伝える】は10 コード・3 サブカテゴリー、【現 状からどのような予後をたどるかを予測して支 援する】は9 コード・2 サブカテゴリー、【医療 機関との準備体制を整え、緊急時に備える】は 9 コード・2 サブカテゴリー、【今の状況の何が 問題かを具体的に説明する】は8 コード・2 サブ カテゴリーで構成された。 (2 ) 着地点『地域や社会資源への接続と引き継 ぎ後の継続的な関わり』 【既存の社会資源につなげる】は21 コード・ 1サブカテゴリー、【本人と家族との関係を改 善・調整できるように間に入る】は17 コード・ 5 サブカテゴリー、【近隣住民に支援に協力し てもらい、本人と地域がつながるきっかけにす る】は10 コード・2 サブカテゴリー、【本人を引 き継ぐことができるサービス事業者を選定し、 引継ぎ後も継続的に関わる】は5 コード・2 サブ カテゴリーで構成された。 表2 対象文献で明らかにされている内容 カテゴリー サブカテゴリー 文献番号 コード(研究で明らかにされている内容) セルフ・ ネグレクト 高齢者への 支援に 関すること (10 コード) 地域・社会レベルの支援 が必要であること 11 地域包括看護職はセルフ・ネグレクト高齢者に対し、初動期・展開期の介入に加え、早期発見・予防のネットワーク構築を行っていた 15 法的なバックアップのないセルフ・ネグレクト支援は、関係機関や地域との連携が必要である 16 地域住民や高齢者と関係を持つ社会資源との連携して対応することで有効な支援が実施できる 教育により地域住民の見守り 意識が高まること 6 教育プログラム後には地域の高齢者見守り組織メンバーの理解、見守りの必要性の認識度が上がった 9 地域住民への教育プログラム介入群は、コミュニティ意識が向上し、高齢者見守り活動のエンパワメント得点が上昇した 支援には困難や葛藤が 生ずること 7 地域包括専門職は自己決定尊重・関係機関・業務上のジレンマ・困難を感じながら、見守り・緊急時・予防的介入を行っていた 14 「認知・ADLに問題なし」タイプへ支援の必要性の判断がつかないと回答した専門職の割合が多く、支援の必要性の認識も低かった 家族との関係性にも 着目する必要があること 20 高齢者の生活と家族の実態から、本人を取り巻く環境の変化を図る社会構成的アプローチが意義がある 22 社会福祉士は高齢者と養護者間のコミュニケーションパターン変容推進の実践スキルをよく用いていた 十分な対象者理解が 必要であること 18 セルフ・ネグレクト高齢者のニーズは多様な欲求段階を有し、潜在的ニーズ把握のためには十分な対象者理解が必要である セルフ・ ネグレクトの 概念・因子に 関すること (8 コード) 多くの因子・概念が 相互に影響していること 10 セルフ・ネグレクトの因子は「不潔な身体」「孤立」「治療の放置」「財産管理なし」「汚い家屋」「奇異な生活」であった 12 セルフ・ネグレクトは何らかの心身機能低下、生活破綻、社会的孤立、サービス拒否から状態悪化に至る構図を有する概念であった 19 生命・生活の維持に必要な行動不足の結果として生じる状態像であり、疾病・心身機能の低下・個人・環境要因の相互作用によって生じる 21 個人的要因に危機的ライフイベントが重なり、環境要因と生活機能低下の影響からセルフ・ネグレクトに至る 23 セルフ・ネグレクトは概念の相互作用によって、生命や生活維持の行動が不足し、その帰結として生じる状態像である セルフ・ネグレクトと社会的 孤立は関連があること 3 生命や生活の維持に深刻なリスクを生じる自己放任状態と、地域でのトラブルに発展するため社会問題である 4 セルフ・ネグレクト独居群は、極端な不衛生、近隣トラブル、財産の放置状態が非独居群に比べて有意に多い 5 セルフ・ネグレクト高齢者は、7 割に社会的孤立状態、慢性疾患、栄養が不十分、サービスの拒否があった セルフ・ ネグレクトに 関連した社会問題 に関すること (5 コード) 法の未整備が 課題となっていること 1 早急にセルフ・ネグレクトの法的定義がなされ、国の施策として取り組む必要がある 2 セルフ・ネグレクトは概念・判断基準の不明確さ、意図性の有無、高齢者虐待と捉えるか否かの3つが課題となっている 8 介入方法開発・支援制度の整備・発生予防策の検討が課題であり、広範囲の権利侵害に対応できる法の創設が必要である セルフ・ネグレクト状態は 死亡リスクが高いこと 13 セルフ・ネグレクトは死亡リスクが高く、施設入所まで結びつけば解消に向かう可能性があった 17 セルフ・ネグレクト事例は7クラスター析出し、「拒否・孤立型」が孤立死との有意な関連が認められた
Ⅳ.考察 1.セルフ・ネグレクトに関する研究の動向 セルフ・ネグレクトに関する研究は、2000 年代3 件に対し、2011 年代 20 件と急激に増加 している。定年退職や配偶者の死などの危機的 ライフイベントは、素因(個人的特性)などと複 雑に絡み合い、中心的な役割をもってセルフ・ ネグレクトに影響を及ぼす( 鄭,2018)と言われ ており、「2007 年・2012 年問題」で表現される 団塊の世代の大量定年退職をめぐる問題や、65 歳以上単独世帯者の割合は2015 年では 1980 年 に比べ男女それぞれ約10% 増加している ( 内閣 府,2020) という時代背景が、セルフ・ネグレ クトに関する研究の増加に関連しているのでは ないかと考える。高齢化率上昇は今後約45 年 続くと試算されており( 内閣府,2020)、現代社 会の状況を鑑みると、セルフ・ネグレクトに関 する研究は社会的要請のある喫緊の課題である と考える。 対象文献では、【セルフ・ネグレクト高齢者 への支援に関すること】が最も多かった。地域・ 社会レベルの支援、地域住民への教育、家族を 含めた支援など、支援に関する多様なコードが 得られたが、[支援に多くの困難や葛藤が生ず る]という現状も述べられていた。【セルフ・ネ グレクトの概念・因子】は現在も議論がなされ ており、【社会問題との関連】も示されているが、 未だ法的整備が整っていない。そのため、支援 者は、個人の自己決定尊重に関するジレンマや 専門職の認識・使命感に関する困難を抱き( 浜 崎ら,2011)、認知・ADL に問題がない高齢者へ の支援の必要性について迷いを抱いていた( 小 長谷ら,2015)。セルフ・ネグレクトの対応上の ジレンマはわが国の現行制度での介入の限界に よるジレンマである( 浜崎ら,2011)。このよう な状況から、多くの困難や葛藤が生ずるセルフ・ ネグレクト高齢者個人への直接的支援に関する 研究は文献数が少ないが、法の規定による定型 的な支援が確立していないからこそ、地域住民 による見守り支援や、多職種によるネットワー ク構築など、地域・社会レベルの支援の重要性 を述べた研究が多いのではないかと考える。ま た、これまでの研究では、支援がどの程度行わ れているか、支援の帰結と評価を明らかにした コアカテゴリー カテゴリー サブカテゴリー 文献番号 コード数 事例を地域のしくみづくりに 生かす (24 コード) 地域住民が見守り・支え合うしくみづくり 1,4,5,11 7 多職種と連携して支援する体制整備 4,17,20,21 6 高齢者が相談しやすい地域の環境整備 16,20,23 4 ハイリスク者・危機的ライフイベント経験者を把握する体制構築 1,21 4 若い世代が予防や支援活動に参加できるしくみづくり 5,11,16,18,22 3 知識を地域住民に啓発する (16 コード) セルフ・ネグレクト高齢者との関わりを体験させる教育 6,9 5 地域の見守り活動の必要性を認識できる教育 6,9 5 セルフ・ネグレクト高齢者の状況や問題点を知ることができる教育 6,9 3 セルフ・ネグレクト高齢者の立場を体験させる教育 6,9 3 アウトリーチ活動で 高齢者の情報を得る (7 コード) ハイリスク者・危機的ライフイベント経験者に予防的に介入する 17,21 4 地域住民・企業・自治体との協働によるアウトリーチ活動をする 4,11 2 全戸訪問調査をする 21 1 関係者や機関に相談し、 情報を収集する (24 コード) 多機関・多職種・地域住民を巻き込んで関わる 5,11,21 10 地域ケア会議やケース会議を開催し、支援の方向性を統一する 5,7,11,20 7 新たに得た情報を関係者と共有する 7,15,16 3 行政と役割分担をして協働する 7,20 2 本人と関わりのある人の力を借りる 7,20 2 現状に至った背景を 探りながら関わる (10 コード) 本人の人格・言動・人生を否定せず尊重する 11,18,20,22 6 本人が現状に至った背景を探る 1,20 4 高齢者の表情や言動から、 身体・認知・精神状態などを 推測する (8 コード) 本人が本当に理解しているかを慎重に判断する 4,5,19 4 生命のリスクを早期に発見する 4,5,21 3 顕在的ニーズだけでなく潜在的ニーズも早期に発見し可視化する 18 1 家の外にあるものから 高齢者の状況を推測する (1 コード) 家の外にある物から中の状況を推測する 16 1
研究は見あたらなかった。 2 .支援文献から抽出された早期発見・早期対 応の支援について 1 ) 早期発見の始点『セルフ・ネグレクト高齢 者の情報を早期に発見できる地域づくり』 最もコード数の多かったカテゴリーは、【事 例を地域のしくみづくりに生かす】であった。 支援者は、一人で抱え込むことなく、民生委員 や近隣ボランティアと協働して継続的な見守り システムを構築して委ねること( 津村ら,2006) が重要であり、地域の若者や働く世代の住民が 協力できれば、息の長い地域のしくみづくりに つながる( 岸ら,2014)。また、【知識を啓発する】 ことも支援を担う専門職の重要な役割であり、 これは地域住民を認知症サポーター養成講座を きっかけに、高齢者の見守りや声かけ、相談機 関との連携行動につなげる活動と同様である。 また、リスクファクターの示唆が得られている ことから、危機的ライフイベント経験者把握の システム構築( 鄭,2018)、孤立死のハイリスク 者である「拒否・孤立型」パターン高齢者( 斉藤 ら, 2016)に焦点化したアプローチなど【アウト リーチ活動により高齢者の情報を得る】ことで、 効率的な予防的支援が行える。このような地域 の支援体制づくりの視点は、セルフ・ネグレク ト高齢者のように相談支援窓口に自ら出向いて こない、地域に潜在する高齢者の早期発見に効 果的であると考える。 2 ) 早期発見の着地点『発見された高齢者の支 援の必要性の判断』 最もコード数の多かったカテゴリーは、【関 係者や機関に相談し、情報を収集する】であっ 表4 早期対応の支援内容 コアカテゴリー カテゴリー サブカテゴリー 文献番号 コード数 拒否されても、支援の必要性を 感じれば継続して関わる (40 コード) 信頼関係を構築できるよう時間をかけて関わる 10,11,16,18,19,21,22 16 本人との関係性を保持し、介入のタイミングを探る 4,7,11,15,16 11 繰り返し訪問して心を開いてもらう 11,16,20,22 7 支援を求めてもよい人だと認識してもらう 11,16 6 本人の危機的状況や、関心ごとを 支援のきっかけにする (16 コード) 本人の危機的状況をきっかけに支援につなげる 7,11,15,20 9 支援を受けることでメリットを感じてもらえるように働きかける 11,16 3 本人の気持ちが揺れるタイミングを見極めて支援につなげる 7,11 2 本人が何に関心があるのかを把握する 11 1 本人の関心を自身の健康や生活に向けるために働きかける 11 1 支援を選択肢にして提案し、 本人に決定してもらう (14 コード) 本人が問題解決行動できるよう、練習に付き添ったり一緒に考える 11,13,20,22 10 本人の自己決定をどのように支援するか方針を持つ 5,11 3 本人が納得した上で片付けなどを行う 18 1 本人の行動の裏にある 思いを聴き取る (12 コード) 本人が本当に望む生き方や生活とは何かを考える 11,21,22 5 本人の話を傾聴する姿勢を持つ 16,20,22 4 なぜ支援を拒否するのか真意を探る 10,21 3 あなたが置かれている状況は、 客観的に見て支援を必要とする 状態であると伝える(10 コード) 客観的な支援の必要性に着目する 11,14,19,21 5 本人が危険のある状況であることを認識できるように働きかける 7,11,22 4 生命に関わるリスクを明確に伝える 11 1 現状からどのような予後を たどるかを予測して支援する (9 コード) 状態の悪化を予測し、先回って予防・軽減の支援をする 7,15,18,21,23 8 専門職が的確なアセスメント能力を持つ 5 1 医療機関との準備体制を整え、 緊急時に備える(9 コード) 原因となった基礎疾患改善のために受診する 5,7 6 かかりつけ医・医療専門職との協力体制を準備する 7,13,20 3 今の状況の何が問題かを 具体的に説明する(8 コード) 現状が引き起こしている問題点に本人が気づけるように仕向ける 11,20 5 現状がどのような問題につながっているかくり返し説明する 7,11,20,22 3 既存の社会資源につなげる (21 コード) 既存の社会資源の情報提供をしてつなげる 13,15,20 21 本人と家族との関係を 改善・調整できるように 間に入る (17 コード) 本人と家族の間に入って関係を調整する 20,22 6 家族も一緒に本人の支援に関わってもらう 7,11 5 本人への関わり方を家族とともに考え、練習する 22 4 本人と家族との関係性をアセスメントする 5 1 家族のこれまでの苦労をねぎらう 22 1 近隣住民に支援に協力してもらい、 本人と地域がつながる きっかけにする(10 コード) 地域住民に日常的な見守りや緊急時の連絡を依頼する 1,4,5,7,11,20 7 本人が、地域に参加できるように橋渡しをする 18,21 3 本人を引き継ぐことができる サービス事業者を選定し、 引継ぎ後も継続的に関わる(5コード) サービス利用時の本人の様子を把握する 15,21 3 入所やサービス利用を見据えて事前に連絡や準備をする 7,15 2
れた際、支援者は、行政や民生委員などの関係 者からの聞き取りや家の外から情報を集めるな ど多機関・多職種・地域住民を支援体制に巻 き込みながら直接接触の準備を行なっていた。 本人との接触後は、心身の状況や生活能力を アセスメントし、支援の必要性を探っていた。 ADL や認知の自立度が高く、支援を拒否する ため支援の必要がないと判断されがちな高齢者 においても、精神疾患・治療を要する疾患を持 つ者、不十分な栄養状態である者も多い( 岸ら, 2011a)。状態の悪化、鬱、認知症等を早期発見 し、予防するため、看護職や医療専門職とチー ムで対応することが必要である( 岸ら,2011b)。 複数の支援者での情報共有、支援の必要性を検 討・判断し、方向性を統一して支援することが 重要であることの示唆を得られた。 3 ) 早期対応の始点『本人に支援を受ける必要 性を理解させる働きかけ』 最もコード数の多かったカテゴリーは【拒否 されても継続的に関わる】であり、全カテゴリー の中で最もコード数が多かった。何度も訪問し、 人としての心を通わせてみるのもひとつの方法 ( 斉藤,2016)であり、家屋内に入ることができ なくとも、安否確認・間接的な見守りができる ( 岸ら,2014)。支援者は、拒否されたとしても セルフ・ネグレクト高齢者に対して何度も顔を 見せ、時間をかけて信頼関係を構築し、介入の タイミングを見極めることで、【本人の危機的 状況や関心ごと】、【本人による決定】、【行動の 裏にある思い】、【今後予測される予後】など他 のカテゴリーの気付きにつながる。また、【「あ なたは、支援を必要とする状態だ」と明確に伝 える】こと、【今の状況の何が問題かを説明する】 ことは、例え高齢者の意思に添わなくとも支援 の必要性を優先する場面であると考えられ、実 行するためには本人と支援者との安定した関係 性が必要である。これらのことから、セルフ・ ネグレクト高齢者から支援の拒否があったとし ても、支援の必要性があれば継続的に関わるこ とや潜在的な思いなどへの気づきが得られ、本 人の意思を尊重した支援につながると考える。 4 ) 早期対応の着地点『地域や社会資源への接 続と継続的な関わり』 最もコード数の多かったカテゴリーは【既存 の社会支援につなげる】であった。支援者は、 家族や地域住民を社会資源と捉え、本人との関 係性を調整し、支援の協力を得ていた。また、 適切なサービス事業者等を選定して依頼し、引 き継ぎ後も本人に継続的に関わっていた。セル フ・ネグレクト高齢者の5 年後縦断研究では、 支援実施にあたり利用率が高かったのは介護保 険の居宅支援サービス利用(43.8%)、施設入所 (39.1%)であり、施設入所のみがセルフ・ネグ レクト状態の解消・改善の可能性が高かった(高 橋,2014)。国は、高齢者の尊厳保持・自立生 活支援の目的で、可能な限り住み慣れた地域で、 自分らしい暮らしを人生の最期まで続けられる よう、地域包括ケアシステムの構築を推進して いる( 厚生労働省,2014)。セルフ・ネグレクト 高齢者の支援者は、尊厳の保持やその人らしい 暮らしをどのように捉えるべきであるのか、本 人の望まないサービス導入や、施設入所の選択 は本人にとって幸福であるのかなど様々な状況 に葛藤を抱くことになると考える。しかし、本 人が支援拒否しても根気強い関わりの中で本人 の変化を促すことは、個人の選択の自由の侵害 ではない( 野村,2017)と捉え、生命の維持を最 優先する判断が必要であると考える。生存を脅 かす放置できない状態の高齢者が社会的ケアを 受けることができない状況があるとすれば、社 会的放任である( 山口,2003)。最も望まれる支 援は、地域・社会全体の関わりにより、支援を 継続的に行い、セルフ・ネグレクト状態が再発・ 悪化することを予防していく地域包括ケアシス テムの構築であると考える。 5) 研究の限界と課題 本研究の限界は、2 種類のキーワードより検 索された対象文献が23 件、支援文献が 19 件と
少ないため、抽出された支援の内容が一部、ま たは限定された点である。今後は、セルフ・ネ グレクトの下位概念をキーワードとするなどの 検討が必要である。また、支援の実施状況、支 援の評価を行った研究が見当たらないため、支 援の効果が明らかにならなかった点である。支 援内容で最もコード数の多かったカテゴリー 【拒否されても継続して関わる】については、ま さにこの支援こそが支援者の困難や葛藤を生じ させるものであり、支援者の困難や葛藤の解消 につながる支援内容が明らかにならなかったこ とも本研究の限界であると考える。しかし、本 結果はわが国のセルフ・ネグレクト高齢者への 早期発見・早期対応の支援方策について系統的 に整理したレビュー論文であり、地域包括の専 門職などの支援者が参考にできる知見を得た点 で意義があると考える。今後、支援が市町村・ 地域包括においてどの程度行われているかの実 態調査と、その支援の帰結を評価する事が課題 である。 謝辞 末筆ながら、本研究を執筆するにあたりご指 導をいただいた岐阜大学医学部看護学科 纐 纈朋弥先生に感謝を申し上げます。本研究は 2020 年度岐阜聖徳学園大学看護学部研究助成 金を受けて実施したものである。 文献 あい権利擁護支援ネット. (2014,2020.9.14検索). 「セルフ・ネグレクトや消費者被害等の犯罪被 害と認知症との関連に関する調査研究事業」報 告書. 平成26年度老人保健健康増進等事業. https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-Roukenkyoku/pdf 鄭煕聖(2017):セルフ・ネグレクト高齢者の 支援ニーズに関する質的分析: 当事者視点と Maslow の欲求階層説 , 評論・社会科学 (123), 21-35. 鄭煕聖(2018):独居高齢者のセルフ・ネグレク トに影響する要因とそのプロセス当事者の語 りに着目して, 社会福祉学,59(1),56-69. 浜崎優子,岸恵美子,野村祥平(2011):地域包 括支援センターにおけるセルフ・ネグレクト の介入方法と専門職が直面するジレンマおよ び困難,日本在宅ケア学会誌,15(1),26-34. 岩藤魔子,柴田多美子,林益枝 他 (2016):セル フネグレクト状態にある高齢者の支援尊厳あ る暮らしへの回復,旭川荘研究年報,47(1), 91-93. 岸恵美子,吉岡幸子,野尻由香 他 (2011a):セ ルフ・ネグレクト状態にある独居高齢者の特 徴,帝京大学医療技術学部看護学科紀要,2, 1-21. 岸恵美子,吉岡幸子,野村祥平 他 (2011b):専 門職がかかわる高齢者のセルフ・ネグレクト 事例の実態と対応の課題,高齢者虐待防止研 究,7(1),125-138. 岸恵美子,野尻由香,米澤純子(2014):地域包 括支援センター看護職のセルフ・ネグレクト 事例への介入方法の分析,高齢者虐待防止研 究,10(1),106-120. 岸恵美子(2018):27. 在宅医療助けを求める力 が欠如した患者(セルフ・ネグレクト状態)へ の対応. (Vol.60),医学書院. 河野あゆみ,金谷志子,藤田倶子 他 (2011):在 宅虚弱高齢者の安全と閉じこもり予防のため の地域づくりプログラムの開発と評価,大阪 市立大学看護学雑誌,7,68-70. 厚生労働省(2014, 2020. 10. 5検索). 地域包括ケアシス テム. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/ bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/chiiki-houkatsu/ 内閣府(2012, 2020. 9. 1 検索 ). セルフネグレク ト状態にある高齢者に関する調査―幸福度 の視点から. 平成 24 年 1 月経済社会総合研究 所 報 告 書. http://www.esri.go.jp/jp/archive/hou/ hou060/hou60_03.pdf 内閣府(2019, 2020. 10. 12検索). 認知症施策推進大 綱. 認知症施策推進関係閣僚会議(令和元年6月
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