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聴覚障害幼児の「話し合い」活動における社会的誘発性 : 3歳児についての検討

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(1)Title. 聴覚障害幼児の「話し合い」活動における社会的誘発性 : 3歳児につい ての検討. Author(s). 三浦, 哲. Citation. 北海道教育大学紀要. 第一部. C, 教育科学編, 48(1): 117-125. Issue Date. 1997-08. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/2200. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . 北海道教育大学紀要 (第1部C) 第48巻 第1号. 平成9年8月. I i Sec i i t i do Uni t t lo fHokka on( onIC)VO Journa ver s .1 yofEduca .48 ,No. Au t 1犯s ,1997. 聴覚障害幼児の 「話し合い」 活動における社会的誘発性 - 3歳児についての検討 - 三. 1. 浦. 哲. はじめに これまで, 聴覚障害幼児を対象とした言語指導法について, 幾つかの報告がなされており, 指導の内容や. )2 ))2 )1 )1 9 )2 0 1 ) 中 でも指 導の有 効 性 は 指 導方 法 を検 討す る 際 6 方 法, そ して有効 性な どが記 述 さ れてい る781 , 。 ,. l 最も 重要な要素として強調される場合が多い よう に思 われる。 しかしHa eyetal‐. ) は sn i (1994)6 ap ro. 7 )を引用 し 指 導 方 法の 検 討 にお ける 新 た な視 点 と して 指 導の 「保 全 性 ( )」 と 「社会的 i i t t n r ( )1 eg ・987 y , , 「 )」 を提 案 している。「指 導 の 保全 性」 i l i )」 t t tmenta i d i t c c ept ab 妥当性(socialval r ea y y , そ して 指 導 の受 容性 (. とは, 指導における概念上の手続きが, 臨床家により実際にどの程度正しく実践されているのかという点で ある。 「指導の社会的妥当性」 は, 指導の目標や結果が, 指導を受ける人にとって機能的である か, そして 社会的に重要′性を持っ ているか否かという点である。 最後に 「指導の受容性」 とは, 指導を受ける人がその 指導方法にどの程度賛同し, 指導への参加を どの程度好んでいるのかという点である。 )は こ の指 導 の 受 容」性に着 目 し 指 導 中 の 子 ど )による と BI )1 )6 i さ ら に Ha I 1994 I npr ey eta 。om ( ess , .( ,. i lvalence)」 と 呼 び, もによる肯定的, 中立的, もしくは否定的な行動の表出状況を 「社会的誘発」性 ( a s o c 以下の三つの視点による検討が可能だとしている。 まず一点目は 「指導の生存性」 である。 いかに有効性の 高い指導法であっ ても, 子どもに拒否されるようなア プローチは存続が困難である。二点目は「注意と動機」 性 の問題である。 子どもが能動的に参加し, 活動を楽しむことができれ ば, 子 どもの注意や動機が高い可能′ が期待される。 そして三点目は 「倫理上の問題」 である。 指導の有効性が極めて高い場合であっても, 膨大 な時間と経費を消費する ため, 指導中の活動が子どもにとって肯定的な学習経験となることが重要である。 以 上 の 点 か ら, 指 導 中 の 子 ど も の 社 会 的 誘 発 性 に 関 す る 評 価 法 が 幾 つ か 提 案 さ れ て い る 8 ) 自 閉症 児 や 言 語 障 害児 が対 象 と さ れて お り 聴 覚 障 害 児 に 関す る 報告 は見 あ た ら な )3 )4 )5 )6 )9 )1 0 )1 1 )1 が2 , ,. い。また大部分の先行研究では, 評定に用いられる評価項目が「関心」や「熱心さ」など抽象的な内容であり, 指導方法を検討するためには, より具体性の高い資料が必要だと 思わ れる。 )によ る 評価 法 を 改 変 し 聴 覚 障害 幼 児 3 )1 4 )1 5 )は H I t I ( )6 1997a ; 1997b)1 そこで三浦 ( ・996 aeye a. 1994 ; ,. の 「話し合い」 活動に適用可能な評価方法を作成した。 しかしながら, この評価法には改善すべき点が幾つ か見いだされており, また評価項目相互の関連性が不明であるなど, 今後の検討を要する課題が指摘されて いる。 そのため本報告では, 新たに改変した評価方法について記述する と共に, 聴覚障害幼児の社会的誘発 性の実態や評価項目間の関連′性, 評価結果と子どもの諸特性との関係等について検討することとした。. 117.

(3) . 三 浦. 哲. ロ 方法. ( ) 対象児 1 対象児は聾学校幼稚部の3歳児クラス2クラスに在籍する聴覚障害幼児7名 (3歳3カ月~3歳9カ月) で, 先天性の両感音性難聴であることと, 聴覚障害以外に合併症や精神発達遅滞など重複する障害のないこ とを基準に選定した。 良聴耳の平均聴力レベ ルは重度 ( 71~9odBHL ) が2名, 最重度 ( 9ldBHL 以上) が 5名であり, 失聴原因は不明が5名, 家族性が2名である。聴能言語指導の開始年齢は生後1歳未満が1名 , 1歳~2歳未満が5名, 2歳以上が1名である。 S 0未満が2名, ‐M 社会生活能力検査の社会生活指数は, 7 70~89が3名, 90以 上 が2名 であ る。. 上記の対象児に関する特性に加えて, 30分間の 「話し合い」 活動中の音声表出能力を評価した 表1は観 。 察された発話の実数と発話長であり, 発話数は4~49と大きな個 人差が認められた。 また平均発話長は概ね 1語文レベル, 最長発話長は1語文から5語文の範囲であった。. ( 2 ) 社会的誘発性の評価手続き )の場面に参加している対象児と担任教師をビデオ録画した 図1は対象児と担任教師 「話し合い」 活動7 。 , ビデオカメラの位置関係である。 通常, 担任教師を中心に半円形に対象児が着席しているため 広角レンズ , を装着したビデオカメラを2台使用 し, 死角が生じにくいように配慮した。 ビデオ録画は 「話し合い・ 活動 が始まる数分前から終了数分後まで行っ たが, 分析対象としたのは 「話し合い」 活動の開始数分後からの30 分間である。 なお録画の際, ビデオ画面の左下に秒単位の時間を挿入した。 )を 一 部 改 変 し 以 下 の様 に行 た 三 浦 ( 5 )では 「話 し合 い 活動 に対 5 分析 は三 浦 ( 1997b)1 1997b)1 っ 。 」 , ,. する子どもの参加態度の能動性と, 音声言語能力の評価が明確 に区別されておらず 各評価項目の分類・ も不 , 表1 発話数と発話長. 区享こ劃. 平均値. 標準偏差. 自発話. 5 .7. 6 .6. 0~19. 応. 答. 4 .1. 5 .4. o~,4. 模. 倣. 9 .3. 6 .6. 0~20. 19 ‐1. 17 ‐1. 4~49. 発. 話. 範. 囲. \. 区享圭司 教 師. /. 数. 計. 対象 児. 対象 児. 対象児. 対象 児. 対象児 平均発話長. 図1. 自発話. ○ ‐8. 0 ・5. 0 ‐0~1 ・4. 応. 答. 0 ・5. 0 ‐6. 0 ‐ )1 ・4. 模. 倣. 1 ・1. 0 ・5. 0 ‐0{)1 .6. 1 .2. 0 ・2. 1 ‐0~1 ‐4. 自発話. 1 .4. 1 ‐6. 0~5. 応. 答. 1 .0. 1 .3. 0~3. 模. 倣. 1 .9. 1 ‐2. 0~4. 2 .3. 1 ・5. 1~5. 計. 最長発話長. 計. 118. 対象児とビデオカメ ラの位置.

(4) . 聴覚障害幼児の 「話し合い」 活動における社会的誘発性. 明確であっ た。 そこで今回は, 社会的誘発性の評価項目を, 表出態度と注目態度, そして情緒的状態の三つ に分類した。 表2は各評価項目とその内容である。 まず表出態度については, 質問, 他児に対する自発的表出, 教師に対する (もしくは表出対象が不明な) 自発的表出 (以下, 「教師に対する自発的表出」 とする) , 他児の表出に対する応答的表出, 教師の表出に対 する応答的表出の5つの項目を設定し, 質問を最も能動性の高い表出行動, 教師の表出に対する応答的表出 を最も能動性の低い表出行動とした。 そして収集されたビデオ資料を, 再生画像の左下に挿入された時間表 示を参照しながら10秒 ごとの時間間隔に区切り, その10秒間に観察された 「話し合い」 の話題に関連する表 出の中で最も能動性の高い表出を, その時間間隔の表出態度とした。 その際, 発話や発声, 非音声行動など の表出形態は問わないこととした。 表2 社会的誘発性評価項目 内. 評価項目. 容. 表出態度 問. 質. 他児や教 師への質問。. 自発的表出 他児. 他児への自発的表出 (質問を除く) 。. 教師. 教師への (も しく は対象不明の) 自発的表出 (質問を 除く) 。. 応答的表出 他児か らの質問、 要求、 指示、 提案、 勧誘等、 直接的な表出 に対する応答的表出。 教師か らの質問、 要 求、 指示、 提案、 勧誘等、 直接的な表出 に対する応答的表 出。. 他児 教師. 注目態度 追視の可否 追視可. 最初の主たる話者への注視 ができ、 交代 した新たな話者を追視で きた場合。. 追視不可. 最初の 主たる話者への注視はできたが、 交代 した新たな話者を 追視できなか っ た場合。. 注視時間 継続 的注視. 主たる話者を終始注視 していた場合。. 断続 的注視. 主たる話者を注視 していた時間と注視 していなか っ た 時間の両方がある場合. 注視 なし. 主たる話者を ほとん ど注視 してい なかっ た場合。. 情緒的状態 宣. び. 歌 や 鼻 歌。. 歌. 微笑・笑い. 無. 反. 喜 びや 好意を表す 表出。. 応. 微笑や 笑い。 話題に関連する質問、 要求、 指示、 提案、 勧誘等、 他者からの直接的な表出に対する 無反応。. 退. 屈. 話題や活動への退屈を表す表出 (活動の変化や 中断の要求、 ため息やあく び等) 。. 無関係表出. 話題とは無関係な表 出。. 席を離れる. 話題とは無関係 に席を離れる。. 嫌悪・拒否. 話題や活動、 教材、 指導者等に対する嫌悪や拒否、 または欲求不満やいらだちを表す 表出。. 泣. く. 泣く、 また は泣き声での発声・発話。. 119.

(5) . 三 浦. 哲. なお, 表出態度に関する各項目の出現頻度については, 10秒の時間間隔が30分間に180あるため, この18 0 を100%と する パ ー セ ンテ ー ジ で示 した。. 次に注目態度の評価項目についてであるが, 「話し合い」 の話題に関連する表出を行っている中心的な話 者 (以下, 「主たる話者」 とする) に対する注目態度の評価項目として, 主たる話者の交代に対する追視の 可否と, 主たる話者に対する注視時間を設定した。 )では 追視の可否と注視時間が評価上独立しておらず 注視 5 まず追視の可否であるが, 三浦 ( 1 997b)1 , , 時間が短い対象児は追視の点で過小評価される傾向が認められた。 そこで, 追視の可否の側面だけをより厳 密に評価するために, 分析対象児が最初の主たる話者を注視していた時間間隔のみを分析対象とした。 そし て話者が交代した直後に新たな話者を追視できた場合を 「追視可」 , 話者が交代しても最初の話者への注視 が継続されるなど, 新たな話者を追視できなかった場合を 「追視不可」 とした。 なお, 10秒間に話者交代が 複数回観察され, 追視可と追視不可の両者が認められた場合には, 追視可をその時間間隔の評価結果とした。 ) 5 主たる話者に対する注視時間は, 従来5段階で評定されていたが, 再現性の低さが指摘されたため1 , 「 とした 3段階評定 。 評定の基準は概ね10秒間注視していた場合を 継続的注視」 , ほとんど注視していなかっ た場合を 「注視なし一 とし, その中間的な場合を 「断続的注視」 とした。 なお, 追視の可否と注視時間の評価結果については, 分析対象となっ ている対象児自身が主たる話者であ る場合や, 主たる話者の特定が困難な時間間隔は, 分析対象から除外した。 そして分析対象とされた時間間 隔の 合計 を100% と し, 各項 目 の出 現割 合 をパ ー セ ンテー ジ で示 した。. 情緒的状態については, 肯定的な行動カテ ゴリー3項目と, 中立的もしくは否定的な行動カテ ゴリー6項 目の計9項目を設定し, 10秒間の時間間隔中の各行動カテ ゴリーの有無を判断した。 その際, 10秒間に観察 さ れた 同一 行動 カ テ ゴリ ー の 出 現頻 度 は 問わ な い こと と した。 なお, 各 行動 カ テ ゴリ ー の 出 現頻 度 につ いて は, 表出態 度 と 同様, 時 間 間 隔の 総 数である180を100% とする パ ーセ ン テ ー ジで示 した。. 孤 結果. ) 社会的誘発性の評価項目 ( 1 図2は各対象児 ごとの表出態度の結果であり, 表出のない時間間隔の割合が低い対象児の順に示した。 こ の図から, 教師に対する自発的表出と表出のない時間間隔に大きな個人差が認められた。 例えばA児やF児 は全時間間隔の2 5%以上で自発的表出が観察されており, 表出のない時間間隔は50%程度であっ た。 一方E 児の自発的表出は5%前後と少なく, 表出のない時間間隔が7 5%を越えていた。 ただし応答的表出について は, 比較的個人差が小さい傾向がうかがわれた。 なお, 表出や応答の相手は大部分が教師であり, 子ども同 士の相互交渉はわずかであっ た。 また質問は全く観察されなかった。 表3 は表 出態 度 に関す る 評 価 項 目 間の 関係 の う ち, 有 意 な 相 関 が 認 め ら れ た 項 目 で あ る。. 5 2. 2 5. ”. 溺 麟 多 多 ” 協 霧” ” ” 多 彩 多 多 多 /. A児. 表 出の な い 時 間 間隔と, 他児 に対 する 自発 的. ′ 唖 F児 翻. 表出および教師に対する自発的表出との間に. 園 C児 一. 7 5. .-.- 酬 酬 繍 棚 こコ 自発(都市 ) ′ 図圏 応 答( 他 ) 児 - 酬 # … - . r----………冊酬. 形多多 多 彩 ″ ″ 彩. : … : … : … : : … : : … を : … … 霧 … : ” : : ※ : : … : … 形 多 多 彩 多“ 必 多 翻 “ ^*:… す圏園 表出なし . 膨粥 多 〃ふ テ - 総離 --………… …-- -- . り…………”…. 湖繍 」. - , ・ メ - 醐… . ・ ‐ r 、 ″“ 圃 泌”””′ ′ ′ ′ ′ ・ ′ ′ . 数 多 多 多 多 多 多 ” : : : = ; : ; : : : :榊榊棚棚棚ー 彫 ” 粥 多 彩 物 n : : : : : : : : : …} :- w : × 淋淋鄭・淋“… 燦 ※ ※ # # ・: ー - ′ “ ” * - 4 ′ ′ ‐ , ・ $ ・ 、 ′ 、 ′ ‐ . - ., - ; ・ 繍,. 有意な負の相関が示された。 しかし応答的表 D児 圃 ′ 出については有意な相関は認められなかっ B児翻 翻 ′ たo. G児. 形” 多 多 彩移 多 必 労 影” そ.. ,. ・ ・ ・ ・ ・ ・. 120. ・. 図2. ・ ・ . ‐ ・ . ・ - .. ・ ・一 醐 樹激媒綴 ・ ・ ・ ・ ・. 膨多 彩 図3と図4 は主たる話者に対する各対象児 E児1 膨 の 注目 態度 の評 価 結 果で あ り, 図3 は追 視可. の. 1 8 B 図圏 自発(他児). 表出態度.

(6) . . 聴覚障害幼児の 「話し合い」 活動における社会的誘発性. の割合が高い順, 図4は継続的注視の割合の高い順に整理した。 図3の追視の可否については, 最少の対象 児でも約50%の割合で主たる話者の交代を追視できていた。 しかし追視可の割合が最も高い対象児は92 .0% にも達しており, 大きな個人差が認められた。 図4の注視時間については, 継続的注視と注視なしの割合に大きな個人差が認められたが, 断続的注視の 個人差はそれほど顕著ではなかっ た。 表4は注目態度の評価項目間の有意な相関である。 まず注視時間相互の関係では, 継続的注視と, 断続的 注視および注視なしの間に有意な負の相関が認められた。 追視の可否と注視時間については, 追視可と断続 的注視の間に有意な正の相関が認められたが, 継続的注視や注視なしとの間には有意な相関は示されなかっ た。. 表5 は情 緒 的状 態 の 結 果 である。「歌」 は 全く 観 察さ れず, 「喜 び」 も わ ず か であ っ た。 一方,「微 笑・ 笑い」. は全ての対象児に一定程度認められた。 中立 的も しく は否 定 的な 行動 カ テ ゴリ ー につ い て は, 「席 を 離 れる」 と 「嫌悪 ・拒否」 は 全く 出現せ ず, 「泣. く」 も一人の対象児にのみ観察された。 また 「無反応」 や 「無関係表出」 も少なく, 全く表出しなかった対 象児も認められた。 「退屈」 については全ての対象児に観察されたが, や はりそれ程多く出現しているわけ 「 「 「 で はな か っ た。 な お, 表出 した対 象児 が少 な か っ た 「歌」 , 席 を離 れる」 , 嫌悪 .拒 否」 , 泣く」 を 除く 9 項 目 につ い て相 互 の 関係 を 求め たと ころ, 有 意 な相 関 は認め ら れな か っ た。. 以上, 表出態度と注目態度, そして情緒的状態に関する分析結果を述べた。 表6は, これら三つの評価項 目間の関係であるが, 応答的表出と注目態度の間に有意な相関が認められた。 しかし, 他の自発的表出や情 緒的状態の評価結果については有意な相関は認められなかっ た。. ( 2 ) 他の変数との相関 表7は, 社会的誘発性に関する評価項目と, 対象児の特性やその他の評価結果との間に有意な相関が認め 表3. 表出態度の評価項目間の相関 評価項目 ×. 表出なし. ×. 表出なし. 相 関 係数. 8 D児. 他 児) 自発 (他児 ). ‐0 .864*. E児. 教 師) ) 自発 (教師. ‐0 ‐916**. C児. *P〈0 ‐05 .0I , **P〈0. B児. . 2 5 .. ▼. ′ ′ 〆 ” . - ー. 注目態度の評価項目間の相関 評価項目. 相関係数. 継続的注視. 断続的注視. -0 ‐819*. 継続的注視. 注視なし. ‐0 ‐919**. 追視可. ×. 断続的注視. 0 ‐940*. *P〈0 -01 ‐05 , **P〈0. - ′ ー ′ ・ . ′ - ′ 「 r ▼ - - - ー ′ - ′ ー ′. F児. G児 図3 G児. 圃可. . ′ ′ ‐ “ - ′ ′ - ー - ′ ′ ′ ′ ′. A児 表4. ・. {. 追視の可否 ・. (の .. ▼ - - - - ・ ′′ - - - -. C児. ・ ′ ・ ′. F児. ′ ′ ′ ′ . ′ - . . ′ ‐ ‐ ′ - - - ・ - ‐ . - ‐ ′. . - ー . ・ ▼ ≠ : . [コ 断続 ・ ・ . … … … … ! … … … 「 圏園 なし E ′ ′ ′ ′. ニ : ニ : ; 〉 ヒ セ : : : : : : : E … ヂ r ー . - ‐ ‐ - - - - ′ ′ ′ ′ . 〉 〉 〉 粋 名 主 美 容 暮 そ r 三 r r r*÷ 総※ . - ′ - - ′ - ′ . - ; ‘ ▲ . ‘ , . ′ : … 胡 美 嚢 主 義 主 義義 妾 暮 主 袋 辞 去※受容 美 幸 主 審 容 姿 革. 図4 注視時間 121.

(7) . . 三. 浦. 哲. られた項目である。 まず, 他児に対する自発的表出と模倣の平. 表5 情緒的状態. 均 発 話 長 と の 間 に負 の相 関 が示 さ れた。 ま た 「喜 び」 と応 答の. 発話数, そして 「無関係表出」 と発話数および最長発話長との 間に有意な正の相関が認められた。 そのため, 社会的誘発性の 評価結果と, 対象児の特性との間に何らかの関係 がある可能性 が示唆されたと思われる。. 均値 平均値. 範. 囲. 20. 1 .8. 0 .6 ‐0^} 5. 微笑 ・笑 い. 7 .9. 2 .4. 5 .2 .0^}12. 応. 1 ‐1. 1 .I. 0 }3 ‐3 ‐0^. 屈. 1 .8. 1 ‐5. 0 )5 .0 .6^. 無関係表出. 0 .2. 0 ‐4. )1 0 .I ‐0^. 0 ‐5. 1 .2. 0 .3 .0^} 3. び. 喜. 歌. 無. 反. 退. W 考察. 標準 標準偏差. (%). 席を離れる. 以上の結果から, 3歳児の社会的誘発性の特徴として, 以下 の点を指摘することができると思われる。 まず一点目は全般的. 嫌悪・拒否 泣. く. に大きな個人差が認められたことである。 特に表出態度の中の 自発的表出と表出のない時間間隔に顕著な個人差が認められて おり, 能動的に 「話し合い」 活動に参加していると思われる対 象児と,比較的受動的な参加態度の対象児の存在が示唆された。. 表6 社会的誘発性の評価項目間の相関 評価項目. 応答 (他児). 項目. 追視可. 0 .911** 0 .790*. しかし自発的表出や表出のない時間間隔に比べると, 応答的表 出にはそれほど大きな個人差は認められなかった。 このことか. 応答 (他児). ×. 断続的注視. ら,3歳時点では, 他者から直接的に働きかけられた場合には, どの対象児もほぼ同等の応答性を示すが, 自ら能動的に表出す. 応答 (教師). ×. 注視なし. の 関係 に は 発 展 して い な い と いう こ と が あ げ ら れる。 コ. ‐0 * .770. *P〈0 .01 .05 , **P〈0. 表7 社会的誘発性と他の変数との相関. る という点では大きな個人差があると言えよう。 二点 目 は, 教 師 とのや り と り が中心 であ り, 子 ども 同士. 相関係数. 他の変数. 会的誘発性 社会的誘発性. 相関係数 ‐0 .822*. 自発 (他児). ×. 平均発話長 (模倣). 喜び. ×. 発 話 数 (応 答). 0 .845*. 発話数 (計). 0 ‐774*. 発話数 (自発). 0 ‐853*. 最長発話長 (計). 0 .894**. 最長発話長 (自発). 0 ‐866*. ミ ュ ニ ケー シ ョ ン能力 が未発 達 な3 歳児 に と っ て は, 教 師. × ×. 無関係表出. き な個 人差 が認め ら れた。 そ して 追視 可 の割 合 と 断続 的注. ×. 無関係表出 されなかっ たため, これらの能動性の高い表出行動の発達 無関係表出 的変化について, 今後注目する必要があると思われる。 無関係表出 注目態度については, 追視の可否と注視時間の両者に大. ×. による援助や誘導が必要であり, 他児との活発な相互交渉 には至っていないものと推測される。 また質問も全く観察. Pくo o * Pく .o, .o5 , **. 視の間に有意な相関が示されたが, 継続的注視や注視なし との間には有意な相関が認められなかった。 追視の可否は, 最初の主たる話者を注視していた時間間隔のみ を分析対象としていることから, 主たる話者を全く注視していなかった時間間隔は含まれない。 そのため, 追視可と注視なしの間に有意な相関が示されなかっ たことは理解可能な結果だと思われる。 しかし, 継続的 注視との間に有意な相関が認められなかった点については, 解釈が困難な結果である。 一人の話者の発話が 終わったことに気づき, 次の話者を正しく同定し, さらに注視対象を適切に変更できるためには, 話者に対 する継続的な注視がその基礎的な要素として必要だと思われるが, さらに別の要因が関与している可能性が 推測される。 情緒的状態については, 「笑い・微笑」 は一定程度の頻度で観察されたが, 「喜び」 と 「歌」 の出現頻度は 極めて少なかっ た。 これは 「話し合い」 活動の場面の特性によるものと推測される。 例えば何らかの課題を 遂行するような場面では, 鼻歌混じりで課題に取り組んだり, 課題の達成を喜ぶ機会が存在し得る が, 「話 122.

(8) . 聴覚障害幼児の 「話し合い」 活動における社会的誘発性. し合い」 活動ではその様な行動が出現しにくいのではないかと思われる。 また, 中立的・否定的指標とした 行動についても,「退屈」 を除き, 全般的に出現頻度が低かった。 今後,「話し合い」 活動の場面の特性に合っ た行動カテ ゴリーを検討する必要があると思われる。 次に, 社会的誘発性の評価項目間の関連について述べる。 まず他児の表出に対する応答的表出と追視可と の間に有意な正の相関が認められた。 この点については, 主たる話者が教師から他児へと交代した場合, 適 切な追視の割合が高ければ, 新たな話者である他児の表出に応答できる 機会が多くなると推測される。 その ため, 他 児 との 活発 な コミ ュ ニ ケー シ ョ ンを可 能 にする ため に は, 他児 に対 する 伝達 意 欲を高め たり, 他児. の表出に対する興味を促す指導に加え, 話者の交代に気 づき, 新たな話者を適切に追視する態度の育成が求 められるのではないかと思われる。 一方, 話者の交代は, 常に教師から他児へなされるのではなく, 逆に他 児から教師へと交代する場合もあるため, 追視可の割合が教師の表出に対する応答とも関連し得る と考えら れるが, 実際には有意な相関は認められなかっ た。 この点については, 現時点でその理由を推測することは 困難であり, 今後の検討が必要な課題だと思われる。 他児の表出に対する応答と断続的注視の間の有意な関連については, 以下の解釈が可能だと思われる。 ビ デオ資料を視聴した印象では, 対象児に比べ教師の方が主たる話者となる場合が多いよう に思われた。 その ため断続的注視では, 主たる話者である教師を注視していない時間は他児を見ているか, それとも別の対象 を見ているものと推測される。 例えば対象児が主たる話者の教師を注視し続け, 教師の発話が終わっ たこと に気づき, 別の方向からの他児の表出に注目できているのであれ ば, 断続的注視との相関ではなく, 継続的 注視との相関が認められるはずである。 しかし実際には, 継続的注視ではなく断続的注視との間に有意な相 関が示されている点を考慮する と, 主たる話者である教師の発話中に視線をそらし, 他児に注目し, その時 に発せられた他児の表出に応答している可能性が推測される。 教師の表出に対する応答と注視なしとの間にも有意な負の相関が認められた。 これは, 主たる話者に対す る視線が長時間離れる機会が多いと, 教師の表出に対する応答が困難になるということを意味していると思 われる。 しかしここで興味深いのは, 継続的注視との間には有意な正の相関が認められなかっ た点である。 つまり, 主たる話者に対して安定的な注視が可能であっ ても, それが相手の表出への応答には直接つながら ないということである。 そして相手に対する注視は相手の表出に応答するための前提条件であると考えられ るが, 活発な相互交渉を可能にするためには, 相手の表出に対して積極的に応答する態度の必要性が示唆さ れたも の と思 わ れる。. 最後に, 社会的誘発性の評価項目と, 対象児の発話数や発話長等, 他の変数との関係について述べる。 ま ず他児に対する自発的表出については, 模倣の平均発話長と負の相関を示しており, 能動的な表出態度を示 した対象児ほ ど, 他者の発話を模倣した時の平均発話長が短かった。 この点について, 他児に対する自発的 表出は, 表出態度の中で能動性の高い指標として位置づけられているが, 相手の発話を模倣するという行動 は, 相対的に受動的な表出行動だと考えられるため, 他児に対する自発的表出との間に負の相関が認められ たのだと推測される。 次に 「喜び」 と応答の発話数の間の有意な正の相関についてであるが, 「喜び」 は 「話し合い」 活動への 参加に対する肯定的な情緒的反応だと考えられる。 一方, 応答の発話数は, 本研究では音声表出能力の一つ の指標とされているが, 質問や要求, 指示など, 他者から対象児 に対する直接的な表出の頻度にも依存して いる。例えば他者から対象児に対して直接的な表出がなければ,応答の発話が観察される機会は存在しない。 つまり応答の発話が多くなるためには, 他者からの直接的な表出も高頻度に出現する必要がある。 これらの ことから, 「話し合い」 活動に対する喜びの感情を表現することの多い対象児は, 他者から直接的な表出を 受けることが多く, またそれに対して発話で応答することが多いと解釈することが可能だと 思わ れる。 言 い 123.

(9) . 三 浦. 哲. 換えると, 他者との活発な相互交渉を展開できるということが, 「話し合い」 活動に対する肯定的な情緒的 反応 の 多発 につ な が っ た の では な い かと 考 え ら れる。. 無関係表出と発話数および最長発話長の間には負の相関が認められた。 「話し合い」 の話題とは無関係な 表出は, 指導上好ましくない行動とされる場合があると思われるが, 言語発達の面からすると, 必ずしも否 定的な評価が妥当なのか どうか疑問が残る結果である。 今後, 縦断的な分析の結果を参照し, 再度検討を加 える必要があるように思われる。 以上, 聴覚障害幼児の 「話し合い」 活動における社会的誘発性の評価結果について分析し, 評価項目相互 の関連性と,対象児の特性との関係について検討を加えた。その結果,幾つかの有意な相関が見いだされたが, 他の多くの項目については有意な関係は認められなかった。 すなわち社会的誘発性の各評価項目は, 比較的 独立の要素を反映しており, 背景にある要因を推測することは困難な場合が多いよう に思われる。 例えば他 児に対する自発的表出と模倣の平均発話長が負の相関を示していたが, 模倣の発話数との間には相関関係は 認められなかっ た。 そのため, 少なくとも今回の評価結果からは, 他者の発話を模倣する頻度と, 模倣した 時の発話の長さには別の要因が関与している可能性が考えられる。 今後, これらの問題も含めて, 縦断的な 研究データを蓄積し, さらに考察を深める必要があると思われる。 稿を終える に当たり, 本研究にご協力頂きました北海道札幌聾学校幼稚部のお子様達と保護者の皆様に, 心より深謝致します。 また資料の収集をご承諾頂いた上に, 貴重なご助言を賜りました杉村正三校長と, 森 政義先生はじめ幼稚部教諭の方々に感謝の意を表します。. 引用文献 i i 1) B1oom,L,( i hepowero fexpre i i i dge Un i i t t )Tbet rans romi nf r onf ancyt ol anguage:Acqui ngt ss on ver s ess npress yPr .Cambr . 2) Dunl luenceoftaskvar ia int 1984 i f i i ldrenJ.Ex t f ap,G.( )Theinf onand ma enancetasksonthel earninganda ectofaut st cchi ‐ iment IChi ldPsycho ー 41舵64 a ogy per ・ ,37 , 3) Dun l R M iva l G K l i i l i i i i l hr imu l i i i 1980 t dr t t t ) ot ap ngaut s cch oughs a usvar on edBehav or Ana s ent ys .J .App ‐ , . oege, .( ,13 ,619一627 4) Dyer K D l W i i l V E f f i G f h i k h i b l b h i f d i h h 1 t 9 9 t t 0 t t t n n r n e ( ) so c o c a n o n e r o u s r m v r n v r nd ‐ u a e c em es o e e a o so s u e sw s e e e a g p g p ‐ . . , , , i i i l i caps edBehav s orAna ys .J .Appl ,23 ,515一524. 5) Gr i i i l f C.Br i f d i i hpro f i t t t ta een n e nf e ord ngr or cer sf orpersonswi oundhand caps: yi .Re .Ha .(1988)ldent ,C ,D. Wh ,D.Gardner ,L , ,S S f fopi i i fpr l i i lys i t t t a n onver sussys ema cass es smento ever edBehav orAna s ences .J .App ‐ ,21 ,31一43 6) Ha l i K L C S M N K E l S i l l h i l d i h i f i i t 1 9 9 t ta t } oca vaence nc ren w spec clanguageimpairmentduringimi ey on‐ , , , amaraa , , , eson , . .( 4 basedandconver i ba i i t t sa on ‐ sedl anguagei nt onJ.Spe ngResea r erven echandHear ch . ,37 ,378一388. 7) 北海道札幌聾学校幼稚部 ( ) 本校幼稚部における話し合い活動の考え方。 話し合い活動の実践的研究, 2 1993 7-42 . 金山千代子 ( ) 聴覚障害児の早期教育における母親法‐ 聴能言語学研究, 7, 16 8) 1981 3一175 . l f l luenceofchi ld i i i i i ldredssoc ia lbehav i i 9) Koegel 1987 t t t )Theinf ‐ vi esonaut erredac s cch or edBe ‐ pre .( .J .Appl ,R.Dyer ,K.Be ,L hav i l i orAna s ys . ,20 ,243一252 ) Koege 10 l l i i i lch i l dr i i t t thaut nt ervent onandd srupt vebehavi ori npr eschoo enwi sm.J sm .Koege .Surra .Aut ,R ,L ,A.(1992)Languagei l IDi t opmen andDeve a sorders . ,22 ,145一155 ’De 11 ) Koege 1988)Produc ingspeechusei l R L l l M D l 0 laut i i ldrenbyre i i i t t t nnonverba s cchi nf orc nga empt sJ.Aut sm ,.. ,G.( , . unap 1 andDeve opmen口u Di sorders . ,18 ,525-538. 2 ) 倉内紀子 ( ) 重度聴覚障害児の0歳台の言語指導プログラム. 聴覚言語障害, 19 1 1990 127一1 40 . , ) 三浦 哲 ( ) 聴覚障害幼児の社会的誘発性の評価法に関する予備的検討 - 評価項目とサンプリング間隔の選定にっいて -。 1 3 199 6 北海道教育大学コミュニケーション障害研究, 3, 11一1 9 ‐ ) 三浦 哲 ( 14 1997a) 聴覚障害幼児の社会的誘発性の評価法に関する予備的検討 (n) - 3~5歳児の 「話し合い」 活動の分析を 通して -。 北海道リハ ビリテーション学会雑誌, 25 4 . ,9-1. )三浦 哲( 1 9 9 7b)聴覚障害幼児の社会的誘発性の評価法に関する予備的検討(m)-分析時間の選定と評定者内信頼性の測定-。 1 5. 124.

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参照

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