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入門期文学教材の扱いとテクスト : 日仏比較・ローベルの作品を中心に

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(1)Title. 入門期文学教材の扱いとテクスト : 日仏比較・ローベルの作品を中心に. Author(s). 鈴木, 信義. Citation. 北海道教育大学紀要. 第一部. C, 教育科学編, 38(1): 19-34. Issue Date. 1987-10. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/5051. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . 入門期文学教材の扱いとテクスト - 日仏比較・ローベルの作品を中心に --. 鈴. 木. 信. 義. は じ め に. これまで私は, 小学校の教科書における文学教材があくまでも児童文学としてのすぐれた芸術性 を損わずに取り扱われる条件が整 ったのを昭和50年代以後とみなし,その際に行われ得べき授業の 1 往 ) あり方や方法理論について, 主として読者論, テクス ト論の立場から論じてきたつもりで ある,( たまたま, 文学教材をふんだんに扱いこの方面では日本より進んでいると思われるフラ ンスの教科 書を手に入れることができたので, 今回は入門期の日仏教科書における同 一作家による教材を取り 上げ, その扱いを比較しながら, 我が国の入門期文学教材の扱い方について考察することにする,. 1. フ ラ ンス に おける 入門期 教 科書と ロー ベ ルの 作 品. フ ラ ンスの 教 科書 と 文 学 教 材 フラ ンスの教育制度と教科書についての研究は, 教科書研究センター編 『教科書からみた教育過 5年のア ビ改革と 程の国際比較』 .6)中に詳しい, その総論編によると, 197 ,(ぎょうせい, 昭和59 1. いわれる教育基本法によっ て単線化された現行の学校体系の中で, 初等教育として6歳から就学の 小学校は第1学年から第5学年までである が, これを普通は準備級 (CP) , , 初級1年 (CEI). 初級2年 (CE2) , 中級2年 (CM2) と従来通りの呼称で区分していると , 中級1年 (CMI) いう, 但し, フランス では就学前教育も盛んで, 満2~5歳児を対象に幼稚園およ び小 学校付設の. 幼児学級で行われ, 就園率は100%近いとされる. 前記国際比較の総論編はフラ ンスにおける教科書制度にふれ, それは比較的自由で, 出版業者が 刊行する教材用図書の中から各県 ごとに選定委員会が 「選定リスト」 として登載し, 大学区総長に 提出し承認を受けたものの中から, 各学校の教員が主体的に独自に採択するのだとする, 義務教育 期間の小・中学校教科書は無償制をとっ ているが, それは貸与であっ て, 特に小学校では家での宿 題が廃止されており, 教科書は他の図書や教材とともに教室に備えつけになっているのが普通であ. ると言う, また, フランスにおける国語教書は, 各学年とも 『読み方と表現』 『文法』 の2冊から成り, 互い に関連した学習が進められるように構成されているの が普通のよう だ. 特に, 読み方のためにとら れる教材について, 『教科書からみた教育過程の国際比較・国語科編』 では, 「小学校初級から, 近 代・現代の著名な作家の作品が登場し, 詩や文学に関してはそのアンソロ ジーの観がある. 教材に. 採られている作品は必ずしも子供向きに書かれたものとは限らず, 著名な作品の ごく短い 一場面が 19.

(3) . 鈴 木 信 義 ) 採 用 さ れて い る こ と が 多 い.」 と し て い る. 鰹2. 私がたまたま手に入れ, これから考察しようとする教科書は, .Po i l 81年版, s eau ‐ e″ (琴鳥)19 yr ア シェッ ト (Hache t ) 社出版の読 本 であり, 編 者 は G.G工RAUDIN 並 びにj t V 工 とある G 0 e . . ア. シェッ ト社は1826年初等教育のために設立された伝統ある大手教科書会社 である.第1冊は第1学 年 (準備級) 後半から使用されるものと思われてCP/CEとあり, 1ページ34行で本文は全105. ページに及び, 堅牢な表紙で美しいカ ラーの挿絵がふんだんに使われてはいるものの, いかにも読 み ごたえがありそうな読本である, 全編文学教材というべきで, 絵本を中心にする児童文学作家延. べ24人の作品が課を形成し,それが全6 9節に分けられて収録されている,フラ ンスで有名なブリュ 『 f ノフ (Brunho d 小象ババール ) J の の物語』 の 一節があったり, グリム童話や外国人作家のも , ,e の も あ る, そ の う ち, 現 代 ア メ リ カ の 絵 本 作 家 ア ー ノ ル ド・ロ ー ベ ル (Arno ldLo be l ) の作品をこ こで取り上 げ, 日本の教科書における取り扱いとの比較を試みてみたい, ロ ー ベ ル は, 1933 年, ア メ リ カ のカ リ フ ォ ル ニ ア 州 ロ ス ア ン ゼ ル ス 生 ま れ の 絵 本 作 家 で ある ア .. シェッ ト社の1学年用読本では第3課と4課にローベルの作品が登場し, 第3課の題は 『ふくろう. の ユ リ ュ ル』 (Hulull bou) と して, 「き み ょ う な こ ぶ」 (Des bosses atranges ) と 「2階と 1 e hi 階」 (島age et rez‐de‐chaussきe) の 二 節 に 分 か れ て い る, こ れ は 1975 年 出 版 さ れた ・OWL AT. HOME″中にあるもので, 邦訳では三木卓によっ て1976年に文化出版局から『ふくろうくん』とし て出版されており, アシェッ ト社読本に採録されている話は「こんもりおやま」 「2階と1階」 とし. て訳されているが, 読本では前話が10枚の挿絵のうち2枚, 後話が8枚の挿絵のうち3枚が採られ て い る に す ぎ な い, 読 本 の 第 4 課 は 『み つ ばち と どろ ん こ』 (Les Abe i l l esetlaboue ) と題し, こ れは 「大変しゃ く に さわ っ たねずみ」 (Une souris tres contrariee) と 「ね ず み の 家 で」 (Chezla MOUSESOUP″ 中にあり, 同年 に三木卓によっ て邦訳され文化出版局から出版されて いる 『おはなし ばんざい』 中に 「みつばち と どろんこ」 と題されてある話で, アシェッ ト社読本ではこれを前後二節に分けている. また, 読. i ) の 二 節 に 分 か れ て い る, こ の 作 品 は 1977 年 出 版 さ れ た sour s. 本では, 全8枚の挿絵のうち3枚が採られているにすぎない,. 学習 指導 計画と 『黙読 練 習 帳』 教科書研究セ ンター編 『教科書からみた教育過程の国際比較・国語科編』 によれば, 日本の学習 指導要領にあたるフラ ンスの 「学習指導計画基準」 ( 1 975年教育基本法に基き, 1 977年以降公布) 「 「 では, 小学校準備級 (第1学年) の 指導目標」 を 学習技能の基礎原理を習得させること」 とし, 「指導内容」として 「①話し言葉」 「②書き言葉」 「③言語」の三部に分けて述べられていると言う , . このうち, 読本が主として関係するのは「②書き言葉」 であると思われるが, この項では, 読み方, 書き方, 綴字の入門, 文章による表現について 指示されている. その中の 「読み方」 については, 「学校の内外で提供される文章に自発的に関心を示し これを読もうとすること 音節に区切るこ , , 2. となく, 句読法とリズム, 段落に十分注意して正確に発音し, 読み誤ることなく音読すること, 簡 潔なテキストを黙読 し, 理解したことを身振りや表情で表し, あるいはコメ ントを加えること, 読 んだテキストの内容を話したり, 要約したりすることが できるように指導すること」 などを求めて いるとする. また, 「文章による表現」 について, 「テキストやさし絵などに対して行われる質問に 答え, 情報を与える形式で短い手紙を書かせたり, 物語や詩などを作らせること」 を求めていると するのも注意するべきである, 一 方, 全学年にわたっ ての 「指導上の留意事項」 に目をやると, 「①国語科の位置づけ」 として , 授業のあらゆる活動の 一端を担う国語教育として特に留意するべき点を次 のように掲 げて いる,「第 20.

(4) . .テクスト 入門期文学教材の扱いと. 1に, 国語教育は人間形成に欠かせない手段であるから, 個性の開花発揮に不可欠な話し言葉およ び書き言葉の習熟に努めさせる. 第2に, 記憶力・注意力, 厳格さを重んずる精神, 判断力・思考 力, 努力への 意欲を鍛練するものでなければならない,」と, 留意事項は更に, 「②伝達と表現」 「③ 読書」 「④文法」 「⑤語い」 「⑥正書法」 「⑦書法」 「⑧詩」と続くが, これら全てが当然のこと入門期 3 注 〉 から心して行かね ばならないものと思われる.( ″ 「 l i アシェッ ト社読本 Po ‐ s eau e も上記 学習指導計画」に則っ て編集されている と思われるが, yr i i l i これには 『黙読練習帳』 ( enc euse) が つ い て い て, こ れ を見 る こ と に よ っ て r de lecture s cah e lyre″の 最 初 の 本 は, - - 読 書 の 基本的な学習方法がわかる, まず, 準備級用序文には, 「 Poi seau ‐ 方法をもっ てであろうとなかろうと -- 書きこと ばの習得の最初の段階 を終えた ばかり の子供た ちにむけられている. この時期の子供は芽生えの段階にある読者であり, それ故に彼は, テクスト を前にして, 次第に自律的な態度をもたね ばならないだろう. この練習帳は可能な限り真実な読み 方, 即ち意味を追求し掘り下 げて行く行動を取得するための助けとならね ばならない. それは仮説. とその検証という鋭敏な作業, テクス トの指標や記号によって練習するという 作業によるの であ る,一 (筆者訳) とある. 以下要約すると, 教材としては子供たちの期待感を促すような親 しみを与 える物語を用意しなければならないこと, 殊にフランスでは幼稚園教育のおか げで, 子供たち は物 語の構造や 登場人物 の性格のタイ プ, 場面の状況や物語固有の言葉に対する直観的な知識を得てい るので, そう した子供たちにそっ て期待感を促すよう な仕方で, 文化的・意味論的・言語学的指標. を豊かに把握するようにテクストを編纂する必要があることを述べている. また, 多くの練習は, 仮説から検証へ, そしてこうして得た情報から新しい期待へと作用するところの記憶を鍛練するこ とを目的としていること, 練習に続いて難語句の解説 があること, 場合によっ ては, 辞書への手ほ どきとして練習帳巻末にある単語集を参照するように指 示されている語があることについて触れて いる,. 3. 『み つ ばちと どろ んこ』 に おける 作 業 の 実際. 今回比較してみたい日仏文学教材の 扱い方に関しては, アーノルド・ロー ベルの作品を取り上げ, アシェッ ト社 『黙読練習帳』 ではどのような問題練習を作業として課すものなのかを見ることにす l l る. 例にあげるのは, 第4課 『みつ ばちとどろんこ』 (Le esetlaboue) で あ る が, そ の 問 sAbei 題原文は図表1に掲 げる通りである. この課を前後二節に分け,前半は「1 とてもしゃくにさわったねずみ」(Unesouristrさscontrar‐ i る ) と題している. 設問1は, 「話しているものの絵を書け」 として, 「ぼく は頭のてっ ぺんにはち e のすなんかのっ けておきたくない,」というせりふを吹き出しに入れて提示し, ねずみの絵を書かせ る問題である, 設問2は,「ばらばらにしてある単語の中で, 末尾が同じ音のものを2つずつ結 びつ i 0の単語を提示してある が, 必ずしも既出の単語 ばかりではない. 設問3は, 「mo けよ,一として1 , として6語 し 次の単語の欠けた部分を補え i 同じ綴りを発見した後 d i b の3語を観察 t ro o s 」 」 , , . , を提示している. 設問の後に, 「難しい言葉」 として, 「耳なりがっんぼに した:それはあまりにう るさかったのでほとんどつんぼにしそうだっ た,」「沼地とは湿った泥だらけの地質である.(それは 泥と水で浸された土壌から構成されている.)」 と説明されている. 最後に, 「単語集で探すこと」 と ″ (住みか) を提示している して unl i og s . i ) と 題 し, 1~ 4 の 設 問 を 課 して い る. 設 問 1 は, 後半は 「1 1 ねずみの家で」 (Chezlasour s 「適切な答えの前 に十印をつけよ 」 と問い, 「はちを厄介払いするためにねずみは」 として, 後に . 続く選択肢を 「穴の中に入る.」 「沼地の泥の中に入る.」 「火に近 づく.」 とあげている. 設問2は,. 21.

(5) . 鈴 木 信 義 図表ー 4. アシ ェッ ト社版黙読練 習帳から. Lesabe〃 ′ esef′ a boue. ) i / - Z g s s “gc錫毎 々”ZPα〆 8 . Veu× Pas ’ d id unn ’ d i l l abe es Surぽ l atet e. 2. 尺8 Z Z ed β s’加お ’ ェPの 庇‘ ×′ 〃例の態偽 Po z″ αひoか 左 ’ e z f ‘ れあれβso“ ,d 如 月“ .. βズの“力盤 grenou i l lemou i l l e .. l ourdaud. i l l e grenou. i l l ore e 3. i l l abe e. i l l i ta s. boお. i s gr l l moui e. 0bservel i i i i t l i l esmot s :mo i s rt rouv邑ceqぜi joutel sontdepare a eaux mot ssu vant s .Aprさsavo ,dro ,bo , ,. isontinco l ・ np et s : qu. さ‐v”c 1 v”r‐tur e・aper cev”r‐t 1 , .-v“ . 乙e f lきta i if s“ 2 0 sd ts tpr z扉α/ B S ′Lebourdonnement 蘭昭云 αsso z ’霧s tq直lvousrendai ‘ s αれi ′i esquesourd or . in humi tunt deetbo i les d d戦 一Un, ’ 2 α婚姻gees ra tform邑deboue t d a er e z ‘段錦( ) e e r r e r e m pe e u . , A d i z eたたer dα”s′ 8 迄群q z fα unl og s .. ‐ なe ix devantla bonnel t 邑Ponse I D sunecro . Poursedabar i l l 1 i ras serdesabe es r as o u s : ,. □ entredansuntrou. □ entredansla bouedu mar己Cage, ’ ’ □s approched unf eu . . . !釧 d c 3 So fメフ zd省’ 2 8′ 8 カカセ q zd の““β“ / e“ z β#β 顔s セ . Desabe i ー l L i b i tl esdansun marをcage as o u r se a o u e srus邑e . . Unesour . i i des mot 4 Vo l i c s :’ ’ z o z f s超物 桝の抄るα‘多so z f“$’ “emのもs霧帆の2 r c e pわれgersのo”“ge〃o“ gne en rouge . Sou ’ ’ tousceuxot inson b l ll ta t dl onret rouveuncer t t e n e u o u sc e ux o onrerouveunaureson , . ’ び“’ z d城α ′ iser ecequ l l tdesa il i “◇ αs〆/ e des可α〃“api taus ′′ t 8 ea mangeretoa工 onrecoi s esvi s eur s .. 「ねずみは家に帰 っ て何をする のか 」 として書かせる欄がある 設問3は 「この話によりふさわ . , . しい題に下線を引 け,」 として, 「沼地の中のはち -- ねずみと泥 -- 頭のいいねずみ」 と選択肢 を並べている. 設問4は, 「ここに単語がある.」として9語をあげ, 「同じ音をもつものすべてに赤 線をひき, 他の音をもつものすべてに青線をひげ.」として二群に分 ける問題である. 設問のあとに, 「難しい言葉」 として 「居間:食事をしたり 訪問客を接待したりする 部屋 と説明されて いる 」 , , . 『黙読練習帳』において設問として課する作業は その序文に述べる理想 に照らしてみると いさ , , さか単純すぎてもの足りないような思 いを抱かせる, しかし, 綴りや発音に関する練 習 が多いのは, フラ ンス語のその面における 習得の困難さからして当然であろう し, また, 音声的練習を多くする 22.

(6) . 入門期文字教材の扱いとテクスト. ことによ って, フラ ンス語に独特の洗 練された典雅なリズムをおのずから習得することになるので. あろう, 興味深いのは, 1-1の設問で, 日本では吹き出しにせりふを書 かせるのが小作文の練習 にもなっ てよくなされる作業であるが, ここではせりふを先に与えて絵を書かせる点が変わっ てい る. これは, 身振りや表情によるコミ ュニケーショ ンをも重視するフランスの国民性と関係してい るのだろうか. 序文にもいうように, もっと本質的なこととして,「得た情報から新しい期待 へと作 用するところの記憶を鍛練することを目的とする」 ことこそフラ ンス流読みの方法であろうが, そ うした意味では, 1 1-1, 2, 3の設問に工夫の跡を見るべきであろう. 又, 我々 にとっ て何より. も特徴的であるのは, 設問の終わった後に, 難語句について解説 したり他の語句にいいかえたりし ていることであり, 更には, 練習帳の巻末にある単語集を参照 にする語を指示し, 辞書をひくため の訓練をさせようとすることである. ここに, 言葉に対するフランス式厳密さがうかがわ れ, 我々 にも考えさせるものが多い. いずれにしても, 全編子供 の興味をひくような児童文学作品を多量に. 並べ, 短時間に集中的に, しかも楽しみながら読み進み, 様々 なドリルを課しながら洗練された フ ランス式言語行動と本質的な読書方法を身につけさせようとする意図が見て取れる.. 1 『おて が み』 (ロ ー ベ ル作) の 扱 いをめ ぐっ て 1 1. ロ ー ベ ル 作 品の取 り 上 げ方に おける日仏 の相 違. 日本においてアーノルド・ローベルの作品が紹介され, 世に広く知られるようになったのは,197 0 年代に入っ て文化出版局がシリーズとして出版しはじめてからと思われる.即ち,『どろんここぶた』 (岸田衿子訳, 1 971年) を初めとし, 『ふたりはともだち』 『ふたりはいっ しょ』 (ともに三木卓訳, 1 972年) 等がその早い時期のものである. 時あたかも, 日本では昭和43( 1 96 8 ) 年学習指導要領が 告示されてその中に読書指導事項が新しく入ったことから, すぐれた現代児童文学を積極的に国語. 教科書に取り上 げようとする動きが活発 になり, 特に昭和5 0年代( 1970年代後半)に入っ てからの 4に 注 文学教材の変貌ぶりには目をみ はらせるものがあっ たことは, 既に筆者が論じた通りである,( う した潮流の中で, ローベルの作品は, 昭和55( 19 80 ) 年度版教科書から登場することになる. 即 『お手紙』 として採録さ れたのがそれで こ に ち, 教育出版1年下に 『おてがみ』 光村図書2年下 , , 『 「お れらは同じく, 上掲の邦訳 ふたりはともだち』 (原題 FrogandToadar i 1 9 0 ) 中 の 7 ends eFr , てがみ」 に拠ったものである. また, 昭和61年 ( 19 86 ) 年度版からは, 日本書籍2年上に 『早くめ 『 をだせ』 が採録されたが, これは上掲邦訳 ふたりはいっ しょ』 (原題 Frog and Toad Together , ) 中の 「はやくめをだせ」 に拠っ ている. 教育出版と光村図書の教科書では, 原画の挿絵を全 1 972 1 0枚中9枚, 全く同じものを採って載せている, また, 日本書籍では全1 2枚中のすべての絵を載せ ている. この点, フランスではごく数枚の絵しか採らず, 活字を中心にしているのに対して, 日本 では絵本の雰囲気をそのままに与えようとしていて, 大いに異っ ている.. そもそも, アーノルド・ローベルの作品の中で, どれを教材としてもっ てくるか, 日仏 を比較し て国民性から来る違いがあるように思える. フラ ンス では, 『こんもりおやま』 や 『うえとした』 の ように, 一人ぐらしの一風かわ ってユーモラスなふくろうくんを主人公に自分の錯覚や不安の意識 がもたらすどた ばた芝居のようなものであったり, 『みつ ばちと どろんこ』のように, 頭上にはちの 巣を作られて大あわてのねずみが知恵とユーモアで見事はち達を撃退させる話などというように, スピーディ で, フランス風エス プリのよくきいたものである点が共通する, これを教材とする学習 も, 主人公の動作や言葉の意味, 音韻やリズム, 文字の綴りを理解し練習するのが中心となる, 一 ・. 23.

(7) . 鈴 木 信 義. 方, 日本の教材 『おてがみ』 では, 同じくローベルらしい どこかとぼけたユーモアの感じられる世 界ではあるが,さびしがり屋のがまくんとそれを励ますかえるくんという しんみりとした話であり, そこに, 二社ともに掲げるように,「気もちをかんがえながら」読もうという学習目標が設定される, また, 「がまくんやかえるくんに, てがみをかいてみま しょう.」 (教出) とか, 「がまくんに早く教 えてあげたいと思ったこと」 を 「ノートに書いてみましょう.」 (光村) というように, 多少複雑な 書く作業が課せられるのは, 平仮名さえ一通り覚えてしまえば, 早い時期から文章表現の可能な日 本語の特色によるものであり, ここに日本において独自な文学の授業への道が開けてくると思われ る.. 『はやくめをだせ』 (日本書籍) に ただし, 日本で教材として採られているロ← ベルの作品でも,. なると, 例によっ てさ びしがり屋のがまくんと彼を励ますかえるくんの話ではあっ ても, 一刻も早 く花の咲く庭を作ろうと様々 に試みるがまく んの動作が愉快であり,無条件に楽しめる話であって, 設問も二人の 「ようすをよみとりましょう,」 となり, かえるくんが 「どんなち ゅういをし」 , がま 「 くんは花に どのようなせわをしましたか.」という具合に,二人の行動をおさえる学習が中心になっ ている. これは, 文学教材を扱う際の, 一つの新しい あり方と見ることができる. 2. テク ス トと読 者. 以下, 上記日仏の比較の上に立っ て, アーノルド・ローベルの作品 『おてがみ』 を教材として授 業で扱う方法について考察することにする. その際心がけるべきことは, 文学作品を扱う場合には,. どんなに低学年であるうと, 読者としての子 どもが多義的な美性をもつ作品に感動し, 意欲的にそ の意味を理解しようとして活発 な言語活動をしていく中で, 母国語に関する様々 な学習をなしとげ て行くことでなけれ ばならないということである. こう した観点に立っ て, とりあえず, 筆者がこ れまでの他の論稿で種々 論じてきたことを整理してから進みたい.(灘) まず, 教材である作品を普通無意識に 「テキスト」 と呼んでいるのに対して, 筆者は, 最近フラ ンスや ドイ ツを中心とする 「テクス ト」 論を積極的に取り入れたいとする立場から 「テクスト」 な る用語を使用 していきたい. フラ ンスのロラ ン・バル トは, 作品とテクストを区別して, 「作品は物 質の断片であっ て (たとえばある図書館の) 書物の空間の 一部を占める. 『テクスト』 はといえば, 方法論的な場である,」 として, 「『テクスト』 は, ある作業, ある生産行為のなかでしか経験されな い,一といい, それは読者に実践的な協力を要請するものだとする, 即ち, 読者はテクストを生産し, 鰹6 )我々 が教室で文学作品をテク もてあそび(演奏し) , 解体し, 行かせるものであるべきだという. ストとして使用 し, 活発な言語活動へと誘う場合にも, このバ ルトの考えが生かされるべきものと 思う.. ま た, ドイ ツ の S,J,シ ュ ミ ッ トに よ れ ば, 作 品 テ ク ス ト を 「美 的コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ンの 客 体」 と. 見なし, それは多価性・多義性・多機能性をもつものであって, その特徴的な条件として, 一つに は構文的・形式的なテクストの戦略の強調ということ があり, 今一 つには通常の情報的なコミュニ ケーショ ンでは支配的である受容の仕方を指示する部門を縮 小することがあるのだという. した. がっ て, こう した作品テクス トの美性を実現する受容者は, みずからも意識して生産的にならなけ ればならない. 即ち, 自発的にテクストにかかわり, 作品テクストがテクスト特徴に由来する有意 味な役割を演じうるよう な, 適切な 「コミュニ ケーショ ンゲーム」 を創出 しなげれならないとす 注7 ) る, (. 同じく ドイ ツのW. イーザーによれ ば, 虚構言語テクストを発話行為と比較 して, 虚構テクスト に特有なものとしてレバ ートリィ (貯蔵) とス トラテ ジー (計略) を考える. 即ち, 虚構テクスト 24.

(8) . 入門期文学教材の扱いとテクスト. では,さまざまに異った慣習を水平に再組織し,現実とは相違するレバートリィ という準拠枠を作っ て い る が, 一 方, ス トラ テ ジ ー と い う 発 話 内 的 な 「手 続 き」 をも っ て レ バ ー トリ ィ の コ ン テ ク ス ト. を組み立て, これが読者の注意を喚起し, テクストに招きよせ, 反応する契機を与えるとする, そ して, そのストラテジーの任務という べきものは 「既知のものにひそむ意外性の露呈」 であり, こ. うした意外性の露呈こそ虚構テクス トがねらう美的作用に直接かかわっ ているとし, こう した美的 作用を生じさせる箇所として 「空所」 という言葉を使う, 「一見 とるに足らない場面で語られぬまま にされたこと, 会話の中での飛躍, こう したことが読者に空所を投影によっ て補いたい気持を起こ させる, 読者は出来事の中にひき入れられ, 語られてはいないがこのように考えたはずだと想像す るようになる. これがダイナミックな過程の始まりである. 語られた言葉は, 語られぬままになっ ていることに結びつけられて, 初めて言葉としての意味をもつように思える,」㈱)と, イ ーザーは空 所の効果について述べている. 彼によれば, この 「空所」 こそ作品構造の 「関節」 であり, セグメ ント間の結合の留保によってセグメ ントの相互投影の場を作り出すことを可能にする部分である.. また, この空所を主題化することで, 読者に自己の関心の方向を発見させ, 一方読者は想像によっ てこれを充足しながら主題の 「意味」 を 「構成」 して行くのであるとする. また, テクス トのスト ラテジーに導かれて空所につきあた った読者は, 自己の記憶に沈澱している知識を呼び起こしなが. ら作品の意味を求めダイ ナミックな構成行為をしはじめるのであるが, W, イ ーザーはこれに関し て次のように言う.「個人の知識はどれほど異なっていようと, 読者の側のかかわり方は, テクス ト に示された準拠枠によっ て制限されている. 図式は明示するところが少ないために空白形式の形を. とり, 読者はそこに自分の知識を好きなだけ配合して注ぎこむことができる, こうして, 図式は読 者の想像力に一つの形式を与える が, この形式は同時に, レバ」 トリィ がイメージ形成にとって決. 定的な機能をもっていることを明らかにする, 社会規範, 時代風俗, 文学上の引輪等が図式構成の 要素となっているが, そのような図式は, 読者のうちに喚起された記憶ないしは知識の蓄積に枠を 注 9 ) は め る.」 と. (. 我々 は, W. イ ーザーの精細な分析を国語科授業に応用 しようとする時, 二つのこ とが考えられ ると思う. 一つは, 準拠枠である虚構テクス トの構造に則り, レバートリィ とストラテジーの図式. を明瞭に誤りなく読みとり, 作り上げることである, 今一つは, この図式を作り上げる作業の中で, 空所をとらえ, 児童読者としての生徒をして ダイ ナミックな意味の生成と構成行為へとむかわせる ことで, これこそ文学の授業としては本質的な作業である, 3. 教 材 『おて がみ』 のテク ス トと授 業. 今さら言うまでもなく, 文学教材は児童読者に感動体験を与えるものとしてある. しかしそれは 前節で論じてきた如く, 読者としての生徒を, 作品テクス トの複雑な美性に深く反応し, 生き生き. とした言語活動へと誘うものでなければならない, このためには, まず教師自身が読者として作品 テクス トに立ち向かい, 生徒共々 に, 構造を分析して明瞭な図式として提示することである, また, 作品テクストに本来的に存在する 「空所」 を見い出し, ダイ ナミックな意味の生成と構成行為へと 向かわせることが必要となる. 以下に, 教材 「おてがみ」 の分析と授業の方法を考察するにあたっ て, 将来教師になろうとし未だ大人と子 どもの間を自由に行き来 できる存在と思われる教育大生の 意識を調査し, 末尾 (図表5) に掲 げておいたので, それを適宜参考にして行くことにする. アーノルド・ローベルの 『おてがみ』 における美性は複雑で, 児童文学者今江祥智は, 「この広い. 世界の片隅で目立たずひっ そりと, しかも生きる時間を大事に暮らしている」 がまくんとかえるく. 注1 0 )と し て い る ま た 訳 者 の 三 木 卓 は 「ロ ー ベ ル んと の 「と んち ん か ん に も 心 棒 た れ る 友 情 噺」( , , . 25.

(9) . . 鈴 木 信 義. の 童心ともいうべきものが, かえるくん・がまく んにかわいらしく生き生きと託されている」 とし, 「一種の友情ものがたりでありながらそういうものの陥りがちな嫌味がなく爽快ですらある」{ 1 1 ) 注 とする. 「学生の意識調査」 でも, 「1, 『おてがみ』 を読んで, 感じ思ったことを3点あげよ」 とし たところ, 多くの反応が上がっ たが, 最も多い 「かえるくんの優しさ・思いやり・友情一 の指摘は 当然として, それが 「ほのぼのとした描写の中でよく表現されている」 と指摘している点が重要で ある. また,「手紙 を運ぶことを快くひきうけ, 誠実に約束を守るかたつむりく んのがんばっ ている. 姿が目に浮かぶ」 ことは, 小学生の感想にも類似の表現で上 げられるもので, この作品のかなめと なる要素であろう,. この作業テクス トの構成を教育出版教科書によっ て見ると, 1テ テアケによ っ て3段落に分けられ るが, 1・1 1段落を更に二つに分けて次のようにする の がよいと思う. 1( 1 ) 一度ももらっ たことのない手紙を待つ がまく んのふしあわせで悲しい気分と, それに同情 す る か え る く ん.. ( 2 ) 急いで家に帰ったかえるくんはがまくんに手紙を書き, かたつむりくんに配達を託す. 1 1( 1 ) かえるく んはも どっ て, 昼寝をしているがまくんに手紙を待つようすすめ, かたつむりく んが来るのを待つがいっ こうに現われない,. { 2 ) 窓の外を見つめ続ける理由をがまく んに聞かれ, 自分が出した手紙の内容を打ち明けてし まうかえるく んと, それに感動したがまくん. そして 「しあわせな気もち」 の二人. 1 1 1 4 日たっ て, かたつむりくんから手紙を手わたされ, とても喜こぶがまくん . ところで, この教材で実際 どのように授業が行われるものなのか, 附属函館小学校1年藤川隆級 にて参観をした. 藤川教諭には, 無理なことをお願いしたが, いずれにせよ, もっ ともやりやすく. 図表2 藤川教諭の板書 ふ し あ わ せ ▼{ な 泌長 ・身 ℃ 気を もちっ し せ う. . 大 い. . 一 一 た た た 「 まか 「 をな す 呈 い い [ H H =ぐ= E E E E ト 」 お や せて くれよ す るぜ は フラ ッ シ ュ カー ド. 26. 。 」. 。 」 一 一. い. そ. ぎで. き. 「 い 「 計 い ・ いえへ . か か え 墓ら とi , みえ み ふ ん 夫 、』 か を に ぴ え と び ふうとうに入れ な つ とる oう ふ な っ び 出 。 y にに か る に 一 か o す を み 。 か を く 見 つ ける る 。 H 目 ] o。 一 ん いえか. . お. お. . て. て. が. が. み. . ( ば め ん 2 ). .

(10) . 入門期文学教材の扱いとテクスト. 授業の盛り上がる場を設定 してもらった. 時は昭和62年2月 27 日 (金) 3教時, 図表2がその時 の板書である. 私の言う1{ 2 )の場面であるが, 本時の目標は 「①がまくんのために手紙を書いたか 「 えるくんの気持ちを読みとらせる」 , ②手紙を届けることを引き受けたかた つ むりくんの気持ち を 「 読みとらせる」 , ③自分の問題と結びつけながら, かえるくんやかたつむりくんの気持ちを, 意欲 的に読み取ろうとさせる.」 の三点を掲げていた,. 同校はこれまで, 生徒の自主的学習意欲を喚起するため, 場面ごとにカードに各自の問題を書き, 教師は授業の中でこれを取り上げて行くという方法をとっ ているが, これは, 私の考えるテクス ト と読者という観点からも有効である, この1( 2 )の場面であげられた生徒の問題は, 「①なぜ, かえる 「 くんは, がまくんに手紙を出したのだろう」 , ②どう して, かえるくんは, 大急ぎで家に帰ったの 「 「 だろう」 , ③ どうして, かえるくんは, かたつむりくんに手紙を頼んだの だろう」 , ④ どう して, 「 かえるくんは, 家をとび出したのだろう」 , ⑤鉛筆とか紙は, かえるくんの家にあるのかな」であっ た.. 本時は以下の4段階に展開した, ①問題意識を持つ, -o場面を読み, 自分の問題と予想を確か め, かえるくんのやったことを確かめる, (動作化) ②追求活動をする. -oどう して, かえるく んは大急ぎで家に帰っ てきたのかを考える,(家に帰っ てからの様子を表わす文を抜き出し, 主語の ない, たたみかけるような文であることに注意させる. 又, 動作化) oどう して, かえるくんは. 家からとび出したのかを考える, (かえるくんの考えていることを, 自分なりのことばで表現させ, ハート型の枠の中に板書する,) 0急いでいるのに, どう して, かたつむりくんに手紙を頼んだの か話し合う, (・自分でするのがめんどうだ,・自分でしたら喜ばない,・急 いでいる時にかた つ むり くんに会ったので,・かたつむりくんはゆう びんやさんかもしれない,). ③本質を把握する. -0 かえるくんになっ て, かたつむりくんに手紙を頼んだ後, 心の中で思ったことを書く, 0かた つ む 「まかせてく れよ」 「す りくんになって, 「すぐやる ぜ」 と言っ た後, 心の中で言っ たことを書く, ( ぐやるぜ」 の面白さに注意, 吹き出しは, どちらか自分がなりた い方にする.) ④発展する. -o 次時にはどんな問題を考えていきたいか確かめる, 確かに, 「学生の意識調査」 から見ても, 2. 「印象に残り, 問題にしてみたいと思っ たこと ば」. の 第 一 に, 「ぼく, もう い え へ か え ら な く ち ゃ, が ま く ん. しなく ち ゃ い け な い こ と が あ る ん だ」が. 上がり, それに続く1( 2 }の場面は重要である. また, 意識調査3. 「文中の語を手がかりに, 十分に 想像をはたらかせてイメージ化してみた い個所一の中でも, 「かえるくんが大いそぎで家 に帰り, が まくんに手紙を書いた時の気持ち」 を上げるものが40人もおり, これは, 意識調査4. 「この作品 「 でどんなことを教えたらよいと思うか」 に多く上がっている 「友を思う気持ち」 , 相手のさ びしい 気持ちを理解してやる大切さ」 にかかわっ てくる場面として, この物語の主題に直接つながっ てい る,. ′. 藤川教諭がこの場面を選んで取り上 げ, 生徒の自主的な問題意識を巧みに拾い上げながら活発な 言語活動をさせ, 板書にその図式を作り上 げて行っ た授業は見事であっ た, 特に, 「追求活動」にお いて, 「大 い そ ぎ でい え へ か える」 か ら 「い え か ら と び出 す」 の 「大 い そ ぎ」 「と び 出 す」 の 語 を 動. 作化を通してイメージとしてしっ かりおさ え, この二つの動作の間の様子を表す文 「えんぴつとか 「 「 「 『 み を見 つ け る」 , か み に な に か を か く」 , か み を ふ う とう に入 れ る」, ふ う と う に が ま く ん へ』. とかく一 をフラッ シュカードで提示して, 一連の動作をおさえると同時に, 主語のない点 が急いで 行動するさまを示す畳かけるような文章表現であることを示すとして注意させたの は配慮が行き届 い て い た. ま た, ハ ー ト型 の 枠 の 中 に, 「どう し て, か え る く ん は家 か ら と び出 した の か」 と して, 27.

(11) . 鈴 木 信 義. 生徒自身 の言葉であげさせたのは, おのずから, さ びしがり屋のがまがえるくんへの同情 を示すか えるくんのやさしい心の内実をつかませる作業となっている. そして, 「本質把握」 の段階で, 「か たつむりく んに手紙を頼んだかえるくんの気持ちを考えて, 吹き出 しに書く」 作業, また, 注目す べきはかたつむりくんを問題にし, 「まかせてくれよ」 「す ぐやるぜ」 という言葉の面白さを考え, 更に, 「かえるくんから頼まれたかたつむりくんの気持ちを考えて, 吹き出しに書く」作業を課して. いる, これらの作業は, この作品テクストで重要な意味をなす個所をとり上 げ, おのずと物語の関 節となる 「空所」 をとらえて, 意味の構成作業をなしていると言っ てよい, 藤川教諭の授業は, 現在, 文学教材を使用 した授業の中では最良の部類に属していると思われる. 一方, フラ ンスでの授業が実際 どのようになされているかわからないが, 生徒各自による黙読を重. 視していることは確かであろう し, 黙読練習帳の作業からも明らかなように, 言葉の意味や, 音韻,. 語の綴りを重視し, 内容をとらえるにしても, 記憶力に働きかけ, 主人公の行動をとらえることに 中心があるように思われる. これに対して日本では, 生徒全員 を授業に参加させるために様々 な工. 夫がなされ, また, 1年生から文章表現が可能である強みを利用し, 文学に本質的な意味の構成行 為が一層深く行われる可能性をもっ ているだろう. もちろん, フラ ンスでは話し言葉による表現を. 重視し, その面で豊かな成果を上 げており, 我が国ではこの点末だ遅れているのは周知の事実でも あ る.. 4. 構造分析と文学の授業の可能性. 2 )の場面を取り 上げ, 生徒に動作化をさせながら興味・関 前記藤川教諭の授業は, 動きのある1{ 心をひき つけ, 作品テクス トに反応し意味を構成して行っ たものとして評価したい, しかし, 物語 としての本質的部分は, むしろこれに続く1 1{ I X 2 )の場面にあるといえよう. 何故なら, かえるくん の行為 ががまくんに通じ, 二人が友情 の確信による 「しあわせな気もち」 にひたることができるの. はその場面に 至っ てであるからである, そして, 困難さを伴いはするが, 文学テクストのもつ味わ いを十分に汲みつくすことが出来るか否かも, かかっ てその場面にあると考えられる, ロラ ン・バルトは, ラ ジカ ルに 「物語の構造分析」 を試みて知られているが, 彼によれば, 我々 が 「場面」 と呼んでいるような部分を, 物語の機能的包括として 「シークエンス」 と言う言葉を用 い, それは, 連帯性の関係によっ て結ばれた核の論理的連続であり, 名詞でもっ て命名 できるもの であるとする. この命名 を 「おてがみ」 にあてはめれば, 1① 「がまくんの悲しみ」 →1② 「かえ るくんの書いた手紙」 →1 1① 「手紙を持つ時間の長さ」 →1 1② 「かえるくんの告白・友情の確認」 →m 「手紙を受取っ た喜び」 とでもなろう. バル トのシークエンス分析は, まず継起的・因果的であっ て物語の蝶番となる 「枢軸機能体」 を 明らかにすることであっ て, これは 「行為の機能性」 というべきであるが, 物語にはそれに組み込 み的に働く 「指標」 があり, それこそ, 隠味的で, 「存在の機能性」 というべきものであるという. したがっ て, この両者の関係を明瞭な図式に表現することによっ て, 物語の複雑な美性が明らかに なるであろう.. 1①のシークエンスの構造分析の図であ 図表3に示したのは, バ ルトにならっ て, 私が作成した1 る, ここでは, 行為を示す言葉よりもむしろ, 会話を核としてその論理的な連続を結ぶと, 手紙の. くるのを気づかい, なんとかがまくんを元気 づ けようとするかえるくんと, 全くあきらめきっ てい るがまくんの応答が平行線のまま進行する, その場面に組み込み, 働きかけているのは, 友情の指 標ともいうべき 「おてがみ」 と, それを託されて運ぶかたつむりくんのイメージである. かたつむ りくんの歩みの遅さは, 逆に手紙への期待の強さを増幅し, それと表裏の関係になってこの場に働 28.

(12) . 入門期文学教材の扱いとテクスト 図表3 1 1① 「手紙を待つ時間の 長さ」 のシークエ ンス分析. か たつ. か た つ むりく. む りく んは 、 ま だ や っ てき ま せ ん 。. かき で もょ も しう ね 、 れは ない 、 がま んは だ 、 よれ く ま 。か くん だ が ん。 。 や き っ みに てき おて ま せ がみ ん 。 く れ る. か た れひ つ むり る ょっ かも く と しし んは. . の ぞ きま. . し た 。. . だぜ ば い まま だい ば から ぜま 。 か o まで らし き きで 、し ょ、 い よ う だれぃこと だ い うな っもおて て 、 がみ よ おな 。 じく だろ れ なか うよ っ 。た ん. . れて 、 ない 、. ー か ぐ. . まて な、 つき だ まだやーゆ う いだ だろ れ び か ん うが っ う てきませ 。きみにて け を見. の のか ぞ きま. し た壕 。. .. か こ ぼ ぼ く くに に て てがみ が を く れ る人. 望みき. . 喜 義 醒 が ん 。 み を く く. . そ ん な こ と あ る もんかい. ま し. り ( か え る く ん ). 友. 助. た 。. Oも. ぼ ぽ くい く、や 、 もだ よ も うま う O っ てい. 1ふしあわせl. ( が まく ん). るの. な んて. 、 あき. 、 い る とは. あ き し たよ. 思 えない. 標. か た 8=. . . . . 指. 指. 。. よ 。. きかける. 「学生の意識調査」 でも, 3, 「十分に想像をはたらかせイメージ化してみたい個所」 と して, 「かたつむりくんが一生 懸命, 四日もかけて手紙を運ぶ所」 が, これに続く場面の 「がまくん とかえるくんが手紙の来るのを幸せな気持ちで待っている所」 と並んで多く指摘されているのも, この間の事情を証拠立てていよう. 今江祥智のいう, 「とんちんかんにも心樽たれる友情噺」の味わ いをかみしめるためにも, このかたつむりくんのイメージを何とかうまくとらえたい. 「 また, 図表3で, 「かえるくんは, まどから~見ました. (のぞきました.)」 , かたつむりく んは まだやっ てきません.」の3回の繰返しが, 期待の強さと待つ時間の長さをよく表している, その間 に交された会話の 一つ 一つは, 「学生の意識調査」の2 「印象に残り, 問題にしてみたいと思ったこ とば」 として指摘されているように, 重い意味をもっているので, 両者の性格を知る手がかりとな る, いずれにしても, 板書を使用 しての巧みな図式化と, 役割を分担して読み合わせや動作化 をす ることによっ て, この場面の面白さをじっくり味わうことが文学の授業として重要となる.. 29.

(13) . . 鈴 木 信 義 1② 「かえるく んの告白・友情の確認」 の シークエ ンス 分析 図表4 1. し おも みが んあい っぼ くの ています なる し んゆ が 。 ま きみ う がえ で の あるく しるこ んゆ ん と。 う をo ゆと ぼ 、 をぼ え う く かえ れは し、 るくき 。. . すわ と まげ て っん てか っもしあ てい ま いん まに わ し出 しせ た て 。、 たな気も 。 て が ち み で が 、 くるの そこに を ○. のま 餐 吾 . を董. もだき の っっ 。てと 、く ぼる くよ が。 きみに て てが が み を 出 し た んだ. そかえ とを る 見く てん い、 るど のう し て き て み が 、 ず っ とま. し). か た ≧= り ( かえ. 友. る く ん ). 1ふしあわせI. て. てき で が. . . . 発. て. 毛. ん. が. O. も き や. ん てかい い. か たの. 埼. ど の. が み みに みが に、o なん . も 、 い. . 指. く ). 。. 図表4に示す1 1{ 2 }「かえるくんの告白・友情の確認」 のシークエンスにも, 前に続いて, 遅い歩 みながら一生懸命に手紙 を運ぶかた つ むりくんのイメージが繰り込み的に働 いており, そのことを. 見据えずにはこの物語の味わいを十分には汲み取れまい, 一方, ここではがまくんのあきらめとか えるく んの焦燥が極点に達 し, その時点から思いがけない局面の転回が始まる, 即ち, 思わず口に. してしまったかえるくんの手紙 とその内容の告白が, がまくんをしてすっ かり感じ入らせ, 二人 は 「しあわせな気もち」 で一 体となり玄関に坐っ て手紙の到着を待つことになる このシークエンス . は, 心理的な展開が急激であるだけに, 一年生では十分な理解が困難であろうが, なんとか少しで も深く味わせたいものである. それには, 核の連続関係を図式によって しっ かりと見定め, 応答の. セリフを音声表現にしたりして, 作品テクストとしての場を実現することであろう. 一方, こう した激しく転回する場面だからこそ, その意味を求めて ダイ ナミックな言語活動へと 誘うことができる, 即ち, この物語の関節であり空所 (○) となっ ている部分, 「語られてはいない がこのように考えた はずだ」 と想像される個所を手がかりに, できるかぎり遠くまで構成行為をさ せてみることである, それは, 「ああ,一 「とてもいい手紙だ.」 と言っ た時のがまくんの気持ちを想 像してみることであり, 「とてもしあわせな気もち で, そこにすわっ ていま した,一 と言う時の二人 30.

(14) . 入門期文学教材の扱いとテクスト. の気持ちを思いやっ てみることで, 「学生の意識調査」 3にも, 「十分に想像をはたらかせてイ メー ジ化してみたい個所として多くの指摘をうけている個所でもある. ここをしっ かり押さえれば, こ の後, 最後のシークエンス 「手紙を待つ間の楽しさ」 を味わうのは容易であろう. 入門期文学作品テクストは, 総じて, イーザーの言うストラテジーがはっきりしており, 一 方, レバートリィ は骨組みとしての設定のみで, 子 どもの自由なイメージによっ て補って行く場合が多 い. したがっ て教師の務めは, ストラテ ジーとしてのシークエンス核の構造を明瞭な図式として生. 徒共々 に板書に仕上 げて行くことであり,次に そのテクスト場をイメージによっ て生き生きと補い,. 更には物語の関節・空所を見つけ, 意味を求めてのダイ ナミックな言語活動へと誘うことである. この点, 日本の教室では, 様々 な工夫によ ってす ぐれた実践がなされているといえよ う 文学の授. 業にとって大事なことは, 作品テクス トをむやみに破壊することなく, 物語シークエンスとしての テクスト場を大切にし, その中で読者としての生産行為をし, できるかぎり遠くまで行かせること. である, その際, 私の構造分析図が役立つと思われるが, これも基本型にすぎず, 現場では思い切っ た単純化が必要となろう, また, フランスに比すれば, 生徒を自律的な読者として育てるための黙. 読練習や, 言葉の意味の厳密さを求める態度など欠けた面も多 いので, この点謙虚に反省 し, 今後 の課題として行かねばなるまい. 図表5 「おてがみ」 に対する学生の意識調査. 1年1 1月, 北海道教育大学函館分校 「国語教材研究」 受講生1 昭和6 0 0人. 1, 「おてがみ」 を読んで, 感じ思ったことを三点あげよ, oかえるくんの優しさ・思いやり・友情がほのぼのとした描写の中でよく表現されている. 7 6人. oがまくんの悲しい気持ち, 卑屈になりかねない気持ちが, 簡単なことばの中によく表現されている, 3 9 0悲しみからうれしさへと, がまくんの気持ちの変化がよく表現されている, 21 0手紙を運ぶことを快くひきうけ, 誠実に約束を守るかたつむりく んのがんばっている姿が目に浮ぶ, 20. 0題材が身近で考えやすいもので, 二人の友情がよく伝わる物語である. 2 0 0会話がたくさんあり, やさしくていねいで, かつ生き生きとした話し方であり, 内容を理解しイメージ化しやすい. 1 8 0このできごとがきっかけとなって, 二人の友情が一層深まることが予想される心暖まる話である. 1 4 0登場人物をかえる・がま・かたつむりとした点が印象深く, 子どもの興味をひく, 14 0がまくんと悲しみを分ちあい, どんな形であれその希望をかなえようとするかえるくん はえらい, 1 1 0手紙を待つ間の二人の幸せな気持ちを思いやるとほほえましい, 11 0いつまでも手紙を待ち続けることの大切さ, けなげさについて考えさせられた, 1l oかえるくんとがまくんの気持ちが描写からよくくみとれる, 1 0. 0友達や友情の大切さにっいて, 適確な描写の中で, 強く考えさせられた. 1 0 0起承転結がはっきりしたわかりやすい構成で, よみやすく, いい物語である. 7 0手紙というものが, 実際に口でいうよりうまく伝わり, そんなに人をうれしがらせるものであることを知った, 6. 0がまくんが自分から手紙を出せばよいのにと思った, 3 0かえるくんは, 遠まわしに待つようにすすめたり, 又, 自分から待ち切れなくて内容を言ってしまったり, いじらしく. かわいらしい. 3 0人を信じることの大切さ友人の大切さを感じた. 2 0手紙がすぐつかないのも, 楽しみにする時間があってよいものだと思った. 2 2, 「おてがみ」 の中で, 印象に残り, 問題にしてみたいと思ったことばを三点あげよ. orぼく, もういえへかえらなくっちゃ, がまくん. しなくちゃいけないことがあるんだ.」 4 5人 orああ,一 がまくんがいいました, 「とてもいいてがみだ.」37. 31.

(15) . 鈴 木 信 義 oふたりとも, とてもしあわせな気もちで, そこにすわっていました, 32 0「いま, 一日のうちのかなしいときなんだ, つまり, おてがみをまつじかんなんだ. ~一23 0「しんあいなるがまがえるくん, ぼくは, きみがぼくのしんゆうであることをうれしく 思っ ています, きみのしんゆう, かえる,」23 0「だれも, ぼくにおてがみなんかくれたことがないんだ, ~」18 0ふたりとも, かなしい気ぶんで, げんかんのまえにこしをおるしていました, 15 0「ぼく, もうまっているの, あきあきしたよ,一 1 3 0「ぼくに手紙をくれる人なんて, いるとはおもえないよ.」 1 3 0「~そうなると, いつもぼく, とてもふしあわせな気もちになるんだよ」8 0「いままで, だれもおてがみくれなかったんだぜ, きょうだって, おなじだろうよ.」 7 0「だっ て, ぼくがきみにてがみだしたんだもの,一 7 0「まかせてくれよ.」 かたつむりくんがいいました, 「すぐやるぜ.」 6 0かえるくんは, まどからのぞきました, 6 0「だって, いま, ぼく, てがみをまっているんだもの,」 6 0「きみ, おきてさ, おてがみがくるのを, もうちょっとまってみたらいいとおもうな,一 4 0「ひょっとして, だれかがきみにてがみをくれるかもしれないだろう.」 4 以下省略 0四日たっ て, かたつむりくんが, がまくんのうちにつきました. 3. 0てがみをもらって, がまくんはとてもよろこびました. 3 3, 描写されてはいないが, 文中の語を手がかりに, 十分に想像をはたらかせてイメージ化してみたい個所を三点あげよ. 0がまくんとかえるくんが手紙のくるのを幸せな気持ちで待っている所 47人 oかたつむりくんが, 一生懸命, 四日もかけて手紙を運ぶ所 43 0かえるくんが大いそぎで家に帰り, がまくんに手紙を書いた時の気持ち 40. 0がまくんが, かたつむりくんから, かえるくんの手紙を受け取った時の感激のようす 30 0がまくんがかえるくんに 「一度も手紙をもらったことがない」 と言った時の心情やようす. 28 0がまくんがかえるくんから手紙の内容を聞かされて, 「ああ」 「とてもいいてがみだ」 と言っ た心情. 2 2 0「ぼくもう, いえへかえらなく っち ゃ」 と言った時のかえるくんの気持ち 20 0かえるくんが, ま どから外を見て, かたつむりくんを待っている気持ち 18 0がまくんがペッ トでひろねをしており, かえるくんがそれをおこす場面 15 0かえるくんががまくんに手紙を待った方がいいとすすめている時の二人の気持ち. 0二人とも悲しい気持ちで玄関の前に腰をおろしている場面 18 0「まかせてくれよ,一「すぐやるぜ.」 と言ったかたつむりくんのやさしさ 6 0がまくんが, 「でもきやしないよ,」 と言った気持ち 6 0がまくんが, 「まい日, ぼくのゆうびんうけはからっ ぽさ」 と言った時の気持ち 0なぜかえるくんはかたつむりくんに, 手紙を運ぶように頼んだのか 1. 9. 2. 4, この作品でどんなことを教えたらよいと思うのか, 三点あげよ, o友を思う気持ち 35人 o相手のさびしい気持ちを理解してやる大切さ 29 0人から親切にされることのうれしさ, 人を素直に信じることの喜び 20 0手紙を書くことの意味, 楽しさ 1 9 0悲しくてもあきらめずにがんばることの 大切さ 18 0友人のために考え行動すること 17 0起承転結という場面分けと気持ちの変化 11 0頼まれたこと をきち んとやりとげること 10 0手紙をもらったうれしさ 8 0心が満たされない時の気持ち 6 5 0会話文から気持ちを探ること 5 0ことばの使い方や反意語. あわせは背中合わせであること. いるだけでは何もつかめぬこと. 2. o動物に親しみをもつ. 0主題について考え, 文にまとめる. 1. 0幸せとふし. 3 0待って 0物語を読んで, 自分の表現に役立て. 5, 「理解」 から 「表現」 への関連活動をさせるとすればどんなことが考えられるか, 三点あげよ. 0クラスの中の友達に手紙を書き交換する. 43人 o自分ががまくんやかえるくんだったらどう話しかけ, 何 0がまくんへの手紙を書く, 0この物語を劇化してみる,. 29. 21. 0がまくんになっ てかえるくんへの返事を書く, 0この物語の続きを書いてみる, 1 7 0かえるくんへの手紙を書く, 13. .. 0がっ かり している友達をはげます手紙をかく,. 32. 20. 9. ができるか考えて表現する. 7 0紙芝居や絵本にする. 5 0「手紙」 や 「友達」 について考え, 作文を書く, o生き物の設定について考え, 作文を書く, 5. 5. 0人の喜ぶようなことをそ っとしてやり,そのことを書く, 4.

(16) . 入門期文学教材の扱いとテクスト o自分が手紙をもらった 時の経験を話 した り書 いたりす る.・ 9. o印象に残った場面を絵に書く,. 9. 0この物語全体の感想を書く. 9 o配役をきめて,その時の気持ちになって音読させる, 8 0かえるくんになってがまくんへの手紙を書く. 0かたつむりくんへお礼の手紙を書く.. 7. 7. 0おじいちゃんやおばあちゃんへの手紙を書く 0読んだ話をもとにして、 簡単な物語を作る. 0身近な人について作文 を書く, 3. 0手紙の大切さや書き方について話し合う. 0家族への手紙を書く, 3 0「親友」 について作文を書く. 3 0さし絵を見てその場面を文章で表現する,. 〈注〉. 1, 拙稿 「読者論から見た文学教材の扱いと学生の意識-小学二年o『かわいそうなぞう』 を中心に -」 (北海道教育大学 『北海道教育大学紀要 第一部C教育科学編 第35巻第1号』 昭59 . 9) 『 「 『 拙稿 成長の過程としての 読み』 の指導と学生の意識-小学 二年・ アレクサンダとぜんま い ねずみ』 を中心に-」 (北海道教育大学 『北海道教育大学紀要第 一部C教育科学編 第35巻第2 号』 昭6 0 , 3) 「 拙稿 世界認識としての文学の授業とテクス ト-『川とノリオ』 の授業と学 生の意識-」 (北海 道教育大学 『北海道教育大学紀要 第一部C教育科学 編 第36巻第1号』 昭60 , 9) 『 「 拙稿 文学教材のテクスト論的考察- 川とノリオ』 を例として-」 (北海道教育大学函館国語 会 『函館国語 第一号』 昭60 ) . 11 「 拙稿 文学教材におけるテクストとイメージ-『一つの花』をめぐって-」 (北海道教育大学『北. ) 第 一部C教育科学編 第37巻第1号』 昭61 . 10 『 2, 教科書研究セ ンター編 教科書からみた教育課程の国際比較 2国語科編』(ぎょうせい,昭59 . 1 「教科書の構造と特色」 (西池和巳) 6) 中, 第4章第5節1 3, 同上書中, 第4章第5節1 「国語科カリキュラムの概要」 (原田親貞) 7 0年代における変貌の相を見据えて-」(北海道教育 4, 拙稿「文学の教育と小学校教科書教材-19 8 大学函館人文学会 『人文論究 第43号』 昭5 , 3) 5, 注1に同じ ) 中, 「作品からテクス 6, ロラ ン・バルト (花輪光訳) 『物語の構造分析』 (みすず書房, 昭44 , 11 海道教育大学紀要. ト へ」. ) 中, 「2, 美的コ 7. SJ,シュミッ ト (菊地武弘他訳) 『テクス ト詩学の原理』 (頭草書房, 昭59 ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ンの 理 解 の た め に」. 89ページ )2 8, W,イ ーザー (轡田収訳) 『行為としての読書』 (岩波書店, 昭57 9, 同 上 書 250 ペ ー ジ. 『 『絵本の新世界』 大和書房 昭5 9 1 0. 今江祥智 「アーノルド・ロー ベル」 ( , . 9, 初出は 月刊絵本』 昭49 , 1) 『小学国語1年 教師用指導書』教育出版 昭55年度用) 「自然のこころをそのままに」( 三木卓 1. 1 , 「 中 1 1 ) 1 2. ロラ ン・バルト (花輪光訳) 『物語の構造分析』 (みすず書房, 昭44 , 物語の構造分 . 析序説」 並 びに 「天使と格闘」. (追記). 本稿の一部を第72回全国大学国語教育学会にて口頭発表したところ, 先学・中西 一弘氏より懇切 33.

(17) . 鈴 木 信 義. な助言をいただいた, その際, フラ ンス ではこの種教科書は小学一年後半になっ て使用するので「入 門期」 とすることには疑義を呈されたが, 筆者は広く 「文学教育」 全体について考える 立場をとる の で, 敢 て こ の ま ま に した.. (本 学 教 授 ・ 函 館 分 校). 34.

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参照

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