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過酸化水素分解反応の機構について : 第二鉄イオン均一系触媒反応に対する硫酸イオンの阻害効果(II)

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(1)Title. 過酸化水素分解反応の機構について : 第二鉄イオン均一系触媒反応に対 する硫酸イオンの阻害効果(II). Author(s). 本多, 正孝; 小西, 昭徳; 庄司, 伸一; 瀬川, ゆかり; 直野, 伸也; 渡 辺, 明信. Citation. 北海道教育大学紀要. 第二部. A, 数学・物理学・化学・工学編, 44(1) : 53-65. Issue Date. 1993-07. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/6217. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . 北海道教育大学紀要 (第2部A) 第4 4巻 第1号. 平成5年7月. lof Hokka ido Un i i ion( Sec i IA)Vo l 44 l tyofEducat Jouma t ver s onl ‐ ‐ ,No. l ju y ,1993. 過酸化水素分解反応の機構について. -- 第二鉄イ オン均一系触媒反応に対する硫酸イ オンの阻害効果( 1 1 ). ) 庄 司 伸 -** ) 瀬 川 ゆ か り*** ) 直 野 伸 也**** } 渡 辺 明 信***** ) 本 多 正 孝, 小 西 昭 徳* , , , ,. 北海道教育大学釧路校化学教室, *)19 86年度卒業生, **)1 987年度卒業生, ***)198 8年度卒業生, ****)19 91年度卒業生, *****)19 9 2年度卒業生. M echanism of decomposition reaction for hydrogen peroxide. ing by sul fateion for homogeneous catalyt ic reaction by ferr ici -- Theinhibit 1 1 ) on( } ShinichiSYOUJ ) Yukar M1asataka HONDA, Akinor i KONISHI* i SEGAWA***) I** , , * * * * * * * * * ) } Shinya N AONO and Akinobu VVATANABE. Labor fChe [ h i i l l i h i ido Un i i t t t ry at o s roco on ro085 ゞHokka ve r s ege 1γo yofEduca ,Kush ,Kus 988 987 *)Gradua t tl tl tl986 tl991 ea ,****)a ,***)a ,**)a , 2 *****)a i l tl99 t spec ve y - ,re. AbstraCt The mechaa i ロbi ion in the t i l i 〕 dc n t t sm ofi副ヒ e was stu街 ed by sPeCtroPhotomet ・ ethods ‐ Add ingsul fateionstothe H,0-Fe(CI04 )3‐HCIQ sys tem,resul ionpeak tedin a new absortpt d i i t 3 0 0 f h t fh t d l a mm,t e ra e o eco]ェ ーpos on reac on o y ogen pe roxide wasretarded . The new ion peak was examinedf ion constituents. absor or dependencEお on せl e concenb÷ation ofsolut 「 pt inearrelat ion betweent Therewasal herateconstantofhydrogen peroxide deco1ェiposition and. he presence of su l fate i lys i the absorption spectrui inear c n in t on s was made ofthe l ‐ Ana 3 十 lat ion based on a mode lthat Feso才 compl l br i ium 晒th Fe and so r. re ex wasinequi. 水溶液中の過酸化水素 ト解反応の機構は非常に複雑 である。 速度論的に興味をもたれ多く の報告 ) 特に第一鉄 叉は第二鉄イオン存在下における反応機構に研究が集中している 提案され がある1 . , ‐ ている主要な機構としては二つ有る. 一つは Ha be i r rと We sの機構と称さ れるラジカ ルによる連 )であ り 他 は Fe 3十H0 ‐イ オ ン 対 を 経 由 す る 機 構3 4 )で あ る ま た 関 連 し た 研 究 と し て jones 鎖 機 構2 ’ 2 , .. 等5は 過酸化水素の濃厚溶液では前者の機構 であるとしている. 更にまた陰イ オンによる過酸化水 ) 所でこれらの報告のほ どんとは pH が2より高い溶液 素分解反応機構への影響も調べられている6 . での研究である‐PH が2より高いときは後述するが第二鉄イオンは加水分解を受ける. 速度論的に 3) (5.

(3) . 54. 本多 正孝・小西 昭徳・庄司 伸一・瀬川ゆかり・直野 伸也・渡辺明信. は触媒としてまず第二鉄イ ,オンのアコ錯体を考えるべきであるのでpH が2より高い条件での研究 は不満である. }水素イオン濃度が005モルより高いとき 過塩素酸水溶液中での第二鉄イオン触 既報において7 ‐ , 媒による加水分解反応の速度 式は次式で表されることを報告した. t=k[豆 0][Fe3十][亘十rl 一d[亘202 ]/d. 1 ( ). ここでkは速度定数を示す. 速度定数の値は次のよう であっ た. 5min-l e ‐1/RT) k=5‐4xlo1 ネ ロ p(-96kJ mol. また, 速度定数kがイオン強度に依存しないことから次の反応機構を提案した. 3十aq ご Feo耳Z 十 十H+ Fe 2 2 十→ + FeOH 十日202舟 FeOHH202. ここで舟は律速段階を示す. S0, ]/[H+ ]>0‐056となると上記反応が阻害されることを報 硫酸イオンが存在するときは, [ } 本報告では反応溶液の光吸収ス ペクトルにたいする 硫酸イ オン存在の影響を調べ ること 告した8 . により硫 酸イオンの過酸化水素分解反応阻害の機構を明らかにすることを目的とする.. 実験方法 溶. 液:. 過酸化水素は三菱瓦斯化学製の特級試薬, また, 他の試薬はすべて和光純薬工業会社製の特級試 薬をそのまま使用した. 水溶液調整に使用 した水は脱イオン水をアルカリ性過マンガン 酸カリウム 水溶液として, 蒸留塔を持つ自製の Pyrex ガラス製蒸留器により蒸留して得た電導度水である. 触媒として用いた過塩素 酸第二鉄は次のようにして調整した. 電解鉄粉を過塩素酸水溶液に溶解 し, 過酸化水素水溶液を加えて, 完全に第二鉄へ酸化した後, 二回再結晶を行っ て精製した. この ようにして得た過塩素 酸第二鉄は0‐I N HCI04に溶解して水溶液として貯蔵した.. 反応速度測定: ′所定時間毎に「定量ピペッ トで吸い上げて, 過マンガン酸カリウム 分解反応が進行中の溶液から 標準溶液により滴定し, 過酸化水素濃度の経時変化を測定して求めた.. 吸光度測定: 吸光度測定は自記分光光 度計 (島津, UV-260 , フローセル付き) により行っ た‐. 実験結果と考察 図1に過 酸化水素分解反応における過酸化水素濃度と経過時間との典型的な関係を示した. 過酸 化水素濃度の対数と時間の間に直線関係があり, かつ, この直線の傾きは硫酸イオン濃度が大きく なるにつれて小さくなる. 即ち分解反応は過酸化水素濃度について 一次反応であり, 硫酸イオンに より阻害されることを示している. なほ, 硫酸塩としては硫酸ナトリウムを用いた. また, 反応溶 (54).

(4) . 55. 過酸化水素分解反応の機構について. 0. 10. 20. 30. ・. 40. I /mi t n- 図1 反応時間と過酸化水素濃度自然対数の関係. oC 0 23 M HCIO 0 00294 M Fe ]/M; (CIQ) み イオン強度 1 50 2S0, も ‐ ‐0 , [Na , ‐ x , 0.094: 口, 0‐047; 十, 0-0094; ○, 0. 液のイオン強度は過塩素 酸ナトリウムを用いて1‐0に調節してある‐ ( 1 )式にしたがっ て速度定数kの値を求めたときの kと硫酸イオンの関係を図2に示した. 硫酸イ オン濃度が小さいときは速度定数は一定で, かつ最大値を示すが, 硫酸イオン濃度が大きくなると 図2に示すように傾き-0‐5の直線的減少を示すようになる.‐しかし水素イ オン濃度が大きく なる と硫酸イオンによる速度 定数の減少が小さくなる. 硫酸イオンによる速度定数への影響に対する水 素イオン濃度 叉依存性を図3に示した‐ 両者の間に次式の関係があっ た. 2-] 1+]-1‐1 log[S04 k=. / mm =log[1. ( 2 ). 図3の関係は言い替えると硫 酸イオン濃度 ヌ増加に比例して水素イオン濃度を増加させると, 過酸化 水素分解反応速度が変わらないことを示 す. 次に光吸収スペ クトルについて 結果を示す. 先ず単純水溶液の光吸収ス ペ クトルを示す. 図4は 過塩素酸ナトリウム, 硫酸ナトリウム及び過酸化水素各水溶液の光吸収ス ペ クトルを示した. 前二 者 の ス ペ ク ト ルは 2001 1m 以下の短波長に吸収があるのみであっ た. 一方, 過酸化水素の光吸収ス ペ ク ト ルは 19orm から3 0 0rm の範囲に単調に減少する光吸収になっ ている. 0r I04酸性とした第二鉄イオンの光吸収ス ペ クトルを示す‐ 波長が24 図 5 に 0‐47 N HC lm の と ころに吸収ピークがある. この吸収ピークと第二鉄イオン濃度の関係を図6に示した. 原 点を通る 直 線 関 係 が あ っ た. 即 ち Lamben-Beer が 成 立 して い る‐. 図7は第二鉄イオンの過塩素 酸酸性溶液に硫酸イオンを加えた場合のス ペクトルの変化を示して 1m いる. 硫酸イオンが存在すると300 mn付近に新しいピークが現れる. 叉, 第二鉄イオンの2401 の光吸収ピークは硫 酸イオンが存在するとき短波長側に若干移動する. 図7に比較するため硫酸第 二鉄の過塩素酸酸性溶液の吸収スペ クトルを図8に示した. また図8は溶液を純水で2, 4, 10倍. 5) (5.

(5) . 56. 本多 正孝・小西 昭徳・庄司 伸一・瀬川ゆかり・直野 伸也・渡辺明信. . 0‐0. . 1 ヨ .. た. コ 。. ー1 1.0 一0。. - -2‐5. 一 一.‐5 10g. - 篤0審 〕/M. 図2 速度定数kと硫酸イオン濃度の関係.. oC イ オ ン 強 度 1 0 [H+ 50 ]/M : ○, 0.58; 十, 0.23; △, 0.135; ×, 0.78 ., ,. 旨. \. 一1‐ 5. . コ 。 一. ー1. -2. l 〕/M og 〔H+ 1であるときの硫酸イオン濃度と水素イオン濃度の 図3 速度定数がk=lmi n- 関係‐ oC イ オ ン 強 度 1 0 50 , , ‐. 6) (5.

(6) . 57. 過酸化水素分解反応の機構について. 2. 4. 1 \ V 「 墓1. 2. \. . . nU. 0. \ . t÷÷ \、 い ; ‐ , . t \ 、 \ ‐ ー \ 巻 -- ー. 200. 300. 400. ″nm 図4 単純水溶液の吸収スペクトル‐ 一点鎖線,0 047 M H202; 実 線, 0‐15 M Na2S04; 破 線, 0.85 M NaCI04 ‐0. 0 200. 300. 400. ″nm 図5 過塩素酸第二鉄水溶液の吸収スペクトル‐ 4 - -4 o‐47 M HC IO” [Fe(CI0)3]/M :1 , 5-oxlo ; 2, 3‐8xlo ;3 , 2‐5 4; 4 1 25 x lo- 4; 5 7 5 x lo- 5 xlo‐ , ‐ , .. (57).

(7) . 58. 本多 正孝・小西 昭徳・庄司, 伸一・瀬川ゆかり・直野 伸也・渡辺明信. 0. 2. 4. 6. 3 4 + 〔Fe 〕×10 /M 図6 過塩素酸第二鉄水溶液の吸光度の第二鉄イオン濃度依存性. 2 ‐ 0‐47 M HC 5( 22 4 I04 24 0mnにおける吸光度);+,0 ‐1 ,[S04 ]/M:○, 0( nn nにおける吸光度). 200. ・. 300. 400. ん/nm 図7 過塩素酸第二鉄の過塩素酸酸性水溶液における吸収スペクトルにたいする 硫酸イオン濃度の影響‐ 4 M F + [Na S0]/M : 1 0 20;2 0一15; 3 0‐47 M HCIO” 5xlo‐ 2 4 , , , ‐ , 0‐10; 4, 0.05: 5, 0‐00. 8) (5.

(8) . . 59. 過酸化水素分解反応の機構について. と希釈していっ たときのスペ クトルの変化も示している. 図7と図8の曲線について第二鉄イオン 濃度が近い場合の曲線を 比較すると同一波形を示している. よっ て過塩素 酸酸性溶液中の第二鉄イ 2 3 -の結合体を作ると考え 十 とS04 0rm・付近に光吸収を持つ Fe オンは硫 酸イ オンが存在すると30 2 3 -の結合体は恐らく次式の平衡にあると考え 十とS04 られる‐ 硫酸第二鉄の化学量論から, この Fe る. 3十十S0 2- →÷Fes0 十 Fe 4 4. ( 3 ). 200. 300. 400. ″皿 図8 硫酸第二鉄の過塩素酸酸性水溶液における吸収スペクトル‐ No .ふ っム QJ AT. 3 + [Fe ]/M. [H+ ]/M. 3 1.83xlo- 4 9‐2 xlo‐ 4 5.5 xlo‐ - 1.8 xlo4. 0-047 0-023 0-016 0.0047. b c )は Fe(CI04 )3‐Na2S04-HCI04 系 に お け る 3 図 9( a ) ) 00r 1m 付近の光吸収ピーク値の溶液 ,( ,( 組成依存性を示したものである. 図9( a )は硫酸イオン濃度依存性を示した. 硫酸イオン濃度が増加 3 すると吸光度は増加するがやがて頭打ちとなる. この頭打ちは( )式の平衡の存在を支持する. 図9. b日こ吸光度ピークの水素イ オン濃度依存性を示した. 水素イオン濃度が増加すると吸光度は減少す ( る こ こ で 注 目さ れ る こ と は 0 05-0 5 M H十の範囲では吸光度が直線的に減少していることであ .. ‐. ‐. る. 図3 では硫酸イオン濃度が増加 しても比例 して水素イオン濃度を増加させれば速度定数に変わ b )では水素イオン濃度増加にともない吸光度が りが無いことを示していたが, これに対応して図9( 9) (5.

(9) . 60. 本多 正孝・小西 昭徳・庄司 伸一・瀬川ゆかり・直野 伸也・渡辺明信. 十は過酸化水素分解反応に働く第二鉄イ オンの触媒活性を奪う原 減少している. したがっ て Fes04 因 であ り, か つ 300rm ・付近の光吸収の原因物質となっ ているとするとこの対応関係を説明できる. )は3 図9( c 001 1m の光吸収が第二鉄イオン濃度に比例することを示している. 第二鉄イオンの塩と して過塩素酸第二鉄と硫酸第二鉄を用いた二つの場合を図に示してある. 前者の場合硫酸イオンと. 0. 0‐1. 0.2. 一 篤0孝 〕/M. 0. 0‐5. 〔HCI04 〕/M. 0) (6. I.

(10) . 61. 過酸化水素分解反応の機構について. 0. 1. 2. 3+ 3 〔Fe 〕×10 /M 図9 波長3 00mnにおける吸光度の溶液組成依存性- 4M Fe(C I04 ]/M:○,0‐ 47;十, ) ( a 0- ) 硫酸イオン濃度依存性,5.0×1 3 ,[H+ 0‐11. 4M Fe(Cm. ]/M:□, b )3 ( ) 過塩素酸濃度依存性, 5‐oxlo- , [Na2S0, 0‐15; 十, 0‐20. ( ) 第二鉄イオン濃度依存性, c 2 - ○過塩素酸第二鉄濃度依存性, 0 ‐15M S04 , 0.47 M HCI04 2 - ×過塩素酸第二鉄濃度依存性, 0 .077M S04 , 0‐28 M HCI04 3 ] と [H+ ] の関係は図8に同じ 十硫酸第二鉄濃度依存性, [Fe十. b )の結果に一致す 水素イオン両者の濃度をともに2倍にしたが同一直線になっている. これは図9(. る. 硫酸第二鉄を用いた場合については硫酸第二鉄の過塩素酸酸性溶液を純水で希釈していったと きの吸光度の変化を示してある. この場合においては硫 酸第二鉄濃度と共に水素イオン濃度も同じ く希釈されている. 最も希釈された場合の プロッ トは直線から少し外れている. これは後述するが. 第二鉄の部分 的な加水分解のためである. 図10の曲線1は過酸化水素の過塩素 酸酸性溶液に硫酸ナトリウムと過塩素酸ナトリウムを加え た溶液の光吸収スペ クトルである. 図4と比較すると曲線1の光吸収は単に各成分 の吸収スペ クト ルの和 であることが判る. また曲線2は第二鉄イオンの過塩素酸酸性溶液に曲線1と同じく硫 酸ナ トリウムと過塩素酸ナトリウムを加えた溶液の光吸収スペ クトルである. この曲線については図7 から図9ま でに扱っ た. 曲線3は過酸化水素分解反応に関する全成分が存在する溶液についての吸 収ス ペクトルである. 三つの 曲線を比較すると曲線3は単に曲線1と曲線2のス ペクトルの和に等 しく, 特に新しい変化はない. また300 ml付近の吸収ピークを問題とする限り過酸化水素の存在の 有無は吸収ス ペ クトルに無関係 である. 図11に速度定数と吸光度の関係を プロ ッ トした. 速度定数を求める実験条件では300r im の吸収 ピークが大きす ぎて測定不能であるので吸収ピーク波長の代わりに362‐5r皿 における光吸収を用 十の光吸収のみを いた.この波長においては過酸化水素や第二鉄イオンの光吸収はない.全く Fes04 観測している. 第二鉄イオン濃度の違いに応じて図に示すようにそれぞれ直線力坪辱られた. これら 直線について以下簡単な解析を試みる. 1) (6.

(11) . 62. 本多 正孝・小西 昭徳・庄司 伸一・瀬川ゆかり・直野 伸也・渡辺明信. 400. 300. 200. 図1 0 過酸化水素の有無による吸収スペクトルの変化. No. [H2QVM. 1 2. 3 4.7xlo‐ 0. 3. 3 4.7xlo‐. I OJ/M [HC. [Na ] S0 /M 2 ,. [NaC od/M 1. 4 1‐8xlo‐. 0.135 0.135. 0.041 0.040. 0-040 0‐038. 4 1.8xlo‐. 0‐135. 0.039. 0.037. /M Fe( C 1 oJ3 [ 0. モデルとして溶液中に存在する F 十 と S042‐ は こ れ らイ オ ン の 錯 体 FeS04十 と 平 衡 に あ り, 300 皿ュ付近の光吸収は FeS04十によるものとする. また, FeS04十は過酸化水素分解反応にたいする触 媒としては不活性であるとする. 十濃度に比例するとすれば 波長36 2‐5r mnにおける吸光度をAとする. 吸光度Aは Fes04 , + [Fes04 ]=A/e. ( 4 ). 十 のモル吸光係数と光路の長さとの積を表す こ こ に e は FeS0 4 .. 3 3 十 十 一方,( 1 )式の [Fe ] は全鉄イオンの濃度である. 全鉄イオン濃度をf , Fe アコ錯イオン濃度 3 十 を [Fe ] と表すことにすれば, 十 十 3 十 + so 十 Fes f=[ = Fe 04 ] ]+[. {5 ). ) この系 I04 )3 ‐HC ‐H202系においては( 1 )式の関係があることを既に報告した7 ところでFe(CI04 . 3 十 1 )式を次式のように書き換える. の Fe はアコ錯イオンであるであるので( 1 [Fe 3+] ] [H+]‐ v=k [H202. ( 6 ). 一方, 本実験における速度式は( 1 )を書き直して )式が成立すると仮定している. 式( 1 2) (6.

(12) . 63. 過酸化水素分解反応の機構について. n V 0. 0‐5. 1‐O. AbS 3 6 2 nm. 21皿 における吸光度の関係‐ 図1 1 速度定数と波長36 NO. PH. 3+ [Fe ]/M. I 2. 0‐71-0.77 0-85-1.01. 3. 1-03-1‐22. 3 7-4xlo‐ 3 2.9xlo- 3 1.5xlo‐. lf ][H+ ]- v=k[H202. ( 7 ). 式( 6 )と( 7 )から 3 + k/k。 )f [Fe ]=(. 8 ( ). )式で表される平衡, また, ( 3 3十十S0 2‐ご Feso + Fe 4 4. において [Fes04+]=fα. ( ) 9. であるとすると 3+]=f( 1-α) [Fe. ( l o ). ( 4 )と( 9 ) 8 )と 回 から , 及 び( fα=A/e. ( I D. f( 1-α)=( k。 )f. 1 2 ) (. 1 1 2 ( 1 )と( )から 3) (6.

(13) . . 64. 本多 正孝・小西 昭徳・庄司 伸一・瀬川ゆかり・直野 伸也・渡辺明信. k=k。-( k。 /fe)A. ( 1 3 0. 図1 1は実測の速度定数k と全鉄イオン濃度の逆数1だ の関係を プロッ トしている. 式( 1 のむ こより 図11における直線の縦軸にたいする切片からkoを, 傾きからko /fe の値が求めることができる. した が っ て 8 の値が計算できる‐ 下表に図1目こ示す三直線について e と関係する バ ラメターの値 を示した. 表 図1 1の直線についてのバラメター 直線 ① ② ◎. pH. 傾き. 縦軸切片. f /M. 0‐71-0.77 ‐1‐01 0‐85-. 0.63 1.50. 1.57 1.54. 3 7.35xlo- 3 - 2.94xlo. 339. ‐1-22 1‐05-. 2.8. 1.41. 3 1.47xlo-. 342. 349. 三直線いずれも同じe ,したがっ て同一のモル吸光係数を示したと結論できる‐よっ て提案したモデ ルは反応系を説明していると結論できる. 第二鉄イオンのヒ ドロキソ錯体の生成, 3十十OH‐ ご Feo豆2+ Fe. ( 1 4 ). l l 1 7と報告されている9 } この値から計算す ・ に対する, 錯体の生成定数は3 M HCI04水溶液中でl o . 十となっ ている 図 る と,0‐oI N H十水溶液中では全鉄イオンの内1 3%力切口水分解を受けて FeOH2 . 2 12 に F 十 -S04ー系の ス ペ クトルにたいする水素イ オン濃度の影響を示 した. 水素イ オン濃度が o‐o2モルより高いときのスペ クトルに対する水素イオン濃度の影響の様子とo‐olモ ルの水素イオ ン濃度における吸収ス ペクトルの形は明らかに違う. なほ,o‐o 2 M H十の場合においても図9 c の 所で触れたように直線から プロッ トが若干外れれおり, 加水分解の影響が有ることを示している. 図 12 の 点線の場合は硫酸イオンが存在しないが,水素イオン濃度が低いため図5に示すスペクトル. と大幅に異なる. 第二鉄イオンの加水分解が明らかに行なわれていることを示している. 分解反応 2モ ル以下の酸 濃度 で速 度 定数 が変わる こと を既 に明 らかに してい の速 度測定にお いてもo‐o 7 る) o2 M より低いとき . 速度定数の変化に対応するこのス ペ クトルの変化は水素イ オン濃度がo. 4 5 6 ) K r は ’ 2 反応機構の明らかな変化を示している.jone H の 等 emer s等 は p pH が 2‐1 の 溶 液 に , おける結果を示している. 加水分解の影響が重要となる溶液条件であるので彼らの結果は十分では 云 し) .. 4) (6.

(14) . . 過酸化水素分解反応の機構について. 200. 65. 300. 400. 材nm 図1 2 第二鉄イオンの加水分解による吸収スペクトルの変化‐ No. [Fe(C I04 )3 ]/M. [Na S04 ]/M 2 0.15 0‐15 0.15 0‐15. 8 1 鑓 m 綿 4 0. ^ = V^ U ^ U ^ = V^ = V. .上 っム り 。 ハ.. 4 5‐oxlo‐ 4 5.oxl o‐ ‐ 4 5‐oxlo‐ 4 - 5-oxlo 4 1.8xlo-. [HC I04 ]/M. 引用 文 献 i lys 1) j i 1952 ) s s ‐ We ,Advancein Cata ,4,343( l bid 1952 1 ) e . H.Baxenda ,i ,4,31(. 2) F i ) s -HarberandJ .We ,Proc‐Roy‐ Soc(London) A147,332(1932 i 3) M.G.Evans 1949 ) . Faraday Soc - ,P.George , N‐Ur ,Trans ,45,230( 4) M.L.Kremerand G‐Stein,ibid,55,959(1959) M‐L‐Kremer bid 1962 ) ,i ,58,702( M.L.Kr bid 1963 ) emer ,i ,59,2535( ing tCh 5) P bid 1959 ) r l nejones ‐Jones ,R,Ki , M‐L‐Tobeand w,F‐K‐ Wy ,i ,55,79( 6) P L bid 1959 ) l neJones ,Jones ‐Tobeand w,F,K, Wyr , M‐ ,i ,55,91(. 7) 本多正孝, 磯野薫, 角道修三, 坂本博明, 内田早苗, 釧路論集, 11, 199( 197 ) 8) 本多正孝, 長野雅美, 相 9 馬正子, 山田哲也, 釧路論集, 23 1 ) 57( 9 91 ,1 9) 日本化学会編, 化学便覧改訂3版, ロー347. 5) (6.

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