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ケーブル鉛被用合金の機械的特性

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ケーブル鉛被用合金の機械的特性

MechanicalCharacteristicsofVariousLeadAlloysforCableSheathing

KenkichiYama)1.

吉*

次*

KeijiOuclli 内 容 梗 概 ケーブル鉛被用合金に望ましい機械的性質としては,耐クリープ性,耐疲労性,機械的強度など の良好なことがあげられるが,本研究ではケーブル鉛被用合金の普通の機械的性質を調べた。供試 材としてほ鉛に対し固溶限が少なくその共晶組成が著しく鉛側に近づく添加元素すなわちテルル, 銅・亜鉛などを含む二元または三元系鉛合金を用い,比較用合金として従来より使用されている合 金やケーブル鈷被用合金として新しく登場してきた合金を選んだ。実験としてほ常温ならびに700C における引張試験,焼鈍による結晶粒度,硬さの変化,加工材のくり返し曲げ試験などを行った。 得られた結果を要約すると次のようになる。 (1)Pb-Te,Pb¶Cu,Pb山Zn各二元系合金においてすべて共晶組織による加工硬化が認められ るが,この傾向はPb-Te合金の場合が最も著しく,また本合金を2000CXl時間焼鈍しても 結晶粒はあまり成長しない。 (2)Pb-Te合金にCuを添加すると,その引張強さ,硬さを若干低下させるが,伸び,くり返 し曲げ強さは著しい増加を示す。 (3)本供試合金中点も良好な結果を示したPb-0.067%Te-0.06%Sn-0.065%Cu合金は,い わゆる"Tellurium Lead"や"FN3"合金と比べて同等の機械的性質を示す。

1.緒

言 ケーブル被覆用として鉛が用いられるのは,その耐蝕 性が良好であり柔軟性に富むためであるが,その反面機 械的強度が弱く,耐疲労性,耐クリープ性が十分でない ため,これが原因となってケーブルを破壊することが多 い(1)(2)。したがって鉛よりも機械的に強く,しかも柔軟 性を失わない材料が望まれ,近年多くの鉛合金が発達し た(3)∼(6)。すなわちケーブル被覆用鉛合金としては,製 造の容易なこと,コストがなるべく安いこと,耐蝕性の 良好なこと,時効硬化や自己焼鈍に対して安定なことな どが要求されるとともに次に述べるような機械的強度の 良好なことが切望されている。 】・】ゆつくりしたくり返し曲げ疲労に対する抵抗性 日常の負荷変動によるケーブルの伸縮のためマンホー ルまたはケーブルの局部にひずみが 申する。この現象 のくり返しにより鈴被ほ疲労破断することがある(7)∼ (9) 】・2 内圧に対する耐クリープ性,耐破裂性 OFケーブルやガス圧ケーブルでは常時鉛被に内圧が 加わっている。また高低差の大きいところに布設された ケーブルではその低部に油の流下による内圧が加わる。 これらの内圧により鉛被はクリープしたり,その圧力が 急に大きくなったときには破裂する恐れがある(10)(11).。 1・3 摩擦に対する抵抗性 ケーブルをダクト内に設置するときまたはダクト内で * 日立電線株式会社電線工場 ケーブルが動くとき摩擦により損傷を受ける。 】.4 耐振動疲労性 ケーブル鉛被はケーブル運搬中のみならず架設または 埋設後も種々の原因によって振動を受ける。特に鉄道の 鉄橋忙沿って架設されたもの,交通ひんばんな市街地に 架設埋設されたもの,船舶などに配線されるもの,架空 ケーブルなどでほ,振動による疲労のため鉛被に亀裂が 入ることがある(12) r14)。 以上 ベたケーブル鉛被として望ましい機械的性質を 満足する鉛合金を見出すた捌こほ長期にわたる研究が必 要であるとともに,発表されたデーターの相関性を求め ること,およびその 相学的究明が特に重要である。し かしながらこの研究成果ほまだ十分ではなく今後にまつ ところがきわめて多い。すなわちケーブル鉛被用合金と して発表されている三元系または四元系合金の金相学的 解釈もほとんどなされておらず,耐クリープ性,耐疲労 性の究明に重要な役割を演ずる結晶粒界の挙動について も,もつと実験的,理論的研究が必要である。 われわれの貧弱な 度ほ少ないが,温 硬化性を意味する)。 Pb-As系を から推論すると,鉛に対し国溶 による圃溶度の変化が大きい(析出 元素との合金たとえばPb-Ca系, とする合金は耐クリープ性,耐疲労性と もにすぐれているようである。特に包晶反応を形成する 晶微細化に効果的である)前者の性能はすばらしい。 最もPb-Ca系合金は押出しが困難であり時効硬化性が 著しいので実用化されていないことを付言する。また鉛 と共晶を形成ししかもその共晶組成が著しく(鉛側に

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ケ ー ブ ル 、 、 、、

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鉛被用合金の機械的特性

b 堅 ♂ ♂〝 (紛 紺 J7〝 7盲(須 第1図 Pb-Te二元系合金の機械的性質 -、∵ ♂J材 ど〟 (ごf) ♂♂β 第2図 Pb-Cu二元系合金の機瀾l′什性質 ′〃 (ZJ 第3図 Pb¶Zn二元系合金の機械的性質 413 近づく元素との合金たとえばPb¶Cu系,Pb-Te系, Pb-Zn,系を基とする合金も耐疲労性がすぐれている。 われわれも従来からケーブル鉛被用合金をこついて一連の 研究(15)∼(18)を行って金柏学的解釈のためのデーターの 積を計っているが,今回はこれに続いてPb-Te系, Pb-Cu系,PbLZn系ならびにPb--As系などを基と する合金につき一般の機械的相性すなわち引張強さ,伸 び,硬さなどの温度による変化の比較ならびにくり返し 山げ詰 結果の比 2.】試料 などを行った。

2.試料および顕微鏡組織

鉛ほ,日本標準規格第1種鉛に相当するもので純 度は99.98%で一般にケーブル鉛被用として使用されて いるものである。添加元素もまたできるだけ最純なもの を用いた。Te,Cu,SbおよびAsほそれぞれPb-1% Te,Pb-0.98%Cu,Pb-11.3%SbおよびPb-1%As の付合金を使用し,そのほかの添加元素はすべて単味で 用いた。 一 武料の熔解にほェレマ炉を使川しヨ、ミ針lるつぼを用い 第1表 Pb-Zn-Cu三元糸合金の機械的性質 0.37 048 0.49 0.53 5 5 0 05 0.036 0.045

200l150;25・0

211.6:161.2!23.9

208.5156.4 0.0121209 0.039 0.039 0.014 注:* 低 F■率= ただし Ao A 拇 加工材 208 209 159.7 31.0 24.4 17 0 ハ)0 1 0 7 2 0 25 9 1 0 4 2 6 23 O S 3 1 00 5

153・6i26・2!2坤17・1

155.2125.7・26,4:17.2

208.152・4…26・826・2奉18-6≡29・Ol7・3

旦旦二一4 Ao XlOO(.タ∠) 常温における値 7eOCにおける帖 第2表 Pb-Te--Cu :JL:系合金の機械的性質 分析統一果(%) Tel CLl 引張強さ(kg/cm望) 伸 び(%) ℃ 0 7 常緑= 700C 注:* 低 F率= A小一A Ao 227.6;16.2 1 3 9 4 9 (U 1 2 XlOO(.%) ただし Ao:常温における値 A:70qCにおける値

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第3衷 各種比較用 合金 の 機械的性質 分 析 結 果 (%) Tc 0.050 0.069 0.052 0.069 0 049 0.069 0.043 0.064 0.067 0.062 注: :事 低下率= Sn 0.09 0.14 0.08 0.09 0.06 0.06 Bi 0.08! 0.098 0.12 0.072 2.45 AD-A Ao 0.17 0.20 Cu 】 0.060 ×100(%) ただし Ao:常温における値 A:70日Cにおける値 た。この際被覆剤,溶剤ほ全然使用せず,鋳造温度はす べて450CCとし 20mmx50mmx150Inm の1000Cに予 熱した金型に鋳造した。鋳塊をロールにより加工して 11nm厚の板材とし(加工度95%)これより幅12mm, 標点距離50mmの引張 験片ならびに幅12mm,長さ 140m工nのくり返し曲げ試験片および10mmxlOmmの 硬さ試験片を打ち抜いた。以下の文中で加工材としてあ るのは,これら試験片を常温で一週間放置したものであ る。 供試材ほその共晶組成が著しく鉛側に近づいている二 元系合金すなわちPb¶Te系,Pb-Cu系,Pb-Zn系, と Pb-Zn-Cu,Pb-Te-Cu各三元系合金および各種 比較用合金である。 Pb-Te系,PbqCu系およびPb-Zn系合金蘭成ほ, それぞれ第】,2図および舞3図よりわかるように共晶

組痍を含むTeO∼0.13%(8種),CuO∼0・086%(6憧)

よびZnO∼1.4%(9瞳)である。

第7,2表ほ供試Pb-ZnLuCuならびにPb-Te--,-Cu 三元系合金の組成を示すもので,第3表ほ各種比較用合 金の組成を示す。弟3表において の実験結果から試作した合金で, 番1■ん13ほぉれわれ 番21ほいわゆる

ー`Te11tlr・ium Lead Alloy"(5),試番22ほ"F・3Alloy"(3)で

ある。試番23,32および33ほ更合金(叩に属するもの で,試番31ほ米国ウェスタン・エレクトリック杜の通 信ケーブル用鉛被合金である。 引 張 強 さ(kg/cm皇) 伸 び (%) 70ロC ;低下率(タ;)*い認 温170qC l低下率(%)串 139.4 298.1 312.3 295.6 300.0 290.2 305.1 264.3 270,5 281.3 240.9 239.6 245.6 251.1 267.4 242.3 85.3 226.3 251.4 228.2 239.2 220.1 235.3 181.6 190.9 199.6 180.2 170.1 162.2 164.5 177.2 172.0 49.3 24.2 19.5 22.8 20.5 24.1 22.8 31.0 28.7 28.8 25.5 28.8 33.4 34.5 33.8 29.2 30.0 14.1 17.3 15.0 24.1 19.5 21.0 40.0 39.5 40.0 38.0 40.1 45.9 41.6 43.2 45.0 32.3 11.0 14.6 10.0 14.2 10.0 12.5 28.5 +7.6 21.9 15.6 30.0 41.2 48.2 42.8 28.8 29,O r 26.6 25.0 26.4 24.7 48.5 26.4 28.5 30.0 35.6 30.6 34.6 +5.6 36.2 34.1 33.3 2.2 罪i徴鏡組織 第4,5図はそれぞれ教程の供試材について加工後1週 間常温に放置したものおよびこれを2000CXl時間焼鈍 したものの顕微鏡組織を示す。腐蝕方法はわれわれの見 出した方法(20)に基いた。全供試材について調べてみる と加工材に加工繊維組織を示すものは見当らず,1週間 常温に放置している問にすべて再結晶したものと思われ る。焼鈍材と加工材について結晶粒疫を調べてみると第 4表および弟5図と弟4図の比較よりi一つかるように,純 鉛では最も結晶粒成長が しく,更合金がこれにつぐ結 一決を示した。これほわれわれが前に行った実験結果(17〕 と同じである。これに対しTe,CuまたほAsなどを含 む合金ほほとんど結晶粒成長を示さないことがわかる。 なお 晶粒の平均直径測定は横断法(21)を用いた。

3.引

さ 3.1二元系合金 Pb-Te,Pb-CuおよびPb-Zn各二元系合金の加工 材についての 験結果をそれぞれ第1,2図および弟3 図に示す。引張速度はすべて5.5Inm/血nで,示した値 ほ3本の平均値であり,70〇Cにおける試換はその温掛こ 10分間保持した後同温度で引張ったものである。 Pb-Te二元系状態図はまだ明確にほ決定されていな いが,文献(22)によれば共晶点は0.025%Teで,3000Cに おけるPbに対するTeの固溶度は0.004%とされてい

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ケ ー

ブル鉛被用合金の機械的特性

試番0(Pb'1 試番22(F-3) 試蘇0〔Pb) 試番22(F¶3) 試番13(Pb¶0.067%Te-0.06% Sn-0.065%Cu) 試番23(Pb-2,45%Sn) 第4図 各種鉛合金の顕微鏡組織(加工材)×100 試行13(Pb-0.067%Te-0.06% Sn-0065.%C巾 試番23(Pb-2.45%Sn) 第5図 各種鉛合金の顕微鏡組織(焼鈍材)×100 415 読荷21(Tellurium Lead) 試蕃32(PbLO.8%Sn-0.57%Sb) 試番21(Telltlrium Lead) 試番32(Pb¶0.8%Sn-0.57%Sb)

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第4表 各種 結合 試 番 結晶粒の平均直径(mm) 加工材 焼鈍材 * 成長率(%)** 金 の 結 晶 注:* 2000Cxl時間 串* 成長率= Cl-Co Co ×100(%) ただし Co:加工材における値 Cl:焼鈍材における値 る。弟1図に示した実験結果によれば,Pbに微量のTe 加すると引張強さは急激に増大するが,TeO.05%以 上ではあまり増加しない。この傾向は70DCにおいても 認められる。伸びほ,0.02%Te付近まで急激に低下し, これよりTeが多くなると増大し0.07%付近で極大値を 示して低下する。これと 似の傾向は700Cの場合も認 められる。したがって本系合金では,引張強さ,伸びと もに良好な組成は,TeO.05∼0.07%であり,顕微鏡組織を みると0.07%Teを含有して初めて初晶β相が認められ るので上記組成ほ共晶付近のものと推定される.。 Pbをこ対するCuの固溶度ほ0.007%以下といわれ,共 晶組成はCuO.06%と推定されている(22)。弟2図に示し た本実験結果からもこのことが想像される。しかしなが らTeの 加と異なりCuの 加ほ鉛の硬さをあまり増 加させない。 Pb-Zn二元系状態図において,文献(22)によればZn O.5%で共晶をつくり,小野氏の研究(23)によればPbむこ対 するZnの固溶度は0.07%以下と推定されている。した がって弟3図の実験結果より本系合金は過共晶組成では 引張強さ,伸びにほとんど変化なく,Znの添加ほPbの引 張強さをTeの場合ほど上昇させないことがわかった。 3.2 三元系合金 第l,2表ほ,それぞれPb-ZnpCu,Pb-Te-Cu三元 系合金についての実験 果 を示す 讃 l表においてZn% Cu%,が種々変化しても引張強さ,伸びともに著しい 変化は認められなかった。Pb-Te-Cu三元系合金にお いては弟2表に示すようにTeをほぼ0.08%に押えて Cuを0.02∼0.09%変化させたところ,Cu 加量の増加 とともに引張強さほ低下するが,伸びが著しく大きくな ることがわかった。 3.3 各種比較用合金 弟3表において試番11∼13はわれわれ の見出した合金(25)で,試番1∼6はその基 礎となる合金の数例である。また試番21, 22は米国の特許合金で鉛被用合金として現 在最良といわれているものである。なお試 番23および31∼33は従来一般に使用され ている合金である。この裏よりわかるよう に引 強さほPb-0.069%Te合金が最高 を示しているが,伸びはきわめて少ない。 これにSn,Biなどを添加すると引張強さ は若干低下するが,伸びはほとんど増加し ない。しかしながらPb-Te系合金にCu を添加すると引張強さは10% ぐらいしか 低下しないが,伸びは2.5∼3倍ぐらい増加 する。試番11∼13の合金と試番21,22の 合金とを比べてみると伸びは同程度である が,引張強さほ前者の方が20∼40kg/cm2ぐらいすぐれ ていることがわかる。なお700Cにおける試験結果を常 温の場合と比べてみると,引張強さはすべて低下してお り,伸びもまた同様の傾向を示す。ただし試番0(純鉛) と試番23(Pb-2.45%Sn)の合金のみ,70OCにおける仲 びが常温の場合より大きい値を示すことは興味ある である。 4.硬 さ 硬さ測定には明石製微小硬度計を用い,荷重は100g-荷重保持時間20秒で測定を行った。 4.1二元系合金 弟6図ほPb-Te,Pb-Cu二元系合金のピッカース 硬さを示す。Pb-Te二元系合金においては,Teの添加 、 ‥● -、 、 」● れ雷ベーF、=〕 a/,存 (%) 第6図 鉛の硬さに及ばす銅,テルルの影響

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ケ ー

ブル鉛被用合

ル讐K-モ=一一山 、、、、 、、 、 〝 ノ汐 Z刀(ガノ 、 こ● 第7図 鉛の硬さに及ばす亜鉛の影響 量が0.02%以上になると著しい加工硬化を示すが,Pb-Cu二元系合金ではこのような現象は認められない。両 二元系合金の加工材についての曲線は引 強さの場合の 曲線(弟】,2図参照)とよく似ている。 弟7図は Pb-Zn二元系合金のピッカース硬さを示 す。この場合の曲線も引張強さの場合(策3図参照)と近 似しており,共晶による硬化症が大きいことがわかる。 4.2 三元系合金 弟1,5表にそれぞれPb-L-Zn←Cu,Pb-TepCu三 元合金の硬さを併記する。Pb-Zn-Cu三元合金にお いて本供 組成範囲では硬さはあまり変化しないことが わかる。Pb-Te-Cu二元合金でほ,Teをほぼ0・08% と一定にした場合Cuの添加量の増加とともに硬さは低 下する憤向があり,引張強さの場合と同様である。 4.3 各種比較用合金 弟5表に各種比較用合金の加工材および焼鈍材の硬さ を併記する。この表よりわかるように,Pb-Te二元系 第5表

金の機械的特性

417 合金(試番1,2)ほ加工材の硬さが著しく大きいが,これ にSn,Bi,Cuなどを添加すると硬さほ低下し,たとえば 試番11∼13の合金の硬さは,試番21,22で示される著 名な合金とほぼ同等の値となる。また焼鈍材の値は鉛の 場合を除いて全 料6.1∼6.9である。

5.くり返し曲げ強さ

ケーブル鉛被はその使用中くり返し曲げ応力をうける のでそれに対する強度が問題となる。したがってわれわ れも各種鉛被用合金についてくり返し曲げ強さを測定し た。 くり返し曲げ試験には,試片把持九試片把持部の曲 率半径,曲げ 鹸速度および試片に加える引張力などの 因子が影響する。そこで予備

子を変化させて試験値の標準偏

験によってこれら の少ない方法を決定し た。すなわち試験は手動によることとし(曲げ速度:0・4 ∼0.6s/回), 片把持力は試片が3∼5/上しか 形しない ようにした。把持部の曲率半径および加える引張力はそ れぞれ2,3,4皿mおよび400∼1,600gの範囲内で種々 験を行った結果,把持部の仙率半径(R)は3mm引張力 (T)は600gが鉛被用合金の場合最適条件であることを 見出した。ちなみにIPCEAの鉛被川曲げ試験機(21)で はR=3.18mm,T=890g としている。 5.1実験方法 第8図は使用した曲げ試験機を示す。妄 験方法として ほハンドルを垂直に立て,試片を下部に見えるバイス (R=3皿m)にはさみ右下方に見えるねぢおよび円板に取 り付けてある目盛により一定の力でしめつける。次にス プリングを調節して試片に所定の引張力を加える。破断 各種鉛合金の硬さおよび曲げ破断回数 江:* 2000Cxl時間焼鈍 ** 低下率= Bo-BBo ただし Bo B ×100(%) 加工材の値 焼鈍材の値

・!・墟

第8固 くり返し曲げ 試験機

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豪回覧慧±琶 、 ・● ・ ・ J ん/盲(鋸 第9図 鉛の曲げ破断回数に及ばす銅,テルル の影響 第10図 鉛の曲げ破断回数に及ばす亜鉛の影響 するまでの試験回数の数え方ほ,ハンドルを一方に90度 倒し(1回)次に原位置にもどし(2回),次に反対方向に同 様に曲げることとした。試験値は3本(加工材)の平均で ある。 5.2 実験結果 5.2.1二元系合金 弟9図ほ,Pb¶TeおよぴPb-Cu合金についてのく り返し曲げ試験結果である。PbにTeを 加するとTe 0・04%付近から急激に破断回数が低下するが,Cuを した場合は,添加量とともに若干破断回数が低下するだ けである。 弟10図ほPb-Zn合金についての結果で,曲線の傾 向はPb-Cu合金の場合と似ている。 5.2.2 三元系合金 Pb-Zn-Cu合金についての結果を第5表に併記す る。この場合(試番101∼105)ほ,54∼62の破断回数を示 し大体良好である。Pb-Te-Cu合金については,供試 材のTeがほぼ0・085%であるので,便宜上Pb-0.085% Te合金の破断回数に及ぼすCuの影響を強 するため 弟9図に示した。この図よりわかるようにPb-Te合金 の破断回数はCuの添加により急激に増加し,Pb-Cu 合金の場合に近づいてくる。 5.2.3 各種比較用合金 舞5表に各種比較用合金の曲げ破断回数を示す。この 表よりPb-Te合金の破断回数がきわめて小さく,これ にSn,Biなどを 加しても回数ほ増加せず,微量のCuを 加するとその破断回数ほ大体2倍くらいに増加するこ とがわかる。また試番22に示したF⊥3合金はその被断 同数が最も多く,試番33に示した更合金も良好である。

る,結

言 ケーブル鉛被用合金の普通の機械的性質を調べるた め,比較的耐疲労性がすぐれているといわれるPb-Cu, Pb¶Te,Pb-Zn =各二元系について引張強さ,伸び, 硬さおよびくり返し曲げ 鹸を行った。またこれら二元 系合金を基礎として試作した Pb-Zn-Cu,PbLTe-Cu各三元系ならびに従来から使用されているPb∼Sn, Pb-Sm了-Sb,Pb-Sb-Cu合金,ケーブル鉛被用合金 として優秀といわれている"Te11urium Lead`,合金, F-3合金などについても上記同様な試験を行った。 得られた結果を要約すると次のようになる。 (1)加工材を2000CXl時間焼鈍すると,純鉛,更合 金などほ結晶粒が著しく粗大化するが,Teまたは As を含む合金は再結晶温度も高く, り成長しない。 晶粒はあま (2)Pb-Te,Pb-Cu,PbuZn 各二元系合金に いて,すべて共晶組織による加工硬化が認められる。 この儀向ほPb-Te合金の場合が最も著しい。 (3)Pb-Zn合金にCuを添加してもその機械的性 質はあまり変化しない。 (4)Pb-Te合金にCuを添加すると,その引張強 さ,硬さほ若干低下するが,伸び,くり返し曲げ致 さほ著しく増加する。 (5)本供試合金中最も良好な機械的性質を示したPb -0・067%Te-0.06%Sn-0.065%Cu合金を鉛被用 合金として有名な"TelluriunLead=または=F-3" 合金と比べてみると常温ならびに700Cにおいて引張 強さほ前者が後二者よりも大きく,伸び,くり返し 曲げ強さほ同等であることがわかった。 終りに本報告作成に御鞭撞をいただいた日立電線株式 会社電線工場久本,山本両博士ならびに本実験に協力さ れた第二研究課金属係の方々に深甚な謝意を表する。 参 老 女 献 (1)R.Spieser:Bull.Assoc.Suisse.Elect.,24,544 (1933) (2)高橋:電学誌,7l,249(昭26) (3)L.F.Hickernell,C.J.Snyder:A.Ⅰ.E.E.65,563 (1946) (4)L・F.Hickernell,A.A.Jones:A,Ⅰ.E.E.70,127 (1951)

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ケ ー

ブル鉛被用

合金の機械的特性

419 (5)J.F.Eckell,G.B.Shanklin:A・Ⅰ・E・E・67,294 (1954) (6)R.W.Atkinson,L.Meyerhoff,W・H・Cortelyon ;A.Ⅰ.E.E.砧,246(1953) ■、.一 ∼..、.. 7 8 ( ′′■\ 高橋,平野,鈴木:電芋誌,72,418(昭27) H.Halperin:A.Ⅰ.E.E.58,535(1939) (9)山路,大畠,高橋,大和田:目立評論,37,1197 (昭30) (10)H.F.Moor,C.W.Dollins,W・J・Craig:Proc・ A.S.T.M.40,904(1940) (11) (12) (13) (14) 山路,大畠:日立評論,38,485(昭31) W.Stockmeyer:Z.Metal1k,26,93(1934) J.Mckeown:Met.1nd.,85,305(1954) W.Hofmann,R.Mtiller:Z.Erzberg u・ Metallhtittenwesen,7,247(1954)

(第89頁より緩く)

講演月日 毒 主 催 5.上旬:電 気 四 学 5.上旬 5.上旬 5.上旬 5.上旬 5.上旬 5.上旬 5.上旬 5.上旬 5.上旬 5.上旬 5.上旬 5.上旬 5.上旬 5.上旬 5.上旬 33.2.7∼9 12.17 12.20 全 学 四 気 電 会全 学学 械枕 横磯 本木 RH 日 全 学 四 気 電 会全会全 学学学学 四四四四 気気気気 電電電電 全会 美∴宇 四四 気気 電電 全 学 四 気 電 全会会 学学学 四四四 気気気 電電電 通信芋 全会 学学 四四 気気 電電 電 気通信学 日 本 医 学 7ミ

・:、

日本学術振興会 (15)山路,大畠 (16)山路,大畠 (17)山路,大畠 (18)山路,大内 日立評論, 目立評論, 日立評論, 日立評論, 37,635(昭30) 37,857(昭30) 37,1207(昭30) 39,(昭32-12) (19)日本電信電話公社‥材仕,規格13号 (20)山路,大畠:日立評論,37,963(昭30) (21)村上 佐藤:物理冶金実験法p・207(昭19 (22)ASM篇:MetalsHandbook(1948) (23)小野‥鉛および鉛合金,p・76(昭17-3) (24)CableEng.Section,CommitteeonPower Dis-tribution A.E.Ⅰ.C;SpecforImpregnated-Paper-Insulated,Lead-Covered Cable, section12.262(8th Edition) (25)特許出願中の合金組成を含む

日立製作所社員社外講演一覧

搬 送 用 通 話 路 炉汲器i・こ つ い て Ye.00ヵット水晶振動子の低周波輪廓振動に ついて 屈 折 を も つ片 持 梁の バ ネ 圧 力 継電器における自由度2のアーマチエウ,リ バウソドについて トランジスタ励振電源を用いたパラメトロソ の装置について 非 対 称 両 方 向 増幅器につい て 音 道 直 視 装 置 レ ゾ ル ノミ ー 補 償 回 路 の 解 析 レゾルノニーサーボベクトル計算回路の解析 相関型サーボアナライザーおよび測定例 バリウムフェライト磁石を用いた平板磁気回 路の吸引力 掛こ低電圧印加時のMP蓄電器の絶縁抵抗の 吟味 磁ひずみ振動子の非直線性について リレーアーマチュアのレノミウソドについて チ ツ タ の 原 因 に つ い て インパルス中継用リレーのイン㌧パルス特性 抵 抗 に よ る 接 点 の 火 花 消 去 搬送電話における1周波同時送受諸方式につ いて ポリエチレン(Marlex-50)のr線照射 医用電子装置の第2次調査結果の報告 微量COガス検出装置試作および制御の研究 (第2報) 枚械,電気機器の接着につい て

(その2)

(昭和32年12月受付分) 所 属 戸塚工場 戸塚工場 戸塚工場 場場場場 工工工工 塚塚塚塚 戸戸戸戸 戸塚工場 場場場 工エエ 塚塚塚 戸戸戸 戸塚工場 中央研究所 中央研究所 中央研究所 中央研究所 講 演 者 菅岡橘 青飯 田田 木 波多野 徳西不不藤猪二 永山肢破原瀬見 賀口島口島木谷島永合松田田山 部 芳西田西田鈴三田徳河川前原上阿 井 上 昌次郎 義 男 志 正一 迫静康廉 二 喜弘正 辿 義憲 夫男博博宏武郎 薫興薫太也一巌夫 平 鱗次郎 俊 治 庸 曲 _・.ノ_ 守 善右二門 福 村 勉 郎 (第108頁へつづく)

参照

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