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特集 滋賀大学のいま 教育学部 地域と大学で育む「滋賀の英語教育」― 大津キャンパスからの発信

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Academic year: 2021

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 「平成29年度以降に20歳を迎える世代」と「平成28年度以前に 20歳を迎えた世代」とで、とても大きな世代の違いがあることを ご存知ですか。キーワードは、英語です。実は、平成28年度以前 に20歳を迎えた世代は、中学に入って英語を学び始めた世代 で、平成29年度以降に20歳を迎える世代は、小学校から英語を 学び始めた世代です。大学生で言えば、おおまかには、今の1、2 回生が小学校から英語を学び始めて大学に入学した世代、3、4 回生は、中学から英語を学び始めて大学に入学した世代になり ます。現在、小学校から大学の教養レベルまでの英語の総授業 時間数(実時間)が、だいたい1,260時間前後、それより前の中学 から英語を学び始めた世代だと1,080時間前後です。その差180 時間を、一日8時間英語を使って生活すると例えて日にち換算す ると、平成29年度以降に20歳を迎える世代は、前の世代より、約 23日分多く英語に接して来た世代になります。平成32年度から は、小学校中学年からの英語教育が完成し、今後、英語の授業が さらに150時間程度増え、小学校から大学の教養レベルまでの 英語の総授業時間数が1,410時間前後の世代が登場します。写 真①は、「いまどきの英語教育」で育った滋賀大の学生たちです。 英語力・コミュニケーション力が高く、学ぶことに意欲的な学生 たちの様子です(「音声学」の演習の1コマ)。  いま、全国の小学校で、5、6年生は週1回、年間各35時間強の 英語の授業を受けています。中学では、平成28年度以前に20歳 を迎えた世代に比べ、年間各35時間強分も多く英語を学び、高 校・大学でも「コミュニケーション」という名前のついた英語を学 びます。今後、平成30年度からは、小学校3、4年生から英語の授 業が始まり、平成32年度には、5、6年生の英語の授業時間はいま の2倍の週2時間になります。そして、小学校から高校まで、「英語 を使いながら英語を使う力を育てる」英語教育が全国的に始ま ります。滋賀大学は、小・中・高・特別支援学校における、こうした 英語教育を取り巻く一連の変化にいち早く対応し、地域とともに 教育を支え、地域からのグローバル人材育成に力を注いでいま す。特集では、滋賀大学大津キャンパスからの地域と大学で育む 「滋賀の英語教育」への取組みを紹介します。  滋賀大学は、小学校5、6年生からの週1時間の英語教育が全 国的に始まった翌年、平成24年春に、教育学部に、英語教育の専 門性・実践性を備えた小学校教員を養成する「初等英語専修」を 全国に先駆けて設置しました(関西・近畿地区で2番目(西日本 地区で3番目)です)。その「初等英語専修」は平成27年春には 「初等英語専攻」として独立し、教育カリキュラム・授業内容を一 層充実させながら進化し、現在に至っています。「初等英語専攻」 では、中・高の英語教員相当の英語教育の専門性・実践性・英語 力を併せ持ち、小学校の実態に合った英語教育の専門性を発揮 できる小学校教員の育成を進め、平成28年春には最初の卒業生 を送り出し、英語ができる小学校の先生として活躍し、小学校の 英語教育に精通した英語教育の専門家として中・高の先生とし て活躍する卒業生も多くいます。さらに、大津キャンパスでは、小 学校教員を目指す学生・大学院生には、専攻・専修の違いなく、 初等英語教育の専門性・実践性を育てる教育を行い、多くの卒 業生が、地域の初等英語教育の先頭に立って活躍しています。平 成29年7月には、学生がスマートフォンやPCから、いつどこから でも自由にアクセスして英語を学べるe-learningシステムを導入 し、学生の英語力増強を 全学で支援しています。 写真②は、英語教育研究 室の大学院生です。滋賀 大出身者のほかに、他大 学出身の大学院生、海外 からの留学生、現職の先 生方も在籍し、修了生は、 現職の英語の先生、博士 後期課程(東北大学・滋賀 大学ほか)の大学院生と して活躍しています。写真 ③は、英語教育研究室の 学部ゼミ生です。  現在、滋賀大学教育学部では、地域と大学が連携した教員養 成教育・地域の学校教育支援を推進し、平成27年度からは、滋賀 県教育委員会・滋賀大学教育学部地域連携推進会議「英語教育 専門委員会」を定期的に開いて、地域と大学で育む「滋賀の英語 教育」支援を進めています。「滋賀大学英語教育未来創生プロ ジェクト」は、地域と大学で育む、しがだい発の「滋賀の英語教 育」支援の基盤プロジェクトで、平成28年度から6か年の計画で、 大学の教員養成教育・英語教育の資産を生かし、英語教育から、 地域の教育を担うグローバル人材を育成し、グローバル人材が 育つ地域の教育の土壌をはぐくむという、大学と地域が連携し た、しがだい発の英語教 育未来創生プロジェクト です。プロジェクトでは、 (1)大学の教員養成教育・ 地域での実地教育を通じ たグローバルな教育人材 育成、(2)地域の学校で学 8

地域と大学で育む「滋賀の英語教育」

― 大津キャンパスからの発信

教育学部大学院教育学研究科(英語教育) 大嶋 秀樹

いまどきの英語教育

<滋賀大学英語教育未来創生プロジェクト>

<小学校英語教育未来創生プロジェクト>

小学校からの英語教育

9

地域と大学で育む、

しがだい発「滋賀の英語教育」

<いま、大津キャンパスでは>

教 育 学 部

特 集 | 滋 賀 大 学 の い ま ― グ ロ ー バ ル な 人 材 育 成 ― ぶ児童・生徒の教育支援、(3)地域の英語教育を支える小・中・高・ 特別支援学校の現職の先生方の教育・研究支援を柱に、年間を 通して事業を進めています。写真④は、将来の英語教員をめざし て大津キャンパスで学ぶ学生たちの様子です(「英語科教育法」 の模擬授業の1コマ)。  平成32年度から始まる、小学校中学年からの英語教育、小学 校高学年での英語の教科化を控え、滋賀大学では、文部科学省 の委託を受けて、滋賀県教育委員会と連携して、現職の滋賀地域 の小学校の先生方を対象に、英語教育の専門性・実践力・英語 力の充実を図る「小学校英語教育未来創生プロジェクト」(教員 免許状認定講習)を実施しています。また、小学校の先生方の実 践的英語教育力向上支援のための文部科学省委託プロジェクト も並行して進めています。平成30年春には、34名の現職の小学 校の先生方がこれらのプロジェクトから巣立っていきます。この プロジェクトの実施にあたっては、英語教育先進国のタイ国立 チェンマイ・ラジャパット大学の先生方、国内からは同志社大学、 横浜国立大学、大阪女学院大学の先生方の力もお借りして、グ ローバルに事業を進めています。3月には、プロジェクトに参加の 先生方、滋賀大学の学生・大学院生、地域の現職の先生方を対 象に、タイ国立チェンマイ・ラジャパット大学の先生方による英 語教育セミナーとワークショップを開催し、研究・実践交流も進 める予定です。写真⑤は、「小学校英語教育未来創生プロジェク ト」(「英語コミュ ニケーション」)の 授業の様子、写真 ⑥は、3月にプロ ジェクトから巣立 つ34名の先生方 の様子です。 ①「いまどきの英語教育」で育った滋賀大の学生たち ②英語専攻の大学院生 ③英語専攻の学部ゼミ生 ⑤「小学校英語教育未来創生プロジェクト」の授業の様子 ⑥「小学校英語教育未来創生プロジェクト」の先生方 ④「英語科教育法」の模擬授業から  「平成29年度以降に20歳を迎える世代」と「平成28年度以前に 20歳を迎えた世代」とで、とても大きな世代の違いがあることを ご存知ですか。キーワードは、英語です。実は、平成28年度以前 に20歳を迎えた世代は、中学に入って英語を学び始めた世代 で、平成29年度以降に20歳を迎える世代は、小学校から英語を 学び始めた世代です。大学生で言えば、おおまかには、今の1、2 回生が小学校から英語を学び始めて大学に入学した世代、3、4 回生は、中学から英語を学び始めて大学に入学した世代になり ます。現在、小学校から大学の教養レベルまでの英語の総授業 時間数(実時間)が、だいたい1,260時間前後、それより前の中学 から英語を学び始めた世代だと1,080時間前後です。その差180 時間を、一日8時間英語を使って生活すると例えて日にち換算す ると、平成29年度以降に20歳を迎える世代は、前の世代より、約 23日分多く英語に接して来た世代になります。平成32年度から は、小学校中学年からの英語教育が完成し、今後、英語の授業が さらに150時間程度増え、小学校から大学の教養レベルまでの 英語の総授業時間数が1,410時間前後の世代が登場します。写 真①は、「いまどきの英語教育」で育った滋賀大の学生たちです。 英語力・コミュニケーション力が高く、学ぶことに意欲的な学生 たちの様子です(「音声学」の演習の1コマ)。  いま、全国の小学校で、5、6年生は週1回、年間各35時間強の 英語の授業を受けています。中学では、平成28年度以前に20歳 を迎えた世代に比べ、年間各35時間強分も多く英語を学び、高 校・大学でも「コミュニケーション」という名前のついた英語を学 びます。今後、平成30年度からは、小学校3、4年生から英語の授 業が始まり、平成32年度には、5、6年生の英語の授業時間はいま の2倍の週2時間になります。そして、小学校から高校まで、「英語 を使いながら英語を使う力を育てる」英語教育が全国的に始ま ります。滋賀大学は、小・中・高・特別支援学校における、こうした 英語教育を取り巻く一連の変化にいち早く対応し、地域とともに 教育を支え、地域からのグローバル人材育成に力を注いでいま す。特集では、滋賀大学大津キャンパスからの地域と大学で育む 「滋賀の英語教育」への取組みを紹介します。  滋賀大学は、小学校5、6年生からの週1時間の英語教育が全 国的に始まった翌年、平成24年春に、教育学部に、英語教育の専 門性・実践性を備えた小学校教員を養成する「初等英語専修」を 全国に先駆けて設置しました(関西・近畿地区で2番目(西日本 地区で3番目)です)。その「初等英語専修」は平成27年春には 「初等英語専攻」として独立し、教育カリキュラム・授業内容を一 層充実させながら進化し、現在に至っています。「初等英語専攻」 では、中・高の英語教員相当の英語教育の専門性・実践性・英語 力を併せ持ち、小学校の実態に合った英語教育の専門性を発揮 できる小学校教員の育成を進め、平成28年春には最初の卒業生 を送り出し、英語ができる小学校の先生として活躍し、小学校の 英語教育に精通した英語教育の専門家として中・高の先生とし て活躍する卒業生も多くいます。さらに、大津キャンパスでは、小 学校教員を目指す学生・大学院生には、専攻・専修の違いなく、 初等英語教育の専門性・実践性を育てる教育を行い、多くの卒 業生が、地域の初等英語教育の先頭に立って活躍しています。平 成29年7月には、学生がスマートフォンやPCから、いつどこから でも自由にアクセスして英語を学べるe-learningシステムを導入 し、学生の英語力増強を 全学で支援しています。 写真②は、英語教育研究 室の大学院生です。滋賀 大出身者のほかに、他大 学出身の大学院生、海外 からの留学生、現職の先 生方も在籍し、修了生は、 現職の英語の先生、博士 後期課程(東北大学・滋賀 大学ほか)の大学院生と して活躍しています。写真 ③は、英語教育研究室の 学部ゼミ生です。  現在、滋賀大学教育学部では、地域と大学が連携した教員養 成教育・地域の学校教育支援を推進し、平成27年度からは、滋賀 県教育委員会・滋賀大学教育学部地域連携推進会議「英語教育 専門委員会」を定期的に開いて、地域と大学で育む「滋賀の英語 教育」支援を進めています。「滋賀大学英語教育未来創生プロ ジェクト」は、地域と大学で育む、しがだい発の「滋賀の英語教 育」支援の基盤プロジェクトで、平成28年度から6か年の計画で、 大学の教員養成教育・英語教育の資産を生かし、英語教育から、 地域の教育を担うグローバル人材を育成し、グローバル人材が 育つ地域の教育の土壌をはぐくむという、大学と地域が連携し た、しがだい発の英語教 育未来創生プロジェクト です。プロジェクトでは、 (1)大学の教員養成教育・ 地域での実地教育を通じ たグローバルな教育人材 育成、(2)地域の学校で学 8

地域と大学で育む「滋賀の英語教育」

― 大津キャンパスからの発信

教育学部大学院教育学研究科(英語教育) 大嶋 秀樹

いまどきの英語教育

<滋賀大学英語教育未来創生プロジェクト>

<小学校英語教育未来創生プロジェクト>

小学校からの英語教育

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地域と大学で育む、

しがだい発「滋賀の英語教育」

<いま、大津キャンパスでは>

教 育 学 部

特 集 | 滋 賀 大 学 の い ま ― グ ロ ー バ ル な 人 材 育 成 ― ぶ児童・生徒の教育支援、(3)地域の英語教育を支える小・中・高・ 特別支援学校の現職の先生方の教育・研究支援を柱に、年間を 通して事業を進めています。写真④は、将来の英語教員をめざし て大津キャンパスで学ぶ学生たちの様子です(「英語科教育法」 の模擬授業の1コマ)。  平成32年度から始まる、小学校中学年からの英語教育、小学 校高学年での英語の教科化を控え、滋賀大学では、文部科学省 の委託を受けて、滋賀県教育委員会と連携して、現職の滋賀地域 の小学校の先生方を対象に、英語教育の専門性・実践力・英語 力の充実を図る「小学校英語教育未来創生プロジェクト」(教員 免許状認定講習)を実施しています。また、小学校の先生方の実 践的英語教育力向上支援のための文部科学省委託プロジェクト も並行して進めています。平成30年春には、34名の現職の小学 校の先生方がこれらのプロジェクトから巣立っていきます。この プロジェクトの実施にあたっては、英語教育先進国のタイ国立 チェンマイ・ラジャパット大学の先生方、国内からは同志社大学、 横浜国立大学、大阪女学院大学の先生方の力もお借りして、グ ローバルに事業を進めています。3月には、プロジェクトに参加の 先生方、滋賀大学の学生・大学院生、地域の現職の先生方を対 象に、タイ国立チェンマイ・ラジャパット大学の先生方による英 語教育セミナーとワークショップを開催し、研究・実践交流も進 める予定です。写真⑤は、「小学校英語教育未来創生プロジェク ト」(「英語コミュ ニケーション」)の 授業の様子、写真 ⑥は、3月にプロ ジェクトから巣立 つ34名の先生方 の様子です。 ①「いまどきの英語教育」で育った滋賀大の学生たち ②英語専攻の大学院生 ③英語専攻の学部ゼミ生 ⑤「小学校英語教育未来創生プロジェクト」の授業の様子 ⑥「小学校英語教育未来創生プロジェクト」の先生方 ④「英語科教育法」の模擬授業から

参照

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