無限‘次元線形代数について
中 田 道(文理学部数学教室)
孝
Gn the infinitedimensional linear algebra
Michitaka Nakada第一章 無限次元ベクトル空間
(1)基底について
体尺上のベクトル空間をXとする/£をエの部分集合とする時,£の有限個の元の線
形結合を£の線形結合という.
Xの部分集合Mのどんな有限個の元も線形独立なとき,Mは線形独立であるという.
Xの部分集合Nか線形独立でないとき,換言すれば線形従属な有限個の元が存在すると
き,Nは線形従属であるという.
線形独立なXの部分集合の全体肌は集合の包含関係の下に順序集合を作る.以の任堂
の全順序部分集合!Rをとる.
Mo=UAfが線形従属ならば,
Moの中に線形従属な有限個の元xl,…,x。が存在する.
ME飢
xiEMiE!K(≪
= l,…,s)
肌が全順序だからMax
(Ml,…,M。)=M。とすればX
i,---,Xn^M。となりM。∈恢に反する,
よって凪は線形独立となり凪∈恢。
!R∋yMに対しM⊂UM=Mo
ME飢
又!R∋゛Mに対しM⊂Ⅳ∈恢ならば。Mo=UM⊂Mよって皿)はglの以における上限
ME飢
となる。従って恢は集合の包含関係の下に帰納的順序集合になるから,‘ツオルンの補題より
極大元びをもつ.yは極大線形独立部分集合である.
X∋yzに対し*;eU t,ぷらばx=lxはびの線形結合である.
x・まびならば{z汐びは線形従属だから,Uの元哨j・・,9。が存在してxμ1,…,z4。が線形従属
になる。よって全てはaでない£の元αμ1,…,α。が存在してαズ十aM,十…十(1,μヤヽ=0
びは線形独立だからα≒Oでx=(-a-'ai)u.十…十(−α-1α。)g。よってズはびの線形結合に
なる。今Xの元xがびの線形結合として2通りに表わされるとし,必要ならば係数に0
を含ませてx=aiUi十…十α。z4。=β191十…十八4としてみる。
● ● (α1−βi)Mi十…十(α。−β。)z4。=0びが線形独立だから簡,…,g。も線形独立で
a-i―β1=…=α.一β.=O ∴α1=β1,…■,a-n
= Pn
これよりXの任意の元はびの線形結合で一意的に表わされる.びをXの基底という.
今後j∋りに対してαxが定義され有限個の石高,…,λ.を除く全てのλに対して心=Oな
らばΣ酸.=Σ臥と書くことにする.この約束によりx=a,Ui十…十a≪UnのときU∃Vuに
.i°1 ' \eA
152 高知大学学術研究報告 第22巻 自然科学 第8号
対しU = Uiのときら= a,- (i = l,…μ)とし,z4が哨,‥・,ものどれにも等しくないとき,ら=0 とおけばx=ΣαJと表わされる. μEU (2)次元について 今. U, VかXの基底であるとする. U, Vの集合としての基数万,rの一方が有限なら ー ぱ他方も有限で両者が等しいことは容易に確かめられる.だからひ,r共に無限であるとする。 UsVuに対しz4≒Oだからz4=βみ十…十βJ。と出来心.ここにβj≒0,りEyG=1,…,s) y∋りに対し,Z,はこのような表現のどれかに現われ‘る. ∵Z70Eyがこのような表現に現われなければZ・oはびの線形結合で,びの各元はZ・oに等 しくないyの元の線形結合になる. へ よって,z・o=h・o=rlz・1十…十7・tVtでzj,≒z・o(≪'=l,--・り)これはzの元z・oがyの線形結合 として2通りに現わされることになり,yの基底性に反する.よってy∋りに対しびの少 なく共一つの元z4が存在してl t4の表現の中にz・が現われる.そこで,このようなz4の一 つをとり, <p(v)=uとおけばyからびの中への一意写像9)が得られる. ぴ= 9{V)とおき筑=伸一1(が)│u’eU’\とする. ぴ∋M/,M2リこ対し, ≪l'≒m/ならば?'-'(≪>')∩9'-'(≪2') =φ七ぴ∋がに対し9-1(が)の元の 数はzjの表現に現われるz・の個数を越えないから有限である.集合ぴと集合91は対等で ある.集合91は無限集合y,の互に素な有限集合への分割を与える.基数の理論から __ _ _ _ f=5l=ひ.よってr≦ぴびとyを入れかえて考えればび≦r. ∴u=f.だからXの 基底の基数は一定になる.この基数をXの次元という. 例,実係数の多項式の全体R[Z]は実数体R上の可付番次元ベクトル空間である. 基底は (1,<,…>f >…} 第二章 無限行列 (1)無限行列の定義 尺を体, R, Sを任意の集合とする. 卜 j?∋vr, S∋りに対しα..∈尺となる尺の元の組(らμ∈R,seS)をA= {ar.,,reR!,seS)又 は単にA= {ars)で示しy1は(R,S)形の行列であると呼ぶ. り?,S)形の2つの行列A={α..),B=(b,.)において,ji!∋り,S∋りに対してa。==hr!i ti らばy1は召に等しいと云いy1=召で示す. この相等が同値律を満すことは容易に確められる.文(ら.;sES)をr行, (ars-.rei?)をs 列と呼ぶ・ ≪rjをr行s列の元,又は単に{r,s)元と呼ぶ. (2)演算の定義 りi!,S)形の2つの行列A={ar,), B={b,.)に対し,和及び£の元によるスカラー倍を次式 で定義する・ A十B= {ars十br.) cA= {cars)
この定義の下に{R,S)形の行列の全体は加法の下にアーベル群となり,更にX上のベクト
ル空間になることは有限行列の場合と同様に確かめられる。
零元はyrEj?,りESに対し(り)元がOになる行列O=(a)で零行列と呼ばれる。加法の
逆演算として減法が定義されることは云うまでもない。
次にA={a。。)を{R,S)形の行列,
B={br。)を(S,T)形の行列とするとき積AZjを・
G,=Σ恥Å,で定められる(RJ)形の行列C=(ら,)で定めようとしても,無限和ら,は一
ぶeS
無凛次元線形代数にっjい・で。 ‘(中田) 153 般には確定しないから不可能である。無限和Crlの項a。sb。t・においてs=ら…,s≪を除く全 てのsに対してa。J).t=Oならばら,=Σα。j。,=Σarisp,itで定まる。しかも加法の順序 ぶes i-1 に関係しない。 しかしa。。b。tの中にOでないものが無限個の時は手の付けようがない。たとえ可算個で£ が実数体の場合でも絶対収束,条件収束,発散があって複雑である。 (3)行有限,列有限の行列 行列の各行においてOでない元が高々有限個のとき行有限であるという。又,各列におい てOでない元が高々有限個のとき列有限であるという。同じ形の行(列)有限な行列の和差 は行(列)有限である。行(列)有限な行列のスカラー倍も行(列)有限である。 iR,S)形の行列A=(a。。)及び(S,T)形の行列∂=(臨)において,y1が行有限である か,Zjが列有限であるかの少なく共一方が成り立てばら,=Σら。ら,においてα。。≒Oなるs ses が高々有限個か。 bst≒Oなるsが高々有限個だから恥Å,≒Oなる sが高々有限個になり C,iが定義されるから積C=ABが定義出来る。 特にy1βが共に行(列)有限ならば積ABも行(列)有限である。 何となればy1βを共に行有限とする。 ノ1が行有限だからji!∋yrに対しα。。≒Oなるsは高々有限個だから了l,…,s。以外のsに ついてはら・゜Oとしてよい。次に召も行有限だから1≦yiりzに対し 妬,=OなるZは 高々有限個しかない。このZを各s,に対して拾い集めれぱ≫i)'")^m以外のZに対しては 1・町≦タzに対し1・。。=OIとしてよい。 さてら,=Σα。φ。,=ΣαΓSi^Sjlであるがf=ら‥,リ。以外ではCrt =・OiになるからC=ABは seS i-1 行有限になる。共に列有限の場合も同様に証明される。 定理⑥ノ1βがり?,S)形の行列,Cが(S,T)形の行列とする. A,Bか共に行有限である か,Cか列有限であれば (y1十B)C=AC十ZjCが成り立つ。 ⑧y1 が (R,S)形の行列,B心か(S,T)形の行列とする。4が行有限であるか,・β,Cが 共に列有限であれば A(B十C)=AB十y1Cが成り立つ。 ⑩y1が{R,S)形の行列,ZjがiS,T)形の行列,CがiT,Q)形の行列とする. A, Bが 共に行有限であるか,y1が行有限でCが列有限であるか, B,Cが共に列有限であれば (AB)C=A(BC)が成り立つ。 証明,⑥,⑧は簡単なので省略する。 ○の証明. A={α。。), B=(b,。),C=(c.。)とおく。 , (場合!) A,Bが共に行有限のとき y1は行有限だからりEji!に対しα。。≒Oなるsは高々 有限個である・乱…,s。以外の幻こ対してα。s=Oとする。 召も行有限だから1≦町≦タzに対しbsit≒OなるZは高々有限個だから,このZ,を各siに 対し拾い集めてら…,z。以外のzに対しては11yi£タzに対しbsi, = Oとする. AB= (hrt)とすればhrtにHarsh,り゜S<Jrsibsμjそして11,・‥,z。以外のzに対しては fl,。=0 {AB)C=={0,a)とすれば
154 高知大学学術研究報告 第22巻 自然科学 第8号 lex心9゛ ;§hrりcりq°?AS ゜,=1 .=1りjcりq BC=(fesa)とすればfesjqでTlbljlClq°-T.bs,tjCりq ∧ ボBC) = (Zr,)とすれば へ ・こ ‥ ●, 7’‘7≒気心’‰゜,-1‘ヰΞ心’‘ぶ収ゾり9卜jUぶらみμ戸戸 二六十 。 / ● ●● ' , 1 ゛ ・● I ` ●‘ ;。。 ∴(AB)C = AiBC) ・, へ ・・ 。≒ ,∧。 (場合2)Aが行有限でCが列有限のときy1は行有限だからり∈尺に対しα。。≒Oなるs は高々有限個である・ 斗…,s。以外のsに対してはα。。=Oとする。又,Cは列有限だから, Q∋りに対しQ9≒Oなる川ま高々有限個であ=るレよ。・・,ら。以外の川こ対し七はc,t = Oと する。 λzj°(臨)とすれば/z。り=;Eα。あり=?゛・■sibsiり {AB)C={Ora)とすれば ・ylt・ Orq ―ilhrtC・9°■IZhrりc,..°拓9Aμrjibjiti)CtjO=ぶIlcirsMりc,μ 召c=(k.q)とすればksiql?りCtg― "llbsjtjCtjg ‥プ, ’ l ’ t A{BC)==iZr9)とすれば / ● ,。 ÷ ● ● ● fl 呵 卵 m・ タl m 7’゛IEらし゜ぷ│らiゐ゛゜ぶ│“りS妬ぴり9)・=Eぶらみ。戸戸 ∴(/4β)C=A{BC) ご (場合3) B,Cが共に列有限のとき場合1と同様な方法で証削出来る。 '丿・ (R; R)形の行列を特にR次の正方行列と呼ぶ。り?;S)形の行列において; £とSが同 じ集合でなくても,RとSが対等な集合ならばR次の正方行列と見倣せる. R∋vr, sぼ対じ,la。,= l(r=sのとき) `∂。=O(r≒f=の'とき) とおいたクロネッカのデルタで作られるj?次の正方行列£・・(恥s)をR次の単位行列と呼び 区別の必要なときはErで示す。単位行列は行有限でら列有限でもある. A=(α。。)がり?,S) 形の行列のときE鯉 (4)行(列)有限正方行列環 ヽ ″ ' ヶ 行(列)有限なR次の正方行列の全休は今迄の堺論から環をなし,単位行列が乗法の単位 元になる。 二 今y1=(α,。),B=(b≪)を次の様す&R次の正方行列とする. r., r.を石!の2つの異った元と する。 αΓ1r1°1, ゛'≒r1又はぶ≒r1ならば恥。=O・ ゐ・1r2°1・ ゛≒゛'1χはぶ≒゛2ならば恥s=0 このときλ∂は(r1,r2)元がOr,r,br,r,=1で他の元がOになる行列になり,又BA = Oで
無限次元線形代数についで (中田) 155
あ`る..,し...
このことから行(列)有限の正方行列環は非可換で零因子をもつ.だから整域にはならない.
行列y1に対し・凡4=£なる行列Fが存在するとき,Fを/1の左逆行列という.
又AG=£なる行列Gが存在するとき,Gをノ1の右逆行列という.1
行列y1に対し,jむ1=AH=£なる行列瓦が存在するときj7をy1の逆行列という.
行列y1には左右の逆行列が片方又は両方が存在したり,しなかったりするかも知れず,存
在しても一意的でないかも知れない.しかし次の定理が成り立つ. ア
定理,行列y1に左右の逆行列が存在すれば,一意的に逆行列が存在‘し,全ての左右の逆行
列は逆行列に等しい.
証明は有限行列のときと同様なので省略.
例, A={ar,),
B=(b,.).を次の行列とする.
ri,r2をRの異った元とする.
αΓlr2°ar,r^°
15αΓ1rl°αΓ,.,=0,
aΓj°2∂rf(イ也の場合ドl' ぐ
br,r.°&r2r1°
15 1'rlrl°&r2rJ01
brs=^S,.(他の場合)
とするときAB
=BA=£が容易に確められ,ふ召は互に他の逆行列.
例,自然数の全体Ⅳに対し.
A={Qmn),召=(bm。)を次のN次の正方行列とする.
一贈爪ば討O一忖(帽混日談
AB=(c。,s)とおけぱじ。s。=Σamhhhn=α。,。+lbn・キ1・ま1 1 jey , よってn=m・ふらばら。。=1 7z十田ならばら。,=0 ■- ■ 丿 ● f 。 ● 即ちAB=£である。だからy1は召の左逆行列,Bはy1の右逆行列である. BA千,(d。s。)とおけばjl。=Σ61μz。,=O \ 。・ fceN ・ ● ● 附き2のときd。。,=Σ&。ゐみ。=&。。。_1α。_1。,=δy?・ttn , 。. Neb だからBA≒E これより/1は左逆行列をもたず,召は右逆行列をもたない。 第三章 線形写像と行列の関連 ・・ (1)線形写像 ‥● X;y・をそれぞれ体‘KのU,Vを基底とするべ・クトル空間とする. Xからyの中への写像/は次の性質を満すとき線形写像であるという. X∋り,x'に対し /(エ十ず)=/(エ)十fix') 甘∋り,X∋りに対しfiax) =が(エ) X∋゛zに対しエ=ΣaJ=Σαりりとすれば ・‥ ueU i−1 /(x)=/(Σ(z。,zり)=Σ(z。,/(m.) =Σauf{u) i=1 ・,=1 ,z4∈び ●● 一一・ だからぴの各元の像を定めれば,Xの各元の像は定まる. U3Vuに対しバg)=ΣらJとする. veV ・ 但しα。≒Oなるz・は高々有限個しかない。ぞこでXからyの中への任意の線形写像/ に対して,行有限な(び,y)形の行列(α。)が対応する。156 高知大学学術研究報告 第22巻 自然科学 第8号
逆に行有限な(び,y)形の行列(&。)に対して,
giu) =Σ恥μ・によって線形写像か定義出来
i ・∈●y
るから,Xからyの中への線形写像と(び,y)形の行有限行列との間に1対1対応がつく。
定理,線形写像Fに対応する行列をA={ら。)とすれば
X∋゛エ=Σαぷに対し/(エ)=ΣβJとおけばβ。=Σauduvとなる.
Ueぴ vpV , S4∈び
証明,x=Σαぶ=Σa-uMiとすれば
geび i=1‘ f
酋 ゛ -I
/(“‘)こ乱亀
「憚叫りり 1
jの番号は必要ならば係数にOを含ませて,iの各番号について共通にとれる。
∴fix)ニぶ(≒/(“i)゜ぶ゜“.・g≪“‘りり)I
゜S(Sa・,‘2・iり)り=ぷβりり
とおけばβ・i=聊“ia“iujlJ!= u瓦“a“り ぺ
z・1,…,ひ。以外のz・についてはβ。=石から。は左右両辺共にOとして成り立つ。
(2)線形写像と行列の演算
線形写像/,gにそれぞれ行列A={a。),B={bぷが対応し七いるとする。
/(“)で瓦αμ,■=1りり・g{u)=i:タJづEらjり必要ならば係数にOを含ませ,jの番号は
y;g について共通にとれる。
(/十g) (m) =Ea≪りり十jE&,りり=,E(らり十&り)り=IJびら,干&。)zJら…,ら以外のz・については係数かOで成り立っている
これより線形写像/十gには行列y1十aが対応する.
又・尺り'いこ対し'((び)(“卜好(“卜弓β“μ>
= S {dauv)Vとなるから,線形写像α/に
は行列αy1が対応する.
定理, X,Y,Zはそれぞれ体尺上のび,
v,wを基底とするベクトル空間とする.又/はX
からyの中への線形写像,gはyからZの中への線形写像とする.jgに対応する行列が
A,Bならば,&fViは行列j4∂が対応する. ‥. づ
証明, A= (≪,≪),
B= {bvw)とする.
/(≪)でJ;ら。zノ≡尽ら♂i, g帆)こ2iタ≪,iuM・=1Fト・j゛j jの番号は必要ならば係数にOを含ま
せることによりiの各番号について共通にとれる.
(g/)(z4)==;Eα。4E&l。jり,=1 ,="1。,)Wj =E (E auvbv。)g ここにz・がVi,--・,z・。,以外ならばらt,=Oで,z,がz・1,…,;Umのどれかに等しく,a7がWi,…,aノ。無限次元線形代数,につ・いて (中田) 157 以外ならばbvu, = Oだから線形写像g/には行列AB={Σ気山.)が対応. I/6K . (3)全射,単射,全単射と行列の関係 補題,Xyはそれぞれ体£上のび,yを基底とするベクトル空間とする./はXからy の中への線形写像とする. ⑥/が全射である為の必要十分条件はf9 = lY {Yの恒等写像)となるyからXの中へ の線形写像9が存在することである. ⑧/が単射である為の必要十分条件は^f=Ix {Xの恒等写像)となるyからXの中へ の線形写像ψが存在することである. ○/が全単射である為の必要十分条件はμ=IY,ef=ixとなるyからXの中への線形 写像∂が存在することである. 証明⑥/が全射と仮定する. だからy∋りに対しZ・はyの元だからバズ)=Z・となる.Xの元Zが少なく共一つ存在す る. このようなエの一つをとり9(Z・)=Xと定義すれば当然(μ・)(ひ) =f{x) =t・ 線形写像yはyの各元に定義出来れば当然yの各元に定義される. yヨり=βIZ・1十…十βμ・.に対し if9) {y) =ハβタ(喝)十‥・十β.ら(ら))=β,(邱)(Z・1)十‥・十β.(/9)(ら)=βみ…十β,み,=タ よって9は題意の線形写像である.逆は簡単なので省略する. ⑧,yが単射と仮定する. このとき/(び)は線形独立になる. ∵/(び)∋V(≪l)>…,/(≪。)に対しai/(≪i)十…十o≪/(≪≪) =0ならば/(cilMi +…十両。z4。)=0 /が単射だからOiMi十…十a≫│Mm = Oびが基底だからα1=…=a≪ = 0そこでyの基底yを y=/(M) u wにとれる. そこでバび)∋゛バz4)にやけ(≪)}=≪と定義すればz4は一意に定まる.又W∋yz4・に対 してはψ(ω)は全く勝手にXの元を一つ定める,このようにしてyからXの中への線形 写像ψが定まる. x∋yz=αlz41十…十OLmUmに対し (喩/)(エ)=φ・(a,/(M,)十‥・十Omfiu,。))=ai(V^/)(≪.)十…十dmi-^f) (Mm)=aiMi十‥・十α。≪m=* だからψは題意の線形写像になる.逆は簡単なので省略. ○/が全単射と仮定する. タ=7yかつ'^f=Ix y∋りに対し9{y) = {lx<p){タ)={(φ/)9}(y)={ψ(/9)}(y)=(巾IY)(タ)=ψ(タ) よって95 = i/r=∂と考えればよい. 逆は簡単なので省略 定理,補題の仮定の下に/に対応する行列を/1とするとき ⑥/が全射である為の必要十分条件はFA=Evとなる(y,び)形の行列Fが存在するこ とである. ⑧/が単射である為め必要十分条件はλG=Ehとなる(y,び)形の行列Gが存在するこ とである. c /か全単射である為の必要十分条件はHA = Ev,AH=Euとなる(y,び)形の行列j7 が存在することである. 証明,補題と線形写像に行有限行列が1対1に対応することから明らかである. 系,特に/が行列y1が対応するベクトル空間X内の線形変換ならば
158 高知大学学術研究報告 第22巻 自然科学 第8号 ⑥/が全射であるための必要十分条件はy1が左逆行列をも゛つことである. ゛' ⑧/が単射であるための必要十分条件はj4が右逆行列をもつことである. ●・ ゛ 1 ' ,ゝ '.゛, ○/が全単射であるための必要十分条件はy1が逆行列をもっことである. 圃 全射,単射,全単射の存在と次元の関係 .' 定理X,yはそれぞれ体尺上のび,yを基底とする線形空間とする. ● I I ●● . ● ●“ j゛ ` ⑤Xからyの中への全射線形写像が存在するための必要十分条件はXの次元がyの次 元より小さくないことである, ⑧Xからyの中への単射線形写像が存在するための必要十分条件はXの次元かyの次 元より大きくないことである. ○Xからyの中への全単射線形写像が存在するための必要十分条件は両者の次元か等し いことである. ' 証明⑥前節の補題⑥よりXからyの中への全射線形写像/が存在すればμ=人・と なるyからXの中への線形写像9が存在する.又補題⑧よりyンは単射である. X⊃<p{V)∋^9'(i'.).…,9(ら)に対しβぶ(○十…十βn<PM=Oならば9(β1z・1十…十βJ。)=0 が単射だからβlz・1十…十βJ。=O. yが基底だからβ1=…=β≪=o.よって<p{V)は線形独立 − になる.だからび⊃9{V)としてよい.9をyからぴの中への単射と考えればr≦び 逆の証明は簡単なので省略. ⑧前節の補題⑧よりXからyの中への単射線形写像/が存在すれば /(び)∋yバ哨),…,/(≪m)に対しaげ(簡)十…十α.ダ(Mm)=Oならば/(aiMi十…十a。i!4。t)=0 /は単射だからCtiMi十…十a。μm=O びが基底だからα1=…=α.,=0 . だから/(び)は線形独立になる.よって/(び)⊂yとしてよい. /をびからyの中への単射と考えればぴJ7 " 逆の証明は簡単なので省略, − 一 一 ○r・ぴかぴ1rだからひ=rとなる. 系,体£の元で出来た{R,S)形の行列j4に対し ' ,. R FA=Esとなる(S,R)形の行列Fが存在すればR^B.である. ⑧AG =Erとなる(S,i?)形の行列Gが存在すれば菱£gである. 証明,それぞれの次元のベクトル空間を作り.線形写像に対応する行列を考えて,定理から 導かれる. 文
[工]N, Jacobson.“Lecture on Abstract Algebra” 2. DI]日本数学会「岩波数学辞典」 =
献