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89
よ りよい 「
英語
1
」
の授業を求めて
(
4)
-学習意欲が リスニング能力に及ぼす影響I
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2
0
0
3
年3
月3
1
日受理)藤
田
浩
HiroshiFujita Keywords:学習意欲, リスニ ング能力,上位群 ・下位群抄
録
1.英検3級 レベルの リスニ ング能力を持つ学生は,履修前 は半数強だが,履修後には 7割強 に増加 している。 2. リスニ ング能力に対す る学生の 自己評価は概 して低いが, リスニ ングテス トの高得点老ほ ど高 くな っている。 3.授業 に対す る学生の取 り組み には積極性が伺えるが,必ず しも リスニ ングテス トの得点 と比例 していない。1
「
多様化
」への対処
筆者は,1995年 よ り現在 まで,中国短期大学において , 第1学年の学生 を対象に教養科 目 「英語1」
を担 当 して いる。そ して,筆者の授業 を受講す る学生が様 々な点で 多様化 していることを感 じている。中学や高校での英語 学習の質及び量 も様 々である。授業開講直前の英語能 力 も様 々である。そ して,授業態度及び学習意欲 も様 々で ある。 しか しなが ら,筆者は,全 ての学生にある程度 の 英語学力及び授業 に積極的に参加す る姿勢 を獲得 しても らいたいと思 っている。 1. 1 「英語1」
の授業の目的 と方法 筆者は昨年度(
2
0
0
2
年4
月-2
0
0
3
年3
月)前期に,紘 合生活学科 (1クラス・54人) と経営情報学科 (1クラ ス・2
8
人),そ して後期 に,幼児教育学科 (1
クラス ・4
0
人) の学生 を対象 に,それぞれ週2
時 限 (計1
8
0
分) 「英語1」
の授業 を行 った。 筆者は,「英語 1」
の授業の 目標 を二つ設定 している。 一つは,「日常 の生活で使われ ることが多 い英語表現 に 慣れ親 しみ, 自分の意思 ・意見を英語で表現す ることを 可能 にす ること」
1
)
である。 もう一つは,「英語 と 日本語 の違 い (例 :発音の しかた,文法,文化的背景 など) を 正確 に認識 し,正 しい英語表現 を習得す ること」2)であ る。 したが って,学生の リスニ ング能力 を向上 させ るこ とは, この授業 において重要 な地位の一つを占めている。 筆者の授業では, 日本人が海外旅行 に行 くとき, また は海外で生活す るときに遭遇す る可能性が高い状況を題 材に した,対話形式の教材 (教科書)3)を使用 している。 そ して授業中の活動には, リスニング活動 も含 まれ てい る。筆者の授業での リスニ ング活動は,主 に以下 の通 り である。 まず,教科書に設定 されたある場面4)に関 して, 第1回 目の聴 き取 りを行わせ る。 その 目的は,対話全体 の概要 を把握 させ ることである。 続いて,第1回 目の聴 き取 りのときと同 じ場面 に関 して,第2回 目の聴 き取 り を行わせ る。その 目的は,対話 の部分的かつ詳細 な内容 を把握 させ ることである。筆者は学生に対 して,概要把 握が第2回 目の聴 き取 りにまでずれ込んで もか まわ ない 旨の指示を出 してはいるが,いかなる場合 においても第 3回 目以降の聴 き取 りは行わ ないことに している。その 理 由の一つは,学生に 「チ ャンスは2回 しか ない」 とい う緊張感 を与え るためである。9
0
藤 田 1. 2 リス二 ング能 力の調査 筆者 は,「英語1」
開講期 間中 に,3回の調査 を行 っ ている。第1回 日の調査 は第2回 目の授業で実施 し,撹 業開始直前時 の学生 の リスニ ング能力を測定す ることを 目的 と してい る5)。 第2回 目の調査 は 「中間 テス ト」 6) 中に実施 し,前半 (授業開始時か ら 「中間テス ト」直前 まで) の授業が学生の リスニ ング能力 に どのような影響 を及ぼ してい るのか を測定す ることを 目的 と してい る。 第3回 目の調査 は期末試験 中 に実施 し,後半(
「中間 テ ス ト」直後か ら期末試験直前 まで) の授業が学生の リス ニ ング能 力に どのような影響 を及ぼ しているのかを測定 す ることを 目的 と している。 第1回 目の調査 にお い ては,実用英 語技 能検定試験 (英検)4 ・3 ・準 2級 の対話文問題 を各10題ずっ使用 している7)。2000年度8)及 び2001年度9)に行 った同一 の 調査では,以下 の ことが明 らかにな っている。英検4級 に合格す る レベルの リスニ ング能力を持 ってい る学生は 全体 の8割 に達 してい る。一方,英検準2級 に合格す る レベルの リスニ ング能力を持 っている学生 は全体の1割 にも満た ない。 そ して,英検3級 に合格す る レベルの リ スニ ング能力を持 っている学生 は全体 の半数強であ る。 したが って,筆 者は,『全 ての学 生 に英検3級 レベルの リスニ ング能力 を習得 させ る』 ことを,「英語 1」
の具 体的 な授業 目標 の一つ と して設定 してい る。 第2・3回 目の調査 においては,第1回 目の調査で使 用 したのと同一の英検3級 の対話文問題 を使用 している。 2001年度 に行 った同一 の調査では,以下 の ことが明 らか にな っている。第2回 目の調査 の段階で,全体 の 7割強 の学生が英検3
級 に合格す る レベルの リスニ ング能 力を 持 っている。 また,第1回 目の調査 の段階では英検3級 合格 レベルに到達 していなか った学生 に関 しては,その 半数程度が第2回 目の調査では英検3
級合格 レベル に到 達 している。 しか しなが ら,第3回 目の調査結果は, ど の レベルの学生 に対 しても第2回 目の調査 とほぼ同 じ結 果 にと どま り,顕著 な進歩 は見 られ ていない。 1. 3 学習意欲 の調査 筆者は,
「英語1」
開講期間中に, 3回の授業 ア ンケー トを実施 してい る。 いずれ のア ンケー トも,学生が 自己 評価 をす るという形式であ る。第1回 目の調査 は第 1回 目の授業 (授業開始直前) に実施 し,中学 ・高校時代 に 英語 の授業 に どのように取 り組んでいたのかを調査 して いる。第2回 目の調査 は,「中間テス ト」直後 に実施 し, 前半の授業 に どのように取 り組んだのかを調査 している。 第3回 目の調査 は期末試験直前 に調査 し,後半 の授業 に どのように取 り組んだのかを調査 している。授業 ア ンケー トは,7
つの選択肢か ら最 も適切 なものを一つ選ぶ形式 の質問が大部分 を占め ている。2
調査結果及び考察
2. 1 調査方法 リスニ ング能力に関 しては,前述 の方法 に基づ いて3 回の調査 を行 い,学生が英検3級 レベルの リスニ ング能 力を獲得す ることがで きたか どうか を調査 した。 学習意欲 に関 しては,各回につ き2個ずっ,計 6個 の 項 目を調査の対象 に した。以下 は調査 の対象 に した質問 及 び選択肢である。 なお,評価1が最 も肯定的 な答え, 評価4が肯定で も否定で もない答え,評価 7が最 も否定 的 な答えにな っている。 第1回 あ なたは英語 を聴 く (リスニ ング)活動が好 きなのか 嫌 いなのかを教 えて下 さい。 評価 1 とても好 き 評価2 好 き 評価3 どち らか といえば好 き 評価4 好 きとも嫌 いともいえ ない 評価5 どち らか といえば嫌 い 評価6 嫌 い 評価 7 とても嫌 い あなたが リスニング活動に関 して どのような印象を持 っ ているのかを教 えて下 さい。 評価1 非常 に得意 評価2 得意 評価3 どち らか といえば得意 評価4 得意 とも不得意 ともいえ ない 評価5 どち らか といえば不得意 評価6 不得意よ りよい 「英語1」の授業 を求めて(4) 評価7 非常 に不得意 第2 ・3回 あ なたは授業 中に どの くらい ビデオや リスニ ング教材 を活用 しま したか。 評価1 非常 に活用 した 評価2 活用 した 評価3 どち らか といえば活用 した 評価4 活用 した とも活用 しなか った ともいえ ない 評価5 どち らか といえば活用 しなか った 評価6 活用 しなか った 評価7 全 く活用 しなか った ビデオや リスニ ング教材 を使 うことによ り,英語学 習 に何 か よい変化が見 られ ま したか。 評価1 非常 に見 られ た 評価2 見 られ た 評価3 どち らか といえば見 られ た 評価4 見 られ た とも見 られ なか った ともいえ ない 評価5 どち らか といえば見 られ なか った 評価6 見 られ なか った 評価7 全 く見 られ なか った 2. 2 リス ニ ングテス トの結果及び考察 表1は,2000年度,2001年度及 び2002年度第1回 リス ニ ングテス トの英検 3級 レベル の問題 の得点分布 を示 し てい る。 配点 は,正解1問 につ き 1点 と してい る。 2000年 度 の平均 は5.8点 ,標 準偏差 は2.15で あ る。 ま た,124人10)中68人 (54.8%)の学生が6点11)以上 得点 して い る。2001年度 の平均 は5.7点,標 準偏差 は2.13で あ る。 また,131人10)中76人 (58.0%)の学 生 が6点 以 上得点 して い る。2002年度 の平 均は5.8点,標 準偏 差 は 2.19で あ る。 また,108人10)中59人 (54.6%)の学 生 が 6点以上得点 してい る。 この 3年 間に関 しては,得点 分布に関 しても,平均点 ・ 標準偏差 に関 して も,大 きな違 いはない。 したが って, 2002年度 にお いて も過去2年 間 と同様 に,第1回テス ト で6点 以上得点 した学 生 を 『上 位群』,6点 未満 の得 点 に と どま った学 生 を 『下位群』 と分類 して,分析 の対象 とす る。 表2は,2002年度第2・3回 リスニ ングテス トの得 点 分布 を,上位群 ・下位群 に分け て示 してい る。 第2回 テス トにお い ては, 全体の平均 は6.9点,標 準 偏 差 は2.21,108人 中79人 (73.1%)が6点 以上得点 し てい る。 上位 群 の平 均 は8.1点 ,標準偏 差 は1.36,59人 中57人 (96.6%)が6点以上得 点 してい る。下位群 の平 均 は5.4点, 標 準偏差 は2.16,49人中22人 (44.9%)が 6点以上得点 してい る。 2001年度 第2回 テ ス トにお い ては,全体 の平均 は6.9 点,標準偏差 は2.01,131人中97人 (74.0%)が6点以上 表1 第1回 リス二 ングテス ト得 点分布 年度 得点 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1
0
2000 4 8 19 18 19 17 18 14 60
1 2001 4 10 14 18 30 14 20 ll 8 20
2002 2 12 15 17 13 13 19 10 6 10
表2 第2 ・3回 リス二 ングテス ト得 点分布得 点 10 9 8 7 6 5 4 3 2 10
第2回 上位群 ll 13 15 13 5 20
0
0
0
0
下位群 1 3 8 3 7 8 9 6 40
0
第3回 上位群 13 12 20 6 5 30
0
0
0
0
(
単位 :
人)
9
2
藤 田 得 点 して い た。 上 位 群 の 平 均 は7.
7
点 , 標 準 偏 差 は1.
5
9
,7
6
人 中6
7
人(
8
8.
2
%)
が6
点以上得点 していた。 下 位 群 の平 均 は5.
8
点 , 標 準 偏 差 は2.
01
,5
5
人 中3
0
人(
5
4.
5
%)
が6
点以上得点 していた。 第3
回 テス トにお いては,全体 の平均 は7.
0
点,標 準 偏 差 は2.
1
8
,1
0
8
人 中8
1
人(
7
5.
0
%)
が6
点 以上得 点 し てい る。 上位群 の平均 は8.
2
点,標 準偏 差 は1.
4
0
,5
9
人 中5
6
人(
9
4.
9
%)
が6
点以上得点 してい る。下位群 の平 港 均 は5.
4
点, 標準偏差 は1.
9
8
,4
9
人中2
5
人(
5
1.
0%)
が 6点 以上得点 してい る。2
0
01
年度第3
回 テス トにお いては,全体 の平均 は7.
1
点 ,標 準偏差 は2.
1
3
,1
3
1
人 中9
6
人(
7
3.
3%)
が6
点 以 上 得 点 して いた。 上 位 群 の平 均 は8.
0
点 , 標 準 偏 差 は 1.
5
6
,7
6
人中7
0
人(
9
2.
1
%)
が6
点以上得点 していた。 下 位 群 の平 均 は5.
8
点 , 標 準 偏 差 は2.
1
8
,5
5
人 中2
6
人(
4
7.
3
%)
が6
点以上得点 していた。 表3 リス二 ングテス ト得 点群別成績推移 得点群 得点 109
8
7
6
5
4
3
2
1
10第第1
2
回回2
1
1
第3
回1
1
9
第第1
2
担J回5
12
4
2
1
第3
回5
3
4
8
第第1
2
回回3
5
15
2
4
1
第3
回5
3
5
2
7
第第1
2
回回2
2
5
17
4
3
1
第3
回2
5
7
1
1
1
6
第第2
1
回回2
5
4
13
1
1
第3
回4
3
4
2
5
第第1
2
回回1
3
2
3
13
4
第3
回1
1
3
2
2
1
2
1
4
第第1
2
回回3
1
2
3
19
6
2
2
第3
回3
3
5
5
2
1
3
第第1
2
回回1
2
1
1
1
102
2
第3
回3
2
1
2
1
1
2
第第1
2
回回1
1
2
2
6
第3
回3
2
1
1
1
第第1
2
__回回1
1
第3
回1
(単位 :人)よりよい 「英語 1」の授業を求めて(4) 上記の結果か ら判断す ると,2002年度においても2001 年度 と同様に,第2回テス トの段階で,学生の リスニ ン グ能力には顕著 な伸びが見 られ る。 しか しなが ら, これ も2001年度 と同様に,第 3回テス トは第 2回テス トと比 較す ると,顕著 な伸びは見 られていない。 表3は,第1回テス トにおける得点を基準 に して,第 2回及び第 3回の得点が どのように推移 したかを示 して いる。 また,表4は,第1回テス ト下位群の得点推移 を さらに詳 しく示 している。 第 1回テス トで上位群に分類 された学生の大部分は, 第2回及び第 3回テス トにおいても,英検 3級の レベル を保持 している。2001年度は第2回テス トで 9人 (ll.8 %),第3回テス トで 6人 (7.9%)が 6点未満の得点 に とどまったが,2002年度に6点未満の得点にとどまった 学生は,第2回テス トで 2人 (3.4%),第 3回テス トで 3人 (5.1%) と減少 している12)。 また,5点群 におい ても,第2回 ・第3回テス トで両方 とも6点未満の得点 にとどまった学生は13人中2人だけで,進歩が見 られ る。 しか しなが ら,4 ・3点群 においては,第2 ・3回テ ス トで両方 とも6点未満の得点にとどまった学生がそれ ぞれ10人 (52.6%), 5人 (50.0%)を占めている。 な お, 2点群の一部及び1点群の第2 ・3回テス トの成績 はか なり高いものになっているが, これが普遍的 な傾 向 であるという断定はできない。 表4 リス二ングテス ト下位群成績推移 (単位 :人) 93 2.3 学習意欲調査の結果及び考察 表5は,第 1回授業 アンケー トで質問 した二つの項 目 (リスニング活動の好 き ・嫌い及び得意 ・不得意)につ いて調査 したデータを,第1回 リスニングテス トの上位 群 ・下位群別に分けて示 している。なお,第1回 リスニ ングテス トに参加 した108名中,第 1回授業 ア ンケー ト には97人 (上位群54人,下位群43人)が参加 している。 リスニング活動の好 き ・嫌 いに関 しては,上位群 ・下 位群 とも 『リスニ ングは嫌い』 という印象を持 っている 学生が多い。 しか しなが ら,上位群においては,『リス 二 ングが好 き』 という学生 も2割程度, また 『好 きとも 嫌いともいえない』 という学生も3割程度いる。それ に 対 して,下位群 においては,『リスニ ングが好 き』 とい う学生は1割 もいない。そ して,『リスニ ングは嫌 い
』
という学生が7割 を占めている。 この部分に大 きな差が 認め られ る。 リスニング活動の得意 ・不得意に関 しては,上位群 ・ 下位群 ともに,好 き ・嫌いに関 してよりもさ らに否定的 な印象を持 っている。 しか しなが ら,上位群においては , 『リスニ ングは不得意』 という学生が7割弱であるのに 対 し,下位群においては9割弱に達 している。 この部分 に大 きな差が認め られ る。 表6は,第2 ・3回授業ア ンケー トで質問 した二つの 項 目 (リスニ ング機会の活用頻度及び リスニ ング能力の 変化に対す る自己評価)について調査 したデー タを,第 1回 リス二 ングテス トの上位群 ・下位群別に分けて示 し ている。 なお,第2 ・3回授業アンケー トには62人 (上 位群29人,下位群33人)が参加 している。 リスニング機会の活用頻度 に関 しては,第2 ・3回と もに, また,上位群 ・下位群 ともに肯定的な評価が 目立 つ。 しか しなが ら,下位群に関 しては,第 2 ・3回の結 果に大きな違いが認め られ ないのに対 して,上位群では, 第2回に 『非常に活用 した』 という答えが約4分の 1を 占めていたのに対 して,第3回ではその値がほぼ半減 し, その代わ りに 『活用 したとも しなかった ともいえない』 という答えが倍増 している。 リスニング能力の変化に関 しても,第2回 ・第3回と もに, また,上位群 ・下位群 ともに肯定的な評価が 目立 つ。 しか しなが ら,いずれの回においても,下位群の評 価の方が上位群のそれに比べて高 くなっているようであ9
4
藤 田 る。 表7は,第1回 リスニ ングテス トで下位群 に分類 され た学生3
3
人を対象に,第2・3
回授業ア ンケー トで質問 した二つの項 目について調査 したデータを,第2 ・3回 リスニングテス トで6点以上得点 したか否かに基づ き分 類 して示 している。 また,表8は,3回の リスニ ングテ ス トでいずれ も6点未満の得点にとどまった学生11人を 対象に,第2 ・3回授業ア ンケー トで質問 した二つの項 港 目について調査 したデー タを示 している。 活用頻度に関 しても変化に関 しても肯定的 な評価が 目 立つが, リスニ ングテス トの得点が伸びたか伸びなか っ たかによって評価が変わ るとはいえないようである。む しろ,いずれの回においても,6点未満の得点にとどまっ た学生,す なわち リスニ ングテス トの得点の伸びが少な い学生の方がより高い 自己評価 を行 っていることが,こ れ らの結果か らもわか る。 表 5 リス二ング活動の好 き ・嫌い及び得意 ・不得意 に関する自己評価 評価1
評価2
評価3
評価4
評価5
評価6
評価7
好 き .嫌い 上位群0
1
9
1
7
1
3
1
2
2
下位群0
0
2
ll
1
2
1
3
5
得意 .不得意 上 位 群0
0
3
15
1
4
1
6
●
下位群0
0
0
5
ll
1
7
1
0 表6 リス二ング機会の活用頻度及び リス二ング能力の変化 に関する自己評価 評価1
評価2
評価3
評価4
評価5
評価6
評価7
活用 第2
回 上位群下位群7
2
ll
9
8
8
8
3
0
3
2
1
0
0
第3
回 上位群4
9
8
6
1
0
1
下位群4
1
0
9
9
0
1
0
変化 第2
回 上 位 群下位群・3
2
17
58
8
13
2
3
U
0
1
U
0
第3
回 上位群3
7
9
9
10
0
(単位 :人) 表 7 第 1回下位群 における リスニング機会の活用頻度及び リス二ング能力の変化に 関する自己評価 評価1
評価2
評価3
評価4
評価5
評価6
評価7
活用 第2
回6
6
点 以上点未満1
1
3
8
3
5
3
5
2
1
0
1
0
0
第3
回6
点 以上1
3
5
8
-
0
1
0
6
点未満3
7
4
1
0
0
0
変化 第2
回6
6
点 以 上点未満3
0
8
9
4
4
02
2
1
U0
U
0
第3
回6
点 以上2
2
9
4
0
0
1
(単位 :人)95 よ りよい 「英語1」の授業を求めて(4) 表8 3回のテス トがいずれ も6点未満の学生 におけ る リス二 ング機会 の活用頻度 及 び リス二 ング能 力の変化 に関す る自己評価 評価
1
評価2
評価3
評価4
評価5
評価 6 評価7
活用 第2
回0
63
1
1
0
0
第3
回 15
4
10
0
0
変化 第2
回0
●3
1
1
U
U
(単位 :人)3
よ りよい 「
英語
1」
の授業に求め られ
るもの
今 回の調査 の結果 か らは,様 々な ことが示唆 され る。 その一つ は,授業 開始時 には英検 3級 レベル の リスニ ン グ能 力を持 ってい なか った学 生 の約半数がそ の能 力を獲 得 してい ることであ る。 しか しなが ら,その ことは同時 に,残 りの約半数,す なわ ち全体 の約4分 の1の学生 は 依然 と してその能 力 を獲得す ることがで きていない とい うことであ る。 また,授業 開始時 に英検3級 レベルの リ スニ ング能 力をすで に持 っていた学 生 に関 しては,授業 後半時 において,前半時 よ りも学 習意欲が低下す る傾 向 が一部 で見 られ てい る。 この傾 向を解消す るため には,能 力 に応 じた リスニ ン グの機会 を増やす ことが必要 で あ ると思われ る。 しか し なが ら, それ には様 々な問題 点が あ る。一つ は,それ を 授業 中 に行 うことが難 しい とい うことで あ る。 筆者 の こ れ までの経験 では,新 た な リス ニ ング活動 の時間 を授業 時間 内で捻 出す ることは不可能 で あ る。 そのため には, 授業 カ リキ ュラム全体 の見直 し (例 :授業 で取 り扱 う項 目を現行 の10項 目か ら2項 目ほ ど減 らす) を行 う必要が あ ると思われ る。 また,能 力 に応 じた リスニ ング教材 を 筆者が配布す るとい う方法 もあ るが,学生 は授業時間以 外 に英語学習 をす ることはほ とん どない ようであ る。 ま た,た とえ教材 を カセ ッ トテー プに ダ ビング して も,そ れ を再生す る機械 を学生が持 ってい ない とい う問題 もあ る。 また,第1回 ア ンケー トで調査 した項 目 (リスニ ング に対す る好 き ・嫌 い及び得意 ・不得 意) に関 しては,学 生 の評価 はか な り正確 であ るよ うに思われ る。 しか しな が ら,第2 ・3回ア ンケー トで の学 生 の 自己評価 は,学 生 の リスニ ング能 力 を反映 した ものには な ってい ない印 象 を受 け る。 つ ま り,下位群 の 自己評価 は上位群 の 自己 評価 と比較 して,甘 い ものにな ってい る印象 を受 け る。 ア ンケー トの方法 を再考す る必 要があ るか も しれ ない。 さ らに,今 回の調査 において は, リス ニ ングテス トの 有効回答数 に対 して, ア ンケー トの有効 回答数が少 ない。 そのため, デー タの有効 な処理 がで きて いるとは言 い難 い。確実 なデー タ収集 を行 う方法を確立す る必要 があ る。 この よ うに, これ か ら解決 していか なけれ ば な らない 問題 は 山積 してい る。 もちろん今回の研 究で は取 り上げ ることので きなか った問題 もあ る。それ らを一つず っ解 決 して い き,「よ りよい 『英語1』の授 業」 に近 づ け て い きた い。注
1),2)これ らの ことは,学 生に配布 され るシ ラバ ス にも明記 され てい る。 3)筆者が 「英語1」の授業で使用 して い る教科書 は,Viva!SanFrancisco(著者 :大八木 贋 人,Timothy Kiggell, 発行 所 :マ ク ミラ ンラ ンゲ ー ジハ ウス) で あ る。 なお, この教科書 には準拠 ビデオが あ り,筆者 は リスニ ング活動 の際 には必 ずこの ビデオ を使用 して い る。 4)筆者使用 の教科書 は全部で20章か ら構成 され てい る が,筆者 は以下 の10項 目を使 用 してい る。 「町 の中心部 に行 く交通 手段 をたずね る」,「ホテルに チ ェ ックイ ンす る」
,
「道 をたずね る」,「レンタカーを 借 りる」,「料理 を注文す る」,
「服 を買 う」,「自己紹介 をす る」,「銀行 口座 を開 く」,
「荷物 を送 る」,「薬 を買 う」96 藤 田 5)教科書を使 った授業を行 うのは,第 3回 目以降であ る。 6)筆者は 「英語1