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養護教諭の喫煙予防教育に対しての意識調査

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(1)

著者

磯田 宏子

雑誌名

大阪総合保育大学紀要

9

ページ

151-172

発行年

2015-03-20

URL

http://doi.org/10.15043/00000016

(2)

〔論文〕

養護教諭の喫煙予防教育に対しての意識調査

磯 田 宏 子

*  我が国では、喫煙率は低下してきているが、喫煙開始年齢の低下が問題となっている。 子どもが「最初の一本に手を出さない」ように、学校で予防教育を実施することは重要 である。そのためには、養護教諭が学校保健を推進する上で中心的な役割を担うことが 期待されているが、その養護教諭自身がどのような考えを持っているかを調査するこ とは重要と考える。この研究では、2014 年 1 月∼ 2014 年 8 月に、近畿圏内の養護教諭 114 人に喫煙予防教育に対する意識調査を実施した結果を報告したい。  調査結果から 90%以上の養護教諭が、養護教諭にとって喫煙予防教育が重要である と考えていることが判明したが、学校内で喫煙予防教育を実施していない校種は幼稚園 と子どもの年齢が低い校種であった。今後この結果を小学校での喫煙予防教育プログラ ム作成の参考としたい。 キーワード:養護教諭、喫煙予防教育、意識調査、小学生

はじめに

 現在、我が国では、社会全体で喫煙が健康に及ぼす害についての認識が広まり、喫煙率

は低下してきている。しかし残念ながら若い女性の喫煙率は減少率が鈍い状況である。

 子どもらを取り巻く環境、一日の多くを過ごす学校で、喫煙予防教育を学校・保護者・

地域の三者が連携を図り、子どもらが「最初の一本に手を出さない」ように取り組むこと

は、子どもらの健康を守るため重要である。しかし、三者の連携はまだ十分に取れていな

い現状があり、子どもらが人生の早期にタバコを吸う選択をしないようタバコに興味をも

つ前に、小学校の早期から喫煙予防教育を実践する必要がある。では、学校教育の中でだ

れが実際に喫煙予防教育を行うのかを考えると、学校保健を推進する立場である養護教諭

と考える。養護教諭は子どもらが学校で心身の不調を感じた時に訪れる保健室で、日々子

どもに対応している。子どものわずかな変化を感じとる養護教諭は、彼らの実態を把握し

ており、現状に即した喫煙予防教育を行うことができるのではないだろうか。中学校・高

等学校では保健体育の教員が保健の授業で、薬物乱用に進まないように、また生活習慣病

を予防するためにも喫煙予防教育を行っているが、小学校では、医学的素養、看護的な専

(3)

Ⅰ 喫煙予防教育の考え方

1 喫煙予防教育の学習指導要領における位置付け

 学校教育の中で、喫煙予防教育がどのように位置づけられているかを確認する必要があ

る。まず小学校、中学校、高等学校の総則を確認した。各校種における体育・保健に関す

る指導は資料1のとおりであり、どの校種も内容はほぼ同じであった。喫煙予防教育を早

期に始めることが効果が高いと考えるが、ここでは小学校の総則を代表として記載する。

表1 学習指導要領総則 小学校 小学校 小学校学習指導要領総則編5) 第 1 章第 1 の3 学校における体育・健康に関する指導は、児童の発達の段階を考慮して、学校の教育活動全体を通じて適切 に行うものとする。特に、学校における食育の推進並 びに体力の向上に関する指導、安全に関する指導及び 心身の健康の保持増進に関する指導については、体育 科の時間はもとより、家庭科、特別活動などにおいて もそれぞれの特質に応じて適切に行うよう努めること とする。また、それらの指導を通して、家庭や地域社 会との連携を図りながら、日常生活において適切な体 育・健康に関する活動の実践を促し、生涯を通じて健康・ 安全で活力ある生活を送るための基礎が培われるよう 配慮しなければならない。

 小学校、中学校、高等学校の総則を比較したが、その結果、内容はどの校種もほぼ同じ

であった。高等学校は小学校、中学校とほぼ同内容であり、食育の推進、体力の向上に関

する指導、安全に関する指導および心身の健康の保持増進に関する指導等について述べら

れているが、喫煙予防教育には触れられていない。

 それでは、体育・保健体育の学習指導要領

8, 9, 10)

では喫煙予防についてどのように述べ

られているのであろうか。以下にまとめて記載した。

表 2 学習指導要領の比較 ○「小学校」 病気の予防   喫煙、飲酒、薬物乱用などの行為は、健康を損なう原因となること。 ○「中学校」 健康な生活と疾病の予防    喫煙、飲酒、薬物乱用などの行為は、心身に様々な影響を与え、健康を損なう原因となること。 ○「高等学校」 健康の保持増進と疾病の予防    喫煙と飲酒は、生活習慣病の原因となること。また、薬物乱用は、心身の健康や社会に深刻な影 響を与えることから行ってはならないこと。それらを対策には、個人や社会環境への対策が必要 であること。

 小学校、中学校、高等学校で、喫煙、飲酒が健康に与える危険性、薬物乱用が社会に与

える危険性を各自で考えるよう、保健学習の中で指導するようになっている。

 小学校の保健体育では、5 年生・6 年生の内容として病気の予防「喫煙、飲酒、薬物乱

用などの行為は、健康を損なう原因となること。」を教えるよう記載されており、小学校

から喫煙予防教育の重要性が示されている。しかし、5 年生では既に喫煙に興味・関心を

持ち始めている子どもが少数いる可能性もある。そこで、筆者は 3・4 年生で学ぶ「身の

(4)

回りの環境・換気」で副流煙・受動喫煙の害について教えると、小学校4年生でも理解で

きるのではないかと考える。

 喫煙予防教育の目標は、子ども達の喫煙を予防し、生涯を通じて健康で安全な生活を送

ることができる資質や能力を育てることである。しかし、現在の我が国の状況は、未成年

者を惑わす危険な誘惑が れている。現在、社会問題になっている「脱法ハーブ」は、言

葉の印象から危険ではないかのような誤解を招き、安易な気持ちで使用した者が様々な事

件や死亡事故を起こし、平成 26 年 7 月 22 日に呼称が「危険ドラッグ」と変更された。こ

のような危険な状況から未成年者を守ることは、社会の最重要案件であり、早急な対応が

必要である。ドラッグの多くは煙や気体などの吸引によって乱用されている。タバコが吸

引の最初の体験となり、タバコに興味を持った若者は、他の薬物に興味を示すことが多く、

薬物乱用者のほとんどは、薬物に手を出す前に、喫煙の経験が高いと言われている

16)

現在我が国の薬物乱用防止対策として、平成 25 年 8 月から第 4 次薬物乱用防止五カ年戦

17)

が推進されており、目標の一つとして「青少年、家庭及び地域社会に対する啓発強

化と規範意識向上による薬物乱用未然防止の推進」が掲げられている。

2 薬物乱用の法的な規制と歴史

 青少年の健全な成長・発達を妨げるもの(タバコ・飲酒・薬物)の規制には、以下の法

律が関連していた。また、日本における薬物乱用の概要は、資料 2 にまとめたが、現在は

法を犯してインターネットを使って薬物を売買している事件が多発しており、未成年者が

簡単に薬物を手に入れることができる危険な環境となり、未成年者の安全を守るためにも、

薬物乱用のきっかけとなりやすいタバコの予防教育は重要と考える。

表 3 法的な規制 種類 法律名 タバコ 未成年者喫煙禁止法(明治 33 年 3 月 7 日法律第 33 号)最終改正:平成 13 年 12 月 12 日法 律第 152 号 飲酒 未成年者飲酒禁止法(大正 11 年 3 月 30 日法律第 20 号)最終改正:平成 13 年 12 月 12 日 法律第 152 号 薬物 覚せい剤取締法、麻薬及び向精神薬取締法、大麻取締法、あへん法等が薬物乱用の取り締 まりに関与している。 (出典:薬物乱用防止「ダメ。ゼッタイ。」http://www.dapc.or.jp/data/kiso/1.htm) 閲覧 平成 26 年 8 月 26 日

3 喫煙予防対策

 喫煙行動は一度依存性が形成されると、禁煙することは困難である。そのため、最初の

1 本に手を出す前に予防教育を行うことが重要である。まだ喫煙を経験したことがない児

(5)

一次予防 疾病の発生そのものを予防することを指す。適正な食事や運動不足の解消、禁煙や節酒、 そしてストレスコントロールといった健康的な生活習慣づくりの取り組み(健康教室、保 健指導等)や、予防接種や環境改善、外傷の防止などの特殊予防のことをいう。 二次予防 疾病の早期発見と早期治療によって疾病が進行しないうちに治してしまうこと。老人保健 事業による基本健康診査、各種がん検診及び人間ドック等の検診事業による疾病の二次予 防対策が行われている。乳がんの自己検診、早期の医療機関受診も二次予防に該当する。 三次予防 適切な治療による疾病や障害の進行防止を指す。リハビリテーションも三次予防に該当す る。

 一次予防の主な方法は健康教育と社会環境の改善であるので、学校における喫煙予防教

育は重要であり、学校の主な役割は「一次予防」の立場からの働きかけである。しかし、

学校にはすでに喫煙を経験した子どもらがいることは事実で、これらの子どもらに対して

は「二次予防」、「三次予防」の立場から個別に対応する必要がある。その際には、学校教

育のみではなく、医療機関、警察など外部の関係機関と連携することも必要である

12)13)

Ⅱ 研究目的

 学校教育の中で展開される予防教育の中でも、子どもの健康を守り育てるという点で、

喫煙予防教育は大変重要な役割がある。喫煙を予防するには、喫煙に興味を持つ前に喫煙

予防教育を行うことが効果的である。学校で実際にその予防教育を行うのは、特に小学校

ではその担い手として、医学的素養、看護的技能を持った養護教諭に期待されている。そ

こで、その養護教諭自身が喫煙予防教育に対して、どのような考え方を持っているかをア

ンケート調査し、子ども達の現状によって、校種による考え方に違いがあるのかを明らか

にしたい。子どもの年齢が低いと、喫煙を経験しているとは一般的に想像し難い。しかし、

磯田(2008)

1)

が定時制高校で喫煙が習慣化した生徒に聞き取り調査をした結果、タバコ

を初めて口にした年齢を質問すると、幼稚園と答えた生徒がいた。また、喫煙が習慣化し

たのは小学校の 3.4 年生からと答えていた生徒もおり、我々が想像するより早くから喫煙

を経験していたことが明らかとなった。今回の調査から、幼稚園、小学校ではまだ早いと

考えている傾向が判明したならば、子どもの喫煙への興味・関心は、大人が想像している

より早くに始まっていることを教員は念頭に置く必要がある。

1 調査対象と方法

(1) 実施時期  2014 年 1 月 4 日∼ 8 月 21 日

(2) 対象者  近畿圏内の養護教諭 200 人(全員女性)    

(3) 方法  

自記式の喫煙予防教育に関しての質問紙(倫理的配慮として無記名とし、個人を

特定できないようにした)を用いて実施した。養護教諭の依頼書には同意する場

合のみ回答を送付するよう記載した。近畿圏内の養護教諭 200 人にアンケートを

配布し、回収は 114 人で、回収率は 57%であった。

(4) 調査項目

調査項目は、現任校の実態(学校の校種別、禁煙教育の実施の有無、敷地内全面

禁煙の有無、生徒の喫煙状況等)、養護教諭自身の喫煙予防教育についての考え

(6)

方や、自身の喫煙の有無などについて、計 19 項目について質問した。

質問の内容は資料 3 の通りである。

Ⅲ 結果

 アンケートの結果を主な項目ごとにまとめると以下の通りとなった。

表4 年代別人数 単位:人(%) 年代 20 歳代 30 歳代 40 歳代 50 歳代 60 歳代 未回答 総計 総計 28(24.6) 28(24.6) 20(17.5) 34(29.8) 3 (2.6) 1 (0.9) 114 (100)

 50 歳代が一番多く、ベテランの養護教諭が多い状況となっている。

表 5 校種別喫煙状況 単位:人(%) 校種 全面禁煙敷地内 指定喫煙 場所あり 全面禁煙を 敷地内 検討中 その他 未回答 総計 幼稚園 15(88.2 1(5.9) 1(5.9) 17 小学校 51(92.7) 3(5.5) 1(1.8) 55 中学校 19(73.1) 5(19.2) 1(3.8) 1(3.8) 26 中等教育学校 1(100) 1 高等学校 8(88.9) 1(11.1) 9 特別支援学校 1(100) 1 教育委員会他 3(75.0) 1(25.0) 4 夜間中学 1(100) 1 総計 98(86) 11(9.6) 1(0.9) 2(1.8) 2(1.8) 114(100)

 校種別の数は、幼稚園 17、小学校 55、中学校 26、中等教育学校 1、高等学校9、特

別支援学校 1、教育委員会他 4、夜間中学1の計 114 校であった。各校種の敷地内全面

禁煙率は、幼稚園 88.2%、小学校 92.7%、中学校 73.1%、中等教育学校 0%、高等学校

88.9%、特別支援学校 100%、教育委員会他 75%、夜間中学 100%であった。なお、教育

委員会の内訳は、養護教諭免許保持者で以前養護教諭として勤務し、現在は求職中の養護

教諭であり、他は認定子ども園1人であった。

(7)

表 6 喫煙予防教育実施状況 ( )は校種別の%、総計の%は全体に対する% 単位:人(%) 校種 実施 未実施 計画中 検討中 未回答 総計 幼稚園 1(5.9) 15(88.2) 1(5.9) 17 小学校 37(67.3) 9(16.4) 2(3.6) 3(5.5) 4(7.3) 55 中学校 18(69.2) 7(26.9) 1(3.8) 26 中等教育学校 1(100) 1 高等学校 4(44.4) 5(55.6) 9 特別支援学校 1(100) 1 教育委員会他 3(100) 1(25) 4 夜間中学 1(100) 1 総計 62(54.9) 40(35.1) 3(2.6) 4(3.5) 5(4.4) 114(100)

 各学校の喫煙予防教育の実施率を比較した。保健の授業で学習するという前提があるた

めかもしれないが、高等学校の実施率が低い状況である。

表 7 子どもの喫煙行動を見かけたことがあるか ( )は校種別の%、総計の%は全体に対する% 単位:人(%) 校種 見た ない 未回答 総計 幼稚園 16(94.1) 1(5.9) 17 小学校 55(100) 55 中学校 10(38.5) 16(61.5) 26 中等学校 1(100) 1 高等学校 1(11.1) 8(88.9) 9 特別支援学校 1(100) 1 教育委員会他 1(25) 3(75) 4 夜間中学 1(100) 1 総計 12(10.5) 101(88.6) 1(0.9) 114(100)

 中学校より高等学校の喫煙率が高いはずではあるが、学校内で見かけた率は低い。これ

は、高等学校になったら懲戒の関係が関わっていると推測する。また見かけたときの対応

として、注意したが 100%であった。対応方法は、後で注意した、管理職に報告した、担

任に報告した、生活指導に報告した、保護者に連絡した等であった。

(8)

表 8 喫煙について子どもからの相談 ( )は校種別の%、総計の%は全体に対する% 単位:人(%) 校種 あり なし 未回答 総計 幼稚園 16(94.1) 1(5.9) 17 小学校 5(9.1) 50(90.9) 55 中学校 11(42.3) 15(57.7) 26 中等教育学校 1(100) 1 高等学校 2(22.2) 7(77.8) 9 特別支援学校 1(100) 1 教育委員会他 1(25.0) 3(75.0) 4 夜間中学 1(100) 1 総計 19(16.7) 94(82.5) 1(0.9) 114(100)

 喫煙についての相談の有無の経験を尋ねたが、小学校ですでに 5 校あることがわかった。

相談人数は 30 人が最高で、校種は中学校であった。相談の対応方法は、「専門医療機関を

紹介」が多く、次いで「カウンセリング」、「禁煙教育を実施」などであった。

表 9 喫煙予防教育の推進者について ( )は校種別の%、総計の%は全体に対する% 単位:人(%) 校種 養護教諭 わからない 養護教諭 以外 未回答 総計 幼稚園 7(41.2) 7(41.2) 3(17.6) 17 小学校 24(43.6) 25(45.5) 4(7.3) 2(3.6) 55 中学校 11(42.3) 11(42.3) 4(15.4) 26 中等学校 1(100) 1 高等学校 4(44.4) 4(44.4) 1(11.1) 9 特別支援学校 1(100) 1 教育委員会他 3(75) 1(25) 4 夜間中学 1(100) 1 総計 51(44.7) 47(41.2) 11(9.6) 5(4.4) 114(100)

 喫煙予防教育について誰が中心となるべきかとの質問に、約半数が「養護教諭」、次い

で「わからない」、養護教諭以外は、担任と養護教諭が連携してという回答が多かった。

(9)

表 10 本人の喫煙歴とタバコの依存性に対する考え方 単位:人(%) 喫煙歴 依存性あり 不明 依存性なし 未回答 総計 現在喫煙者 1(100) 1 以前喫煙者 7(100) 7 喫煙歴なし 100(95.2) 1(1.0) 4(3.8) 105 (空白) 1(100) 1 総計

108(94.7)

1(0.9)

0

5(4.4)

114(100)

専門職である養護教諭として、依存性がないという回答は当然であるが 0 であった。

表 11 本人の喫煙歴と受動喫煙の害に対する考え 単位:人(%) 喫煙歴 害あり 不明 害なし 未回答 総計 現在喫煙者 1(100) 1 以前喫煙者 7(100) 7 喫煙歴なし 100(95.2) 1(1.0) 4(3.8) 105 (空白) 1(100) 1 総計 108(94.7) 1(0.9) 0 5(4.4) 114(100)

現在喫煙者、以前喫煙者の全員が受動喫煙の害があることを、理解しているが喫煙を

している。

表 12 本人の喫煙歴と禁煙治療の必要性に対する考え方 単位:人(%) 喫煙歴 必要 不明 不要 未回答 総計 現在喫煙者 1(100) 1 以前喫煙者 5(71.4) 1(14.3) 1(14.3) 7 喫煙歴なし 70(66.7) 21(20.0) 8(7.6) 6(5.7) 105 (空白) 1(100) 1 総計 76(66.7) 22(19.3) 9(7.9) 7(6.1) 114(100)

喫煙は依存性が高く、禁煙のための治療の必要性を尋ねたところ、現在喫煙者は、治療の

必要ありと回答している。

(10)

表 13 本人の喫煙歴とタバコの有用性に対する考え方 単位:人(%) 喫煙歴 有用 不明 害あり 未回答 総計 現在喫煙者 1(100) 1 以前喫煙者 1(14.3) 1(14.3) 5(71.4) 7 喫煙歴なし 8(7.6) 8(7.6) 83(79.0) 6(5.7) 105 (空白) 1(100) 1 総計 10(8.8) 9(7.9) 88(77.2) 7(6.1) 114(100)

タバコの有用性では、喫煙者が有用であると回答している。また喫煙歴なしの養護教諭が

「有用性あり」に 8 名(7%)が回答している。

表 14 本人の喫煙歴と自己責任に対する考え方 単位:人(%) 喫煙歴 自己責任 不明 自己責任でない 未回答 総計 現在喫煙者 1(100) 1 以前喫煙者 5(71.4) 2(28.6) 7 喫煙歴なし 37(35.2) 24(22.9) 38(36.2) 6(5.7) 105 (空白) 1(100) 1 総計 43(37.7) 24(21.1) 40(35.1) 7(6.1) 114(100)

自己責任と回答している割合と自己責任でないと回答している割合が 差であった。

表 15 本人の喫煙歴と喫煙は文化であるとする考え方 単位:人(%) 喫煙歴 喫煙は文化 不明 文化でない 未回答 総計 現在喫煙者 1(100) 1 以前喫煙者 7(100) 7 喫煙歴なし 6(5.7) 21(20.0) 72(68.6) 6(5.7) 105 (空白) 1(100) 1 総計 6(5.3) 21(18.4) 80(70.2) 7(6.1) 114(100)

喫煙は文化であるかという質問に、国によってはそうであるという回答している

養護教諭がいたが、70.2%の養護教諭がそうではないと回答していた。

(11)

表 16 年代別による未成年者の喫煙の増加へ感想 単位:人(%) 年代 増加していると思う どちらでも ない 思わない 未回答 総計 20 歳代 16(57.1) 4(14.3) 6(21.1) 2(7.1) 28 30 歳代 14(50.0) 10(35.7) 4(14.3) 28 40 歳代 13(65.0) 5(25.0) 2(10.0) 20 50 歳代 15(44.1) 10(29.4) 7(20.6) 2(5.9) 34 60 歳代 2(66.7) 1(33.3) 3 不明 1(100) 1 総計 60(52.6) 30(26.3) 19(16.7) 5(4.4) 114(100)

未成年の喫煙・飲酒状況に関する実態調査研究

11)

によると未成年者の喫煙の割合が低下

しているが、反対に増加していると考えている養護教諭の方が多い。

表 17 年代別による若い女性の喫煙率の増加の感想 ( )は校種別の%、総計の%は全体に対する% 単位:人(%) 年代 増加している どちらでも ない 思わない 未回答 総計 20 歳代 15(53.6) 8(7) 3(2.6) 2(7.1) 28 30 歳代 21(75) 3(2.6) 4(3.5) 28 40 歳代 15(75) 2(1.8) 3(2.6) 20 50 歳代 21(61.8) 8(7) 3(2.6) 2(5.9) 34 60 歳代 3(100) 3 未回答 1(100) 1 総計 75(65.8) 21(18.4) 13(11.4) 5(4.4) 114(100)

年代別に見た若い女性(20 歳代、30 歳代)の喫煙の増加に関する質問には、「増加してい

る」と回答している割合が多い(65.8%)。20 歳代は増加していると感じている割合が他

の年代より少ない結果となっている。

表 18 タバコ値上げの効果 ( )は校種別の%、総計の%は全体に対する% 単位:人(%) 年代 効果あり 効果なし 不明 未回答 総計 20 歳代 21(75) 3(10.7) 3(10.7) 1(3.6) 28 30 歳代 21(75) 2(7.1) 517.6) 28 40 歳代 15(75) 2(10) 3(15) 20 50 歳代 26(76.5) 2(5.9) 4(11.8) 2(5.9) 34 60 歳代 3(100) 3 未回答 1(100) 1 総計 86(75.4) 9(7.9) 15(13.2) 4(3.5) 114(100)

(12)

タバコの値上げが未成年者の喫煙予防に効果があるか尋ねたところ、「効果なし」と回答

していた内容の中には、「値上げだけの問題ではない」、「値上げをしたらタバコを購入す

るための犯罪を起こすかもしれない」との回答があった。

表 19 喫煙予防教育の研修会参加希望 ( )は校種別の%、総計の%は全体に対する% 単位:人(%) 校種 参加希望 どちらでも ない 希望しない 未回答 総計 幼稚園 6(35.3) 7(41.2) 3(17.6) 1(5.9) 17 小学校 48(87.3) 6(10.9) 1(1.8)   55 中学校 18(69.2) 6(23.1) 2(7.7)   26 中等学校 1(100)       1 高等学校 6(66.7) 3(33.3)     9 特別支援学校   1(100)     1 教育委員会他 1(25) 3(75)     4 夜間中学 1(100)       1 総計 81(71.1) 26(22.8) 6(5.3) 1(0.9) 114(100)

参加希望者しないという回答の理由は、「何回も喫煙予防教育の講演会を聴いているので

よい」という意見があった。

表 20 養護教諭の喫煙状況 ( )は校種別の%、総計の%は全体に対する% 単位:人(%) 年代 現在喫煙者 喫煙経験者 非喫煙者 総計 20 歳代 1(3.6) 2(7.1) 25(89.3) 28 30 歳代   2(7.1) 26(92.9) 28 40 歳代     20(100) 20 50 歳代   2(7.1) 32(94.1) 34 60 歳代   1(33.3) 2(67.2) 3 総計 1(0.9) 7(6.2) 105(92.9) 113(100)

喫煙経験の有無を年代別に分けて比較した。喫煙経験者は、20 歳代、30 歳代、50 歳代、

60 歳代であった。

(13)

表 21 養護教諭の職務にとって喫煙予防教育は重要と考えるか ( )は校種別の%、総計の%は全体に対する% 単位:人(%) 校種 重要 思わないあまり まったく 思わない 未回答 総計 幼稚園 15(88.2) 1(5.9) 1(5.9) 17 小学校 51(92.7) 4(7.3) 55 中学校 26(100) 26 中等学校 1(100) 1 高等学校 8(88.9) 1(11.1) 9 特別支援学校 1(100) 1 教育委員会他 4(100) 4 夜間中学 1(100) 1 総計 107(93.9) 6(5.3) 0 1(0.9) 114(100)

ほとんどの養護教諭(93.9%)が、養護教諭にとって喫煙予防教育が重要と考えていた。

この設問は校種によって考え方に差があり、幼稚園(88.2%)では対象とする子どもの年

齢が小さいためか、他の校種に比べて低い結果となっている。次いで高等学校での回答が

低い割合となっている。

Ⅳ 考察

 今回の調査では、養護教諭に喫煙予防教育に対する自身の考え方や、学校・園の喫煙予

防教育の実施状況等を尋ねた。その結果、喫煙予防教育の実施は幼稚園では少なく 5.9%

であった。小学校では 67.3%であったが、この結果は学習指導要領の中に喫煙予防が含ま

れている影響があると考える。

 子どもの喫煙行動を見たことがあるかの問いには、子どもの年齢が低い幼稚園・小学校

では「ない」という回答がほとんどであった。中学校になると、およそ 38.5%の学校で喫

煙行動を見たと回答しており、学内で喫煙が常習化している実態がうかがえる。未成年者

の喫煙が増加しているかの問いに、日々子どもたちに接している養護教諭の実感として増

加していると回答している養護教諭が 60 人(52.6%)と多く、未成年者の喫煙が低下し

ている統計と養護教諭の実感のずれの原因を考える必要がある。このことから、中学校で

喫煙予防教育を始めるのでは遅く、それ以前の小学校の間に、喫煙予防に対する正しい概

念を教育する必要があることがわかる。

 一方、養護教諭自身の喫煙率を見てみると、現在喫煙中は 1 人(0.88%)だけであった。

また以前喫煙経験者であったが、現在は非喫煙者の人数は 7 名(6.1%)であった。平成

26 年度我が国の女性の全年齢の喫煙率 9.8%

4)

と比較して、養護教諭として当然ではある

が、はるかに低い結果であった。現在喫煙者であると回答した養護教諭は 20 歳代であり、

現在もしくは今後母親になる可能性が高い若い年代の喫煙者がいたことは、残念である。

今回は、公立学校の養護教諭にアンケートを実施したが、私立の学校では、採用条件に非

喫煙者であることを明記している学校が増えてきており、教育者は非喫煙者であることを、

(14)

社会が求める時代になりつつあると考える。

 喫煙予防教育の推進を誰が実施するのがよいのかという質問に対して、一番多い回答は、

養護教諭(44.7%)であった。次に多い回答はわからない(41.2%)であった。このわか

らないという回答では、連携する部署がわからないという回答が多く、養護教諭以外の回

答では、「担任」、「担任と養護教諭のチーム・ティーチング等」と回答しており、養護教

諭だけではなく連携の重要性を考えている割合も多くあった。

 喫煙予防教育が重要であることは理解しているが、研修会参加については、「すでに何

回か聞いているので十分である」と考えている養護教諭の割合が多かった。これは、最新

の喫煙予防教育の知識を習得しようとする意欲が低下している結果と推測する。

 今回の調査で、小学校勤務の養護教諭 5 人が、喫煙に対する相談を受けたと回答してい

た。子どもは大人が考えているより、早くに喫煙の誘惑の機会が始まり、その要因として、

周囲の環境(保護者等の喫煙)、メディアの影響、好奇心、先輩・友人の誘い等が考えら

れる。小学校学習指導要領の 5・6 年で喫煙予防教育を学ぶのでは、実態に即しておらず、

もっと早い段階からの喫煙予防教育が必要ではないだろうか。

 また、小学校の担任に喫煙予防教育について意見を聞き取りしたが、小学校では担任教

諭は教える内容が多く、喫煙予防教育はもちろん重要であることは理解しているが、他に

も生活習慣の確立、学習内容等を教える必要があり、喫煙予防教育のみを重点的に教える

ことは、難しい現状があるとの意見が聞かれた。

Ⅴ まとめ

 喫煙予防教育が重要な問題であることは、養護教諭の中で共通理解ができていると考

えられる(93.9%)。社会も禁煙化が進んできており、平成 26 年度の JT の調査によると、

我が国の喫煙率は、男性全年齢喫煙率 30.3%(平成 25 年度 32.2%)、女性全年齢喫煙率 9.8%

(10.5%)と前年度より低下している。

 最近テレビ CM で禁煙治療について放映されているが、ドラマのなかでは残念ながら

喫煙シーンが放映されていることが多々あり、子どもたちへの影響が懸念される。脚本家、

演出家は喫煙問題について社会の現状を理解し、メディアが子どもたちへ与える影響の大

きさについて、もっと認識を新たにする必要があると考える。

Ⅵ 今後の課題

 今後、保護者・地域・学校と三者が連携し、喫煙予防教育が推進できるよう、学校が中

心となって進める必要があると考える。子どもが最初の 1 本に手を出さないように環境を

(15)

親が口にしていた物を真似てみようとして、口にしたことが始まりであった。子どもは大

人が考えているより、興味本位に行動していることが分かる。養護教諭が保護者に必要に

応じて助言を行うことができるのは、学校保健安全法第 9 条

11)

に述べられており、以前

の学校保健法より養護教諭の役割が、法的にも拡大されている。今後は資料 4 に示したよ

うに養護教諭誰でもが、効果的に行える喫煙予防教育プログラム作成に着手し、子どもが

人生の早くから、喫煙する人生を選択しないように、予防教育を推進したい。

引用文献

1 磯田宏子  養護教諭の職務としての禁煙教育 ― 定時制高校での喫煙依存度聞き取り調査結果  ― 奈良女子大学人間文化研究科年報第 24 号、2009、pp213 ∼ 224 2  磯田宏子  養護教諭の新たな職務としての喫煙予防教育 大阪総合保育大学紀要 第 8 号、2013、 pp.109-122 3 厚生労働省 健康日本 21http://www.kenkounippon21.org.jp/ 閲覧 2014 年 11 月 9 日 4 厚生労働省 たばこ最新情報 成人喫煙率(JT 全国喫煙者率調査) http://www.health-net.or.jp/tobacco/product/pd090000.html 閲覧 2014 年 11 月 11 日 5 文部科学省 小学校学習指導要領解説 総則編 平成 20 年 6 月 h t t p : / / w w w. m e x t . g o . j p / c o m p o n e n t / a _ m e n u / e d u c a t i o n / m i c r o _ d e t a i l / _ _ i c s F i l e s / afieldfile/2009/06/16/1234931_001 閲覧 2014 年 8 月 29 日 6 文部科学省 中学校学習指導要領解説 総則編 平成 20 年 7 月 h t t p : / / w w w. m e x t . g o . j p / c o m p o n e n t / a _ m e n u / e d u c a t i o n / m i c r o _ d e t a i l / _ _ i c s F i l e s / afieldfile/2011/01/05/1234912_ 閲覧 2014 年 8 月 29 日 7 文部科学省 高等学校学習指導要領解説 保健体育編 体育編 平成 21 年 7 月 h t t p : / / w w w. m e x t . g o . j p / c o m p o n e n t / a _ m e n u / e d u c a t i o n / m i c r o _ d e t a i l / _ _ i c s F i l e s / afieldfile/2011/01/19/1282000 閲覧 2014 年 8 月 26 日 8 文部科学省 小学校学習指導要領解説 体育編  平成 20 年 6 月 www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/youryou/syo/tai.htm 閲覧 2014 年 8 月 26 日 9 文部科学省 中学校学習指導要領解説 保健体育編  平成 20 年 7 月 中学校学習指導要領解説 保健体育編 h t t p : / / w w w. m e x t . g o . j p / c o m p o n e n t / a _ m e n u / e d u c a t i o n / m i c r o _ d e t a i l / _ _ i c s F i l e s / afieldfile/2011/01/21/1234912_ 閲覧 2014 年 8 月 26 日 10 文部科学省 高等学校学習指導要領解説 保健体育編 体育編 平成 21 年 7 月 www.mext.go.jp/component/a_menu/education/.../1282000_7.pdf 閲覧 2014 年 8 月 26 日 11 文部科学省 学校保健安全法第 9 条 施行 2009 年 4 月 1 日 

(16)

12  神奈川県教育委員会改訂版「喫煙、飲酒、薬物乱用防止教育指導資料」∼心と体の健康のために∼ 平成 23 年 3 月改定 http://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/attachment/173757.pdf 閲覧 2014 年 8 月 26 日 13 神奈川県教育委員会改訂版「喫煙、飲酒、薬物乱用防止教育指導資料」∼心と体の健康のために∼  喫煙生徒対応マニュアル 平成 23 年 3 月改定 http://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/attachment/173801.pdf 閲覧 2014 年 8 月 26 日 14  未成年の喫煙・飲酒状況に関する実態調査研究平成 20 年度および平成 22 年度の厚生労働科学研究 費補助金(循環器疾患等生活習慣病対策総合研究事業): 未成年者の喫煙・飲酒状況に関する実態 調査研究 (研究代表者 大井田隆(日本大学医学部公衆衛生学分野 教授)の「未成年者の喫煙・飲 酒状況に関する実態調査研究」より http://www.gakkohoken.jp/modules/pico/images/toko/2010kitsueninshu.pdf 閲覧 2014 年 9 月 1 日 15  斎藤麗子  こどもを取り巻く環境―周囲での喫煙は虐待の一つ(特集 喫煙対策と禁煙支援―健 康増進法施行後 5 年の現状と課題) 月刊地域保健

39(4)

2008

pp.18-27  16  少年写真新聞社編 たばこは全身病 最新改訂版 2002 17 薬物乱用対策推進会議 第 4 次薬物乱用防止五カ年戦略  平成 25 年 8 月 http://www8.cao.go.jp/souki/drug/pdf/know/4_5strategy.pdf 閲覧 2014 年 8 月 26 日

参考文献

Claire Chollat-Traquet 訳小林友美・斉藤麗子・福留修身・森亨 Women and tobacco  財団法人結核予防会 1993 井埜利博 小児科医が見たタバコ病 最新医学社 2004 井上美紀、庄司一子 日本教育心理学会 総会発表論文集 (52), 2010

pp377

伊佐山芳郎 現代たばこ戦争 岩波新書 1999 三木とみ子(編) 四訂養護概説 ぎょうせい 2009 中村正和、大島明 改訂新版明日からタバコがやめられる 法研 2002 鳴門教育大学 予防教育科学センター HP http://www.naruto-u.ac.jp/center/prevention 閲覧 2014 年 11 月 9 日 日本禁煙学会編 改訂 2 版禁煙学 南山堂  日本禁煙科学会編 禁煙指導・支援者のための禁煙科学 文光堂 2008 大野竜三 たばことわたしたち 岩波ジュニア新書 2011

(17)

采女智津江(編) (第 4 版)新養護概説 少年写真新聞社 2009 山田小夜子、橋本廣子 岐阜医療科学大学紀要 3

2009

pp77-81

資料 1 総則の比較 総則名 内容 小学校 小学校学習指導要領総則編5) 第 1 章第 1 の 3 学校における体育・健康に関する指導は、児童の発達の段階を考慮して、学校の教育活動全体を通じて 適切に行うものとする。特に、学校における食育の 推進並びに体力の向上に関する指導、安全に関する 指導及び心身の健康の保持増進に関する指導につい ては、体育科の時間はもとより、家庭科、特別活動 などにおいてもそれぞれの特質に応じて適切に行う よう努めることとする。また、それらの指導を通し て、家庭や地域社会との連携を図りながら、日常生 活において適切な体育・健康に関する活動の実践を 促し、生涯を通じて健康・安全で活力ある生活を送 るための基礎が培われるよう配慮しなければならな い。 中学校 中学校学習指導要領総則編6) 第 1 章第 1 の3 学校における体育・健康に関する指導は、生徒の発達の段階を考慮して、学校の教育活動全体を通じて 適切に行うものとする。特に、学校における食育の 推進並びに体力の向上に関する指導、安全に関する 指導及び心身の健康の保持増進に関する指導につい ては、保健体育科の時間はもとより、技術・家庭科、 特別活動などにおいてもそれぞれの特質に応じて適 切に行うよう努めることとする。また、それらの指 導を通して、家庭や地域社会との連携を図りながら、 日常生活において適切な体育・健康に関する活動の 実践を促し、生涯を通じて健康・安全で活力ある生 活を送るための基礎が培われるよう配慮しなければ ならない。 高等 学校 高等学校学習指導要領総則編 7) 第 1 章第 1 款の3 学校における体育・健康に関する指導は、生徒の発達の段階を考慮して、学校の教育活動全体を通じて 適切に行うものとする。特に、学校における食育の 推進並びに体力の向上に関する指導、安全に関する 指導及び心身の健康の保持増進に関する指導につい ては、保健体育科の時間はもとより、家庭科、特別 活動などにおいてもそれぞれの特質に応じて適切に 行うよう努めることとする。また、それらの指導を 通して、家庭や地域社会との連携を図りながら、日 常生活において適切な体育・健康に関する活動の実 践を促し、生涯を通じて健康・安全で活力ある生活 を送るための基礎が培われるよう配慮しなければな らない。

(18)

資料 2 日本における薬物乱用の歴史 時代 内容 昭和 20 年以前[戦前・戦中 期] 麻薬(あへん、コカインなど)があったが、乱用者はごく少数であった。 昭和 20 年代 [社会的混乱・ 退廃的風潮・戦災復興] 覚せい剤の乱用者が急増。ピーク時の検挙者は5万人以上にのぼる。強力な法規制と取締りが行われる。(昭和 26 年、覚せい剤取締法施行) 昭和 30 年代 [工業開発期・ 生活水準の向上] 覚せい剤に代わって、麻薬(ヘロイン)が流行。国際的な密輸ルートで大量に流入した。 少年の 睡眠薬遊び 鎮痛剤遊び も問題化(昭和 38 年、罰則強化、 麻薬中毒者に対する措置入院制度導入)した。 昭和 40 年代 [高度経済成 長から安定経済成長へ(石 油ショック、ドルショック 等) 都市化・核家族化・高学歴社会・情報化社会・価値観の多様化・国際化 の進展] 少年の間でシンナーの乱用が流行、社会問題化する。(昭和 42 年に 2500 人くらいだった補導人員が翌 43 年には 2 万人強まで増加)。一方、成人 の間では、覚せい剤の乱用が急激に増え始める。(検挙者の大半が暴力 団関係者) 昭和 50 年代 覚せい剤の乱用者が 依然増え続ける。昭和 50 年以降は検挙者が2万 人前後で推移。昭和 58 年以降は覚せい剤押収量も増大。乱用が一般市 民の間に広がり始める。 女性の乱用者の増加、少年のシンナー乱用、大麻の拡大傾向、コカイン 汚染など、ますます深刻な状況が続く。 平成 8 年∼現在 「第三次覚せい剤乱用期」と言われるように、平成 11 年には覚せい剤の 押収量が史上初めて 1 トンを超え、同時に、若年層への汚染が浸透して いる。また、平成 16 年には、MDMA等錠剤型合成麻薬事犯及び大麻 事犯の検挙人員が、いずれも過去最高となるなど大変深刻な状況にある。 (出典:薬物乱用防止「ダメ。ゼッタイ。」http://www.dapc.or.jp/data/kiso/1.htm) 閲覧 平成 26 年 8 月 26 日

(19)

18 資 料  ア ン ケ ー ト 用 紙    養 護 教 諭 の 先 生 の 喫 煙 予 防 教 育 に つ い て の お 考 え を お 尋 ね し た い と 思 い ま す 。 該 当 す る 番 号 に ○ 印 を お 付 け く だ さ い 。  1  勤 務 校 の 校 種 は 次 の う ち ど れ で し ょ う か 。  ①  幼 稚 園     ②  小 学 校    ③  中 学 校   ④  高 等 学 校    ⑤  特 別 支 援 学 校      ⑥  そ の 他 (                 )  2  あ な た の 年 齢 は お い く つ で し ょ う か 。   ①  歳 代     ②   歳 代    ③   歳 代     ④   歳 代      ⑤    歳 代       3  あ な た の 性 別 を お 教 え く だ さ い 。  ①  男 性     ②  女 性   Ⅰ  現 在 勤 務 さ れ て い る 学 校 園 の 過 去 3 年 間 の 実 態 に つ い て お 答 え く だ さ い 。   1  勤 務 校 の 禁 煙 状 況 は ど の よ う な も の で す か 。  ①  敷 地 内 全 面 禁 煙     ②  指 定 喫 煙 場 所 が あ る    ③  敷 地 内 全 面 禁 煙 を 現 在 検 討 中       ④ そ の 他 (                      )  2  あ な た の 学 校 で 喫 煙 予 防 教 育 を 現 在 実 施 し て い ま す か 。  ①  は い     ②  い い え    ③  現 在 計 画 中    ④  現 在 検 討 中  3  あ な た の 学 校 園 で 、児 童・生 徒 が 喫 煙 を し て い る 場 面 を 見 か け た こ と は あ り ま す か 。 ①  あ る        ②  な い ( な い 場 合 は  へ お 進 み く だ さ い )  4  見 か け た 場 合 は 、 ど の 様 に 対 応 さ れ ま し た か 。  ①  注 意 し た   ②  注 意 し な か っ た  注 意 さ れ た 場 合 の 対 応 方 法 は ど の よ う な も の で し た か 。( 複 数 回 答 可 )  ①  そ の 場 で 注 意 し た   ②  後 で 注 意 し た    ③  管 理 職 に 報 告 し た    ④  担 任 に 報 告 し た    ⑤  生 活 指 導 に 連 絡 し た   ⑥  保 護 者 に 連 絡 し た  ⑦ そ の 他 (                            )  5  児 童 ・ 生 徒 か ら 喫 煙 ・ 禁 煙 に つ い て の 相 談 を 受 け た こ と は あ り ま す か 。  ①  あ る   あ る 場 合 は 何 人 く ら い で す か 。(     ) 人  ②  な い   あ る 場 合 は ど の よ う に 対 応 さ れ ま し た か 。( 複 数 回 答 可 )     ①  禁 煙 指 導 を 実 施    ②  専 門 医 療 機 関 を 紹 介    ③  カ ウ ン セ リ ン グ を 実 施  ④  特 に 何 も し な か っ た   ⑤  そ の 他 (               ) 6  相 談 内 容 は ど の よ う な も の で す か ( 複 数 回 答 可 )     ①  禁 煙 の 方 法 に つ い て   ②  禁 煙 治 療 に つ い て   ③  禁 煙 の 継 続 方 法 に つ い て  ④  喫 煙 の 害 に つ い て   ⑤ そ の 他 (                 ) Ⅱ  あ な た の お 考 え に つ い て お 答 え く だ さ い 。  1  学 校 で の 喫 煙 予 防 教 育 に つ い て ど の よ う に 考 え ら れ ま す か  ( 1 ) 外 部 の 専 門 機 関 と 連 携 し て 、 喫 煙 予 防 教 育 の カ リ キ ュ ラ ム を 作 成 し 実 施 す る 。  資料 3

(20)

①  そ の と お り で あ る     ②  わ か ら な い     ③  そ の 必 要 は な い  ( 2 ) 関 連 教 科 の 中 で 行 う の み で よ い 。  ①  そ の と お り で あ る     ②  わ か ら な い     ③  そ の 必 要 は な い  ( 3 ) 喫 煙 予 防 教 育 を 進 め る う え で 養 護 教 諭 が 中 心 と な り 、 積 極 的 に 実 施 す る 。  ①  そ の と お り で あ る     ②  わ か ら な い     ③  そ の 必 要 は な い   2  あ な た の タ バ コ に 対 す る 考 え 方 に 近 い の は 次 の う ち ど れ で す か 。 該 当 す る 下 記 の 番 号 を 空 欄 に ご 記 入 く だ さ い 。  ①  そ う 思 う    ②  わ か ら な い    ③  そ う 思 わ な い      内   容   番 号  ( 1 ) タ バ コ は 依 存 性 の あ る 有 害 薬 物 で あ る 。   ( 2 ) タ バ コ は 周 囲 に と っ て 、 受 動 喫 煙 の 害 を 及 ぼ す 。   ( 3 )喫 煙 は 喫 煙 病 と い う 疾 患 で あ り 、喫 煙 者 は 積 極 的 な 禁 煙 治 療 を 必 要 と す る 。  ( 4 ) タ バ コ は 身 体 に 害 が あ る が 、 有 用 な 部 分 も あ る と 思 う 。   ( 5 ) 喫 煙 は 自 己 責 任 で あ る 。   ( 6 ) 喫 煙 は 一 つ の 文 化 で あ る 。   3  未 成 年 者 の 喫 煙 は 増 加 し て い る よ う に 感 じ る 。  ①  は い       ②  ど ち ら で も な い     ③  い い え  4  若 い 女 性 ( 2 0 歳 代 、 3 0 歳 代 ) の 喫 煙 は 増 加 し て い る よ う に 感 じ る 。     ①  は い       ②  ど ち ら で も な い     ③  い い え  5  未 成 年 の 喫 煙 予 防 、 喫 煙 者 の 禁 煙 推 進 の た め に 、 タ バ コ 価 格 を 大 幅 に 引 き 上 げ る こ と に つ い て ど う 思 わ れ ま す か 。  ①  賛 成   ②  反 対    ③   そ の 他 (                  ) 6  喫 煙 予 防 教 育 の 研 修 会 が 開 催 さ れ た ら 受 講 を 希 望 す る  ① は い        ②  ど ち ら で も な い      ③  い い え  7  あ な た ご 自 身 は タ バ コ を 吸 わ れ ま す か 。   ①  現 在 喫 煙 者 で あ る    ②  以 前 吸 っ て い た が や め た    ③ 非 喫 煙 者 で あ る   8  養 護 教 諭 に と っ て 喫 煙 予 防 教 育 は 、 重 要 と お 考 え で す か ?  ②  そ う 思 う     ②  あ ま り 思 わ な い    ③  ま っ た く 思 わ な い    ご 協 力 誠 に あ り が と う ご ざ い ま し た 。    

(21)

20

資 料 4 

 喫 煙 予 防 プ ロ グ ラ ム 作 成 の 過 程 







小 学 校 中 学 年 か ら の 予 防 教 育 の 必 要 性 

効 果 的 な 指 導 方 法 の マ ニ ュ ア ル の 必 要 性

(子 ど も が 一 緒 に 参 加 で き る 内 容 )

依 頼 ・ 実 施 方 法 担 任 ・ 学 校 と の 連 携 教 育 委 員 会 ・ 地 域 と の 連 携  喫 煙 へ の 抵 抗 感 の 減 少 最 初 の 一 本 に 手 を 出 さ な い

誰 で も が 指 導 出 来 る 内 容

組 織 的 に 定 着 が 必 要 教 育 委 員 会 ・ 地 域 と の 連 携 地 域 環 境 、メ デ ィ ア の 影 響 保 護 者 の 喫 煙 の 影 響  個 人 レ ベ ル 資料4

(22)

A Survey Study on Yogo Teachers’ Attitude toward Smoking

Prevention Education for Children

Hiroko Isoda

Osaka University of Comprehensive Children Education Graduate School

This study conducted the survey on attitude toward smoking prevention education of among

teachers in charge of health education from January to August 2014. While a smoking rate decreases

in Japan, the lowering of the age of starting smoking. Therefore, prevention education is important

in a school to prevent from a child is inhaling the first one of tobacco. This study investigates what

kind of idea the teacher in charge of health education itself as a school health promoter who should

engage in smoking prevention education. The results showed that than more 90% teachers in charge

of health education considered of an investigation that smoking prevention education is important

for health education. The implementation is low in the school where a child's age is low. The

percentage of school which is carrying out smoking prevention education is fewer in a kindergarten

than in other kind of schools. This Finding should be considered as reference of the smoking

prevention educational program creation in an elementary school in further research.

Key words : Yogo teacher, smoking prevention education, research, smoking preventive program

schoolchild

表 6 喫煙予防教育実施状況 ( )は校種別の%、総計の%は全体に対する% 単位:人(%) 校種 実施 未実施 計画中 検討中 未回答 総計 幼稚園 1(5.9) 15(88.2) 1(5.9) 17 小学校 37(67.3) 9(16.4) 2(3.6) 3(5.5) 4(7.3) 55 中学校 18(69.2) 7(26.9) 1(3.8) 26 中等教育学校 1(100) 1 高等学校 4(44.4) 5(55.6) 9 特別支援学校 1(100) 1 教育委員会他 3(100) 1(25) 4 夜間
表 8 喫煙について子どもからの相談 ( )は校種別の%、総計の%は全体に対する% 単位:人(%) 校種 あり なし 未回答 総計 幼稚園 16(94.1) 1(5.9) 17 小学校 5(9.1) 50(90.9) 55 中学校 11(42.3) 15(57.7) 26 中等教育学校 1(100) 1 高等学校 2(22.2) 7(77.8) 9 特別支援学校 1(100) 1 教育委員会他 1(25.0) 3(75.0) 4 夜間中学 1(100) 1 総計 19(16.7) 94(82.5) 1(0.
表 10 本人の喫煙歴とタバコの依存性に対する考え方 単位:人(%) 喫煙歴 依存性あり 不明 依存性なし 未回答 総計 現在喫煙者 1(100) 1 以前喫煙者 7(100) 7 喫煙歴なし 100(95.2) 1(1.0) 4(3.8) 105 (空白) 1(100) 1 総計 108(94.7) 1(0.9) 0 5(4.4) 114(100) 専門職である養護教諭として、依存性がないという回答は当然であるが 0 であった。 表 11 本人の喫煙歴と受動喫煙の害に対する考え 単位:人(%) 喫煙歴 害
表 13 本人の喫煙歴とタバコの有用性に対する考え方 単位:人(%) 喫煙歴 有用 不明 害あり 未回答 総計 現在喫煙者 1(100) 1 以前喫煙者 1(14.3) 1(14.3) 5(71.4) 7 喫煙歴なし 8(7.6) 8(7.6) 83(79.0) 6(5.7) 105 (空白) 1(100) 1 総計 10(8.8) 9(7.9) 88(77.2) 7(6.1) 114(100) タバコの有用性では、喫煙者が有用であると回答している。また喫煙歴なしの養護教諭が 「有用性あり」に 8 名(7%
+3

参照

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