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食品の信頼性と安全性確保 (松蔭土曜講座『都市における人間生活』 : 質の高い生活を目指して)

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Kobe Shoin Women’s University Repository

Title

食品の信頼性と安全性確保

Reliability and Safety in Foods

Author(s)

俵谷 孝彦(TAWARATANI Takahiko)

Citation

生活科学論叢(Review of Living Science)

No.36:1-15

Issue Date

2005

Resource Type

Bulletin Paper / 紀要論文

Resource Version

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Right

Additional Information

松蔭土曜講座『都市における人間生活』-質の高い生活を目

指して-

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質 の 高 い生 活 を 目指 して一 松 蔭⊥ 曜 講座 『都 市 にお け る 人 間生 活 』

食 品の信 頼性 と安全性確保

この 報 文 は 、 本 学 科 の実 施 した 『土 曜 講 座 』 にお い て 、 そ の 内 容 お よ び加 筆 ・訂 正 を施 した も の で あ る。

1.社 会における食品の信頼性 と安全性確保

は じ め に 2001年9月10日 、 千 葉 県 で 起 きた わが 国 初 の 国 産 牛 で の 牛 海 綿 状 脳 症(BSE)が 確 認 さ れ た 。 10月10日 に はBSE全 頭 検 査 が 開 始 され 、12月14日 に 国 産 牛 肉 の 焼 却 処 分 す る こ とが 決 定 さ れ た 。 こ の一 連 の 流 れ を悪 用 し、 対 象 外 の輸 入 牛 肉 を国 産 牛 肉 と偽 って 買 い 上 げ詐 欺 事 件 を起 こ した の が 、ハ ンナ ン グ ルー プ 、 フ ジチ ク グ ル ー プ で あ り、2002年1月23日 に は 雪 印 食 品 、6月28日 に 日 本 食 品 、8月6日 の 日ハ ム子 会 社 に よ る偽 装 事 件 が 続 出 した 。 そ れ を き っか け に消 費 者 の 信 頼 を損 ね る 、 あ る い は消 費 者 を不 安 に 落 とす よ う な 、 食 に 関 わ る 事 件 が2002年 に 続 発 し た(表1,2)。 表1に は 企 業 の モ ラ ル が 問 わ れ る 偽 装 事 件 を 、 表2に は 消 費 者 の健 康 が 脅 か さ れ る か も しれ ない 事 件 を あ げ た。 こ の よ う な事 件 は2004年 に な っ て も止 ま る こ とが な か っ た。 2004年 に は 、 ロ ー ヤ ル が 大 阪 埠 頭 ター ミナ ル に対 しプ ロ コ ッ リ の産 地 を 中 国 か ら米 国 へ 、パ イ ナ ップ ル の産 地 をハ ワ イ か ら フ ィ リ ピ ンへ 、 カ ボ チ ャ の産 地 を トンガ か ら メ キ シ コへ 、 表 示 す る よ う に指 示 。 ダ イエ ー は ア ブ ラ ガ ニ を タ ラバ ガ ニ と偽 っ て販 売 した 。 健 康 を脅 か す事 件 と して 、 カル フ ー ル尼 崎 は ハ ムの 賞 味 期 限 を改 変 し、 ま た 賞 味 期 限 切 れ の 肉 を 味 付 け 肉 と して 販 売 した 。 さ らに 、JR京 都 イ セ タ ンで は鮮 魚 の 日付 を延 長 して 販 売 した 。 表1.食 の 安 全 と安 心 に 関 わ る主 な 事 件 企 業 の モ ラ ル が 問 わ れ る偽 装 事 件(2002年) 雪 印 食 品 に よ る輸 入 牛 肉 を国 産 と偽 装 食 肉卸 業 ス タ ー ゼ ン の食 肉 の 品 種 ・産 地 の 偽 装(高 級 銘 柄 化) 全 農 チ キ ンフ ー ズ の 輸 入 鶏 ス ペ ア リブ を国 産 と偽 装 販 売 丸 紅 畜 産 が 輸 入 鶏 肉 を 国 産 と偽 装 日本 ハ ム 子 会 社 がBSE検 査 前 の 牛 肉 を焼 却 、 偽 装 隠 蔽 ナ ンブ(米 卸 業 者)が 他 産 県 米 を7銘 柄 米 に偽 装 ・出荷 1月 2月 3月 4月 7月 8月 1

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表2.食 の 安 全 と安 心 に関 わ る主 な事 件 消 費 者 の 健 康 が 脅 か され る事 件(2002年) 3月 中国 産 冷 凍 ホ ウ レ ン ソ ウか ら ク ロ ル ピ リホ ス を検 出 6月 協 和 香 料 化 学 が 無 認 可 添 加 物 で 営 業 停 止 ミス ター ドー ナ ツが 無 認 可 添 加 物 を肉 ま ん に使 用 7月 中 国産 ダ イエ ッ ト食 品 で の 死 亡 事 件(4名)、 肝 機 能 障 害800名 中 国産 冷凍 ネギ か ら残 留 農 薬 を検 出 国産 野 菜 ・果 実 に使 用 禁 止 の 農 薬 を検 出(32県) ユ ニバ ー サ ル ジ ャパ ンで 品 質 保 持 期 限 切 れ食 品 の 使 用発 覚 8月 中 国 産 マ ツ タ ケ か ら農 薬 を検 出 豆 腐 と納 豆 か ら無 認 可 の 遺 伝 子 組 み 換 え大 豆 を検 出 こ の よ うな こ と か ら、消 費 者 は食 品業 界(製 造 業 、 小 売 業)へ の 信 頼 を失 く して い っ た 。 一 方 、 食 品業 界 は い っ た ん失 った信 頼 を 回復 す るの は容 易 で な く、 産 官 が 協 力 し て種 々 の こ と を行 つ た 。 こ こで 、 安 全 とは数 量 化 で 評 価 で き る科 学 的評 価 で あ り、安 心 と は心 の 問題 で あ っ て 数 量 化 が 不 可 能 で あ る。 安 全 ≠安 心 《安 全 だ けが 安 心 を確 保 す る もの で ない 》 従 って 、 業 界 は安 全 を謳 う だ け で は 不 充 分 で あ り、信 頼 を回 復 しな け れ ば 業 界 の い う安 全 性 を 信 頼 で きず 、 消 費 者 は 安 心 感 を得 る こ とは な い 。 す な わ ち 信 頼 の 回復 は 、安 全 と安 全 の 両 方 を保 障 す る こ とで始 ま る。 信 頼=安 全+安 心 食 の 安 全 ・安 心 を取 り戻 す た め 【国 の 施 策 】 ◇ リ ス ク ア ナ リ シ ス(危 険 性 を もた らす 確 率 の 分 析 推 定)を 導 入 。 そ の た め に、 食 品安 全 基 本 法 と食 品 安 全 委 員 会 を設 置 。 ◇ 食 品衛 生 法 の 大 改 正 ◇ トレー サ ビ リテ イー に よ る安 全 性 の 確 保 【食 品 企 業 】 ◇ コ ンプ ラ イ ア ンス(法 の 遵 守)と 危 機 管理 ◇ 透 明 性 を保 障(ISO9000の 導 入) ◇ トレー サ ビ リテ ィー で の安 全 性 確 保 、 即 ち危 機 管 理 の実 施 安 心 と信 頼 を 得 る 方 法 と し て の 表 示 (1)表 示;食 品業 界 が 各 種 法 律 等 で 定 め られ て い る 表 示 を遵 守 し続 け る こ とが で き れ ば 、 や が て 信 頼 の 回復 に 繋 が る もの と思 われ る 。 以 下 に い くつ か の 表 示 法 に つ い て紹 介 す る 。 (a)食 品衛 生 法 に よる食 品 表 示 基 準

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目 的;安 全 確 保 の観 点 か ら、 表 示 基 準 を制 定 。 対 象;食 品 一 般 の容 器 包 装 され た加 工 食 品 、 乳 な ど 主 な表 示 事 項;◇ 品 名 、 製造 者 住 所 ・氏 名 、 使 用 添 加 物 、消 費 期 限 ◇ 遺 伝 子 組 み 換 え表 示 、 ア レ ル ギ ー に 関 す る 事 項 ◇ 乳 等 で は さ ら に種 類 別 、 殺 菌 温 度 (b)JAS法 の 品 質 表 示 基 準(1999年 改 正) 対 象;生 鮮 食 品 、 米 、加 工 食 品 全 般 に拡 大 ① 生 鮮 食 品 品 質 基 準 … … …2000年7月 か ら、 農 ・水 ・畜 産 物 に 「名 称 、 原 産 地 な ど」 の 表 示 を義 務 付 け ② 加 工 食 品 品 質 基 準 … ・・… ・2004年4月 か ら、 全 て の 加 工 食 品 に 「名 称 、 原 材 料 名(食 品 添 加 物 を含 む)、 内 容 量 、 賞 味 期 限 ま た は 品 質 保 持 期 限 、 保 存 方 法 、 製 造 者 名 ・ 住 所 な ど を表 示 2001年4月 か ら遣 伝 子 組 み換 え に つ い て の 表 示 を義 務 付 け (c)公 正 競 争 規 約 の景 品 表 示 法(不 当 景 品類 お よ び不 当表 示 阻止 法) 不 当 表 示 の 禁止 事 項 … … 4条1項1号;商 品 ま た は役 務 の 品 質 、 規 格 そ の他 の 内容 につ い て の 不 当 表 示 2号;商 品 ま た は役 務 の 価 格 そ の 他 の取 引 条 件 に つ い て の不 当 表 示 2項3号;商 品 ま た は役 務 の 取 引 に 関 す る事 項 につ い て 一 般 消 費 者 に誤 認 さ れ る お そ れ が あ る と認 め られ 公 正 取 引委 員 会 が 指 定 す る 表 示 (d)そ の他 の 表 示 ◇ 計 量 法 に よ る規 定;容 器 入 り、 容 器 包 装 の も の に正 味 量 な ど ◇ 栄 養 表 示 基 準(栄 養 改 善 法 、1998年3月 実 施); ① 加 工 食 品 の栄 養 成 分 や 熱 量 の 表 示 の場 合 、 熱 量 、 タ ンパ ク質 、脂 質 、 糖 質 、 ナ トリ ウム 【基 本5項 目】 の含 有 量 を表 示 お よ び表 示 しよ う とす る栄 養 成 分 の 含 有 量 を表 示 ② 「低 カ ロ リ ー」 「カ ル シ ウ ム 強 化 」 な ど、何 らか の 強 調 表 示 は 、 そ の 含 有 量 が 一 定 の基 準 値 を満 た して い る(絶 対 表 示)か 、 あ る い は 他 の 食 品 と比 較 して 基 準 値 以 上 の増 減 が あ る(相 対 表 示)場 合 の み 、 行 っ て よい ◇ そ の ほ か 、 製 造 物 責 任 法 の警 告 表 示 、薬 事 法 、 食 糧 法(原 料 玄 米 の欄 に、 産 地 、 品 種 、 産 年 の3項 目表 示)、 酒税 法(酒 類 の 表 示 基 準)、 容 器 包 装 リサ イ ク ル 法(2004年4月 全 て の材 質 の表 示 義 務 付 け) (2)ト レ ー サ ビ リ テ ィ ー;BSE問 題 に 端 を 発 し た 、 安 心 と信 頼 を 得 る も う 一 つ の 方 法 3

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定 義;対 象 物 の履 歴 ま た は所 在 が 追 跡 可 能 な こ と 意 義;① 食 品 の安 全 性 に予 期 しな い問 題 が 生 じ た と き、迅 速 に対 応 で き るの で 、 リス ク を最 小 限 に抑 制 で きる 。 ② 消 費 者 な どへ 情 報 提 供 す る こ とで 、 表 示 の信 頼 性 が 向 上 す る 。 ③ 製 品 管 理 、 品 質 管 理 の 向 上 や効 率 化 に有 効 で あ る。 例;牛 肉 の トレー サ ビ リテ ィ ー 2003年6月 「牛 の 個 体 識 別 の た めの 情 報 の 管 理 及 び伝 達 に 関 す る特 別 措 置 法 」(牛 肉 トレ ー サ ビ リ テ ィ ー法)制 定 12月 生 産 段 階 で 実 施 2004年12月 流 通 段 階(卸 売 り、小 売 り、外 食)で 実 施 予 定 しか し2004年12月 、 個 体 識 別 番 号 を付 け替 え る とい う不 正 が 発 覚 。 依 然 と して 牛 肉 関 係 業 界 の信 頼 回復 に対 す る 認 識 の 浅 さが 露 呈 さ れ た 。 (a)牛 肉 の トレー サ ビ リテ ィ ー シ ス テ ム 牛 生 産 ⇒ 家 畜 改 良 セ ン タ ー 【個 体 識 別 台 帳 に記 載 、登 録 。 個 体 識 別 番 号 を発 行 】 ⇒ 屠 畜 【枝 肉 に個 体 識 別 番 号 を記 し た枝 肉 タ グ を】 ⇒ 卸 売 り 【部 分 肉 に個 体 識 別 番 号 ま た は ロ ッ ト番 号 を】 ⇒ 小 売 りな ど ⇒ 消 費 者 い ず れ の 段 階(も ち ろ ん消 費 者 で あ っ て も)に お い て も、 家 畜 改 良 セ ン タ ー の ホ ー ム ペ ー ジ に ア クセ ス して 当 該 牛 肉 の 履 歴 追 跡 が 可 能 。 (b)個 体 識 別 台 帳 へ の 記 載 事 項 ① 生 産 者 か ら牛 の 個 体 情 報 を家 畜 改 良 セ ン タ ーへ の 届 け 出 ② 家 畜 改 良 セ ン ター は全 国 の 牛 個 体 識 別 をデ ー タベ ース 化 して管 理 を行 う 管 理 デ ー タ… …個 体 識 別 番 号 、 生 年 月 日、 性 別 、 種 別 、母 牛 の個 体 識 別 番 号 (c)家 畜 改 良 セ ン タ ー は生 産 者 へ 個 体 識 別番 号 を付 与 し、 生 産 者 は 耳 標 を装 着 しな け れ ば な らな い 。 こ こで 重 要 な の は 、 流 通 段 階 で 個 体 識 別 番 号 が きち ん と伝 達 さ れ て い る か を確 認 す る こ とで あ る 。 そ の た め に は 、① 農 林 水 産省 は 、DNA鑑 定 の サ ン プ ル調 査 を 実 施 予 定 ② デ ー タ の 改 ざ ん 、 虚 偽 申告 へ の 対 処 に は 、 第 三 者 認 証 機 関 に よ りデ ー タの 保 障 を行 う こ とが 必 要 。

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(3)そ の 他 、個 別 企 業 に よ る信 頼 回 復 へ の 取 り組 み 加 工 食 品業 者 や 小 売 業 で 、独 自 に 開発 した シス テ ム に よる トレー サ ビ リ テ ィー の 動 きが 活 発 イヒ。 イ 」え一IJご ① 品 質 保 証 番 号(識 別 番 号)を 各 商 品 に記 載 し、 消 費 者 は こ の番 号 を 基 に購 入 した商 品 の 原 材 料 な ど、様 々 な情 報 を ホ ー ム ペ ー ジ か ら入 手 で きる よ う に して い る(石 井 食 品) ② 店 頭 に情 報 端 末 を設 置 し、 商 品 の 履 歴 を 表 示(イ オ ン、 東 急 ス トア な ど) ③ 生 産 工 程 、栽 培 基 準 、 登 録 生 産 者 名 な どの情 報 を公 開(JA全 農 イ ワ テ 、 純 情 産 地 い わ て) し か し、 わ が 国 の 複 雑 な 流 通 機 構 で は 、 ト レ ー サ ビ リ テ ィ ー の 導 入 を 一 朝 一 夕 に 行 う の は 極 め て 困 難 で あ る 。 そ こ で 上 述 の ② の よ う に 、 プ ラ イ ベ ー ト ブ ラ ン ド(PB)か ら 積 極 的 に 導 入 さ れ て い る 。 ジ ャ ス コ(ト ッ プ バ リ ュ ー)、 ダ イ エ ー(す ご や か 育 ち)、 イ トー ヨ ー カ ド ー(顔 が 見 え る 食 品)な ど は 、 野 菜 の 袋 にID番 号 ま た はURLを 貼 付 し 、 ホ ー ム ペ ー ジ か ら 生 産 者 情 報 を 検 索 で き る よ う に し て い る 。 (4)ト レ ー サ ビ リ テ ィ ー を め ぐ る 世 界 の 動 き 《EU》 ◇ ベ ル ギ ー の ダ イ オ キ シ ン 混 入 飼 料 の 行 方 の 追 跡 を 行 う 。 ◇ イ ギ リ ス のBSE問 題 対 策 と し て 実 施 ◇ 一 般 食 品 に 拡 大(EC規 制2002)2005年 に 実 施 予 定 。 《CODEX*》 ◇ 遺 伝 子 組 み 換 え 食 品 に 関 す る ト レ ー サ ビ リ テ ィ ー 。 米 国 は 必 要 な し を 主 張 し 、 EUは 導 入 を 主 張 。 【遺 伝 子 組 み 換 え 食 品 に 関 し て は 、 日本 が 議 長 国 】 ◇2004年 の 総 会 で ト レ ー サ ビ リ テ ィ ー の 定 義 を 決 定 〔Traceability/ProductTracing:Theabilitytofbllowthemovementofafood throughspecifiedstage(s)ofproduction,processinganddistribution.〕 *CODEX委 員 会 … … 食 品 規 格 委 員 会 。 食 品 添 加 物 や 残 留 農 薬 な ど の 国 際 安 全 基 準 を 制 定 《ISO》 ト レ ー サ ビ リ テ ィ ー のISO規 格 化 を 検 討 し て い る 段 階 。2005年 に は 規 格 と し て 発 効 す る 予 定 。 《日 本 》 ◇ 農 林 水 産 省 … … ☆ 牛 肉 の ト レ ー サ ビ リ テ ィ ー の 義 務 化(2004年4月) ☆ 生 産 工 程 、 生 産 情 報 の 公 表 、JAS規 格 の 検 討 ☆ 食 品 ト レ ー サ ビ リ テ ィ ー ガ イ ドラ イ ン を 制 定(2003年3月) ☆ 顔 の 見 え る 関 係 作 り懇 談 会 が 報 告 書 を 提 出 ◇ 厚 生 労 働 省 … … 食 品 衛 生 法 の 大 改 正 《仕 入 先 、 販 売 先 な ど の 記 録 ・保 存(ト レ ー 5

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サ ビ リテ ィー) 安 全 面 に力 点 を置 く。 ◇ 企 業 ・業 界 団 体 … …具 体 的 な デ ー タの 取 り扱 い な どの 検 討 を 開 始 。 安 全 性 と 安 心 感 確 保 の た め の 方 法 と し て の 食 品 衛 生 法 昭和22年 に発 布 され た 食 品 衛 生 法 。 そ の第 一 条(目 的)が 、2003年5月30日 に初 め て 改 め られ た(第26次 改 正)。 旧;こ の法 律 は 飲 食 に起 因す る衛 生 上 の危 害 の 発 生 を防 止 し、公 衆 衛 生 の 向上 及 び増 進 に寄 与 す る こ と を 目的 とす る 新;こ の法 律 は 食 品 の安 全 性 の 確 保 の た め に公 衆 衛 生 の 見 地 か ら必 要 な規 制 そ の 他 の 措 置 を 講 ず る こ と に よ り、飲 食 に起 因 す る 衛 生 上 の 危 害 の発 生 を防 止 し、 もっ て 国 民 の 健 康 の 保 護 を図 る こ とを 目的 とす る 2003年5月23日 に食 品安 全 基 本 法 を制 定 制 定 の 背 景 … …食 品 の 安 全 ・安 心 に対 す る 関心 の 高 ま り、 食 品 の 多 様 化 お よ び複 雑 化 が あ る。 ① 食 の グ ロ ー バ ル化 。 即 ち 、 世 界 中 か ら食 材 を調 達 す る よ う に な っ た 。 ② 新 技 術 の 開発 に よ る食 品(特 定 保 健 用 食 品 、 遺伝 子 組 み換 え食 品 、 ク ロー ン技 術 に よ る食 品 の 登 場)。 ③ 人 畜 共 通 感 染 症 か らの ヒ トへ の感 染 が 増 え た 。 基 本 的 認 識 ・基 本 理 念 … … 以 上 の よ うな 情 勢 の変 化 に対 応 す る 。 ① 国民 の 健 康 の保 護 が 最 も重 要 ② 関係 者 の 責 務 ・役 割 ・施 策 の 策 定 に 関 わ る基 本 的方 針 を制 定 ③ 食 品安 全 委 員 会 を設 置 2003年7月1日 食 品安 全 委 員 会 を設 置 。 そ の位 置 づ け は これ ま で 食 品 の リ ス ク管 理 を行 うの は各 関係 行 政 機 関 で あ っ た が 、 科 学 的 な食 品 の 健 康 へ の 影 響 の 評 価(リ ス ク ア セ ス メ ン ト)を 客 観 的 か つ 中立 公 正 に行 うた め 、 そ れ ら機 関 か ら独 立 さ せ 、 内 閣府 に設 置 食 品安 全 委 員 会 の構二成 7名 の委 員(い ず れ も各 分 野 の専 門家)よ りな り、 下 部 組 織(専 門委 員 会)に171名 。 下 部 組 織;企 画 専 門 委 員 会 、リス ク コ ミュ ニ ケ ー シ ョン専 門委 員 会 、緊 急 時対 応 専 門委 員 会 。 《化 学 物 質 系 評 価 グ ル ー プ》 添 加 物 、 農 薬 、動 物 用 医 薬 品 、 器 具 ・容 器 包 装 、 化 学 物 質 、汚 染 物 質 《生 物 系 評 価 グ ル ー プ》 微 生 物 、 ウ イ ル ス 、 プ リ オ ン、 カ ビ毒 、 自然 物 質 《新 食 品 等 評 価 グ ル ー プ》 遺 伝 子 組 み換 え 食 品 等 、 新 開 発 食 品 、肥 料 ・飼 料 等

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食 品 安 全 委 員 会 の 担 う役 割; ① リス クア セ ス メ ン トの実 施 と、 そ れ に 基 づ き 関係 省 庁 大 臣へ の勧 告 食 品 の 摂 取 で 取 り込 む可 能 性 の あ る 因 子 の健 康 に 及 ぼ す 悪 影 響 を、 『科 学 的 な 知 見 に基 づ い て 、客 観 的 か つ 中立 公 正 に評 価 』 す る 。 評 価 の 結 果 に基 づ き 、必要 な らば講ずべ き施 策 につ い て勧 告 を行 うこ とが で きる。 ② リス ク コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ンの 実 施 。 リス ク評 価 の 内 容 に 関 して 、 消 費 者 、 食 品 関 連 事 業 者 相 互 間 に お け る幅 広 い 情 報 や 意 見 の 交 換 を 、 『意 見 交 換 会 の 開 催 、 ホ ー ム ペ ー ジ等 』 を通 じて行 う 。 ③ 重 大 な食 品 事 故 な どが 発 生 し た場 合 の 緊 急 時 の対 応 緊 急 時 に お い て 、 政 府 全 体 と して 『危 害 の 拡 大 や 再 発 防 止 に 迅 速 か つ 適 切 に 対 応 』 す る た め 、 国 内外 か らの 情 報 に よ り事 態 を早 急 に把 握 し、 関 係 各 省 へ の迅 速 な対 応 の 要 請 や 国 民 に理 解 しや す い 情 報 の提 供 を行 う。 以 上 の役 割 を全 うす る た め に 、 【リ ス ク ア ナ リ シ ス 】 を導 入 した 。 こ こ で リ ス ク ア ナ リ シ ス とは 、 『ヒ トの健 康 に 及 ぼ す 影 響 の 大 き さ(程 度 と発 生 確 率)の 客 観 的 ・中 立 的 ・科 学 的 な 解 析 ・推 定 』 を い う。 そ の た め に 関係 者 か らの 情 報 収 集 を行 っ て リス ク ア ナ リ シス を行 い 、 そ の 大 き さ に応 じた 対 応 と して食 品 の リス クア セ ス メ ン トを行 い 、 関 係 省 庁 大 臣 へ 適 切 な 処 置 を と る よ う に勧 告 を行 う。 消 費 者 の担 うべ き役 割; 『消 費 者 は 食 品 の安 全 「生の確 保 に 関 す る 知 識 と理 解 を深 め る と と も に、 食 品 の 安 全 性 の 確 保 に 関 す る施 策 につ い て意 見 を表 明す る こ と に努 め る こ とに よ っ て 、 食 品 の安 全 性 の確 保 に 積 極 的 な 役 割 を果 た す もの とす る』 《食 品 安 全 基 本 法 第9条 に定 め られ て い る 》 そ こで 、 消 費 者 の 食 品安 全 委 員 会 へ の 参 加 の 方 法 が い くつ か 定 め られ た 。 ① 食 品 安 全 ダ イ ヤ ル の 設 置 … …2003年8月 開 設(03-5251-9220,9221)。2004年5月31 日 まで に435件 ア クセ ス され た 。 ② 食 品 安 全 モ ニ タ ー の公 募 … …一 定 の専 門 的 知 識 を 持 つ こ とが 応 募 の 要 件 。 応 募 者2825名 か ら470名 を任 命 した(2003年8月)。 こ れ に よ り消 費 者 か らの 日常 の 生 活 を通 じて の意 見 や 情 報 を求 め る。 ③ 食 品 安 全 委 員 会 の実 働 部 門で あ る専 門委 員 会 《企 画 、 リス ク コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン専 門 委 員 会 》 に 、 消 費 者 団体 所 属 の 委 員 を任 命 、 さ ら に公 募 の 委 員 を2名 、 さ ら に主 婦 あ る い は NPO所 属 の ヒ トも参 画 。 一7一

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表3.リ ス ク ア セ ス メ ン ト実 施 状 況(2004年7月 現 在) 専 門 委 員 会 既要請 品 目 うち評価 終了 農 薬 120 18 汚 染 物 質 49 0 新 開 発 食 品 等 46 24 添 加 物 32 20 動 物 用 医 薬 品 17 11 遺伝 子組み換 え食品等 13 3 肥 料 ・ 飼 料 等 7 5 プ リ オ ン 5 5 そ の 他 7 4 合 計 296 90 な お1ヶ 月早 く発 足 したECで は 、 要 請320品 目で 評 価 終 了 は100品 目 で あ り、 わ が 国 と大 差 な い(表3)。 以 上 の 新 た な 食 品 行 政 に つ い て 以 下 の 図 に ま とめ た 。 図1.新 た な食 品 行 政 機 構 図 内 閣府:食 品 安 全 担 当大 臣 情 報 収集 ・交 換 諸 外 国 ・国 際 機 関 な ど そ の他 の 関係行 政 機 関 食 品 安 全 委 員 会; ・リ ス ク ア セ ス メ ン ト ・リ ス ク コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン ・緊 急 時 へ の 対 応 嘲 ● 「 一 ■'一 一 一 一 一 ■ ■ ■ ■ ■ ■¶ 嘲 嘲 1 1 圏 l I l 1 1 ■ l l l 評 価 結 果 の 通 窒口 勧告

一 厚 生 労働 省;食 品衛 生 に 関す る リス ク管 理 ・添加 物 指 定。農薬等の残留基準や、食品加 工 ・製 造 基準 等 の策 定 食 品 の製 造 、流通 、 販売 等 に係 わる監 視 ・ 指 導 を通 じた食 品の 安全 性 確保 ・リ スク コ ミュ ニケ ー シ ョンの 実施 評価 の 要求 l l ■ l l l ■ I l l 置 1 ● 農 林 水 産 省;農 林 水 産 物 等 に 関 す る リス ク管 理 ・生 産 資 材 の安 全1生確 保 や 規 制 等 の 策 定 ・農 林 水 産物 等 の 生 産 ・流 通 お よび 消 費 の改 善 活 動 を通 じた安 全性 の 確 保 ・リス ク コ ミュ ニ ケ ー シ ョンの 実 施

-﹂

リス ク コ ミュニ ケ ー シ ョン 〈関係 者(食品安 全 委員 会 ・厚 生 労働 省 ・農林 水 産省 ・消 費者 な ど)相 互 間 の幅 広 い情 報 や意 見 の交 換 》 一 一 一 消 費者 ・食 品 関連 事 業者 等 関 係 者 一 一 一 1 ■ ■ 凸 8

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1.を 終 わ る に 際 し て 以 上 、 食 品 の信 頼 性 と安 全 性 の確 保 につ い て述 べ て き た。 食 品 企 業 が 自 ら招 い た信 頼 性 の失 墜 か らの 回復 は 、法 の 遵 守(コ ンプ ラ イ ア ン ス)以 外 に ない 。 しか しな が ら 、 そ の こ と に全 く気 づ い て い ない の か 、2004年 の 年 末 に お い て も不 正 な事 件 は 後 を絶 た な い よ う で あ る。 行 政 サ イ ドか らの 支 援 策 と して 、 食 品 安 全 委 員 会 の 設 置 が あ り、 旧 来 の 関 係 省 庁 か ら独 立 した 機 関 の 完 全 な業 務 遂 行 が 期 待 され る。 最 後 に、 消 費 者 が 担 うべ き役 割 が 食 品 基 本 法 に 明記 さ れ た の は 画 期 的 な こ とで あ り、 『被 害 者 と して 安 穏 と して ひ た す ら傍 観 して い るべ きで な い 』 とい う 自覚 が 必 要 で あ る。 皿.家 庭 に お け る 食 品 の 安 全 性 確 保 事 件 数 に つ い て 全 原 因 施 設 《家 庭 、 飲 食 店 ・旅 館 ・事 業 所 ・学 校 な ど 》 と 家 庭 を 比 べ る と 、 総 数 は 全 原 因 施 設 で1787.7件 、 家 庭 は177.7件 で あ り、 家 庭 の 全 原 因 施 設 に 占 め る 割 合 は 約9.9%で あ る 。 病 因 物 質 の う ち 細 菌 は 、 全 原 因 施 設 で は1318.7件 で 総 数 の73.8%で あ る の に 比 べ る と 、 家 庭 で は79.9件(45.0%)と か な り少 な い 。 し か し後 述 の 自 然 毒 と 大 差 な く、 家 庭 に お け る2大 病 因 物 質 の ひ と つ で あ る 。 ウ イ ル ス で は 、 全 原 因 施 設 で273.4件(15.3%)で あ る の に 対 し家 庭 で は10.0 件(5.6%)に す ぎ な い 。そ れ に 対 し 、自 然 毒 を 病 因 物 質 と す る 事 件 は 全 原 因 施 設 で108.0件(6.1%) と総 数 の10%に も 達 し な い が 、 家 庭 で は84.7件(47.7%)と 際 立 っ て 高 い 割 合 を 占 め て い る 。 死 者 数 に つ い て 比 べ る と 、 総 数 で は 全 原 因 施 設 で9.3人 、 家 庭 で5.3人 で そ の 割 合 は57,0%で あ 一9

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る。 従 っ て 、 家 庭 にお け る死 者 の 発 生 は か な りの 高 率 とい え る。 死 亡 の原 因 は 全 原 因 施 設 で は細 菌 が43.0%、 自然 毒 が57.0%で あ る の に 対 し、 家 庭 で は細 菌 に よ る の は11.3%に す ぎず 、 自然 毒 に よ る 死 亡 が じつ に88.7%を 占め て い る 。 以 上 の結 果 、 事 件 数 に お い て も死 者 数 にお い て も、 家 庭 に お け る 食 餌 性 病 害(食 中 毒)の 防止 す な わ ち 食 品 の 安 全 性 を確 保 す る た め に は 、 な に よ り も 自然 毒 に注 意 を 充 分 に払 う必 要 が あ る。 な お 、 自然 毒 の 内 訳 に つ い て は後 述 す る。 次 い で 、細 菌 性 食 餌 性 病 害 の 事 件 数 割 合 が45%も 占 め る こ とか ら、 細 菌 に も多 い に注 意 を払 は な け れ ば な ら な い 。 な お 、 細 菌 性 食 餌 性 病 害 に 関 して は 全 原 因 施 設 にお い て事 件 数 で70%を は る か に超 え る こ とか ら、外 食 や 中 食 が増 え た 昨 今 一 層 の 注 意 が必 要 で あ り、 中食 の 場 合 購 入 か ら帰 宅 後 の保 存 法 が 極 め て 重 要 な 病 害 予 防 の 条 件 とい え る。 表5に は主 な食 餌 性 病 害 原 因物 質 と原 因施 設 の 関 係 を示 した 。 表 中 の 原 因 物 質 の 「そ の他 」 は 厚 生 労 働 省 統 計 資 料 の 「そ の他 」 とは 異 な り、表 に掲 げ た 具 体 的 原 因 物 質 以 外 を全 て 含 む もの で あ る 。 表 か ら明 らか な よ うに 、 全 原 因 施 設 の 欄 を見 れ ば 、 「魚 介 類 」 に よ る事 件 数 が 若 干 多 い 他 は特 に 目立 つ 原 因 食 品 は 無 い とい え る。 そ し て魚 介 類 の う ち貝 類 に よ る も の が92.7件(55.4%)、 フ グ に よる もの が35.5件(21.1%)を 占 め る。 死 者 数 で の 全 て は フ グ に よ る も の で あ る。 「野 菜 及 び そ の 加 工 品」 で は 、 キ ノ コが48.7件(68.3%)で 死 者 も年 間平 均1名 で て い る 《これ は 表 に 明 らか な よ う に家 庭 を原 因施 設 とす る もの に 由 来 す る 》。 また 厚 生 労 働 省 統 計 資 料 分 類 の 「そ の 他 」 が386.3件(21.6%)で あ っ た 。 一 方、 家 庭 を み れ ば 「魚 介類 」 に よ る事 件 が42.7件(24.0%)と 発 生 割 合 で比 べ る と全 原 因施 設 の 約2.5倍 も多 い。 そ の う ち貝 類 が5,7件(13.3%)に す ぎず 、 フ グが25.3件(59.3%)と 圧 倒 的 に 多 い 。 ま た 、 フ グ に よ る事 故 の う ち の71.7%(25.3件/35.3件)が 家 庭 で 占 め て い る。 ま た 死 者 も フ グ に よ る もの が 全 て で あ り、 フ グ に よ る死 者 の80%(3.3人/4.0)人 強 が 家 庭 で の 事 故 で あ る。 さ ら に 、 「野 菜 及 び そ の 加 工 品」 に よ る もの が51,0件(28.7%)も 占 め 、 そ の うち キ ノ コが43 .0件(84.3%)で あ る。 さ ら に 、 キ ノ コ に よ る 事 故 の88.3%(43.0件/48.7件)が 家 庭 に お け る もの で あ る 。 ま た 、厚 生 労 働 省 統 計 資 料 分 類 の 「そ の 他 」 は23,0件(12.9%)と 全 原 因施 設 の 場 合 の約 半 分 にす ぎな い 。 従 って 、 家 庭 にお い て は フ グ の調 理 と キ ノ コの 採 取 とそ の 調 理 に よ る事 故 お よ び 死 亡 が圧 倒 的 に 多 く、 こ の両 方 に充 分 注 意 をす れ ば か な りの 食 餌 性 病 害 を防 ぐ こ とが で き る。

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表5.家 庭 お よ び全 原 因 施 設 に お け る原 因食 品(2001∼2003年 平 均) 1:1 家 庭 全 原 因 施 設 原 因 食 。。 事 件 数(%) 死 者 数(%) 事 件 数(%) 死 者 数(%) 総 数 177.7(100) 5.3(100) 1787.7(100) 9.3(100) 一 一一 一 一一 魚 介 類 総 数 42.7(24.0) 3.3(62.2) 167.3(9.3) 4.0(43.0) 貝 類 5.7

92.7

フ グ 25.3 3.3 35.3 4.0 そ の 他 11.7 39.3 肉類 お よび そ の 加 工 品 1.7(1.0)

60.3(3.4)

卵 類 お よび そ の 加 工 品 7.7(4.3)

26,7(1.5) 野 菜 お よび そ の 加 工 品 総 数 51.0(28.7) 1.3(24.5) 71.3(4.0) 1.3(14.0) キ ノ コ 43.0 1.0 48.7 1.0 そ の 他 8.0 0.3 22.7

複 合 調 理 食 品 3.3(1.9)

80.0(4.5) そ の 他 71.3(40.1) 2.0(37.7) 1386.3(77.5) 4.0(43.0) 家 庭 にお け る2大 病 因 物 質 の ひ とつ で あ る 細 菌 につ い て 、発 生 事 件 数 の 多 い5大 菌 種 を取 り上 げ表6に ま とめ た 。 表6.家 庭 お よび 全 原 因 施 設 に お け る細 菌 性 病 因 物 質(2001∼2003年 平 均) 細 菌 家 庭 全 原 因 施 設 事件数(%) 死 者 数(%) 事 件 数(%)死 者 数(%) 総 数 79.7(100) 0.6(100) 1318.7(100)4.0(100) サ ル モ ネ ラ 属 菌 ブ ド ウ 球 菌 腸 炎 ビ ブ リ オ 大 腸 菌* カ ン ピ ロ バ ク タ ー一 33.3(41.8) 9.0(l!.3) 21.0(26.3) 7.7(9.7) 5.7(7.1) 0.6(100) 一 一 一 一一一 392.0(29.7)0.7(17.5) 74.3(5.6)- 214.7(16.3)-122.0(9.3>3.3(82.5) 455.3(34.5)一 *腸 管 出血性大腸菌+そ の他 大腸菌 全 原 因 施 設 に つ い て 事 件 数 で み る と、 カ ン ピ ロ バ ク タ ー に よ る の が34.5%、 サ ル モ ネ ラ に よ る の が29,7%で あ り、 腸 炎 ビ ブ リ オ は16.3%、 大 腸 菌(腸 管 出 血 性+そ の 他 大 腸 菌)が9.3%、 黄 色 ブ ド ウ 球 菌 が5.6%で あ っ た 。 こ の5種 類 で 細 菌 性 食 中 毒 の95.4%に 達 し 、 他 の 多 く の 細 菌16 種 類 に よ る 食 中 毒 は 非 常 に 稀 な こ と と い え る 。 カ ン ピ ロ バ ク タ ー に よ る 件 数 が 全 体 の1/3を 超 え 、 第 一 位 と な っ た の は 極 め て 最 近 の こ と で あ り 、 少 し 前 ま で は サ ル モ ネ ラ 、 腸 炎 ビ ブ リ オ に よ る の が 一 、 二 位 で あ っ た 。 一11一

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家 庭 にお い て は 、 サ ルモ ネ ラ(41.8%)〉 腸 炎 ビ ブ リオ(26.3%)〉 黄 色 ブ ドウ球 菌(11.3%) 〉大 腸 菌(9.7%)〉 カ ン ピロ バ ク タ ー(7.1%)の 順 と な り、 全 原 因施 設 の場 合 と で は 黄 色 ブ ド ウ球 菌 と カ ン ピロバ ク ター一で か な りの 違 い が み られ た 。 しか し こ の5種 類 で全 体 の96.2%を 占 め る点 で は 全 原 因 施 設 の 場 合 と 同様 で あ っ た。 従 っ て 家 庭 に お い て食 品 の 安 全 性 を確 保 す る た め に は、 こ れ ら5種 の 細 菌 の 特性 を よ く知 りそ れ を逆 手 に と っ て食 品 内 で の 増 殖 を 防 止 す る こ とが重 要 で あ る 。 ■ サ ル モ ネ ラ属 菌;あ ら ゆ る動 物 の 腸 管 内 に棲 息 し、自然界 に も広 く分布 す る。 従 って、家 庭 にお い て はペ ッ トか ら の汚 染 な ど に充 分 注 す る必 要 が あ る。 通 性 嫌 気 性 菌 で あ るの で 、酸 素 が 無 くて も増 殖 は可 能 で あ る が そ の時 の 生 育 速 度 は酸 素 が あ る場 合 よ り も小 さい の で 、 酸 素 を遮 断 して保 存 す る こ とが 保 存 性 を高 め る こ とが で き る 。 発 育 最 適 温 度 は35∼37℃ で あ り、 なお か つ低 温 に も強 く冷 蔵 保 存 で 死 滅 させ る こ とは 期 待 で きな い 。 乾 燥 に も比 較 的強 い 。 加 熱 に対 して は 一 般 の 細 菌 と同 様 、62∼65℃,30分 、 あ る い は80℃ 数 分 で 死 滅 す る。 本 菌 は毒 素 を食 品 内 で 生 産 しな い 。 従 っ て喫 食 前 の 充 分 な 加 熱 に よ り菌 を死 滅 させ 、 腸 管 へ の 到 達 を 防 止 す る の が 食 中毒 を 防 ぐ必 須 の条 件 とい え る 。 ● 腸 炎 ビブ リ オ;海 水 中 に生 育 し、増 殖 に は3∼4%の 食 塩 を必 要 とす る 。 従 っ て 真 水 に は 抵 抗 性 が 極 め て小 さ く、 魚 を洗 う こ とが 食 中毒 予 防 に有 効 で あ る 。 通 性 嫌 気 性 菌 。 発 育 最 適 温 度 は30∼37℃ で あ るが10∼45℃ の 範 囲 で増 殖 が 可 能 で あ る 。 本 菌 の 最 大 の特 徴 は 、 最 適 条 件 下 で は8∼10分 で 分 裂 増 殖 す る こ とで あ り、1時 間 で ほ ぼ256倍 に も菌 数 が 増 え る の で 、 少 しの油 断 で 食 中毒 を起 こ す 菌 濃 度 に到 達 す る。 生 育 の 許 容pHの 範 囲 は他 の細 菌 よ り も広 く、5∼11で あ る 。 しか し、pH4以 下 で 容 易 に 死 滅 す る の で 食 酢 に よ る調 理 な どは 、 食 中毒 防 止 の有 効 な 手 段 とい え る 。 乾 燥 に 弱 く、 ま た60℃,10分 で 死 滅 す る。 毒 素 を 生 産 す るが 、 熱 お よ び 胃酸 に よ り失 活 す るの で 、 や は り加 熱 が 最 大 の食 中 毒 予 防策 とい え る 。 ● ブ ドウ球 菌;3種 の ブ ドウ球 菌 の う ち、 黄 色 ブ ドウ球 菌 だ けが 病 原1生(食 中 毒 原 因 菌 お よ び 化 膿 性 疾 患)を 示 す 。 通 性 嫌 気 性 。発 育 最 適 温 度 は35∼37℃ 。発 育 可 能 温 度 域 は6.5∼46℃ 。発 育 最 適pHは7.0 ∼7 ,5。発 育可能pHは4.2∼9.3。 最 大 の特 徴 は、 食 塩 濃 度7.5%に も耐 え て 増 殖 す る こ と。 比較 的 熱 に 強 い が 、60℃,30∼60分 、 あ る い は80℃,10分 で 死 滅 す る。 環 境 の変 化 に対 し て耐 性 が 強 く、 乾 燥 状 態 で もか な り長 く生 存 で き る 《ヒ トや 動 物 の 鼻 粘 膜 、 咽 頭 、 皮 膚 、 毛 髪 な ど 、 お よび 塵 埃 な ど に付 着 して 生 存 で き る要 因 》。 食 中 毒 は 食 品 内 で産 生 した毒 素(エ ンテ ロ トキ シ ン)で 起 こ る 。 こ の毒 素 は 熱 に対 し極 一12一

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め て 安 定 で あ り、 食 品 中 で は100℃,1時 間 、120℃,20分 の 加 熱 で も失 活 しな い 《通 常 の 加 熱 調 理 で は毒 素 の破 壊 は 出来 な い 》。 食 品 の菌 汚 染⇒ 増 殖 ⇒ 毒 素 産 生 の 過 程 を経 て 中毒 が 起 こ る。 従 って 、本 菌 に よる 食 中毒 の 予 防 に は 、① 食 品 を汚 染 しな い こ と、 ② に き びや 切 り傷 の あ る ヒ トが 調 理 に携 わ らな い こ と、 ③ 食 品 を冷 蔵 保 存 して 菌 の 増 殖 を遅 らせ る こ と、 な どが 考 え られ る 。 ● 大 腸 菌;あ ら ゆ る動 物 の腸 に棲 息 す る腸 内常 在 菌 で あ る 。 以 前 は 自然 の環 境 に は 生 存 し な い と思 わ れ て い た が 、 現 在 で はOl57事 件 で 明 ら か な よ う に河 川 水 に も生 育 増 殖 す る こ と が 明 らか と な っ た。 従 っ て 、 本 菌 に よ る食 品 の 汚染 は あ らゆ る場 合 に 起 こ りえ るの で 、 常 に食 品 の取 り扱 い に充 分 な注 意 を払 う必 要 が あ る 。 通 性 嫌 気 性 菌 。 発 育 最 適 温 度 は37℃ 。 発 育 最 低 温 度 は10℃ 。 63℃,30分 の 加 熱 で 死 滅 す る の で 加 熱 調 理 は食 中毒 予 防 に極 め て 有 効 で あ る 。予 防 に は 、 基 本 的 に は調 理 な ど食 品 の 取 り扱 い に注 意 し、 患 者 や 保 菌 者 の糞 便 汚 染 の ない よ う に充 分 な注 意 が 必 要 。食 品 の 保 存 に は 冷 蔵 に よ っ て増 殖 を 防 ぐ こ と。 ● カ ン ピ ロバ ク ター;本 菌 も動 物 の 腸 管 内 に 常 在 す る。 最 大 の 特 徴 は微 好 気 性 で あ る 点 で 、5∼15%の 酸 素 の 存 在 下 で の み 増 殖 し,通 常 の大 気 内 の 酸 素 濃 度(約20%)で は増 殖 が 不 可 能 で あ る。 従 って 、食 品 の 保 存 に際 して は酸 素 を 遮 断 あ る い は 大 気 に晒 す こ とで あ る 《た だ し、食 品 は 単 一 の細 菌 で 汚 染 さ れ て い る の で な い こ と を忘 れ て は な らな い 。 即 ち 、大 気 に晒 す こ と は他 の細 菌 に とっ て よ い環 境 を与 え る こ と に な る か も しれ な い 》。 発 育 最 適 温 度 は44∼45℃ と高 く、30∼46℃ で 生育 が 可 能 で あ る。 しか し、25℃ 以 下 で 生 育 しな い の で 冷 蔵 保 存 は 本 菌 に は極 め て 有 効 な 食 中毒 予 防 手 段 とい え る。 しか し、10℃ 以 下 で 湿 っ た 環 境 で は 比 較 的 長 期 間 生 存 で きる(乾 燥 に は 極 め て弱 い 〉 の で 取 り扱 い に注 意 が 必 要 で あ る。 加 熱 に も極 め て 弱 い(60℃,20分 で 死 滅 。 牛 乳 な か で は50℃,5.7∼7.3分 で 殺 菌 で き る) の で 、 加 熱 調 理 が 有 効 な予 防手 段 。 酸 素 、 乾 燥 、酸 に極 め て 弱 い が 、 凍 結 に は 安 定(生 肉 中で1ヵ 月 後 も生 存)。 最 後 に 、 細 菌 性 食 中毒 予 防 の 一般 的 な原 則 、 お よ び 家 庭 に お け る食 中毒 防 止 の6つ の ポ イ ン ト を挙 げ る。 これ らは全 国 の 多 くの 保 健 所 の広 報 す る もの と ほ ぼ 同 じ内 容 で あ る 。 【細 菌 性 食 中 毒 予 防 の 三 原 則 】 1.清 潔 ● 清 潔 な材 料;原 材 料 の 確 保 。 ● 清 潔 な施 設 ・設 備 な ど;施 設 の清 潔 保 持 。 設 備 の 洗 浄 ・殺 菌 一13一

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食 品 取 り扱 い 者 の 清 潔;健 康 で あ る こ と。保 菌 者 で な い こ との確 認 。食品 を取 り扱 う前 の 十 分 な手 洗 い 消 毒 。 2.迅 速 ● 食 中毒 起 因菌 の 増殖 の 時 間 を与 え な い。 ● 調 理 中 は迅 速 に 食 品 を取 り扱 う。 ● 調 理後 は速 や か に 喫 食 す る 。 3,加 熱 また は冷 却 ● 加 熱;食 中毒 起 因菌 の 多 くは30∼45℃ で よ く発 育 す る。60℃ 以 上で は増 殖せず 、80℃ 以 上 で は死 滅 す る の で 、 十 分 な加 熱 が 必 要 。 ●冷 却;食 中毒 起 因菌 の 多 くは10℃ 以 下 で は増 殖 し に くい。 食 品 を保 存 す る 際、 冷却 や 冷 凍 して増 殖 を遅 らせ る あ る い は 阻止 す る。 冷 蔵 庫 内 の 温 度 は5℃ 以 下 に保 つ こ とを 目標 とす る。 【家 庭 にお け る 食 中毒 防止 の6つ の ポ イ ン ト】 ① 食 品 の購 入 ● 生 鮮 食 品 は新 鮮 な もの を購 入 。 そ の 際 消 費 期 限 を確 認 す る こ と。肉汁 や 魚 の 水 分 が漏 れ ない よ う に袋 に分 別 し、他の食 品 に接触 させ ない こ と。 ● 温 度 管 理 の 必 要 な食 品(冷 蔵 ・冷 凍 食 品)は 最 後 に購 入 し、購 入後 は速 やか に帰 宅す る こ と。 ② 家 庭 で の保 存 ● 冷 蔵 、 冷 凍 の 必 要 な 食 品 は直 ち に対 応 す る こ と。 ● 肉 や 魚 を触 っ た後 は 、 必 ず 手 洗 い す る こ と。 ● 食 品 を流 しの 下 に保 存 す る時 は 、水 漏 れ に 注 意 す る こ と。 ま た 、床 に じか に置 か ない 。冷 蔵 庫 の温 度 管 理 に 心 掛 け る。 冷 蔵 庫 は10℃ 以 下 、 冷凍 庫 は一 ユ5℃以 下 を維 持 す る こ と。 収 納 量 は全 体 の70%程 度 に抑 え る こ と(詰 め す ぎ に注 意)。 ● 肉 や 魚 は分 別 して保 存 し、 他 の食 品 に 肉汁 な どが か か ら な い よ う にす る 。 ● 肉 ・魚 ・卵 な ど を取 り扱 う と きは 、 必 ず 手 洗 い を行 う こ と。 ③ 下準 備 ● まず 手 洗 い を行 う こ と。 石 鹸 で 泡 立 て て20秒 以 上 モ ミ洗 い 。肉 や 魚 を触 っ た あ とは 、必ず手 を洗 うこ と。包丁や まな板 も熱 湯 などで洗浄す るこ と。 ● ラ ップ して あ る野 菜 や カ ッ ト野 菜 も洗 浄 す る こ と。 ● 冷 凍 食 品 の 解 凍 は電 子 レ ンジ な どで す ば や く、 あるいは冷蔵庫 内で行 うこ と。冷凍 と解 凍 を繰 り返 す こ と を避 け る こ と。

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● 生 肉や 魚 を切 っ た 後 の調 理 器 具 は必 ず 洗 う こ と。 肉用 、 魚 用 、 野 菜 用 な ど用 途 別 に揃 え る とさ らに安 全 で あ る。 ● 包 丁 、 食 器 、 ま な板 、 フ キ ン、 タ ワシ 、 ス ポ ン ジ な どは 使 っ た後 は す ぐに 洗 剤 と流 水 で 洗 浄 す る こ と。 また 、熱 湯 をか け る ほ か 、煮 沸 消 毒 をお こ な うが よい 。 フ キ ンの 汚 れ は 漂 白剤 に一 晩 漬 け て 消 毒 を行 う こ と。 ④ 調 理 ● 一 部 の例 外 を除 き、殺 菌 に は加 熱 が 一 番 で あ る 。 中 心 部 の 温 度 が75℃,1分 以 上 加 熱 を行 う こ と。 大 抵 の 食 中毒 菌 は 熱 に弱 い の で 、 中 まで 充 分 に加 熱 す る 。 ● 調 理 を 中 断 す る と きは 、 食 品 を冷 蔵 庫 で 保 管 し、 再 調 理 で は十 分 に過 熱 す る こ と。 ● 下 準 備 で 台所 が 汚 れ て い な い か チ ェ ッ クす る こ と。 タ オ ル や フキ ン は乾 燥 清 潔 な もの を 使 用 す る こ と。 ● 電 子 レ ン ジ を使 う場 合 は 、専 用 の 容 器 と蓋 を使 い 、 調 理 時 間 に注 意 す る こ と。 ⑤ 食 事 ● 食 べ る前 に は手 洗 い をす る こ と。 ■ 清 潔 な容 器 を使 い 、 盛 り付 け な ど に は清 潔 な食 器 を使 う こ と。 ● 温 か く して食 べ る料 理 は常 に65℃ 以 上 に 、 冷 や して食 べ る料 理 は10℃ 以 下 に保 つ こ と。 ● 調 理 前 後 の 食 品 は 室 温 に長 く放 置 しな い こ と。 で きあ が っ た 食 事 は す ぐに食 べ る。 ⑥ 残 っ た食 品 ● ● ● ● ● 残 っ た 食 事 は食 卓 に放 置 し ない 。 早 く冷 や す た め に小 分 け して 保 存 す る こ と。 時 間 が た っ た もの は 、 思 い切 っ て す て る こ と。 温 め なお す と き も,十 分 に加 熱 す る こ と(目 安 は75℃ 以 上)。 汁 物 は沸 騰 させ る こ と 。 保 存 す る と きは清 潔 な食 器 と器 具 を使 う こ と。 以 上 の こ と を遵 守 す る こ とが 、 家 族 を食 中毒 か ら守 る キ ー一ポ イ ン トで あ る。 一15一

参照

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