児童の「人間関係形成能力」を育成する外国語活動の授業実践に関する研究 : キー・コンピテンシーを踏まえた目標の可視化
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(2) 間関係形成能力の育成があくまでも教師の配慮事項. 者の良さや頑張りについて再発見したりすることが. として位置づけられているということである。その. できる。また,他者とかかわり合うことによって,. ため,学校現場においては,外国語活動が「児童の. 次は自分から働きかけようとする姿勢にもつながっ. 英語カを育てる」ことを目標としていると解釈され. ていく。. ることがあり,このような認識が,教師の外国語活. さらに,道具として言語を使用するだけでなく,. 動に対する抵抗感や不安感,また授業作りの難しさ. 児童自身が他者意識をもってコミュニケーションし. につながっている。. ようとするために,教師と児童とが目標を共有して. このように,キー・コンビチンシーに基づく目標. おくことも重要である。目標を共有し,児童自身が. が実践レベルで十分に可視化されておらず,授業作. 経験を振り返る過程を通して,児童は,自分の課題. りや評価の観点において言語の道具性が強調されて. も発見することができるようになり,こうした体験. いるという点に,外国語活動が抱える問題点がある。. を経ながら,人間関係形成能力を含めた他者と良好. そこで,本研究では,人間関係形成能力の育成を外. な人問関係を築くための技術を身に付けていくこと. 国語活動の明示的な目標とし,児童相互のかかわり. ができる。これは,キー・コンビチンシーの基本的. 合いに焦点を当てて外国語活動の授業作りを行い,. 部分である「思慮深さ」の育成にもつながると考え. 児童の人間関係形成能力に対する意識を高めること. られる。. ができるのかを検証した。. このように,外国語活動において,キー・コンビ. まず,先行研究を踏まえて,児童の人間関係形成. チンシーで定義づけされた能力観を育成するために. 能力を育成するために必要な観点を導き出した。そ. は,キー・コンビチンシーを踏まえ,目標を可視化. れは,(1)自己に対する肯定的評価,(2)他者に対する. することが何よりも重要である。そして,それが人. 肯定的評価,(3)言葉を使った相互作用への参加であ. 問関係形成能力の育成,すなわちr自己に対する肯. る。外国語活動において人間関係形成能力の育成を. 定的評価」「他者に対する肯定的評価」「言葉を使っ. 明示的な目標として掲げるだけではなく,具体的に. た相互作用への参加」であると言うことができる。. これらの観点をもった上で実践することによって,. さらに,このような視点をもった上で授業を展開し,. さらに,児童の人間関係形成能力に対する意識を高. 児童自身にも経験を振り返る観点として示すことは,. めることにつながるのではないかと考えたからであ. 児童の人間関係形成能力を育成すると同時に,r学び. る。. 方を学ぶ」という「生きる力」の理念にも結びつい. 授業分析は,2校の事例研究を基に行った。授業. ていくと考えられる。. 実践においては,協力校における授業者と本研究の. 本研究において,外国語活動の目標を,キー・コ. ねらいについて共通理解を図り,授業を行った。そ. ンビチンシーを踏まえ可視化したことは,コンテン. して,児童による振り返りカードや,筆者による授. ツからコンビチンシーへというグローバル社会にお. 業観察.記録等を基に授業を分析した。その結果,ま. ける学力観へとつながり,今後の外国語活動のさら. ずは教師が授業の中で,他者とかかわり合いのある. なる発展への可能性が見えてくると言えよう。. 活動をデザインする必要があることが分かった。か かわり合いのある活動を通して,児童は他者と交流 する喜びを感じ,自分自身の成長を実感したり,他. 皿251一. 主任指導教員吉田達弘. 指導教員吉田達弘.
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