論理的文章を「書く」ために読む学習指導の研究
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(2) 論理 的文 章 を 「 書 く」 た め に読 む 学 習 指 導 の研 究 長 谷 川 祥 子 一. 国語 科 の指 導 上 の 問題 全 国 学 力 ・学 習 状 況 調 査 は 平 成19年 度 か ら3年 間 は 全 数 で 調 査 され 、 平 成22・24年. 度の. 2年 間 は 抽 出 した 学 校 で の 調 査 と な っ た 。 平 成25年 度 か らは 再 び 全 数 で の 調 査 と な り、 全 国 の 国 公 立 の 小 学 校 ・中 学 校 の ほ ぼ100%が. 参加 した。. 全 数 の 調 査 で あ っ た 平 成27年 度 全 国 学 力 ・学 習 状 況 調 査 の 中 学3年 て 、 主 な 特 徴 は 次 の2点. 国語 の結 果 に お い. で あ っ た。 第 一 が、 「 伝 え た い 事 実 や 事 柄 に つ い て 自分 の 考 え を. 表 し て は い る が 、 根 拠 を 明 確 に し て 書 く点 に 、 依 然 と し て 課 題 が あ る 」。 第 二 が 、 「目的 に 応 じて 文 章 や 資 料 か ら必 要 な 情 報 を 取 り出 し て は い る が 、 そ れ ら を 基 に し て 自分 の 考 え を ま と め る 点 に 、 依 然 と して 課 題 が あ る 」。 これ ら は 、 論 理 的 に 自分 の 考 え を 書 く こ と が で き な い と こ と を 示 し て い る。 平 成26年 度 全 国 学 力 ・学 習 状 況 調 査 の 中 学3年. 国 語 の 結 果 で は 、 「根 拠 を 明 確 に し て 自. 分 の 考 え を 具 体 的 に 書 く こ と に 、 依 然 と して 課 題 が あ る」 と示 され て い た 。 これ は 、 平成 25年 度 も 同 様 の 指 摘 で あ っ た 。 一方. 、OECD生. 徒 の 学 習 到 達 度 調 査 、2012年 調 査 国 際 結 果 の 要 約 に よ る と、 読 解 力 は. 2009年 に 引 き 続 き 、 平 均 得 点 が 有 意 に 上 昇 と し 、 比 較 可 能 な 調 査 回 以 降 、 最 も 高 く な っ た と し た 。 しか し な が ら、 読 解 力 問 題 の 日本 の 平 均 無 答 率 がOECDよ 回 っ て い る4題. り5ポ イ ン ト以 上 上. は い ず れ も 自 由 記 述 で あ る。 国 際 的 に み て も 、 自分 の 考 え を 書 く こ と の で. き な い 生 徒 が 多 い こ と を 意 味 して い る。 最 近 の 全 国 学 力 ・学 習 状 況 調 査 やOECD生. 徒 の 学 習 到 達 度 調 査 の 結 果 を踏 ま え る と、. 中 学 校 で は 自分 の 考 え を 論 理 的 に 表 現 す る学 習 指 導 に 問 題 が あ る 。. 二. 研 究 の 目的 本稿では 「 一 」 で 述 べ た 国語 科 の指 導 上 の課 題 を解 決す るた めの指 導 につ い て 、試 案 を. 示 す こ と に した 。 授 業 実 践 を 通 し、 国 語 科 の 論 理 的 文 章 の 学 習 指 導 を 考 察 す る こ と を研 究 の 目的 とす る 。 児 童 生 徒 は 自分 の 考 え を 具 体 的 に 表 現 す る た め に は 、 模 範 とな る文 章 を 「読 む こ と」 が. 1.
(3) 基 本 で あ り、 学 習 の 根 幹 と な る。 文 章 を 的 確 に 読 む こ と が で き た 上 で 、 子 ど も は 文 章 の 書 き方 を 理 解 し、 文 章 化 へ の 見 通 しを も つ 。 子 ど も が 根 拠 を 明確 に し な が ら 自分 の 考 え を ま と め る と き 、 国 語 科 教 科 書 の 論 理 的 文 章 教 材 は 身 近 な 存 在 で あ り、 参 考 に す る 文 章 の 一 つ で あ ろ う。 教 科 書 教 材 が 手 本 とな り、 自分 の 文 章 を構 築 し て い く と き の 到 達 点 に な る こ と が 望 ま しい 。 文 章 を 論 理 的 に 表 現 す る た め に は 、 ま ず 、 論 理 的 文 章 を 的 確 に 読 む とい う学 習 が 必 要 で あ る 。 次 に 、 論 理 的 文 章 で 理 解 した 形 式 を 書 く と き に 援 用 す る。 こ の よ うな過 程 を 経 る こ と で 、 論 理 的 に 書 くカ は 向 上 して い く と 考 え て い る。. 三. 研 究 の 方法 研 究 の 方 法 と して は 、 第 一 に 、 現 在 使 用 して い る 小 ・中 ・高 等 学 校 国 語 科 教 科 書 の 論理. 的文 章 教材 を一 定 の観 点 で評価 し、教材 と して適切 か を考 察す る。 研 究 の 方 法 の 第 二 と し て 、 評 価 し た 論 理 的 文 章 教 材 を使 っ て 授 業 を し、 研 究 の 成 果 と課 題 と を 明 ら か に す る。 以 下 、 研 究 の 方 法 に 従 っ て 、 論 を 進 め て い く。. 四. 論 理 的 文章 教 材 の抱 え る課題 論 理 的 文 章 教 材 に 関 す る 研 究 が 飛 躍 的 に進 ん だ の は 、1960年 代 に入 っ て か らで あ る 。 国. 語 科 教 育 に お い て 論 理 的 文 章 の 指 導 の 必 要 性 を 強 く論 じ た 研 究 者 の 一 人 に 飛 田多 喜 雄 が い る。 飛 田多 喜 雄(1960)は. 「問 題 の 多 い 説 明 文 の 読 解 指 導 」(注1)と. い う論 文 で 、 他 教 科. の 基 礎 学 力 の 向 上 や 、 社 会 人 と して の 言 語 生 活 に 必 要 な 基 礎 能 力 を 育 成 す る た め に 、 「 説 明 文 の 読 解 」 に 一 段 と力 を 入 れ る必 要 が あ る と して い る 。 そ の10年 後 、 倉 澤 栄 吉(1971)は. 新 時 代 の 読 書 指 導 とい う立 場 か ら情 報 とい う も の を適. 切 に 操 作 す る に は 主 体 の 訓 練 が 大 切 で あ り、 主 体 性 の 確 立 を 最 も鍛 え る こ と が で き る の は 「非 文 学 教 材 」 で あ る(注2)と. 論 じ て い る 。 両 者 は 文 学 教 育 よ り も論 理 的 文 章 の 指 導 を. 重 視 す る べ き で あ る とい う。 次 に 論 理 的 文 章 教 材 に つ い て 、 渋 谷 孝 、 植 山 俊 宏 、 松 本 修 の 論 を挙 げ る 。 こ の 三 者 は論 理 的 文 章 教 材 を 調 べ 、 これ か らの 教 材 の 方 向 を 示 唆 し て い る。 渋 谷 孝(1999)は 語(注3)の. 論 理 的 文 章 教 材 の研 究 が 深 ま っ た の は 昭 和33年 告 示 の 学 習 指 導 要 領 国. 影 響 が 大 き い と して い る 。 戦 前 か ら戦 後 の 論 理 的 文 章 教 材 の 分 析 を 基 に1999. 年 当 時 、 新 し い 情 報 教 育 の 実 践 が 模 索 され 、 「 説 明文 も一 つ の情 報 を与 え、学 習 者 が調 べ る 学 習 の 資 料 の 一 つ に な っ た 」(注4)と. し て い る。 し か し な が ら、 戦 前 に 指 導 され た 「 文. 章 を 読 ん で 、 分 か る と い うこ とは 、 言 葉 と して の 語 彙 、 語 句 、 文 章 の 意 味 を 学 習 者 の 体 験 2.
(4) 的 な 知 識(ま. た は 認 識)と. 対 応 させ る こ と」 で あ る と い う 「 従 来 の 考 え 方 」 か ら、 解 放 さ. れ て い な い と い う問 題 を 指 摘 して い る 。 こ れ か らの 「 説 明 文 」 の 教 材 論 と授 業 の あ り方 に つ い て(注5)、. 「 説 明 文 教 材 に よ る授 業 の 本 旨 は 、 叙 述 され て い る趣 旨 に つ い て の 読 み 取. りの 手 だ て を 学 ぶ こ と」、 そ の 上 で. 「 い く つ か の 関 連 学 習(他. 教 材 との 対 比 読 み 、 ま た は. 短 作 文 の 授 業 な ど)を い くつ か 」 組 み 入 れ る こ とで あ る と した 。 過 去 の 論 理 的 文 章 教 材 そ の も の の 課 題 を踏 ま え た 上 で 、1999年 段 階 に お け る 新 しい 授 業 を提 案 して い る。 渋 谷 孝 の 研 究 の 成 果 を 踏 ま え た 上 で 、 植 山俊 宏(2002)は. 論 理 的 文 章 の教 材性 に 関す る. 論 議 に つ い て 、 表 現 の 質 に 比 べ 「内 容 の 妥 当 性 ・魅 力 」(注6)に. 焦 点 が 当 た る こ とが 多 い. と し て い る。 そ の 理 由 を 、 論 理 的 表 現 に 「あ る 一 定 の 基 準 」 が 見 出 せ て い な い こ とに あ る と し、 教 材 の 抱 え る 問 題 を 明 ら か に して い る 。 松 本 修(2013)は. 論 理 的 文 章 の 教材 研 究 につ い て、 「 伝 統 的 に 論 理 を構 成 と混 同 す る 誤. り」(注7)が 放 置 され て き た と こ ろ に 問 題 が あ る と指 摘 し て い る 。 文 章 を 「内 容 と形 式 」 の 両 面 が あ る と見 た 場 合 、 形 式 の 側 面 で の 読 み が 生 か され て こ な か っ た 経 緯 が あ る と して い る。 今 後 の 論 理 的 文 章 の 教 材 研 究 は 「 内 容 と形 式 の 統 合 とい う観 点 、 書 く活 動 との 関連 と い う観 点 、 学 習 者 の 認 識 と読 み の プ ロ セ ス の 観 点 な ど を 意 識 」 し な が ら、 学 習 論 と 一 体 の も の と して 展 開 され て い く とい う展 望 を述 べ て い る。 松 本 修 の 指 摘 す る展 望 の う ち 、論 理 的文 章 の読 み の指 導 で は 「 書 く活 動 と の 関 連 とい う観 点 」が 最 も重 要 で あ る 。そ れ は 「 一」 で 述 べ た よ うに 、 生 徒 の 多 くが 自分 の 考 え を 論 理 的 に 書 く こ とが で き な い か ら で あ る。. 五. 論 理 的 文章 の 構 成 の原 則 自然 科 学 の 論 文 を 数 多 く読 む と 、 そ の 論 述 に は い くつ か の 原 則 が 明 らか に あ る こ と に気. づ く。 原 則 と して. 「 文 章 構 成 ・段 落 ・キ ー ワ ー ド ・具 体 と抽 象 」 を 置 く こ と が で き る の で. は な い か と考 え 、 「五 」 で は これ ら を 設 定 す る理 由や 、 国 語 科 の 学 習 指 導 へ の 応 用 を 考 察 す る。 1文. 章 構成. 自然 科 学 の 論 文 の 構 成 に は 長 い 間 に 成 熟 し た 型 が あ り 、 次 の よ うに 示 した 例(注8) が あ る。 ①. 題 名(「 結 論 」 の 紹 介). ②. 序 文(論. ③. 研 究 方 法(実. ④. 結 果(実. 験 ・調 査 結 果 の 整 理). ⑤. 考 察(実. 験 ・調 査 結 果 の 解 釈). 文 の 概 略 ・要 点) 験 ・調 査 等 の 具 体 的 内 容). 3.
(5) ⑥. 結論. こ の う ち 実 験 ・調 査 結 果 と考 察 と の 関 係 が 帰 納 論 理 の 思 考 法 を 示 して お り、 整 理 す る と 次 の よ うに な る 。 実 験 ・調 査 結 果(複 →. 考 察(一. 数 の 実 験 ・調 査 を行 い 、 記 録 す る。). つ の 性 質 を確 認 す る。). 実 験 ・調 査 結 果 とそ こ か ら導 か れ た 「 考 察 」 の 関 係 が 帰 納 論 理 に よ る思 考 法 を 示 して い る。 帰 納 論 理 の 思 考 法 とは 複 数 の 事 例 が 存 在 し、 し か も 未 知 で あ っ た 一 つ の 性 質 を 導 き 出す 方 法 で あ る 。 こ の 思 考 法 は 演 繹 論 理 の 思 考 法 と違 い 、 推 論 の 結 果 を 限 定 で きず 、 範 囲 で 示 す こ と が 多 い 。 こ の た め 演 繹 論 理 だ け を 論 理 形 式 と して 認 め 、 帰 納 論 理 を 論 理 形 式 と認 め な い とい う主 張 も あ る 。 し か し、 自然 科 学 の 各 学 会 で は 領 域 ご と に推 論 の 方 法 を 研 究 し、 発 達 させ て 大 き な 成果 を 上 げ て い る。 こ の 推 論 の 方 法 を 小 ・中 ・高 校 生 に 対 す る 論 理 的 文 章 の 形 式 と し て 応 用 す る と、次 の よ うにな る。 複 数 の 具体 的 事 例 →. 考 察(複. 数 の 具 体 的 事 例 に 共 通 す る 性 質 を 一 つ 記 述 す る。). 論 理 的 思 考 力 ・表 現 力 を 子 ど も に つ け させ る た め に 、 科 学 論 文 の 形 式 を 借 りて 指 導 す る と学 習 指 導 の 効 果 を 上 げ る こ と が で き る。. 2段. 落. 論 理 的 文 章 を 構 成 す る 単 位 を 意 味 段 落 と考 え 、 指 導 す る必 要 が あ る。 森 岡 健 二 は 古 代 ギ リシ ア の 文 章 と 日本 の 古 文 と が 一 続 き で あ っ た と い う類 似 点 を 述 べ た 上 で 、 段 落 に つ い て 「も と も と表 記 上 の 形 式 に 対 して 冠 せ た れ た 名 称 」 と し、 段 落 の 発 生 の 動 機 を 「意 味 の 区 切 れ 」(注9)に. あ っ た と述 べ て い る 。 「意 味 の 区 切 れ 」 で 分 か れ る と. い う性 質 は 指 導 の 上 で 重 要 で あ る こ と を 教 え て くれ る。 木 下是 雄 は 「 作 文 技 術 」 の 指 導 と い う点 か ら段 落 に つ い て(注10)、 次 の よ うに 述 べ て い る。 日本 の 古 文 に は パ ラ グ ラ フ とい う も の が な か っ た 。 欧 語 の 文 章 も 昔 は そ うだ っ た ら しい が 、 た ぶ ん18世 紀 ご ろ ま で に パ ラ グ ラ フ の概 念 が 確 立 され 、 パ ラ グ ラ フ ご と に改行 す る記 法 が お こなわ れ る よ うにな った 。 日本 語 の 文 章 も 、 明 治 以 降 は 、 欧 文 の 影 響 を 受 け て 、 か た ち の 上 で は パ ラ グ ラ フ を 立 て て 書 く よ うに な っ て き て い る 。 しか し、 か た ち とい っ し ょ に パ ラ グ ラ フ とい 4.
(6) う も の の 内 容 も輸 入 さ れ た か とい う と 、 そ れ は 疑 わ しい 。 欧 米 の レ ト リ ッ ク の 授 業 で は 、 文 章 論 の い ち ば ん 大 切 な 要 素 と し て パ ラ グ ラ フ の 意 義 、 パ ラ グ ラ フ の 立 て方 を徹 底 的 に た た き こ ん で い る よ うだ が 、 教 室 で は パ ラ グ ラ フ の 意 義 を 教 え られ た経 験 の あ る 日本 人 は 数 す く な い の で は な い か。 上 記 の 考 察 は ま こ と に 的 確 で あ る 。 そ して 、2015年 の 現 在 で も 、 大 学 生 の 実 態 や 学 力 状 況 調 査 等 の 結 果 を踏 ま え る と、 特 に 中 ・高 等 学 校 で は こ の 授 業 を ほ とん ど実 施 して い な い とい え るの で はな い か。 甲斐 睦 朗 は 「 国 語 教 育 界 は 、1970年 前 後 か らア メ リカ の コ ン ポ ジ シ ョ ン 理 論 に 啓 発 を 受 け て 、(中 略)国. 語 教 科 書 も 文 章 関係 の 教 材 を用 意 し た 。 し か し、 文 の 連 接 な ど微 細 な 方. 向 に 偏 っ て 、 結 局 長 続 き し て い な い 」(注11)と した 上 で 、 木 下 是 雄 は 「時 代 を 先 取 り し た 国 語 教 育 へ の 提 言 」 を した と位 置 づ け て い る 。 続 け て 『理 科 系 の 作 文 技 術 』 で は 「 『作 文 技 術 』 とい う客 観 的 に 補 足 で き る 書 き 方 の 技 法 」 を示 し て い る こ と か ら、 木 下 是 雄 の 研 究 の先 進性 を認 めて い る。 佐 久 間 ま ゆ み は 段 落 の 指 導 方 法 の 問 題 点 を(注12)次 (前 略)句. の よ うに 述 べ て い る。. 読 点 の 確 立 に や や 遅 れ る形 で 、 現 行 の 段 落 表 示 が 定 着 した が 、 国 語 教 育. に お け る 段 落 指 導 の 普 及 が 一 役 買 っ た こ と に な る 。 戦 後 、 米 国 の 言 語 教 育 理 論 が摂 取 され 、 コ ン ポ ジ シ ョ ン理 論 の 翻 訳 化 が 進 む に つ れ て 、 読 解 ・作 文 指 導 の 実 践 用語 と し て の 段 落 の 概 念 が 広 く流 布 す る よ うに な っ た 。 し か し、段 落 指 導 の 有 効 な 方 法 論 は 見 出 され て お らず 、文 章 構 成 の 問 題 と と も に 、 多 く の 課 題 が 残 され て い る。 そ の 一 因 は 、 翻 訳 概 念 と して の 複 雑 さ に 加 え 、 段 落 の 言 語 現 象 の 実 態 把 握 が 大 き く立 遅 れ て い る 点 に あ る。 こ こ 二 十 数 年 間 で 作 文 指 導 の 具 体 的 な 方 法 が い くつ か 提 示 され た が 、 佐 久 間 ま ゆ み が 指 摘 した 「 段 落 指 導 の 有 効 な 方 法 論 」 は 私 が 知 る 限 り ほ とん ど な い 。 多 くの 科 学 論 文 を 読 む と、 一 つ の 段 落 に は 一 つ の 事 項 が 記 述 され て い る と い う原 則 に気 づ く。 論 理 的 文 章 教 材 は 内 容 を 無 視 した 形 式 段 落 が 多 用 され て 、 一 つ の 段 落 の 中 で 一 つ の 事 項 を 指 定 で き な い 場 合 が 多 か っ た 。 意 味 段 落 は 形 式 段 落 を い くつ か ま と め た も の で あ る か ら、 一 段 落 一 事 項 と い う原 則 を 指 導 す る の に 効 果 が 上 が る。 明 快 な 段 落 の 有 無 を論 理 的 文 章 の 評 価 基 準 に 置 く必 要 が あ る。 ま た 、 論 理 的 文 章 の 単 位 で あ る意 味 段 落 は そ れ ぞ れ が 一 定 の 役 割 を 担 っ て い る 。 自然科 学 の論 文 で は 「 序 論 ・具 体 的 事 例 ・考 察 ・結 論 」 と い う順 序 で 並 ん で い る。 こ れ らを 論 理 的 文 章 の 基 本 構 成 と 考 え て 、 小 ・中 ・高 校 生 の 日常 的 な 話 題 を 書 くた め の 枠 組 み と し て使 う と、 学 習 指 導 の 効 果 が 上 が る 。 5.
(7) 3キ. ー ワー ド. 加 藤 恭 子 、 ヴ ァ ネ ッサ ・バ ー デ ィ(注13)は. 日本 人 が 外 国 語 で 書 い た 「エ ッセ イ に し ろ. 論 文 に し ろ 、"雲"。 ふ わ ふ わ とつ か み ど こ ろ が な い 。(中 略)論. 理 性 が 欠 如 して い る。 構. 築 へ の 配 慮 が な い 。 つ ま り論 理 的 オ ル ガ ニ ゼ ー シ ョ ン が 欠 け て い る の で す 」 と指 摘 して い る。 そ の 上 で トピ ッ ク ・セ ン テ ン ス に つ い て 、 「そ の パ ラ グ ラ フ の メ イ ン ・ア イ デ ィ ア を 示 す 。(中 略)ト. ピ ッ ク ・セ ン テ ン ス の 役 割 りは 、 パ ラ グ ラ フ の 焦 点 と範 囲 を示 す こ と で. あ る 」 と定 義 づ け て い る。 物 事 を 正 確 に 論 理 的 に 考 え た り、 表 現 した りす る た め に は 、 思 考 の 対 象 を 明 確 に と らえ な け れ ば な ら な い 。 対 象 と な る も の を 明 確 に と ら え る た め に は 、 周 囲 の雑 多 な も の か ら切 り離 して 、 独 立 させ る必 要 が あ る。 独 立 させ る と、 初 め て 固 有 の 名 称 を つ け る こ とが で き る。 こ の 名 称 が キ ー ワ ー ドと な る 。 自然 科 学 の 論 文 の 多 く は 、 一 つ の 段 落 に は 一 つ の 事 項 が 記 述 さ れ て い る 。 小 ・中 ・高等 学 校 の 論 理 的 文 章 教 材 は 読 み や す さ を 優 先 させ た 短 い 形 式 段 落 が 多 用 され て 、 一 つ の 段 落 の 中で 一 つ の 主要概 念 を指 定 で き な い場 合 が多 か った。 意 味 段 落 は形 式 段 落 をい くっ かま と め た も の で あ る か ら 、 一 段 落 一 事 項 とい う原 則 を 指 導 す る の に 効 果 が 上 が る 。 そ の 一 事 項 を 的 確 に 取 り 出 し、 簡 潔 に示 し た 言 葉 が キ ー ワ ー ドで あ る。 キ ー ワ ー ドは 一 段 落 に 一 つ あ る と い う原 則 が 論 理 的 文 章 の 条 件 で あ る 。 こ れ は 段 落 が論 理 的 文 章 の 意 味 の 単 位 を 成 す も の と考 え られ て い る か らで あ る。. 4具. 体 と抽 象 概 念 と の 関 係 を 教 え る の が 論 理 的 文 章 教 材 の 役 目. 論 理 的 文 章 は 主 題 が 明 確 で 、 具 体 的 事 例 と そ の 考 察 と い う形 式 が 整 っ て い る構 成 で あ る こ とが 大 切 で あ る 。 そ し て 、 複 数 の 具 体 的 事 例 が 平 明 な 日常 的 な 話 題 で 、 そ の 考 察 の 抽 象 度 が 大 き い ほ ど筆 者 の 意 図 を容 易 に 理 解 で き る。 主題 を 明確 に提 示 す るた め に は 、 「 名 づ け 」 が大 切 で あ る。 沢 田允 茂 は もの の名 ま え は 「ひ じ ょ うに 必 要 な も の に は 、 一 つ 一 つ 別 の 名 ま え を つ け 、 そ れ 以 外 は 、 必 要 に応 じて 、 あ る い は 大 ざ っ ぱ な 、 あ る い は も っ と こ ま か な しか た で 分 け られ た 、 も の の 集 ま りに 、名 ま え を つ け ま す 。」(注14)と 述 べ て い る。 ハ ヤ カ ワ は これ を 「 抽 象 の ハ シ ゴ」(注15)と い う名 で 説 明 して い る。 抽 象 度 の 低 い 具 体 的 事 例 は 抽 象 度 の 高 い 概 念 の 土 台 と して 不 可 欠 だ とい うこ とで あ る 。 抽 象 的 概 念 は そ れ 自 体 が 高 級 な の で は な く 、 た く さ ん の 固 有 名 詞 、 普 通 名 詞 の 事 物 の 性 質 を 包 含 す る 役 割 を果 た して い る た め に 、 有 意 義 な概 念 な の で あ る。 的 確 な 抽 象 的 概 念 は 、 目の 前 に 無 限 に 広 が る現 実 の 世 界 を 、 整 理 され た 姿 と し て 私 た ち に 提 示 す る の で 、 私 た ち は 目が 覚 め た よ うな 6.
(8) 気 が す る 。 こ うい う的 確 な 抽 象 的 概 念 と、 具 体 的 事 例 と の 関係 を 生 徒 に 教 え る た め に 論 理 的文 章 教材 文 が存在 す る ので あ る。. 六. 二 つ の 論理 の 型 に よ る文 章 論 理 的 思 考(表. 現)は. 演 繹 論 理 と帰 納 論 理 に 大 別 で き る 。 帰 納 論 理 の 思 考 法 に よ る文 章. の 考 察 を 通 し、 演 繹 論 理 の 思 考 法 に よ る 文 章 と比 較 しな が ら、 国 語 科 で 帰 納 論 理 の 思 考 法 を 指 導 す る必 要 性 を 述 べ る 。 1帰. 納 論 理 の 思 考 法 に よ る文 章. (1)中. 谷 宇 吉 郎 『科 学 の 方 法 』. 雪 の 結 晶 の 研 究 で 著 名 な 中 谷 宇 吉 郎 は 『科 学 の 方 法 』 で 「 現 代 の 自然 科 学 の 本 質 」 につ い て 言 及 し て い る 。 『科 学 の 方 法 』 の 基 本 的 な 考 え は 寺 田 寅 彦 の 『物 理 学 序 説 』 に 負 う と こ ろ が 大 き い と して い る。 中谷 宇 吉 郎 は 「 測 定 の 精 度 」(注16)に つ い て 、 次 の よ う に 述 べ て い る。 (前 略)科 学 で い う 「 永 久 」 は 、数 百 年 乃 至 数 千 年 の こ とで あ る。 そ して わ た し は 、 数 百 年 が ち ょ う ど い い と こ ろ で 、 数 千 年 に は の び な い だ ろ う と思 っ て い る 。 とい う の は 、 精 度 が 有 効 数 字 六 桁 と い うの が 、 ほ ぼ 限 界 で あ っ て 、 そ れ 以 上 は 無 理 と感 ぜ られ る か らで あ る。(中 略) た と え ば 、 基 線 測 量 な ど 、 うん と金 を か け て 、 五 キ ロ メ ー トル の 距 離 の 間 を 、水 と氷 の 中 に 浸 して 、 温 度 を厳 密 に 一 定 に 保 ち 、 も っ と精 密 な 機 械 で 測 っ た ら、 ミ リ メ ー トル の 十 分 の 一 く らい ま で 精 密 に 測 れ そ うに 思 わ れ る。 す な わ ち金 さ え か けれ ば 、 で き る こ と の よ う に 思 わ れ る 。 しか しそ れ は 不 可 能 の こ と で あ る。(中 略) 地 球 な ど を相 手 に す る か ら い け な い の で 、 実 験 室 の 中 で 、 条 件 を厳 密 に 一 定 に し て 実 験 を す れ ば 、 精 度 は い く らで も 増 せ る と、 思 わ れ る か も しれ な い 。 し か しそれ も駄 目で あ っ て 、 条 件 を あ る程 度 以 上 厳 密 に 一 定 に す る こ と は 、 で き な い 相 談 で あ る。実 験 室 内 の 測 定 で 、一 番 精 密 に 行 え る の は 、化 学 天 秤 に よ る 目方 の 測 定 で あ る。 (中 略) と こ ろ で 天 秤 で 木 材 の ブ ロ ッ ク の 目方 を 、 精 密 に 測 っ て み る と、 針 は 第4図b)の よ うな 振 動 を す る。(中 略) そ れ で は 石 や 金 属 の よ うな も の な ら ば 、 い く ら で も 精 密 に 測 れ る か とい うに 、 そ れ も 限 界 が あ る。(中 略) 実 際 に 存 在 して い る も の で 、 一 番 純 粋 で あ り、 か つ 一 定 の 性 質 を も っ て い る もの は 、 結 晶 で あ る。(中 略)そ. の 物 性 の う ち で 、 一 番 は っ き り して お り、 か つ 一 定 で 7.
(9) あ る べ き 結 晶 の 比 重 を 、 精 密 に 測 っ て み る と、 六 桁 の と こ ろ で は 、 み な ち が っ て い る 。(中 略) そ れ で 六 桁 の 精 度 に 達 す る と、も は や 自然 界 に 同 じ も の は 二 つ と な い こ と に な る。 そ れ 以 下 に な る と 、 も は や 再 現 可 能 の 原 則 は 成 り立 た な い 。(後 略) 『科 学 の 方 法 』 は 中谷 宇 吉 郎 が 「 科 学 論 に 関 す る 随 筆 集 の 形 」 で ま と め た と述 べ る よ う に 、 平 易 な 言 葉 で 説 明 して あ る が 、 構 成 と段 落 意 識 の 明 快 な 論 文 で あ る 。 一 つ の 形 式 段 落 に 一 事 項 を 記 述 して あ り、 段 落 ご と の キ ー ワ ー ドを 短 い 言 葉 で 取 り出 す こ と が で き る。 ま た 、 段 落 の 役 割 が 明 確 で あ る。 概 略 を 述 べ た 段 落 で は 「 精 度 が 有 効 数 字 が 六 桁 とい う の が 、 ほ ぼ 限 界 」 と文 章 の あ らま しを 述 べ て い る 。 そ の 後 、 五 つ の 具 体 的 事 例 を 列 挙 し、 説得 力 の あ る、最 も印象 の強 い 「 結 晶 の 比 重 」 を 最 後 に 置 い て い る。 考 察 を 記 述 した 段 落 で は 、五 つ の例 に共 通 す る 「 六 桁 の 精 度 に 達 す る と、 も は や 自然 界 に 同 じ も の は 二 つ とな い 」 とい う新 た な 見 方 を 導 き 出 し て い る。 さ ら に 、 具 体 的 事 例 を 記 述 した 五 つ の 段 落 で は 「 一 見 で き そ うな 測 定 と思 わ れ る が 、 実 際 は で き な い 」 とい う書 き 方 で 一 貫 して い る た め 、 理 解 しや す い 。 各 段 落 の 役 割 と キ ー ワ ー ドを 図 示 す る と、 次 の よ うに な る 。. 概要. 「 精 度 が 有 効 数 字 六 桁 とい うの が 、 ほ ぼ 限 界 」. 具体的事例1. 「基 線 測 量 な ど」. 具体的事例2. 「 化 学 天 秤 に よ る 目方 の 測 定 」. 具体的事例3. 「木 材 の ブ ロ ッ ク の 目方 」. 具体的事例4. 「石 や 金 属 の よ うな も の 」. 具体的事例5. 「結 晶 の 比 重 」 ↓ 「六 桁 の 精 度 に 達 す る と 、 も は や 自然 界 に 同 じ も の は 二 つ とな い 」. 考察. (2)西. 澤潤一. 「静 電 誘 導 トラ ン ジ ス タ 」. 西 澤 潤 一 に つ い て 、松 尾 義 之 は 「四 〇 年 以 上 も 科 学 ジ ャ ー ナ リ ズ ム の 世 界 で 生 き て き て 、 西 澤 潤 一 博 士 の よ う に 一 人 で 多 く の 卓 越 し た 業 績 を あ げ た 科 学 者 を 見 た こ と が な い 」 「人 類 が 開 発 し た 九 九%以 た 」(注17)と. 上 の 効 率 を持 っ 変 換 装 置 三 っ の うち 、 二 っ ま で を 西 澤 博 士 が 実 現 し. 述 べ て い る。. 次 に、 西 澤潤 一 の 論 文 (前 略)最. 近"第3の. 「静 電 誘 導 トラ ン ジ ス タ 」(注18)を. 私 の 発 明 し た"静. ト ラ ン ジ ス タ"と. 引用 す る。. 呼 ば れ る も の が 注 目を 集 め て き た 。 そ れ が. 電 誘 導 ト ラ ン ジ ス タ(英 名StaticInductionTransistorSIT)" 8.
(10) で あ る 。(中 略) pinダ イ オ ー ドの 発 明 SITの 基 本 構 想 が 浮 か ん だ の は1951年 の こ とだ っ た 。(中 略)pinダ. イ オ ー ドは 、. 高 い 交 流 電 圧 を も 高 効 率 で 直 流 に 直 す こ との で き る デ バ イ ス と して 、 電 気 工 学 の分 野 で 革 命 を 引 き 起 こ した 。 そ れ ま で 青 白い 光 を 出 し て働 い て い た 水 銀 放 電 管 は 、電 気 化 学 工 場 や 映 画 館 の 映 写 室 か らほ と ん ど姿 を 消 し て しま っ た 。(中 略) 静 電 誘 導 トラ ン ジ ス タ(小. 見 出 し の み 、 文 章 省 略). SITと 従 来 の トラ ン ジ ス タ の 比 較(小 集 積 回 路 用 の デ バ イ ス(小 MOS型 のSIT(小. 見 出 しの み 、 文 章 省 略). 見 出 し の み 、 文 章 省 略). 見 出 しの み 、 文 章 省 略). 静 電 誘 導 サ イ リス タ(小 見 出 しの み 、 文 章 省 略) 静 電 誘 導 サ イ リス タ の 応 用 分 野(小. 見 出 し の み 、 文 章 省 略). SITフ ァ ミ リー 静 電 誘 導 トラ ン ジ ス タ(SIT)、. 静 電 誘 導 サ イ リス タ を 中 心 とす るSITフ ァ ミ リー. は 、 日本 で 生 ま れ 育 っ た 新 分 野 で あ る 。 こ れ ら は す べ て 低 雑 音 デ バ イ ス とい う特徴 を も ち 、 集 積 回 路 用 高 速 素 子 か ら超 高 感 度 撮 像 素 子 、 そ して 電 力 用 エ レ ク トロ ニ ク ス 機 器 に い た る ま で 、 現 代 社 会 の さ ま ざ ま な 場 面 に 登 場 しつ つ あ る。(後 略) 上 記 の 論 文 は 九 つ の 章 に よ っ て 構 成 し、 第 一 の 章 に 概 要 、 第 二 か ら第 八 の 章 に 具 体 的事 例 、 第 九 の 章 に 考 察 を 記 述 して い る 。 第 三 か ら第 八 の 章 は 小 見 出 し を 取 り出 し、 文 章 を省 略 した 。 第 二 か ら第 九 の 章 の 小 見 出 しは 、 そ の 章 の キ ー ワ ー ドの 役 割 を担 っ て い る。 具 体 的 事例 を 書 い た 章 の キ ー ワ ー ドと 、 考 察 の 「SITフ ァ ミ リー は 日本 で 生 ま れ 育 っ た 新 分 野 」 と は よ く結 び つ い て お り、 帰 納 論 理 の 思 考 法 に よ っ て 文 章 が 展 開 して い る 。 図 示 す る と 、 次 の よ うにな る。. 概要. 「静 電 誘 導 ト ラ ン ジ ス タ の 発 明 」. 具体的事例1. rpinダ イ オ ー ド の 発 明 」. 具体的事例2. 「静 電 誘 導 トラ ン ジ ス タ 」. 具体的事例3. 「SITと 従 来 の トラ ン ジ ス タ の 比 較 」. 具体的事例4. 「集 積 回 路 用 の デ バ イ ス 」. 具体的事例5. rMOS型. 具体的事例6. 「静 電 誘 導 サ イ リ ス タ 」. 具体的事例7. 「静 電 誘 導 サ イ リ ス タ の 応 用 分 野 」. のSIT」. 9.
(11) ↓. 考察. 「SITフ. (3)池. ァ ミ リー は 、. 日本 で 生 ま れ 育 っ た 新 分 野 」. 田清 彦 『環 境 問 題 の ウ ソ』. 生 物 学 者 で あ る池 田 清 彦 は 環 境 問 題 の 真 偽 を検 証 し、 「ウ ソ 」を 実 証 的 に 説 明 して い る 。 『環 境 問 題 の ウ ソ』 と題 した 書 籍 の 目次(注19)を 第一章. 次 に示す 。. 地 球 温 暖 化 問 題 の ウ ソ とホ ン ト 1. 地 球 温暖 化 は本 当 な のか. 2. 温 暖化 は昔 もあ っ た 3. 人 為 現 象 そ れ と も 自然 現 象 4. 温 暖化 で何 が 起 こる か 5. 第二章. CO2削 減 政 策 の デ メ リ ッ ト. ダ イ オ キ シ ン 問 題 の ウ ソ とホ ン ト 1. ダイ オ キ シ ンは危 険 なの か 2. ゴ ミ焼 却 と ダ イ オ キ シ ン. 3. 農 薬 とダイ オ キ シ ン 4. ダ イ オ キ シ ン と世 論 調 査 5. 第三章. ダイ オ キ シ ン法 を廃 棄 しよ う. 外 来 種 問題 の ウ ソ とホ ン ト 1. 外 来種 悪 玉 論 の い か がわ しさ 2. 日本 の 中 の 外 来 種. 3. 遺 伝 子 汚 染 とい うナ チ ズ ム 4. 外 来 種 と生 態 系 の 変 化 5. 第 四章. 外 来 種 駆 除 は税 金 の ム ダ 遣 い 自然 保 護 の ウ ソ とホ ン ト. 1自. 然保 護 は なぜ必 要 か. 2圏. 央 道 の 昆 虫採 集 禁 止. 3文. 化 庁 の アナ ク ロニ ズム. 4人. 間 の 活 動 と 自然 保 護. 5自. 然 と共 生 す る の に 必 要 な こ と. 『環 境 問 題 の ウ ソ』 で は 、 「 地 球 温 暖 化 ・ダ イ オ キ シ ン ・外 来 種 ・自然 保 護 」 と い う四 種 類 の 環 境 問 題 を 列 挙 して い る 。 一 つ の 章 は 五 つ の 節 か ら構 成 され 、 整 然 と した 目次 で あ 10.
(12) る こ とが 一 目で 理 解 で き る。 五 つ の節 の題 名 の 付 け方 か ら. 「1」 が 概 要 、 「2∼4」. が 具 体 的 事 例 、 「5」 は 考 察 を. 記 述 して い る こ とが 理 解 で き る 。. (4)森. 嶋 通 夫 『政 治 家 の 条 件 』. 次 に 経 済 学 者 で あ る 森 嶋 通 夫 の 文 章(注20)に. つ い て考 察す る。. 海 部 首 相 は 一 九 九 〇 年 は じ め の 総 選 挙 の あ と 、 日本 は これ か ら大 い に 積 極 外 交 を 行 な う と宣 言 した 。(中 略)世. 界 に 向 け て 積 極 的 に 発 言 す る機 会 が 何 度 か あ っ た に. も か か わ らず 日本 は な に 一 つ と して 主 張 め い た こ と は 言 わ な か っ た 。(中 略) 国 際 社 会 で 自分 の 意 志 を 主 張 す る に は 、 説 得 術 に 長 け て い な け れ ば な らな い 。 説 得 術 は 、 い わ ゆ る 雄 弁 術 と は 違 う。 い わ ゆ る 雄 弁 術 で は 聴 衆 を 感 動 させ な け れ ば な らず 、 そ の た め に は 発 音 が 明 瞭 で 、 抑 揚 や 間 の 取 り方 等 、 話 術 が 巧 み で な け れ ば な らな い 。 しか し説 得 術 で は 、そ うい う こ と は ど うで も よ い 。話 が 理 詰 め に 運 ば れ て 、 ち ょ う ど将 棋 で 敵 の 王 将 を 詰 め て しま うよ うに 、 相 手 を して 結 論 を 受 け 入 れ ざ るを 得 な い と観 念 させ る だ け の 、 論 理 力 が な け れ ば な ら な い 。 こ うい う論 理 力 が な い の に首相 が 「 積 極 外 交 」 を うそ ぶ い た な ら 、 そ れ は 「こ け お ど し」 以 外 の 何 者 で もな い。 と こ ろ で 日本 の 論 理 力 は き わ め て 弱 い 。 西 欧 で は 、 ギ リシ ア 哲 学 の お か げ で 、論 理 的 に 話 を す る こ と は 中 世 で も 極 め て 盛 ん で あ っ た 。 ユ ー ク リ ッ ド幾 何 学 は 論 理 の 真 髄 と見 られ る が 、 幾 何 学 的 形 式 で 哲 学 や 神 学 を 叙 述 す る こ と は 、 中 世 で も 試 み ら れ た 。そ の 最 も有 名 な 例 は ス ピ ノ ザ の 『エ チ カ 』で あ る 。ス ピ ノ ザ は ゲ ー テ を始 め 、 多 く の 人 に 強 い 影 響 を 与 え て い る。 こ の よ うに 西 欧 で は 論 理 的 思 考 法 は 数 学 者 や 科 学者 だ けで な く、宗 教 家 、一 般 知識 人 、政 治 家 の 間 に深 く喰 い込 ん で い る。 これ に 反 し 日本 で は 、 古 代 は も ち ろ ん 中 世 で も 、 論 理 的 に 思 考 す る こ とは ほ どん ど な か っ た 。(中 略)論. 理 的 思 考 が 多 少 と も一 般 国 民 の レベ ル に 入 っ て 来 る の は 、. 明 治 時 代 に 近 代 科 学 が 輸 入 され て か ら で あ る 。 そ の よ うな 時 代 に も 学 問 以 外 で 論 理 を 振 る う こ とは 歓 迎 され な か っ た 。 「 理 屈 を 言 うな 」 の 一 声 が 、 日常 生 活 や 政 治 生 活 か ら論 理 を 追 放 した の で あ る 。 人 間 の 論 理 力 は 、 一 〇 歳 代 の 後 半 に 高 速 度 で 発 達 す る。 し た が っ て こ の 年 頃 に 自 由 に 勉 強 で き る な ら、 二 〇 歳 に な っ た 時 に は 相 当 高 水 準 の 思 考 が で き る。 日本 で も 旧 制 高 校 は 、 そ の よ うな 青 年 を 育 成 す る の に 貢 献 し た 。 しか し新 制 教 育 の 時 代 に な る と 、 大 学 入 学 試 験 が 激 化 し た か ら一 旧 制 高 校 か ら大 学 へ の 進 学 は ほ と ん ど無 競争 11.
(13) で あ っ た一 生 徒 は 高 校 時 代 に 考 え な く な り、 必 要 な 知 識 は 記 憶 力 で 頭 に 詰 め こ む よ うに な っ た 。 私 は か ね が ね 塾 や 予 備 校 育 ち の 人 が 首 相 に な る よ う に な れ ば 大 変 な こ とに な る と思 っ て い た が 、 ま さ に そ うい う時 代 が 来 た の で あ る 。 こ の よ う に論 理 的 に 考 え た な らば 、 日本 は い よ い よ積 極 外 交 な ど で き な い 時 代 に な っ た と考 え る べ き な の に 、 論 理 的 に 考 え な い か ら 、 説 得 力 も な い の に 、 金 力 を頼 ん で 積 極 外 交 が 日本 に も で き る よ うな 気 に 海 部 氏 は な っ て しま っ た 。(後 略) 森 嶋 通 夫 が 第6段. 落 で 「こ の よ うに 論 理 的 に 考 え た な ら ば 」 と論 じ て い る よ うに 、 この. 文 章 は 帰 納 論 理 の 思 考 法 で 展 開 し て い る 。 第3段 「 過 去 の 日本 の 論 理 力 」、 第5段. 落で. 落 で は 「西 欧 で の 論 理 力 」、 第4段. 落で. 「 高校 時代 は記 憶 力 で頭 に詰 め こむ 」 こ とが具 体 的. 事 例 と して 置 か れ て い る 。 図 示 す る と、 次 の よ うに な る 。 概要. 「国 際 社 会 で は 自分 の 意 志 を 主 張 す る の に 、 論 理 力 が な け れ ば な ら な い 」. 具 体 的 事 例1「. 西 欧で は 、 ギ リシア 哲 学 のお か げ で 、論 理 的 に話 をす る こ とは 中世 でも. 極 め て盛 ん で あ った」 具 体 的 事 例2「. 日本 で は 、 古 代 は も ち ろ ん 中 世 で も 、 論 理 的 に 思 考 す る こ と は ほ と ん ど. な か った 」 具 体 的 事 例3「. 生 徒 は 高 校 時 代 に 考 え な く な り、 必 要 な 知 識 は 記 憶 力 で 頭 に 詰 め こ む」 ↓. 考察. 「 積 極 外 交 な どで き な い 時 代 」. 帰 納 論 理 の 思 考 法 に よ る 文 章 で は 、 一 段 落 に 必 ず 一 つ の キ ー ワ ー ドが あ り、 事 実 を 言葉 で と ら え よ う と して い る。 こ れ に 対 し、 演 繹 論 理 の 思 考 法 に よ る文 章 は 言 葉 を 言 葉 で と ら え よ う と し て い る。. 2演. 繹 論 理 の 思 考 法 に よ る文 章. (1)阿. 部 次 郎 『三 太 郎 の 日記 』. 教 養 主 義 と い え ば 『三 太 郎 の 日記 』 が 刊 行 され た 大 正 時 代 を想 起 す る とい わ れ て い る。 次 に 『三 太 郎 の 日記 』(注21)か ら 引 用 す る。 芸 術 は創 造 で あ る 。 之 は 疑 が な い 。 併 し芸 術 は 創 造 で あ る と云 ふ こ と は 、 一 切 の 創 造 は 芸 術 で あ る と云 ふ 意 味 で は な い 。 芸 術 は 特 殊 の創 造 で あ る 。 云 は ば 第 一 の創 造 を描 出 す る 第 二 の 創 造 で あ る 。 芸 術 は 一 種 の 創 造 と して 人 生 そ の も の で あ る 。併 し第 一 の 創 造(人. 生 そ の も の)を. 描 写 す る も の と し て 、 そ れ は 人 生 に あ らず して 、. 芸術 で あ る。 云 は ば芸 術 は第 二の 人 生 で あ る。 芸 術 の 内 容 は 人 生 で あ る。 故 に 芸 術 家 は 大 な る 人 生 を経 験 した も の で な けれ ば な 12.
(14) らな い 。 換 言 す れ ば 大 な る 「 人 」 で な けれ ば、 大 な る 「 芸術 」 の創 造者 とな る こと が 出 来 な い 。 併 し 之 は 大 な る人 生 を 経 験 した 者 が 、 換 言 す れ ば 大 な る 「 人」が悉く 大 な る芸 術 を創 造 し得 る と 云 ふ 訳 で は な い。(後 略) 上 記 の 文 章 は 一 文 一 文 が 命 題 と な り、 命 題 が つ な が り、 一 段 落 を形 成 して い る。 抽 象 的 な 内 容 が 連 続 し、 具 体 的 事 例 は 現 れ な い 。. (2)中. 村 元 『論 理 の 構 造 』. 哲 学 者 、 中 村 元 の 『論 理 の 構 造 』(注22)か ら引 用 す る 。 と こ ろ で 、な ぜ 論 理 学 の 研 究 が な され ね ば な らぬ の か?こ. の 問 題 に 対 す る答 え は 、. 論 理 学 自体 の う ち か ら は 出 て こ な い 。 〈 人 間 が 生 き て い る 〉 とい うそ の 基 盤 に お い て 、 論 理 学 の 必 要 性 が 解 明 され ね ば な ら な い 。 論 理 そ れ 自体 は 超 主 観 的 な も の で あ ろ う。 個 々 の 個 人 の 主 観 的 な 意 欲 ・感 情 ・偏 好 な ど に よ っ て 動 か され な い もの で あ ろ う。 しか し 〈 論 理 学 〉 と して こ と ば で 表 現 され る と、そ れ は 、人 間 の 〈 生 き て い る〉 とい う基 盤 に お い て 成 立 す る も の で あ る 。 人 間 は 生 き て い る 限 り、 何 らの 目的 を 達 成 し よ う と して 行 動 して い る 。 そ の 目的 を 達 成 す る た め に 、 正 しい 論 理 を 知 る こ とが 必 要 で あ り、 そ の た め に論 理 学 が 研 究 され る の で あ る。 中村 元 は 「 論 理 学 の 研 究 」 が な され る 理 由 を説 明 し て い る が 、 こ こ で は 具 体 的 事 例 が 登 場 しな い 。 「 人 間 は 目 的 を 達 成 し よ う と し て 行 動 し て い る→ そ の 目的 を 達 成 す る た め に 、 正 しい 論 理 を 知 る こ と が 必 要 で あ る → そ の た め に論 理 学 が研 究 され る(論 理 学 は 人 間 の 〈 生 き て い る 〉 とい う基 盤 に お い て 成 立 す る)」 とい う よ うに 論 が 展 開 して い る。 こ の よ うに 、 演 繹 論 理 の 思 考 法 に よ る文 章 で は 言 葉 を 言 葉 で と ら え よ う と して い る 。 これ ら の 論 理 的 思 考(表. 七. 現)の. 型 が 、 国 語 科 教 科 書 で は どの よ うに扱 わ れ て い る か を 以 下 、 考 察 す る。. 小 ・中 ・高 等 学 校 国 語 科 の 論 理 的 文 章 教 材 の 分 析 平 成27年 度 版 小 学 校 国 語 科 教 科 書 、 平 成24年 度 版 中 学 校 国 語 科 教 科 書 を 対 象 と して 、 論. 理 的 文 章 教 材 を 評 価 し 、 そ の 傾 向 を 明 ら か に す る。 小 ・中 学 校 の 国 語 科 教 科 書 は 東 京 書 籍 、 学 校 図 書 、 三 省 堂 、 教 育 出 版 、 光 村 図 書 出 版 の 教 科 書 出版 会 社 か ら発 行 され て い る 。 本 稿 で は 教 科 書 出 版 会 社 を 文 部 科 学 省 発 行. 「 教科 書. 目録 」 の 発 行 者 一 覧 番 号 の 順 に 示 す 。 表 で は 「 東 書 、 学 図 、 三 省 、 教 出 、 光 村 」 と表 記 す る。 1論. 理 的文 章 教材 を評 価す る観 点 13.
(15) 教 科 書 会 社 に は 、 論 理 的 文 章 教 材 は 最 近 の 話 題 で あ る べ き だ とい う思 い 込 み が あ る よ う で あ る 。 そ の た め 、 最 新 の 科 学 事 情 や ニ ュ ー ス を 教 材 文 に す る。 教 科 書 を絶 対 的 教 材 と考 え る教 師 は 最 新 の 情 報 を 教 え る こ と が 論 理 的 文 章 の 重 要 な 指 導 と勘 違 い す る人 が 多 い 。 新 しい 科 学 的 情 報 を教 え る こ とが 論 理 的 文 章 の 読 む 指 導 だ と思 っ て い る か ら、 これ ま で の 論 理 的 文 章 を 読 む 指 導 は 、 語 句 ・文 章 の 断 片 的 な 説 明 に 終 始 し て い る の で あ る。 ま た 、 筆 者 の 考 え が 詩 的 に 漠 然 と書 か れ た 文 章 や 、 筆 者 の 連 想 に よ っ て 論 が 展 開 して い く 文 章 に 出 会 う こ と が よ くあ っ た 。これ ら の 文 章 は 科 学 的 な 読 み 物 と して 関 心 を も て る が 、 教 材 文 の 筆 者 が 根 拠 を 明 確 に して 考 え を 記 述 し て い な い 。 論 理 的 文 章 教 材 は テ ー マ で は な く 、 記 述 の 形 式 を 学 習 す る も の と考 え て 編 集 す る と い う意 識 が 薄 い。 論理的文章を 「 書 く 」 た め に 読 む とい う指 導 目標 と、 教 科 書 教 材 を 評 価 す る と い う観 点 か ら評 価 表 を16頁 以 降 に 示 す 。 平 成27年 度 版 小 学 校 国 語 科 教 科 書 及 び 平 成24年 度 版 中 学 校 国語 科 教 科 書 の論 理 的 文 章教 材 に つ いて 、 基本 的な評 価 の観 点 に従 っ て表 に ま とめた。 一 教 材 に つ い て 「(1)教科 書 出 版 会 社 、(2)教 材 名 、(3)頁 数 、(4)論 理 的 文 章 の 種 類 、(5)文 章 構 成 、(6)段 落 、(7)キ ー ワ ー ド」 の 順 に 表 と した 。 「(3)頁数 、(4)論 理 的 文 章 の 種 類 」 の 項 目 を 設 定 した の は 次 の 理 由 に よ る。 (1)教. 科 書 の頁 数. 分 析 の観 点 に 「 頁 数 」 を 入 れ た の は 、 教 材 の 長 さ に よ っ て 内 容 の 詳 し さが 変 わ っ て くる た め で あ る。 論 理 的 文 章 教 材 と して は2∼4頁. で ま と ま っ て い る短 い 文 章 が 、 小 ・中 学校. の 指 導 経 験 上 、 適 して い る 。 短 い 論 理 的 文 章 教 材 だ と 、 論 理 的 文 章 の 形 式 の 概 念 を 子 ど も が 思 い 描 き 易 く な り、 表 現 の 仕 方 を よ く理 解 で き る か ら で あ る。 っ ま り、 短 く ま とま っ た 文 章 ほ ど子 ど も の 学 習 効 果 が 高 い 。. (2)論. 理 的文 章 の 種類. 論 理 的 文 章 は い くつ か に 下 位 分 類 す る こ とが で き る こ と か ら 、 「論 理 的 文 章 の 種 類 」 と い う項 目 を設 定 した 。 平 成20年3月. 告 示 の 小 ・中 学 校 学 習 指 導 要 領 国 語 の 「 読 む こ と」 の. 言 語 活 動 例 で は 論 理 的 文 章 を 次 の よ うな 名 称 で 示 して い る。 小 学1・2年. 一事 物 の 仕 組 み な ど に つ い て 説 明 した 本 や 文 章 を 読 む こ と。. 小 学3・4年. 一記 録 や 報 告 の 文 章 、 図 鑑 や 事 典 な ど を 読 ん で 利 用 す る こ と。. 小 学5・6年. 一 自分 の 課 題 を 解 決 す る た め に 、 意 見 を 述 べ た 文 章 や 解 説 の 文 章 な ど を 利 用 す る こ と。. 中 学1年. 一 文 章 と 図 表 な ど と の 関 連 を 考 え な が ら、 説 明 や 記 録 の 文 章 を 読 む こ と。. 中 学2年. 一 説 明 や 評 論 な ど の 文 章 を 読 み 、 内 容 や 表 現 の 仕 方 に つ い て 自分 の 考 え を 14.
(16) 述 べ る こ と。 中 学3年. 一 論 説 や 報 道 な ど に 盛 り込 ま れ た 情 報 を 比 較 して 読 む こ と。. こ の よ うに 、 小 ・中 学 校 学 習 指 導 要 領 国 語 で は 「 記 録 や 報 告 の 文 章 ・意 見 を 述 べ た 文 章 や 解 説 の 文 章 ・説 明 や 記 録 の 文 章 ・説 明 や 評 論 な どの 文 章 ・論 説 や 報 道 」 と い う用 語 が置 か れ 、 論 理 的 文 章 の 種 類 を 示 して い る 。 同 解 説 で 一 部 の 語 の 定 義 を して い る も の の 、 それ ぞ れ の 概 念 を 明 確 に 規 定 して い な い 。 ま た 、 「 記 録 ・報 告 ・解 説 ・説 明 ・評 論 」 な ど の 文 章 に つ い て 、 指 導 の 系 統 性 や 順 序 も は っ き り し て い な い 。 こ れ は 中 ・高 等 学 校 の 教 師 の 多 く が 、 帰 納 論 理 の 思 考 法 に よ る 文 章 は 平 易 で あ る か ら程 度 が 低 く 、 演 繹 論 理 の 思 考 法 に よ る文 章 は 難 解 で あ る か ら程 度 が 高 い 文 章 だ と い う考 え を も っ て い る た め で 、 学 年 が 高 くな る ほ ど演 繹 論 理 の 思 考 法 に よ る 文 章 、 哲 学 的 な 文 章 の 読 み 方 を指 導 す る 必 要 が あ る と考 え て い る 。 そ し て 、 帰 納 論 理 の 思 考 法 に よ る文 章 の 書 き 方 を 指 導 す る の は 、 国 語 科 の 責 務 で は な い と考 え て い る 、 そ の た め 、 「 帰 納 論 理 の 思 考 法 に よ る 文 章 を 書 く た め の 前 段 と して の 読 み 方 」 を 教 え る と い う考 え 方 に 至 らな い の で あ る 。 小 ・中 ・高 等 学 校 の 国 語 科 教 科 書 の 目次 等 に 示 され た 用 語(「 七 ・3、4、5」 を踏 ま え、論 理 的 文 章 を 「 記 録 ・報 告 ・説 明 ・論 説 」 に 分 類 す る(注23)こ. を 参 照). と と した 。 そ. れ ぞ れ の 定 義 は 次 の とお りで あ る 。 「 記 録 」 … 現 象 が 時 間 の 順 序 に 箇 条 書 き され た 文 章 。 例 、 日記 ・観 察 記 録 ・実 験 記 録 「 報 告 」 … 新 しい 現 象 の 発 見 、 既 知 の 現 象 群 の 新 しい 観 点 等 を述 べ た 文 章 、 口頭 発 表。 例 、 レ ポ ー ト ・自然 科 学 の 論 文 「 説 明 」 … 新 しい 事 物 、 珍 しい 事 物 の 性 質 ・性 能 等 を 未 知 の 人 に 分 か り易 く述 べ た 文 章 ・口頭 発 表(プ. レゼ ン テ ー シ ョ ン) 。. 「 論 説 」 … 数 多 くの 記 録 ・報 告 を 材 料 に して 、 主 張 を 述 べ た 文 章 。 例 、 経 済 学 ・教 育学 ・社 会 学 等 の 論 文 、 新 聞 社 説 、 月 刊 雑 誌(文. 2教. 藝 春 秋 ・中 央 公 論 等)の. 論文. 材 分 析 の評 価 項 目. 各 項 目で の 「 ◎ ○ △ 」 の評 価 は 、筆 者 が独 自の判 断 で行 った。 (1)教. 科 書 出版 会社 … 略称 で あ る 「 東 書 ・学 図 ・三 省 ・教 出 ・光 村 」 を 記 した 。. (2)教. 科 書 に 掲 載 され て い る 教 材 の 名 称 を示 し た。. (3)頁. 数 … 教 科 書 掲 載 の 頁 数 を算 用 数 字 で 示 し た。. ◎. 教 科 書2∼4頁. で あ る。. ○. 教 科 書5∼7頁. で あ る。. △. 教 科 書8頁. 以 上 で あ る。 15.
(17) (4)論. 理 的 文 章 の 種類 … 「 記 録 」 「報 告 」 「 説明」 「 論 説 」 「随 想 」 の う ち 、1種. 類を. 示 した 。(教 科 書 で 「随 筆 ・随 想 」 と示 され た 文 章 の うち 、 論 理 的 文 章 の 要 素 を も つ 文 章 は 分 析 の 対 象 と した 。) (5)文 ◎. 章構成 ま と ま り の よ い 具 体 的 事 例 が 二 、 三 例 記 述 され て い て 、 そ れ ら に 基 づ い た 一 つ. の 考 察(結. 論)を. 明 確 に述 べ て い る。. ○. 具 体 的 事 例 が 記 述 され て い て 、 そ れ に 基 づ い た 考 察(結. △. 具 体 的 事 例 は あ る が 、 考 察(結. (6)段 ◎. 落(意. 論)が. 論)を. 述 べ て い る。. 結 び つ い て い ない。. 味 段 落 だ け で 形 式 段 落 は 含 ま な い 。). 一 つ の 意 味 段 落 に 一 つ の 具 体 的 事 例 を 記 述 す る と い う原 則 を す べ て の 段 落 で 守 って い る。. ○. 一 つ の 意 味 段 落 に 一 つ の 具 体 的 事 例 を 記 述 す る とい う原 則 を だ い た い 守 っ て い る。. △. 一 っ の 意 味 段 落 に 複 数 の 具 体 的 事 例 を 記 述 して い る。. (7)キ. ー ワー ド. ◎. そ れ ぞ れ の 段 落 に キ ー ワ ー ドが 明 確 に 存 在 して い る。. ○. 一 部 の 段 落 に キ ー ワ ー ドが 存 在 して い る 。. △. ほ と ん ど の 段 落 で キ ー ワ ー ドが は っ き り して い な い 。. 3小. 学 校 国語 科 の論理 的文 章 教材 の分析 一覧. (1)小. 出版社. 学1年. 教材名. 頁数. 種類 構成 段落. キ ーワ ード. 教科書の表示. 東書. ど うや っ て み を ま も る の か な. 7. 0. 説明. 0. 0. O. 東書. い ろい ろ なふ ね. 4. O. 説明. 0. 0. O. せ っ めい文. 東書. 歯 が ぬ け た ら ど うす る の. 6. 0. 説明. O. 0. 0. せ っ め い文. 東書. じゃん け ん. 4. O. 説明. O. △. O. ふろく. 学図. い き もの の あ し. 6. 0. 説明. O. 0. O. 学図. なぜ で し ょ う. 4. O. 説明. 0. 0. O. よむ. 学図. く ら し を ま も る車. 4. O. 説明. 0. 0. O. せ っ め い文. 学図. まめ. 4. O. 記録. O. 0. 0. せ っ め い文. 学図. め だ か の ぼ うけ ん. 8. n. 記録. O. 0. 0. せ っ め い文. 三省. しっぽ しっぽ. 7. 0. 説明. O. 0. O. 16. せ っめい文.
(18) 三省. ぼ う しの は た ら き. 5. 0. 説明. 0. O. 0. よむ. 三省. な に がで き る か な. 6. 0. 説明. 0. 0. 0. よむ. 教出. すず めの く ら し. 5. 0. 説明. 0. O. 0. 教出. だれ が、 た べ た ので しょ う. 8. △ 説明. O. O. 0. 教出. は た ら く じ ど う車. 5. O. 説明. O. 0. 0. よむ. 教出. み ぶ りで つ た え る. 8. △ 説明. O. 0. 0. よむ. 光村. くち ば し. 7. O. 説明. O. O. 0. 光村. うみ の か くれ ん ぼ. 5. 0. 説明. O. 0. 0. よむ. 光村. じ ど う車 く らべ. 4. 0. 説明. 0. 0. 0. よむ. 光村. ど うぶ つ の 赤 ち ゃ ん. 6. 0. 説明. 0. O. 0. よむ. (2)小. 出版社. 学2年. 教材名. 頁数. 種類 構成 段落. キ ーワー ト. 教科書 の表示. 東書. たんぽぽ. 5. O. 説明. O. O. 0. せ っ めい 文. 東書. ふ ろ しきは 、 どんな ぬ の. 4. 0. 説明. 0. O. 0. せ っ めい 文. 東書. ヨ ッ トカ ー の 作 り 方. 6. O. 説明. 0. 0. 0. ふ ろ く せつ めい文. 東書. ビーバ ー の 大仕 事. 7. 0. 説明. 0. 0. 0. せ っ 明文. 東書. あ な のや くわ り. 6. 0. 説明. 0. O. 0. せ っ 明文. 学図. エ ンペ ラ ー ペ ン ギ ン の 子 そ だ て. 5. 0. 説明. 0. 0. n. せ っ めい 文. 学図. ほ た るの 一 生. 6. O. 説明. 0. 0. 0. せ っ 明文. 学図. た このす み い か のす み. 4. 0. 説明. 0. 0. 0. せ つ 明文. 学図. 食 べ るの は 、 どこ. 6. 0. 説明. 0. 0. 0. せ っ 明文. 学図. とべ とべ 回 れ. 5. 0. 説明. 0. O. △. せ つ 明文. 学図. どん ぐ り. 6. 0. 記録. △. O. 0. せ つ 明文. 学図. あ い さつ の み ぶ り と こ と ば. 5. 0. 報告. 0. 0. △. 資料編. 三省. つ ば めの す だ ち. 6. 0. 記録. 0. △. 0. よむ. 三省. た ね のた び. 6. O. 報告. 0. 0. 0. よむ. 三省. 紙パ ックで 、 こま を作 ろ う. 4. 0. 説明. 0. O. 0. よむ. 教出. す み れ とあ り. 5. O. 説明. 0. O. 0. よむ. 教出. さけ が大 き くな るま で. 6. 0. 記録. O. 0. 0. よむ. 教出. きつつ き. 6. O. 説明. O. O. 0. よむ. 光村. た ん ぽぽ の ち え. 6. 0. 説明. 0. O. 0. 読む. 光村. ど うぶ つ 園 の じ ゆ う い. 8. △ 記録. 0. 0. 0. 読む. 17. せ つ 明文.
(19) 光村. しか け カ ー ドの 作 り方. 一. 〇. 説明. 0. 0. 0. 読む. 光村. おにごっこ. 6;0. 説明. 0. 0. 0. 読む. 頁数. 種類 構成 段落. (3) 出版社 東書 東書. 小学3年 教材名 自然 の か く し絵 「ほ け ん だ よ り」 を 読 み く ら べ よ う. キ ーワート. 教科書 の表示. 5. O. 説明. 0. 0. 0. 説明文. 4. 0. 説明. △. O. 0. 説明文. 東書. 道具を使 う動物た ち. 6. O. 説明. O. O. 0. ふ ろく. 東書. も う ど う犬 の 訓 練. 6. 0. 説明. 0. 0. 0. 説明文. 東書. 人 をつ つ む形 一世 界 の家 め ぐ り 5. O. 報告. 0. 0. 0. 説明文. 学図. にせ てだ ます. 2. 0. 説明. 0. O. 0. 読 む レ ッス ン. 学図. 合 図 と しる し. 6. O. 報告. O. O. 0. せ っ 明文. 学図. マ ンホール のふ た. 2. O. 説明. O. 0. 0. 読 む レ ッス ン. 学図. ネ コのひ げ. 6. O. 説明. 0. O. 0. せ っ 明文. 学図. 冬眠す る動物 たち. 6. 0. 説明. 0. O. 0. 説明文. 学図. ミ ラ ク ル ミル ク. 6. O. 報告. 0. 0. 0. 資料編. 三省. 米 と麦. 6. 0. 説明. O. 0. 0. 読む. 三省. 「 農 業 」 をす る 魚. 6. 0. 報告. 0. △. O. 読む. 三省. 身 ぶ りの は た ら き. 6. 0. 報告. O. 0. 0. 読む. 教出. めだか. 6. O. 報告. 0. 0. 0. 読む. 教出. く ら し と絵 文 字. 8. △ 報告. 0. O. 0. 読む. 教出. ど ち らが 生 た ま ご で し ょ う. 6. 0. 報告. O. 0. O. 読む. 光村. 言葉 で遊ぼ う. 2. 0. 説明. 0. O. 0. 読む. 光村. こ ま を 楽 しむ. 6. 0. 説明. 0. 0. 0. 読む. 光村. 里 山 は、未 来 の風 景. 9. △ 説明. 0. △. 0. 資料. 光村. す が た をか え る大 豆. 6. 0. 説明. O. 0. 0. 読む. 光村. あ りの 行 列. 6. O. 報告. 0. O. △. 読む. (4) 出版社. 説 明文. せっ明文. 小学4年 教材名. 頁数. 種類 構成 段落. キ ーワート. 教科書 の表示. 東書. ヤ ドカ リ と イ ソ ギ ン チ ャ ク. 5. 0. 報告. O. 0. 0. 説明文. 東書. 本は友達. 2. 0. 報告. △. O. △. 読む. 東書. 広 告 と説 明 書 を 読 み く らべ よ う 6. 0. 説明. △. O. 0. 説明文. 東書. 色 さい とく ら し. O. 報告. 0. 0. 0. ふ ろく. 6. 18. 説 明文.
(20) 東書 東書. く ら しの 中 の 和 と洋 「着 る ロ ボ ッ ト」 を 作 る. 5. 0. 報告. 0. O. 0. 説明文. 4. 0. 説明. O. 0. 0. 説明文. 学図. ム サ サ ビの ひ み つ. 4. 0. 説明. O. 0. O. 説明文. 学図. ア メ ンボ は に ん者 か. 8. △ 説明. 0. O. 0. 説明文. 学図. だ ま し絵 で 分 か る脳 の し くみ. 6. O. 説明. 0. 0. 0. 資料編. 「落 ち 葉 」 で は な く 「落 ち え だ 」 4. 0. 説明. 0. 0. 0. 説明文. 学図 学図. さわ って お どろ く. 8. △ 報告. 0. △. 0. 説明文. 学図. 手 で 食 べ る 、 は しで 食 べ る. 6. 0. 報告. 0. 0. 0. 説明文. 三省. 打 ち上 げ花火 のひ み つ. 5. O. 説明. 0. 0. 0. 読む. 三省. 月 の か げ絵. 5. 0. 説明. 0. △. 0. 読む. 三省. じゃ ん け ん の 仕 組 み. 6. O. 説明. △. O. 0. 読む. 教出. 花 を 見 っ め る手 が か り. 6. O. 報告. O. O. 0. 読む. 教出. ウ ミガ メ の 命 を っ な ぐ. 8. △ 記録. 0. O. △. 読む. 6. 0. 論説. 0. △. 0. 読む. 教出. 「便 利 」 と い う こ と. 光村. 大きな力を出す. 2. 0. 説明. 0. 0. 0. 読む. 光村. 動 い て、 考 え て 、ま た動 く. 6. △ 論説. 0. 0. 0. 読む. 光村. 手 と心 で 読 む. 4. 0. 論説. 0. △. O. 資料. 光村. ア ッ プ とル ー ズ で伝 え る. 6. O. 説明. 0. 0. 0. 読む. 光村. うな ぎ の な ぞ を 追 っ て. 8. △ 記録. 0. 0. △. 読む. (5) 出版社. 小学5年 教材名. 頁数. 種類 構成 段落. キ ーワート. 教科書 の表示. 東書. 動物 の体 と気候. 5. O. 報告. 0. O. 0. 説明文. 東書. 新 聞 記 事 を読 み 比 べ よ う. 2. 0. 説明. 0. 0. O. 説明文. 東書. 和 の 文 化 を 受 けつ ぐ一和菓子 を さぐる. 7. 0. 説明. 0. O. 0. 説明文. 東書. テ レ ビ との 付 き 合 い 方. 3. O. 論説. 0. 0. △. 説明文. 東書. 森 林 の お く りも の. 6. 0. 論説. O. 0. 0. 付録. 学図. 生 命 の か て ・塩. 2. 0. 報告. O. O. 0. 説明文. 学図. 東 京 ス カ イ ツ リー の ひ み つ. 10. △ 報告. O. O. 0. 説明文. 学図. 和紙 の心. 7. 0. 論説. O. 0. 0. 資料編. 学図. トロ ッ コ電 車 で 行 く黒 部 き ょ うこ く. 7. O. 説明. 0. O. 0. 紀行文. 学図. メ デ ィ ア ・リテ ラ シ ー 入 門. 7. 0. 論説. 0. O. 0. 説明文. 8. △ 論説. 0. 0. 0. 読む. 三省. 説明文. 「十 秒 」 が 命 を 守 る. 19. 説明文. 説明文.
(21) 三省. 動物 の 「 言葉」. 三省. 7. 0. 論説. 0. △. 0. 読む. コ ウ ノ ト リが 教 え て くれ た. 11. △ 記録. 0. 0. △. 読む. 三省. メ デ ィア とのつ き合 い方. 6. 0. 論説. 0. 0. O. 資料編 に配置. 教出. 言葉 と事実. 6. O. 論説. 0. O. △. 読む. 教出. ブ ナ の 森 が 支 え る 豊 か な 自然. 3. 0. 報告. O. 0. 0. 読む. 書 く. 教出. 白神 山 地 の 自然 保 護 一 「 緩 衝地域」 の役割 一. 2. 0. 報告. 0. O. 0. 読む. 書 く. 教出. ま ん がの 方法. 9. △ 説明. 0. O. 0. 読む. 光村. 見立てる. 2. O. 説明. △. 0. 0. 読む. 光村. 生き物は 円柱形. 4. 0. 説明. 0. 0. 0. 読む. 光村. 千 年 の 釘 に い どむ. 7. 0. 報告. 0. O. 0. 資料. 光村. 天気 を予想す る. 8. △ 報告. 0. △. 0. 読む. 光村. 想 像 力 の ス イ ッチ を入 れ よ う. 6. O. 論説. 0. O. △. 読む. 光村. ニ ュ ー ス 番 組 作 りの 現 場 か ら. 6. O. 説明. 0. O. 0. 付録. (6) 出版社. 人間の 「 言葉 」. 小学6年 教材名. 頁数. 種類 構成 段落. キ ーワー ト. 教科書 の表示. 東書. イー スター島 にはなぜ森 がないの か. 7. 0. 論説. △. △. 0. 説明文. 東書. 新 聞 の投 書 を読 み 比 べ よ う. 2. 0. 説明. 0. △. O. 説明文. 東書. 町の幸福論 一コ ミュニティデザイ ンを考 える. 8. △ 論説. 0. O. 0. 説明文. 東書. プ ロ フ ェ ッ シ ョナ ル た ち. 10. △ 論説. 0. 0. △. 説明文. 東書. 未 来 を 生 か す 自然 の エ ネ ル ギ ー. 6. 0. 論説. 0. O. 0. 付録. 学図. 発 明 ・発 見 は 、 は て な か ら. 2. 0. 論説. O. 0. 0. 説明文. 学図. 自 分 の 脳 を 自分 で 育 て る. 8. △ 報告. 0. 0. 0. 説明文. 学図. ジ プ シー との約 束. 8. △ 論説. 0. 0. △. 資料編 に配置. 8. △ 論説. 0. 0. 0. 説明文. 6. 0. 論説. 0. 0. 0. 説明文. 8. △ 論説. 0. △. △. 読む. 6. 0. 報告. 0. O. 0. 読む. 学図. 「 本 物 の 森 」 で未 来 を守 る. 学図. 国境 なき大陸. 三省. 宇宙時代 を生きる. 三省. 南極. 「な べ 」 の 国 、 日 本. 説明文. 三省. 猿橋勝子. 10. △ 報告. 0. △. △. 読む. 三省. 少数意見. 4. O. 論説. O. 0. 0. 資料編 に配置. 教出. 森 林 の は た ら き と健 康. 10. △ 報告. 0. O. 0. 読む. 教出. ぼ くの世 界 、君 の世 界. 8. △ 論説. 0. △. △. 読む. 光村. 笑 うか ら楽 し い. 2. 0. 報告. 0. 0. 0. 読む. 20.
(22) 光村. 時 計 の 時 間 と心 の 時 間. 6. 0. 論説. 0. 0. 0. 光村. 平 和 の と りで を 築 く. 5. 0. 論説. 0. 0. O. 光村. 『鳥 獣 戯 画 』 を 読 む. 7. 0. 論説. 0. 0. △. 読む. 読む 「資 料 」. 光村. 自然 に 学 ぶ 暮 ら し. 6. 0. 報告. 0. 0. 0. 読む. 光村. 生 き 物 は つ な が りの 中 に. 4. 0. 論説. 0. O. O. 資料編 に配置. 教材の傾向 平 成27年 度 版 小 学 校 国 語 科 教 科 書 の 教 材 を 分 析 した 結 果 、 次 の5項. 目の 傾 向 を 認 め る こ. と が で き る。 1、 中 ・高 等 学 校 の 教 材 に 比 べ 、 文 章 構 成 が 整 い 、 一 段 落 が 一 事 項 で 記 述 され た 文 章 が 特 に1・2年 2、1年. で 多い 。. か ら3年. ま で は 「説 明 」 の 文 章 が 多 く、4年. 以降 「 報 告 」 「論 説 」 の 文 章 が 増. え て い く。 「 記 録 」 の 文 章 は 全 学 年 で ほ とん ど掲 載 され て い な い 。 3、 目次 等 で 「 説 明 文 」 と表 示 され た 教 材 が 多 く 、 「 記 録 ・報 告 ・説 明 ・論 説 」 と い う 論 理 的 文 章 の 下 位 概 念 を示 し て い な い 。 4、 目次 で は 「 説 明 文 」 と示 しな が ら、 教 材 の 実 際 の 内 容 は 伝 記 ・日記 ・随 筆 な ど文 学 的 な 要 素 を 含 み 、 筆 者 の 思 い が 綴 られ た 教 材 が 高 学 年 で は 複 数 見 られ る。 5、8頁. を 超 え る 教 材 が5・6年. で は 増 加 し、 テ ー マ が 自然 環 境 ・国 際 理 解 ・情 報 社会. ・自己 実 現 な ど、 社 会 問 題 を 考 え させ る 文 章 が 増 え る。. 4中. 学校 国語 科 の論 理 的 文 章教 材 の 分析 一 覧. (1)中. 出版社. 学1年. 教材名. 頁数. 種類 構成 段落. キ ーワ ー ト. 教科書 の表示. 東書. 話 し方 は ど うか な. 5. 0. 説明. 0. 0. O. 言語感覚. 東書. オ オ カ ミを 見 る 目. 6. 0. 論説. 0. 0. 0. 構 成 ・展 開. 東書. 脳 の 働 き を 目で 見 て み よ う. 11. △ 報告. 0. 0. 0. 吟 味 ・判 断. 東書. コ ン ビニ 弁 当 十 六 万 キ ロ の 旅. 6. 0. 論説. 0. 0. O. 読書. 東書. ニ ュー ス の 見方 を考 え よ う. 8. △ 論説. 0. O. 0. 言葉 とメデ ィア. 東書. 「常 識 」 は 変 化 す る. 4. 0. 論説. 0. O. 0. 資料編 に配置. 学図. も の づ く りに 生 き る. 7. 0. 報告. 0. O. △. 説 明 ・評 論. 学図. 変わる動物 園. 8. △ 論説. 0. O. △. 説 明 ・評 論. 学図. 知 識 の樹 木 一. 5. 0. 論説. 0. 0. 0. 随想. 2. 0. 論説. 0. 0. O. 説 明 ・評 論. 学図. 「 音 遊び」 の抄. 「見 え る 」 と い う こ と. 21.
(23) 学図. 片 言 を 言 うま で. 9. △ 記録. 0. 0. 0. 説 明 ・評 論. 三省. 水 田の しくみ を探 る. 5. 0. 説明. 0. 0. 0. 説明的な文章. 三省. ユ ニ バ ー サ ル な 心 を 目指 して. 6. 0. 論説. 0. 0. △. 説明的な文章. 三省. こ の 小 さな 地 球 の 上 で. 6. 0. 論説. 0. O. △. 説明的な文章. 三省. 信 頼 をつ な ぐ. 6. O. 説明. 0. 0. 0. 説明的な文章. 三省. 食 感 の オ ノ マ トペ. 4. 0. 報告. 0. 0. 0. 説明的な文章. 三省. 速 い 生 活 、 だ い じ ょ うぶ?. 4. 0. 報告. 0. O. 0. 資料編 に配置. 三省. 玄関扉. 3. O. 論説. 0. △. △. 資料編 に配置. 三省. 数 え 方 で み が く 日本 語. 2. 0. 説明. 0. △. 0. 資料編 に配置. 教出. 花 の 形 に 秘 め られ た ふ し ぎ. 6. 0. 報告. 0. O. 0. 事実 と意見. 教出. 笑 顔 とい う魔 法. 4. 0. 説明. △. △. △. 読 み 比 べ ・構 成 と表 現. 教出. 自分 の 頭 で 考 え る?. 7. O. 論説. 0. △. △. 読 み 比 べ ・構 成 と表 現. 教出. カ メ ラ が 見 つ め た ニ ュ ー ヨー ク. 3. 0. 報告. 0. △. △. メ デ ィ ア と表 現. 教出. 言葉 がつな ぐ世界遺産. 5. 0. 報告. 0. O. 0. もの の見 方. 教出. 言 葉 の 上 達 は競 技 を上 達 させ る. 2. 0. 論説. 0. △. △. 言葉 と仕事. 教出. 新 し い 世 界 を つ く る言 葉. 2. O. 説明. 0. △. 0. 付録. 光村. ダ イ コ ン は 大 き な根?. 4. 0. 説明. 0. 0. 0. 説明. 光村. ち ょ っ と立 ち 止 ま っ て. 4. 0. 論説. 0. 0. 0. 説明. 光村. 江 戸 か らの メ ッセ ー ジ. 4. 0. 論説. △. 0. 0. 随筆. 光村. シカの 「 落 ち穂 拾 い 」. 8. △ 報告. 0. O. 0. 記録. 光村. 流 氷 と私 た ち の 暮 ら し. 7. 0. 論説. 0. 0. 0. 説明. 3. 0. 論説. △. 0. 0. 資料編 に配置. 光村 (2) 出版社. 「ご ち そ う さ ま 。」 と言 わ な く て も. 中学2年 教材名. 頁数. 種類 構成 段落. キ ーワート. 教科書 の表示. 東書. 伝 え た い と 思 うか ら. 3. O. 論説. 0. △. △. 言語感覚. 東書. 食 の 世 界 遺 産 一鰹 節. 5. O. 説明. 0. 0. 0. 構 成 ・展 開. 東書. 恥 ず か しい 話. 7. 0. 論説. 0. △. 0. 吟 味 ・判 断. 東書. 神奈川沖浪裏. 4. 0. 説明. △. O. 0. 読書. 東書. 情報検索で開ける世界. 6. 0. 論説. 0. △. △. 言 葉 と メデ ィ ア. 東書. 白川 郷 一受 け継 が れ る合 掌 造 り. 8. △ 説明. 0. △. 0. 資料編 に配置. 学図. 逃 げ る こ とは 、 ほ ん と にひ き ょ うか. 9. △ 論説. △. O. △. 説 明 ・評 論. 学図. 生物 が消 えて い く. 3. 0. 説明. △. 0. 0. 説 明 ・評 論. 22.
(24) 学図. 若者 が文化を創造す る. 10. △ 報告. 0. △. 0. 説 明 ・評 論. 学図. 目撃 者 の 眼. 4. 0. 論説. △. O. △. 随想. 学図. プ ロセ ス の 建 築. 7. 0. 論説. △. O. △. 説 明 ・評 論. 三省. 壁 に残 された伝言. 8. △ 論説. 0. O. △. 説明的な文章. 三省. 日本 人 は ア リス の 同 類 だ っ た. 7. O. 論説. △. 0. 0. 説明的な文章. 三省. 「 循 環 型 社 会 」 とは 何 か. 6. O. 論説. O. 0. 0. 説明的な文章. 三省. 日本 語 メ ガ ネ の か け替 え. 6. O. 論説. △. O. △. 説明的な文章. 三省. 卵 の 立つ 話. 4. O. 論説. O. 0. 0. 資料編 に配置. 三省. 「 話 の地 図 」 を相 手 に示 そ う. 6. O. 説明. 0. 0. △. 資料編 に配置. 教出. ア オ ス ジ ア ゲ ハ と トカ ゲ の 卵. 6. 0. 論説. 0. O. △. 全体 と部分. 教出. 悠 久 の 自然. 2. 0. 論説. 0. O. △. 読 み 比 べ ・構 成 と表 現. 教出. ガ イ アの 知性. 6. O. 論説. O. O. 0. 読 み 比 べ ・構 成 と表 現. 教出. 学ぶ力. 6. O. 論説. O. O. 0. もの の見 方. 教出. 感 覚を言語化す る. 2. 0. 論説. 0. △. △. 言葉 と仕事. 教出. 言葉 の達 人 に な ろ う. 7. O. 論説. 0. △. △. 付録. 光村. や さ しい 日本 語. 7. 0. 報告. 0. 0. 0. 説明. 光村. メ デ ィ ア と上 手 に付 き合 うた め に. 4. 0. 報告. 0. △. O. 情報. 光村. 五重塔 はなぜ倒れないか. 6. O. 説明. O. 0. 0. 説明. 光村. 君は 「 最 後 の 晩 餐 」 を知 っ て い る か. 6. O. 説明. 0. 0. △. 評論. 光村. モ ア イ は 語 る 一地球 の未来. 7. 0. 論説. 0. O. 0. 論説. 光村. 言葉 の力. 3. 0. 論説. 0. O. △. 随筆. 光村. 文化 を伝 え るチ ンパ ンジー. 6. 0. 報告. 0. 0. 0. 資料編 に配置. (3) 出版社. 中学3年 教材名. 頁数. 種類 構成 段落. キ ーワート. 教科書 の表示. 東書. 言語 の有限性 と無限性. 3. O. 論説. 0. 0. 0. 言語感覚. 東書. 絶滅 の意味. 8. △ 報告. 0. O. 0. 構 成 ・展 開. 東書. テ ク ノ ロ ジー とのイ 寸き 合 い 方. 3. 0. 論説. 0. 0. 0. 吟 味 ・判 断. 東書. テ ク ノ ロ ジ ー と人 間 ら し さ. 3. 0. 論説. 0. △. △. 吟 味 ・判 断. 東書. 何 の た めに. 5. 0. 論説. 0. 0. 0. 読書. 6. O. 論説. 0. 0. 0. 言葉 とメデ ィア. 東書. 「働 く 」 の か. 「正 しい 」 言 葉 は 信 じ られ る か. 東書. 知 床 一流 氷 を 巡 る循 環. 6. 0. 論説. 0. △. △. 資料編 に配置. 学図. 普遍性. 3. 0. 論説. 0. 0. △. 説 明 ・評 論. 23.
(25) 学図. デ ィ ズ ニ ー ラ ン ド と い う聖 地. 8. △ 論説. 0. 0. O. 説 明 ・評 論. 学図. 運動会. 8. △ 論説. 0. O. O. 説 明 ・評 論. 学図. 武 蔵 野 の 風 景 一二次 的な 自然環境 について. 8. △ 論説. 0. 0. O. 説 明 ・評 論. 学図. 顔 の見 える国際協力. 7. 0. 報告. 0. 0. O. 説 明 ・評 論. 三省. 冥 王 星 が 「準 惑 星 」 に な っ た わ け. 9. △ 報告. 0. 0. 0. 説明的な文章. △. 0. △. 説明的な文章. 三省. 「 文 殊 の 知恵 」 の時代. 7. 0. 三省. 「あ り が と う」 と言 わ な い 重 さ. 8. △ 論説. 0. 0. 0. 説明的な文章. 三省. あ い さっ は 心 の パ ス ポ ー ト. 3. 0. 論説. △. △. △. 資料編 に配置. 三省. 戦 争 と平 和 を 思 う. 2. O. 論説. 0. O. △. 資料編 に配置. 三省. 日本 語 を 見 つ め る. 4. 0. 論説. 0. △. △. 資料編 に配置. 6. 0. 報告. 0. 0. 0. 論理 の展開. 教出. 「 新 しい 博 物 学 」 の 時 代. 論説. 教出. 歴 史は失われ た過去か. 3. 0. 論説. 0. △. O. 読 み 比 べ ・構 成 と表 現. 教出. 文 化 と して の 科 学 技 術. 5. 0. 報告. △. O. 0. 読 み 比 べ ・構 成 と表 現. 教出. 言葉 の力. 6. 0. 論説. 0. △. 0. 考 え方. 教出. 言葉 は私の聴診器. 2. 0. 論説. 0. △. △. 言葉 と仕事. 2. 0. 論説. 0. △. △. 論説. 光村. 「批 評 」 の 言 葉 を た め る. 光村. .月の 起 源 を 探 る. 7. 0. 報告. 0. 0. O. 説明. 光村. 光 で 見 せ る展 示 デ ザ イ ン. 6. 0. 論説. 0. △. O. 随筆. 5. 0. 報告. 0. 0. O. 随筆. 光村. 「記 憶 」 と. 「資 料 」. 光村. ネ ッ ト時 代 の コ ペ ル ニ ク ス ー知 識 とは 何 か. 6. 0. 論説. 0. △. O. 論説. 光村. ア ラ スカ との 出会 い. 6. 0. 報告. 0. △. △. 随筆. 光村. 温 か いス ー プ. 4. 0. 論説. 0. O. O. 随筆. 光村. 聴 く とい う こ と. 4. 0. 論説. △. △. △. 評論. 教材の傾向 平 成24年 度 版 中 学 校 国 語 科 教 科 書 の 教 材 を 分 析 した 結 果 、 次 の5項. 目の 傾 向 を 認 め る こ. と が で き る。 1、 論 理 的 文 章 は 、 文 章 構 成 ・段 落 ・キ ー ワ ー ドを 指 導 す る 際 、 学 習 の 成 果 が 上 が る教 材 が 平 成14年 度 版 、18年 度 版(注24)に. 比 べ 三 つ の 学 年 と も 増 え て い る。. 2、 図 ・表 ・グ ラ フ を 多 用 した 教 材 が 置 か れ る よ うに な っ た 。 3、 「 報 告」 「 説 明 」 の 文 章 が 、 以 前 に 比 べ 多 く な っ た 。 これ は 言 語 活 動 例 に 文 章 の ジ ャ ン ル が 指 定 され た か らで あ ろ う。 4、 教 材 の 頁 数 が 減 り、2∼3頁. の 教 材 も 多 く な っ て き た 。10頁 を超 え る 教 材 は 中 学1 24.
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