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中学生のライフスタイルと健康に関する研究(その1) : 都市部と農漁村部との比較

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(1)Title. 中学生のライフスタイルと健康に関する研究(その1) : 都市部と農漁村 部との比較. Author(s). 山本, 道隆; 三浦, 裕; 富田, 征夫; 鈴木, 一央; 中村, 正道; 片岡, 繁雄. Citation. 北海道生涯学習研究 : 北海道教育大学生涯学習教育研究センター紀要, 3: 41-51. Issue Date. 2010-03. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/2816. Rights. 本文ファイルはNIIから提供されたものである。. Hokkaido University of Education.

(2) “北海道生涯学習研究”北海道教育大学生涯学習教育研究センター紀要 第3号. ReportoftheResearchandEducationCenterforLiftlongLeaming−HokkaidoUniversityofEducationNo・3. 平成15年3月 March 2003. 中学生のライフスタイルと健康に関する研究 (その1)一都市部と農漁村部との比較−. 山本 道隆1)三浦 裕2)富田 征夫3)鈴木 一央4)中村 正道5)片岡 繁雄2). 1)北海道教育大学函館校 2)北海道教育大学旭川校 3)長万部町教育委員会. 4)北見工業大学5)東京工業大学. AStudyonJuniorHighSchooIPupils−Lifbsty1eandHealth:(Ⅰ) Acomparisonbetweenthepupilslivinglnurbandistricts andtheoneslivinginfarm1ng/nshingdistricts MichitakaYAMAMOTOl),YutakaMIURA2),MasaoTOMITA3) KazuoSUZUKI4),MasamichiNAKAMURA5),ShigeoKAmOKA2) 1)HokkaidoUniversityofEducation,Hakodate,2)HokkaidoUniversityofEducation, 5) Asahikawa3)osyamanbe SchooIBord,4)KitamiInstitute of Technology,Tokyo. InstituteofTbchnology. Abstract. WemadeasurveyOfjuniorhighschooIpupils’1ifbstyleandhealthinordertogetbasicdata aboutthismatter.Examineesarel,792juniorhighschooIpupilslivinglnutbandistricts. and655pupilslivinginfarm1ng/nshingdistricts・Themainresultsfromthissurveyare showninthefbllowlng:1・Asforthepupilswhogotobedafterll‥00p・m・,theurban districtshavehigherrate(P<0.001)thanthefarming/nshingdistricts・2・Asforjuku (CramSChool)attendance,theurbandistrictshavehigherrate(P<0・001)thanthefarming /nshing districts・3・Asforthepupils doing the club activities,the farm1ng/nshing districtshavehigherrate(P<0.001)thantheurbandistricts・4・Asforthepupils−having breakfast/supper,theurbandistrictshavehigherrate(P<0・001)thanthefarming/nshing districts.. Keywords:ライフスタイル(lifbstyle),健康(health),自覚症状(suqectivesymptoms),中学生 GuniorhighschooIpupils),都市・農漁村(urbandistrictsandfarming/fishingdistricts). Ⅰ.目 的 わが国の科学技術や交通手段の発達は、人々の生活に大きな変化をもたらし、物質的には豊か になり、生活はより便利に、しかも快適なものとなってきた。しかし、その一方では、そうした. −41−.

(3) 山本道隆 三浦裕 富田征夫 鈴木一央 中村正道 片岡繁. 便利さ快適さの生活は、日常におけるストレスの増大や身体の活動性の低下を生みだし、癌、心. 臓病、脳卒中、肥満などの生活習慣病の増加をもたらしている。国民衛生の動向りによれば、悪 性新生物、心疾患、脳血管疾患による死亡数の合計は、全死亡数の約6割にも達する。 筆者らはこれまで、ライフスタイルと自覚的健康状態との関連を明らかにするため、大学生、. 高校生や大学・短大に勤務する教職員を対象に調査し報告してきた2),:う),4),5=り・7),8)I9)誹・11). 。. ライフスタイルに関する研究は、運動不足一打町やバランスを欠いた食生活や飲酒1∠1)▼15)それらに. 関連する肥瀞l紺)・tH)等の生活習慣病のリスクファクターとその改善に関する報告がみられる。ま た、大学生や高校生を対象にしたライフスタイルに関する研究1……)もみられる。 本研究の目的は、中学生のライフスタイルと自覚的健康状態について都市部と農漁村部と比較 をし、今後の中学生のライフスタイルの見直しや健康行動のあり方を検討するための基礎資料を. 得ることである。. Ⅱ.研究方法 調査は北海道内の都市部(札幌市。旭川市。北見市)に所在する中学校8校(1,792名)と農漁村部 に所在する中学校3校(655名)を比較するために、合計11校(2,447名)を対象に質問紙集合法によ. り実施した。調査期間は都市部は2002年6月24日∼7月25日、農漁村部は同年6月1日∼7月31 日であり、回収率は100.0%であった。調査内容は就寝時刻、朝食・夕食や間食の摂取状況、食べ. 物の好き嫌い、学習塾、部活動所属状況、運動習慣、自分の体重観、生活の規則性、自由時間、 多忙度、家庭生活や学校生活の楽しさ、異性への関心、テレビ視聴、パソコンの使用、現在の自. 覚的健康状態、将来の健康状態等の27項目である。調査対象の属性は、性別では男子1,227名 (弧1%)、女子1,220名(49.9%)、学年別では1年生804名(32.9%)、2年生830名(33.9%)、3 年生813名(33.2%)であった。. 項目間の差の検定は、X2検定を実施し、有意差5%未満を有意とした。. 乱 結果と考察 1.就寝時刻について. 就寝時刻について図1に示すとおり「10暗までに就寝する」者は、都市部では227名(12.7%) 農漁村部では117名(17.9%)であり、「10暗から=暗までに就寝する」者は、都市部では583名 (32.5%)、農漁村部では243名(37.1%)であり、「11暗から0暗までに就寝する」者は、都市部. では597名(33.3%)、農漁村部では182名(27.8%)であり、「0暗から1暗までに就寝する」者 は、都市部では273 名(15.2%)、農漁村部では80名(12.2%)であり、「1時以降に就寝する」 者は、都市部では112名(6.3%)、農漁村部では33名(5.0%)であった。 就寝時刻について「11暗までに就寝する」者は、都市部では810名(45.2%)、農漁村部では. 360名(55.0%)であり、「11時以降に就寝する」者は、都市部では982名(54.8%)、農漁村部で は295名(45.0%)であり、都市部の中学生に「11時以降に就寝する」者が高率であった(P<0.001)。. ー42−.

(4) 中学生のライフスタイルと健康に関する研究. 都市部. n=1,792. 農漁村部. n= 655. 0%. 20%. 40%. 60%. 80%. 100%. X2=20.999. ロ∼10時団10∼11時国‖1時∼12時田12時∼1時田1時∼. P<0.001. 図1就寝時刻 原田ら22)の調査によると、今日の中学生は「コンビニの利用回数が多く、時間帯も遅く、滞. 在時間が長い生徒はど、睡眠時間が短く、疲れやすい傾向が表れた。」としている。都市部ほど中 学生の睡眠時間に影響を与える生活環境が存在すると考えられる。成長期である中学生にとって. 睡眠の質と時間の確保は、健康なライフスタイルの基本条件であることから考えると無視できな い重要な要素の一つである。. 2.朝食及び夕食摂取状況について 朝食摂取状況について図2に示すとおり「毎朝摂取する」者は、都市部では1,464名(81.7%)、 農漁村部では499名(76.2%)であり、「時々摂取する」者は、都市部では259名(14.4%)、農漁 村部では116名(17.7%)であり、「摂取しない」者は、都市部では69名(3.9%)、農漁村部では 40名(6.1%)であり、都市部の中学生は「毎朝摂取する」者が農漁村部の中学生より高率であっ た(P<0.01)。. 都市部. 9 n=1,792. 農漁村部. n= 655. 0%. 20%. 40%. 60%. 80% 100%. 日毎朝摂取する田ときどき摂取する巨摂取しない. X2=10.620. 図2 朝食摂取状況. P<0.01. 夕食摂取状況について図3に示すとおり「毎夕摂取する」者は、都市部では1,718名(95.9%)、. 農漁村部では591名(90.2%)であり、「時々摂取する」者は、都市部では50名(2.8%)農漁村部 では40名(6.1%)であり、「摂取しない」者は、都市部では24名(1.3%)農漁村部では24名 (3.7%)であり、都市部の中学生は「毎夕摂取する」者が農漁村部の中学生より高率であった (Pく0.001)。. −43−.

(5) 山本道隆 三浦裕 富田征夫 鈴木一央 中村正道 片岡繁. 都市部. 1.3. n=1,792. n= 655. 農漁村部 0%. 20%. 40%. 60%. 80%. 100%. x2=29.181 P<0.001. 班毎夕摂取する 日時々摂取する 園摂取しない. 図3 夕食摂取状況 3.食べ物の好き嫌いについて. 食べ物の好き嫌いについて「ほとんど好き嫌いがない」者は、都市部では492名(27.5%)、. 農漁村部では154名(23.5%)であり、「2∼3種類好き嫌いがある」者は、都市部では726名 (40・5%)、農漁村部では272名(41.5%)であり、「たくさん好き嫌いがある」者は、都市部では. 574名(32・0%)、農漁村部では229名(35.0%)であり、都市部と農漁村部の中学生に有意な差は みられなかった。. 4.間食摂取状況について 間食摂取状況について「ほとんど毎日間食を摂取する」者は、都市部では446名(24.9%)、 農漁村部では142名(21・7%)であり、「時々間食を摂取する」者は、都市部では1,097名(61.2%). 農漁村部では412名(62.9%)であり、「ほとんど間食を摂取しない」者は、都市部では249名 (13・9%)、農漁村部では101名(15.4%)であり、都市部と農漁村部の中学生に有意な差はみら れなかった。. 5.清涼飲料水について 清涼飲料水の飲用について図4に示すとおり「ほとんど毎日飲用する」者は、都市部では321名 (17・9%)、農漁村部では135名(20・6%)であり、「時々飲用する」者は、都市部では1,158名 (64■6%)、農漁村部では385名(58.8%)であり、「ほとんど飲用しない」者は、都市部では313 名(17・5%)、農漁村部では135名(20.6%)であり、都市部の中学生に「時々飲用する」者が 有意に高率であった(Pく0.01)。. 朝食摂取状況について、「摂取しない」者、「時々摂取する」者は、都市部に比べ農漁村部が高 率を示し、およそ5人に1人の割合で朝食を摂取する習慣がないと考えられ、改善すべき基本的生 活習慣の一つである。また、就寝時刻が遅くなることによりそれに伴い起床時刻も遅くなりがち になる生活習慣や、就寝前の間食摂取や夜食の摂取、清涼飲料水の飲用等が朝食摂取状況に影響. を及ぼしているものと考える。夕食前の間食摂取、清涼飲料水の飲用、運動量等が影響し、夕食 摂取に影響していることも考えられる。また、都市部と農漁村部における中学生のコンビニ等の 利用状況の違いも食生活に影響を与えていると考えられる。. ー44−.

(6) 中学生のライフスタイルと健康に関する研究. 都市部. n=1,792. n= 655. 農漁村部. 0%. 20%. 40%. 60%. 80%. 100% x2=7.060. 日ほとんど毎日飲用田時々飲用臼lまとんど飲用しない. P<0・05. 図4 清涼飲料水の飲用 6.学習塾について. 学習塾について図5に示すとおり「学習塾に通っている」者は、都市部では711名(39.7%)、農. 漁村部では185名(28.2%)、「通っていない」者は、都市部では1,081名(60.3%)、農漁村部では 470名(71.8%)であり、農漁村部より都市部の中学生が有意に高率であった(P<0.001)。 学習塾の数や立地条件等が都市部と農漁村部とに違いがみられ、通塾状況に差がみられるもの と考えられる。. 都市部. n=1,792. 農漁村部. n= 655. 0%. 20%. 40%. 60%. 80%. □通っている 団通っていない. 100%. X2=27.011 P<0.001. 図5 通塾状況. 平成5年度に文部省23)が実施した「学習塾等に関する調査」では、「小学生の通塾率は23.6%、. 中学生の通塾率は59.5%となっており、全体としては、36.4%で昭和60年度の26.3%と比較して約 10%の増加となるなど年々上昇している傾向がわかります。」と述べている。. 生活時間に占める割合が多くなりすぎないように日数、時間と時間帯等を考慮して学習塾に通 うことが必要となってくる。. 7.部活動所属状況について. 部活動所属状況について図6に示すとおり「部活動に所属している」者は、都市部では1,430名 (79.8%)、農漁村部では555名(84.7%)、「部活動に所属していない」者は、都市部では、362名 (20.2%)、農漁村部では100名(15.3%)であり、農漁村部の中学生が部活動の所属が有意に高率 であった(P<0.01)。. 都市部と農漁村部の部活動所属状況の違いは、通塾状況による違いが一因になっているものと 考えられる。. −45−.

(7) 【日本道隆 三浦裕 富田征夫 鈴木一央 中村正道 片岡繁. 都市部. n=1,792. 農漁村部. n= 655. 0%. 20%. 40%. 60%. 80%. 100%. X2=7.626. ロ所属 国非所属. Pく0.01. 図6 部活動所属状況 8.運動習慣について. 体育授業時以外の運動習慣について、「よくする」者は、都市部では958名(53.4%)、農漁村 部では326名(49.8%)であり、「ときどきする」者は、都市部では578名(32.3%)、農漁村部では 224名(34.2%)であり、「はとんどしない」者は、都市部では256名(14.3%)、農漁村部では105 名(16.0%)であり、都市部と農漁村部に有意な差はみられなかった。 部活動所属状況について、大別すると文化系部活動、運動系部活動に分けられるが、両者とも 身体的、精神的発育発達に寄与するところが大きく、中学生の時期は部活動所属が特に望まれる。 運動習慣について、中学生からの習慣が定着すると生涯スポーツの観点からも望ましいと考え られる。健康に大きな影響力をもつ運動は、睡眠、食事にも影響する。. 9.自分の体重観について 自分の体重について図7に示すとおり「重すぎると思っている」者は、都市部では647名 (36.1%)、農漁村部では254名(38.8%)であり、「ちょうどいいと思っている」者は、都市部で は925名(5l.6%)、農漁村部では347名(53.0%)であり、「軽すぎると思っている」者は、都市部 では220名(12.3%)、農漁村部では54名(8.2%)であり、都市部が有意に高率であった(P<0.01)。 自分の体重について適切に把握することが、健康管理の第〝一歩と考えられる。. 都市部. n=1,792. n= 655. 農漁村部. 0%. 20%. 40%. 60%. 80%. 100% x2=8.068. 口重すぎる 田丁度いい 臼軽すぎる. p<0・05. 図7 体重観. 10.生活の規則性、自由時間、多忙度について 生活の規則性について「規則正しい生活をしている」者は、都市部では312名(17.4%)、農漁 村部では127名(19.4%)であり、「ときどき不規則な生活をしている」者は、都市部では1,192名 (66.5%)、農漁村部では422名(64.4%)であり、「不規則な生活をしている」者は、都市部では 288名(16.1%)、農漁村部では106名(16.2%)であり、都市部と農漁村部の中学生に有意な差は みられなかった。. ー46−.

(8) 中学生のライフスタイルと健康に関する研究. 自由時間について図8に示すとおり「1時間未満である」者は、都市部では141名(7.9%)、農 漁村部では31名(4.7%)であり、「1時間以上2時間未満である」者は、都市部では451名(25.2%)、 農漁村部では131名(20.0%)であり、「2時間以上3時間未満である」者は、都市部では491名 (27.4%)、農漁村部では153名(23.4%)であり、「3時間以上である」者は、都市部では709名 (39.5%)、農漁村部では340名(51.9%)であり、「1時間未満である」者が都市部に(P<0.01)、 「3時間以上である」者は農漁村部が有意に高率であった(P<0.001)。 都市部と農漁村部との生活環境や社会環境の違いが、自由時間に大きく影響しているものと考 えられる。. 都市部. n=1,792. n= 655. 農漁村部. 0%. 20%. 40%. 60%. 80% 100% X2=32・119. 臼∼1時間 田1∼2時間 田2∼3時間 臼3時間∼. P<0.001. 図8 自由時間 多忙度について「いつも大変忙しいと感じている」者は、都市部では457名(25.5%)、農漁村 部では151名(23.1%)であり、「時々忙しいと感じている」者は、都市部では1,182名(66.0%)、. 農漁村部では434名(66.2%)であり、「暇で退屈であると感じている」者は、都市部では153名 (8.5%)、農漁村部では70名(10.7%)であり、都市部と農漁村部の中学生に有意な差はみられな かった。. 11.家庭及び学校生活の楽しさについて 家庭生活について「いつも楽しいと感じている」者は、都市部では830名(46.3%)、農漁村部 では332名(50.7%)であり、「ときどき楽しいと感じている」者は、都市部では770名(43.0%)、 農漁村部では261名(39.8%)であり、「楽しくないと感じている」者は、都市部では192名(10.7%)、 農漁村部では62名(9.5%)であり、都市部と農漁村部の中学生に有意な差はみられなかった。 学校生括について「いつも楽しいと感じている」者は、都市部では845名(47.2%)、農漁村部で は317名(48.4%)であり、「時々楽しいと感じている」者は、都市部では754名(42.1%)、農漁村 部では274名(41.8%)であり、「楽しくないと感じている」者は、都市部では193名(10.7%)、農 漁村部では64名(9.8%)であり、家庭生活と同様に、都市部と農漁村部の中学生に有意な差はみ られなかった。. 12.相談できる友人について. 相談できる友人について「たくさんいる」者は、都市部では616名(34.4%)、農漁村部では216. 名(33.0%)であり、「少しいる」者は、都市部では939名(52.4%)、農漁村部では365名(55.7%) であり、「ほとんどいない」者は、都市部では237名(13.2%)、農漁村部では74名(11.3%)であ. り、都市部と農漁村部の中学生に有意な差がみられなかった。 13.異性への関心について. −47−.

(9) 山本道隆 三浦裕 富田征夫 鈴木一央 中村正道 片岡繁. 異性への関心について図9に示すとおり「関心がある」者は、都市部では600名(33.5%)、農 漁村部では264名(40.3%)であり、「関心がない」者は、都市部では306名(17.1%)、農漁村部で は86名(13.1%)であり、「関心があるかないかわからない」者は、都市部では886名(49.4%)、 農漁村部では305名(46.6%)であり、都市部より農漁村部の中学生に異性への関心が有意に高率 であった(P<0.01)。 都市部より農漁村部において幼少期からの密接な人間関係が一因と考えられる。. 都市部. n=1,792. n= 655. 農漁村部. 0%. 20%. 40%. 60%. 80%. 100% x2=11.803. 日あり 貫なし 田わからない. p<0.01. 図9 異性への関心度. 14.親子の会話、先生への相談について. 親子の会話について「よくする」者は、都市部では1,177名(65.7%)、農漁村部では444名 (67.8%)であり、「時々する」者は、都市部では497名(27.7%)、農漁村部では174名(26.6%) であり、「ほとんどしない」者は、都市部では118名(6.6%)、農漁村部では37名(5.6%)であり、 都市部と農漁村部の中学生に有意な差はみられなかった。 先生への相談について「よくする」者は、都市部では49名(2.7%)、農漁村部では22名(3.4%) であり、「時々する」者は、都市部では346名(19.3%)、農漁村部では149名(22.7%)であり、 「ほとんどしない」者は、都市部ではl,397名(78.0%)、農漁村部では484名(73.9%)であり、 都市部と農漁村部の中学生に有意な差はみられなかった。 15.テレビ視聴、パソコンの使用について テレビ視聴、パソコンの使用について「毎日する」者は、都市部では527名(29.4%)、農漁村 部では、177名(27.0%)であり、「時々する」者は、都市部では901名(50,3%)、農漁村部では 335名(51.2%)であり、「ほとんどしない」者は、都市部では364名(20.3%)、農漁村部では143 名(21.8%)であり、都市部と農漁村部の中学生には有意な差はみられなかった。 都市部と農漁村部にパソコンの所有率に差がないものと考えられ、テレビ視聴、パソコンの使 用について、就寝時刻に影響を及ぼす原因の一つと考えられ、目の健康特に視力低下の原因とな ると考えられる。特に携帯電話による会話、携帯電話。パソコンを利用したメールの交換が、生. 活の規則性や自由時間にも影響を及ぼし、就寝時刻また、今まで顔を見ながらの会話が、携帯電 話の普及により、家庭。学校での会話にも少なからず影響を与え、携帯電話による会話へと変化 していることが人間関係にも影響していると考えられる。生活の規則性を保ち、適切な一日の視 聴時間、パソコンの使用時問も考慮しなければならない。. 16.現在及び将来の健康状態について. ー48−.

(10) 中学生のライフスタイルと健康に関する研究. 現在の自覚的健康状態について図10に示すとおり「大変健康であると考えている」者は、都市 部では474名(26.5%)、農漁村部では158名(24.1%)、「健康であると考えている」者は、都市部 では1,026名(57.2%)、農漁村部では407名(62.1%)、「あまり健康ではないと考えている」者は、 都市部では238名(13.3%)、農漁村部では83名(12.7%)、「病気がちで健康ではないと考えてい る」者は、都市部では54名(3.0%)、農漁村部では7名(1.1%)であり、「病気がちで健康では ないと考える」者は都市部に有意に多くみられた(P<0.01)。. 都市部と農漁村部との違いは、就寝時刻が都市部の中学生に遅い時刻に就寝する傾向がみられ、 このことが自覚的健康状態に影響を与える一因と考えられる。. 都市部. 農漁村部 0%. 20%. 60%. 40%. ・O. n=1,792. 1.1. n= 655. 80% 100%. X2=10.373 P<0.05. 団大変健康である□健康である田あまり健康でない田病気がち. 図10 現在の健康状態 将来の健康状態について都市部では「今よりもっと健康になりたいと考えている」者は716名 (40.0%)、農漁村部では249名(38.0%)、「将来も今の健康状態を保持したいと考えている」者 は都市部では683名(38.1%)、農漁村部では238名(36.4%)、「将来の健康状態について考えたこ とがない・関心がない」者は都市部では393名(21.9%)、農漁村部では168名(25.6%)であり、 都市部と農漁村部の中学生に有意な差はみられなかった。 現在の自覚的健康状態について「あまり健康でないと考えている・病気がちで健康でないと考 えている」者の割合は、都市部では6人に1人であり、農漁村部では7人に1人であった。 発育・発達期にある中学生の時期は成人への移行期であり、成人になってからの健康状態を大 きく左右することも考えられるため、できる限り健康状態を保ち、増進することが必要である。 将来の健康状態について「将来の健康状態について考えたことがない・関心がない」者の割合 は、都市部では5人に1人、農漁村部では4人に1人であった。中学生の時期から将来の健康に ついて関JL、をもち、いわゆる「健康を意識する年代」になってから意識するよりも中学生の時期 から意識し、健康行動がとれることがこれからの健康状態に大きく影響すると考える。 家庭や学校での保健教育、保健指導、健康管理等の基本的生活習慣の確立や定着を目標とした 教育の実践が重要な課題である。. Ⅳ.要 約. 1.都市部は農漁村部に比べて、11時以降の就寝、朝食摂取者、夕食摂取者、清涼飲料水を 時々飲用する者、通塾者、自分の体重が軽すぎると思っている者、自由時間が1時間未満の 割合が高率であった。. ー49−.

(11) 山本道隆 三浦裕. 富田征夫 鈴木一央 中村正道 片岡繁. 2‘農漁村部は都市部に比べて、部活動所属者、異性への関心、自由時間を3時間以上有する者 の割合が高率であった。. 3■ 現在の自覚的健康状態について病気がちで健康でないと考えている者は、都市部に有意に 多くみられた。. 4・都市部と農漁村部に差がない項目は、食べ物の好き嫌い、間食摂取、運動習慣、生活の規 則性、多忙度、家庭生活、学校生活、相談できる友人、親子の会話、先生への相談、テレビ 視聴、パソコンの使用、将来の健康状態についてであった。. 付 記. 結果の一部は第4回日本スポーツ整復療法学会(2002年10月)において発表したことを付記す る。. Ⅴ.引用。参考文献 1)財団法人 厚生統計協会編 国民衛生の動向・厚生の指標 臨時増刊(2002)第49巻第9 号 p48 表3大死因別死亡数・死亡率(人口10万対)と死亡総数に対する割合の年次推移 p388 第6表 死亡数・死亡率(人口10万対)、主要死因。年次別. 2)伊熊克己他(2000)ライフスタイルと健康に関する研究¶教職員の生活の規則性,栄養,体 重観,多忙度,体調変化,ストレスと自覚症状について− スポーツ整復療法学研究 第2巻・第 】号pp15−26 3)中村正道他(2000)ライフスタイルと健康に関する研究(その1)一高校生の健康観と自 覚症状について 鵬 スポーツ整復療法学研究 第2巻。第2号 plll研究発表叫26. 4)田中三栄子他(2000)ライフスタイルと健康に関する研究(その2)…高校生の睡眠、食 事、飲酒。喫煙。運動習慣と自覚症状について− スポーツ整復療法学研究 第2巻。第2号 pl12 研究発表劃 27 5)秋野禎見他(2000)ライフスタイルと健康に関する研究(その3)一山高校生の体重観、ス トレス、多忙度、生活の規則性、家庭。学校の満足度と自覚症状について− スボ←ツ整復療. 法学研究 第2巻・第2号 pl13 研究発表−28 6)伊熊克己他(2001)ライフスタイルと健康に関する研究(その1)鵬高校生と大学生の健 康観と自覚症状の比較について− スポーツ整復療法学研究 第3巻。第2号 p97 研究発表 −06. 7)秋野禎見他(2001)ライフスタイルと健康に関する研究(その2)一高校生と大学生の体 重観、ストレス、生活の規則性、日常生活の満足度、多忙度の比較について一 スポーツ整復. 療法学研究 第3巻・第2号 p98 研究発表−07 8)田中三栄子他(2001)ライフスタイルと健康に関する研究(その3)一高校生と大学生の 睡眠時間、食生活、飲酒。運動。喫煙習慣の比較について鵬スポ←ツ整復療法学研究 第3巻。. 第2号 p99 研究発表−08 9)田中三栄子他(2002)ライフスタイルと健康に関する研究w大学。短大教職員の健康観、 生活観と自覚症状について− スポーツ整復療法学研究 第4巻。第1号 pp9−17 10)山本道隆他(2002)中学生のライフスタイルと健康に関する研究(その1)−中学生のラ. −50−.

(12) 中学生のライフスタイルと健康に関する研究. イフスタイルの都市部と農漁村部との比較− スポーツ整復療法学研究 第4巻・第2号 p128. 11)富田征夫他(2002)中学生のライフスタイルと健康に関する研究(その2)−健康に関 する自覚症状の都市部と農漁村部との比較− スポーツ整復療法学研究 第4巻・第2号 p129. 12)木村みかさ他(1986)習慣的な身体運動が中高年男子の血清脂質に及ぼす影響について 日本公衆衛生学雑誌 33(1)pp29−37 13)田中健次郎他(1995)中年ジョガーの形態値、血液性状、血圧に関する研究 教育医学. 42(8)pp543−541 14)北村明彦他(1996)地域、職域におけるアルコール摂取と身体所見との関連についての 疫学的検討 日本公衆衛生学雑誌 43(2)pp86−101. 15)北村明彦他(1996)地域、職域におけるアルコール摂取状況の推移についての疫学的検 討 日本公衆衛生学雑誌 43(2)pp142−152. 16)前田清他(1995)肥満度の変化による血圧、生化学検査への影響 日本公衆衛生学雑誌. 42(8)pp534−541 17)山崎富浩他(1996)若年男子を中心とした職域集団における生活習慣、作業姿勢、およ び職種がBMI変化割合に与える影響 日本公衆衛生雑誌 43(2)pp86−101. 18)大国真彦(1996)学童期の成人病予防としての食と教育 教育と医学 44巻 第1号 pp25 ̄27. 19)門田新一郎他(2002)女子学生の健康意識及び排便回数とライフスタイルの関連につい. て 学校保健研究 44巻 第1号 pp3−13 20)門田新一郎(2002)大学生の食物摂取頻度に及ぼすライフスタイルの影響について∼数 量化Ⅱ類による検討∼ 学校保健研究 44巻 第4号 pp328−337 21)高倉実他(2002)沖縄県と佐賀県の高校生における精神的健康とライフスタイルに関す る研究 学校保健研究 44巻 第3号 pp229−238 22)MainichiINTERACTIVE 毎日中学生新聞(2002)夜のコンビニ要注意 中学生を睡眠不 足に一高知大チーム http://www.mainichi.cojp/edu/maichu/news/2002/07/04小01.htm1. 23)文部省はじめて塾を認める(2)過度の学習塾通いをなくし、子どもたちの「生きる力」 をはぐくむ. a.学習塾通いの実態と子どもたちへの影響 http://www3.ocn.nejp/∼juku/monbusyou.htm. −51−.

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参照

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