遠隔キャンパス間交流と院生間ネットワークを構築する合同合宿演習
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(3) 龍 島 秀 広 ●5月15日(土). ●5月16日(日). 午前 各キヤンパス出発. 7:00 起床. 13:30 ホテル到着. 7:30 朝食. 14:00 合宿ゼミ開会式(場所:大研修室). 8:30 現職・ストレート別交流会. 14:30 全体交流会(場所:大研修室). (場所:大研修室). 16:00 学年別交流会(場所:大研修室). 9:45 合宿ゼミ閉会式(場所:大研修室). 17:30 風呂,夕食. 10:00 チェックアウトー各キヤンパス出発. 20:00 小グループ交流会(場所:各部屋) 21:30 懇親会(場所:大研修室) 23:00 就寝. 2 ゼミの記轟(初日) (1)序 章(出発!). 5月15日(土)午前、札幌(晴れ、12℃)、旭川(快晴、10℃)、釧路(曇り、7℃)北海道の春 の清々しい空気の中、各キヤンパスからバスで会場の「十勝川 はにゆうの宿」へ向かった。道中、 バスの中でどのような会話が交わされたものか不詳なるも、昼食を一緒に食べたことも含め、この 出発の時から 〈きょうえん〉 は始まった。到着時、現地は、快晴、17℃。 (2)開会式&全体交流. 2階「大研修室」において、「開会式」∼〈院生代表の挨拶、大学院長の挨拶、各係からの諸連絡〉。 この100畳近くあり、舞台までついた畳敷きの大広間「大研修室」が、以後、今回のメイン会場となっ た。合宿ゼミ中、夜も遅くまで自由に使わせてもらえたことが、階下で就寝しようとした院生には. 少々迷惑だったようだが、とてもよかったように思う。会場の方々に感謝。 全体交流は、札幌校総務係の田津裕子、辻芳恵の両院生(Ml)指導の許、エンカウンターから 始まった。双方向テレビで見知ってはいるものの実物とは初顔合わせのメンバーということを考え るなら、出だし、出会い、は極めて重要である。担任する学級の子ども達とのはじめての出会いの. 重要さと重なることだろう。今回の 〈(∋自己紹介カードを基に持ち主を捜すゲーム、(釘小グループ. による自己紹介&他己紹介、③何でもバスケット、④誕生日ラインづくり〉 というラインナップは よかった。. (3)学年別交流会(テーマ:職員室の常識は世間の非常識け) 〈4人1組の小グループ〉 で〈必ず現職とストレートが混ざるようにグルーピング〉 し、〈話し やすい雰囲気づくりができるようにしました〉 ∼テーマ設定の巧みさとこの心憎い工夫が、〈討論 後の発表では、現職教員が現場にいるからこそ意識したことがないためにハツとさせられたことや、 ストレートが疑問に思っていた教師の行動に隠された意図や意味づけなどの発見が多々報告されま した〉 という成果を生み出した。 (4)小グループ交流会(テーマ:教員の道徳性). 〈各部屋で同室のメンバーと、やわらかく、発言しやすい雰囲気の中で話し合うことで、より活 発な意見交流がなされることを期待して行いました〉 ∼ここにもちゃんとした意図と工夫がある。. その結果、〈意図していたとおり、非常に発言しやすい雰囲気になっていた〉 が、〈テーマの解釈に ついては、やはり各部屋とも苦戦していた〉ものの各部屋とも〈巧く討論を広げてくれたおかげで、. 80.
(4) 遠隔キャンパス間交流と院生間ネットワークを構築する合同合宿演習. 最後の発表会もなかなかいい雰囲気で進めることができました〉。 (5)メイン・イベント(懇親会). 〈1日の議論の締めくくりとなる熱い饗宴〉、〈全員が畳に座り、コップ片手に交流〉 し、 ・〈ストレートマスターは話を聞くことで、漠然と措いていた自分の教育観の構成要素を確認す ることが出来〉. ・〈現職の先生方は若いストレートマスターや教授に、自分の実践を通した教育観を語ることで、 更に自分の教育観を明確にすることが出来〉 ・〈教授陣は普段講義では語ることの出来ない自分の考えを話すことで、院生との相互理解が生 まれていました〉. ・〈各分校の有志が出し物を披露してくださいました。個性溢れる内容に大盛り上がり〉 この懇親会、乾杯の後は、完全にフリートークだったのだが、議論の輪がいくつもできて、各々 大いに盛り上がっていた。これぞ「新しい“饗宴”(symposion)」の開始としてふさわしい姿だった。 このような合宿の場合、多くは夕食∼宴会の流れとなる。しかし、今回の合宿ゼミでは、飲酒禁 止の夕食をはさんで、「学年別交流会」「小グループ交流会」が設定され、その後に「懇親会」となっ ている。これは、集まった者たちが、互いに話す・聞くことができる時間を長く取りたかったため である。この設定は、前記したエンカウンターによる「全体交流」から始まる流れの中で、短時間 に多くの深い交流と多様な意見交換を可能にしたと思う。長い討論時間に、少々、疲れた人もいた ようだが。. 3 ゼミの記鐘(2日目) (「朝食」の記憶がないが、間違いなくあったのだろう) (1)現職・ストレート別交流会 (テーマ:大学院生活における個人の課題設定または解決に向けて). 現職、ストレートに別れて、MlとM2の交流である。〈教職大学院に入学して1ケ月足らずの Mlにとって研究や実習における個人の課題を明確にすることが〉 難しい時期に、〈先輩の事例研 究や実践内容を詳しく〉聞けたことは、〈今後の個人の研究内容の具体化に役立〉った。〈M2にとっ. ても、今、自分の取り組んでいる課題の解決(MOBの作成)に向けての自分の取り組みを説明す ることによって、より自分の研究の内容や方向性が明確になった〉 ∼など、極めて実践的、現実的 な交流になっていた。前日の「きょうえん」さめやらぬ中で、明日からの実践、研究に向けた新た な決意と意欲が静かに感じられた。 (2)閉会式. 〈合宿ゼミの締めくくりとして、閉会式が行われました。学生代表挨拶では「第一回目というこ. とで準備等至らない点はあったが、みなさんが暖かく見守って下さったので無事日程を終えられ た。」と田津さん(札幌校)。その後、榊先生(旭川校)と赤田先生(釧路校)に二日間のご講評を 頂き、この合宿ゼミが大変有意義であったことを再確認しました〉 午前9時45分の閉会式とは、ずいぶん早い。しかし、この時間に終わっても、札幌校の場合、帰 校したのは、午後4時を過ぎていた。昼食に、バス中で、途中の休憩の売店で、たっぷり交流の時 間が取れたということでもある。. 81.
(5) 龍 島 秀 広. 4 アンケート結果 報告書に掲載のアンケート結果では、. ・宿の満足度(5段階評価で4,5が)… ‥ ・交流会の満足度(同上)… … …. ・合宿全体の満足度(同上)… … …. 91% ・75%. 82%. と、いずれも高い満足度を得ている。自由記述では、 ・「宿」について. 「安くてよかった。大学からの補助が助かった。ご飯・風呂があってこの値段は安い。(大多数)」「宴 会場が朝まで使えてよかった」「3キャンパスが集まるにはちょうどよい広さだった」「活発に交流 することができる環境にあった」「遠かった。バス移動が大変。もう少し近い場所を希望」「宴会場. の音が朝まで響いて寝られなかったため、部屋の配置を考えてほしい」他 ・「交流会」について 「教員を志し大学院で学ぶ学生として興味のある課題設定だったと思います」「くだけたテーマで 普段は聞けない話が聞けてよかった」「ストレートマスターの疑問を聞いて自らを見つめ直すきっ かけになった」「双方向では感じ取れなかったその方の人柄を感じ取ることができ有意義だった」「グ. ループ交流の人数もよく、話しやすい」「テーマが大きすぎて話し合いが進まなかった。テーマの 精選が絶対必要だ。せっかく現職の先生がいらっしゃるので、もっと具体的に話せるテーマを選ぶ べき。(多数)」「テーマは3分校みんなで決めたかった。テーマは事前アンケートを取るとよい」他 ・「合宿全体」について. 「他キャンパスと交流できてよかった。合宿での顔をつきあわせた関係を作ることで、今後の講義 の際での討論によい影響を与えると思います。(大多数)」「視野が広がった」「いつもは画面ごしで しか話せない教官の方々とじっくりお話ができ、大変楽しかった」「(企画・運営の)Mlのみんな に感謝。(多数)」「M2との交流が大変勉強になった」「MOBの課題の着眼点を考えられた。研究テー マ設定に向けてのヒントが得られた」「もっと自由な時間がほしい」「若いふりをして夜の部を頑張っ てしまった自分に反省」「時期が5月でよかったのか、検討。現職は7,8月の夏季休業時期を希望。 「次の日、勤務かあ∼早いなあ」というのが正直なところ…」「時間・空間・人間の三次元での関 わりができたのが何よりの成果」他. 5 あとがき 今回の合宿ゼミのようなイベントを開催するためには、多くの人々の「つながり」が必要になる。. 本文中に記載した以外にも、裏方で最も気を使う会計(主担当の札幌校ではMlの須田祐右、宮崎芙 有紀)をはじめとして、各キヤンパスで係りを担当した院生、バス運転、大学事務、宿舎の方々、年 齢を顧みず深夜まで頑張った院の教員などと、皆がつながることでイベントが形成された。この経験 を全ての関係者が次の実践に生かして欲しいと願う。. 抄録を作るにあたり、報告書を読みなおし驚いたことがある。福井院長の巻頭言「新しい“饗宴” (symposion)の誕生」と巻末の渡部英昭先生の「合宿ゼミの総括 にかえて」が、見事に対をなし ている。渡部先生は 〈やはり本を読むことが一番です〉 と記していたのだ。「きょうえん」からエネ ルギーを得∼座して知識を吸収する、これぞ、教職大学院のめざす実践と研究の往還だ。. 82.
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