学歴水準の地域格差
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(2) . . 北海道教育大学紀要 (第1部C) 第40巻 第1号. 平成元年10月. ido Un Journalof Hokka iver i ty ofEducat ion (Sec i s t l on I C) Vo .40 .l , No. octobe r ,1989. 学歴水準の地域格差. ・. 内. 透. わが国における教育水準は国際的に高い位置 にあるといわれている しかし 教育水準の「高さ 」 . , は, 必ずしもわが国のすべての地域に普遍 的に当てはまるものではない 教育水準に は少なからぬ . 地域格差が存在していることも事実である . ところが, 教育水準の地域格差という問題は, 従来 社会科学の分野において必 ずしも十分に検 , 討さ れて こ な か っ た.. 本来これらの 問題に正面から取り組むべき 「地域社会と教育」 に関する教育社会学的研究の場合 , とりわけそうした傾向が強かった. 従来の 「地域社会と教育」 に関する教育社会学的研究は特定の 地域社会を対象と したイ ンテンシブな実証研究 に傾斜し 「地域社会と教育」のマクロな関連構造の , 1 ) 解明 に 十 分 に 取 り 組 ん で こ な か っ た と い っ て よ い{ .. 教育社会学のなかでは, これらの問題は, むしろ, いわゆる 「教育地図」 に関する研究( 2 )や高校・ 3 )の中で検討されてきた にす ぎなかった しかし それらの研究の場 大学進学率の規定要因の研究{ . , 合, 教育水準の地域格差を問題にする際, 地域社会の単位が都道府県のレベ ルにとどまっ ており , 本格的な教育水準の地域格差の構造を検討 するという点からいつて大きな問題が残さ れている ま . た,.これらの研究では主と して教育水準の地域格差が何によう ・てもたらされているのかという点を 統計的な相関分析によ って検討しており, その前提としての教育水準の地域格差そのものの構造を 詳細に検討したものはほとんどない. 一方, マクロな地域構造分析や地域的不均等発展 に関する研究を一つの領域として有している経 4 )や地域社会学( 5 )についてみると 地域社 済地理学( ・会の経済的な側面や人口等の基礎的な側面が主 , と.して問題とさ れ,教育水準に関する地域格差の問題は十分に検討されてこなかったといっ てよい . いいかえれば, これらの分野では, 教育水準のあり方を含めて いわゆる「ゾチアール」な領域( 6 )に , 関する地域格差・地域的不均等発展の構造についてはほとん ど注意が払われてこなかっ たといえる . そこには, 教育水準な どの 「ゾチアール」 な領域は地域社会の経済的な側面や基礎的構造に全面的 に規定され, 基礎的経済的側面を解明すれば 「ゾチアール」 な領域の問題は自動的に解明さ れると いう,.いわば 「経済÷ 元論」 的発想が存して いると考えられる たしかに 地域社会 の 基礎的経済 . , 的側面の重要性を軽視することはできな いが, それだけ では説明しえぬ事態が存在することも事実 で, その意味において, 「ゾチ アール」 な領域の独自 性もまた重視する必要がある . そこで, 本稿では, これらの点をふまえ, 教育水準 の地域格差の一端である 学歴水準の地域格 , 差構造をマクロな統計分析を通して 明らかにすることを課題とする それは 一方で 従来の教育 , . , 社会学, とりわけ 「地域社会と教育」 研究において軽視さ れていた地域社会と教育の関連につ いて のマクロな構造分析を行 い, 他方で, 「ゾチアー ル」な領域にかかわる指標の検討を通して 経済地 , 11. ・ ノ ′. ′ r 、‘・ ..● . ・. . ● ● . ●● . ・ .・ ● ●」 . ・. 序章 課題と方法.
(3) . 小 内. 透. 理学や地域社会学におけるマクロな地域社会研究を深化させたいと考えたからである. その際, 本稿では, かかる課題にア プロ ÷チするにあた って, 次の方法を用いる. 第一 に, 学歴水準の 地域格差を検討する際, 都道府県を単位として分析するだけでなく, 市町村, 7 )を単位とする分析をも行っ た.このうち,市町村を単位 さらに独自の方法で設定した地域社会類型( として検討したのは, 現段階においては, 学歴水準の 地域格差は都道府県間において存在するだけ でなく, それ以上に市町村間の格差がより 大きく存在していると考えたからであり, 地域社会類型 を単位として分析 したのは,それ自体基礎的経 済的側面の不均等発展 を体現する地域社会類型の「ゾ チアール」 な側面のあり方を検 討しようと考えたからである. 15歳以上人口に占める高等教育修了者比率」を用い 第二に, 学歴水準の 指標として, 本稿では, 「 「 「 た, ただし, 15歳以上 人口」 のうち 在学者」 は除外し, 学歴の確定した者のみを母集団とした. 具体的には, 国勢調 査において10年毎に 実施さ れる国民の 教育程度に関する調 査結果にもと づい 「卒業者 「短大・高専」+ 「大学・大学院」 )÷ ( て, 「15歳以 上人口に占める高等教育修了者比率」= ( 00という形で算出した. )×1 総数」+ 「未就学者」 第三に, 学歴水準の地域格差をみる際, 男女別・年齢別の検討や時系列的変化についての分析も 行, った. ただし, 年齢別の検討は データが明らかにさ れている1980年に限定 している. また, 時系 980年の データを用いた. 時系 960年, 1970年, 1 列的変化についての分析は比較分析に耐えうる1 960年に設定 したのは,それ以前の国勢調 査においても教育程度の調査 が 列的変化の分析の基点を1 960年以降 とまっ たく異なるためである, 行われている が, データの表章が1. 第ー章. 学歴水準の都道府県間格差. 1 ( ) わが国における国民の 学歴水準は, 戦後確実に上昇してきている.15歳以上の国民の ,うち高 70年に 等教育を修了 した者の割合 (高等教育修了者比率) は, .1960年に5.64%であっ たものが19 22% 男の場合 7倍も増加 している. 98 0年には15.07%へと変化し, 20 9.26%, 1 , 9. ,年の間に約2. 980年にかけて2.1倍化し 1 980年) と1960年から1 →19 1970年)・ ( 1 96 0年) →13,36% ( ・ , .38% ( 2. 4 0%→ 女は男より常に低い水準に と どまっているものの, 同じ時期に4.63倍も 上 昇している ( 5.50% 一 11.10%).. それでは, こうした全体的な高等教育 修了者比率の 上昇の中で, 学歴水準の 地域格差のあり方は どの様に変化してきたのであろうか, この点を, まず, 都道府県間における ・学歴水準の地域格差の 8 ) 推 移 か ら み て い こ う{ .. 15歳以上人口に占める高等教育修了者比率」を指標とした, 表1は,この点を明 らかにするため,「 9 )(=標 都道府県間における格差係数=変動係数( 表1 都道府県間における格差係数の推移 準偏差÷単純平均) の推移 を総数・男・女別にみ た も の で あ る. ・こ こ か ら, 総 数 ・ 男 ・ 女・と も, 1960~198o 年 に か け 格 差 係 数 が 減 少 し, 都 道 府 県 間 に お ける 高等 教 育 修了 者 比 率の 地域 格 差 は 全 体 と して 縮 小 し て き て い る こ と が わ か る. しか し, 男 ・ 女 を 比 較 す る と, 男 よ り 女 の 格 差 係 数 の 減 少 の 方 が 大 き く,1960 年 に お い て 女 の 方 が 大 き か っ た 格 差 係 数 が 1980 年 に は 逆 転 し,男 の 12. 総数 総数. 男 女. 1960年. 1970年. 1980年. 0.49 0.47. 0.40 0.40. 0.50. 0.38. 0 o.33 0.34 0.32. 注)1.「格差係数」=標準偏差÷平均値 2 表2の注も参照のこと,. . 資料:総理府統計局 「国勢調査報告」各年版ょり作成.・.
(4) . 学歴水準の地域格差. 方が大きくなるに至っ ている(男:0 2 ) .34 , 女:0.3 . したがって, 全体的な学歴水準格差の縮小傾 向は男女ともに進ん でいるものの, とりわけ女にお いて大きく進展し 現段階においては 女の方 , , が男よ り格差が小さくなっ ていることが明らかになる 女の学歴水準の急速な上昇は 学歴水準の . , 都道府県間格差の大幅な縮小を伴っ ていたといってよい .. 2 ( ) こう した格差 縮小傾向をより 具体的に それぞれの都道府 県の相対的位置 の変化からみた場 合, いかなる特徴が見いだせるのであろうか . 表2は, この点を明らかにするために, 男女合わせた高等教育修了者比率の全国値を基準とする 各都道府県の相対的位置の変化をみたものである . ここから, まず, 1 960年をみると, 高等教育修了者比率が全 国値以上を示す都道 府県 (= 「高学 歴」 都道府県) は東京, 神奈川, 京都, 大阪, 千葉, 兵庫とわずか6都府 県しかなく しかもこれ , らはすべて首都 圏およ び近畿圏に限られている このうち とくに東京は全 国値の2倍以上の水準 , . に達し, 高等教育修了者比率の圧倒的な高さを示 している これに対し 全国値未満 の道県は全国 . , 表2 高等教育修了者比率の全国平均に対する各都道府県の格差段階の推移 -- 総数 -7 5%~. -5 0%~-25%未. -5 0%末 1 96 0年 青森. -25%~0%末. 0%~ 25%~ 50%~ 75%~ 1 0 0%以上 25% 50% 75% 100%. 北海道, 岩手, 秋田, 山形, 福島, 宮城, 埼玉, 愛 千葉 , 茨城, 栃木, 群馬, 新潟, 富山, 知, 奈良 広島 兵庫 , , 石川, 福井, 山梨, 長野, 岐阜, 山口, 福岡 静岡, 三重, 滋賀, 和歌山, 鳥取, 島根, 岡山, 徳島, 香川, 愛媛, 高知, 佐賀, 長崎, 熊本, 大分,. 京都,. 神奈川. 東京. 神奈川. 東京. 大阪. 宮崎, 鹿児島 1970年. 青森, 秋田. 北海道, 岩手, 山形, 福島, 茨城, 宮城, 愛知, 岡 栃木, 群馬, 新潟, 富山, 石川, 山, 広島, 山口 , 福井, 山梨, 長野, 岐阜, 静岡, 福岡 . ゞ , 三重, 滋賀, 和歌山, 鳥取, 島根, 徳島, 香川, 愛媛, 高知, 佐賀, 長崎, 熊本, 大分, 宮崎, 鹿児島,. 埼玉, 千葉, 京都, 大阪, 兵庫,. 奈良. 沖縄 1 9 8 0年. 北海道, 青森, 岩手, 秋田, 山形, 福島, 茨城, 栃木, 群馬, 新潟, 福井, 長野, 岐阜, 三重, 和歌山, 鳥取, 島根, 徳島, 高知, 佐賀,, 長崎, 熊本, 大分, 宮崎, 鹿児島. 宮城, 富山, 石 川, 山梨, 静岡, 愛知, 滋賀, 岡 山, 山口, 香川, 愛媛,福岡,沖縄. 埼玉, 京都, 大阪,. 千葉,. 神奈川 東京. 奈良. 兵庫, 広島. 注) 1. ここでの 「高等教育修了者比率」 は1 5歳以上人口に占める高等教育 (= 「短大・高専」+ 「大学・大学院」 ) 修了者の割合を示している. ただし, 母集団から 「在学者」 は除いた. 「短大・高専」+ 「大学・大学院」 2. 具体的には,「高等教育修了者比率」= ( 「卒業者総数」+ 「未就学者」 )÷ ( )×1 0 0である. + 3.「卒業者総数」 は学校の種類 「不詳」 を含む. 4.「短大・高専」には旧制高校, 大学予科, 専門学校, 高等師範学校, 青年学校教員養成所 図書館職員養成所 高等逓信講習所本科 陸 , , , 軍士官学校, 海軍兵学校, 都道府県立農業講習所, 看護婦養成所を含む . 5.「未就学者」 とは 「在学したことのない人あるいは小学校を中途退学した人」 のことである . 6, 「高等教育修了者比率」(総数=男女計) の全国平均は,1 9 6 0年=5 6 4%,1 9 7 0年=9 2 6%,1 9 8 0年=1 5 0 7%である. , . . 7.1 9 6 0年は沖縄県を除く. 資料:総理府統計局 「国勢調査報告」 各年版より作成. 13.
(5) . 小 内. . 透. 2道県)●が全国値の-50%~-25%に位置して 3 値の半分未満の 青森を底 辺にして, そのほとん ど ( 9倍もの 2 13 いる. 高等教育修了者 比率の最も高い東京 ( .74%) の間には4. .54%) と最低の青森 ( 格差が生じている. ここから, 首都圏およ び近畿圏にある都府県とそれ以外の 道県の間に大きな格 差があること が明らかになる. 980年には全 980年になる と, 全国値以上の都府県は6か ら8→9となり, 1 しかし, 1970年→1 3 2 %~0%が1 国値の-50%未満の県が消滅している. しかも全国値未満の 道県のうち全国値の- 5 県と増加し, かつて主流であっ た-50%~-25%は25道県にまで減少している. 最高の学歴水準を 7.60%) との格差も3.58倍に縮まっ ている. こう して, 都道 27.23%) と最低の青森 ( 示す東京 (. 府県の相対的位置の変化からみても, 都道府県間における学歴水準の全体的な格差縮小傾向が明ら か に な る.. だが, 198 0年時点においても, 全国値以上の都府県は東京, 神奈川, 千葉, 奈良, 埼玉, 京都, 大阪, 兵庫,.広 島の9都府県のみであり, 広島を除き, すべて首都圏, 近畿圏のみに限定されてい 基本的な変化はみられないといっ てよい. る, . それゆえ, この点では, ところで, こう した傾向を男女別にみると, 両者の間に若干異なる点がみられる. 第 一に, 男の 場合, 全国値の-50%未満の都道府県が どの時期にも青森, 岩手, 秋田の東北 諸県に限られている 1970 1960年)や新潟( のに対 し, 女ではそれに該当する県は東北に一つもなく, むしろ宮崎, 鹿児島( 980 第二に 男では1 年) となっ ている. 学歴水準の 最も低 い県 が異なっているのである. しかも, , 0%未満に位置する 0%未満にと どまっ ているのに対し, 女の場合-5 年現在においても, 青森が「5 . 都道府県は全く存在しなくなっ ている」 女の場合, 極端に低い学歴 水準の都道府県は消滅している といってよい. 逆に, 第三に, 男の場合, 全国値以上の都府県は一 貫して首都圏, 近畿圏に限定さ れているのに対し, 女では首都圏, 近畿圏の他に, 愛知と広島が全国値を上回るようになっ ている. . したがっ て, ここから, 格差係数の 変化にみられた, 男以上に強い女の格差縮小傾向は, 都道府 県の相対的位置のあり方の中にも現われており, その結果, 現段階においては, 高い学歴水準の 都. 府県が 部に局限される傾向は女よりも男の 方に強くみられることが明 らかになった. 1 0 ( 3 ) いうまでもなく, 以上のような 全体的な格差縮小傾向は, 現時点における 年齢階梯別{)の学 980年現在の高等教育修了者比率の格差係数を年齢 歴水準のあり方にも同様に当てはまる. 事実,1 階梯別にみると, 総数・男・女とも年齢階梯が低下するにつ れて格差係数 がほ ぼ「貫して減少して 表3 年齢階梯別高等教育修了者比率の全国平均に対する格差段階別都道府県数 ,. 25歳 ~. 30歳~. 35歳 ~. 40歳 ~. 45歳 ~. 0歳~ 5. 55歳 ~. ( 1 9 8 0年)-- 総数. 60歳~. 65歳 ~. 0. 0. 0. 0. 2. 5. 4. 5. . 2. -50%~. 14. 20. 26. 30. 31. 28. 27. 26. 26. -25%~. 23. 18. 11. 9. 6. 6. 7. 7. 11. 6. 6. 4. 3. 3. 4. 5. 5. 2. 2. 3. 3. 3. 2. I. 0. -75%~. 0%~ 25%~. 7 2. 2. :. 50%~. I. I. 2. I. 0. 0. 0. 0. 75%~. 0. 0. 0. I. I. I. I. I. I. 100%~. 0. 0. 0. 0. I. I. I. I. I. 注) 注, 資料とも表2と同じ. 14.
(6) . . 学歴水準の地域格差 い る.. これに対し, 年齢が低下するにつ れて, 格差は縮小し, 一般的にみて ほとんどの国民が学校教 , 育を修了すると考え られる最も若 い年齢段階,すなわち25歳~30歳でみると 全国値以上の都府県 , は10都府県 (東京, 神奈川, 奈良, 埼玉, 千葉, 愛知, 京都 大阪 兵庫 広島)と増加し 全国 , , , , , 値の75%以上の県は皆無となって いる. しかも, 全国値未満の道県をみると 全国値の-75%未満 , の県が消滅し, 65歳以上で-50%~ー25%にあったモードが25歳~30歳では-25%~0% ( 23道 県) に移行している. また, 最高の学歴水準の東京 ( 44.44%) と最低の青森 ( 15.2 4%) の格差も ● ・ i て 2.91倍にまで縮ま1 っ きている‘ これらの傾向は, 男・女とも共通してみられ, 年齢段階が低下す るに伴い, 高等教育修了者比 率からみた各都道府県の相対的位置は確実に接近したものになっ てい る こ と が 明 ら か に な る.. しかし, どの年齢階梯においても全国値以上の都府県は8~11にすぎず 一部の都府県に限られ , ていることも事実である. しかも, それらの都道府 県は主として首都圏 近畿圏ないし中京 圏の三 , 大都市圏に限定されたままになっ ている それは総数・男・女にかかわりなく 最も格差が小さく . , なっ て いる2 5歳~3 0歳の場合にも共通して いる. したがって, ここから高等教育修了者比率の地域格差は年齢階梯の低 下とともに縮小してきて い るにもかかわらず, 全国値以上 の都府県は三大都市圏にある都府 県にほぼ固定化されている ことが 浮き彫りになる.. 第2章 学歴水準の市町村間格差 ( 1 ) 学歴水準の地域格差は都道府 県を単位としてみた場合, 歴史的にはたしかに縮小 傾向を示し ていた. にもかかわらず, , 現段階においても無視 できぬ形で存在して いることも事実であった だ . が, 同時に, 学歴水準の地域格差は, 市町村の間においても存在していることを忘れてはならない . そこで, いま, 市町村間における学歴水準の地域格差 の推移を 市町村間の格差係数からみてみ , る と, 1960 年 に お い て 総 数 ;0.70 , 男 :0.71 , 女 :0.68 で あ っ た も の が次 第 に 減 少 し, 1980 年 に は 1 1 ( ) 総 数 :0.57 , 男 :0.59 , 女 :0.55 と な っ て い る . こ こ か ら, 都 道 府 県 と 同 様, 「15 歳 以 上 人 口 に. 占める高等教育修了者比率」 の地域格差は確実に縮小してきていることが明らかになる しかし , . 第一に, 市町村間の地域格差の方が都道府県間の地域格差よりもつねに大きい点 しかも 第二に , , , 1 960年から1980年現在まで一貫して男 の方が女よりも大きな地域格差を有している点 で都道府県 とは異なる特質 を示している. ここに, 都道府県を単位にした分析にとどまらず 市町村を単位と , する分析を行う所以があるといえる. ( ) ところで,市町村を単位とした学歴水準の地域格差の特質は 「 2 , 15歳以上人口に占める高等教 育修了者・ 比率」 の全国値を基準とした 市町村の相対的位置の変化を検討すると より鮮明なものと , 15. .● ●. ● . . .●.・ . . ●. ● ,. ●. 1. しかも, 各都道府 県の相対的位置の変化からみても同様な傾向がみられる すなわち 表3のよ . , うに, 男女合わせて, 65歳以上では全国値以上の都府県が8都 府県(東京 神奈川 千葉 埼玉 , , , , . 京都, 大阪, 兵庫, 奈良) しか存在せず, 他方で, 全国値未満の道県のうち全国値の-25%~0% にあたる県は11しかない. そのうえ, 全国値未満の道県の半数以上( 26県)が-50%~-25%に位 置し,一50%未満の県も2県(青森, 沖縄)存在している ここにみら れる格差水準は 1960年の全 . , 体的な格差水準に匹敵するものである..
(7) . 小 ・内. ′透. 表4 高等教育修了者比率の全国平均に対する格差段階別市町村数の推移 -- 総数 市 町 村’ 数. 1960年 -75%末 -75% ~ -50%~. .. 1970年. 構 成 比 (%) 1960年. 1970年. 7.7 56.4 24.8. 11.3. 7.4. 53.I. 45.2. 23.8. 30.2. 6,I 1.9. 5.9. 9,4 3.6. 247. 371. 241. 1,807 796. 1,730 778. 1,474 984. -25%~. 196. 193. 309. 0%~. 61. 72. 118. 25%~. 24. 32. 58. 50%~. 20. 29. 33 -. 0.7 0.6. 75%~. 12. 15. 18. 100%~. 合 計. 1980年. 1980年. 37. 36. 21. 3,200. 3,256. 3,256. ,. 22. 0.3. 0.9 0.8 0.4. 0‘5. 1.I. 1.I. ,,0」6. 100.0. 100.0. 100.0. 1.7 1.0. ・それ以前に合併した・ ものは合算した. 9 8 0年ベースの市町村で, 注) 1. ここでの 「市町村」 は1 3区あわせて一つの 「市町村」 とした. 2, 特別区は2 3.1 9 6 0年は沖縄県を除く. 資料:表2と同じ.. な る.. ●. ,. ●. ●. ,. .. ; ・. 15歳以上人口 00市町村のうち「 すなわち, 表4の ごとく, 1960年時点では, 沖縄を除く 全国3,2 「 ) は総数で 市町村 に占める 高等教育修了者比率」 が全国値以上の水準を示す市町村 (= 高学歴」 」 154市町村 と全体の4.6%しかなく,95%以 上の市町村が全国値未満であり・ ,しかも,一75%~ 50% に市町村の過半数 が位置していた. かかる事態は1980年に 至っても, 基本的には変わらず, 依然と して一75%~-50%の市町村が最も多く, 全国値以上の市町村も7.4%,248市町村にとどまっ てい 41 980年現在, 最高の学歴 水準を示す市は東京都武蔵野市 ( る. ちなみに, 1 , 最低は秋田県 .61%) とは比べものにならぬ には 差がある 都道府県間の格差 3 7 5倍の格 で 皆瀬村( 1 . . .11%) , 両者の間 ほど大きな格差 があることが理解できる. .注意し ●なければならないことは, ほんのわずかしかない 「高学歴」 市町村が そのうえ, ここで, 0年まで一 960年か ら198 つねに一部の都府県に偏在 していることである, つ まり, 表5のように,1 . 「 . 総数でみた場合 市町村が集中し 近畿圏に 高学歴 貫 して, 三大都市圏, とりわけ首都圏と ・ 」 ,つ , ねに 「高学歴」 ,市町村の70%以上が 三大都市圏に集中しているのである. それ以外のほとん どの道 「 る. な .かには,,青森, 秋田, 県では, 高学歴」 市町村は一つか二つしかないという状況になっ てい● 山形, 福島, 群馬, 新潟, 福井, 岐阜, 和歌山, 鳥取, 島根, 高知のように, 「高学歴」市町村が皆 無の県も12県存在している. こう した 「高学歴」市町村の 三大都市圏への集中傾向は, つねに女よ りも男の方が著しくなっ ているのである. こう して, 市町村を単位と して学歴水準格差の推移をみた場合, ①都道府県の場合と同様, 全体 的な格差縮小傾向がみられること, ②三大都市圏への 「高学歴」 市町村の偏在傾向も都 道府県と同 よりも男の方 が格差係数からみ 様に存在している こと, しかし, ③都道府県とは異なり, つねに女・ 「 となる. が大きいこと等があきらか た地域格差や 高学歴」 市町村の偏在傾向 ′. ● ,. . ●●. ) だが, 現段階における学歴水準の 地域格差のありかたは, 年齢階梯段階別にみた場合, 異な ( 3 16.
(8) . . 学歴水準の地域格差. 表5 都道府県別 「高学歴」 市町村数の推移. 年 1 960年 1970年 1 98 0年 1 960年 197 0年 1 980年 1 960年 1 97 0年 198 0年 196 0年 19 70年 1980年 9 1. 総御. 総鱒. 2篇 3 締1 2. 07 ” ”9 4. 7 ” ”● 肌4. 総鱒 ””肌 灯. 0 9 1. 2 3 6. 4 3 6. m. m 7 4総”0 6総7 9. 7 2 4 鱒4 0 6 67 49. 兜博和. 90 兜4 7. 25 42 0 5 13 虹 綿 6 2 0 7 11 1. 2綿 虹綿 42 0 5 1 07 62 1 1 1. 97 88 7騎 恥恥 雅5. 00 55. 76 88 雅彫 7 5. 0 3 5嶋 符 5. 0嶋 7 5 03 5. 7 99 8 4 6 一 9479淵4 9. 7 9円 兜8 ”% 3 9 4 5 5. QU ・ ーリ ム . 1 ▲1 ▲Q UI 1. 1 1 . ▲. ▲ワ ーfl l l▲1 ー. 0リリ ム. イ ,. ▲. n ′ ムリ ム. 6 5. 3. % 跳. 9 坦 1. 鯛眺 坦. 跳. 馴眺 恩. n X U. ▲. ▲. ▲. ▲. ▲▼ ー7 丁 7 7 2. 眺. ▲ 1 ▲ 1. 十Q “ d7 U. . ▲1 11 11 ーA VQU. 国. 四. 国. 九. 州. 鳥島岡広山 徳香愛高 福佐長熊大宮鹿沖 中. 冗. 桃. 韻. 伍. 伍. 鰍. 7 丁. ▲. ▲. ▲^ ′ ム ー 十 ▲リ ム 6 9 1. 瑠. 8 5 1. . ▲・ 十 ▲7 十qリQ U 1 ▲1 ▲ 1 ← 4. …三. 7 8 1. 眺. . ▲. ー1 ーー ▲1 ▲ 1▲1▲1▲ハ ▲. ▲ . ▲ . ▲Q J 1 OA. . lil ー 8 11 1 31 1 一. 8 4 2. ” ” ’ ー ー 1 ▲ ′. 1 ▲1 ▲n VO ′ ”“ 0 1 ▲1 ー. 1 一. 8 3 2. ー 1 ▲ 1. 1 1 1 11 1 1 0 1. tリ ー ▲. ▲R i . 1 l iq ー へ t リリ ムリ ム U1 リ ー リヘ d QUリ ol ム r ▲. 1 ▲ リ ム. リ ムー ←. Q J1 ▲1 ▲l i1 ▲1 ▲1 ▲. R U1 ▲l i1 11 ←1 11 ・▲Q U. 4 8 1. 1 i. R UI I I ▲1 ▲1 ▲1 ▲1 ▲1 ▲. ▲ 1 ▲ 1. 1 ー1 ー 1 1 1 ▲1 ー 1 i. 近畿. イ ー文 Uリム 1 ▲リ ムリ ム. 1 ▲1 i. 4 5 1. 1 ▲り ム ー ▲1 11▲ リ ム ′ 4. 1 ー. ←1 i 8111111 一. 221. Uワム リムに. . ←. ー. ー1 1 ″ !. 1 1 ←1 ▲1 ▲ Q UO 0n ′ ムー ← 1. m,. ,. 9 9 8総 4 6 3 射4 79 495. 2 2 07 49 8 3. 1 12. リ ム 皿‐ .. . ・←n ′ ム. l i l 十 ▲< リリ ム ←1 1 1 1 ▲1 ▲ 1. 3 8 1. 0 嬬 罰3 5 5. ‐ 2 2 07 498 3. 7 十1 1 0 88 1 1 2. 2 2 1 { ’. 4. 9鱒88 76 3 7 5. 0訂 虹鰯8. 1 1リ ム 39 90 1 2. 脚. ム1 1 1リ 1. ー { ,1. 00 55. 1 5 3犯”2. 3187 21 1. リ ム. 1 ▲1 ▲1 ー. 02 1. 2 5 虹5 42 節 5 13 362 7. 8 n9 28 1 1. 02 1. 1 4 1. 1 1. . ▲り O. 9罰 鰯4. 5 48 2 n 11. RUI 1. 1 2 9 87. 6 0 1. A ,. イ ,. ー. 724総4卯 667 4. 1総 8 4 3 12. 1 ▲1 ▲ 36 83 2. 2 8 1. 1 ▲n ‘1 ▲. ^ ’. ー. 蛇. 21 紅潟1 2. 419 1 9 21. ワ ム. 1 11 ▲1 ▲. 4 3. 52 2 5 2 1 11. 12 1. 0 4 1. 1 i. 部. 比. 村. . 国. 中. 三 大 都 市 圏 比 71.4% 76.1% 73.4% 67.1%. 数. 23 3”4 3 2. l れ 88 7 只 UI. m. 関 東. 児. 取根山島 口 島川媛知 岡賀崎本分崎島縄. 道 森手城田形島 城木馬 潟山川井梨野阜岡. 北. 青岩宮秋山福 茨栃群 新富 石福山長岐静 東. 幕歌常. 女. 1222 3 212. 1 ←1 ▲ 4 78 3 2. 阪都庫良 計 圏 市 大京兵奈 都 中京 近畿圏. 三大都市 圏計. 男. 226 %1 11. 京玉葉川 奈 東埼千神 首都圏. 国. 全. 道. 海 北. 知 重 愛 三. 市 町 村 数. 数 総,. 市町村とは, 高等教育修了者比率が全国値以上の市町村を意味している。. 1.
(9) . 透. 小 内. 1 9 8 0年) 表6 市町村間における年齢別格差係数(. る特徴を示すもの として存在しているこ とも事実 で あ る.. 数 総 数 総. そ こ で, い ま, こ の 点 を 明 ら か に す る た め, 年 齢 階梯 別 の 市 町 村 間 に お け る 格 差 係 数 を 明 ら か に. 25歳~. 6 で あ る. こ こ か ら, た し か に 年 齢 した も の が 表・ ・ 階梯 段 階 に ょ っ て 格 差 係 数 の あ り 方 が 異 な っ て い ・ る こ と,と り わ け 40 歳 を 境 に 格 差 係 数 が 大 き く 減 少 す る よ う に な っ て い る こ と が 明 ら か に な る. た. とえば,40歳以上の場合,し ず れ の 年 齢 階 梯 に お. .. 30歳 ~ 35歳 ~ 40歳 ~ 45歳 ~ 50歳 ~. 0.66 o.78 0. 0.81 o.79 0. o 0,80 0. o 78. o,89 0 o.85 0. 60歳~. い る の に 対 し, 40 歳 未 満 に な る と, 格 差 係 数 が 大. 65歳 ~. 0.80. 0.62 , 30 歳 ~35 歳 未 満 で 総 , 男 :0.62, 女 :0.66 女 1 :0 男 :0 5 数 :0.49 . , .50 と な り, 25 歳 ~30 ,. 0.40 0.50. 0.62 0.74. 0.77 0.84. 幅 に 低 下 し は じ め, 35 歳 ~40 歳 未 満 で 総 数 :. 女 女. 0.43 、 0.51 0 62 , . 0.74. 0.40 0.49. い て も 総 数.男・女 と も 0.74以 上 の 水 準 を 示 し て. 5歳 歳~ 55. 男 男. 0.77. 0.82. 0.86 0.81. 0.97 0.83. 注)注, 資料とも表2と同じ。. 歳未満では総数・男・女とも, 40歳以上のほぼ半分の 水準にまで低下.してきている. . 一つに 市町村間の格差係 数の大幅な低下の展開点となる1980 ここで注意する必要 があるのは, , 年における40歳 が, 1940年に生まれ基本的に戦後の「単線型」の学校体系の下 で学校教育を体験し てきた最初の世代であることである. いいかえれ ば, 「単線型」の学校体系の下 で進展した戦後の全 般的な高学歴化は, 市町村間における格差係数の大幅な低下を伴っていたということである. その 意味で, 戦後教育の 「機会均等」 は, 戦前段階において 大きな格差を有していた地域間における学 ●てよい. 二つ めに, こうした傾向は, 都道府県の場合に 歴水準の 「均等」 化をももたらしたという は強くみられなかっ た点に注意すべきである. つま り, それは, 市町村に固有の現象である といっ 1 2 } それがもた てよい. もちろん, かかる事態は, 年齢の低い者の方 が一般に地域間移動が激しく( , ると考 らす影響は都道府県よりも地域的範域の狭い市町村の方に強く 作用することを背景にしてい・ 1 3 ) とはいえ 三つめに, 最も格差 水準の低い25歳~30歳の格 差係数を都道府県単位の同 えられる{ , . じ年齢段階の場合と比べてみると,市町村の方が格段に高くなっている点も事実 である(表1参照) . したがっ て, 市町村 に固有にみられる40歳を境にした格差係数の大幅な減少は, 現段階において, 若年層の地域間における学歴水準がほぼ完全に 「均等」 化されたことを意味しているものとして理 解してはならない. むしろ, そこでは, こう した現象は年齢の 高い層の学歴水準の地域格差が, い かに大きいものであっ たかということを物語っ ていると考えなけれ ばならない. それゆえ, 今日, もはや学歴水準の市町村間格差を無視できる段階にまで到達したと考えること は決して妥当ではない. しかも, それは, 全国値を上回る 「高学歴」市町村のあり 方を検討すると, より一層鮮明になる. 0歳でさえ, 全市町 5歳~3 第一に, 全国値を上回る「高学歴」市町村は, 格差係数の最も小さい2 数と同様, た しかに総数・男・女とも格差係 村のほんのわずかにす ぎないからである. たとえば, ● 25歳~30歳において 「高学歴」 市町村の割合が最も高くなっ ており, この年齢段階で最も格差が小 さくなっ ている. しかし, その値は総数で11.5%, 男で11.7%’ 女で13.9%ときわめて低い水準に と どま っ て い る. し か も, 総 数 ・ 男 ・ 女 と も モ ー ド は -50% ~ -25% と な っ て い る. した が っ て,. この点からみると, 最も若い年齢階梯においても, 学歴水準の市町村間格差はいまだに大きいもの があるといわざるを得ない. 第二に, こう した傾向は, 「高学歴」市町村の具体 的な地域配置のあり方にもはっきりと現れてい 18.
(10) . 学歴水準の地域格差 る. すなわち, 格差係数の最も小さい25歳~30歳をみた場合 たしかに三大 都市圏への 「高学歴 , 」 市町村の集中傾向 は, 他の年齢階層と比べ最も小さくなっている しかし ここでも その値は総 , . , . 女:489%となっ ており 市町村数の三大都 市圏比 ( 数:56 7%, 19.5%) と比較し .9%, 男:56 . . , て明らかに偏在していることが指摘 できる しかも 25歳~30歳層において全国値以上の数値を示 . , す 「高学歴」 市町村がまったく存在しない県が総数で5 県 (青森・山形・福島・新潟・長崎) 男で , 7県 (青森・山形・福 島・新潟・長 崎・大分・宮崎) , 女で7県 (青森・秋田・山形・福島・福井・ 佐賀・長崎) 存在している ことも事実である . それゆえ, 市町村間における学歴水準 の地域格差はそれが最も小さくなっ ている1980年現在の 25歳~30歳層においても, いまだ無視しえぬ水準を示しているといわざるを得な い その意味 にお , いて, 近年クローズアッ プさ れてきている社会 階層間にみられる教育の 「機会の平等 が 「結果の 」 1 4 )が 市町村を単位とした地域社会においても当てはまるとい 平等」 をもたらさないという事実{ , っ てよい. もとより, それは一方で義務 教育以降の教育段 階への進学率の地域格差によっ て生み出さ れると同時に, 他方で, 最終学歴の確定後の諸個人の地域間移動によって生じる場合がある しか , し, いずれにしても, 市町村を単位とした地域社会において教育の 「機会の平等 が 「結果の平等 」 」 1 5 ) その意味において ここに 国際的に高い教 育水準を をもたらさないということは事実 である( . , , 示すわが国の学歴水準の地域格差を問題にする根拠が存しているといえるのである . ( 4 ) ところで, ここでみた市町村を単位とする 「高学歴」 地域のあり方と前章でみた都道府県を 単位とするそれとは, 必ずしも相即 していないことに注意する必要があろう . 表7 「高学歴」 都府県における 「高学歴」 市町村比率段階別都府県名 目都道府県内 「高 学歴」 市町村比率 50%以上. 1960年. 197 0年. 1980年. 東京, 大阪. 東京, 神奈川. 東京, 神奈川, 大阪. 2 5%~4 9%. 神奈川. 大阪. 奈良, 埼玉, 京都. 10%~2 4%. 京都, 千葉 兵庫. 埼玉, 千葉, 京都. 千葉. 兵庫, 奈良. 兵庫, 広島. 0%~9%. 計 50%以上 25%~4 9%. 6. 9. 東京, 神奈川. 東京, 神奈川, 大阪. 神奈川. 埼玉, 大阪. 奈良, 埼玉, 京都. 千葉, 京都, 奈良. 千葉. 兵庫. 兵庫. 京都, 千葉 0%~9% , . 兵庫. 10%~24%. 計 50%以上. 8. 東京, 大阪. 6. 8. 8. 東京, 大阪. 東京, 神奈川. 東京, 神奈川, 大阪. 25%~4 9%. 神奈川. 埼玉, 大阪. 奈良, 埼玉, 京都. 1 0%~2 4%. 京都,千葉,兵庫,奈良,広島. 千葉, 京都, 奈良, 広島. 千葉, 愛知, 兵庫, 広島. 宮城. 兵庫. 0%~9%. 計. 9. 9. 10. 注: 「計」 は 「高学歴」 都府県数を示す。 資料:表2と同じ。 19.
(11) . 小, 内. 透. 96 0年において高等教育修了者比率 が全国値以上の 「高学歴」 都府県は, つ まり, 表7の如く, 1 総数・男で東京, 大阪, 神奈川, 兵庫, 千葉, 京都の6都府県, 女で東京, 大阪, 神奈川, 兵庫, 「 千葉, 京都, 奈良, 広島, 宮城の9都府県で ・あるが, このうち 目都府県内の市町村の 過半数が 高 学歴」 市町村になっ ている都府県は総数・男・女 とも東京, 大阪の2都府のみである. あとの府県 は府県 を単位としてみると たしかに 「高学歴」 地域としての水準を示 してはいるが, 自府県内の市 町村の多くはむしろ非 「高学歴」 地域としての性格を有 しているのである. とりわけ, 総数・男の 兵庫と女の宮城の場合, 市町村を単位とする 「高学歴」 市町村は1割にも満たない状 態になってい る.. ’. r. 980年現在, 高等教育 970年・1980年になってもほとん どかわらず, 1 しかも, こう した傾向は1 「 0都府県となっ 男で8都府県 都府県 修了者比率が全国値以上の 高学歴」都府県は総数で9 , 女で1 , 「 は ているのに対し, このうち目都府県内の市 町村の過半 数が ・ 高学歴」 市町村になっ ている都府県 を単位としてみる 残りの府県は府県 ある 総数・男・ 女とも東京, 神奈川, 大阪の3都府県のみで . 「 とた しかに「高学歴」地域としての水準を示 してはいるが, 自府県内の市町村の多くはむしろ非 高 学歴」 地域としての性格を有しているのである. とりわけ, 兵庫と広島の総 数・男の場合, 市町村 を単位とする 「高学歴」 市町村は1割にも満たない状態になっている. それゆえ, このことは同 じ都道府県内において も自県内の市町村間における学歴水準の 格差が, 1960年~1980年の20年間 一貫して存在し続けていることを示 している. いいかえれ ば, こうした 事実は, 同じ 「高学歴」 都府県であっ ても, 東京, 大阪, 神奈川 は自都府県内の過半 数の市町村が 「高学歴」 地域であるいわ ば ,全般的″ 高学歴県であるのに 対し, 兵庫, 広島の場合, ほんのわずか な 「高学歴」 市町村しか存在しないいわ ば 限定的″ 高学歴県であるこ とを物語っ ている, その意 味で市町村を単位 とした学歴水準格差の分析は, 一方で, 都道府県と異 なる市町村を単位 とした学 歴水準格差の構 造を明らかにするために必要であると同時に, 他方で, 都道府県の学歴水準格差の 構造それ自体の特 質を明らかにするためにも欠くこ とのできない重要性 を有 しているといってよ い. この点に, 市町村を単位 とした分析の固有の 意義が存在しているの である.. 第3章. 地域社会類型と学歴水準の格差. 1 ( ) これまで, 都道府県・市町村を単位 とした 学歴水準の地域格差を検討してき た. そこで, 最. 表8 地域社会類型間における格差係数の推移. 後に, 地域社会の基礎的経済的特質を指標とした 地域社会類型を単位として学歴水準の地域格差の 1 6 ) それは それ自体基礎的 あり方をみていこう( , .. 経済的側面の不均等発展を体現する地域社会類型 の 「ゾチアール」 な側面のあり方を検討すること をも意味している. における格差係数の推 表8は, 地域社会類型間 ・ 移をみたもの である. ここから, 地域社会の小類 型, 大類型のいずれの場合でみても, 総数・男・ 980年の間に 確実に格差係 960年~1 女の別なく1 していること 数が減少 , 格差係数の 水準はつねに 20. 1960年. 1970年. 1980年. 総数 男 女. 0.67 0.68. : 0.60. 0.61. 0.52 0.54. 0.66. , 0.58. 0.49. 総数. 0.55 0.55. 0.51 0.52. 0.43. 男 ・. 女. 0.53. 0.48. 0.41. 注) 1.「格差係数」=標準偏差÷平均値。 2. 表9の注も参照のこと。 資料:表9と同じ。. 0.45.
(12) . 学歴水準の地域格差 すでにみた市町村を単位とする それよりやや小さいことが明らかになる . しかし, その水準は小類型, 大類型の総数・男・女のいず れの場合にも’ つねに都道府県の水準 を上回り, 学歴水準の格差が都道府県間よりも大きいことに注意する必要がある 24の小類型 さ , , らに 5 しかない大類型 間の格差の方が4 7都道府県間の格差よりも大きいのである. このことは, 地 域社会類型間の学歴水準格差がいかに大きいかを物語っている 逆にいえば 基礎的経済 的側面に . , .学歴水準のあり方 注目して設定されたそれぞれの地域社会類型そのものが, , つまりいわゆる 「ゾ チアール」 な側面にお いてもきわめて不均等な姿を有しているこ・とが, この点に端的に示さ れてい る と い っ て も よ い.. 2 ( ) そこで, 地域社会 類型間における学歴水準の格差の構造をより鮮明にするため さらに 高 , , 等教育修了者比率, 「高学歴」 地域比率, 高等教育修了者シェ アの三つの視点から検討してみよう . そこには, どの様な姿が浮かび上がるのであろうか .. 1. 高等教育修了者比率の類型間格差 まず, 高等教育修了者比率の地域社会類型間格差をみると, 表9に明らかな如く 総数の場合 , , たしかにどの大類型・小類型においても高等教育修了者比率は一貫して上 昇しているものの その , 格差は1 980年現在においても厳然と存在していることがわかる 大類型でみた場合 A 農山漁村 . , . 地域=5 5.13%, D. 不生産的産業地域= .97%, B. 複合型産業地域=7.95%, C, 「工業」地域=1 1 27%, E. 自立性喪失地域 =22.2 7, 8%となり, 最高のE. 自立性喪失地域と最低のA. 農山漁村 地域の間には約4倍弱の格差がみられる. 小類型になると, 当然それ以上 の格差が生じ 最低の高 , 生産力漁業地域 ( 4.90%) と最高のベッ ドタウン地域 ( 22. 37%) との格差は約5倍弱まで広がって い る こ と が 明 ら か に な る.. しかも, 高等教育修了者比率が全国値をこえる類型をみると,1960年以降 大類型ではC 「工業」 , . 地域, D. 不生産的産業地域, E. 自立性喪失地域のみに固定され A 農山漁村地域やB 複合 , . . 型産業地域はつねに全国値未満にとどまっている. 小類型 でも同様な傾向がみられ 197 0年以降 , , 全国値をこえる類型は, ①自立性喪失地域に属する三つの小類型=ベッ ドタウン地域 求心地域 , , 超流動地域と②高生産力地域 に属する類型( 1 970年:高生産力工業地域, 不生産1部門主導高生産 力地域, 管理中枢地域, 不生産1 1部門主導高生産力地域,1 980年:1970年の4類型十複合型産業振 興地域, 高生産力運輸・通信地域) のみしか存在していない このうち, ①自立性喪失地域に属す . る三つの小類型はベ ッ ドタウン地域に代表されるように, 主として大都市周辺地域に位置する人口 1 流動の激しい地域であり, ②高生産力地域に属する類型とは生産力水準{ 7 )が全国値以上の地域であ る」 ただし, 高生産力地域に属す る類型のうち, 農林漁業, 鉱業を産業構造とする小類型だけは , 高等教育修了者比率が全国値をこえたことがなく, 全国値をこ える高等教育修了者比 率に達したこ とがあるのはB. 複合型産業地域, D. 不生産的産業地域に属する小類型と 「工業」 地域のうち工 業, 運輸・通信業を産業 構造とする小類型 に限定されている いいかえれば それは 大都市周辺 . , ,. の人口流動の激しい地域や生産力水準の高い特定の産業をもつ地域の高等教育修了者比率だけが高 く な っ て い る こ と を 意 味 して い る.. こうして, 高等教育修了者比率からみると, 現段階においてもE 自立性喪失地域や特定 の高生 . 産力地域とそ れ以外の地域との間に地域社会類型間の大きな地域格差が現存しているこ ・とが浮き彫 り に なる.. 21.
(13) . . 透. 小 内. 表9 地域社会類型別高等教育修了者比率および地域社会類型別 「高学歴地域」 比率・ 高等教 育修了者 シェ ア・地域 数構成比 ・人口構成比. (総数). ) % ) 高等教育修了者シェア(% 高学歴地域」比率( ) 「 高等教育修了者比率(%. 人口構成比(%). 地域数構成比(%). 9 8 0年 7 0年 1 9 9 8 0年 1 9 6 0年 1 9 9 8 0年 1 9 6 0年 1 7 0年 1 9 6 0年 1 9 7 0年 1 9 9 7 0年 1 9 8 0年 1 9 7 0年 1 9 8 0年 1 6 0年 1 1 9 6 0年 1 9 9 7 2 8 8 3 5 5 . . .. A. 農 山 漁 村 地 域. ]1 8 2 .. B. 複 合 型 産 業 地 域 産 業 基 盤 停 滞 地 域 複合型産業振興地域 C.「工. 7 9 3 . ]o o . 4 8 .6 4 9 0 . コoo 7 . 4 5 .. 高生産力建 設業 地域 低生 産力 運輸 ・ 通信 地 域 高生産力 運輸 ・通 信 地 域. ]1 9 0 .. D. 不 生 産 的 産 業 地 域. 2 1 . ]○3 l . 0 ・. 0 0 ・ 0 0 ・ 0 3 . 0 0 ・. 0 4 0 3 9 7 8 8 5 2 . . . . ]1 57 ]6 3 . 9 1 1 4 5 4 . 1 6 1 5 4 0 7 . . . .. 8 3 . 8 0 .. 1 6 1 2 3 4 2 6 8 2 24 3 6 . . . . ]1 98 ]1 7 9 . . l 1 l 0 4 . l 1 l 0 0 ・ ・ ・ . ・. ]8 8 2 .. ]3 2 5 .. 0 2 . ]o o , 0 0 ・. 7 7 ・ 0 0 ・. 2 5 7 1 3 5 3 3 O 1 9 8 1 5 6 9 1 7 9 2 . . . . . . .. 1 3 .. 5 0 4 4 2 7 . .. 1 1 ]1 ,. 1 3 9 7 3 7 . . ]o o , 1 9 1 0 2 5 .0 .. 6 0 0 一五 ”○ ○ 0 0 8 2 3 5 0 r 2. 低生産力建設業地 域. 0 l ・ ]○ 9 . 0 0 ・. 2 9 8 . ]3 9l 0 2 . .. I 9 .. 6 3 .. 0 8 8 4 1 6 0 . . ]2 4 2 . 1 8 3 1 2 7 5 . .5 3 6 8 5 4 4 低 生 産 力 鉱 業 地 域 . . ]o o ]29 7 . 7 3 3 高 生 産 力 鉱 業 地 域 . . 高 生 産 力 工 業 地 域. 0 0 ・ 2 ]o . 0 0 ・. 2 2 5 3 6 8 1 l 4 9 4 5 1 7 1 1 7 7 1 5 3 1 9 3 1 8 6 5 1 . . , . ・ . ・ . .. 業」 地 . 域. 低 生 産 力 工 業 地 域. 0 0 ・ ]o・ 0 0 . ・. 3 2 . 22 ]7 0 . 0 ・. 8 O .. 5 1 5 7 0 . .. 2 7 9 5 4 4 7 5 4 . . .. ]4 4 7 .. 0 0 ・ ]o o , 0 0 ・. 9 5 2 0 6 1 4 3 3 4 7 3 3 5 8 4 3 . . . . . . 0 2 0 一A 0 0 2 0 0. 低 生 産 力 漁 業 地 域 高 生 産 力 漁 業 地 域. ]1 8 9 .. l 0 ・ ]1 92 0 0 . ・. 8 6 .. J β 3 一4 1 6 0 0 5. 高 生 産 力 林 業 地 域. l 1 9 3 0 . ・. 3 2 0 ーJ ^ V O on U^ = V. 低 生 産 力 林 業 地 域. 6 0 0 . ]11 7 2 3 , .. 0 4 . J J O ーO o o n o. 高 生 産 力 農 業 地. ]28 9 域 .. 5 3 鱈 8 7 9 一9 a & 6 3. 低 生 産 力 農 業 地 域. 1 l ・. 1 8 2 6 8 2 1 5 6 3 0 7 4 5 2 1 0 . . . . . .. 3 8 8 O 0 9 . . . 8 ]4 0 ]4 9 . . 1 8 4 3 7 8 4 9 3 . . . l 0 0 0 0 0 ・ ・ ・ ]○ 8 ]○5 . 0 0 0 0 . ・ ・ l 0 0 4 6 0 ・ ・ .. ]○ 3 .. ]o o .. 0 0 ・ コoo 1 0 .: 0 0 ・. 8 8 1 4 2 2 3 3 1 8 8 9 3 01 7 7 3 6 . . . . . .. 0 0 ・ 0 0 ・. 0 0 ・ ]o1 l , 0 ・. 7 2 9 4 8 4 7 1 . . .. 2 3 .. 4 5 8 1 1 0 0 4 8 1 . ・ . . 9 ]2 7 . 1 5 5 4 2 3 5 7 4 9 . . . . 2 0 l 2 0 0 3 0 ・ . . . ]09 0 0 0 0 . ・ ・ l 7 0 0 0 2 0 0 ・ ・ ・ .. ]o o .. 0 l ・. l 0 ・ ]oo 0 0 . ・. 2 4 4 7 1 . .. 0 0 ・ 0 0 ・. 0 0 ・ 0 l ・. 1 I 7 9 1 4 6 4 . . . 2 7 7 3 1 . . 8 9 9 4 . . 1 5 7 1 0 . ・. .63 1 0 2 l 1 7 7 2 9 5 1 1 0 7 9 . . ・ . . ]1 2 ]7 8 . ]3 2 4 . . . o 4 9 l 6 2 5 2 1 1 9 4 7 1 1 1 7 不生産1部門主導高生産力地域 0 ・ ,5 . . . . . 3 3 1 3 2 0 0 8 5 7 2 1 9 2 2 0 5 1 0 1 管 理 中 枢 地 域 . . ・ . . . 1 5 0 7 3 9 4 9 3 1 1 0 3 6 6 1部門主導低生産力地域 不生産1 . ・ . . . . ]1 ・ 9 ]1 ]3 4 3 ]71 6 . . . 2 3 4 8 2 0 6 0 O 4 2 7 1 2 1 0 3 不生産1 1部門主導高生産力地域 . 1 . . . . . .. 2 2 . 0 5 .. 5 2 . ]6 5 . 1 2 .. 0 0 ・ 1 6 .. 2 0 . 5 O .. 0 3 .. 0 8 .. 3 9 1 6 O 6 O 1 , . .. 1 3 .. 3 3 .. 7 7 ・. 2 I .. 3 1 1 6 7 . .. 2 9 1 3 9 5 6 1 . . . l 0 l 0 0 0 ・ ・ ・ I 0 4 0 9 2 . . .. 1 l ・ l 0 ・ 0 2 .. 2 8 . 2 0 .. 6 5 . 0 3 .. 1 9 . 0 0 ・. 0 3 .. 1 0 ・. 0 2 .. 6 8 l o 0 . ・ l 0 l 0 ・ ・ 5 0 4 1 . .. 不生産1部門主導低生産力地域. ]6 8 1 .. I 7 5 1 4 2 2 8 8 6 O 5 4 9 8 l. 1 4 2 E. 自 立 性 喪 失 地 域 1 . . . . .. 合. 計. ‘ 1 11 ー^. 4 ベ ッ ド タ ウ ン 地 域 1 5 7 . 域 7 4 心 地 求 .9 地 域 9 1 流 動 0 超 .. 8 5 2 9 2 3 7 9 4 I 7 9 0 92 . . . . . 3 3 3 2 0 O 1 2 5 1 2 1 5 8 7 . . . . . 1 5 2 2 1 8 6 6 7 6 0 O 5 0 6 . . . . .. 2 7 5 6 4 9 6 1 5 0 . . .. 4 8 .. 5 7 .. ]1 4 .. 1 0 ・ 0 5 .. 2 2 . 1 6 .. 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 0 0 0 0 1 0 0 0 1 0 0 0 1 0 0 0 1 6 1 0 0 0 1 0 0 0 1 7 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ .. 注) 1.「高学歴地域」 とは, 高等教育修了者比率が全国値以上の地域を意味している。 2. 地域社会類型は生産力水準, 産業構造, 開放性の3つの次元にもとづいて設定したものである。 各次元で用いた諸指標と具体的な類型 「社会学評論」 第3 9 8 7年)および拙稿 「現代 8巻, 第1号,1 の設定基準については拙稿「戦後日本資本主義の発展と地域社会類型変動」( 日本の地域産業・社会基礎構造の実証的分析」(北海道大学生活社会学研究会「戦後日本資本主義社会の地域基礎構造の発展と住民諸階層 9 8 5年) を参照のこと。 の生活様式の変質」1 「 資料:総理府統計局 「国勢調査報告」 。 , 市町村税務研究会監修 個人所得指標」(日本マーケッティング教育センター発行) 22.
(14) . 学歴水準の地域格差 2. 「高学歴」 地域比 率の類型間格差 次に, 地域社会類型 ごとの 「高学歴」 地域比率 (=各類型に属する市 町村の中で高等教育修了者 比率が全国値をこえる市町村の割合) でみても’ 類型間の格差は大き い , , . 例えば, 960年~1980年にかけて全ての類型で「高学歴」地域比率 .大類型 でみた場合, た しかに1 が低下している. しかし, 各類型間の格差は 1980年現在においてもきわめて大きく A 農山漁 , , . 村地域=0. 1%, B. 複合型産業地域=0. 5%, C. 「工業」地域=1 1.1%, D. 不生産的産業地域= 14.2%, E. 自立性喪失地域=51. 4%となっている. 「高学歴」地域比率が最高のE. 自立性喪失地 域と最低のA. 農 山漁村地域の格差は実 に51 4倍に達しているのである. 小類型でみても, 類型間の格差は同様 にみられる まず 「高学歴」地域比率の 高い類型として高 , . 生産力運輸・通信地域 ( 1 00%) 管理中枢地域 ( 8 5 % ) 7 2.9%) 5 , . , ベッ ドタウン地域 ( , 超流動地 域( 51.5%) 不生産1 1部門主導高生産力地域 ( 4 8 2 % ) 47. 4%) , . , 不生産1部門主導高生産 力地域( , 高生産力工業地域 ( 37.8%) などがあげられる, これに対し, 逆に 「高学歴」 地域比率の低い地域. としては高生産力農業地 域・低生産力林業地域一 高生産力林業地域, 低生産力漁業地域 高生産力 , 漁業地域, 低生産力鉱業地域, 高生産力鉱業地域, 低生産力運輸・通信地域 (0%) 低生産力農業 ,. 地域 ( 0 0 0 .1%) , 産業基盤停 滞地域 ( .3%) , 低生産力工業地域 ( .9%) があげら れる. ここから, 「高学歴」地域比率の高い小類型はE 自立性喪失地域に属する小類型か高生産力地域 . に属する小類型に限 定さ れていること, 「高学歴」地域比率の低い類型は高生産力鉱業地域を除いて 「 A. 農山漁村地域に属する全ての小類型とB . 複合型産業 地域, C. 工業」地域に属する低生産力 , の類型から構成されて いることが明らかになる しかも, このうち 「高学歴」地域比率の高いベッ . , ドタウン地域, 高生産力工業地域の2地域と 「高学歴」●地域比率の低い産業基盤停滞地域 低生産 , 力農業地域, 低生産工業地域の. 3地域は, 各類型 に属する地域数そのものが多く (5地域あわせて 全地域の77. 1%) , その意味 で類型の 特質の違いを際だたせることに なっ ている. とりわけ, そこで は, 高生産力工業地域と低生産力工業地域の場合, , 同じ産業を基盤と していても生産力のあり方に よ ●って 「高学歴」 地域比率の水準が大きく異なっていることが浮き彫りになる したがっ て ごこ , . から, 今日においては同じ工 業地 域といっ ても生産力 の高低によ って その地域を構成する地域住民 の ,学歴水準は大きく 異なっ ていること が明らかになるの であ,る. 3. 高等教育修了者のシェ アの類型間格差 さらに, 高等教育修了者のシェアについても‘ 類型間に格差がみ られる しかし それはす で・ に , . みた, 高等教育修了者比率や 「高学歴」 地域比率の類型間格差とは大きく異なる特質をもっている ことに注目する必要がある, .すなわち 大類型でみると 高等教育修了者比率や 「高学歴 地域比率の場合 E 自立性喪失 , 」 , , . 地域がいずれも最も高い水準を示して いたのに対し, 高等教育修了者のシェ アの場合には ト・ , ツプ の座はD. 不生産的産業地域が占め, C. 「工業」地域が第二位 E 自立性喪失地域は第三位に後 , . 退している. しかも, E. 自立性喪失地域の高等教育修了者シェアは , , 16.0 ,%と絶対的にも低い・水 準になっ ている. これに対し, 第一位のD. 不生産的産業地域の場合 高等教育修了者 のシェ アは , 47 26.5%) を合わせる, と, この .2%と高等教育修了者の約半分を占め, 第二位のC. 「工 業」 地域 ( 二つの類型にわが国の高等教育修了者の圧倒的な部分 ( 73 % ) が集中して 7 いることがわかる . ・し . たがって, ここから, 高等教育修了者シェアの場合 ①E 自立性喪失地域の絶対的かつ相対的な , . 地位低下とD. 不生産的産 業地域, C 「工業」地域の絶対 的かつ相対的な地位上 昇 ②その結果と . , してのD. 不生産的産業地域, C 「工業」地域への高等教育修了者の 圧倒的集中傾向が明らかにな .. 23.
(15) . 小 内. 透 ・. 一. る.. まる. そこ これに対し, 小類型になると, 特定の類型への高等教育修了者の集中傾向はさらに強, では, 地域数でわずか7つ しかない管 理中枢地域(札幌, 東京特別区,.名古屋, 京都, 大阪, 神戸, アで23.3%とトッ プとなっ ている点に何よりも大きな特徴 がみられ 福岡) が高等教育修了者の シェ・ ・ 8 0年)÷÷ 総数. 1 9 o, 地域社会類型別年齢階梯別高等教育修了者シェア ( 表l ・ 型. 5 0歳ん. 単位:%. 5歳~ 5. 6 0歳~. 6 5歳~. 3 .31, ,. 2 4.0. 4.20. 3 4 8 .. 2.65 0.01. 3.19 0. 01 :. 3 .91 0・01. 4. 11 0 ・01. 4 4 .7 0・0 1. 0・ 00 0 .00. 0.00 0.00. 0. 00 00 0.. 1 0・0 0,00. 0 ・00 0. 00. 0. 06 00 0.. 0.07 0.00. 0.08 0.00. lo 0 . 0 ・00. 1 0 .0 0 0 .0 , 9 0 .0 0 」00. 0 .08 0.00. 0 .08 0 .00. 6 .21. 5. 53. 5.45. 5. 71. 6 .54. 7 .42. 7 .66. 8. 86. 7.37 0 13 .. 6. 08 0. 14. 5 .39 14 0.. 2 5 .3 0.13. 9 5.5 0.12. 2 6.4 0 1 .2. 7.31 o 0 .l. 7. 55 0・l o. 8. 75 0 1 ・1. 域. 27.41. 4 2 7. 7. 27 .19. 26 .30. 25,06. 24.45. 23. 23. 2.81 2. 16 22.. 低 産 業 力 工 業 地 域 高 産 業 力 工 業 地 域 低 産 業 力 鉱 業 地 域 高 産 業 力 鉱 業 地 域 低 産 業 力 建 設 業 地 域 高 産 業 力 建 設 業 地 域 低産業力 運輸・通信地域 高産業力運輸・通信地域. 8 9 .8 31 18. 0. 03. 8 2 .0 19 .55 0 .02. 7 .17 19 .88 0.03. 6. 60 19.55 0. 04. 7・00 16. 07. 6.9 1 15 7 .7. 7. 43 14.6 1. 0・ 00 0. 08. 0. 00 0 .06. 0 ・00 0 .04. 0 00 ・ 0 .05. 1 6 6.3 .75 17. 53 18.59 ・ 005 0 0 5 . . 0. 00 0.00 0.06 0.05 .. 0 .05 0 .00. 0.03 0 .00. 0 .02 00 0.. 0.06. 0 .05. 0.05. 0 1 .0 lo 0.. 0.00 0 .08. 0. 01 0・07. 0 .01 0 .06. 0. 01 0. 05. 0 1 ・0 0.05. 0・0 1 0.04. 0 ・01 0 .05. 0.0 1 04 0.. D. 不 生 産 的 産 業 地 域. 47 .06. 46.22. 66 45 .. 46 .43. 48.51. 49 .56. 50.50. 4 50. 7. 5 0. 7 7. 不生産1部門主導低生産力地域 不生産1部門主導高生産力地域 管 理 中 枢 地 域 1部門主導低生産力地域 不生産1 不生産1 1部門主導高生産力地域. 10.53 9 .89. .988 .. 9.89 10.56. lo・ 07. 1 0. 75. 11. 08. 10. 19. 9.90 9 2 .6. 1 0.85. 1 0. 24. 9 4 .5 10 .50. 23.11. 22 42 .. 2 1.76. 2 1.98. 1. 46 2 、.20. 1. 40 2 .47. 1.37 2. 63. 25.9 9 1 4 .2. 9. 24 0 26 .5. 1.63 1 1 .9. 2 4.19 1.38. 9.47 26.08. 2 .68. 2 2 .6. 1.5 5 2.55. 1.6 1 2.63. 9 1 .2 20 26. 1.72. E. 自 立 性 喪 失 地・域. 14. 39. 17 ・07. 1 9.23. 1 9. 38. 8 17 .9. 16. 14. 14.8 3. 9 1 4.5. 13 .39. ベ ッ ド タ ウ ン 地 域 地 域 心 求 地ー 域 超 流・ 動. 12 28 .. 1 4.72. 16 .96 4 0 .0. 14 .05. 12.90. 7 12 .6. 11 .53. 0 .06 2 .30. 16 .82 0 .05. 15.66. 0. 06 2. 04. 2. 37. 2.37. 0.04 2 .29. 03 0. 2 06 .. 0 4 .0 1.89. 3 0 .0 1.89. 0 .03 1 .83. 100・0. 1 00 ・0. 1 00 ・0. 100・0. 1 00.0. 100.0. 1 00. 0. 1 00.0. 0, 1 00.. 2 5歳~. 3 0歳~. 3 5歳~. 4 0歳~. 4 5歳~. A. 農 山 漁 村 地 域. 3 .64. 2.76. 2 .38. 2. 44. 2 .75. 業 地 域 業 地.域 業 地 域 業 地 域 業 地 域 業 ・地 ・域. 3.51 02 0.. 2.67 1 0 .0. 2 1 .3 0.01. 2. 36 1 0.0. 0.0 1 0・00. 0・ 00 0 ・00. 0 .00 0 .00. 0・l o 0 0 .1. 0 .07 0.00. BL 複 合 型 産.業 ,地 域. 7 .50. 産 業 基 盤 停 滞 地 域 複 合 型 産 業.振 興 地 域. 類. 低 高 低 高 低 高. 生 産 生~産 生 産 生 産 生 産 生 産. C. 「工. 力 力 力 力 力 力. 農 農 林 林 漁 漁. .業」 地. 合 注) 注, 資料とも表9と同じ。 24. 計. 2. 56.
(16) . 学歴水準の地域格差 る. つまり,3,256地域のうち地域数 で0.2%しか占めていない地域に 全国の約4分の1の高等教 , 育修了者が集中していることになる しかも, これにシェアで第二位を占める高生産力 工業地域の . r42%)と第三位のベッ ドタウン地域の139%(地域数で65%)を加えると 1 8. 4%(地域数 で 55.6% . . . となり, この三つの類型を示す地域 (地域数で109%) に高等教育修了者の実に半数以上が集中し . て いる こ と に な る.. もとより, こう した管理中枢地域や高生産力工業地域 ベッ ドタウン地域 への偏在傾向は人ロそ , のもののシェアにおいても明らかにみられることも事実である ・その意味で 高等教育修了者の特 . , 定地域への集中傾向は特定地域 への人口の偏在傾向がその基礎にあるといってもよい しかし 高 . , 等教育修了者の管理中枢地域や高生産力工業地域 ベ ッ ドタウン地域 への集中傾向は人口の同地域 , への集中傾向 ( 1 5.7%, 15 .5%, 10 .0%) をさらに大きく上 回っていることにも注目する必要があ る. そこでは, 地域社会 類型間の不均等のあり方は人口そのもの以上に高等教育修了者において明 確に現れているといえる. したがっ て, ここから, この地域 への偏っ た人口集中傾向は 単に人口 , 一般の集中ではなく, おもに高い学歴をもつ人々 の集中によっ てもたらされたものである ことが明 らかになる. その意味で, ここに, 地域社会 類型の特質を明らかにする場合 基礎的経済 的側面だ , けでなく, 「ゾチアール」な領域をも含めて検討する必要性のあることが示されているといってもよ し).. ,. これを年齢別にみると, 高等教育修了者の偏在傾向の特質がよ り鮮明になる つまり 表10のよ , , うに, 第 一に, どの年齢層においてもすでにみた三類型 (管理中枢地域や高生産力工業地域 ベッ , ドタウ ン地域)のシェ アが高く, とりわけ管理中枢地域の場合全て の年齢層で20%をこえる圧倒的 なシェアを占めていることが明らかになる 小類型 において2 0%をこえるシェアを示すのはどの年 . 齢層においても管理中枢地域しかないことを考えれば 管理中枢地域 の圧倒的な地位 の高さが容易 , に理解できる. 第二に, これらの三類型 はそれぞれ異なる年齢層で高等教育修了者 シェ アが高くな る傾向を示している」 たとえば, 管理中枢地域は45歳以上が多く60歳~65歳未満がトッ プ 逆に , 高生産力工業地域 は50歳未満とりわけ30歳~45歳未満が多くトッ プは3 5歳~40歳未満で, ベッ ドタウン地域は35歳~45歳未満のシェ アが高く40歳~45歳未満がトッ プとなっ ている したがっ . て, どの年齢の高等教育修了者も管理中枢地域に圧倒的に集中 している中で 高生産力工業地域 で , は相対的に若年層のシェアが高く, ベッ ドタウン地域→管理中枢地域になるにつれて相対的に高齢 層の高等教育修了者シェアが高くなる傾向が明らかになる .. その意味で, ①全ての年齢層における管理中枢地域への高等教育修了者の絶対的集中と②主要三 類型における年齢別高等教育修了者シェアの相違という形で高等教育修了者の偏在傾向の内実が構 成 さ れ て い る と い え る.. 以上のように, 学歴水準の不均等 は地域社会類型を単位としてみた場合においても基本的に貫徹 していることが明らかになる, しかも, ここで指摘しておく必要があるのは こう した事実は男女 , 別の学歴水 準を検討してもまったく同様に当て はまる ということであり 男の場合 とりわけ強く , , 地域社会類型 間の格差が現れるという ことである こうして’ 地域社会類型を単位としてみた場合 . .学歴水準の不均等が明らかに存在しているといわざるを得ないのである においても, .. 終章 学歴水準の地域格差に関する構造的特質 すでに明らかにしたように, 国際的に高い教育水準にあるといわれるわが国においても 学歴水 , 25.
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