技術科教育におけるエネルギー教育に関する研究
13
0
0
全文
(2) . 平成 5年7月. ) 第4 4巻 第1号 北海道教育大学紀要 (第1部C 44 l i i i t lof Hokkaido Un i ty ofEducat on(Sec onIC) VOI ver s Jou ユ ・ na . . , No. jul y ,1993. 技術科教育におけるエネルギー教育に関する研究. 井. 上. 平. 治・白. 川. 卓・田. 中. 稔. 1. は じ め に 有限な地球上の資源を利用し, 開発した技術力を介し人間に有用な物を生産することによっ てわ れわれ人類の生存が確保されている. したがっ て, 資源の確保とその利用方法や, さらに人間にとっ ての有用物に変換させるための 技術力の追求は, そのレベ ルの差はあれ人類の発生から始まっ てい たと言っ ても過言ではない. 家庭生活や社会 生活と技術とのかかわりについて理解を深めることを目的とする技術・家庭科教 育において, 日常われわれが見聞したり直接利用したりする事項や事物が, いかなる経路でまたい かなる方法で獲得しているかに注意を寄せることは, 上述の内容と深い関連を持つものである. 資源を人間の有用物に変換させるものは技術力であるが, これには必ずエネ ルギーが不可欠のも のである. さらに当然のことながら 無駄の軽減を追求する, つまり合理性を追求する. ここにきて 効率を意識するのである. このような理由で, 技術科教育 (中学校技術・家庭科の技術関連領域内容を扱う教育を意味する) rような位置にあ の中でのエネルギーに関する内容の教育は, 従来の技術科教育の各領域を横断する ると言えるだろう. 「科」 を付けないのは中懲校 技術教育 ( 叉に限定しているわけ ではないことを表している) からの視 点による先行するエネ ルギー教育に関する 主な文献は, 朝井や ・川 他 の も の が あ る. 朝井は現行中学.高校の理科に関して 「今や生活に活かして 応用しなければならない科学知識に 1 )とし また技術轍(育を 「実践・体験を旨とした学習 関する学習者の疎外感を拭いきれないでいる」 , 2 「 課程のこだわり」)が, 実践に取り組むための動機や発想に必要な, 科学に基づいた真の創意・工夫 3 )と指摘して 二つの教科をまとめ た科学技術 を育成する教育課程に程遠いものとなっ た.」 け教育の , 総合体系化の提唱をしている. この科学技術教育の構成する分野として物質・資材, エネルギー, 情報・計測, 生体・環境, システムの5つを挙げている. 小川他は日本のエネルギー教育の現状について社会, 理科, 技術・家庭科の調査をし,「エネルギー. に関する様々な問題が充分網羅されておらず, 教科間の連携が薄く各教科がそれぞれ断片的に行っ 4 )と結論づけている さらにアメリカと旧西 ドイ ツのエネ ルギー教育の現 ているように思われる.」 . 状調査では, アメリカの技術 寸教育にはほとん ど含まれておらず, むしろ理科教育にあること, 旧西 ドイツはエネ ルギー工学の単元が設けられていて, エネルギーに関する問題が体系的に取り扱われ ) して い る また我国の学校教育におけるエネルギー教育のあり方として 生活 て い る こ と を 報 告5 , .- )を示してい 科, 理科, 社会科, 技術・家庭科の各教科 で扱うとし, 学習内容の項目をあげて改善案6 る. さらに技術・家庭科における技術関連領 域の構成分野に材料, エネルギー, 情報, 環境, 構造,. )として示され 設計・製作の5つを挙げ,エネルギー分野の指導内容や具体的学習内容が指導計画案7. 241.
(3) . 井 上 平 治・白 川. 卓・田 中. 稔. て い る.. 以上のように, 朝井は現行教科の枠を取り除いた融合化 した教科の創設を構想しており, また小 川他は技術科の領域再編成を提案していることになる. 朝井の 「近年の科学技術革新が社会の構造 改革までも招来し, 市民の意識革新をも求めつつある現実に目を開き, 教育の場でも, とくに 『技 ) 術』 の名を冠するこの種の教育こそ, 教科・領域構想に思い切っ た反省をためらっ てはならない.」8 には充分に首肯できることである. しかし, 戦後職業科からの歴史的経過の中で, 領域の消滅や名称変更や吸収, さらに今回のよう に新しい領域 「情報基礎」 が加わることがあっ ても, 依然として領域に関する議論は大きな関心事 になっ ていない‐ 否, タ ブー 視しているようにも受け取れるのである. したがっ て, 領域再編成さえも相当の期間を必要とすることが予想される時に, 他教科をも含め た 「融合化」 の困難さは想像に難くない. そこで, 筆者らは現行の領域に新しく「エネ ルギー」 ( 1 0単位時間)の小領域を加えることを提案 し, またその実験的な授業を試みたので以下に報告す る.. 2. 学習指導要領にみる 「エネルギー」 の扱い ▲. ● ′. ′. .. 、. .. 2‐1 中学校技術・家庭科 平成5年度から完全実施になるこの教科について, 技術の分野でエネ ルギーに関する内容を直接 扱っ ているのは, 機械領域だけである. D 機械, 1. 目標は 「簡単な動く模型の設計と製作や機械の整備を通して, 機械の仕組みやエ . 機械を適切に活用する能力を養う J と な っ て い る. ネルギー の変換と利用について理解させ, . 「 また, 2. 内容の ( 1 )機械の機 構 機械要素及び機械材料について, 次の事項を指導する.」 に, 「ウ エネルギーを動力として利用する機械の仕組みを知ること 「 . .」 とある. このことに関して 中 「 9 } 学校指導書技術・家庭編」 において, 自然界のエネルギー資源の利用, 動力機械の発達及び道具か ら機械への発達について身近な例を示し, 目的に応 じてエネルギーを変換し, 利用する仕組みにつ いて知らせる. エネルギーの利用については, 機械的エネ ルギーと熱エネルギーを扱う が, エネ ル ギー変換し利用する仕組みとしては, 熱エネ ルギーを利用 した内燃機関を中心に扱う.j ま た, 「特 に, 熱エネ ルギーを変換して, 軸の回転力として取り出す機関本体の仕組みと働きに重 点をおき, 実物や模型などを効果的に活用するとともに, 実習の中で理解が図れるよう実験な ども取り 入れて 理解させる.Jと解説をしている. ( 2 )簡単な動く模型の設計と製作が できるようにする.」 ‐また内容の「 「 においては, 製作の構想に当たっ て エネルギー資源の利用についても関連して扱うなどの工夫を するとよい.」 とある. また, 内容 「 ( 3 )機械の整備の方法について, 次の事項を指導する.」 におい 「 ては, エネルギーの変換と利用の学習との関連は, エネルギーの有効利用のための日常整備を中心 に取り上げ, 部品の保守, 点検, 調整などの作業が適切に できるように指導する.」と解説している. さらに内容の「 4 { )日常生活や産業の中 で果たしている機械の役割について考えさせる.」においては, 「産業や交通の発達に伴っ て石油な ど化石燃料の消費量が増加 しているが 埋蔵量に 限界があるこ , と, 排気ガスや騒音が人間の生活環境を汚染し, 悪くしていることな どに触れ, エネルギ「資源の 利用については技術の発達と自然環境 の保全との調和を考えさせる. また, 新素材の開発や宇宙開 発及び新エネ ルギーの追求など先端技術についての情報を知らせ,これからの機械について想像し, 夢を育てるように扱う.」 と解説している. 242.
(4) . 技術科教育におけるエネルギー教育に関する研究. 一方電気領域では, 「エネルギー」-の字句は目標・内容にもなく, 内容の 「 4 ( )日常生活や産業の中 で果している電気の役割について考えさせる.」 において, 「省資源の立場から,-産業の発達や生活 の向上に伴っ て電力の消費量が急激に増加 している現況に触れ, 電気機器を選択する際, それが本 当に必要なものか どうか, 必要以上の機能を持っ ていないかなどの点から見直したり, 電気に頼り すぎる場合の危険性などについて考えさせる.」 と解説しているだけである. 2‐2 中学校理科 熱機関と熱力学に代表されるように, 技術と科学の関連は密接なものである. ここで, 技術科教 .が深い中学校理科において エネ ルギーの扱い 育に関連する他教科の中で, もっ ともそのつながり , 「 1 0 ) を 中学校指導書理科編」 から挙げてみる. 上記の中で技術科教育に大きく関連する第1分野についてその目標をあげると, 1‐ 物質やエネルギーに関する事物・現象の中に問題を見いだし, 科学的に調べる課程を通して, 規則性を発見したり, 自然現象を説明したりする方法を習得させる. 2. 科学的な事物・現象についての観察や実験を行い, 観察・実験技能を習得させるとともに, 見 の回りの物質とその変化, 化学変化と原子, 分子, イオンなどについて理解させ, これらの事象 に対する科学的な見方や考え方を養う‐ 3. 物理的な事物・事象についての観察や実験を行い, 観察・実験技能を習得させるとともに, 身 の回りの物理現象, 電流, 運動とエネ ルギーなどについて理解させ, これらの事象に対する科学 的な見方や考え方を養う. 4. 物質やエネ ルギーに関する事物・現象に対する関心を高め, 意欲的に調べる活動を行わせると ともに, これらの事象を日常生活と関連付けて考察する態度を育てる. 上記4つの目標の中で, 3. の目標が本研究に特に関連が深く, この目標の解説に, 科学技術 の進歩と人間生活について, 新素材, エネ ルギー, コンピューターなどを扱うこと を取り上げて い る.. また内容に関して解説している中で, 本研究に関連する事項を箇条書にすると, ・ レ ン ツ の 法 則, フ レ ミ ン グの 法 則 は と り あ げ な い .. ・エネルギーは互いに交換し, その総量は保存されることに触れること. ・力学的エネルギーにほかに, 熱, 光, 音, 電気などのエネ ルギーに触れる. ・日常生活では, 科学技術の成果として様々な素材や エネルギーが利用されていることを知 るこ と.. ・人間が利用 している資源やエネ ルギーについての認識を深める. が挙げられる.. 3. 領域 「エネルギー」 の学習指導案の成立まで 3‐1 目標に関して はじめに目標を 「エネルギーに関する基礎的な知識, 将来可能性のあるエネ ルギー源及びその変 換の様子を知り, エネ ルギー利用と人類の発展との関係を理解させるとともに, 人類の英知を感じ させ, エネルギーの適切な利用についての能力とエネ ルギー問題に対する関心を高める.」 とする . そしてこの目標を達成するための具体的指導項目・内容について考察する. 243.
(5) . 井 上 平 治・白 川. 卓・田 中. 稔. 目標の前半の 「エネルギーに関する基礎的な知識, 将来可能性のあるエネルギー源及びその変換 の様子を知り,」については, エネ ルギー保存を中心として, 効率 と変換について伝え, エネルギー の貴重性について考えさせたい. また, 可能性のあるエネ ルギーについて は, 太陽光発電や熱伝対 を実験等を通して触れさせ,エネルギー変換と省エネ ルギーについての将来について考えさせ たい. 具体的には, そのものの持つエネルギーを我々 がどの程度利用 できているのかにつ いて, 具体的 数値, 図表等を通して伝 える. そして我々の使用するエネ ルギーを得る までに一次エネ ルギーをい かに多く無駄に浪費しなければならないかを知ることにより, 省エネルギーに対する考えと, 将来 に向けて どのようにしていかねばならないかを考えさせたい. その 点でも直接電気エネ ルギーに変. 換する太陽光発電の教材は利用でき, 太陽光発電と似た原理で発電する熱電池の利用がラ 一次エネ. ルギーの高効率につながることをエネルギー保存の知識によっ て想像させたい. また, フ レミン グ の法則を利用した発電方式を知識として持っ ていると, 比較的常識になっている超電導の物質を利. 用 したものも想像できるのではないか. またこれらの 技術は, 多くの問題点を持っ ていることも伝 え, この問題点に興味を持たせたいと考えている. 目標の中頃の 「エネルギー利用と人類の 発展との関係を理解させるとともに, 人類の英知を感じ させ,」 については, 人類が如何にエネルギーを有効に利用するかという 点に努力を重ねてきたか, またエネルギーの有効利用が人類の文化形成に どのように作用して きたかという点を実感的に経験 させたい. これは人類における道具の利用, 機械の利用, 電気の使用にも深く関係があり, 技術に おける6領域にも関係が深く, 技術史的な見方で人類の 歴史を振り返ることにより, 科学技術の将 来への展望を考えさせたい. 具体的には, 道具の発展から人間の持つエネルギーの有効利用を実際に 道具の使用を通して体験 させることができると考える. また家畜の使用, 機械の使用がエネルギーの有効利用とどのように 関係するか等を伝えることにより, 人類だけ がもつ創造性の重要さを感じさせたい. 最後の 「エネ ルギーの 適切 な利用についての能力とエネ ルギー問題に対する 関心を高める.」 につ いては, 昨今のエネルギー事情や 環境問題について触れ, 将来についての想像を題材に生徒に作文, 意見交換などをさせることも考える. 次世代を担う生徒たちに将来を想像させ, それを実現する 手段を考えさせ, 興味を引き出すこと が重要な教科である技術科にとっ てエネルギー問題は早急に解決が塑ぼ れ, また基本的なものであ るエネルギーについて過去から未来へと考えさせるのはとても重要なことだと考える. 3‐2 具体的項目・内容に関して 上記目標を達成する ための具体的項目・内容につ いて考察する. 項目について以下のよう な6項目が考えられる. ①. 文明とエネルギー. ② 技術革新と次世代エネルギーの関係 ③. エネルギー変換. ④. 小さなエネルギーから大き なエネ ルギーへ. ⑤. 期待されるエネルギー. ⑥ 21世紀へ 次にこれらの項 目のうち, 今回の実験授業に関わる部分につ いて考察する. 1) 項目①・②に関わっ て これらの項 目では, はじめに 「エネ ルギー」 という言葉について考 えさせたい. 「エネ ルギー」 と 244.
(6) . 技術科教育におけるエネルギー教育に関する研究. いう言葉はいっ たい何を指すものなのかL 生徒に問うてみたい. それは 「エネルギー」 の定義が暖 昧で, あまりにも日常的な言葉であるため, 困難な質問かもしれない. しかし様々な分野で用いら れる言葉であり,その分野ごとに「エネルギーJの定義が異なることを知ることにより,「エネ ルギー」 という言葉はもともと暖昧な言葉であることと 「エネルギー」 という言葉の漠然としたイメージを 生徒と確認したい. ある程度の共通な認識のもとにこれらの授業を進めていかなければ, 定義が暖 昧な言葉のため生徒にi昆乱をさせるのではないかと考える. 次に, 人類の発展とエネルギー利用を考えるために, 他の物理的エネルギーを用いるの ではなく, 人間がもつエネルギーの利用について考えてみたい. これは, 木材加工や金属加工などの道具を使 用 し, 人間が知恵を使っ て人間のもつエネ ルギーを如何に有効に使用してきたかについて, また如 何に道具を発展させてきたかについて考えさせたい. これは古典的な道具を生徒に使用させて, そ の感想を聞き, どのように道具を発展させるかを生徒に問うてみたい. そのことにより発想の重要 さ, 実際に作業するこ との重要さに気付かせたい. その延長上に機械や電気の利用がつながるもの であることにも気付かせたい. 次に, このような人間のもつエネ ルギーの有効利用が他のエネルギーの使用と移り変わるために 生じたエネ ルギー余剰 が, 文明や文化を築いたことについて考えさせたい. これはエネルギーの有 効利用が文明の発展に寄与し, 新しいエネルギーの利用は文明の急激な発展を生むことを気付かせ たい. もともとエネルギーは経済的に有効に使用 できるものでなければ無意味であることを馬の利 用を例に考えさせたり, 新しいエネルギーの利用が急激な発展に影響を与えることを石油を例に伝 えることで気付かせたい. エネ ルギー余剰 については, 歴史的に食物の余剰 (栽培) を例に取り上 げ た い.. この項目は, 技術科の全範囲におよび, 各領域の架け橋となるべく考えた. そのためこの項目を いつ行うべきかについてはいかようにも考えられる. 従来の領域ごとのまとまっ た授業を考えた場 合 でもそれぞれアレンジを加えて行うことができると考える‐ 2) 項目③に関わっ て この項目では, 太陽光発電池を中心とした実験を主に行う. これは次の環境問題 とのつながりに おいて, また将来のエネ ルギーを考える上での参考として太陽光発電池を設定した. 実験的な授業を行う 際の教具として, 今回購入した太陽光発電池の仕様について以下に述べる‐ この太陽光発電池は,NP 型シリコン太陽電池であり,アルミ基板に6つの素子が直列に接続され て い る. 発 電 は, 一20~ 十60℃ の温度状態が最良の状態 であり, 4 0 0~7 001 1m で最も良い反応を示 す. 晴天時においてl oomW/H の発電を行い, 光の強弱に関しては, 電圧の変動より電流の変動に 大きく関係する.1つの素子は,0‐5V の発電を行い,6つの素子が直列に接続されている ことから, 3V, 270P QA の発電を行うことができる.. このキッ トには, この太陽光発電池が2つあり, そのほか機械的エネルギーへの変換や音への変 換を実験できるモーターやオルゴー ルが組み込まれている. 太陽光発電池自体は, 発電容量や反応する条件が大きいため, 様々 な実験に対応することができ ると考える. エネ ルギーの変換を考えた場合, 太陽光発電池は, 光エネ ルギーを電気エネルギーに直接的に変 換するものであるが, この電気エネルギーを更に変換し, 効 率の問題へと結び付けることができる. 太陽光発電池から直接光エネ ルギーに変換した場合と, ー旦機械的エネルギーに変換してそれか ら電気エネルギーに変換し最終的に光エネルギーに変換した場合, 結果がどう であるのかについて 着目したい. そこにエネ ルギー損失, 機械的エネルギー への変換時に熱エネ ルギーへの変換も行わ 245.
(7) . 井 上 平 治・白 川. 卓・田 中. 稔. れ, 熱エネ ルギーは放出され, 効率が落ちることを認識させられるだろう. この実験では, 光エネルギーへの変換で電球を使うことになる が, 光の微妙な違いをよりはっ き りさせるために回路テスターを用いるのも良いと思う が, 発行 ダイオー ドを使っ たレベ ルメーター で行うの がより良いと 思われる. また放出される熱エネ ルギーを視覚的に捉えることができるよう な教具があればなお良い‐ 具体的に, 長時間機械を作動させると, 直接手で触れるだけで認識する ことができるであろうが, 断熱材と温度計の利用, 機械的エネ ルギーへの変換システムを意図的に エネルギー損失が出るような設計から, 視覚的に実験できる教具の製作も考えられる. キッ トでは, 機械的エネルギーの変換を示すために, モーター軸に溝付き車があり, 巻き上げ機としても使用 で きるが, 実際の授業を考えた場合, より大きく動くものの方がより 、機 ,興味を引くのではと考える. 械領域の教材である 「動くおもちゃ」 などはこの太陽光発電池で十分作動させることができるし, 最近は工夫キッ トで, ソーラーカーレースの車をモデルにした太陽光発電池内臓のリモートコント ロールカーなども市販されており, この方が生徒の興味を引き付ける であろう. この項目では以上のような教具を利用 して実験を行い, エネルギーは変換しても保存すること, 様々なエネルギーに変更が可能なこと, エネルギーの種類によっ ては, 変換に熱エネルギーの変換 を理解させることができる. が伴い, 実際にはそのことがエネ ルギー損失になり効率を下げること、 ここまで, 項目①~③に関 する大まかな検討を進めてきたが, 授業で中心的に利用することを考 自然光では天候や場所の影響が えている太陽光発電池の性能について事前に実験を行っ てみると,- あり, 協力校との関係で一定の時間を割愛して授業を実施することに なるので, 条件が安定してい 00ワッ なければならず, 天候に影響を受けない人工光を使用することに した. しかし, 、 消費電力1 トの白熱電球2個を並べた手製の人工光装置の性能は, 太陽光線が良く照射されるときの太陽光発 電池の性能に比較して, 発電能力が劣ることが分かっ た. これは光エネ ルギーのもとになる, エネ ルギー粒子, すなわち光粒子が自然光に比較にならない程の少ない量であることによる.. 4. 授業 「エネルギー変換」 について /. ′ {. ・. 4‐1 授業の構成 消費電力100ワッ トの白熱電球2個を並べた手製の人工光装置を光源とする, 太陽光発電池を利 用した授業の構成を考えてみる. この光源 では前節で述べたように, 発電能力が劣るので, 機械的エネ ルギーに変換しても生徒に 充分興味を引き起こすような大きな動き のある実験は困難であることが予想され, したがっ て, 機 械的エネ ルギーからさらに電気エネルギー変換へは, なお一層困難である. そこで, 人工光による太陽光発電池からの電気エネルギー で豆電球を発光させる. 、 このとき人工 光が拡散状態のままと, アルミ箔を利用して製作した傘の中に光源も太陽光発電池もいれた状態で は, 豆電球の発光に違いがあることを気付かせる. このことからもエネルギー有効利用を考えさせ ることができる. また, アルミ箔の傘に手で触れることで, 白熱電球に使用されているエネルギー は, 豆電球を発光させている電気エネ ルギーのほかに熱エネルギーに変換されていることを知り, エネルギー保存の法則の理解を一層深めることができる. また熱エネルギーを発展させて, エネル ギー利用の今後の予想をさせること等を柱にして授業を構成することにする. 以上の構成に基づいて作成されたのが, 図1の技術・家庭科学習指導案である.. 246.
(8) . 技術科教育におけるエネルギー教育に関する研究. 「 4 ‐2 授業 エネルギー」 変換 1) 導入, エネルギー保存について 図2資料 プリントを配布し, 「エネルギー」 の概念について, 教科 「理科」 の既習事項であること を確認した後, メタルバランスボールにて, 位置エネルギーから運動 エネルギーそしてまた位置エ ネルギーと, ほぼ同量のエネ ルギーを伝えたことを確認させた. 次の熱エネ ルギーの拡散 その2 では, 生徒の興味を引きそうなバイク・車・FIを話題 にしなが ら, 「自動車は何故止まるか」の発問した. 予想どおり「ブレーキがあるから」の答えが返っ たので, 用意した ドラムブレーキとディ スク ブレーキのモデルを, それぞれの構造を簡単に分解 してディ ス ク ブレーキの パッ ドを示し, 高速車にディ スク ブレーキが使用されていることを説明し,「ディ スク ブレーキの方力も性能が良い理由は」 の質問を投げかけて展開に入っ た. 2) 展開, エネルギーの変換について エネ ルギー資源の種類の発問をし, 生徒から風, 水, 石油, 石炭, ウラン等の答えが返っ てきた. 「石油はそのままでは暖かく ない」 ことから エネ ルギー変換する必要があることを理解させた , . 次の変換に伴うエネルギー損失については, 太陽光発電池に1 00ワッ トの電球2個を照射して発 電させる実験をした. 4‐1で述べたよう にアルミ箔製の傘で覆っ た時, 豆電球が点灯することから, 発電に要する光エネ ルギーの拡散を傘は防いでいることを生徒は知っ たが, ここで, 使用の太陽光 電池は電球が放出している光エネ ルギーのおよそ1 5%より電気エネ ルギーに変換 し得ないことを 説明した. この際, 植物の色として一般的な緑色植物を例に出し, 太陽光のうち光合成に利用 でき るのはほんの一部 であり, 吸収 できない光として緑色が現われていることの説明を加えた. ここで, 資料プリントに戻っ て実験の図を見ながら, 電球2個も使い, なおかつ傘で覆いをした のにも拘らず豆電球があまり明るく点灯しないのは, 電球から発するエネ ルギーが全部光エネ ル ギーに変換しているわけではないことを説明して, どんなエネルギーに変換しているか発 問したと ころ, 一生徒が 「熱エネ ルギー」 と答えた. さっ そく, 傘が熱くなっ ているのを手を触れさせて熱 エネルギーにも変換し拡散していることを理解させた. 次の熱エネ ルギーの拡散. その2では, 実験を振り返りながら, 他のエネ ルギー変換時にも目的 としない熱エネルギーに変換されていることを通して 「効率」 の概念を導き出し, 資料プリントの 例 (火力発電所) を確認させた. ここで, ブレーキは運動 エネ ルギーを熱エネルギーに変換して自動車を停止させていること, ま た導入段階で発問してそのままにしていたディ スク ブレーキが ドラムブレーキにましてよ り有効な のは, その構造から熱エネルギーに, より大きく変換することを理解させた. 3) まとめにおいては, ①エネ ルギーは保存すること, ②エネ ルギーは変換しなければ使用 できな いこと, ③変換すると効率が低下することの3つを確認した. 世界でエネルギー資源が問題になっ ていることを説明し, 有限なエネルギー資源を 「有効利用」 するための方法を発問すると, 「風力を 利用 した発電」 の答えが返っ たがそれ以外になかっ た. 火力発電所から出る熱エネルギーを地域暖房に利用することや, ガソリンの持つエネ ルギーの30 数%しか利用されていない自動車において既に利用している採暖装置等の多目的型有効利用を説明 し, 「エネルギー有効利用」 の考えを定着させた‐. 247.
(9) . 井 上 平 治・白 川. 5. ま. と. 卓・田 中. 稔. め. エネルギーの性質, 即ち保存則を大まかに知らせて, そののち, エネルギーはそのままでは人類 に有用とはなり得ず変換が必要であること. そしてその変換時において多くの場合, 目的でない熱 エネルギーにも変換するので, 効率が低下すること. そこからエネルギーの有効利用へと生徒の考 えを発展させ、 ることを目的として, 授業を試みた. 今回の実験授業では, 授業者と生徒がなじみがないことから, 発問に対する生徒の発言が決して 多いとは言い難い授業ではあっ た. しかし, 準備した教具による実験や説明, また資料 プリントの 使用をとおして, 生徒の興味関心を最後まで持続させることができた授業であっ たことがアンケー ト結果にも現れていた. 技術を体系的に学習していかなければならない技術科教育において, さらに,「技術にこめられた 人間の知恵の豊かさを伝えたり, 技術のもつすばらしさをわからせ, 技術の社会的性格を正しくみ }ことにおいても 現行の6領域を備職的に学習 できる内容として られるような技術 り観を育てる」n , エネルギー教育は必要であり, また6領域の最後に学習する領域とする必要があることを充分に認 識した.. 最後にこの研究にあたり, 特に実験授業では七飯町立七飯中学校の校長先生はじめ教職員の皆様 のご協力のもと, さらに技術・家庭科担当の岡頭慎一教諭には, 学習指導案の作成段階からいろい ろ御指導いただき, 3学年の3学期の貴重な1時間, 担任学級のD組を提供してくださるなど, さ ま ざまな御配慮をいただいたことに深く感謝します.. 文. 献. 2巻第3号, p 7 4 1990 ) 1) 朝井英清, 技術教育を見直す(m) ‐ ,( . , 日本産業技術織に育学会誌、 第3 2) 上掲書1) 7 4 ‐. ,p 24 3) 上掲書1) ‐ ‐ ,p 2巻第 4) 小川・堀田・福田・吉田, 我国の学校教育におけるエネルギー教育の現状, 日本産業技術教育学会誌 、 第3 )‐ 2 号, p 55 1990 ‐ ,(. 5) 小川・堀田・福田・吉田, 米国及び西独の初等中等教育におけるエネルギー教育の現状, 日本産業技術教育学会 8 99 誌 7 1 0 ) 2巻第1号, p 3~7 ” 第3 . ,( . 2巻 6) 小川・堀田・福田, 学校教育におけるエネルギー教育のあり方に関する研究, 日本産業技術教育学会誌~ 第3 第4号, p 9 ( 1 9 9 1 ) 5 ., . 7) 小川・松浦・旅 中学校技術・家庭科における技術関連領域の再編成と くエネルギー〉 領域の創設, 日本産業技 59 1 99 2 ) 術織(育学会誌、 第34巻第1号, p ‐ ,( . ) 1 85 1 99 0 ) 8) 朝井英清, 技術教育を見直す( . ,( ‐ , 日本産業技術教育学会誌 第32巻第1号, p 9) 文部省, 中学校指導書技術・家庭編, 開隆堂, (平成元年) . 1 0 ) 文部省, 中学校指導書理科編, 学校図書 (平成元年) . 「講座日本の学力8 身体/技術 1 9 7 19 90 )( 1 ) 佐々木・近藤・田中, 新版技術科教育法, 学文社, p 1 」 より) . , 97 ‐ .( (井 上 平 治 本学教授函館校) 卓 本学学生函館校, 現在, 赤平市立平岸中学校教諭) (白 川 稔 岩手大学教育学部助教授) (田 中. 248.
(10) . 技術科教育におけるエネルギー教育に関する研究. 技術・家庭科学習指導案 日. 時. 平成5年 1月 25日(月) 第4校時. 生 徒 七飯町立七飯中学校 3年D 組. 男子17名. 女子16名. 計33名. 場所 金属加工室 授業 者. 白. 川. 卓. 1 領域『エネルギー』 n 領域について 現在, 我々が抱えている問題の一つとして, エネルギーに関する問題が重要視されている‐ エネルギー 資源の枯渇問題だけでなく, 環境問題, 人口増加に伴う問題など力功ロわり, エネルギー問題は複雑化し, 新たな対応が求められている‐ 技術科教育では, エネルギー教育を実際のエネルギー利用, 効率の考え, エネルギー変換機としての機 械や電気器具 ぐ , 道具の利用などを通して行うことができ, エネルギ←問題に取り組む姿勢を養うことに最 適な教科であると考えることができる‐ またエネルギー教育は, 技術の各領域に関係があり, エネルギー 領域をもつことにより, 技術科教育の各領域を連結させ, 技術を体系的に学習することができると考える‐ ここ では, エネ ルギーに 関する 基礎 的な知 識を得ることにより, エネ ルギー 問題に 興 味を持たせ, エネ. ルギー問題への新たな対応を考えさせるとともに, 技術教育における各領域を 「エネルギー」 の観 点か ら 連結することにより, 技術科教育の意義を明確にさせたい‐ m 最終指導目標 「エネルギーに関する基礎的な知識, 将来可能性のあるエネルギー源及びその変換の様子を知り, エネル ギー利用と人類の発展との関係を理解させるとともに, 人類の英知を感じさせ, エネルギーの適切な利用 についての 能力とエネ ルギー問題に 対する 姿勢を育てる.」. W 学習計画 ① 文明とエネルギー………………………………………………………………………………1時間 ② 技術革新と次世代エネルギーの関係…………………………………………………………2時間 ③ エネルギー交換…………………………………………………………………………………1時間 (本時) ④ 小さなエネルギーから大きなエネルギーへ…………………………………………………3時間 ⑤ 期待されるエネルギー…………………………………………………………………………1時間 ⑥ 2 1世紀へ ………………………………………………………………………………………2時間 V 本 時 案 1 ( ) 題材 「エネ ルギー の変換」. ( 2 ) 本時の指導目標 ・エネ ルギーの有効利用 につ いて考えさせ る‐. ・エネルギー利用の未来像を想像させる‐ 図1 技術・家庭科学習指導案 その1 249.
(11) . . 井 上 平 治・白 川. 卓・田 中. 稔. 3 ( ) 準備 ・ 太陽光発電池 ・豆電球. ・傘. ・テ スター. ・ ディ ス クブレーキのモ デル ′・ ドラム ブレー キのモ デル ・メタ ルバ ランス ボー ル. ・ 電球. ・ 資料 プリ ン ト. 4 ( ) 教授=学習課程 学 習 内 容. 時間. エネルギー保存. 0. 学. 習. 活. 教. 動. 師. の. 動. き. ・メ タ ルバ ランス ボー ルを使用 し,. エネルギー保存を理解させる‐. について. (ポイ ン ト と して ノー トに 記 入 さ. せる) 導. ・ 具体例 をも とに, エネ ルギーは保 存するものであることを理解する.. 熱エネルギーの 拡散. ・熱エネルギーの拡散を理解させる ために以下のような質問をする.. その1. 『自動車 は 何 故 止ま る こ と が でき ノ. ると思いますか?』. ・. (予想される答え) 『ブレー キがあるから』 『摩擦 が働く から』 等々. 『ブ レー キは どの よう な仕 組 み で 車を止める と思いますか?』. 入. ・ ブレー キとエネ ルギー保 存の関係 につ いて考える‐. ・ ブレーキのモ デルを掲示する 『ディ ス ク ブ レーキ の 方力も性能 が 良いと言わ れる のは, どう してだ と思いますか?』. 10. エネルギーの変. ・エネ ルギー源 は, 我々 の目的と し たエネ ルギーに変 換 しなく ては,- 我々 はそのエネ ルギー源を利用す. 換について 展. ること が でき ないことを, 例 をも とに理解させる‐ 例) 『石 油 は そ のま ま では 暖かく な. 開. し)』. ・エネ ルギーは, 目的とするエネ ル. ギーに変換する必要があることを 理解する. 15. ・エネ ルギーは変換することを知る‐ 図1 技術・家庭科学習指導案 その2. 250.
(12) . . 技術科教育におけるエネルギー教育に関する研究. 学 習 内 容. 時間. 学. 習. 活. 動. 教. 師. の. 動. き. 、 ′ ・太陽光発電池を使い実験を行う ‐. 変換に伴うエネ ルギーロスにつ. [実験] 太 E発電池を電球により発電させる‐ 一陽光 傘をかけ ,光エネルギーの拡散を防ぐ . アルミ箔製の傘に手を触れさせる‐. いて. 展. 30 、. .実験 を見ること で, 電球に使わ れているエネ ルギー. 、. と発 電さ れるエネ ルギー の大き-な 差に 気付く‐ エネ ルギー保存則から, 消えた. {. エネルギーの行き先について考える‐. 手で傘に触れ, 消えたエネ ル メ ギーは熱エネルギーに変換して拡 散 していることに気付く‐ “. 熱エネルギーの 拡散. 、. その2. { .. -・実験で気付いた点を発表させなが ら他の変更時における熱エネ ル ギーの存在を知らせ, 変更に伴う 効 率の低下 をまとめノー トに 記入 させ る.. ・エネ ルギー 変換 時において, 多く 開. の場合目的ではない熱エネルギー への変換が, 効率を下げる要因に なっ て いる ことを知 る‐ ・実験のまとめから プレ」 キは どの ように 自動車を停止させるのか考 ・ ブレーキは, エネ ルギー の変換,. えさせ る.. 熱エネルギーの拡散により自動車 を停止させるこ とを理解する‐. ・ エ ネ ル ギー を 有 効 に 利 用 す る に. まとめ 整. は, どのよう なことをすると良い のか 話合いによ っ て 意見をまとめ させる. ・ 自動車 を例に エネ ルギー の多目的. 理. 型有効利用の考えを導く. ・エネ ルギー がもつ 能力 を, できる. だけ多く引・ き出すという有効利用 50. の考え を得る. 図1 技術・家庭科学習指導案 その3 251.
(13) . 井 上 平 治・白 川. 卓・田 中. 稔. ‐ エ ネ ル ギー の 変 換 《エネルギーの性質》 メタル バ ランス ボー ルは, 位置エネ ルギー と運動エネ ルギー の変換を利用 したおもち ゃ である. このお もち ゃ から次のよう なこ とが言えます. ポイ ン ト. 1 ーエ刺ギーは ,( 《実 験》. )する 1 ,ー A. B. 電 球. 電気エネルギー. 光エネルギー. 憂欝. ?エネルギー. . C. 電気エネルギー ?=(. )エネルギー. ポイ ン ト エネ ルギー源のエネ ルギー と目的と したエネ ルギー との割合を効率と言います.. 熱機関で最も効率の良いと言われる火力発電所でも4 0%程度で,6 0%のエネルギーを無駄に捨てている の です. . 人間は, 機械の発明以前に人間より大きな力を持つ動物の利用を考えました. 荷物の運搬を考えた 場合, 馬は人間の4倍の量を背負うことができます. しかし人間の4倍の食糧を必要とします. 食糧 をエネ ルギーと考えると, 同 じエネ ル ギー量 では, 馬は 人と同 じであり, 馬を利用 する価 値がありま せん‐ そこ で馬にものを引かせ ることを考えま した. 最初 はう まく 行きません でした, く びきと馬蹄 の 改良で人間の15倍の能力 を発揮させ ることに成功 しま した‐. 人間は, 馬の道具を工夫することで効率をあげ, 馬を人間より効率の良いエネルギー変換機に変身 させたの です. 基本的には, エネ ルギー は ( ) します. しか しエネ ルギー 変換 では, 効 率 が低下 します. その主な原. 因としては, 変換時に, 目的外の ( ) エネルギーに変換し, ( ) してしまうからです. 図2 資料プリント 25 2.
(14)
関連したドキュメント
⚫
(注)
出典:総合エネルギー調査会 省エネルギー・新エネルギー分科会/電力・ガス事業分科会
1.制度の導入背景について・2ページ 2.報告対象貨物について・・3ページ
大学図書館では、教育・研究・学習をサポートする図書・資料の提供に加えて、この数年にわ
(1) 研究課題に関して、 資料を収集し、 実験、 測定、 調査、 実践を行い、 分析する能力を身につけて いる.
【ゼロエミッション東京戦略 2020 Update &
(注)