第2学年〇組 数学科学習指導案 指導者 〇〇 〇〇 1 単元名 「一次関数」 2 指導観 ○ 自然現象や社会現象などの考察においては,考察の対象とする事象の中にある対応関係や依 存,因果などの関係に着目して,それらの諸関係を的確で簡潔な形で把握し表現することが有 効である。日常生活の中で,伴って変わる二つの数量を取り出し,それらの間の変化や対応の 関係に着目して考察をすることは,事象を能率的に処理したり,未知の事象を推測したりする ことに繋がる。一次関数の学習は,比例の学習の発展であると同時に,変化の割合に着目する など文字を用いた式によって,関数をより深く学習する入り口ともなっている。ここで養われ る関数的な見方や考え方は,これからの数学の学習や社会の中で活用されるという面でも意義 が深い。 ○ 生徒たちは,小学校第4学年から第6学年にかけて,数量の関係を□,△,a,xなどを用 いて式に表しそれらに数を当てはめて調べたり,変化の様子を折れ線グラフで表し変化の特徴 を読み取ったりしている。また,中学校第1学年では,具体的な事象における二つの数量の変 化や対応を調べ,関数関係について理解し,比例,反比例を関数としてとらえ直した。そこで は,変数と変域や座標について理解するとともに,比例,反比例の関係を表,式,グラフなど で表し,それらの特徴をとらえ,比例,反比例を用いて具体的な事象における問題を解決し, 説明することを学習している。 本学級の生徒指導に行った年度当初に実施した学力分析テストでは,第1学年で学習した関 数の学習を振り返る問題において,比例の性質などの『知識』に関する問題の正答率は○%, 比例や反比例の式など『技能』に関する問題の正答率は○%,グラフを利用するなど『見方や 考え方』に関する問題の正答率は○%であった。以上のことから,技能に関する学習の定着不 足が見られ,知識や技能を活用して問題を解決することについては十分ではないことが考えら れる。 ○ 本単元の指導にあたっては,具体的な事象の中から二つの数量を取り出し,それらの変化や 対応を調べることを通して一次関数の特徴を捉え,表,式,グラフを相互に関連付ながら一次 関数の数理を構成し,日常生活に即した現実的な問題の解決に利用できることを体験すること で,関数的な見方や考え方のよさを実感したり,習得した知識・技能の意味理解を深めたりす ることをねらいとする。具体的には,次のような指導を行う。 ① まず,第一次では,一次関数の特徴を捉えることができるように,具体的な事象から二つ の数量を取り出し,それらの変化や対応を表,グラフを使って調べる場を設定する。第1学 年での比例の学習を振り返りながら,比例との相違点に着目しながら一次関数を定義する。 ② 次に,第二次では,一次関数の数理を構成することができるように,ペアで説明する活動 を仕組み,問題解決の根拠を交流しながら表,式,グラフの特徴を理解したり,それぞれを 関連付けたりして,学習を進めていく。また,定着が必要な場面においては,反復練習の時 間も設定していき,細やかな形成的評価を実施して指導につなげていく。 ③ 最後に,第三次では,関数的な見方や考え方のよさを感じることができるように,水を熱 していく実験の様子,携帯電話の料金プランなどの日常生活に即した現実的な問題を設定し, 一次関数の数理を活用して解決する場面をつくり,また,習得した知識・技能の意味理解を 深めることができるように,振り返りを一単位時間ごとに設定していく。
3 目標 〇 様々な事象を一次関数と捉え,表,式,グラフを用いて意欲的に問題を解決しようとする ことができる。【数学への関心・意欲・態度】 〇 一次関数を用いて具体的な事象を考察したり,表現したり,問題解決の際に表,式,グラ フを組み合わせて説明したりすることができる。【数学的な見方や考え方】 〇 一次関数の関係を表,式,グラフを用いて表したり,二元一次方程式を関数関係を表す式 としてみなしグラフに表したりすることができる。【数学的な技能】 〇 関数や一次関数の意味や変化の特徴を理解したり,表,式,グラフを相互に関連付けて理 解したりすることができる。【数量や図形などについての知識・理解】 4 単元指導計画(11時間) 次 時 学習活動・内容 指導のねらい ・内容・方法 評価規準(方法) 一 一 ① 1 一次関数について考える。 (1)水槽に水を入れたときの変 化について考える。 ・表やグラフに表わす ・変化の仕方 ・一次関数の特徴を捉えること ができる ように,比例と比 較 し た モ デ ル を 導 入 に 設 定 す る。 ・一次関数の特徴を 理解することがで きる。 (知:学習プリント) 二 一 ④ 二 ② 2 一次関数の特徴を調べる。 (1)一次関数の値の変化につて 考える。 ・一次関数の値の変化 ・変化の割合の意味 (2)一次関数のグラフについて 考える。 ・一次関数y=ax+bの意味 ・切片の意味 ・ 傾 き の 意 味 と 変 化 の 割 合 と の関係 ・一次関数のグラフ (3)一次関数の式を求める。 ・グラフからの読みとり式 ・傾きと1点から式 ・2点から式 3 二元一次方程式と一次関数 の関係を調べる。 (1)方程式とグラフ ・方程式ax+by=cのグラフ (2)連立方程式とグラフ ・ 連 立 方 程 式 の 解 と そ の グ ラ フの交点の座標との関係 ・一次関数の変化の割合をつか むことが できるように,反 比 例の変化 の割合と対比する 場 を設定する。 ・比例で学習したグラフをもと に 考 え る こ と が で き る よ う に,導入 の内容をグラフ化 し てポイントを整理する。 ・式を求める際の一次関数の式 y=ax +b の使い方が理 解 できるよ うに,変数と定数 に 着目するように指導をする。 ・二元一次方程式との関連を意 識するこ とができるように , 前の単元 の学習内容を振り 返 る場を設定する。 ・一次関数の数理を構成するこ とができ るように,ペアで 説 明 し 合 う 活 動 を 毎 時 設 定 す る。 ・変化の割合の意味 や一次関数の変化 の割合が一定であ ることを理解する ことができる。 (知:学習プリント) ・一次関数のグラフ を傾きと切片を利 用して書くことが できる。 (技:小テスト) ・与えられた条件か ら一次関数の式を 求めることができ る。 (技:小テスト) ・二元一次方程式の グラフの意味とそ の書き方を理解す ることができる。 (知:学習プリント) 三 一 ④ 4 現 実 的 な 問 題 に つ い て 考 える。 (1)水を熱した実験における時 間と水温の変化 ・一次関数とみなした予測 (2)時間と距離を表すグラフ ・ グ ラ フ の 解 釈 と 変 域 に よ る 式の違い (3)携帯電話会社の料金プラン ・ 統 合 し た グ ラ フ に よ る プ ラ ン違いと判断 ・問題解決に一次関数を利用す ることが できることを実感 で きるよう に,現実的な問題 を 設定する。 ・構成した一次関数の数理を活 用したり ,意味理解を深め た りするこ とができるように , 小グルー プ で説明し合う活 動 を設定する。 ・一次関数の考え方 を,現実的な問題 に解決に利用しよ うとしている。 (関:学習プリント) ・一次関数の考え方 を利用して,問題 を解決することが できる。 (考:学習プリント) 一次関数の特徴を捉えることが できるようにする。 一次関数の数理を構成すること ができるようにする。 一次関数を利用して,現実的な 問題を解決することができるよ うにする。
5 本時 平成29年11月○日 第○校時 (1)本時の指導観 生徒指導たちは,三次の学習に入り,二次までに一次関数の数理を構成したものを利用し て現実的な問題の解決を目指している。ここでは,身近な携帯電話の料金プランといった現 実的な問題を設定して,複数のグラフを統合させて考察することにより,それぞれ特徴を解 釈し,交点やグラフの位置関係に着目してその違いについて説明をすることができることを ねらう。そのため,一単位時間の学習の中で,小グループ活動を効果的に仕組み,共に考え る機会や説明する機会を設け,協働しながら解決を目指すことを手立てとしている。 (2)主眼 ○ 複数のグラフを統合させて考察することにより,それぞれの特徴を解釈し,交点やグラフ の位置関係に着目してその違いについて説明をすることができる。 (3)展開 学習活動・内容 具体的な支援(○)と評価(◆) 形 態 配 時 1 本時の学習内容を確認する。 (1)問題を把握する。 (2)見通しを立てる。 ・グラフを使って説明する。 ・表を使って説明する。 ・式を使って説明する。 (3)本時のめあてを確認する。 ○ 全体で問題場面の把握ができるよう に,拡大した問題を掲示し,問題に 不足している情報を表にして提示す る。 ○ 今回の説明に適した表現方法を決めること ができるように,式,表,グラフの表現方法 のよさを振り返る場を設定する。 一 斉 10 2 問題を追究する。 (1)個人で追究する ・Aのプラン ・Bのプラン ・Cのプラン (2)小グループ①(4人)で追究する。 ・同じプランを担当した者どうしで小グル ープを つくりグラフを 説明し合い 確認し て,次の小グループ②で説明する準備をす る。 (3)小グループ②(3人)で問題を解決する。 ・違うプランを担当した者どうしで小グル ープをつくり,そ れ ぞ れ の グ ラ フ を説明し合い,お じ い ち ゃ ん へ の プ ラ ン の 説 明 を つくる。 ○ 問題を追究する形を理解することができる ように,流れやグループのつくり方の指示を 出す。 ○ 個人でつくったグラフを確認したり説明の 準備をしたりできるように,個人で追究した あとに,同じプランを考えた者同士で小グル ープ①(4人)をつくり交流活動を仕組む。 ○ 小グループ①の段階においても解決が困難 であるときには,それぞれのグラフをつくる ためのヒントカードを配付したり,机間指導 で助言をしたりする。 ○ すべての生徒指導が責任をもって説明する ことができるように,また,協働して問題の 解決を図ることができるように,違うプラン を 担 当し た者 どう しで 小グル ー プ② (3 人 ) をつくり交流活動を仕組む。 ◆ 複数のグラフを統合させて考察することに より,それぞれ特徴を解釈し,交点やグラフ の位置関係に着目し,それぞれのプランのよ さを説明することができる。(学習プリント) 個 ― 小 集 団 ― 小 集 団 30 3 問題解決を振り返り,まとめをする。 (1)解決してきたことを全体で発表する。 (2)本時のまとめを書く。 (3)まとめを発表する。 ○ それぞれの小グループで解決してきたこと を確認できるように,全体で発表する場を設 定する。 〇 まとめを書く視点をもつことができるよう に,「それぞれのプランのよさを判断したポ イントはどこか」という発問をする。 ○ 本 時 で 学 習 し た こ と の 理 解 が 深 ま る よ う に,まとめを発表する場を設定する。 学 級 集 団 ― 一 斉 10 問題 ツヨシ君は,来年の春から一人暮らしを始めること にしました。ツヨシ君のおじいちゃんは,ツヨシ君と電 話ができるようにと,携帯電話を買うことにしました。 ツヨシ君の立場で,おじいちゃんにそれぞれのプラン のよさを教えてくれませんか? めあて 料金プランのグラフをつくり,それぞれのプランのよさを説明しよう! まとめ グラフを合わせることで,グラフどうし の位置関係が比較しやすく,交点に着目するこ とでプランの違いを説明することができる。