理科(物理基礎)学習指導案 1 単元名 第4編 電気 第1章 電気の性質 2 単元設定の理由 ○ 単元観 今日、生活の中ではスマートフォンを初めとする直流電源を搭載する電気製品が数多く存在し ており、生活をする上で切り離せない。そのため、生徒は小学校や中学校から電流と電圧などの 定性的な現象について履修しており、電気分野は生徒にとって馴染みが深いものであると考えら れる。 しかし、学問として認識する意識が薄く、「オームの法則を習ったが難しかった」というよう な反応が返ってくる場合が多い。学習指導要領 解説では物理基礎は「生徒の身の回りの事物・現 象に関心を持たせ、主体的に関わらせる中で、科学的に探求するために必要な資質・能力を育成 することが大切」であるとしている。本単元では、身近な電気製品を取り上げると共に、電池や 抵抗、豆電球を使った基本的な回路を用いてオームの法則を導くことで電流や電圧などの性質を 理解させることができる。また、次年度に学習する電場や電位の概念、電磁誘導などの分野を理 解していく上で、基本的な電気の性質を理解することは不可欠なことである。電気という、力学 や波動とは異なる現象に興味を持ち、好奇心を高めていけるという点において本単元は有意義で ある。 ○ 生徒観 本学級は理系クラスである。一学期末考査後に実施した第一回授業アンケートでは、「ノート を工夫してまとめる」という設問で○%、「授業後に復習を行うことで、自らの課題を発見して いる」という設問で○%の肯定的な評価が出ている。これは授業中に「けテぶれ」という学習の サイクルを生徒に回させる方法によって、自らの課題に気付くことができているからだと考えら れる。 一方で、「小テストや考査等で満足のいく結果が得られている」という設問で ○%の否定的な 評価が出ており、毎回の授業での評価に比べて低い。これは「自ら計画を立てて、予習、小テス トに向けた勉強を行っている」、「授業の内容に関して、分からないことを質問する」という設 問で共に○%という肯定的な評価が出ているように、自らの課題を放置せず、長期的な視点に立 ち、計画的に学習を進めるという自己学習力の育成に課題があることが考えられる。 ○ 指導観 本単元の指導に当たっては、基本的な電気回路の素子に流れる電流や加わる電圧を、オームの 法則やキルヒホッフの法則を用いて計算して求められるようになることを狙っている。そのため に、視聴覚教材や電子機器を実際に見たり聞いたり触ったりして、計算によって導き出した数値 と電気回路に流れる電流の値や電球の光り方の違いとの比較を行う場面を設定する。 導入の段階では、知的理解を促すと共に、生徒の関心・意欲・態度を高めるために実験を行う。 展開の段階では、その後の活動が円滑に進むように問題を自作させて近くの生徒同士で解き合っ たり解説し合ったりする場面を設ける。まとめの段階では、本時の目標を達成するための計画を 立てさせ、確認テストを行い、その達成度を分析させ、自分に必要な練習が何なのかを考えさせ 実行させる。この「計画→テスト→分析→練習」という一連の学習のサイクルを「けテぶれ」と 定義している。「けテぶれ」は学習を円滑に進められるとともに、自己学習 力を育めるという狙 いがある。また、生徒自身が自己学習力の評価をするために、「けテぶれ」のサイクルを終えた 後にはルーブリック評価を行わせる。 学 校 名 福岡県立○○高等学校 指 導 者 職名 教諭 ○○ ○○ 印 実施日時 令和2年○月○日○曜日○時限 実施学級 第2学年○組○名 実施場所 第2学年○組教室
3 単元指導目標 ○ 物質と電気抵抗について関心を持ち、意欲的に探求しようとする。【関心・意欲・態度】 ○ 物質の種類による抵抗率の違いについて考察し、考えを表現している。【思考・判断・表現】 ○ 材質、長さ、断面積の異なる金属線の抵抗について観察、実験などを行い、基本操作を習得す るとともに、それらの過程や結果を的確に記録、整理している。【技能】 ○ 物質によって抵抗率が異なることを理解し、知識を身につけている。【知識・理解】 4 指導計画(全7時間) 第1次 1 2 3 4 第2次 1 2 3 物質と電気について 電気と性質と合成抵抗について学ぶ。 並列接続と直列接続の違いから、電流と電圧の関係式を導く。 回路中の素子に流れる電流や加わる電圧の求め方を学ぶ。 物質と電気に関する演習問題を解く。 磁場と交流について 電流が作る磁場について学ぶ。 電流が磁場から受ける力について学ぶ。 交流と電磁波について学ぶ。 4時間 (1時間)本時(1/1) (1時間) (1時間) (1時間) 3時間 (1時間) (1時間) (1時間) 5 本時 (1) 本時の達成目標 ○ 回路中の抵抗の接続の仕方について関心を持ち、意欲的に探求しようとしている。 【関心・意欲・態度】 ○ 回路中の抵抗の接続の仕方について考察し、合成抵抗を求めることができる。【技能】 (2) 本時の手立て ○ 回路中の抵抗の接続の仕方について主体的に考察できるように、以下の2点の手立てを講じ る。 ・合成抵抗を求める問題を生徒が相互に作問・解答することで、回路中の抵抗の接続の仕方と 合成抵抗の関係性について考察させる。 ・「けテぶれ」(計画→テスト→分析→練習という一連の学習サイクル)を実行することで、 自己学習力を育ませる。 (3) 本時の授業仮説 ○ 相互に作問、解答することで、回路中の抵抗の接続の仕方と合成抵抗の関係性について主体 的に考察することができるであろう。 ○ 「けテぶれ」という学習サイクルを回すことで、生徒が自らの達成度を評価し、自己学習力 を育ませることができるであろう。 (4) 教材 教師:教科書「物理基礎」(数研出版)、学習プリント、パソコン、プロジェクター、 電子ペン、プレゼンター、実験器具(電源装置、電球、導線、ソケット) 生徒:教科書「物理基礎」(数研出版)、学習プリント、ノート
(5) 学習の過程 学習活動・内容 指導上の留意点 教材 配当 時間 学習 形態 評価規準 導 入 ○「電気」という新しい 単元に入ることを確 認する。 ○実験器具の概観を確 認するとともに、演 示実験を行い、本時 の目標を確認する。 ○オームの法則について触 れ、既習事項であることを 確認する。 ○本実験が電気分野を修得 する上で非常に重要な問 題であることを確認する。 プロジェ ク タ 、 学 習 フ ゚ リ ン ト、電子 ペン、実 験器具 2 5 一斉 一斉 展 開 ○回路図の書き方の素 子記号、電荷の基本 的な性質について復 習する。 ○オームの法則を使う ために、合成抵抗を 求める必要があるこ とを理解し、直列接 続と並列接続のそれ ぞれの合成抵抗の求 め方を確認する。 ○様々な抵抗の接続問 題を解き、合成抵抗 を求め方を身につけ る。 ○回路図については中学校 で、電荷の基本的な性質に ついては高校1年の化学 基礎の授業で履修済みで あることを確認する。 ○直列接続では抵抗の値が 大きくなり、並列接続では 抵抗の値が小さくなるこ とを、電気抵抗の概念から 確認する。 ○生徒に問題を作成させ、相 互に解答する。 プロジェ ク タ 、 学 習 フ ゚ リ ン ト、電子 ペン 3 10 10 一斉 一斉 ク ゙ ル ー プ 回路中の抵抗の接続の 仕方について関心を持 ち、意欲的に探求しよ うとしている。【関心・ 意欲・態度】 ま と め ○計画を立てる。 ○テストを受ける。 ○分析をする。 ○練習をする。 ○本時の目標の達成のため に、自らの課題を明らかに し、それを乗り越えるため の計画を立てるように伝 える。 ○テストを受けるだけでな く採点も気を抜かずに行 うことが大切であること を伝える。 ○テストの点数だけでなく、 テストの受け方なども含 めて良かったところと悪 かったところを分析する ように伝える。 ○良いところと悪いところ を踏まえてこれから何を すべきかを明らかにし、弱 い自分を乗り越えるため に練習をしようと伝える。 プロジェ ク タ 、 学 習 フ ゚ リ ン ト、電子 ペン 1 3 3 13 個人 個人 個人 個人 ク ゙ ル ー プ 回路中の抵抗の接続の 仕方について考察し、 合成抵抗を求めること ができる。【技能】