あごら調'I332f)ト2012'I'UJ20n発行 1977年11}-J2811!t1三組 酷 似 物 認 可 本 体15001'J+税 ISBN978-4-89306-189-8 あごう九州発
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直面『子どもの生存権』について考える
一一門田見昌明先生を囲んで一一 あごう九州、│有志 ま さ れ る 宝 福田光子 性に内在する差別と偏見 河野信子 放射線リスクと、子どもの生存権 末永節子 詩 決 意 和 合 亮 一 日本の「子ども政策J
の遅れ 橋本宏子 「子ども・子育て新システム」により、保育制度はどうなるか? 吉 冨 利 子 突 然 の電話かう 松岡節子 子どもの生存権は、守うれるのか 名 取 保 美 児童館づくりの二十年 野林豊治 『ふ く お か 子 ど も 白書 2011 IJかう 福田光子 知ること、次は動くこと 森崎民子 ふくしま集団疎開裁判 原発全基が停止するこの春が、「再椋働阻止」のとき 綿 津 靖 子 読 書 室 『河北新報のいちばん長い日 一一震災下の地元紙J三 船 照 子r
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3¥るさと石巻の記』憶一一空撮3・11その前・その後J
三 船 照 子 沖縄かS 沖縄差別という「冬の嵐J
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こ抗して 浦島悦子 新潟かS 男女共同参画って、いま、つまり、何? 押見操子まされる宝
福田光子
エレン・ケイ ﹃ 児 童 の世紀 ﹄ や、フ ィ リ ッ プ ・アリエス する 日本 版の 名著 をあげることは、むずかしい 。 いにしえ し か し 、 高葉 の 古 か ら 、山 上憶良 の 一 首 、 銀 も 金 も 玉 も 何 せ む に ま さ れ る 宝 子 にしかめやも み そ ひ と む じ 三 十 一 文 字 に 凝 縮され、人口に贈 炎 し て 、 吾 が 子 を 超 え 、 ﹁ 子 は世の 宝 ﹂ 尊 重 さ れるべきを 誰 も 否定 しなか っ た 。 今 、 子 どもは世の 宝 としての 認識 は 薄 れてしま っ た 。 虐 待、ネグレクト、親の リ ス トラや離婚の不 安 にも さら されかねない 。 さらに地球規 模 で 考 えれば、紛争 や内 戦 、難 民 キャンプの 子 どもたちは、死と 隣 り 合 わせにある 。 ﹃ 子 どもの 権 利 条 約 ﹄ の前文でとら え られている 子 どもの姿に目を注ぎたい ・ 差 別に 苦 しみく や し 涙 を流しているこどもがいます 。 ・あきらめろと大人に 言 われたこどもがいます 。 ・ 立 ち上がろうとして打ちのめされ絶 望 したこども たち 。 ・ 戦 争 で 傷 ついたこどもたち 。 ・ 学校 で押しつぶされそうなこどもた ち 。 ・ただ何となく 生 きているこどもたち 。 ・さむくてふるえているこども たち 。 ・ 生 まれてから 一 度 もおなかがい っ ぱいにな っ たことがない 。 顔 を知らない、売り飛ばされて、こき使われて、そんなこどもたちがいます 耳を 澄 ませて、子どもの、 声 にならない 声 を、聞き取りたい 。 そして、あなた たちが何ものにもまさる 宝 であるということを、 言 っ てあげたい 。 ﹃ 子 供の誕 生 ﹄$ 時4時4吋4時4吋<3$時4時4時4時4吋4時4時4時奇的4時4時4吋4吋<3$時哩時4
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巻頭言 座談会332
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目 次 ま さ れ る 宝 福 田 ﹁子どもの生存権﹂について考える 門 田 見 昌 明 末 永 節 子 名 取 保 美 光子 野2
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子 門詩
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E呈 Eヨ ~J..>. 日開 J口語
河 生 野 を 后 囲手
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4 田中恒子 結城徳子 福田光子 船越伸子 森崎民子 ' 1生 内 在 す る 差 別 と 偏 見 河 野 詩 放射線 リ ス ク と 、 子 ど も の 生 存 権 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 末 永 決 思 平 日 "d., ロ りんごの使者 ー詩﹁決意﹂の掲載に寄せて1
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 福 田患
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子 ど も 政 策の
遅 れ 橋 本 ﹁ 子 ど も ・ 子 育 て 新 シ ス テ ム ﹂ に よ り 、 保 育 制 度 は ど う な る か ? ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 吉 冨 突 然 の 電 話 か ら 松 岡 子 節 子 亮 光子 宏子 利 子 節 子4
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時4吟唱時4時4吟唱時4吟唱時4時4吋4吟唱吋4時4時4時4時4時4時4時4吋4時4時4時4 子 ど も の 生 存 権 は 、 守 ら れ る の か ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 名 取 児童館づくりの二十年 ││取り組みのあらすじ
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・ ・ ・ 野 林 ﹃ふくおか子ども白書2
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福 田 知 る ιー と 次 I~ 動 く ιー と 森 崎 集会・催しものから 保 美 由 主 治 山 光子 民子 九 州 ・ 沖 縄 ・ 韓 国 に 住 む 市 民 で つ く る ﹁ さ よ な ら 原 発 ﹂ 一 万 人 集 会 ほ か ・ ・ ・ ・ ・ ・ ゐ1 く し ま 集 団 疎 開 裁 判 読書室 原 発 全 基 が 停 止 す る こ の 春 が 、 ﹁ 再 稼 働 阻 止 ﹂ の と き ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 綿 津 沖縄から 新 潟 か 5 報 ﹃河北新報のいちばん長い日││震災下の地元紙﹂ ﹃ふるさと石巻の記憶││空揖3
・ 打 そ の 前 ・ そ の 後 ﹄ 船 靖子 照 子 照 子 』 悦 子 操 子 操 子 兎罪・福岡事件l
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再審運動に生涯を捧げた古川夫妻を中心に 小俣 ﹃ あ ご ら ﹂233
号 を ふ り か え っ て ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 柳 津 つ や 子 光子 あι
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沖 縄 差 別 と い う ﹁ 冬 の 嵐 ﹂ に 抗 し て ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 浦 島 男 女 共 同 参 画 っ て 、 い ま 、 つ ま り 、 何 ? ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 押 見 tヒ Eコ 意思を通すには、お金が要る( 1
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座 談 会「子どもの生存権
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について考える
門田見昌明先生を囲んで
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年1
1
月12
日 門 田 見 昌 明 (元西南学院大学教授) 末 永 節 子 (福岡女性団体交流会) 名 取 保 美 にども病院の人工島移転に反対する連絡会) 野 林 圭 子 (福岡県保育センター) 野 林 豊 治 (弁護士福岡市に児童館設置を求める会(通称)代表) あごら九州メンバー 河 野 信 子 田 中 恒 子 福 田 光 子 船 越 伸 子 森 崎 民 子 結 城 徳 子.
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中央奥・福田光子さん 左側奥から野林豊治さん、 4司会﹃あごら
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号﹄で、﹁平和的生存権﹂につ いて行なった座談会に続いて、今回は、﹁子どもの生 存権﹂について考えてみたいと、教育学者の門田見 昌明先生を囲む座談会を企画しました。 このところ、政治の表舞台に、子どもの問題が据え られることが多くなりました。子ども手当ては政権交 代の鍵ともなり、その後も政争の具となって、その行 方は、本来求めていた理念から遠ざかりつつありま す。足りない保育所に待機児童の解決も迫られてい ます。家庭内暴力、学校でのいじめ、学級崩壊等々。 政治の場に、子どもの問題が登場することの是非 はともかく、社会の急激な格差の拡がりゃ競争の激 化がその背景にあると思われます。 子どもは生まれながらに、格差の中に置かれてしま います。親の資産、職業、親の学歴、家庭環境、都 市と地方、子どもは生存の条件を選んで生まれるわ けではありませんし、生まれてからも期せずして親 のリストラや離婚に遭遇し兼ねません。 さ ら に 加 え て 、3
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の来日本大震災と福島原発に よる放射能汚染の二重苦は、子どもの未来、生存そ のものに暗い影を投げかけています。経済優先、効 率優先の世の中で、子どもたちの問題は激しく揺れ、 私たち大人の責任が問われています。 雑誌﹃あごら﹄は、フェミニズムの旗を掲げて、 一 九 七0
年代から平等や平和をテl
マに、女性の問題 を扱ってきましたが、子どもの問題についても、﹁母 と子の関係を問う﹂(幻号)とか﹁子どもがあぶない﹂ (創号)といった特集も組んでおります。 女性問題はジェンダーというキーワードにより、 共鳴盤が国際的な拡がりをもって大きな波のうねり に な り ま し た 。 それに較べて、こどもたちの問題は、あるべき子 どもの姿を求めあぐねているかのように思われます。 ピルの谷間で遊び場を失った子どもたち。競争原 理や大人の利益追求の標的となって、子どものある べき発達の領域が侵されています。自然環境や親や先生、そして、大入社会との関係性の歪みを訂正す べき﹁キーワード﹂と、その共 - m w 袋 附 は ? ありました
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﹁子どもの椛利条約﹂という立派なキーワードを、 この座談会の柱にしたいと考えたのです。 今日は最初に、研究と尖践の岡田で長い間取り組 んでこられた門m
兄先生から、基本となる﹁子ども の権利条約﹂についてお話をいただきます。 ひき続いて、野林圭子さんから、実践課題として 位而している最近の保育所問題を、また、野林投治 さんには稲岡市に児虫館をと、二O
年もの長期間に 一 日 一 り 訪 問 州 を 続 け ら れ て い る 理 念 と そ の 将 来 椛 恕 を 、 名取保美さんからは、相岡市立こども病院の移転問 題と、子どもの命についてご発言取きます。 次いで、︿子どもの生存と未来﹀を悦野に、三0
年 間、原発反対を叫び続けておられる末永節子さんに、 最後にあごら会只でもある河野伝子さんには、︿性に 内在する差別と偏見﹀について、問題提起をしてい た だ き ま す 。 この出淡会を、充実した内容にしたいと思います ので、よろしくご協力ください。 6﹁子どもの権利条約﹂に向けて
門田見最初は、一九七九年に、ポーランドの申し入 れを国述が受け入れて滑手し、十年間かけて、一九 八九年十一月二O
日に、﹁子どもの権利条約﹂ができ あがりました。日本は一九九四年に批准しています。 国述本部の子どもの権利条約委貝会に、批准後の 経過と努力を報告することになっていて、日本政府 が山した第一間報告は、一九九六年の五月でした。 その頃は、教育法学会とか教育学会でも限り切っ て勉強会や研究会をやりました。その後、二OO
一 年に第二同日の政府報告書を拠出し、二OO
四年の 一月、子どもの権利条約委民会からは、日本政府に また所見が叩きます。そのころまでは、まだ批准して日が浅く、私たちも勉強会を聞いていました。 ︿子どもの権利条約フォーラム﹀が九州で初めて聞 かれたのは、福岡県のクローバープラザ(春日市) で、一九九八年十一月でした。参加者は二
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三OO
人にのぼり、子どもたちも一OO
人ほど集まり ました。全国から学者を迎え、熱心な地元の人たち も集まって、十一月十四・十五日の両日、クローバ ープラザが熱気にあふれたのを党えています。 分科会も、①子どもの椛利条約入門ワークショッ プ ②CAP
プログラム③不登校と子どもの居場 所 ④ 子 ど も の 役 に 立 つ 少 年 法 ⑤ ま ち づ く り と 子 ど も の 参 加 ⑥ 世 界 の 子 ど も ・ 日 本 の 子 ど も ⑦子どもの権利委員会勧告を、どう受けとめるか ③﹁子どもの権利条約﹂を学校に⑨﹁障害﹂児と ともに生きる⑩女も男も、そしてだれもが主人公 等々、十の分科会に分かれて、熱心な二日間でした。 ここで福岡の熱心な仲間と交流できました。 日本政府は、二OO
九年四月に第三回目の報告書 を出し、国述では、その年の十一月ぐらいから検討 を始め、二O
一O
年の一月頃から予備審査、本審査 が始まって、三、四、五月に本格的な質疑討論を経 て 、 二O
一O
年の五月頃に国述の本審査が終わって い ま す 。 今回、新たに付属の法律が、二つ加わりました。 一つは、武器を取って戦う坊に、子どもが参加し ているかどうかということに関わるもの。もう一つ は、子どもに関わるポルノ映像、画像、文章などの 扱い方についての関係法で、これに批准しましたの で、第一回の最初の審査報告を出しています。﹁
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﹁武力関係に子どもが参加しているか﹂というのは、 幸いにして日本は慾法第九条がありますし、自衛隊 そのものも、本格的に命を捨てて国のために働く、 ということはしなくなっています。ましてや子どもが武器を取って戦場に赴くということは、日本の場合、 あ り ま せ ん 。 しかし、十八歳未満の自衛隊員もいますので、 今後の課題としては、むしろ、日本政府は国際社会 に向かって、﹁九条のような患法の条項をつくれ﹂ と迫り、﹁九条をもっていること﹂を誇りとして、 国際社会に大戸で訴えていいのではないでしょうか。 もう一つ。子どもを対象としたポルノの問題は、 深刻です。こういう問題も含めて、性同一性障害の ことも、数年前から問題になっております。 司会日本の場合は、どうなのでしょうか。 門田見日本の場合は、子どもの居場所で働く専門 職の養成機関というのもできておりませんし、子ど もが困ったとき何処へ駆け込んだらいいのか、とい うことも知らない大人、知らない親がいます。 結城﹁こども
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番の家﹂は、あちこちにありま すね。機能しているのでしょうか。 福田﹁機能している﹂と言うよりは、存在している ことが、思さをする側には抑止力になっているので はないでしょうか。 門田見権利条約、あるいは条例については、努力 義務だけが脅かれていて、﹁そのために専門職を配置 せよ﹂とか、﹁予算を組んで、このような具体的な活 動をせよ﹂とかについては、日本の報告書に香かれ ていないので、理念の勉強会も熱心ではないし、 行政がそのために予算を組んで、きちっとした手立 てを講じていないというのが実情でしょう。 その意味でも、子どもの生きる権利、つまり生存 の権利をはじめ、子どもたちの四つの柱、子どもは いきいきと人間らしく発達する権利、生命を維持し ていくために、成長、発達に応じて保護される権利 が保障されなければなりません。 また、子どもの権利条約第ロ条で、﹁子どもが子ど もなりに意見を表明する権利を保障する条約﹂がで き、この﹁子どもの意見表明秘﹂というのは、大変 話題になりましたね。子どもが意見をもって、これ 8を大人の前で堂々と表現できるということを、国際 条約が初めて掘った。ところがその後、一回目の報 告、二回目、三回目の報告を見ましでも、これを具 体化するための、子どもが集まって話し合いをする ような居場所にさえも金を出さない自治体が多い。つ まり、子どもが集まって意見を述べ合い、討論の仕 方を経験で学びながら伝えていくための、具体的な 表現の方法、加えて、﹁その意見表明を真剣に聞くた めには、大人は、どうあらなければならないか﹂と いったようなことについても、本格的な活動は、日 本では、ほとんど行われていません。 今の、生存の権利、発達の権利、保護の権利、参 加の権利が謡われて、﹃子どもの権利条約つてなあ に﹂という冊子が出ていますが、このての本が、政府 の機関から出たことはないですね。みんな、民間の 団体が出していますよ。早稲田の子どもの権利条約 研究所の喜多明人さんたちのグループは、﹁子どもの 権利条約ガイドブック﹄等を出しています。 ここにもってきている日本教育法学会は、研究会、 分科会を必ず設けて、細々と続いております。 森崎福岡県内の条例は、どうなっていますか。 門田見私の知る限りでは、福岡県で条例を作った のが、筑前町と志免町と筑紫野市で、九州では、そ れ以外の自治体では条例をつくっていません。 ﹁ ど こ が 、 ど ん な 条 例 を 出 し て い る か ﹂ と い う 喜多さんたちの報告書の中に書いてありますが、 神奈川県の川崎市がニ
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年十二月、真っ先に、 ﹁川崎市子どもの権利に関する条例﹂をつくっていま す ね 。 二番目が、ニO
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二年の北海道奈井江町です。 三番目が岐阜県の多治見市で、二O
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三年九月で す。ここは、特にオンブズパl
ソンに力点をおいた ﹁多治見市子どもの権利に関する条例﹂として定めて い ま す 。 私は、全国のフォーラムが閃かれる時には出かけ ていましたが、多治見市の小学校、中学校の先生方が必ず何人かは研究会に来ておられました。どなた も熱心に参加されていて、﹁見切わなければ﹂と感心 したことでした。 その後は、京京都日以区、北海道の芽室町、三市一 県の名張市、沼山県の魚津市、岐阜県の多治見市と 岐 阜 市 、 京 京 都 品 川 品 川 川 区 。 柿 同 県 で は 志 免 町 が 、 二
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六年十二月に、九州で初めて作りました。 私は、志免町の制定委 H Hを三年間務めましたので、 仲間と一緒に勉強会に山ました。小さな町でしたが、 職只が、児武諜あるいは子ども諜の主任さんや係長 さんで、非常に熱心に勉強会に出席してくれました。 私の感想から言、っと、市町村の自治体の職只が本 絡的に勉強会で知識を得て、先進的な自治体と協力 して、フォーラム等も市役所の仲間や保育所の先生、 小中学校の先生に広げていく役制を担って欲しいで すね。見ておりますと、本気で杭械的にやっている 自治体は、九州では残念ながらまだ見当たりません。 私が関わった志免町は、公民館一か所を居場所とし て、町がお金を出し、女性職貝がそこの担当で、頑 張っておられます。通常は、役所の子供課の窓口に 座って、子どもの相談を受け付ける仕事をしていま すが、オンブズパl
ソンが具体的にどのように動い ているのか、まだよく見えません。 10徹
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私の知る限り、﹁九州で、子どもの権利条約や条例 のことを本気で勉強している学者が何人おられるだ ろうか﹂と思いますね。 その点、男女共同参両条例に関しては、お母さん 方や、︿母と女教師の会﹀で活服されていた女の先生 方もいますが、子どもが自分たちの問題を大人に向 かって表現したり要求したりする運動が大きくなる ことを、日本の大人は好まないかのように見えます。 悶述の人から見ても、そう見えるのでしょうね。 ﹁日本の大人は、どうも子どもの意見表明椛を生かして、大人たちの集会の坊に子どもの参加を認め、子ども の意見も耳を傾けて真剣に聞いてみようという風潮 が、日本の社会では非常に薄い﹂というのが、国述 では基本的な疑問のようです。 第一回目の総括所見から、二回目、三回目までの 翻訳を手に入れて読んでいますが、﹁日本政府の条約 に対する姿勢が真撃ではない﹂との評価のように見 受けられます。少しは、やっているところもあるの で す が 。 司会では、一応、現状のアウトラインがわかりま したので、どなたか質問を。
具体的な問題に対する対処は?
門田見﹁具体的な問題が起こったときに、私たち がどう対処したらいいか﹂﹁その事について条約や、 条例は、どんな準備をしているのか﹂ということで、 話をしていただければと思います。 野林豊治全体的な流れを見ると、二つの大きな潮 流の街突がみられます。一つは、外に向けては、子 どもの権利条約を受け容れて尊重する態度を示しな がら、内に向けては、国力発展の要素として、次世 代の人的資源として子どもを見る立場を取ります。 この立場は、子どもたち自身の成長発展を何より も大切に保障して、努力することに重点を世かず、 それよりも、人口増殖を目ざす子育て支援策に一固 化していく傾向と、ますます受験競争体制を強めて、 従順で、優れた人材づくりに励む傾向とが相侠って、 子どもを背坊に追い詰めていきます。 これが、今の国・政府の態度と見受けられます。 他方、これに対する子どもたちの、成長・発達を 大切にする立場からは、﹁子どもの権利条約の遵守﹂ をテコとして、子どもに対する国の施策を充実発展 させていこうとする立場に立ちつつも、﹁子どもにと って最善の利益保障﹂﹁子どもの意見表明権﹂とい った、抽象的、観念的権利主張にとどまっている感じが拭えません。 日本全国津々浦々まで、﹁子どもに対する大人たち の意識を変えるために何をなすべきか﹂をしっかりと 腰を落として、子どもの周辺実態を捉えて、園、政府 や自治体に改善を迫ることが大切だと考えます。具体 的に子どもをとらえる足場が、軸足として大切です。 門田見よくわかりますよ、その疑問は。私たち仲 間でも同じです。 団連から言われている一番基本的なものの第一は、 聞がまず、全国を対象にした﹁子ども基本法﹂をつ くることです。ところが文科省は、学校教育法があ り、教育基本法がある。生涯学習法もあるので、 ﹁全部の分野を網羅して法は用意されている﹂と、 答えます。﹁権利条約を実施する発想での子ども基本 法が必要だ﹂とは考えていないようですね。 教育基本法や、学校教育法、生涯学習法を見ても、 子どもの人権とか権利とかいう言葉は、どこにもあ り ま せ ん 。 条例の制定と同時に、東京の仲間から、子どもの チャイルドライン(子どものための命︿イノチ﹀の 電話)をつくらないか、と勧められました。それで、 ﹁チャイルドライン@福岡﹂という小さな団体を、 現役の先生方と友だち何人かでつくりました。 一 九 九
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年から二OOO
年くらいにかけて立ち上 げ、細々と続けました。電話を二本引いて、二四時 間、﹁困ったことは専門家が対応します﹂と、全国に 発信してスタートはしましたが、安い料金で部屋を 貸してくれる所がなかなかありません。 電話とオンプズパl
ソンに関しては、兵庫県の 川西市は、市の職員がかなり本格的にやっているよ うです。川崎市、川西市がモデルになるでしょう。 北海道の芽室町や埼玉県、高知県も条例を作った、 とのデ l タ l はありますが、子どもに役に立つ施設 を公の予算で設定したり、公務員の身分の人はいな いようです。ほとんどが公民館で、町内会におんぶ に抱っこされている現状です。そこに人件費を組む 12こ と を し ま せ ん 。 ここに先生が書かれているように、子どもの居場 所、児童館が欲しいですね。児童館は、たしか児童 福 祉 法 で ・ ・ ・ ・ ・ ・ 。 野林豊治はい。戦後、児童福祉法です。各地に、 いろいろありますよ。
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本
福田子ども本位のまちづくりとか、子述れでの参 加がなかなかできないということですね。スウェー デンという国は、非常に子ども本位で、例えば、通 りでも乳母車を引いて安心して通れます。デパート でもそれを基準にしなければならない。日本のよう に﹁子ども連れはお断り﹂ということは、絶対ない。 法律でいろいろ決められていることの提案をした のは、アストリッド・リンドグレーンという﹃長く つ下のピッピ﹄を書いたあの人が提案して、議会に もいろんな請願もして、非常に子ども本意に町がで きているといいます。 門田見野林さんのご提案で、私は、﹁本格的に勉強 しなくてはいけない﹂と思ったのですが、ユニセフの 第三代事務局長(一九八O
年1
一九九五年)だった ジ ェl
ムス・グラントさんが、一九六01
七 から、﹁子どもの生存と発達革命﹂という、アドポカシ
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支援)に、本格的に取り組みました。 彼が、ユニセフの職員として、本格的に子どもの 権利条例づくりの委員に提案しています。 ポーランドが真っ先にこれを団連に訴えたのも、 ドイツから徹底的に・捕めつけられた過去の経験から ですね。イギリスの女性グループと、コルチャック さんの流れを汲んでいる北欧、ポーランド系の市民 の力で、国連が条約を作るエネルギーを随分もらっ たのです。この人の力で、発達を観察すること、 経口補水療法、乳母による育児、予防接種などを 普及し、このころから国際的には子どもの死亡率が劇的に減少してきたことが知られています。 国連の条約、第
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条の差別の禁止、第3
条の子ど もの最普の利益、第 6 条の生存と発達の権利、第ロ 条の意見表明権、この四つを受けて、日本では﹁生 存権と発述権﹂﹁保護を受ける権利と参加する権利﹂ を求めて、早稲田のグループと一緒に、私たちは細々 と動いています。 田中一九九四年に、日本政府は批准をし、その後 もう二十年近く経ちます。﹁国が基本法をつくる必要 性をもっていない﹂と言われましたが、国が批准し たら、基本法をつくる必要性があるのではないです か?男女共同参両社会基本法はそうですが。 門田見男女共同参岡社会基本法はつくりましたね。 だから、それに相当する子ども版をつくる励きは、原 案のようなものは日本教育法学会が作り、学術会議 に出すまではしましたが、政府も国会議員も、その 頃はまだ自民党政様でしたから、見て見ぬふりと言 いますか、結局は本格的につくっていなし、今もまだ 作ろうという動きはないようです。自治体任せです。 野林豊治自治体に任せるのが好きですね。 門田見自治体に任されると、子どもの基本法が、 児童福祉法とか学校教育法に分かれているために、 小さな自治体では不可能です。 国述からの所見では、第三回目の今回も、﹁こども 基本法をつくれ﹂と言っていますね。 野林豊治大切ですね。 門田見子ども基本法を作るとしたら、その土台に なっているのが、男性と女性の成人年齢を定めた、 婚矧を規定する民法で、男が十八歳で女が十六歳。 ﹁この年齢の迎いはなぜなのか﹂と、第一回目から 質問に出るのですが、この﹁なぜ﹂という疑問に、 正式な答えが政府からも民間からも出ていない。 ﹁男と女の婚胴上の規定をわざわざ分けた国﹂は、 国述が見ても、ほとんど例がないそうです。 森崎ああ、そうなのですね。 門田見ほとんどの国が、満十八歳で、男も女も大人 14ですね。むしろ、日本だけが、男より女の方が早く 成人扱いを受けています。これが一番大きいですね。 なぜ日本は、結婚年齢が男と女で述、つのか。そし て、結婚の手続をしないまま子どもを産んだ時の 子どもの親権は、どちらになるのか、日本は未だに 殴 昧 で す ね 。 野林豊治やや崩れかけてきていますけど。 門田見その辺から決める必要があると思います。 女性の大人の皆さんに一番期待したいのは、﹁男女 共同参画社会基本法ができて、苦労しながらその 条例を作った自治体が、子ども条例をつくってくれ る こ と ﹂ で す 。 野林豊治ああ、そうですよね。 門田見その作り方をモデルにして、子ども条例も つくる。最近は﹁よそがしているからうちも作ろう﹂ と、横並びで男女共同参画条例を作ったところでは、 子ども条例などは、見て見ぬふりですね。 河野なるほど。 門田見男女共同参画条例を作った熱心な方々に、 子どもの問題も、がんばってもらいたい。 野林豊治そうですね。テ
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マが見えてきましたね。 門田見子どものことで保育園に行く父親はいます か。ほとんどお母さんでしょう。 河野最近は少し増えてきましたね。男性がお料理 も し ま す 。 門田見私も科理の勉強会に行っています。男がそ ういうことに関心をもってくると、子どもとの対話 の領域も増えますよ。 司会名取さん、いかがでしょうか。門田見道場で 子どもの権利条約を学んで、変わってきたこととか。 名取学び始めたのは娘が中学生の頃ですから、も う十数年前になりますが、娘の友だちが、先生から、 ﹁あなた馬鹿みたいなくせに﹂と言われた、と聞いた こととか、先生の体罰等々、﹁中学生の一番難しい時 期に、こんな対応は間違いだ﹂と思ったからです。PTA
で成人教育委員をしていた時に、子どもたちゃ保護者からアンケートをとりました。 ﹁人に言われて似ついた一百策は何ですか?﹂という 聞いに、ある子どもから、﹁お前みたいな息子はいら ないから、ここから飛び降りて死ねと言われた﹂との 回答でした。大変驚き、これを PTA に配っていい のか悩んでいましたら、 PTA の 役 員 さ ん が 、 ﹁ こ ん なこと言うのは誰か分かるわ﹂と言われたので、こ れではできないと思い、配布しませんでした。 このころ、子どもたちが﹁死ね﹂という言葉を、 よく使うようになっていました。 保健室の先生に相談したら、﹁子どもの権利条約の フォーラムが稲岡であるので参加しませんか?﹂と、 誘われ、成人教育委只で参加しました。 その時﹁私たちが学びたかったのはこれだ!﹂と、 みんな口々に言いました。その後、︿子どもの権利 条約を学び、子どもの人権を守ろう会﹀を立ち上げ、 学校外で地域のお母さん方十人ほどで、月に一回 学習会をしました。保健室の先生がコ
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デ イ ネl
ト 役で、この時に川問見先生を知りました。 この会は三年ほど続きましたが、﹁私たちの子ども も、もう中学校卒業したし﹂と言われて解散しまし た。しかし私は、﹁何のために子どもの権利条約を 学んだのか﹂と、保健室の先生と、唖然としました。 ある意味、解つてないということですね。 繰り返すようですが、﹁ここから飛び降りろ﹂とい う言葉を聞いたのは一皮ではなく、憤慨しました。 ある知的障害者が作業所で働いている頃、朝起き られず仕事に行けなかった時、作業所の方が来て、 ﹁仕事に出て来ないなら、ここから飛び降りろ﹂と 言ったそうです。まったく無茶苦茶です。 門田見野林弁護士さんに質問します。戦後民法が できて、戦前の民法がかなり大幅に改正されたわけ ですが、民法の中に親が親権者として子どもに体罰 を与えることが、緩やかに認められていますね。 野林豊治認められているかどうか、スレスレの、揺 れる帽のある問題として、今も尾を引いて残されて 16いますね。﹁親権の由来﹂と、﹁何のために親権があ るか﹂という、親権の内容それ自体としても、教育 の領域では、﹁体罰の可否論の根拠﹂として残ってい ま す 。 門田見その流れが、書いであるのですか? 野林豊治はい、その流れだと思います。 ﹁親は、子どもを育てるとともに訓育をする。 社会的に、巣立ちの訓育をするから、一切、裁量的に、 任せられている﹂という考えです。 門田見事あるごとに、学校の先生からも、﹁親御 さんが叩いていいのだから、親の信頼と委託を受け て、教師も、親代わりに叩くことが詐されていいは ず だ ﹂ と : : : 。 野林豊治おやじ家父長権。 門田見どこだったか、女性の先生が男の子の頭を 叩いて死にましたよね。最高裁まで争われましたが。 結局、﹁暴力だ﹂とは、言わないですね。 河野﹁一度叩いたら二度叩きたくなる。中毒症状に な る ﹂ と 、 教 師 は 言 、 っ そ う で す 。 ﹁ そ れ が 、 怖 言 っ て い ま し た 。 野林豊治興奮してね。 河野お茶碗だって、一つ投げて割るでしょう。そ うしたらもう一つ割りたくなりますね。 だから、﹁暴力的なことは、ダメだ﹂と言っておか なくてはならないのです。 門田見私の親父は、とてもやかましく、ものすご く右翼的でしたが、暴力だけは振るうことがなかっ たですよ、親父もお袋も。 だから私は、一回も親から叩かれた経験がなく、 戦後の学校教育法で体罰禁止というのは、当り前だ と思って受け入れましたが、どうも体罰をする先生 たちは﹁民法に残っている﹂と言いますね。 野林豊治それは間違いだと思いますよ。法的な 理解、戦後の日本国悲法の理解が間違っています。 門田見﹁人間らしく生き生きと生きていくためには、 体罰は、親といえども、もうやってはいけない﹂とい
うことが、なぜ法作の中に明記されないのでしょう。 野林豊治滋法というのは、帆を前拠として成り立っ ていますから。この幅の右の方は、家長権として 可能な限り子どもを育てるために残し、その反対 側は、子どもの人格を最大限認めて、そのために支 える武務として捉える。その幅には相当な聞きがあ ります。最高裁の判事にも、幅はあります。
十分保障されていない﹁子どもの発達権﹂
司会次に﹁子どもの発述椀﹂ということで、野林 圭子さんから、どうぞ。 野林圭子保育・乳幼児の分野でいいでしょうか。 私は保育センターというところに所属して、いろい ろと勉強させてもらっています。 ︿あごら﹀の方に提案ですが、今日は、﹁子どもの 生存権﹂というテl
マですが、生存椀の中には発達 権も含まれています。狭義に解釈する人もいますの で、ぜひ、﹁子どもの生存権と発注権﹂と題していた だきたいと、拠梁します。 乳幼児期というのは、﹁生物的ヒトから人間になる 時期﹂だと、私たちは捉えています。 具体的に申しますと、オギャ!と生まれて、二足 歩行をして、少しずつ言葉を獲得し、ニー三歳頃は、 ﹁ 自 分 で 、 自 分 で ﹂ と 自 分 を 主 張 し ま す 。 ま た 、 ﹁ ど う して、どうして﹂と周りを困らせる。これが二、三 歳の頃です。この二、三歳は、﹁自分で﹂という自 分を、ようやく認識して︿我﹀が出てき、三歳では、 ﹁自分が、自分が﹂が絶対の唯我独尊の時期で、喧嘩 も 多 く な り ま す 。 こ の 防 一 時 を 大 切 に し て 、 ︿ 我 ﹀ を 十 分 に 育 て る の が 大切です。これを十分に保障してやると、自分を 認め、人も認めるようになり、人との対話ができる よ う に な り ま す 。 次の四歳ぐらいになると、それぞれが遊びの中と か生活の中でル1
ルを見出し始めます。自分たちの 18ルールを作り、これを﹁守ろうや﹂という関係を作 り出します。これが自治なのです。 この自治の芽生えができて柴田が自分たちで作れ るようになるので、最年長さんといわれる所以です。 乳幼児期は、人間の一生を左右する﹁基礎づくり の時期﹂と言われます。 それぞれの時期も、もちろん大切ですが、特に 大切な時期だと強調したいのが、乳幼児期で、﹁この 時期の発達を公的に保障することの大切さ﹂を、 私たちは主張しています。 このことを大事にしてきた保育制度を、政府は、 ﹁子ども・子育て新システム﹂で、壊そうしているの で す 。 このまま進んで壊されたら大変なことになるので、 全国の保育関係者、研究者も含めて、朝日と読売に 意見広告を出しました。また、国会請願二四
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万筆 を提出し、各市町村自治体議会からも多くの意見書 が国へ上がっています。 それほど、全国の保育関係者にとっては、絶対に 許せない提案が出されているのです。 憲法第お条で保障された福祉施設というのは、主に 老人と障害者と子どもの三つで、憲法第お条の第 項を土台にしています。ところが、こういう福祉の 公的制度を崩そうと躍起になったのが、もう二 も前からの国の方向なのです。 まずは、﹁一番多い保育を崩せば順々に崩せる﹂と 考えて狙ったのでしょうが、保育というのは、子ども に親がついていますね。働く親がついていますので、 運動の力で、国は、かなわなかったのです。﹁これで は、まずい﹂となり、一番初めに壊したのが高齢者。 この制度から崩しました。 これが成功したので、次は障害者に矛先を向けて 崩し、市場化しました。次に、三つめの保育制度を 崩せば、日本の福祉の公的制度は、みんな崩されて しまい、市場化されるのです。つまり今の政府は、 絶対に市場化を目ざしているのですね。その証拠に、問﹁子ども・子育て新システム﹂は、原労省とか文科省 ではなく、内問府の有識者や大限で榔成された﹁少 子化社会対策審議会﹂で進められ、三つのワーキン グチ
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ムの諮問機関で話し合われているのが、この ﹁子ども・子育て新システム﹂なのです。 結城これまでとは、どう述うのですか。 野林圭子一言でいうと、保育が稲祉からサービス へ変質してしまうのです。現在の保育制度というの は、滋法第お条からきて、児童相祉法第M
条 で 、 保護者の労働、疾病などで、保育に欠ける児市一は、 市町村で保育所において、保育しなければならない と、市町村の武任が規定されています。公立保育所 で附えなければ、市町村は私立保育所(間)へ保育を 委託します。私立保育所(図)は、準公立の立場です。 また、﹁認可外保育所﹂というのは、それでもなお、 保育に欠ける児童がいれば、迎切な保設をしなけれ ばいけないという児宜福祉法第M
条の但し書きで、 市町村に義務づけています。 現在、保育は、公立・私立保育所(附)、認可外保育m
所、そして、幼稚附と保育所を一緒にした子ども問、 それに幼稚園が入って、この五つで保育が行われて い ま す 。 現在に逆行するおそれ 結城現在の保育制度は、どのようになっているの で す か ? 野林圭子保育所中心に話をしますと、児童福祉法 で調われているように、市町村は保育に欠ける児 虫を保育をしなければならないという義務があり、 日本中どこでも最低基準を守らなくてはなりません。 最低基準には、子どもと保育者の人数、而和、命の 問題の建物の基準、避難訓練などもあります。 東北は、毎月避難訓練をしていたから子どもたち を助けることができ、公的な保育があったからこそ、 子どもたちを犠牲にする割合が少なかったと報告されています。そういう最低基準を守るために、固と 自治体は、費用をきちんと出さなければならないの で す 。 ところが、﹁最低基準を守れば、企業も参入して いい﹂と四、五年前に改訂されました。しかし、最低 基準を守ろうとすれば儲からないので、企業は思う ように参入できないのですが、最低基準は地域主権 の 名 の 下 に 、 ﹁ 地 域 委 譲 ﹂ が 国 会 で 、 今 年 ( ニ
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一 一 年 ) の四月二八日に、強行採決されました。 門田見その参入というのは、﹁自治体との共同経営 に参加する﹂という形ですか。 野林圭子﹁企業が認可保育所になってもいいし、認 可外をつくってもいい﹂ということになっています。 結城﹁子ども・子育て新システム﹂では、どう変わ るのですか? 野林圭子市町村は保育義務を後退させ、保護者の 労働時間に応じて、保育時間を、四時間とか八時間 とか、その認定のみを行います。 また、保護者は保育所を自分で探して、保育所と 直接契約することになります。 保育が保護者の自己武任となり、困難を抱える子 どもや家庭が、保育から排除されかねません。 また、固と自治体の責任で負担されていた保育所 の運営費はなくなり、保護者に出される少額の補助 金と保育科のみとなり、述営は厳しくなるので、保 育の質は悪化するのでは、と心配です。 さらに、﹁保護者の収入に応じた現在の保育科﹂か ら、﹁保育サービスに応じた保育科﹂となり、オプ ション保育や実費徴収も認められるようになるので、 お金がなければ必要な保育が受けられなくなります。 このように、﹁保育を福祉からサービスに変えて 市場化する﹂のが﹁新システム﹂です。子どもの 生存や発達よりも、経済的な効率を優先させる仕組 み に な っ て い ま す 。 こういうやり方で大丈夫と言えるのでしょうか? その上、新システムの財源は、﹃税と社会保障の一体化﹂の川町税制税が当てられることになってい るのです。別問税的税は、まだ決まってもいないの に、﹁できる所から実施していく﹂と、政府は無責任 そ の も の で す 。 市町村や現場は、大混乱になるでしょう、きっと。 門田見私たち教育法学会でも、教育法が変わった ときも、幼稚間までは取り扱うけど、保育図は厚労 省の系列なので、研究会の中でも、話題に出ていま せ ん 。 野林圭子話題にならなかったのですか? 門田見いま話されたことで、幼稚園の先生たちゃ 幼稚図に通わせている保護者たちは、どんな反応を 起こしたのでしょうか。知りたいですね。 幼稚困の先生たちは、無関心だったのですか? 西南学院大学も、幼児教育があるので、幼稚悶と 保育園の両方があります。一番問題なのは、幼稚間 と保育園の教師の養成が違うことです。設置基準は 建物や施設ですが、担当者の養成が違うので、歩み 得 れ な い の で す 。 野林圭子﹁幼保一元化﹂の問題は、保育関係者の問 でも課題になっていました。ところが、今回、政府 は﹁幼保一体化﹂を提唱し、拙速に進めています。 門田見子どもは、そんな難しいことは知りません よ。﹁大人だったら、だれでも保育できる﹂と思って い る の で は 。 野林豊治﹁保育者は、子守よりも一すまし﹂の程度 ぐらいに思っているのでしょう。 門田見保育士の資格をとる基準と、幼稚園教諭の 資格をとるための基準が、文科省と厚労省に、完全 に分かれています。それが困るのですね。大学は、 その両方とれるよう、カリキュラムを組んでいます。 だから制度の根幹に触れるような議論をしないまま きているのです。 生存権と繋がっているのが保育園ですね。幼稚闘 の方は、金持ちのための、早期教育機関でしたね。 結城金持ちとは、限りませんよ。 22
門田見ああ、歴史的には、﹁余裕のある家庭の子ど もは、義務教育の一年生に上がる前に、早くから教 育を受けてもいい﹂と出来たのが幼稚因。保育園の 方は、いわゆる産業革命で、労働者が男だけでは足 りなくなり、女の労働者も出てきた。子どもも生ま れる。で、工場や会社の中で一時的に預かる託児所 が出来た。託児施設が充実・発展したのが保育園。 頭の中で、﹁託児所の延長﹂みたいに考えている人が 多いみたいですね。 野林圭子特に政治家は、そう考えている人が多い よ う に 思 え ま す ね 。
なぜ壊す今の保育制度
船越 ・ 刀 。 野林圭子園が財政責任を放棄するために、﹁保育 制度を崩す理由﹂が要るのです。﹁生活を支えたり、 今の保育制度を壊す理由は、何なのでしょう 自分のキャリアをしっかり活かしたい﹂という働く 女性が増えてきたので、入所希望も増えたのです。 それで今の保育所状況では入所しきれず、都市圏に は待機児童が溢れています。福岡市などは、毎年 七百人を下らない状況です。そのために、待機児童 をどうにかしなくてはならない、ということが一つ。 加えて、同じ子どもなのに、文科省と厚労省と、 管轄が追うではないか。これを一元化、そして﹁す べての子どもの育ちを公平にしなくてはならない﹂ というのが、国の言い分なのです。 私 た ち と し て は 、 ﹁ す べ て の 子 ど も : : : ﹂ は 成です。予算を増やして、育ちを保障すればいいので す。制度を壊す理由にはなりません。きちんと論議を した上での幼保一元化は賛成ですが、拙速に、違う方 向に一元化を押しつけるから、反対しているのです。 それで、待機児童を解消する一つとして、﹁定員 割れしている幼稚園と、待機児童が多い保育所とを 一緒にしたら、ちょうどプラス・マイナス・ゼロになる﹂という机上の空論で、幼稚悶と保育図の一体化 を考えたのではないでしょうか。 民主党が、従来の市場化の方向に新しく付け足し ま し た 。 自治体の保育立任を外し、保育所と保護者の直接 契約にすると、自治体の武任はなくなり、自治体は 待機児に武任をもたなくてもいいことになります。 ﹁保護者が自己武任で、どうにかしなさい﹂という 仕組みになるので、保育所に入れない﹁保育難民?﹂ の子どもが出かねません。 待機児の解消は、予算を増やして保育所を哨やせ ば済むことで、保育制度を壊す理由にはなりません し、﹁新システム﹂によって待機児の問題が解消する 見込みも考えられません。﹁保育を市場化し、基準 を緩和して安上がりの保育を哨やしたい﹂のが本音 ではないでしょうか。 野林豊治規制緩和ですね。 船越規制緩和の﹁子ども・子育て新システム﹂に なると、保育所や子どもはどうなるのですか? 野林圭子論議もあまりなく、地域主権改京一括法 として、今年の四月に成立した中に、保育所の最低 基準も入っています。地域の時代だから﹁保育所の 最低基準は、地域に任せますよ﹂と、地域事情に任 せてしまいました。今から、県・政令都市・中核都市 で条例を作成して、施行することとなり、基単を、 良くも.思くも作れるわけです。最低基準は自治体の 責任となり、国は、お金を出す必要がなくなります。 したがって、今までは、全国どこでも同じ基準でし たが、地域格差が生じます。 また、これまでは図に支給されていた国と自治体 からの運営費がなくなり、代わりに保護者に一定額 の補助金を出す形になりますが、その補助金は、保 護者に代わり保育所が受け取り、保有料と合わせて ﹁これで保育所の述営をしなさい﹂ということです。 そうなると保育所は、預ける人を選ばなければ 運営が成り立たず、保育科を滞納するような家庭の 24
児童や、障害児のように手のかかる子は、ご述服願 いたいとなりますから、本当に貧しい家庭の子たち ゃ、費用のかかる障害のある子どもたちは放り出さ れ ま す 。 国は、﹁そういうことはさせない﹂と言っています が、実態は懸念せざるを得ません。園長に言わせれ ば、心配な家庭からの申し込みには、﹁条件が整って いないので、お宅のお子さんは面倒みられません﹂と、 断ることが可能だそうです。現在は、保育料が払え ない家庭の子どもでも、保育義務があるので、保育 されます。しかし、新システムでは、払えなくなっ たら、図は切らざるを得なくなるでしょう。 そうなると、家に鍵をかけて、子どもを世いて、 仕事に出る保護者が増え、子どもの生存権さえも守 られない、容易ならざる事態も発生し、危恨の一言 では済まされません。 福岡県の
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地域は、そういう家庭が多く、子育て 新システムのことを知ったそこの保育者たちは、う ちの保育図には誰も子どもたちは来られなくなると、 総立ちになりました。それで、二万筆を超える反対 署名を集めました。今でも貧しい家庭が多い地域の 子は、ごはんも食べてこない。だからおにぎりを食べ させてから保育を始める、とい、?太変な状況になって い ま す 。 子どもたちの生存権はもちろん、発達権とはほど 迷い実状も知ってほしいです。手を引く自治体、参入する企業
森崎保育士さんは、大変なお仕事ですね。 野林圭子本当にそうですよ。自治体は、保育責任 から手を引く代わりに、保護者の勤務時間に合わせ て 、 ﹁ あ な た は 四 時 間 の コl
ス、六時間のコl
時間のコl
スですね﹂と認定をします。そうなると、 残業の時などは延長保育となり、認定時間外の保育 科を自己負担することになります。今までは、家庭の経済能力に応じていた保有料が、 ﹁一時間いくら﹂と決まり、﹁保有料が受給者負犯に なるので、とても高い保育科になる﹂と、親たちは 本当に心配しています。 また、子どもの保育時間がバラバラになると、 集団ができず、共に育ちあう大切な時期に、﹁育ち 合い﹂が難しくなりかねません。 職員は、今以上に非常勤ばかりになって、先生た ちの会議もできず、保護者も、保育者も、子どもた ちも孤立させられて、本来の保育とは、ほど泣い託 児になってしまいます。 門田見四時間、六時間、八時間というのは、すで に決められているのですか?国も認めているのです カ ? 野林圭子はい、それが新システムです。 河野それは、保育料が述うのですか?夜間保育は どうなりますか? 一時間いくらですから、 野林圭子 四時間の人は 四時間分払えばいいのです。夜間保育では、時間単価 が向くなると思います。それで、間長も反対、保護 者も当然反対、保育士も反対。総立ちして関係者全 員が猛反対しているのです。 門田見公立にも私立にも、両方に適用されますか? 野林圭子そうです。自治体の責任がなくなるから、 公立は存在しなくなります。 一同いやあ、びっくりしますね。 野林圭子驚くでしょう。それが︿子育て新システ ム ﹀ の 実 態 で す 。 門田見これでは、託児所が荷物預かり所と一緒で す ね 。 野林圭子そうです。 門田見荷物預かり所は、時間によって料金が違う こ と は な い け ど 。 野林圭子おかしいでしょう。園長さんたちの集会 が東京で聞かれ、今はとにかく、網の引っ張り合い です。政府は絶対に競ろうとはしません。この十二 26
月にその法案を出す予定で、二
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二二年の四月には 施行していく予定ですから、強硬姿勢です。 福固まる投げですね、民間に。 野林圭子目下、一人でも多くの方にお知らせして 署名を集めています。 この法案が成立したら、生存権・発達権とかでなく、 真に命が危ない。今でも正規の職員が少ないので、 保育所で、死亡事故さえ起きています。 また、企業が参入した保育所では、﹁儲からないの で明後日からやめます﹂と、あっさり撤退しています。 政府は市場化したいのだけれど、企業の目的は、 利益の追求ですから、福祉には馴染まないのですよ。 幼稚園も、時間外の子を預かっています。 門田見親権者として保護者が期待していても、保 育という点からみたら、市場化は大問題ですね。 野林豊治大きくいうと、税と社会保障の一体改革 の前触れで、既に実現に入っていますよ。 門 田 見 誰 が 言 っ た の で す か ? 野林圭子民主党が本気で考えていることです。 門田見本気でやろうとしているの? 高齢者と障害者にも、似たようなことが進められ つつあるのですか? 野林圭子もうすでに、起こっています。 門田見滋法や児童福祉法が変わらないのに、事実 だけが先に進んでいるのですか? 野林豊治空洞化ですね。 野林圭子障害者も、これでは生きていけないので、 頑張っていますよ。 河野病院も、入院したら三か月で追い出されるで し ょ 、 っ 。 野林豊治残念なことに、みんなに知ってもらう機 会が少ないでしょう。マスコミも、たまには報道す るけど、なかなか報道しません。 福田幼稚図に通う期間は二年ですよね。親たちは、 ﹁何とかいい制度をつくろう﹂としても、自分の子が 卒因してしまうと、関心が薄れて、他人事になってしまう弱みもありますね。
競争原理に立たない幼児教育を
野林豊治子どもにとって必要なのは、知的発述ば かりに市一点を位かず、交わりとか体力、こういう ものの発述と統合した発述が、大事ですね。 しかし、選別競争に向けて、やっぱり遅れまいと の競争教育が、低年齢まで降りてきていますからね。 名取回述の︿子どもの権利委貝会﹀では、一九九八 年六月に、日本政府の報告書の審査に当たって、そ の最終所見を出しています。﹁日本の過度に競争的 な教育制度によるストレスで、子どもの発達に生ず る歪みを懸念する﹂というものでした。 具体的なあらわれとして、﹁日本の子どもは、他 の困に較べて自作神経系の発達が遅れている﹂とい う調査結果が出ているのですが、政府がそれに対し て適切に対応していない、と言われています。 福田政府は、﹁財政赤字が世界のベスト5
にあげ られている以上、社会保附を今までどおりには、ゃ れませんよ﹂と、削るという方向に、一直線に進も うとしていますからね。 野林圭子でも、国の保育予算は、わずか0
・三% です。世界の主要因で保育所にお金をかけていない のは、韓国に次いで二番目です。 船 越 韓 国 も 、 そ う な の で す か ? 野林圭子韓国も、予算は低いですよ。直接契約の 保育の市場化は、﹁保育の質の低下を招く﹂と、国 際機関から調査報告が出されていますが、それにも かかわらず、政府は、やめようとしません。 野林豊治日本もあがきすぎて、ちょっと異常にな っ て い ま す ね 。 門田見言われている貧困は、これですね。 野林豊治正体は、ですね。 門田見考え方がまことに古い。人権意識のレベル の 低 さ で す ね 。 28名取待機児童が多く、親たちにすれば、﹁保育の 質よりも、預けることが出来さえすればいいよ それほど深刻です。 野林豊治本当は、﹁子どものための子ども省﹄と いうのをつくればいい。 福田スウェーデンにありますね。 門田見︿統一的な政府機関としての子ども省﹀を つくるべきだ、ということですか? 末永ただつくるだけでは、ですね。 日本の今までの政治家が考えてきたことは、家庭 で女性が担わされてきたアンベイドワ
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ク と い う か 、 賃 金 も 貰 わ な い で や っ て き た 、 そ う い う 仕 事 に つ い て は 、 対価がうんと安くて、すごく水準が低いのですよ。 野林豊治そうですね。 末永﹁女性の仕事は、地位の低い仕事だ﹂と思っ ているのですよ。実際はそうではなくて、お年より の世話にしても、子どもを育てあげることにしても、 本当に専門的な知識のいる大事なことなのですよ。 そういう仕事を、家庭から出て、外でする場合に、 ﹁家庭でお金を払わなかったのだから、安くていい﹂ という考え方で、一番先にそこを削ろうとするので すね。そういう考えだから、社会保障を削っても、 大丈夫というのが、男たちの中にあると思います。 門田見政策の貧困と見ていいでしょう。 野林豊治ああ、そうでしょう、おそらく。 今のご発言は、社会的な価値観、﹁主婦の無償労 働は当然だ﹂という、社会的な面を、もっているわけ で す ね 。 末永そうです。保育でも、引き下げられてしまう。 でも、絶対要るのです、保育所は。﹁
格
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福田子どもは、﹁生まれたときから格差の中に生ま れてくる﹂のです。保護者の経済状況とか教育水準、 家庭環境、全部、違うわけです。その格差の中に、子どもは生まれてくるのです。選べないままに。 子どもの発述の節目を、しっかりと文える、社会 保障こそが、生存権そのものだと思います。 船越その意味で、﹁子ども手当﹂の理念は、大切 で す ね 。 福田﹁子ども手当﹂というのは、そこですよね、 理念としては。社会が日を注ぎ、その中で子どもは 育つ。自民党の代議士などは、﹁子どもは保護者が 育てるべきで、社会が育てるなど、とんでもない﹂ と言っていましたよ。 野林豊治それでいながら、少子化対策では、オタ オタしています。﹁次の世代を担う宝だ﹂という発 想にならんといかん。 門田見ものすごく重大ですね。この話をまともに やるところは、未だないですね、今の日本には:::。 学会でもやっていませんし。 野林豊治もっと意見を闘わせる坊がほしいですね。 民主主義の空洞化を、非常に促進させていると思い ま す 。 司会こうい、っ﹃あごら﹄のようなミニコミといい ますか、存在が、貴重なジャーナリズムになってく る の で す 。 ﹁世間に知らせる﹂という意味で、投書する方法 もありますね。森崎さんは投書されますね。 森崎どうしても訴えたい時には、投書します。 野林圭子よろしくお願いします。 野林豊治あなた、他人にお願いするの? 一同みんなで脅かなきゃ。
30
﹁こども病院人工島移転問題﹂
司会﹁子どもは、すべて健康﹂とは、限りません。 今、名取さんが運動している、こども病院人工島 移転問題について、ひと言お話しください。 名取今日は、問題点の一つだけをお話しします。PFI
方式のことです。福岡こども病院は、二
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一O
年四月から地方独立 行政法人になり、福岡市立病院機構に替わりました。 二OO
九年の十二月に病院整備事業のPFI
の入札 の公募をしましたが、応募してきたのは、一業者の グループだけでした。福岡市公募の参加資格では、 三OO
床以上の実績があることと、﹁応募者がない か、一業者のみの時は、手続きを中断すること﹂に なっていたのにもかかわらず、二O
一O
年 の 五 月 に 、 その規定を変えて、実績は、二OO
床以下でいいこ とに緩和したために、一業者グループでも、入札で きるようになりました。 そのために、二OO
九年に応募した業者グループ が、二O
一一年の公募で入札し、落札しました。 こうしたやり方は、建設会社や、企業の利益を 生み出すためだけの手段であり、この一つをとって も、﹁売れない人工島のためと、企業のための便宜だ﹂ と言わざるを得ず、子どもの命のことを本当に考え ているとは思えません。 野林豊治端的に言いますとね、現地建て替え費用 を一・五倍に水増しして、議会に闘し討ちをかけた のですね、前市長が。今、裁判中です。 ﹁一・五倍は嘘だった﹂と分かっても、今の福岡 市議会は、力関係で、百条委員会をつくって調査し たいとか、し直さなければいけないとか、市民に申 し訳ないとかいうことはなくて、一日寸良しとした ことには、もう触れるな、ということです。裁判で、 どういう結果になるのか、わかりませんが:::。 福田それにもまして、あの場所、人工島では地震、 津波が、一番、心配の種です。 野林豊治宮城県のこども病院長が、﹁人工島には 病院を造るな﹂と、明言しましたね。 福田中央防災計画ですら、﹁病院は海岸には造るな﹂ と忠告していますよ。﹁子どもの生存権なんて、ま ったく眼中にない﹂としか思われません。 野林豊治利権政治ですよ。わかりやすく言えば。幼稚園と小学校で分断している
司会それでは、今日の、大事なテl
マ の 一 つ を 、 児童館問題に長い間取り組んでこられた野林さん から、問題提起をして頂きましょう。 野林豊治保育問育ちの子どもたちは、幼少期の発 達を大事に、休と仲間づくりを土台に、のびのびと 育てられました。しかし、小学校に上がると、﹁お行 儀が悪くて、教室で静かにできない﹂と、評判が 悪 い の で す 。 自由に活発に遊び、仰ばした、保育図の趣旨と、 学校教育とは合致しないのですね。小さい時からお 行儀よく枠にはめられて育った保育問児の方が褒め られて、私の考えどおりにいかなくて、つらい思い も し ま し た 。 仲間と遊びながら、休も心も、のびのびと育った 子どもたちが小学校に上がり、次は知的発達を中心 に、仲間と一緒に仲びていく。 その繋ぎが、フランスなどでは、小学校一年生く らいは、幼枇聞と同じようにゆっくりゃって、二年 生くらいから、ぼちぼち、という話も、本では読み ますが、日本の場合は、小学校一年に入った途端に、 プツッと切れて、全く別世界に入るのですよ。 この辺が、せっかく発達保障のためにした保育園 の努力が生きてこないのですね。大きな目で見れば 生きているのでしょうが。 保育者や先生、幼少期の専門家との交流の坊で、﹁子 育ては、待ちながら成長を見守らなければならない﹂ と追求したこともあります。私は素人ですけど、知 的発達保障の基礎となる幼少則の発達は、その後と、 どのように繋がっていくのか、こういう事をあれこ れ一生懸命考えてきたことでした。 二つ日ですが、公民館と児童館とは、もともと、 述います。公民館は、社会教育のために、戦後、 スタートしました。 32 日本国詰法の話も、裁判官などが公民館に出かけて話したのです。新窓法のもとで、﹁民主的に、大人 が社会的に勉強し合いながら、いい地域社会を作っ ていこう﹂と、アメリカのお勧めで、つくられたも の で し た 。 福岡市の公民館は、従米からあったものも活用し たために、その分布率は高く、全国でも有数だった の で す 。 それゆえに、良い意味で、市民の教育に使われた 時期もあるのですが、市政担当者の中には、﹁アメ リカナイズされてしまうから、日本古来の伝統を何 とか守りたい﹂という思惑があって、また、自分ら の政治基盤にするためも手伝って、地域のボス的な 人を、公民館長に配置したのです。 選挙の時に基盤になるように、政治的なシステム の配置も十分に考慮されて運用されたという歴史を、 福岡は、もっているようです。 客観的に公民館の配置として見ると、日本で有数 なのには相違ありませんが。