• 検索結果がありません。

「JWPA10周年記念 洋上風力シンポジウム」について

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "「JWPA10周年記念 洋上風力シンポジウム」について"

Copied!
4
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

「JWPA10 周年記念 洋上風力シンポジウム」について

日本風力発電協会広報部会シンポジウムワーキンググループ ジャパン・リニューアブル・エナジー株式会社 土木技術部 石井 航 株式会社日立製作所 風力発電推進部 中根 直子 日本風力エネルギー株式会社(現所属:心に響く会社合同会社) 中川 理子 1. はじめに 去る 2019 年 10 月 31 日及び 11 月 1 日に福岡県北九 州市の北九州国際会議場にて、北九州港開港 130 周 年記念事業として、北九州市との共催で「JWPA10周年 洋上風力シンポジウム」が開催された。特別イベントとし て開催した明治学園での映画「風をつかまえた少年」の 上映会、響灘エネルギー産業拠点化推進期成会向け の無料「洋上風力発電基礎セミナー」開催を含めると、 来場者は延べ 1,400 名と大盛況であった。産官学が一 丸となり風力発電の主力電源化を目指して導入拡大に 取り組む中、多くの出席者が洋上風力発電に対する関 心の高まりを肌で感じ、北九州市を後にしたのではない だ ろ う か 。 本 報 告 者 ら は 日 本 風 力 発 電 協 会 ( 以 下 「JWPA」という)広報部会のシンポジウムワーキンググル ープ(以下「シンポジウム WG」という)として、その準備・ 運営に携わった。本稿では本シンポジウムの概要を中 心に、準備過程、舞台裏の様子を報告する。 2. JWPA 広報部会設立と WG 発足 JWPA は風力発電全般の広報活動の強化を目的とし て、2019 年度より広報部会を設立した。設立準備会合 は 2018 年秋より始まり、2019 年 4 月の立上げ時におい ては、安 JWPA 副代表理事を広報部会長として計 12 社、 15 名の部会員により産声をあげた。本シンポジウムは 500 名の会場で開催する KPI 目標動員数延べ 1000 人 の大規模イベントとして、設立初年度から部会活動を活 性化する起爆剤としても期待され WG が発足した。設立 準備会合から参画していた冒頭 3 名が WG メンバー、 石井が WG リーダーとなり、この規模のイベントとしては 異例の半年弱で企画運営を進めることとなった。 3. シンポジウム準備の舞台裏 JWPA では、毎年恒例の会員向け会合や国際見本市 主催会社と共催した WIND EXPO をはじめとして、共催、 協賛や後援イベントは多数行っているが、単独での大 規模シンポジウム開催は前例がなく、しかも本イベント は JWPA 初の有料シンポジウムとしての開催が前提で あった。JWPA 事務局にも広報部員にもイベント企画業 務経験はほぼ皆無であり心もとない船出となった。その 中で WG において広報・渉外のキャリア経験を活かし、 中川が八面六臂の活躍をした。 WG は本シンポジウムの実行部隊として、JWPA 事務 局、北九州市担当者と協調し、計 21 組の講演者、国内 外 8 社のブース出展者、傭船先の日立造船のご協力で 実現した東京汽船の洋上アクセス船「PORTCAT ONE」 を含む 7 社の展示、現地イベント会社との調整を短期間 で行うこととなった。 特に、今回は JWPA 初の有料シンポジウムであったが、 公開講演会やオプショナルツアーなどの無料企画もあ ったため、無料チケット・有料チケット・懇親会・オプショ ナルツアーなどの多種チケット受付システムの構築がク リティカルであった。無料イベントはかなり早い段階で満 席となってしまった。その他ゼロベースでのパンフレット 図 1 北九州国際会議場 図 2 PORTCAT ONE(東京汽船アクセス船) 日本風力エネルギー学会誌 Vol.43, No.4 ― 591 ―

会議参加・報告記

04 学会誌43-4号(会議参加・報告記).indd 591 2020/02/17 11:10:13

(2)

作成、懇親会の限られた予算でのケータリング手配、団 体見学受け入れは初めての地元企業を訪問するオプ ショナルツアー企画など、JWPA 事務局のサポートもあり、 ほとんどの工程をぎりぎりの納期で何とか乗り越えること ができた。 とりわけ会場で配布したパンフレットはシンプルかつ読 みやすいと高い評価を受けたが、その作成では、風力 のイメージを上げるという JWPA 広報部会の目的に叶う よう、また同時に新しさも感じさせるよう期限ぎりぎりまで デザインの推敲を重ねたもので、いただいた評価は望 外の喜びであった。 また、広報部会 PR ツール創作 WG が本シンポジウム 開催に合わせ、国土交通省他が作成している「ダムカ ード」を参考に「風車カード」のテンプレートを作成した。 10 周年記念洋上風力シンポジウム記念第一段として NEDO 次世代浮体式洋上風力発電システム「ひびき」 版を製作し、明治学園の上映会参加生徒と当日参加者 に配布した。ぜひ全国の風力発電所でも製作いただき、 地元市民への風力イメージアップにご活用いただきた い。(製作ご希望の方は JWPA へご連絡ください。) 4. シンポジウムの概要 1日目(10月31日)はシンポジウムに先立ち、オプショ ナルツアーを開催した。

国 内 唯 一 の OPITO (Offshore Petroleum Industry Training Organization) の認証を受けた海洋サバイバル トレーニング施設を持つニッスイマリン工業(株)と、日本 の風力発電黎明期からの風車メンテナンスのフロントラ ンナーである北拓(株) 北九州支店の24時間遠隔監視 センター、メンテナンス技術員トレーニングセンターを見 学させていただいた。このツアーは当初定員50名とした が、即日満席となったため、安全上可能な上限人数ま で増員して対応したが、JWPA理事でも参加できなかっ た方もあり、会員企業の関心の高さが感じられた。 1日目午後から無料の公開講演会を開始。共催の北 九州市の北橋健治市長、JWPA の加藤 仁代表理事の 挨拶に続いて、経済産業省 清水新エネルギー課長、 国土交通省九州地方整備局 神谷港湾空港部長、環 境省 奥山地球温暖化対策課長の三名による基調講 演、その後、NEDO、政策投資銀行、長崎県、福島県い わき市による洋上風力に関係する機関と地方公共団体 による講演が行われた。 図 3 パンフレット 図 4 風車カード第一弾 図 5 オプショナルツアー (ニッスイマリン工業日本サバイバルトレーニング センター) 図 6 北九州市長挨拶 Journal of JWEA 2019 年 ― 592 ― 04 学会誌43-4号(会議参加・報告記).indd 592 2020/02/17 11:10:14

(3)

また北九州市、ひびきウィンドエナジーによる北九州 洋上風力プロジェクトの取り組み紹介につづいて、本シ ンポジウムでは、次世代を代表して高校生にも参画いた だくというコンセプトから市内の明治学園中学高等学校 生徒5名による「高校生ができる風力発電普及の試み」 と題した発表も行われた。高校生による発表は参加者 から高い関心を集めたので後述する。 フロアでは、国内外8社がブースを出展、洋上アクセス 船「PORTCAT ONE」含む7社が模型等の展示を行い、 セミナー休憩時などはフロアが大いににぎわった。出展 者からは地方都市での開催イベントでこれほどの来場 者があるとは期待していなかったとのコメントがあった。 懇親会は、ラグビーワールドカップに出場したウェール ズ代表の公開練習場として使われ、いまだその熱気の 残る会場隣接の「ミクニワールドスタジアム北九州」の VIP 観戦ルームで開催した。懇親会申し込みも即日満 席になったため、安全上可能な上限数まで急遽増員し たが、それでも参加できなかった方には申し訳なかった。 風力発電推進市町村全国協議会会長の片岡寿都町長 の乾杯と同時にグラウンド照明を全灯にする演出も行い、 参加者の懇親と情報交換で大いに盛り上がった。 2 日目(11 月 1 日)は JWPA 主催イベントとして初の試 みである有料の公開セミナーとして行った。東京大学石 原教授による特別講演に続いて、セッション 1 では「日 本国内における洋上風力発電関連の動向」として、九 州電力送配電カンパニー木戸技術計画部長、SCOPE 小平田業務執行理事、NEDO 赤星再生可能エネルギ ー部長の講演、続くセッション 2 及び 3 では「世界にお ける洋上風力発電関連の動向」として駐日英国大使館、 ベーカー&マッケンジー法律事務所、Sif Japan、Ørsted A/S、MVOW、WPD AG、シーメンスガメサリニューアブ ルエナジーおよびブース出展した洋上風力関連企業に よるショートプレゼンテーションが行われた。 5. 明治学園中学高等学校の取組 両日を通し魅力的な講演が行われた本シンポジウムで あったが、特に来場者から高い関心を寄せられたのが 明治学園中学高等学校の風力発電研究チームの生徒 5 名による展示と講演発表である。当校は、2017 年度よ り文部科学省からスーパーグローバルハイスクールに指 定され、社会の諸問題に対する関心と教養、コミュニケ ーション力、問題解決力を持った人材の育成に取り組 んでいる。本シンポジウムでは、生徒有志より「高校生が できる風力発電普及の試み」という発表が行われた。洋 上風力発電所の候補地点だけでなく、風力発電産業の 拠点化を目指す北九州市であるが、その熱意が高校生 にまで共有されている点は特筆すべきことではないだろ うか。担当の先生によれば、風力は先生の専門ではな いこともあり、研究のほとんどは生徒たちが自主的に行 っているとのことだった。とくに「自分たちの世代にとって、 風力発電産業は将来の就職先としての認識が持ちづら い」との発表内容は、今後主要電源として大量導入を見 込む風力発電として、次世代の人材確保の観点からも 大きな課題が示されたと言ってよい。参加者からも「参 考になる。自分たちの事業地域でも若い世代に向けて 発信したい。」という声が多数聞かれた。 今後も、日本各地での風力イベントの開催の機会には、 ぜひ高校生も巻き込んだ企画が望まれる。 図 7 フロアの様子 図 9 会場の様子 図 8 懇親会場の様子 日本風力エネルギー学会誌 Vol.43, No.4 ― 593 ― 「JWPA10 周年記念 洋上風力シンポジウム」について 04 学会誌43-4号(会議参加・報告記).indd 593 2020/02/17 11:10:14

(4)

6. まとめ 「JWPA10 周年記念 洋上風力シンポジウム」は JWPA 初の大規模な有料シンポジウムとしては KPI 目標動員 数延べ 1000 人に対し 1400 名を達成し、500 名収容の 北九州国際会議場でもまれな満員御礼となり、またメデ ィア掲載を広告費に換算すれば経済的にも成功裏に終 わったといえる。とはいえ、初めてのことが多く、短期間 での企画運営には事務局、WG に大きな負荷がかかり、 今後に向けた課題も明らかになったため、運営報告を まとめ、関係者で将来に向けた総括を行った。 一方で半年にわたる開催地との密な協力体制により、 北九州市との絆も強まったように感じている。 2020 年 10 月には再度北九州で、GWEC(Global Wind Energy Council)との共催による国際洋上風力シンポジ

ウム(Global Offshore Wind Summit in Japan 2020)が開 催される。本シンポジウムでの講演者はブース展示者に よるショートプレゼンテーションを除きほとんどが日本国 内関係者であったが、国際洋上風力シンポジウムでは 欧州を筆頭として世界の第一人者たちの講演が予想さ れ、参加者も半数以上は外国人と想定される。今回の シンポジウムの企画運営で見出した課題を改善し、早 めに準備を開始することが成功の秘訣と感じられる。 JWPA 主催の初の国際シンポジウムの成功を祈念する。 また、一人でも多くの本稿読者諸賢の来場をお勧めす る。 執筆者:石井、中根 図 10 明治学園中学高等学校の風力発電研究 チームの講演発表 図 11 明治学園中学高等学校の 風力発電研究チームの展示発表 図 12 メディア掲載(朝日.com) 図 13 メディア掲載(西日本新聞) Journal of JWEA 2019 年 ― 594 ― 04 学会誌43-4号(会議参加・報告記).indd 594 2020/02/17 11:10:15

参照

関連したドキュメント

Automatic Identification System)として想定されている VDES に着目し、2019 年秋に開催 される国際電気通信連合(ITU)の会合(WRC-19)にて衛星

・2月16日に第230回政策委員会を開催し、幅広い意見を取り入れて、委員会の更なる

東京 2020 大会閉幕後も、自らの人格形成を促し、国際社会や地

「社会福祉法の一部改正」の中身を確認し、H29年度の法施行に向けた準備の一環として新

関係会社の投融資の評価の際には、会社は業績が悪化

 食育推進公開研修会を開催し、2年 道徳では食べ物の大切さや感謝の心に

1989 年に市民社会組織の設立が開始、2017 年は 54,000 の組織が教会を背景としたいくつ かの強力な組織が活動している。資金構成:公共

本部事業として「市民健康のつどい」を平成 25 年 12 月 14