2021. 1 日本医療・病院管理学会誌 1
巻 頭 言
第59 回学術総会の開催について
寺
崎
仁
誰しも同じ思いだったでしょうが,まさかオリンピックが1 年延期になる
とは,全くもっての想定外でした。「学術総会を引き受けて欲しい」と,最
初にお声が掛かったのは4 年位前で,直ぐに東京オリンピックの開催年が頭
をよぎりました。2020 年は東京オリンピックなので,会場の手配などいろ
いろ難しくなると考えて,咄嗟に「2021 年で良ければ引き受けましょう」と
返事をしてしまいました。そんな私の目論見は,ものの見事に大外れとなり
ました。
そして,昨年の今頃には「1 年もすればコロナも収まるだろう」と予想し
ながら,「会場の手配が大変になりそうだなぁ」などと思いを巡らし,そし
て懇親会はどこのホテルにしようか下調べをしていたように思います。それ
が,今となってはことごとく当てが外れてしまい,逆にそれならばと今度は
開き直って,「こんな状況だから,どんな形の学術総会になろうとも,皆さ
んには許してもらえるだろう」と,ようやく腹を据えて準備に取り組んでい
るところです。
さて,第59 回学術総会の会期は2021 年10 月29–31 日の3 日間としました。
そして,全面的に WEB で開催することにして,昨年,鮎澤先生が勇敢にも
チャレンジした方法を踏襲することにしました。メインテーマは,『保健・
医療・福祉の「これまで」と「いま」,そして「これから」—コロナ禍と高齢
社会に向き合う地域共生とは—』としています。引き受けた時から,私の大
学生活の最終盤を迎える時期と重なったことを踏まて,保健・医療・福祉の
過去から現在を見つめ直し,そして未来を語る機会にしたいと思っていまし
た。そこにコロナのパンデミックが襲来し,まさに社会全体が大きな変化を
余儀なくされており,ちょうどよいテーマ設定になったと自負しているとこ
ろです。
具体的なプログラムは,関係者と調整しながら組み立てている最中です
が,特別講演は日本福祉大学名誉教授の二木立先生にお願いしました。ま
た,招待講演は科学史,科学哲学の論客である村上陽一郎先生,そして社会
保障法学がご専門である早稲田大学の菊池馨実教授をお招きし,いずれも地
域共生社会との関係で論じて頂く予定です。そのほかには,当学会の特色を
活かしながら,コロナの経験も共有できるような内容を考えています。学術
総会事務局は,東京女子医大の加藤多津子先生にお任せし,またプログラム
委員長も同じく中島範宏先生にお願いしました。お二人の力を借りながら,
皆さんにとって有意義な学術総会になるよう頑張りたいと思っています。会
員の皆様には,奮ってのご参加を宜しくお願いします。
(てらさき ひとし:東京女子医科大学)