第106 回薬剤師国家試験 必須問題【病態】
問
56
血中間接ビリルビン値が血中直接ビリルビン値に比べて優位に上昇する疾患はどれか。1 つ選べ。
1.肝硬変
2.アルコール性肝障害
3.溶血性貧血
4.胆石症
5.膵頭部がん
問
57 肝臓のタンパク質合成能の指標となるのはどれか。1 つ選べ。
1.アルカリホスファターゼ(ALP)
2.コリンエステラーゼ(ChE)
3.クレアチンキナーゼ(CK)
4.γ-グルタミルトランスペプチダーゼ(γ-GTP)
5.乳酸脱水素酵素(LDH)
問
58 遅発性ジスキネジアの典型的な症状はどれか。1 つ選べ。
1.高熱
2.手指関節のこわばり
3.無意識に口をもぐもぐさせる
4.筋肉痛
5.じっとすわっていられない
問
59 パーキンソン様症状はどれか。
1つ選べ。1.口喝
2.立ちくらみ
3.小刻み歩行
4.体重増加
5.勃起障害
問
60 続発性副甲状腺機能低下の治療に用いられるのはどれか。
1つ選べ。1.アルファカルシドール
2.エルカトニン
3.チアマゾール
4.ブロモクリプチン塩酸塩
5.プレドニゾロン
問
61
白血病細胞の分化を誘導し、急性前骨髄性白血病の寛解導入法に用いられるのはどれか。
1つ選べ。1.イマチニブ
2.シクロスポリン
3.シクロホスファミド
4.トレチノイン
5.メトトレキサート
問
62 前立腺肥大症の治療薬はどれか。
1つ選べ。1.アナストロゾール
2.クロニジン塩酸塩
3.クロルフェニラミンマレイン酸塩
4.シルデナフィルクエン酸塩
5.デュタステリド
問
63 急性膵炎の診断に有用な血液検査値はどれか。
1つ選べ。1.アルブミン濃度
2.C 反応性タンパク(CRP)濃度
3.乳酸脱水素酵素(LDH)活性
4.尿素窒素(BUN)濃度
5.リパーゼ活性
問
64 動揺病による嘔気の予防に用いられるのはどれか。
1つ選べ。1.アデノシン三リン酸二ナトリウム水和物
2.イソソルビド
3.エチゾラム
4.ジフェニドール塩酸塩
5.ジメンヒドリナート
問
65 空気感染する病原体はどれか。
1つ選べ。1.インフルエンザウイルス
2.ヒト免疫不全ウイルス
3.ポリオウイルス
4.風しんウイルス
5.麻しんウイルス
問66 帯状疱疹の治療薬はどれか。1つ選べ。 1.ガンシクロビル 2.ザナミビル水和物 3.バラシクロビル塩酸塩 4.ラルテグラビルカリウム 5.リトナビル 問67 乳がん発症の危険因子はどれか。1つ選べ。 1.初経年齢が早い 2.初産年齢が早い 3.出産歴がある 4.授乳歴がある 5.閉経年齢が早い問68 甘草の副作用として注意すべき電解質異常はどれか。1つ選べ。 1.低カルシウム血症 2.低カリウム血症 3.低ナトリウム血症 4.低マグネシウム血症 5.低リン血症 問69 図中の[ア]に入る語句はどれか。1つ選べ。 1.COCHRANE LIBRARY
2.DRUG SAFETY UPDATE 3.INTERVIW FORM
4.PHYSICIANS’ DESK REFERENCE 5.RISK MANAFEMENT PLAN
問70 パラメトリック法に分類される仮説検定法はどれか。1つ選べ。 1.Mann-Whitney の U 検定 2.t 検定 3.カイニ乗検定 4.フィッシャーの直接確率検定 5.ログランク検定
一般問題(薬学理論問題) 【病態】 一般問題(薬学理論問題) 【薬理/病態・薬物治療】 問 153−154 26 歳女性。以下の処方箋を持って来局した。患者からの聞き取りによると、「会社の部署の異動により、寝付 けなくなった。眠りにつくことができれば朝まで眠れるが、寝付けないときには、ついスマートフォンで動画を 見てしまう。寝坊するのが怖くて眠れない日もある。他に病気はない。」という。 (処方) ラメルテオン錠 8 mg 1 回 1 錠( 1 日 1 錠) 1 日 1 回 就寝前 14 日分 問 153(薬理) 処方されたラメルテオンに関する記述のうち、正しいのはどれか。1 つ選べ。 1 視交叉上核のオレキシン受容体を遮断して、睡眠覚醒のリズムのずれを改善する。 2 Gs タンパク質と共役する受容体を刺激して、細胞内サイクリック AMP(cAMP)レベルを増加させる。 3 Cl- チャネルを内蔵する受容体を刺激して、Cl- を細胞内に流入させる。 4 メラトニン MT1 及び MT2 受容体を刺激する。 5 上行性脳幹網様体賦活系に作用して覚醒レベルを引き下げる。 問 154(病態・薬物治療) この患者の睡眠障害の型として考えられるのはどれか。1 つ選べ。 1 入眠障害 2 中途覚醒 3 熟眠障害 4 早朝覚醒 5 過眠障害
一般問題(薬学理論問題) 【薬理/病態・薬物治療】 問 156−157 40 歳女性。 3 年前に多発性関節炎を認め外来受診したところ、関節リウマチと診断された。メトトレキサー トとプレドニゾロンによる治療が開始され、徐々に増量することにより症状の改善を認めていたが、最近、関節 痛が再燃した。 問 156(薬理)関節リウマチ治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2 つ選べ。 1 サラゾスルファピリジンは、T 細胞における炎症性サイトカインの産生を抑制する。 2 ペニシラミンは、分子内に 2 個の SH 基を有し、リウマトイド因子のジスルフィド結合の解離を抑制する。 3 エタネルセプトは、ヤヌスキナーゼを阻害して、サイトカイン受容体を介した細胞内情報伝達を阻害する。 4 インフリキシマブは、キメラ型抗ヒト TNF モノクローナル抗体で、TNF-αの受容体への結合を阻害する。 5 トシリズマブは、ヒト型可溶性 TNF Ⅱ型受容体-FC 融合タンパク質で、TNF の作用を抑制する。 問 157(病態・薬物治療)再燃時に、値が上昇していると考えられる検査項目はどれか。2 つ選べ。 1 CEA 2 CPK 3 KL-6 4 MMP3 5 白血球数
一般問題(薬学理論問題) 【薬理/病態・薬物治療】 問 160−161 53 歳男性。身長 170 cm、体重 90 kg。喫煙歴あり(15 本 / 日)、機会飲酒。数年前から健康診断で血圧が高 いことを指摘され、本人も自覚していたが放置していた。最近、軽度のめまい感が頻発するので受診した。 来 院時の血圧は 150/95 mmHg、心電図検査の胸部誘導で SV1 + RV5 = 4.0 mV。胸部 X 線検査で心胸郭比(CTR) 56%。血漿レニン活性、血漿アルドステロン濃度、血中カテコールアミン濃度はいずれも正常、HbA1c 5. 8% (NGSP 値)、TG(トリグリセリド )140 mg/dL、LDL-C 160 mg/dL、HDL-C 40 mg/dL、 尿 タ ン パ ク(-) であった。 2 回目の受診時にシルニジピンとフルバスタチンによる治療が開始された。 問 160(薬理)シルニジピンに関する記述として正しいのはどれか。2 つ選べ。 1 アンジオテンシンⅡ AT1 受容体を遮断して、血圧を低下させる。 2 N 型 Ca2+ チャネルを遮断して、交感神経終末からのノルアドレナリンの遊離を抑制する。 3 L 型 Ca2+ チャネルを遮断して、血管平滑筋を弛緩させる。 4 アドレナリン α1 受容体を遮断して、末梢血管抵抗を低下させる。 5 アドレナリン β1 受容体を遮断して、レニン分泌を抑制する。 問 161(病態・薬物治療) この患者の病態に関する記述のうち、正しいのはどれか。2 つ選べ。 1 家庭では、血圧が正常である。 2 脂質異常症による二次性高血圧である。 3 病態の改善には肥満度を下げることが推奨される。 4 病態の改善にはカリウム制限を厳密に行う必要がある。 5 心肥大がある。
一般問題(薬学理論問題) 【薬理/病態・薬物治療】 問 166−167 35 歳男性。身長 173 cm、体重 85 kg。父親が糖尿病。既往歴なし。喫煙歴なし。機会飲酒。会社事務職で日 頃より運動不足であり、毎日 1 L 以上の甘い清涼飲料水を飲用していた。この 1 年間で体重が 3 kg 増加した が、ここ数ヶ月は体重の減少を自覚している。 7 日前より全身倦怠感、口渇及び多尿を認めたため外来受 診した。受診時の意識は清明であり、血糖値 480 mg/dL、HbA1c 11.0%(NGSP 値)、尿糖(4+)、尿蛋白(-)、 尿中ケトン体(3+)であった。 問 166(薬理) 血糖降下作用を有する薬物の作用機序に関する記述のうち、正しいのはどれか。2 つ選べ。 1 メトホルミンは、ジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)を阻害することで、血中インクレチン濃度を上昇させる。 2 カナグリフロジンは、ナトリウム-グルコース共輸送体 2 (SGLT2)を阻害することで、腎尿細管における グルコースの再吸収を抑制する。 3 アログリプチンは、AMP 活性化プロテインキナーゼ(AMPK)を活性化することで、肝臓での糖新生を抑制する。 4 インスリン デグルデクは、骨格筋や脂肪組織におけるグルコースの細胞内取り込みを促進する。 5 リキシセナチドは、グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)受容体を刺激することで、インスリン及びグルカゴ ン分泌を促進する。 問 167(病態・薬物治療) この患者で、血中濃度が顕著に上昇していると考えられるのはどれか。2 つ選べ。 1 3-ヒドロキシ酪酸 2 アセト酢酸 3 γ-アミノ酪酸 4 水酸化物イオン 5 ナトリウムイオン
一般問題(薬学理論問題) 【病態・薬物治療】 問 185 浮腫の病態に関する記述のうち、正しいのはどれか。2 つ選べ。 1 ネフローゼ症候群による浮腫では、血漿膠質浸透圧が上昇している。 2 腎炎による浮腫は、最初に顔面、眼瞼に顕著に表れる。 3 肝性浮腫は、上肢に顕著に表れる。 4 心性浮腫は、朝方に生じる場合が多い。 5 粘液水腫は、指圧で圧痕を残さない。 問 186 75 歳男性。 2 ヶ月前より顔面蒼白を家族に指摘されていた。最近、手足のしびれと味覚異常を自覚し、倦怠 感が増大したため受診した。既往歴として 15 年前に胃の全摘術を受けている。 血液検査所見: 赤血球数 240 × 104/nL、Hb 8.1 g/dL、Ht 27.0%、MCV 113 fL、MCH 34 pg、白血球数 4,200/ μL、血小板数 18.5 × 104/μL この患者の治療に適している薬剤はどれか。1 つ選べ。 1 10%ブドウ糖注射剤 2 含糖酸化鉄注射剤 3 デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム注射剤 4 メコバラミン注射剤 5 メトトレキサート注射剤
問 187 慢性腎臓病の病態と治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2 つ選べ。 1 腎機能障害又は腎機能低下が 3 ヶ月以上持続する状態である。 2 合併症として貧血がある。 3 低張尿となる。 4 尿毒症の症状改善にラクツロースを内服する。 5 尿毒症状の発症を抑制するために、タンパク質を積極的に摂取させる。 問 188 高尿酸血症及び痛風の病態と治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2 つ選べ。 1 痛風発作は、関節内に析出した尿酸塩結晶が引き起こす急性関節炎発作である。 2 高尿酸血症の病型としては、尿酸産生過剰型が多い。 3 痛風発作時には、直ちにアロプリノールを用いる。 4 痛風間欠期には、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が用いられる。 5 尿路結石がある場合は、尿酸排泄促進薬を用いない。
問 189 21 歳男子大学生。親戚の 4 歳児の面倒をみた 2 週間後に頭痛と発熱を認めたため、市販のかぜ薬を服用し た。翌日、市販薬で一時的に解熱したが、再び発熱し、両側の頬から耳の後ろにかけて腫れ、腫脹部分に痛みを 感じたため受診し、流行性耳下腺炎と診断された。この患者の病態及び薬物治療に関する記述のうち、正しいの はどれか。2 つ選べ。 1 解熱すればすぐに通学しても差し支えない。 2 精巣炎を合併するリスクがある。 3 治療にはアシクロビルが有効である。 4 疼痛・発熱に対し、アセトアミノフェンが用いられる。 5 治療にはワクチンが有効である。 問 190 膵臓がんに関する記述のうち、正しいのはどれか。2 つ選べ。 1 膵管がんは膵管の上皮細胞由来である。 2 インスリン分泌の亢進により低血糖を起こしやすい。 3 初期から症状が出現するため、発見が容易である。 4 CA 19-9(carbohydrate antigen 19-9)が陰性になる。 5 好発部位は膵頭部である。
問 191 漢方薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2 つ選べ。 1 大建中湯は、インフルエンザ初期に用いられる。 2 麻黄湯は、認知症の不穏に対して用いられる。 3 六君子湯は、腹部外科的手術後のイレウス予防に用いられる。 4 芍薬甘草湯は、腓腹筋の有痛性けいれんに対して用いられる。 5 補中益気湯は、食欲不振に対して用いられる。 問 192 遺伝子治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2 つ選べ。 1 失われた組織の再生を目指した治療である。 2 がんや先天的遺伝子疾患の治療への応用が試みられている。 3 in vivo 遺伝子治療は、遺伝子を直接患者に投与して、標的細胞に導入する方法である。 4 レトロウイルスベクターの欠点を補うためにアデノウイルスベクターが開発された。 5 生殖細胞への遺伝子導入が繁用されている。
問 193 臨床研究における検討事項と使用する統計手法の組合せとして適切なのはどれか。2 つ選べ。 問 194 ある疾患の発症予防薬A の評価を行うため臨床試験の文献を収集したところ、下記の情報を得た。この試験に 関する記述のうち、正しいのはどれか。2 つ選べ。 1 プラセボ効果の影響を除くために、無作為割り付けが行われている。 2 この試験は観察研究に分類される。 3 A の治療必要数(NNT)は 25 人である。 4 A による発症の絶対リスク減少は 4 %である。 5 A による発症の相対リスク減少は 20%である。
問 195 遺伝学的検査・診断に関する記述のうち、正しいのはどれか。2 つ選べ。 1 すでに発症している患者の診断を目的として行われた遺伝学的検査の結果は、患者の診療に関係する情報と 一緒に保管する。 2 遺伝情報は、血縁者間で一部共有されていることを考慮する必要がある。 3 遺伝学的検査は、出生前診断のために行われることはない。 4 発症前診断は、当該疾患を発症するおそれがなく治療する必要がない者に対する検査である。 5 非発症保因者診断では、発症する前に将来の発症を予測するために検査を行う
一般問題(薬学実践問題)【病態・薬物治療/実務】 問 286−287 67 歳男性。身長 167 cm、体重 73 kg。近医で心臓弁膜症を指摘され、病院で心エコーの検査予定であった。 真夏の午前中に庭の草むしりをしていたところ、突然めまいと嘔吐が出現し、その場に倒れた。一緒に作業をし ていた妻が救急車を要請し、救命救急センターに搬送された。問診・検査の結果、脳梗塞と診断された。倒れて からの時間経過は以下のとおりである。 8:50 草むしり中に転倒 10:00 救命救急センターに到着 10:25 緊急 MRI の実施 10:50 脳梗塞と診断 問 286(実務)この患者の脳梗塞急性期に対する治療薬として、最も適切なのはどれか。1 つ選べ。 1 アルガトロバン水和物 2 アルテプラーゼ 3 オザグレルナトリウム 4 ダルテパリンナトリウム 5 ヘパリンナトリウム 問 287(病態・薬物治療)この患者に前問の治療薬を選択する際に、確認が必要なのはどれか。2 つ選べ。 1 頭蓋内出血の有無 2 動脈血液ガス分析の結果 3 好中球数 4 eGFR 5 脳梗塞の発症時刻
問 288−289 72 歳女性。読書中に胸部の違和感が出現し、その直後に目の前が真っ暗になり 5 秒間程度意識を失った。翌 日も、30 分に 1 回くらいの間隔で同様の数秒間の失神発作を繰り返したため、病院に救急搬送された。 搬送時の所見: 血圧 136/78 mmHg、心拍数 70 拍/分、 赤血球数 458 × 104/μL、 Hb 12.9 g/dL、Ht 45%、白血球数 7,600/μL、血小板数 16 × 104/μL、
AST 32 IU/L、ALT 26 IU/L、CK(クレアチンキナーゼ)112 IU/L、血清クレアチニン値 0.6 mg/dL、 血糖値 98 mg/dL、 Na 135 mEq/L、K 4.1 mEq/L 意識消失時に心電図モニターに異常波形(下図)を認め、その際脈拍を触知しなかった。非発作時は意識清明 で、心音や呼吸音に異常はない。 問 288(病態・薬物治療) この患者の失神発作が起こった機序として、考えられるのはどれか。1 つ選べ。 1 不整脈により、生じた血栓が脳血流を障害した。 2 不整脈により、生じた血栓が冠血流を障害した。 3 不整脈により、心拍出量が低下した。 4 心筋収縮力の低下により、心拍出量が低下した。 5 消化管出血により、血圧が低下した。
問 289(実務) 家族から、最近、処方薬が変更になったとの情報を得た。そのため、変更された薬物により意識消失が引き起 こされた可能性があると考えた。現在、患者は以下の薬剤を服用している。最も疑わしいのはどれか。1 つ選べ。 シベンゾリンコハク酸塩錠 100 mg 1 回 1 錠( 1 日 3 錠)1 日 3 回 朝昼夕食後 カルベジロール錠 10 mg 1 回 1 錠( 1 日 1 錠) 1 日 1 回 朝食後 ワルファリンカリウム錠 5 mg 1 回 1 錠( 1 日 1 錠) 1 日 1 回 朝食後 フロセミド錠 40 mg 1 回 1 錠( 1 日 1 錠) 1 日 1 回 朝食後 ランソプラゾール腸溶性口腔内崩壊錠 15 mg 1 回 1 錠( 1 日 1 錠)1 日 1 回 朝食後 1 シベンゾリン 2 カルベジロール 3 ワルファリン 4 フロセミド 5 ランソプラゾール
問 290−291 68 歳男性。30 歳時に結核、52 歳時に脂質異常症を指摘され、ロスバスタチンを内服中である。 2 年前に急 性心筋梗塞を発症し、その際に出現した心室頻拍と心室細動に対してアミオダロンによる治療が開始され、その 後症状は安定していた。本日、呼吸困難のため緊急入院となった。 3 ヶ月前から食欲がなく、息切れを自覚して いた。入院時に発熱はなく、主な検査値は以下のとおりで、白血球数が増加、CRP、LDH が高値を示していた。 (検査値) 血圧 102/65 mmHg、心拍数 100 拍/分、SpO2 93%、
Hb 12.7 g/dL、白血球数 10,600/μL、AST 26 IU/L、ALT 21 IU/L、LDH 184 IU/L、 eGFR 56.3 mL/min/1.73 m2、CRP 14.3 mg/dL、 QTF(クォンティフェロン)陰性、モニター心電図で異常所見なし 問 290(病態・薬物治療) この患者の病態として、可能性が高いのはどれか。2 つ選べ。 1 胸部聴診所見で、水泡音が聴取される。 2 血液検査で、シアル化糖鎖抗原 KL-6 の値が高値を示す。 3 動脈血液ガス検査で、高炭酸ガス血症を伴う。 4 CT にて、両側肺に広範囲のすりガラス陰影を認める。 5 肺機能検査で、%VC は変化せず、FEV1.0%が低下している。 問 291(実務) この患者への対応として、適切なのはどれか。2 つ選べ。 1 アミオダロンを中止する。 2 ステロイドパルス療法を実施する。 3 ステロイド吸入療法を実施する。 4 人工呼吸器を装着する。 5 リファンピシンを投与する。
問 292−293 13 歳女児。身長 127 cm、体重 23 kg。多飲、多尿、口喝と 1 ヶ月に 3 kg の体重減少があった。ある朝、全 身倦怠感、下痢、嘔吐があり、意識障害となったため母親が救急車を要請し、病院に搬送された。 1 型糖尿病と 診断され入院となった。搬送時の検査データを下に示す。 (検査値) 血糖値 770 mg/dL、尿糖(4+)、尿蛋白(-)、尿中ケトン体(4+)、 Na 132.0 mEq/L、K 4.2 mEq/L、動脈血液ガス pH 7.1、HCO3- 9.0 mEq/L
問 292(病態・薬物治療) この患児の病態及び検査に関する記述のうち、正しいのはどれか。2 つ選べ。 1 インスリン過剰状態にある。 2 アルカローシスによって、血中重炭酸イオンの減少がみられる。 3 高血糖により脂肪分解が抑制されている。 4 呼気中にアセトン臭が認められる。
5 Glutamic acid decarboxylase(GAD)抗体が陽性である可能性が高い。
問 293(実務)この患児への初期対応として適切なのはどれか。2 つ選べ。 1 ジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)阻害薬の経口投与 2 インスリンの点滴静注 3 グルコン酸カルシウムの点滴静注 4 生理食塩液の点滴静注 5 5 %ブドウ糖注射液の点滴静注
問 294−295 48 歳男性。近視でハードコンタクトレンズを使用している。45 歳時より眼科でドライアイと診断され、ジク アホソルナトリウム点眼液を処方され、点眼している。ここ数年 2 ~ 4 月頃に発作性反復性のくしゃみ、水性 鼻漏と鼻閉の症状が出ていたが、この時期を過ぎると楽になるので経過をみていた。本年 2 月にこれら症状が 悪化し、眼もかゆくなったため、病院を受診し、ビラスチン錠とエピナスチン塩酸塩点眼液が処方され、処方箋 をもって来局した。 問 294(病態・薬物治療) この患者の病態として、考えられるのはどれか。2 つ選べ。 1 鼻粘膜でⅡ型アレルギー反応が起こっている。 2 ハウスダストやダニが原因である。 3 鼻内所見で鼻粘膜に発赤がみられる。 4 気管支ぜん息を合併しやすい。 5 抗原飛散数の増加により症状が増悪する。 問 295(実務) この患者への服薬指導として、適切なのはどれか。2 つ選べ。 1 これらの薬剤を使用する際には自動車等の運転をしないで下さい。 2 ビラスチン錠は 1 日 1 回空腹時に服薬して下さい。 3 処方された点眼液を使用するときは、コンタクトレンズを外す必要がありません。 4 処方された点眼液を点眼する際は、点眼間隔をあける必要はありません。 5 症状がひどいときには、エピナスチン塩酸塩点眼液を一度に 2 滴以上続けて点眼して下さい。
問 296−297 50 歳男性。 5 年前に病院の循環器内科で僧帽弁閉鎖不全症を指摘され、外来で経過観察中であった。 2 ヶ月前 に歯肉炎のため歯科で処置を行った後、持続性の発熱、全身倦怠感、腰痛及び四肢に点状出血を認めたため、精査 目的で入院となった。聴診により心尖部で収縮期雑音が聴取された。また、血液培養によって、Streptococcus salivarius(緑色レンサ球菌の一種)が同定され、薬剤感受性試験を行ったところ、以下のような結果が得られた。 問 296(実務) この患者に投与する抗菌薬と投与期間の組合せとして、適切なのはどれか。1 つ選べ。 問 297(病態・薬物治療) この患者の入院時の検査結果として、妥当なのはどれか。2 つ選べ。 1 心エコー検査で、疣贅(疣腫)が認められる。 2 血液検査で、赤血球沈降速度(赤沈、ESR)が遅延している。 3 血液検査で、γ-グロブリン濃度が低下している。 4 血液検査で、CRP 値が上昇している。 5 冠動脈造影検査で、血管閉塞が認められる。
問 298-299 成人男性の HIV 感染症患者が、発熱や乾性咳嗽の症状を訴え外来受診した。身体所見として、頭痛、嘔吐な どの中枢神経症状はなかった。胸部 X 線検査で、両側びまん性のすりガラス陰影が認められた。この患者の CD4 陽性リンパ球数は、120/nL であった。なお下図は、感染時からの経過時間と CD4 陽性リンパ球数との関係に、 CD4 陽性リンパ球数の減少に伴って発症する日和見感染症を示したものである。 問 298(病態・薬物治療) この患者の症状を引き起こした病原体として考えられるのはどれか。1 つ選べ。 1 カンジダ 2 クリプトコッカス 3 サイトメガロウイルス 4 トキソプラズマ 5 ニューモシスチス 問 299(実務) この患者の日和見感染症の治療に用いる薬剤として、適切なのはどれか。1 つ選べ。 1 アシクロビル錠 2 アムホテリシン B シロップ 3 スピラマイシン錠 4 スルファメトキサゾール・トリメトプリム配合錠 5 フルコナゾールカプセル
問 300−301 51 歳男性。 2 年前に Stage Ⅳの直腸がんと診断され、抗がん剤による治療が開始された。現在、四次治療 中で、医師からがん遺伝子パネル検査※を提案された。「がんの多い家系であり、がんが遺伝であることがはっき りするのは不安で、がん遺伝子パネル検査を受けることについて悩んでいる。」と、担当薬剤師に相談があった。 そこで、薬剤師は、認定遺伝カウンセラーに相談することを勧めた。 ※ ヒトの遺伝子のうち、がんの発生に関わる遺伝子セット(パネル)を一度に解析する検査。同定された遺伝 子変異に効果のある抗がん剤が存在すれば、治療に用いることができる。 問 300(病態・薬物治療) この患者のがんが遺伝性である場合、原因となり得る遺伝子として最も適切なのはどれか。1 つ選べ。 1 APC 2 BCR-ABL 3 BRCA1 4 EGFR 5 PTEN 問 301(実務) 認定遺伝カウンセラーが作成した以下の家系図から考えられることとして、正しいのはどれか。2 つ選べ。な お、四角は男性、丸は女性を示す。 1 患者の母方の家系にがん患者が多い。 2 アの重複がんは、遺伝性のがんを疑う根拠とならない。 3 イは交通事故で死亡していなければ、がんに罹患していた可能性が高い。 4 ウは今後がんを発症する可能性が高いので、がん検診を推奨する。 5 エは未成年なので、カウンセリングの内容を伝えてはいけない。
問 302−303
67 歳女性。身長 160 cm。10 年前に右乳がんに対し乳房切除術を施行した。術後 3 年で骨転移し、経年的に 肝、肺にも転移した。骨転移が見つかってから、全身化学療法を実施し、現在はエリブリンによる七次治療中で ある。 7 日前にエリブリンの 5 サイクル目( 1 サイクル:day1 と day8 投与、day15 休薬)の day1 の投与 を行った。その後、倦怠感の出現、食欲の低下、歩行困難の進行が認められ、本日、入院となった。疼痛の訴え はない。 7 日前と本日の体温、体重、主な検査値は下表のとおりである。 問 302(実務) 本日、この患者に行う治療として、適切なのはどれか。2 つ選べ。 1 エリブリンの 5 サイクル目 day8 の投与 2 タゾバクタム・ピペラシリン水和物の投与 3 好中球減少症に対してエポエチンの投与 4 倦怠感に対してフェンタニルの投与 5 食欲不振に対して末梢静脈栄養法又は皮下輸液の実施 問 303(病態・薬物治療) この患者は、がん悪液質が進行していると考えられた。この患者の病態に関する記述のうち、誤っているのは どれか。1 つ選べ。 1 全身の炎症状態を伴っている。 2 複合的な代謝障害が起こっている。 3 筋肉量が減少している。 4 パフォーマンス・ステータスが低下している。 5 総エネルギー消費量が増加している。
問 304−305 17 歳男性。 2 日前、体育の授業でバスケットボールをした際、左臀部の痛みを自覚した後に腫れも出現した。 左臀部は硬く腫脹し、筋肉内出血が疑われた。受診時の血液検査結果は以下のとおりであった。 (検査値) 赤血球数 375 × 104/nL、Hb 11.2 g/dL、Ht 35%、白血球数 6,800/nL、血小板数 38 × 104/μL、 プロトロンビン時間 11.0 秒(基準値 10~14)、活性化部分トロンボプラスチン時間 72.0 秒(基準対照 32.2)、 出血時間 3 分 30 秒(基準値 1.0~5.0 分)、
AST 62 IU/L、ALT 21 IU/L、LDH 350 IU/L、血清クレアチニン値 0.6 mg/dL、ADAMTS 13 抗体陰性、 フィブリノゲン・フィブリン分解産物 3 μg/mL(基準値<5) 本例にデスモプレシン注射液の投与を行ったところ、出血症状の改善が認められた。 問 304(病態・薬物治療) この患者で欠乏している血液凝固因子はどれか。1 つ選べ。 1 第Ⅷ因子 2 第Ⅸ因子 3 第Ⅹ因子 4 フィブリノゲン 5 フォン・ヴィレブランド因子 問 305(実務) 欠乏している因子の定期補充療法が開始されることになった。両親と本人に対して、薬の説明や生活上注意す べき点を指導するよう、医師から薬剤師に依頼があった。患者への説明として適切なのはどれか。2 つ選べ。 1 2 週間に 1 回、点滴投与するために外来通院が必要です。 2 出血した際には、 1 分以内に薬を投与する必要があります。 3 薬の効果が減弱した場合は、インヒビターとよばれる物質が原因です。 4 皮下出血が懸念されるため、予防接種を受けることはできません。 5 ヒト血液由来の製品を使用する場合は、感染症のリスクを完全に排除することができません。