BET表面積測定法に関する検討 (第3報)
一BET表面積測定技術の改善一
三浦和久*谷岡 守*
(昭和48年11月28日受理)
Studies on the BET Method (Part 3)
一 lmprovement in the Technique of the BET Surface Area Measurement 一
Kazuhisa MluRA and Mamoru TANioKA
(Received November 28, 1973)
In our laboratory the accuracy and the precision of the rneasured value of a BET surface area have been investigated for these years so that the three kinds of the systematic errors in the pressure measurements, which have been the cuase for the deviation of measured values for a dead volume and a BET surface area. are found out and determined ,
experimentally to be removed by our compensation method. All procedures of the BET method, which are improved on the basis of our compensation method for a preSsure measurement and eRable any experimentalist to evaluate a surface area within the experimental error of :iF 1% only due to the accidental error in the pressure measurements, are proposed in thls paper. And the programs for computations in the BET measurement are given here for reference.
1 面 面
著者らは,窒素ガスの低温物理吸着にBET理論1)を適 用して,これまでに亜酸化銅,酸化亜鉛,酸化チタン,シ
.リカゲルなど種々の粉体の表面積測定を行なって来たが,
その測定には常に何らかの系統的誤差が伴うために,試料 の真の表面積値を得ることは非常に困難な作業であった。
しかしながら「BET表面積測定法に関する検討(第一 報)2)」の段階では,明確にその実体が把握できなかったこ の系統的誤差も,その後の研究3,4)から,定容法での圧力 測定に伴う3種類の系統的誤差であることが明らかにな
り,これらの除去法も確立することができた。
そこで,本報においては,これらの諸成果を踏まえて,
いかなる実験者にもBET表面積測定が容易に行なえるよ うに,その具体的な測定技術について総括的に論及して行 きたい。
2 装置の概要
Fig・1は,著者らが用いた大科工業株式会社製BET表
*金属工学科
面積測定装置の略図である。A1〜A18は活栓であり,これ には東レ・シリコーン株式会社製SH 111高真空用シリコ
t・・一刀Eグリースを用いている。H1およびH2はガス溜めで あり,Hlには死容積一斜線部分の空聞容積一の測定 および吸着量の測定で用いる窒素ガスを,H2には特に試 料管内容積の測定で用いるヘリウムガスを入れておく。こ れらのガスは,活栓AlおよびA2を操作すれば,吸着系内 一死容積空間+試料管圏内の空闇+B部分の空間一に 導入することができる。Bは標線の付いた細管で連結され た7個の球状空問から成るガスビュレットであり,活栓A12 を操作し,標線から他の標線まで水銀を移動させることに よって吸着系内の容積の増減を行なうものである。また,
これらの球状空間の容積は死容積などの測定時に基準容積 ともなるため,3.3。節で述べる手順で厳密に測定しなけれ ばならない。Tは表面積測定の試料Mを入れる試料管であ り,これを液体窒素浴Jに浸した状態で,試料管内容積お よび吸着量の測定を行なう。Cは,著者らの装置のような 定容装置に独特の水銀圧力計であり,ゼロマノメーターと 呼ばれる。活栓A5を開け,油回転ポンプでゼロマノメー
ター右側管内と水銀圧力計D内とを排気している状態で,
活栓AlあるいはA2を操作して吸着系内に窒素ガスあるい はヘリウムガスを導入するとゼロマノメーター左側水銀面 が下がる。そこで,活栓A5を閉め,活栓A6とA7を適切に 操作して外気を導入し下がっていた左側水銀面を元の位置 すなわちゼロ点しまで上げて吸着世系内の容積を一定に保 つようにすると,そのときの吸着守内の圧力が水銀圧力計 Dに示される。通常,装置には活栓A6が付けられているが
この活栓だけでゼロマノメーター左側水銀面をゼロ点しに 一致さすことは非常に困難であるので,適当な活栓一著 者らの装置では活栓A7に相当する一をゴム管1で連結 し,2個の活栓を交互に開閉して外気を導入すれば,比較 的容易に行なうことができる。クッションEは,このとき 導入した外気がゼロマノメーター右側水銀面および水銀圧 力計の左側水銀面に及ぼす衝撃を緩和するためのものであ る。なお,ゼロマノメーターには管径4mmの,また水銀 圧力計には管径10mmのPYREX硬質ガラス管が使用され ている。Kは,いずれも水銀溜めであり,3.3.項で述べる 水銀の浄化などを行なうときには,これを装置本体からは ずして水銀を取り出す。また,これらの部分の真空度も,
例えば活栓A14およびA13などを使って調節することがで き,ガスビュレットB内の水銀を移動さす場合には補助的 に利用できる。Gはガイスラー管であり,管内での放電現 象がみられなくなれば,5×10−3mmHg以上の高真空度を 得ていることになる。Fは日本真空技術株式会社製GI−T型 電離真空計用測定子であり10−3mmHg〜10r7mmHgの領域 にわたる真空度測定が可能である。また,Fig.1には示し ていないが,電離真空計は日本真空技術株式会社製GLT 型を,油拡散ポンプは株式会社徳田製作所製TOD−3F1型 を,油回転ポンプは日本真空鼓術株式会社製PVD−150型 をそれぞれ用いている。
3 実 験 準 備
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BET表面積測定に入る前の準備として,次のような手 続き,すなわちガス溜めへのガスの導入,温度の調節,が スビュレット内容積の決定および圧力計内部の洗浄を行な う必要がある。これらの手続きは,いずれもBET表面積 測定の精度を上げるうえで基本的に重要なものである。
3・1 ガス溜めへのガスの導入
5m2以上の試料の表面積を測定する場合には,通常,窒 素ガスの液体窒素温度における物理吸着が利用され,この
ときには窒素ガスとヘリウムガスとが必要になる。これら のガスのガス溜めへの導入は,窒素ガスの場合には液体窒 素から蒸発させて,またヘリウムガスの場合には純度99.9
%以上のヘリウムガスボンベから行なうが,この際に特に 注意を要するのは,水蒸気や二酸化炭素および酸素など他
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「「一一一一一=刃 A,
+一一K一一 Q
EvacuationAv
−r
Fig.1 .The schematic representation of the BET adsorp−
tion equipment. The shadowed portion; The space of the dead volume,
AINIs; Stopcock, B; Gas−burette,
C; Zeromanometer, D; Mercury manometer,
E; Cusion, F; lonization gauge,
G; Geissler tube, HI Nitrogen gas storage,
H2; Helium gas storage, 1; Gum tube,
J; Jar for liquid nitrogen, K; Mercury storage,
L; Zero−level, M; Sample,
N; Water circulated at 250C, Q; Mercury,
T; Sample tube.
のガスの混入を防止しなければならないことで,もしこれ らの不必要なガスが含まれていれば,それらが液体窒素温 度で固化あるいは液化するため,このことが誤差の原因と なって表面積値の精度を落とすことになる。実際的な,こ れらのガスの除去は,ヘリウムガスあるいは窒素ガスの導 入経路に液体窒素トラップを連結することによって行なう ことができる。次に,ガス導入の具体的な操作を説明す る。まず,ガス溜めH1およびH2内を5×10−3mmHg以上の 高真空に排気し,活栓Al, A2, A5 A8, A11を閉める。窒素 ガスの導入の場合は,活栓A3から液体窒素トラップを経 由して液体窒素中までをモール氏ピンチコックを付けた適 当な長さのゴム管で接続する。活栓A3を開け,ピンチコ
ックを付けた所までのゴム管内を排気してから活栓Alを 開け,瞬間にピンチコックを開けては液体窒素を蒸発させ て,ゴム管内およびHl内を窒素ガスで数回洗う。ガイス ラー管内の放電が消えるのを確かめて活栓Agを閉め,ピ ンチコックを丁丁的に操作しながらH1内が1気圧になる まで窒素ガスを満たす。ヘリウムガスの導入の場合には,
活栓A3から液体窒素トラップを経由してボンベの圧力ゲ ージまでを肉厚のゴム管で接続する。圧力ゲージ内および ゴム管内の排気完了後,活栓Agを閉め, A2を開けてボン
BET表面積測定法に関する検討(第3報) 三浦・谷岡
べから徐々にヘリウムガスをH2に導入する。ボンベから 急激にヘリウムガスを導入すると,内部の圧力が1気圧以 上になり,活栓Al, A2, A3, As, Agなどが外れて飛び出す
ことがあるので充分に注意を要する。
3・2温度の調節
BET表面積測定では,窒素ガスの圧力変化から吸着量 を求めるような操作を含むため,装置周辺の温度は常に均 一に保たなければならない。著者らは温風機と.クーラ・一一と を併用し,水銀レギュレーターを用いたりレー装置によっ て,実験室内の温度を常に(298.2±0.5)。Kに,また.ガス ビュレットおよびゼロマノメーター部分には,大洋科学工 業株式会社製の大洋サーモユニットC550型.を用いて常時
(298.2±O.1)OKに調節された恒温水Nを流している。
3・3ガスビュレット内容積の決定
ガスビュレットの各球状空間の容積値は一応装置に印さ れてはいるが,これらの容積が死容積の測定,APcの測 定3,4)および試料管内容積の測定においては基準容積とな るため,再度精密に測定しておく必要がある。著者らは,
これらの容積のキャリブレーションを水銀を用いて行な い。次の各値を得ている。下の球から順に28.15m1,24.20 ml,19.91ml,16.41皿1,12.06ml,7.90ml,.5.01mlであ る。測定時に,実際に必要になる容積Viは,これらを累加 したものであって,水銀面がガスビュレットの最:下甲線に 合わされたときの容積値をV1とし,下から2番目の標線に 合わされたときの容積値をV2というようにすると,VI〜V7 までの各値は次のようになる。すなわち,V1−113.64ml,
V2==85.49ml, V3=61,29ml, V4==41.38ml, Vs=[24.97ml,
V6−12.91ml, V7−5、Olmlである。
3・4圧力計内の洗浄と水銀の濾過
著者らは,先報3)で活栓A15, A17に用いたシリコン・グ
リースが圧力計内の水銀中に混入して圧力計内壁を汚し,
特にゼロマノメーターCではその影響が顕著で圧力測定に 伴う系統的誤差の主たる原因になっていることを確認し f。次に述べる洗浄操作は,シリコーン・グリースによる 汚れを圧力計内か.ら取り除くために,著者らが東レ・シリ
コーン株式会社製のSH111高真空用シリコーン・グリース の除去法に準じて行なったものである。
まず,水銀を取り出した空の両圧力計内に600C,.50ω≠%
水酸化カリウム水溶液を入れて,圧力計の内壁に付着して いるシリコーン・グリース.を除去する。約40分間放置した ら水酸化カリウム水溶液を言外に出して,圧力計内の水 洗,脱気乾燥を順次行なう。次にクロム酸混液(重クロム 酸カリウムの飽和濃硫酸溶液)を入れ,20時間このままの 状態を維持して,水酸化カリウム水溶液で除去し得なかっ た微量のシリコーン・グリーースを完全に除去する。.20時間 経過したらクUム酸汁液を門外に出し,前と同様に肉部の 水洗脱気乾燥を行なう。しかし,このままでは圧力計内 壁に硫酸基が吸着している恐れがあるため,再度60。C,
50ω %の水酸化カリウム水溶液を入れ約40分間放置する。
水酸化カリウム永溶液を除去したあとは,圧内計内の洗浄 を,洗浄液にフェノールフタレインの着色反応が見られな くなるまで根気よく繰り返し,続いて脱気乾燥を行って洗 浄を完了する。圧力計内の洗浄と同時に水銀中のシリコー ン・グリースによる汚れも取り除く必要があるが,著者ら は,この具体的な方法として,中央部に数個の小目をつく った濾紙によって汚れた水銀を浄化している。5)
4 圧 力 測 定
Fig.2に示すフローチャートから明らかなように,一般 にBET表面積測定法は圧力を主要な直接測定量とする,
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(A)死容積の測定,(B)試料管内容積の測鼠(C)吸着量:の 測定,(D)表面積の測定の4つの間接測定サブシステムに よって構成される多重間接測定システム4)として捉えるこ とができ,圧力測定はBET表面積測定の精度を握る重要 な要素となっている。したがって,それらの圧力測定に何 らかの誤差が伴うならば,最終的に算出される表面積値は 全く信頼性を失うことになる。
ここに提案する圧力測定法は,著者らが先の研究3,4)に より検出した3種類の系統的誤差dPv, tiPm, dPcの除去 を考慮に入れて.従来の測定方法を改善したものである。
以下,その圧力測定法を具体的に説明する。
4・1 dPvの除去操作
通常,水銀圧力計で測定する場合には,圧力計を軽く叩 くなどして,内部の水銀を振動させて行なうが,その際に 圧力計内の水銀柱の力学的状態が系統的誤差dPv3・4)の原 因になる。しかし,水銀に振動を与えて20分間以上放置す れば,dPvは自然に消滅するため,実験者はゼロマノメー ターおよび水銀圧力計を軽く叩きながら活栓A6, A7を操作 し,ゼロマノメーター左側水銀面をゼロ点しに合わせるだ けで,20分後にはdPvの影響を受けない圧力測定が行なえ
る。
4・2 dPmの補正操作
Fig・3に示すように,20分放置後でも1.ゼロマノメータ ーおよび水銀圧力計の左右の水銀メニスカスは同じ形状に はならな.いので,この形状の差異に起因する系統的誤差 dPmの補正が必要になるが,ゼロマノメーターについての この種の誤差は4.3節で述べるdPcに含めて検討するとし て,ここではdPmを水銀圧力計だけの誤差として取り扱 う。dPmの補正は次のように行なう。まず,水銀圧力計の 左右の水銀メニスカスの形状がどの程度圧力へ寄与してい るかを知るfめに,高さhの丁目スカスを球の一部分で近 似し,この部分に働く重力と表面張力との和dPl.er.rを圧 力単位で求めて6),Table.1のような結果を得る。次に,
実験者はFig.3に示したように水銀圧力計からPaおよび 左右のメニスカスの高さに対応するdPl.。r.rすなわちdPl,
∠P7を求めると,このときの乙P祝は
liPm=dPrmdPl ,(1)
で与えられ,補正圧力Pは次式で表わされる。
P=Pa十dPnz
ここで著者らがdPmの補正操作の一段階に, Table・1に相 当する表の作成まで含めたのは,API.。r.rが水銀軍門スカ スの高さhと水銀圧力計の内径との関数になっているため であり,したがってAPmの補正においてはそれぞれの装置 について作成したh−dPl.。r.rの表を用いなければならな い。さらに,この種の誤差の取り扱いを正確に行なうに は,メニスカス部分を回転体で近似する必要がある7,8)。
APIi
二葉
@
@
@
@
@
@
@}
iAPr
Fig.3 The condition of the mercury meniscus in the manometer (Fig.1,D) .
Table.1 The relation between the meniscus height h ・ of the mercury manometer and dPl.or.r
h;(mm) dPl.or.r ; (mMHg)
246802468024680000011111222223 O.242
0.483 0.726 0.975 1.222 1.475 1.719 1.920 2.132 2.354 2.569 2.786 3.008 3.231 3.451
4・3 A Pcの除去操作
水銀中に混入した活栓A15, A17の部分のシリコーン・グ リースは,圧力計内部を徐々に汚して行き,圧力測定に影 響を及ぼすようになるが,常にゼロ点にメ.ニスカスを合わ せているゼロマノメーターでは,特にその影響が顕著であ り,この汚れが原因となってゼロマノメーター内の水銀の 動きと逆方向に作用するある種の力を生じるため,圧力測 定値が実際よりも大きくなる傾向がある。著者らは,この 種の系統的誤差を「iPcと呼んだが,この」Poは, dPv, dPm に比してはるかに大きな影響を圧力測定に及ぼし,従来の 表面積値の大幅なばらつきはほとんど∠P。が原因になって いた。このtiPcの除去は,3.4節でも述べたように実際に 圧力計内の洗浄を行なうより手立てがないが,この操作は 煩雑で長時間を要するものであるため,これを測定ごとに 繰り返して行なうには非常な労力を払わなければならない であろう。そこで,著者らは,検討を重ねた結果,死容積 最確値が装置定数であることを利用して,理想気体の状態 方程式からdPcを実験的に定量する実用的な補正方法を考 案した(7ユ節参照)。この方法によれば,すでにdPv,
BET表面積測定法に関する検討(第3報) 三浦・谷岡
∠P解を除去した補正圧力Pから,算出したAPe値を差し引 く操作によって原理的にdPcの影響を受けない圧力値を得 ることができる。なお,tiPv,4P駕については,常にその 除去を考慮する必要があるが,dPcについては,圧力計内 洗浄直後の状態では∠Pc・=OmmHgと考えてさしつかえな
い。
5 死容積最確値の決定
従来,死容積値は,吸着量を求める際の計算で用いられ る単なる装置定数にすぎないと考えられて来たようである が,著者らは,この死容積値をそのような単なる定数にと どめず,表面積値を大幅にばらつかせる主な原因である圧 力系統的誤差4・Pcの定量操作にも基準定数として利用し,
BET表面積測定の精度を上げるうえで最も重要な役割を 担うものとして捉えている。したがって,死容積最確値を 決定することは,本測定中では極めて重要な操作の1つに なる。死容積最確値を決定する場合には,当然のことでは あるが,dPcの影響を受けない圧力測定を行なう必要があ り,このための準備として3章で述べた幾つかの手続き 一特に圧力計内の洗浄と水銀の濾過一は必ず踏んでお かねばならないが,ここでは,すでにこれらの準備が完了 しているものとして,測定の具体的な操作と死容積値の算 出方法について説明する。
まず,活栓A4, A5, A8, Ag, A11を調け,装置内を油回転 ポンプで5×10−3mmHg以上の高真空にまで排気する。こ のとき活栓A1, A2, A3, A6, A7, Aloはいずれも閉めてお く。次に活栓A4を閉め, A1を開けてガスビュレットおよ び死容積空聞に窒素ガスを導入し,A1を閉める。ここで.
死容積空間とはFig. 1の斜線を施した空間すなわち活栓 Al, A2, A3, A4, A10および縄目マノメーターの左側水銀面 によって囲まれる空間であり,この容積をVdとする。活 栓A12を操作して,ガスビュレット内の水銀を最下標線は 合わせ,7個の球状空間のすべてに窒素ガスを満たす。こ のとき窒素ガスの占めている全空間の容積はV1+Vdであ る。そこで,活栓A5を閉め, A6.とA7とを適切に開閉して 外気を徐々に導入し,下がっていたゼロマノメーター左側 7k銀面をゼロ点までもどし,4章で述べた圧力測定法に従
って,系内の窒素ガスの圧力P1を測定する。次に,活栓 A12を操作してガスビュレットの水銀を下から2番目の標 線まで上昇させる。このときゼロマノメーター左側水銀面 が下がるので,再び活栓A6, A7を操作してゼロ点に合わ せ,全空間容積γ2+Vdに対応する圧力P2を測定する。あ とは同様の操作を水銀面の上昇する限り繰り返して,6個
〜7個の測定点(Vi, Pi)を得る。なお, Piの測定にガス ビュレット内の水銀を上昇させる方法を用いたが,あらか じめ水銀を最上標線にまで上げておき,測定ごとに活栓
A12, A13, A14,を適切に操作して順次水銀を下げて行く方法 を採っても構わない。
さて,このようにして得た6個〜7個の測定点(Vi, Pi)
から,次のような方法で1つの死容積値を間接測定する。
すなわち,導入した窒素ガスのモル数をn,測定温度を T,ガス定数をRとするならば,理想気体の状態方程式か
ら
nRT
−Vd ,(3)
Vi=
Pi
を得る。したがって,温度とモル数とが一定のときには,
Viと対応する1/Piとが一次関数関係になる。そこで,測 定点(7i,、Pi)についても,実験式
Vi=mA−rzfl}.r ,(4)
が成り立つものとし,最小自乗法を用いて係数AおよびB の値ならびに各々の公算誤差δAおよびδBを求め,(3)式 と比較して死容積値Vdおよびその公算誤差δVdとを決定 する。著者らは,圧力計内の洗浄と水銀の濾過とを繰り返 して行ない。その都度測定した10個の死容積値の平均から Vd=(47.33±0.05)mlをこの装置の死容積最確値と決定し た。著者らのBET表面積測定では,一度死容積最確値を 決定したら条件が変化しない限り死容積の測定を行なう必 要はなく,各試料について4Pcの測定,試料管内容積の測 定および吸着量の測定を行なえば,その表面積値が決定で
きる。
6 試料の採取と処理
著者らは,表面積値の再現性を維持するために,試料に ついて次のような採取条件と排気条件とを課している。
6・1試料の採取
吸着による圧力変化の測定に伴う偶然誤差の影響を押 え,表面積値の精度を維持するため,著者らの装置による 測定の場合では,総表面積にして約1u㎡以上になるように 試料を採取している。試料が10m2以上の表面積を持たない 場合には,窒素ガスによる表面積測定は不適当なので,ク リプトンのような飽和蒸気圧の小さな気体を用いるのが普 通であるが,そのような場合には低圧用の圧力計一例え ば,マクレオド真空計7,8,9,10)など一が必要になる。
6・2試料の排気
試料管内容積および吸着量を測定する前には,試料に吸 着している水蒸気などの不要なガスを除去する必要があ
り,著者らは次のような手順で試料の排気を行なっている。
まず,試料管内に秤量した試料を入れ,活栓A5, Ag, A11が 閉まっているのを確認する。次に,油回転ポンプで試料管 内の空気を排気するが,このとき活栓A4, A10を最初から 大きく開けると粉体試料が死容積空間や撲気経路にまで飛 散するので,必ず活栓A4とA1。とを交互に開閉して徐々に
排気する。数回この操作を繰り返せば,活栓A4, A10を全 開しても試料を飛散さすことなく排気できるようになる。
この状態で排気系が5×10 3mmHg以上の高真空になって いることを確認し,続いて油拡散ポンプでの排気に移る。
しばらくして排気系内が10−5mmHg以上の高真空になって いることを電離真空計で確認し,そのままの状態で4時間 排気11)を継続する。4時間後,排気を止め,ヘリウムガス による試料管内容積の測定を行なう。この測定が終了した ら,同様の手順で試料管内のヘリウムガスを除去し,再び 10−5mmHg以上の高真空で1時間試料を排気したのち窒素 ガスによる吸着量の測定を行なう。なお,油拡散ポンプに よる排気のときには,水銀の298.2。Kにおける蒸気圧が約 2×10−3mmHgであるため,活栓:As Ag, A11を閉めて水銀 を排気系外におく必要がある。
7 BET表面積測定
著者らの提案するBET表面積測定は,圧力系統的誤差 APcの測定,試料管内容積の測定ならびに吸着量の測定の
3つのサブ間接測定から構成され,従来の測定では考慮さ れていないtiPcの測定を2回にわたって取り入れているこ
とを大きな特徴としており,試料管内容積の測定および吸 着量の測定に対してdPcの補正を行なうことによって,従 来ばらつきの大きかった表面積値を高精度で正確に決定す
ることを目的としている。Fig.4は死容積最確値の決定操 作をも含めたBET表面積測定全体の操作のフn一チャー トである。以下.この手順に従って各サブ測定を具体的に 説明して行く。
ど ココ ロお ユ
エ
(・3・…t・・Vi;…i・bl・)
PV = nRT iMethod of Least Squares i
=z :二==ニユ=:二=二=::
Proeess ; (;L)一CB)一(C)一(D)
i恥aluate七he M。・t p「。b−1
iム〉 (B)i・bユ・V・・…fV・ i (o) (o)
−
Mea・u「e P⊥di「・e七ly inl・Qn・量りVi多variabl・)
聞easu「e Pi dエr・ctエy in置。・n・七・・Vil…i・b1・)
M・a・・r・P。1and蟻directユy in置va・i・b⊥・・Vi貫va・エ・bl・)
Measu「e Pi directly
i・1・・n・も・・ViFV・・i・bl・)
PV = nRT PV = nR田 PV = nRり] pV = nR工
r一一, 「 1恥・・岨t・th・Ad・。・b・d触。unt!IM・th。d。f・・a・t Sq・a…!r﹂ r
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胎讐楚響璽匹三月讐岬 ==二二:=一…」
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L.一 一一.一....一=.9=
Fig.4 The flow−chart of the improved BET measurement.
7・1dPcの測定
いままで,dPcの除去には圧力計内の洗浄と水銀の濾過 と云うかなりの時間と労力とを要する操作を行なっていた が,著者らの方法では,dP。を実際に除去しなくても,決 定した死容積最確値を用いてdPcを実験的に定量し,圧力 測定値を補正することで容易に真の圧力値を得ることがで きる。その測定の具体的な操作手順は5章の死容積測定の 場合と全く同じであり,同じ型式のデーターを用いて定量 できる。すなわち,6個〜7個の測定点(Vi, Pi)が理想気 体の状態方程式
・・一二傷・画 ・(・)
を満足するとして最小自乗法で処理し,APcおよびその公 算誤差δ(dPc)を算出する。 Fig.4のフロチャートに示すよ
うに,試料管内内積あ測定に入る前と吸着量測定の終了後 とにdPcを測定し,これらの値の相加平均をそのときの表 面積測定に伴ったtiPeとする4)。また, tiPcには静止摩擦 のように最大値があるため,Piを測定する際のゼロ点合 わせでは,活栓A6, A7を適切に操作して,ゼロマノメー ター一の右側水銀メニスカスを徐々に加圧し,.左側水銀メニ スカスがゼロ点で最:大のAPcと釣り合うように注意を払う 必要がある4)。
7.・2 試料管内容積の測定
.6.・2節で述べた排気操作を終了したら,次に試料管内の
BET表面積測定法に関する検討(第3報) 三浦・谷岡
容積を測定する。試料管内容積値は吸着量を算出する際に 必要とされるものであるが,これは試料管の形状や試料の 量などに依存するので,測定試料のバッチが異なれば,そ の都度必ず測定しなければならない。その具体的な測定手 順を次に示す。まず,液体窒素をジャーJに入れ,これを 試料管壁上の適当な位置に刻印した標線まで満たす。活栓 A8, Agを開け, A4を閉め,次にA2を開けてヘリウムガス を死容積空間内および試料管内に導入し,A2を閉める。活 栓A12, A13, A14の適切な操作により,ガスビュレット内の 水銀を最下三線に合わせ,系内の圧力を測定する。試料管 内容積をVdsとすると,このときの系内の容積はV1+Vd
+Vdsであり,対応する圧力測定値はP1である。あとは5 章で述べた死容積測定の場合と同じ操作を行ない,6個〜
7個の測定点(玲,Pi−APc)を得る。これらの測定点が,
理想気体の状態方程式
nRT
一(Vd十Vd,) ,(6)
ViM−
Pi一ゴP6
を満足するとして最小自乗法を適用し,Vd+Vdsならび にその公算誤差δ(yd+Vds)を算出する。すでに死容積最 確値Vdおよびその公算誤差δγ4が求められているので,
試料管内容積値Vdgとその公算誤差δy爵が決定できる。
なお,この測定中,ジャー」内の液体窒素がわずかつつ蒸 発するのでt測定30秒前にはこれを補給し,液体窒素表面 を罫線の位置に保つようにする。
7・3吸着量の測定
ヘリウムガスによる試料管内容積の測定が終れば,6・2 節で述べた手順に従って試料の排気を行ない吸着量の測定 に移る。吸着量の測定は単分子吸着層の完結点における吸 着量Vmを求めるための実験的操作である。次にこの測定
の操作手順を具体的に説明する。
10−5mmHgの高真空における1時間の排気を終了したの ち,活栓A10を閉め,試料管を試料管内容積の測定のとき と同様に液体窒素浴に浸たし,試料を液体窒素温度にまで 冷却する。次に,活栓A12を操作してガスビュレット内を 水銀で満たし,さらに死容積空間内を充分排気してから活 栓A4を閉め, A1を開けて窒素ガスを適当な圧力Palだけ死 容積空間に導入する。そこで,活栓Aloを開けて窒素ガス を試料に触れさせると吸着が起こり圧力は減少する。吸着 平衡が達成されるには通常20分程度を要するので,この間 放置し,もはや圧力変化が認められなくなるのを見届けて から吸着平衡圧P alを測定する。吸着前に以内に導入した 窒素ガスの全モル数は(Pa1一∠Pc)・Vd/RTであって,こ れは吸着平衡後の気相中および吸着した窒素ガスのモル数 の合計に等しい。したがって,標準状態(0。C,1気圧)での 吸着窒素ガスの体積をValとすると
(Pal−dPc) Vd 一(P al−dPc) (Vd+Vds)
・聚砥 ,(7)
となる。ただし,Po=760[mmHg], To−273.2[deg]であ る。(7)式より,このときの吸着量Val;[at S・T.P.]は
v・・一 ス1{(Pal tiPc) Vd
一(P@ T)al−dPc) (Vd十Yds p ,(8)
となる。次に活栓Alaを閉め, A1を再び開けてさらに窒素 ガスを町内に導入し,圧力をPa2(Pa2>Pal)としてA1を 閉める。活栓Aユ。を開けて前と同様の操作を繰り返し,吸 着平衡圧P a2を得る。今度は最初から試料管内に圧力P al の窒素ガスが入っているので
(P露 サ.Vd+(P a1一些) 賑
(P a2−dPc) (Vd十Vds) ・タ1・認
となり,したがって,このときの吸着量として
・認一 j1{(Pa2mdPc) Vd十(P al−dPc T)量Vds
, (9)
一(P毎2一岨p(Vd+Vds)} ,(10)
が得られる。Va2;[atS.T.P.]は覧たに吸着した量であるか ら,全吸着量は(Val+Va2);[at S.T.P.]となるが,試料の 採取量をω,試料の単位質量当りの吸着量をVi;[at S.T.P.]
とすると,この測定においては i
Z Vale vi= kE.11
w
,(11)
の関係がある。あとは同様な操作を繰り返し,相対圧 P ai/PoにしてO.05〜0.35の範囲内で5個〜6個の測定点
(P ai, Vi)を得る。なお,この操作では,試料の表面積が 大きいとき第1回目の吸着量は非常に大きくなり,死容積 だけでは不足することがある。このような場合にはガスビ ュレット内の空間容積を利用すると共に,最初に導入する 窒素ガスの圧力Pa1を大きく取り,活栓A10を開けて吸着 平衡になったのちの圧力P/alがおよそ希望する圧力になる ようにする。また,この測定中にも浴倒の液体窒素が蒸発 するため,試料管内容積の測定で述べたのと同様の手順で
これを補給する。
7・.4表面積の.決定
BET表面積測定法は,1個の気体分子が試料表面を被 覆する面積に,単分子層を形成するのに必要な吸着分子数 を乗ずることによって試料の表面積が求められるとするも
A+B (A+B)2
試料の比表面it Sは,標準状態で次式によって与えられ
る。.
s.,,一£一: 一!ll11一:一{Y y N ,(i6)
vs
したがって,(14)式から試料の比表面積Sならびにその公 算誤差δSは次式で表わされることになる。
S== fe・vm ,(17)
Ss==le・6vm ,(18)
ここで,々≡s・N/vs ==4.35[m2 m1−1at S.T.P]。ただし, vs
==22400[ml molle−1 at S.T.P.]. N=6.02×1023[molecule molei1],液体窒素温度で窒素ガスを用いた場合にはs=・;
16.2×10−20[m2 moleculeH1]12,13)であるQ
のである。単分子層吸着量 Vm;[at s.T.P.]およびその公算 誤差δVm;[at s.T.P.]は次の手順で決定される。すなわち,
7・3節で求めた測定点(P ai, Vi)の関係から, P ai/Peと P ai/Vi(Po−P/ai)との関係を求め, Pati/Poが0.05〜0.35 の領域で,実験式
Vi(拳参 。£「一A+B守 ・(12)
が成り立つとして最小自乗法により係数A,Bおよびそ れらの公算誤差δA,δBを求める。(12)式と次のBET式1)
Vi(pltl{$a$・a、)一。諜。+謡・鷺 ・(・3)
とを比較して次の関係式を得る。
1
, (14)
vm =
A十B
sv..一v.mLSt:IL:i:lllFLAI t lS.Bl−Lil一=SA..L #91iti−k6B.1 ,(is)
8 データ処理
著者らは,BET表面積測定中の計算手続きをすべてプ ログラムユニット化しており,それぞれの測定から得たデ ータは,NEAC3200シリーズ・モデル50なる電子計算機に よって処理している。以下にそれらのプログラムの概要を 紹介説明する。
8・1 最小自乗法のためのサブプログラム
Fig・5に示したプログラムが最:小自乗法を実行するため のサブプログラムであり,これから一次関数関係の実験 式;y ==A+BXの各係tw A, Bならびにそれらの公算誤差 δA,δBを算出する14)。プログラム名はCOE 2 PEであり,
その引数は実測データの数NUM(入力),実測デー.タX(入 力)ならびにY(入力),さらに係数A(出力),B(出力)お よびそれらの公算誤差PA(出力), PB(出力)とから構成さ れている。
CCC
c
c
a
c
SUBROUTINE MErHO) OF LEAST SQUI RES ( COE2PE ) EUNCrlON : Y=A+BXX
rNPUr : NUM,X,IC
SUBROUT工NE σOE2PE(NUM,X,Y,A,PA,B,PB)
D工MENSION X(50),Y(50),E(2),SX(2)
CLEAR MEMORIES DO 10 工=1,2 10 SX(1)=O.O s=o.o sy;o.o syx=o.o CALCULAIE SU]ES DQ 20 工=1,㎜
S=S+1.O SX(1)=SX(1)+X(工>
SX(2)=SXC2)+X(1)xx2 SY=SY+Y(1)
2Q SYX=sy)[÷Y(1)曇X(工)
CALCUIAME A ANI) B D=SX(2)一S−SX(1)X−2 A=(SX(2)一SY−SX(1)一SYX)/D B=(S−SYX−SX(1),fSY>/D CAICULATE PA AND ?B SIGMA=O.O DO 30工一1,㎜
30 S工〔}MA=S工GMA+(Y(1)一A−BXX(1))菅曇2 E(1)=ABSCS/))
E(2)=ABS,(SX(2)/D)
R=O.6745XSQRT(SIGMA/(S一一2.0))
PA=R−SQRr(E(2))
PB=HXSQRT(E(1))
RETURN END
Fig.5 The sub−program for method of least squares.
8・2死容積算出のためのプログラム
Fig. 6に示したプログラムが死容積算出のためのプログ ラムである。(3)式ではViと1/・ρ此が一次関数関係にある ことから,これにCOE 2 PEを適用して死容積値Vdおよび その公算誤差δVdとを決定する。このプログラムにおいて は,NUMが測定データ(Vi, Pi)の数に, Y(1)がVi}(,
X(1)がPiにそれぞれ対応レている。
σ EVA工、UAT工ON OF DEAD VOLUME D工MENS工ON X(50>tY(50),E(2),SX(2)
READ(2,100>NUM,(Y(1),X(工),1=1,NUM)
DO 200 1=1,mm
200X(工)=1./X(工)
σ肌COE2PE(mm tXIYtA,PA,B,PB)
A=ABS(A)
WRITE(4,300)A,PA
STOP
lQO FORrvrAT(工2/(F7.3,F692))
300 PORMAM(1H ,14Hl]EAD VOLUME = , E11.4,2X,E11.4)
END
Fig.6 The program for evaluation of a dead volume.,
8.・3dPc算出のためのプログラム
Fig. 7に示したプログラムが4Po算出のためのプログラ ムである。(5)式ではPiと(Vi+Vd)一1とが一次関数関係 にあることから,これにCOE 2 PEを適用してdPcおよび その公算誤差δ(dPc)を求める。このプログラムにおいて
BET表面積測定法に関する検討(第3報) 三浦・谷岡・
は,NUMが測定データ(Vi, Pi)の数に, Y(1)がPiに,
VDMPVが死容積最確i値y4に, X(1)が(Vi+Vd)一1にそれ ぞれ対応している。
C EVA工U主田工(》1.i OF DELIk PC
DIMENSION X(SO),Y(50),EC2),SX(2),V(8)
DATA V(1),V(2),V(]),V{4),V(5),V(6),V(7),V(8),VT)MPV/113.64,
K E5.49,61.?9,41.]8,24.g7,12.91,5.el,O.OO,4T.]3/
READ(2rlOO)Nua[,(Y(1),工=1,NU[の DO 200 工=1,四U量・i
200 X(1>=1響/(V(工)+VDI,IPV)
CALL COE2PE(NU M,X,Y,.d.,} n,B,PB)
WR工7E(4,30Q)△,P.X
STOP
I・OO FOR}IATCI2!(IS.2})
!00 FORMAT(IH ,9H−R:一SVL・Mt?.IM. ,4H1)PC=:,EIO.3,2X,rt 19.])
:. M)
Fig.7 The program for evaluation of dPc.
σ EV∴LUよ丁工e:i CIF 与三.三c1F工.J SURF.L JE .lnlL
⊃=:、:E:.「3=Ci={ 1・[[:5:),Y(iO),三(2)rsX(2),2証21(1G>,pN2⊇(10),VA])S1(10)置 1・: 、「.■〕S2(10>,D三L田点(1G),lfln)S(10),V・m(10)
C CLEAR 【旨1勤IOR工三s DO IG I;1,10 v: d〕Sl(1)=○,o V 9S2(工)=Oge DELエλ(工)=o.c lO V△DS(1)=OrO c 三〜EAD D瓦コム
READ(292G)盛u童F:,(Y(エ},K(エ〉,エ=1,NUM)
P.E U)〔2,30)W,「1}「,(P}i21(工),PN22〔工)pl=1,]OI)
R三.記D(2,40)v⊃,P「πD,1/.u)D
CムLOUL、冊E IHE ¥IJLU}三E OF O三三三 Sム蔦FLE 宙UB三 工ei N2 督RAP DO 50 工=:,N田㌔1
50x〔1)=1./x(エ!
σ△LL σOE2 PE〔1;V)・,/,1=,ど,A,P義,B,三.B)
1/ =ABS(λ)
VDS=A−V⊃
pV⊃B=PA+PVD 轟R工田E(4,60)V=DS,Pγ⊃S C EV!LLU寛田E .島⊃50Rヨ三D ∫ OQEF=VD3/CA+V真DDン DO?o 工=1,Fヨ
V.LDS1(工)=〔エ}1121(エ)v(㌃:〕+V.OD)x273.2)/〔760.N2 eJ8.2)
70 VA⊃32(1)=(P三{22(工)昼(itV.一])D)督273.2>/(760.讐298.2)
V、LDS(1)=V.D51(1)一一V, di〕S2(1)
VAユ〕(1)=val)S(1)
⊃0 80 工=2 蒼匹
⊃三LTA(工)=V.擢)S2(1−1)xco亘F VADS(1)=VAI)Sl〔工)+DELTA(工〉一V.虹DS2(工)
60VPD(1)=V.u)s(エ)+r姑以レ1)
DEL]}A(1);O.G
C EV∫LLU,1LT£ ]}H= 5}.=EC工F工σ SURFんC= .tLI E或 ⊃0 90 1=1,1ξ!こ
v鱒(工)=v.m(エ)、.v i X〔工)=PN22(1)/760.
90 Y(])=Pli22(三).「((7607一翼τ22(工))管VN)(=))
CALL COE2PE(算r:,X,Y,三,P且,B,PB)
V正1=1./(ハ千B)
S=4.35義、肚
]PV烈工=(PA+PB)/((A+B)蒼x2)
PS=4・35弧PUl WR工n±E(4r100)S,PS エ
20 i℃Rr,IAT(工2/(F793,F6・2))
30 FO脳血丁(碑.4,工2/(2F692))
40 FO恥IA工(2FS.2,%の2)
60FORMAr(IH。,261rlVO・.lilME OF A Stu [PLE TUBE㍉Pt・2,2X,F5・2)
100 FORMA田(IH ,34HSPEC工F工C SURFACE AREA QF SAMPLE = ,E13.6,
丈 2X,E13.6) ・ EN=D
8・4裏面積測定のためのプログラム
Fig.8に示したプログラムが表面積測定のためのプログ ラムであり,この中には試料管内容積の測定,吸着量の測 定および表面積の決定の三つの手続きすべてが含まれてい
る。プmグラム中の主な変数は次のようになっている。た だし,ここで入力する圧力データには,あらかじめdPe補 正を行なっておく必要がある。
NUM;試料管内容積測定データ(Vi, Pi)の数(入力)。
Y(1);試料管内容積測定でのVi(入力)。
X(1);試料管内容積測定でのPi−dPc(入力)。
W;表面積測定試料の質量 (入力)。
NN;吸着量測定データの数(入力)。
PN21(1);吸着量測定でのPai一∠Pc(入力)。
PN22(1);吸着量測定でのP ai−dPc(入力)。
VD;死容積最確値Vd(入力)。
PVD;死容積最確値の公算誤差δVd(入力)。
VADD;吸着量測定時のガスビュレット内の容積(入力)
VDS;試料管内容積値Vdg(出力)。
PVDS;試料管内容積値の公算誤差δVd,(出力)。
VAD(1);単位質量当りの吸着量輪 VM;単位質量当りの単分子層吸着量Vm。
PVM;単位質量当りの単分子層吸着量の公算誤差δVm。
S;比表面積値S(出力)。
PS;比表面積値の公算誤差δS(出力)。
9 結 論
従来の測定では,算出した表面積値が大きくばらつくた め,その正確な値を得ることは非常に困難な作業であった が,dPv, APm, dPeと云う3種類の圧力系統的誤差がBET 表面積多重間接測定システムの主要な直接測定量である圧 力に伴うことが確認されるに及んで,表面積値の大幅なば らつきも,これらの系統的誤差に帰すことが明らかになっ た。著者らが,ここに報告したのは,従来の方法を改善し て,これらの系統的誤差の除去に主眼点を置き開発した新 しい測定技術であって,これに従って種々の試料について 繰り返し測定した結果,例えば,±30%もばらついていた 酸化亜鉛の表面積値を,測定者が異なっても±1%の精度 で,また酸化チタンやシリカゲルなども同程度の精度で,
正確にその表面積値を決定できるようになった。
終りに,本研究と関連して主として実験面で多大な御助 力を賜った本校卒業生,貝原 茂,石原道明の両君,なら びに多くの御助言を賜った岡山大学理学部,森本哲雄i教 授,長尾真彦博士に厚く御礼申し上げる。
Fig.8 The program for evaluation of a specific surface area.
文 献
.1) S.Brunauer, P.H.Emmett and E.Teller ; J.Am. Cherr}.
Soc, 60 (1938), 309
2)三浦和久,谷岡 守;津山工業高等専門学校紀要,
3 (1971)i 227
3)三浦和久,谷岡 守;津山工業高等専門学校紀要,.
,3. 〈1972),.335
4).谷岡 守,三浦和久;真空(投稿中)
5)鮫島實三郎;物理化学実験法,(昭43),129,裳華房 6) National Academy of Science ; lnternational Critical Tables of Numerical・ Data, ?hysics, Chemistry and Technology, IV, (1928), 440, McGraw−Hill .
7)秋山好胤,橋本久子,中山勝矢;真空,7(1964),167 8) Katsuya Nakayama, Yoshitane Akiyama and Hisako Hashimoto; Vacuum, 18 (1968), 65
g) A.J.Rosenberg; J.Am. Chem. Soc, 78 (1956),2929
10)応用物理学会;応用物理実験技術ハンドブック,
(昭46),476〜477,オーム社
11)久保ym一一一郎,.水渡英二,中川有三,早川宗八郎;粉 体(理論と応用),(昭43),138,丸善
12) S・Brunauer and P.H.Emmett ; J.Arri. Chem. Soc, 59 (1937)., 1553
13) P.H.Emmett; Advances in Collo id Science, Vol.1 (1942). 24, lnterscience Publ. lnc., New York
14)春日屋伸昌,本間仁;次元解析.≧最小自乗法と実験 式,(昭45)170,コロナ社