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舌組織の「し」線感受性に関する研究

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(1)

舌組織の「し」線感受性に関する研究

第2編「し」線放射の舌組織に及ぼす影響

に つ い て

金沢大学医学部放射線医学教室(主任平松博教授)

圭月

StudiesontlneRadiosensitivityoftheTongue Part2,TheEftctofX‑raylrradiation

⑪ntheLingualTissue

SusumuAoKI

DepartmentofRadiology.SchoolofMedicine, KanazawaUniversity

(Director:Prof.Dr・HiroshiHiramatsu)

内 容 抄 録

射後2〜10日で一時障碍は極値を示すが,

組織のし線感受性に一二M 、てはBergonie&Tribon‑

deauの法則があるが舌組織についての詳細な報告は 少い、特に口腔附近の放射線治療の場合,しばしば奇 異な一種の味覚障害があらわれる.

著者は第1編で正常二十日鼠について,その味蕾の 構造分布を検索し,あわせて舌の各種組織について,

組織学的報告をしたが(青木1959),今回は「し」線 放射後の味覚障碍を組織学的見地から検索せんとし,

各種「し」線量の一回放射及び分割放射を施した二十 日鼠について,味覚感受装置,特に味蕾,舌粘膜上皮,

舌腺等の放射後の経時的変化を組織学的に観察し次の 結果を得た.

1)「し」線放射後,舌粘膜上皮,味蕾,舌腺等の各 種細胞は退行変性を示し,核は初期に膨大,空胞形成,

核異型化等の変化を示し,次で萎縮し,甚だしい場合 には細胞が壊死に陥る.

2)重層扁平上皮は比較的「し」線に対する抵抗力 が大であるが,基底層の柱状細胞は感受性がや慶大で,

線量及び放射方法によってその時期を異にするが,放

後回復に向

3)各種乳頭の味蕾は,略々同一の変性過程を示す.

味細胞はやや「し」線感受性が大であり,支柱細胞は 小である.退行変性は重層扁平上皮の場合と同様2〜

10日に極値を示すが,その後回復の兆を示す.完全な 回復には可なりの日時を要する.一般に味蕾の諸細胞 の し|線感受性は舌腺細胞に比して弱い.

4)漿液性並びに粘液性舌腺の腺細胞及び導管細胞 は,「し|線感受性が大で,放射後極期を経た後回復 方向に向う.粘液細胞の変化は漿液細胞のそれより弱

い.

5)分割放射一回線量100r総線量600rにおける 上記諸細胞の変性は,一時放射量600rの場合のそれ より小で,変性は早期に出現し,回復は一時放射の場 合より遷延する.

6)著者の得た し|線放射後の味蕾の退行変性所 見は,放射線治療に附随して見られる所謂放射線味覚 障碍が,放射線による味蕾の変性即ち味細胞その他味

(2)

← ̲ − −

7)舌腺に見られるIしI線放射後の変性は,臨床q

的障碍時の口渇の一因をなすものであろう.

蕾を構成する細胞の退行変性による機能的障碍に因る ことを示している.

ofdegeneration・Thegustatorycellshavea littehighsensitivitytox‑ray,whilethesup‑

portercellslow,Thedegenerationbecomes maximaljustlikethecaseofthestratified squamousepithelium2tolOdaysafterthe irradiation,andthenthesignoftherecovery isshown・Ittakesaconsiderablylongtime forthecompleterecovery.Generallyspeaking, thexraysensitivityofallthecellsofthetaste bUdsisweakincomparisonwiththelingual glandcells.

4)Glandularcellsandductcellsofthe serousandmucouslingualglandshaveahigh sensitivityagainstxray.Theypasstheclitical periodaftertheirradiationandthenturn towardstherecoveryphase.Changesinthe mucouscellsareweakerthanthoseinthe serouscells.

5)Incaseofthedividedirradiationasonce 100r,intotal600r,thedegenerationofthe above‑mentionedcellsislessthanthatofa single600r‑irradiatedcase,appearingatan earlyperiod.Therecoveryisdelayedlonger inthedividedirradiationcasethaninthe singleone.

6)Thedegenerationfiguresofthetaste buds,whichtheauthorobtainedafterx‑ray irradiation,showthattheso‑calledradiation dysgeusiaaccompaniedwiththeradiotherapy isoriginatedfromthefunctionaldisiurbance causedbythedegenerationofthetastebuds throughtheirradiation,namelythedegenera‑

tionofthegustatoryandothercellswhich composethetastebuds.

7)Thedegeneration,whichisseeninthe lingualglandafterx‑rayirradiation,seemsto beoneofthereasonsforthethirstyatthe clinicaldisturbance.

Abstract

ThelawofBergonieandTribondeauis knownastotheroentgensensitivityoftissues, butdetailedreportsarescarcelyfoundonthe lingualtissue・Akindofpeculiardysgeusia occursoften,particularlyincasethatradio‑

therapyisappliednearthecavityofthemouth.

Theauthorexaminedthestructuraldistribu‑

tionofthetastebudsofnormalmiceinthe Partl,atthesametimegivmgahistologiCal reportonthevarioustissuesofthetongue (Aoki,1959).Thistime,mordertoexamine thedysgeusiawhichappearsafterxirradiation fromahistologicalpointofview,heobserved histologicallythechangesintimecourceafter theirradiationonthegustatoryreceptor, especiallyonthetastebuds,thelingualmuCous epitheliumandthelingualglandofthemice, whichweretreatedwithasingleordivided administrationsofvariousdifferentdosesof xray.Theresultswereobtainedasfollows. 1)Afterxirradiation,thevariouskindsof cellsofthelingualmucousepithelium,the tastebudsandthelingualglandshowsa degeneration,andthenexhibitatanearly periodswellingofthenuclei,vacuolizationand nuclearheteromorphism,graduallybecoming atrophicorinseverecasesnecrotic.

2)Thestratifiedsquamousepitheliumhas comparativelystrongresistanceagainstxray. Thecolumnarcellsofthebasementlayerisa littlesensitive.Althoughtheperiodisdepen‑

dentonthedoseandthemethodofirradia‑

tion,thedisturbanceshowsonceamaximal value2tolOdaysaftertheirradiation、the recoveryappearinglater.

3)Thetastebudsofdifferentkindsof papillashowapproximatelythesameprocess

(3)

舌組織の「し」線感受性に関する研究②

第 1 章 緒 言

第2章研究材料及び研究方法 第 3 章 実 験 成 績

第 1 節 一 回 放 射

第1項舌の重層扁平上皮 第2項茸状乳頭味蕾 第3項有郭乳頭味蕾 第4項葉状乳頭味蕾 第 5 項 舌 腺 第2節単純分割放射

第1項舌の重層扁平上皮 第2項茸状乳頭味蕾

第 1 章 組織又は細胞の「し」線感受性については,

古くからBergonie&Tribondeauの法則,又は Holthusen等の「し」線感受性順位体系等に示 された一定の感受性順位に関する知見があり,

舌粘膜上皮については比較的感受性が高いとい われているが,舌腺その他の舌組織については,

詳細な記載報告がない.

口腔附近の悪性腫瘍の治療に,「し」線放射 を施す場合,屡々奇異な一種の味覚障碍があら われる.この味覚障碍を始めて指摘したのは,

Coutard2)(1929)であるが,彼は扁桃腺附近 の悪性腫瘍の治療に際して,副障碍として口中 の 乾 燥 と 味 覚 の 錯 誤 が お こ り , 時 々 数 ケ 月 継 続することを報告した.その後Kahlstorf&.

Zuppinger6)(1930),Holthusen4)(1932), Hegener3)(1932),等も似た様な障碍例を報告

し,又Werckmeister‑Freund'')(1933)は「ラ ジウム」による味覚障碍の一例につき,詳しい

第3項有郭乳頭味蕾 第 4 項 葉 状 乳 頭 味 蕾 第 5 項 舌 腺 第 4 章 総 括 並 に 考 按

A 一 時 放 射 後 の 障 碍 経 過 B単純分割放射後の障碍経過 C一時放射と分割放射との障碍比較 第 5 章 結 論

文 献 附 図 附図説明

緒 言

臨,ミ的観察を記載している.更に井上5)(1937)

は,臨床的観察並びに動物実験による組織学的 研究を報じ,大竹9)(1958〕は舌組織の変化を 組織学的に研究報告している.

しかし線量や放射後の経過時間の相異による 変化に関しては疑問とする点が多々あり,この 問題を明らかにする為には,一時放射と分割放 射との比較や,経時的な変化過程を追及する必 要があると考えられる・

著者はさきに正常二十日鼠について,その味 蕾の購造分布を検索し,あわせて舌の各種組織 について,組織学的報告をしたが(青木')1959〕,

今回は「し」線放射後の味覚障碍を組織学的見 地から検索せんとし,各種「し」線量の一回放 射 及 び 分 割 放 射 を 施 し た 二 十 日 鼠 に つ い て , 味 覚感受装置,特に味蕾,舌粘膜上皮,舌腺等の 放射後の経時的変化を組織学的に観察し知見を 得たので,こ上に報告する.

第 2 章 研 究 材 料 及 び 研 究 方 法

実験動物としては,体重15〜20gの健康な雄性成「し」線発生装置は東芝KXO‑20型,管電圧150 熟二十日鼠を使用した.動物は実験前一週間,一定のK.V.管電流3mA,濾過板0.5m.m.Cu+1.0,.m、

飼料,同一環境下に飼育した後実験に供した.尚以下Al,線量率6.78r/min,焦点被射体間距離23cmと の実験の各条件毎に,夫々4匹宛使用した.し,四肢を固定し,頭部以外を厚さ約3mmの鉛板で

(4)

遮蔽し,4匹宛同時に顎下部より放射した.「し」線 放射方法は一回放射,単純分割放射の2方法を行い,一 回放射の場合は,線量を各々150r,300r,6帥r,

900r,1500rの5種とした.単純分割放射に於ては,

一回線量100rとし,24時間々隔を以て放射し,総線 量200r,500r,600rとした.

放射後標本作製迄の期間は,一回放射については,

2.5.10.20日後の4群とした.単純分割放射に於て は,総線量600rの場合は,最終回の放射直後及び2.

5.10.20日後の5群について検したが,総線量200 及び500rの場合は,最終放射直後のもののみとした.

実験動物を無麻酔下に屠殺し,その舌を,周囲口腔 第 3 章 第 1 節 一 回 放 射

第 1 項 舌 の 重 層 扁 平 上 皮

(主として糸状乳頭部〕

A.150r放射後の組織学的所見

放射2日後,糸状乳頭(重層扁平上皮〕の柱 状細胞の細胞質は軽度に腫大し,核も多数のも のが膨大し,核内には著明な空胞形成が認めら れる.上皮層内色素穎粒には変化が認めなかっ た.(写真1)

5日後,細胞質の腫大は更に著明となるが,

細胞核には核異型化が軽度に認められ,核内空 胞形成が認められる.上皮層内色素穎粒は軽度 に減少し,異染性(赤紫色に染る)を示した.

10日後,細胞質の腫大は,やや軽度となるが,

細胞質内空胞形成が少数の細胞に出現する.上 皮層内色素穎粒は著明に減少し,異染性は軽度 である.更に核の濃縮するものが少数あり,異 型化も軽度に認められ,核内空胞形成を呈する 細胞は殆んど見られない.

20日後.細胞質には上記の変化は,全く見ら れず,核には10日後と同様に濃縮する核を少数 認め,軽度ながら核の異型化及び空胞形成を呈 する細胞も,認められた.

B.300r放射後の組織学的所見

放射2日後,柱状細胞の核の膨大及び核内空 胞形成が著明に認められる.細胞質も著明に腫 大し,空胞形成を軽度に示し,2〜3個の核を

及び咽頭組織と共に切り出し,直ちに10%フォルマリ ン,Zenker氏液,96%アルコール等に固定,パラフ ィンに包埋し,額面断及び正中断にて5〜10〃切片と し,ヘモアラウン・エオジン重染色を施し,油浸レン ズを使用して鏡検した.

尚,季節の温度差による二十日鼠の「し」線感受性 差を考慮に入れて,同一時期に「し」線放射から固定 迄の操作を終えた.

所見は対比を便にする為一括表示したが、記号は,

一(全く存在しないもの),土(軽度又は少数),+(著 明又は多数),什(極めて著明又は極めて多数)によ

った.

験 成 績

有する巨態細胞の出現を認めた.

上皮層内色素穎粒は著明に減少した.

5日後,核の膨大は軽度となり,核濃縮を示 す細胞を少数認め,核の異型化も所々に少数見 られる.細胞質の腫大は著明であり,軽度の空 胞形成が認められるが,巨態細胞は全く存在し ない.軽度の上皮層内色素穎粒の減少を認め

た.

10日後,細胞質は同様に著明に腫大し,核の 異型化が軽度に見られ,核内空胞形成を呈する 細胞が極めて多数に認められた.上皮層内色素 穎粒は赤紫色の異染性を呈し,軽度の減少を示

した.

20日後,核は軽度に膨大し,少数の細胞は核 濃縮並びに核破砕の変化を示し,核異型化を呈 する細胞も少数存在し,異型化した核内には,

空胞形成が著明に認められる.細胞質の腫大は 軽度であるが,空胞形成は著明となり,細胞質 内穎粒の変化として膨化,濃染を認め,巨態細 胞の形成ある所見に再び接する.上皮層内色素 穎粒は,赤紫色に染り,軽度の減少を示した.

C.600r放射後の組織学的所見

放射2日後,細胞質は著明に腫大し,大小多 数の空胞の形成を多数の細胞に見る.核も又著

しく膨大し核膜に凹凸を生じ,長楕円形,腎 臓形等の異型化も著明に認められ,核内空胞形 成も多数の柱状細胞に見られた.

(5)

舌組織の「し」線感受性に関する研究②

上皮層内色素穎粒の減少は高度であるが,異 染性は軽度である.

5日後,柱状細胞の少数に萎縮性変化が見ら れるが,細胞質内空胞形成は著明である.一部 分の小数の細胞の細胞質は融解像を示し,小数 の巨態細胞も亦認められた.核は高度の濃縮を 呈し,異型化も著明であるが,核内空胞形成像 は全く認められない.上皮層内色素穎粒は軽度 に減少している.

10日後,核濃縮は極めて著明となり,少数の 細胞には核破砕が認められ,核の異型化は上記 の所見と殆んど同様である.細胞質の萎縮及び 空胞形成は軽度であり,巨態細胞形成が著明に 認められる.上皮層内色素穎粒は赤紫色変化を 呈するの承で,量は略々正常である.

20日後,細胞質の萎縮は軽度であるが,空胞 形成は全く見られず,巨態細胞も少数となる.

細胞核の破砕は全く認める事が出来ないが,濃 縮及び異型化を多数の細胞に認めた.

D.900r放射後の組織学的所見

放射2日後,柱状細胞の核は著明に膨大し,

核の異型化及び核内空胞形成を多数の細胞に認 めた.細胞質ば強く腫大し,細胞質内には大小 多数の空胞が存する.核異型化の強い多核の巨 態細胞が少数散在する.上皮層内色素穎粒は著 明に減少している.

5日後,細胞質辺縁不整となり,軽度の萎縮 を認め,空胞形成が著明となる.核の濃縮が著 明で,核の異型化は2日後と同様で,核内の空 胞形成を示す細胞の数は,いくらか減少を示す.

又上皮層内色素穎粒は著明に減少し,赤紫色の 異染性を呈する.

10日後,核の濃縮著明で,幌棒状等種々の異 型化が極めて多数に見られ,それらの間に核破 砕像も見られる.細胞質の萎縮が著明で,空胞 形成は5日後よりやや少ない.巨態細胞の数は やや少い、上皮層内色素穎粒の減少は軽度で,

異染性は全く認められない.

20日後,細胞質萎縮は軽度となり,空胞形成,

融解は全く認め難くなる.巨態細胞は多い.上

皮層内色素穎粒には軽度の減少を見るのみであ る.核の濃縮並びに核異型化が著明で,核内空 胞形成を少数に認めた.

E.1500r放射後の組織学的所見

放射2日後,柱状細胞の細胞質は著明に腫大 し,大小空胞が核を取巻いて存し,大小不同の 著明に膨大した多核巨態細胞が少数存してい る.核は著しく膨大し,その程度は正常のもの

の約'一苦倍位になり,その形状は一般に卵円

形或いは楕円形であるが,種々の異型化を示す ものもある.核内空胞形成は多数細胞に見られ,

核破砕の像にも屡々接する.上皮層内色素穎粒 は著明に減少している.

5日後,核の濃縮が著明に見られ,一般に梶 棒状を呈するものが多い.核内空胞形成は軽度 に見られる.核破砕,核融解像も多数認められ る.細胞質は著明に腫大し,空胞形成も極めて 著明である.巨態細胞は前期より一層変形した ものを見た.上皮層内色素穎粒は著しく減少し 赤紫色の異染性を示している.(写真2)

10日後,細胞質の腫大が軽度に認められ,空 胞形成も軽度である.巨態細胞も亦存在する.

核濃縮を示すものが多く,異型化も著しいが,

核内空胞形成は全く認められない.核の破砕の 状態は5日後と同様であるが,核融解は少数で ある.上皮層内色素穎粒はやや減少している.

20日後,細胞核の変化は種々雑多で,一部の ものには軽度の膨大を認め,一部のものには濃 縮又は破砕像を認めた.核の異型化も,多数認 められる.核内空胞形成が多数に見られ,細胞 質は軽度に萎縮している.細胞質の空胞形成は 軽度となるが,穎粒の変化は前期と同様で巨態 細胞も多数集団的に各所に認められる.

重層扁平上皮に見られる各線量放射後の経時 的変化を表示すると,第1表の通りである.

第 2 項 茸 状 乳 頭 味 蕾 A.150r放射後の組織学的所見

放射2日後,味細胞では細胞核の膨大が著明 となり,細胞質は軽度に腫大し,空胞形成も僅 かに認められる.支柱細胞の核の膨大は,味細

(6)

第1表一回放射重層扁平上皮(主として糸状乳頭部)

600r 900r 1500r

z百FIIoHI2025'0B20 2'5'10'20

Or 300r

llO'202'5'10'20 十一一十十一 十一一十十一 十一十十十士 土十十十十十

士士士士十一

十一一一十一 士士一士一一 一十十十士十 一汁十什一士一什土什一 一十一什土一一十一十一一 一十一十土一一什土十一一一十一十一一一一一士十一 一士一士一 一士一士士一

農 縮 波 砕 異 型 化 空胞形成

融 餌 ■■■ロ■■ ■■■■■

I

11 十一十一 + 一 十一十士士 十一十士士 十一什十十 土一十士士

■ ■ ■ ■ ■

十一土一士 十一士一一 土一十一士 一士士一十

土一士一 一士一一十一士十十十 一十土十士一士一一士I ■ ■ ■ ■ ■

土十士士

委 細 空胞形成 識 解 日 能 細 賄

一一一一

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■■■■■■■

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一士一一十土

士 士 + +

± 士 士 士

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一十士 一士士 一士士

一一 l■■■■

異染{津 仔 ? Z

一十士

胞と同程度であるが,その他に核異型化,核内 空胞形成が軽度に見られる.細胞質には腫大と 空胞形成が僅かに見られる.補充細胞の核は多 数膨大し,細胞質の腫大,大小の空胞形成も亦

少数に認められる.

5日後,味細胞の核の膨大は全く回復し,核 異型化も少数に認められる.核内空胞形成が著 明な細胞の核は網状を呈する.細胞質は僅かに 腫大し,空胞形成が著明に認められる.支柱細 胞の細胞質の腫大は,2日後と同様であるが,

空胞形成は著明となり大小空胞が見られる.核 の膨大,異型化も2日後と同様であるが,核内 空胞形成は全く見られない.

補充細胞の核の異型化,細胞質腫大,空胞形 成等が著明に認められる.

10日後,味細胞の核異型化は著明となるが,

核内空胞形成は少数に見られ,細胞質腫大は2,

5日後と同程度である.細胞質の空胞形成は著 明で網状を呈する.支柱細胞では,細胞質の腫 大,空胞形成は共に5日後と同様で,腎臓形や 紡錘形の異型像に接し,空胞形成も少数に認め られる.補充細胞の細胞質の著しい腫大,空胞 形成,核の僅かな膨大と著明な異型化が見られ

る.

20日後,味細胞の退行性変性は回復の徴を呈 し,核の多数の異型化と細胞質の軽度の空胞形 成のみを見る.支柱細胞では核膨大,核異型,

細胞質空胞形成を,いづれも軽度に認める.補 充細胞は少数に核異型と細胞質腫大,空胞形成

を見る.

B.300r放射後の組織学的所見

放射2日後,味細胞は細胞質の僅かな腫大を 呈し,小数の小空胞が核を取巻き,核は著明に 膨大し,異型化と核内空胞形成が僅かに認めら れる.支柱細胞の核は膨大し,核異型,核内空 胞形成も軽度に見られる.細胞質の腫大は軽く,

空胞形成は著明で大小空胞が核を取巻いてい る.補充細胞では,核が非常に膨大し,菱形又 は短紡錘形の異型を示す.細胞質は軽度の腫大

と空胞形成像を示す.

5日後,味細胞の核は濃縮を僅かに示し,異 型化を著明に呈する.細胞質の空胞形成は増加 し,所々に細胞質融解像を認める.支柱細胞の 核の膨大は軽度であるが,異型化,空胞形成は 著明である.細胞質には腫大,空胞形成を認め る.補充細胞の細胞質は著明な腫大・空胞形成

(7)

舌組織の「し」線感受性に関する研究②

を呈する.核は膨大し,2〜3個の異型化の著 明な核を含む巨態細胞も所々に少数見られる.

10日後,味細胞の核は僅かに膨大し,異型化 と核内空胞形成が軽度に見られ,細胞質には軽 度の腫大,空胞形成を認め,巨態細胞も所々に 少数存する.支柱細胞の細胞質は軽度の腫大と 空胞形成を示すが,核は著明に膨大し,異型化 を示すものはやや少なくなり,核内空胞形成が 著明に認められる.補充細胞の核は膨大し,細 胞質の腫大,空胞形成が僅かに見られ,梶棒状 又は金平糖様に異型化した核を有する多核巨態 細胞が少数認められる.

20日後,味細胞では核の異型化が僅かに見ら れ,細胞質の腫大は著しく,空胞形成は軽度で ある.支柱細胞の核も異型化が僅かに見られる の象で,細胞質は空胞形成が軽度に認められる.

補充細胞の細胞質は少しの腫大,空胞形成を認 め,核は異型化が著しい.

C.600r放射後の組織学的所見

放射2日後,味細胞の核はやや膨大し,核膜 陥入による腎臓形,短紡錘形等の著明な異型化,

大小種々の核内空胞の形成を多数認める.細胞 質は著しく腫大し,大小の空胞が多数存する.

支柱細胞の細胞質は多少腫大を呈するが,空胞 形成が著明で,300r放射20日後と同様に,細 胞質融解も僅かに認める.核は膨大が著しく,

核内空胞形成,核異型も軽度に見られる.補充 細胞の細胞質は僅かに腫大し,空胞形成は著明 で,核には膨大,異型化,核内空胞形成のいづ れもが著明に認められる.又核の破砕されたも のも少数見られる.

5日後,味細胞では核が一段と膨大し,核異 型は前期2日後と同様であるが,核内の空胞形 成はやや減ずる.細胞質の腫大,空胞形成,融 解像が見られ,少数の巨態細胞の形成も認めら れる.支柱細胞の核は膨大し,核異型,核内空 胞形成は著明となり,細胞質の腫大,空胞形成 も亦著しい,補充細胞の核の膨大はやや軽く,

核濃縮が少数見られ,異型化,核内空胞形成も いくらか認められ,核破砕,核融解は全く見ら

れない.細胞質の腫大,空胞形成も見られる.

(写真3)

10日後,味細胞の核は濃縮と異型化が僅かに 見られ,細胞質の腫大,空胞形成も軽度となり,

細胞質融解像は全く認められない.支柱細胞に 於ては,細胞質の腫大,空胞形成は僅かで,核 の膨大,異型化,空胞形成も軽度である.補充 細胞の核の変化は目立って回復を示し,核異型 が見られるの象である.細胞質の腫大は著し く なり空胞形成も亦極めて著明で,細胞質融解像 も多数認められる.

20日後,味細胞の細胞質に軽度の萎縮が見ら れるの糸で,核は濃縮し,軽度の異型化が見ら れる.支柱細胞では,核の膨大は全く認められ ず,異型化が強く,所々に核融解像を少数認め る.細胞質には空胞形成が僅かに見られ,一部 に細胞質融解像が少数混在し,願粒の膨化,散 乱を僅かに示す.補充細胞では核が僅糸に膨大 を示し,少数の核異型も見られ,細胞質は腫大 が軽度となり,空胞形成が前期10日後より減じ,

巨態細胞も少数認められる.

D.900r放射後の組織学的所見

放射2日後,味細胞では核の顕著な膨大が見 られ,異型化,核内の空胞形成が見られ,所々 に核破砕,核融解像も認められる.細胞質は多 少腫大し,軽度の空胞形成が認められる.叉核 異型を示す多核の巨態細胞も多数認められる.

支柱細胞の核は僅かに膨大,異型化,空胞形成 を示し,それらの間には核破砕,核融解像も少 数認められる.細胞質には腫大,空胞形成が軽 度に見られる.又巨態細胞の形成も少数見られ る.補充細胞では核の膨大,異型化,空胞形成 が著明に認められ,核破砕,融解も僅かに認め られた.細胞質は腫大が多少見られ,空胞形成 が著しく,融解像も多数認められる.

5日後,茸状乳頭味蕾の退行変性は極めて強 く,染色性に乏しく,炎性水腫が強度で各細胞 の変化も強く,粗雑で荒廃の目立った所見を呈 する.味細胞には核の膨大と濃縮が多少認めら れ,核異型が著しく,核内空胞形成が少数見ら

−1

(8)

1

れ,核破砕,核融解像も多数認められる.細胞 質は一段と腫大し,空胞形成,融解も著明とな るが,穎粒の変化と巨態細胞の形成も著明であ る.支柱細胞の核は僅かに濃縮を示し,膨大,

異型化,空胞形成が見られ,これらの変化に混 じて,核破砕,核融解像が認められる.細胞質 は腫大し,空胞形成が少数見られる.補充細胞 の細胞質の腫大,空胞形成が強く見られ,穎粒 の粗大化を僅かに認め,少数の巨態細胞が出現 する.核の膨大,異型化が著明で僅かに濃縮,

核内空胞形成を認める.

10日後,味細胞の核の膨大は全く見られず,

高度に濃縮し梶棒状を呈するものが多く,種々 の異型を示すものも存する.細胞質の腫大は僅 かであるが,空胞形成が見られる.巨態細胞化 したものも僅かに認められる.支柱細胞では,

核の濃縮したものが見られ,核異型も高度に認 められるが,核内空胞形成は全く見られない.

細胞質の腫大,空胞形成が僅かに認められる.

補充細胞の核には濃縮,異型化を呈するものが 見られる.細胞質には,空胞形成が強く見られ

る.

20日後,変性は一層回復の徴を示す.味細胞 では核の濃縮,異型化と核内空胞形成が僅かに 見られ,細胞質の空胞形成は軽度となるが,巨 態細胞は所々に少数認められる.支柱細胞の核 は再び強く膨大を示し,異型化,空胞形成が多 少認められる.細胞質萎縮が初めて見られ,小 空胞も僅かに認める.補充細胞の細胞質には空 胞形成が僅かに見られ,核は軽度の濃縮と異型 化を呈する.

E.1500r放射後の組織学的所見

放射2日後,茸状乳頭味蕾の変化は900r放 射2日後と同程度もしくは,多少強く認められ,

著明な退行変性像を示す.味細胞では,核は膨 大又は濃縮像を示すものがあり,一部には核の 空胞形成が僅かに認められ,異型化を強く示す.

叉所,々に核破砕,核融解も見られる.細胞質は 腫大,空胞形成を僅かに示し,一部には巨態細 胞が多数存在する.支柱細胞は細胞質が僅かに 腫大し,内部に大小空胞が多数存し,核膨大,

核異型が少数見られ,核内空胞形成が高度で,

核破砕,融解も一部に認められる.補充細胞は 核の膨大,濃縮,異型化,空胞形成を示し,破 砕,融解消失せるものも少数に認められる.細 胞質は僅かに腫大し,空胞形成を強く示す.

5日後,味細胞の核は強く濃縮し,異型化,

核内空胞形成は,前期2日後より一層高度とな り,核破砕,融解の崩壊像も多数見られる.

細胞質は著明な萎縮を呈し,空胞形成が著明と なるが,穎粒の変化,細胞質融解,巨態細胞形 成は前期2日後と同程度である.(写真4)支 柱細胞では核は一層膨大し,異型化が顕著とな り,核内空胞形成,破砕・融解を認める.細胞 質の空胞形成は極めて著明となり,粗大願粒が 空胞の周囲に密集している.細胞質融解は前期 2日後と同程度に見られるが,巨態細胞の数は 多い.補充細胞には,細胞質の腫大,空胞形成 が一層強く現れる.核はやや膨大し,一部には 濃縮の著明なもの,核内空胞形成の高度なもの が見られる.又巨態細胞も少数認める.

10日後になると,可成りの回復状態が見られ る.味細胞では核の濃縮,異型化が顕著で,核 破砕が僅かに見られ,細胞質の腫大,空胞形成 も軽度で,巨態細胞も少数存在する.支柱細胞 は核の膨大,濃縮,異型化が軽度となる.細胞 質には腫大,空胞形成が軽度に見られる.補充 細胞では,細胞質の腫大がやや減少し,空胞形 成も著明となり,核濃縮,核異型が僅かに見ら れる.

20日後,味細胞は再び核の膨大を示し,核内 空胞形成も僅かに見られるが,核異型が顕著で ある.細胞質はやや萎縮し,巨態細胞が所々に 認められる.支柱細胞では,細胞質の萎縮が見 られ,核は膨大,異型化,空胞形成を顕著に示 す.補充細胞は核の膨大が著しく,核異型,核 内空胞形成を呈するものが存在する.細胞質は 多少の腫大・空胞形成を示し,巨態細胞も少数 存在する.

以上茸状乳頭味蕾内の各種細胞の各線量放射 後の経時的変化を,一括表示すれば第2表の如

くである.

(9)

舌組織の「し」線感受性に関する研究(2)

第 2 表 一 回 放 射 茸 状 乳 頭 味 蕾

│ J2'5'1150r0'20 2'5'300r'0'20日 2'5'1600r0'20 2'5'1900r0'20日 2 '5'1500r'020

膨 大 濃 縮 破 砕 異 型 化 空胞形成 融 解

十一一士士一 十一一十士一 十一土十十士土一一士士一 土一一十十 士士十十士十 士士士十士士 士士一十士一

一一一士十一

1■■■■

■ ■ ■ ■

■■■■■

■■■■■

一士一十一一 一士一士一一 一十一土一一 一十士十 一十十什十十 一十土十一一

士一士一一十士一

味 核 十一士 士士一

−|−

■■■■■■■

│唾

│ー

腫 大 萎 縮 空胞形成 融 解 頼粒膨大 巨態細胞

士一士一一一 十一士一一一 十一十士一一 十一十土一士土一十一一一 土一什一一一 十一十十士十一十士十十十十士一士一一一 士一士一一士 士一士一一一 士一士士士十一土一士士士士 土一十士士士一士十士十一士 士一土十士十 土一士一一土一一十士一一

■■■■ロ■

±

■■■■■

一士士一一士 一十十十士十 一士一一十十

細胞質

膨 大 濃 縮 破 砕 異 型 化 空胞形成 融 解

十一一士士一 十一一士一一 十一一十土一 十一一士士一 +一一士十一 十一一士士 十一一十十土一一士一一 土一一十十一 士一一士士一 十一一士士一 +士士十士士士一士士十士 +一士十十十士士士士一一

一一一十一士

ー | ー 腫 大

萎 縮 空胞形成 融 解 穎粒膨大 巨態細胞

土一士一一一 十一十十一一 十一士士一士一十一一一 士一十一一一 士一士一一一土一十一一一 士一十士一 士一十士一一 士一士一一一 土一士十士士 士一士一士一 士一十十一士 士一什十士十 土一士一士士

一一士士一一 一一士士士一 一士士一一一 一士一一十十

細胞質

■■■ロ■■ ■■■■■■

−−

+士一十十一

膨 大 濃 縮 破 砕 異 型 化 空胞形成 融 解

十一一十士一 十一一十一一 十一一十一一 十一士十十士 十一土十十土 +士十十士十

士一一十一一 士士一十士一 士一一士一一 士十一十一土 士士士士士十 士十十十十十

■■■■■

■ ■ ■ ■ ■

一士一士一一 一士士士一一

補 核

I

腫 大 萎 縮 空胞形成 融 解 顎粒膨大 巨態細胞

十一十一一一 十一十一一一 十一十一一土 十一十十士士

士一士一一一 +︲一H十一一土一士一一一 士一十一一一 土一士一一土 士一士一一一 士一十一一一 士一十一一一 十一什什士士士一十土一士 土一十十一一 士一什士一一 士一十一一一 士一十十一一 士一十十一一 士一士士一士

細胞質

第 3 項 有 郭 乳 頭 味 蕾 A.150r放射後の組織学的所見

放射5日後,有郭乳頭味蕾に於て,味細胞は

核の軽度の膨大,異型像,細胞質の軽度の腫大,

空胞形成を示し,所為に少数の巨態細胞が存す る.支柱細胞には,核膨大,核異型, 細胞質腫

(10)

−−

大,細胞質空胞形成を示すものが少数ある.補 充細胞には,核の膨大,異型,空胞形成像及び 細胞質の腫大が僅かに見られる.

10日後,変化は僅かに強く見られる.味細胞 では,核の膨大・異型化が増加し,核内空胞形 成像も少数出現する.細胞質には大小種々の空 胞が著しく形成される.支柱細胞の核膨大,核 異型,細胞質腫大が著しく,細胞質空胞形成も 見られる.巨態細胞も一部に僅かに出現する.

補充細胞には,核膨大・核内空胞形成が著明と なるが,異型化は前期5日後と変らない.細胞 質の腫大,空胞形成,巨態細胞形成の変化も前 期とほぼ同様である.

20日後,退行変性は著しく回復するが,尚種 々の変化が残存する.味細胞では核濃縮,核異 型,細胞質内空胞形成が見られる.支柱細胞は 核の膨大,核異型,細胞質の空胞形成,巨態細 胞形成を示す他に,穎粒の増加,濃染が多少見 られる.補充細胞には,細胞質内空胞形成,穎 粒の増加,濃染,核膨大が見られる.

尚放射2日後所見は標本作製の不備の為,得 られなかった.

B.300r放射後の組織学的所見

放射2日後,味細胞は,核の膨大,濃縮,異 型化を軽度に示し,細胞質は僅かに腫大し,著 明な空胞形成が見られる.支柱細胞では,核の 膨大が顕著で,異型化,空胞形成も僅かに見ら れ,細胞質腫大,空胞形成も多少認められる.

所々に巨態細胞も少数存在する.補充細胞は,

軽度の細胞質腫大,核膨大,異型,核内空胞形 成が見られる.

5日後,味細胞は,核の変化は前期2日後と 同様であるが,細胞質の空胞形成は,少くなり 粗大顎粒の散在を認める.支柱細胞では,核膨 大を僅かに示し,異型化が著明となり,細胞質 の腫大・空胞形成を軽度に認める.補充細胞に は,核膨大,核異型,細胞質腫大,空胞形成を 認めた.

10日後,退行変性は,更に強くなる.味細胞 は核異型を強く示し,細胞質の腫大,空胞形成

を認める.巨態細胞は多数となる.支柱細胞の 核は膨大,異型化を示す.補充細胞は核膨大が 強く,核異型,核内空胞形成が認められ,細胞 質内空胞形成が軽度で,巨態細胞を認める.

20日後,味細胞は,核の濃縮と異型化を示 し,細胞質内空胞形成が見られる.支柱細胞で は,核の膨大,異型化が僅かに認められ,核の 破砕が少数見られ,細胞質内空胞形成が強く,

願粒の濃染を認めた.補充細胞は核膨大・核異 型を呈し,細胞質腫大・空胞形成が僅かに見ら れる.

C.600r放射後の組織学的所見

放射5日後,味細胞には,核の膨大,異型化 が強く,核内空胞形成が僅かに見られる.細胞 質は腫大,空胞形成,穎粒の変化を多少示す.

支柱細胞の退行変性は,上記味細胞に比較すれ ばやや軽く,核は膨大・異型化・空胞形成を軽 度に示し,細胞質腫大が著しいが,空胞形成は 少ない.補充細胞には,核膨大・核内空胞形成 が僅かに見られ,核異型化が顕著で,細胞質の 腫大・空胞形成が多少認められる.

20日後,経過日数が相当長いにもかかわら ず,有郭乳頭味蕾変化の回復の兆は見られない。

味細胞では,核の濃縮,異型化が顕著で,細胞質 の腫大・空胞形成が見られ,全体に,一様な粗 大穎粒が,出現している.支柱細胞は核の異型 化が著しく,核融解も亦,少数認められる.細 胞質の腫大は,僅かに見られ,空胞形成は強く,

多核巨態細胞が少数存在する.補充細胞には,

空胞形成が強く,核膨大・濃縮が僅少で,核異 型の強い巨態細胞が少数存在する.

尚放射2日後,10日後の所見は,標本作製不 備の為,得られなかった.

D.900r放射後の組織学的所見

有郭乳頭味蕾の退行変性が,著しく,味蕾全 体が正常像に比較して粗雑で,細胞の崩壊消失 甚だしく,所たに空隙が現はれる.

放射2日後,味細胞には,核膨大・核異型が 強く現れ,一部には濃縮・核内空胞形成を呈す る細胞があり,これらに混在して,核破砕像を

(11)

舌組織の「し」線感受性に関する研究

少数認める.細胞質は腫大・空胞形成が著明で ある.巨態細胞も僅かに認められる.支柱細胞 は細胞質の腫大・空胞形成を示し,核は膨大又 は濃縮像を示すものもある.核異型が強く,核 内空胞形成を少数認める.補充細胞は,核が強 く膨大し,核の表面に凹凸を生じ,強度に異型 化し,核内空胞形成像を示すものもある.細胞 質には腫大・空胞形成が見られる(写真5).

5日後,味細胞に於ては,核の強い濃縮及び 軽度の異型化,細胞質の軽度の腫大が見られる.

支柱細胞には,軽度の核膨大・核異型及び強い 細胞質腫大・空胞形成が認められる.補充細胞 には,核の膨大及び少数の核破砕が見られる.

細胞質は腫大・空胞形成・穎粒の変化を軽度に 示す.

10日後,変化は最も強く,味細胞には,強度 の核の膨大,濃縮及び異型化が現れ,核内空胞 形成,核破砕も所々に認められる.細胞質は腫 大・空胞形成を示す.巨態細胞は多数出現して いる.支柱細胞は,核が膨大し,核の異型化は 軽度であるが,核融解せるものも,少数存在す る.細胞質は腫大・空胞形成を示す.補充細胞 には,軽度の核の膨大,高度の異型が見られ各 所に核破砕像が見られる.細胞質の腫大・空胞 形成も多少見られる.

20日後,味細胞では,核の濃縮・異型化が著 明で,細胞質の空胞形成も認められる.支柱細 胞は,細胞質内空胞形成を認め,核膨大又は濃 縮像に接する.核の異型化が再び著明となり破 砕も僅かに認められる.補充細胞は核膨大・

破砕を軽度に示し,核異型が強く,細胞質内空 胞形成は少いが,穎粒の濃染・膨化を多少認め

る.

E.1500r放射後の組織学的所見 退行変性は非常に著明である.

放射2日後,味細胞では,核の膨大又は濃縮 が見られ,核内空胞形成は,軽度であるか,異 型は著明で,所々に核破砕が見られる.細胞質 は膨大・空胞形成を強く示す.支柱細胞にぱ,

核膨大・濃縮・異型化・空胞形成が見られ,一

部に破砕したものも存在する.細胞質は著しく 腫大し,小空胞の形成を僅かに示す.補充細胞 は,細胞質が多少腫大し,大小空胞が多数出現 する.核の膨大・核内空胞形成は軽度であるが,

異型化は著明で,少数のものに核破砕を認める.

5日後になると,変化は更に強くなり,細胞 の崩壊消失が,各所に見られる.味細胞には,

核膨大・核異型が見られ,一部には核濃縮を示 すものも可成りにある.細胞質には,腫大・空 胞形成が著しい.支柱細胞には核の濃縮・異型 化が著明で,細胞質には,空胞形成が著明とな る.補充細胞は,核膨大が著しくなり,濃縮も 又強く,異型化が極めて高度に見られ,核破砕 も僅かに認められる.細胞質の空胞形成が極め て著しく,網状を呈する(写真6).

20日後,回復の兆が見られるが,尚強度の変 化が見られる.味細胞には,尚核の膨大が見ら れ,核異型が依然として強い.細胞質の穎粒が 増加し濃染するものが多く,空胞形成も認めら れる.支柱細胞の細胞質は,やや腫大し,核の 濃縮・異型化が認められる.補充細胞に於ては,

核の膨大・濃縮・異型化が顕著で,核破砕が一 部に少数見られ,細胞質腫大,空胞形成も尚存 する.

筒10日後の所見は,標本作製不備の為,得る 事が出来なかった.

有郭乳頭味蕾の各種細胞の,各種線量放射後 の経時的変化を表示すると,第3表の如くであ

る.

第 4 項 葉 状 乳 頭 味 蕾 A.150r放射後の組織学的所見

放射2日後,味細胞に於ては,核の膨大が強 く,細胞質腫大・空胞形成が軽度に認められる.

支柱細胞は,核の膨大が顕著で,核内空胞形成 を僅かに示し,細胞質は腫大・空胞形成が,僅 かに見られる.補充細胞では,核に腫大を認め,

細胞質も僅かに腫大している.

5日後,味細胞は濃縮,異型化を軽度に示し,

一部に核破砕を認める.細胞質は前期2日後と 変らない.支柱細胞は,核膨大が多少,少なく

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