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現代中国語における名詞の時間性

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Academic year: 2021

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(1)

現代中国語における名詞の時間性

袁   暁 今

ᴮᴫɂȫɔȾ

 従来、一般的な考え方では、名詞は「時間の経過と関係がない(Givon

1984: 51)」、「行為の流れを超越して行為全体をひとまとめにして表す

(Langacker 1991: 24‒25)」、「空間性」を有する概念(໅য়ᮀ2006: 5)とさ れる。しかし、本稿は、現代中国語においては、本来動詞の持つカテゴリー である「時間性」をある程度有する名詞があることを指摘し、それらにつ いて系統的に考察するものである。

 現代中国語における「名詞の時間性(temporality)」を全面的に考察す るにあたっては、名詞自体が比較的顕著な時間性を有する「狭義的時間性」

と名詞内部に隠れた時間性の概念を含む「広義的時間性」に分ける必要が ある。本稿ではまず、その点を提唱しておきたい。

 「狭義的時間性」とは、「指示している事物や概念が時間の推移に伴って、

プロセスを展開していくことを指す。ここでいうプロセスは起点、中間経 過、終点より構成される。」(ጀ׶2010: 86)「狭義的時間性」の有無とい う基準で、名詞を以下の二種に大別できる。

 㧭 ʬʘջ᜽(entity noun)

 具体的あるいは抽象的な個物を表す名詞である。時間性を持たない。

 例:༽、༇װ(腕時計)、ቮᆗᅪ(言語学)

 㧮 ʑɷɾʒջ᜽(event noun)

 行為や出来事を表す名詞である。時間性を持つ。

 例:ቩ、ዸᇼ(戦役)、ሕ୛ঐ(コンサート)

 次に、「広義的時間性」については、以下の㧠つの観点を取り入れる必 要があると考えている。

(2)

 ⑴時間詞

 ⑵時間順序の概念を内包する名詞  ⑶動作主名詞

 ⑷時間の概念が隠れているその他のモノ名詞

 それでは、「狭義的時間性」に分類されるデキゴト名詞(2.1)、「広義的 時間性」に分類される時間詞(2.2)、時間順序の概念を内包する名詞(2.3)、

動作主名詞(2.4)、時間の概念が隠れているその他のモノ名詞(2.5)とい う順に時間の概念と関わりのある名詞を考察して行く。

ᴯᴫ஽ᩖɁകॡȻᩜɢɝɁȕɞջ᜽፱ᜄ

®ǽʑɷɾʒջ᜽

®®ǽґ᭒

 ࣼ୞(2018: 63)では、最も典型的な中国語の「໳਋ಚۧ(デキゴト名詞)

には以下の15種類があると列挙した。同時に、「この分類では、境界線が 不明であるという指摘を受けた」とも述べている。例えば、「ሕ୛ঐ(コン サート)」は「会合」と「娯楽」のどちらとも捉えることができる等である。

 本稿の主旨はこの分類を正すことが目的ではないため、分類基準はその ままࣼ୞(2018)に準拠したが、語例に関しては、三字以上の複雑複合語 も取り入れて、原文と異なる例もいくつか取り入れた。

 ⑴【自然・気象】類

 㨍ቩ 㨎ଡ଼ 㨏႖(霧) 㨐׼֥(雹/霰) 㨑ᅬ׃ 㨒ࣿ௚

 㨓ດݢ(稲妻) 㨔ౖቩ 㨕๊໤ 㨖֬ࠞᅬ(大吹雪)

 ⑵【戦争】類

㨍ጇ(戦い) 㨎ዸጴ(戦争) 㨏ዸᇼ(戦役) 㨐ዸސ(戦闘)

㨑ዸট(戦火) 㨒Ⴟૃዸ(細菌 戦) 㨓ቍদዸ(ゲリラ戦)

㨔ೌִዸጴ(南北戦争) 㨕౒ᇸዸጴ(貿易戦争) 㨖໱੒ܐዸ(世界大戦

 ⑶【災害】類

 㨍ኳࣷ(災害) 㨎ኳ೎(災難) 㨏টኳ(火災) 㨐ݓጫ 㨑࿙ኳ(天災)

 㨒যॳ(飢饉) 㨓ٴথ(自動車事故) 㨔؂ڥࣷ 㨕ਦ࿳໳ࢽ

(3)

 㨖ೝ໠௚(土石流)

 ⑷【会議・会合】類

 㨍ঐሊ(会議)  㨎ᆪঐ  㨏႑ঐ(ダンスパーティー)  㨐ᅪঐ  㨑ከވঐ(運動会)  㨒էከঐ(オリンピック)  㨓ሕ୛ঐ(コンサート)

 㨔ᆓ࿃ঐ(シンポジウム)  㨕ۗ੅းঐ(春節の集い)  㨖ࢽ࢟؊႘ዴ

 ⑸【試合】類

 㨍׋๱(試合) 㨎ઃ๱(競 技) 㨏ኁ๱(予選  㨐િ๱(決勝)

 㨑੿๱(トラック競技)  㨒੠׭๱(選手権大会) 㨓Ꮪฉ๱(サッカーの試合)

 㨔࢞૑๱(オープン戦) 㨕ቐላ๱(親善試合)

 㨖ᆠਝ׋๱(スピーチコンテスト)

 ⑹【娯楽】類

 㨍ੲર(京劇)  㨎ತ༦(手品)   㨏ᄆ൰(コント)  㨐Ⴙર(喜劇)

 㨑ኰ৉(雑技)  㨒ყ໌(中国漫才) 㨓ᄆठ٩(十人程度の合唱)

 㨔ਦჳ୛(交響曲) 㨕ݢ༄ર(テレビドラマ) 㨖৚௽ ൥(ドキュメンタリー)

 ⑺【文化・体育】類

 㨍࿒غ 㨎ഠฉ(バレーボール) 㨏మ༦(馬術) 㨐ჺඞ(将棋)

 㨑න࢙(気功) 㨒ᆰࡽ(中国の民間舞踊の一種) 㨓ਦላ႑(社交ダンス)

 㨔྘সย(太極拳) 㨕਌ເغ(エアロビクス) 㨖໙Ꮚ႑

 ⑻【飲食】類

 㨍߰(食事) 㨎းخ 㨏צ߰(手軽な食事) 㨐ଓخ(ファストフード)

 㨑ৱ໤(間 食) 㨒Ⴙએ(結婚祝賀の宴) 㨓ዄى(朝に取るお茶と軽食)

 㨔࣭ᆪ(国賓を招待する宴会) 㨕တ኏߰(一家団欒の食事)

 㨖ࢗᏮخ(勤務中に与えられる簡単な食事/弁当)

 ⑼【式典】類

 㨍ݟ୶(式典) 㨎ᇨ໮(儀式) 㨏ঘ୶(結婚式) 㨐ኾ୶(葬式)

 㨑ߟ໳ 㨒૑ಸ໮(開幕式) 㨓ኡ׻໮(閲兵式) 㨔૑ᇖݟ୶(開業式)

 㨕גᇖݟ୶(卒業式) 㨖݂নܐݟ(即位式)

(4)

 ⑽【夢】類

 㨍౭(夢)  㨎༾౭(深い眠り) 㨏౳౭(妄想) 㨐ᐁ౭(悪夢)

 㨑ࣉ౭(変な夢) 㨒ۗ౭(儚い夢) 㨓ռ๊౭(白昼夢)

 㨔౟౭(実現しない夢) 㨕ߙا౭(金儲けの空想) 㨖ॵஞ౟౭(短い夢)

 ⑾【疾病】類

 㨍؂ 㨎Վ 㨏׊ᆚ 㨐෸ພ(軽傷) 㨑ᄩ؂(悩み)

 㨒௚ࡥ(インフルエンザ) 㨓ᄧ࣍(コロナ) 㨔ᄩኽ؂(心臓病)

 㨕ᇷታጻ(鬱病) 㨖ᗌపጩ(蕁麻疹)

 ⑿ 【試験】類

 㨍ૣ༅(試験) 㨎૭ઢ(科挙) 㨏ࡴૣ(大学入試) 㨐ᄆૣ(学期中の試験)

 㨑࿾ૣ(統一試験) 㨒࿒৹(身体検査) 㨓ᄆكᆬ(小テスト)

 㨔ඓ፩ૣ༅(中間テスト) 㨕፠உكᆬ(クイズ) 㨖ᄩ୲ك༅(心理テスト)

 ⒀【課程】類

 㨍૵(授業) 㨎૵ڋ(課程) 㨏ਝᏰ(講座) 㨐ᇚᄈ(夜間学校)

 㨑᎟ᇖ૵(専門科目) 㨒፩ৃօ(中級クラス) 㨓ᅤᅃ૵(選択科目)

 㨔ቮၭ૵(国語) 㨕࿒ቼ૵(体育の授業) 㨖ऋቮᅪႷօ(中国語教室)

 ⒁【休日】類

 㨍੅๊(祝日) 㨎০๊(休日) 㨏০ඓ(休暇) 㨐ࣿ০(冬休み)

 㨑؂০(病気休暇) 㨒ٛ০(産休) 㨓ໍ๊(誕生日) 㨔ವ෮੅(母の日)

 㨕࣭ฃ੅(国慶節) 㨖࣭ৗ੦ᆏ๊(国際禁煙デー)

 ⒂【その他】

 㨍౒ᇸ(貿易) 㨎য়ႚ(家事) 㨏ᇚօ(夜勤) 㨐ኟ੶(月経)

 㨑ႜঐ誤解) 㨒ਝय़(講話) 㨓ଈᄱ 㨔࣌ཌྷ(訴訟)

 㨕ঘ໳(縁談) 㨖Ꮣ࿾ܐᅤ(大統領選挙)

®®ǽ୫ศ࿑ौ

 ኉ᄅੜ(2013: 61)では、「Ꮹ࿙ܿ༇װ(昨日の腕時計)」と「Ꮹ࿙ܿᅬ׃

(昨日の雪崩)」の例を挙げ、Pustejovsky(1995)の「クオリア構造」を用い

(5)

て、モノ名詞とデキゴト名詞の基本的な違いを説明した。これを再録した 上で、「ؾ」と「ঐሊ(会議)」の例を加え、更に詳しく解説する。

  モノ名詞    㬷⢎(腕時計)       ⤾  形式役割   人工物(機械)     天然物  構成役割   機械+文字盤+ベルト  根+葉  目的役割   時刻を計る       無  主体役割   製作する        自然生長

 デキゴト名詞 䁊⡡      。䅊(会議)

 形式役割   自然現象        イベント

 構成役割   雪       議案+議論のプロセス  目的役割   無       決議する

 主体役割   崩れ落ちる       開催する

 モノ名詞には人工物と天然物の㧞種類がある。「主体役割」、つまり、対 象物がどのように生まれたかという情報には、それぞれ「人間によって作 られる」、「自然生長」の㧞通りしかない。言い換えると、「主体役割」は モノ名詞に関しては、さほど重要な意味情報を提供していないということ になる。

 一方、デキゴト名詞は様々な形で「発生する」、「行われる」ことによっ て、初めて成立するという観点から、デキゴト名詞は「主体役割」によっ てその意味規定が明確になると言うことができる。

 モノ名詞とデキゴト名詞を一文字で表すと、それぞれ「物」と「事」で ある。前者は形のある具体物で、いつでも同じ機能や性質を保って存在し、

刻一刻姿を変えることはない、あるいは変化しにくい。一方、後者は抽象 化された事象で、実際の発生を意味し、時間の流れにつれて、変化してい くと捉えられる。それゆえに、時間と関連する文法特徴を以下の通り多数 有している。

⑴「名量詞」、「動量詞」、「時量詞」と組合わせることができる。

 「名量詞」は、日本語の助数詞に相当する品詞で、数詞と組んで「数量名」

という形で名詞を数える。例えば、「ᇜጀፖ(一枚の紙)」の「ጀ」。

(6)

 「動量詞」は、数詞と組み合わせて動詞の後に置き、動量補語を形成し、

動作の回数や期間を表す品詞である。例えば、下記の「჉」、「٠」、「޲」。

 㧝 ྊේமᇜ ჉ ౤。 (彼はドアを㧝叩いた)

 㧞 ጝ፵჉ம஠ ٠ ቩ。(今週は雨が㧞降った)

 㧟 ᇜ࿙ړ๲ ޲ ߰。 (一日三ご飯を食べる)

 本来、「動量詞」はその名の通り、動詞の量詞として、動詞の後に置き、

動詞を修飾・補足説明しているのであって、動詞の後の目的語名詞を修飾 している訳ではない。例㧝においては、動量詞「჉」は動詞「ේ」を表す

「叩く」動作の回数、長さを表現しているもので、目的語名詞「౤(ドア)」 との修飾関係にはない。

 㧠 ᇜ ჉ ౤回のドア)

 㧡 ஠ ٠ ቩնྊᄦ෱഻ቼܿᆰಆޕਨ೥ம。

(二度の雨は、彼が苦労して育てた苗を枯れさせた)

 㧢 ๲ ޲ ߰ખุྌറமᇜ࢞ਗ਼。(三食の食事で彼女はキロ太った)

 しかし、上記の例文㧡、㧢においては、それ ぞれの動詞「჉(降る)」と

「ړ(食べる)」が見当たらない。あたかも後ろの名詞「ቩ」と「߰ (食事)」

の連体修飾語に見える。一方、㧠においては、文にすらなっていない。こ の点については、もとの動詞が隠れていると解釈するのではなく、後程論 述するが、「名詞のタイプの差が文法機能の違いをもたらした」ことが明 らかになる。

 「時量詞」は後に2.2で述べる通り、時間の長さを表す時間詞である。「動 量詞」と同じように、動作や状態の持続時間を表すため、動詞の後ろに置 く。例えば、下記「ࠍ፬」と「࿙」は時量詞であり、それぞれ動作「叩く」

と「する」の長さを計っている。

 㧣 ၻේம一 ࠍ፬ ܿ౤。(私は一分間ドアを叩き続けた)

 㧤 ၻᏭமᇜ ࿙ ܿয়ႚ。(私は一家事をしていた)

 㧥 ᇜ ࠍ፬ ܿ౤ 㧝分間のドア)

 10 ᇜ ࿙ ܿয়ႚնၻୠܾᆿ཰ဓ࿈。(一日の家事で疲れて、全身が怠い)

(7)

 「動量詞」のケースと同様に、例㧥は成立しないが、例10は正しい文と される。やはり、名詞が鍵を握っていると考えられる。次に、デキゴト名 詞の特殊性を見てみる。

 㧭 モノ名詞は「名量詞」としか組合わせることができない。例:

  一 ࢋ เ(一の人) 一 ն ๴(一の傘) 一 ྕ ঩ධ(一の機械)

 㧮 デキゴト名詞は「名量詞」より、むしろ「動量詞」や「時量詞」と 組み合わせることが多い。例:

  ᇜ ݉ ቩ(一の雨)  ᇜ ٠ ቩ(一の雨)  ᇜ ࿙ ܿቩ(一の雨)

  ᇜ ፯ ؂(一の病気) ᇜ ٠ ؂(一の病)  ᇜ ೧ ܿ؂(一の病)

  ᇜ ࢋ ૣ༅(一の試験)ᇜ ۫ ૣ༅(一の試験)ໟ ࠍ፬ ܿૣ༅(10 の試験)

 デキゴト名詞は出来事や動作、活動を表し、名詞ではあるものの、どち らかというと、動詞に近い性質、即ち時間の流れとともに変化する性質を 備えている(影山2011: 42)。従って、動詞が無くても、時間性を有する デキゴト名詞は「動量詞」、「時量詞」と直接結びつくことができる。

⑵以下の動詞と組合わせることが多い。

 ૑໭、੣ᄵ、ੌ༩、ߙໍ、ڵო、ڕᅝ、ઢᄵ…

 11 ঐሊ჉႐ᇜݞ֐ ૑໭ , ڕᅝ மནࢋ޹ᄆ໢,፮቙኷௜ݞ෇ ੌ༩ ம。

(会議は午後㧝時に始まり、㧠時間余り続きやっと㧢時前に終了した)

 12 ঘ୶ጸ኷ ੣ᄵ ,؜໢۰୴ۈڵଁອ໌,ށ໸኷ၓ೎ᇜޭᄧเ॔ყ෮ၰ。

(結婚式は進行中。時々中から口笛が聞こえてくる。きっとみんなが新郎新婦に キスをするようからかっている)

 13 টኳ ߙໍ ॄ,ᄂ߷เ኎টཨࡤܸமო٠。

(火災発生後、消防隊員がすぐに現場に駆け付けた)

 14 ಖ࿙֝း,ִߴܐؠࠍݓฏޕਖ ڵო ቩᅬ࿙න。

(明日夕方、北部地域の大半に雨と雪が降る(出現する))

 15 ჉੗ွ؊ਖ቙ߗ〇ߗႎ೧኷ܐᓷ ઢᄵ 。

(次の万博は2025年に大阪で行われる予定である)

(8)

⑶空間性のみを表す方位詞を後接せず、空間性と時間性を兼ね備えている 方位詞と共起する。

*ቩ ຢ   *ૣ༅ ބ    *০ඓ യ

 ቩ ॄ   ૣ༅ ෇    ০ඓ ୴ / ፩ / ୴ဂ / ܬ፩ …

 16 ౖቩፇ ॄ ໸ଈ༟኷݃ܚ Ꮌၻ౦。

(梅雨のは猛暑が待っている)

 17 ၓம३ञࡴૣ ෇ ܿ੟ጀ,ྌ఩఩ܕᎼྌบமᇜྸቍ୛ኍ。

(大学入試の緊張を緩和するため、母親は彼女を遊園地に連れて行った)

 18 ০ඓ ୴ ۰፩࣭ହம஠ࢋൎቐ。

(休暇に中国から㧞人の友達が来た)

 19 ྊ኷౭ ፩ ইܸமࢽხ。

(彼は夢ので帰省した)

 20 ؂ ୴ဂ ੓ۨᄂಢ໢ࣕ。

(療養に、これで時間を潰す)

 21 ๜࣮ߙო׋๱ ܬ፩ ࠵ቂᄰࠓৎ,ਖถᄂࡘᅤ༇ੜॄ஠೧ܿઃ๱Ꮑࢆ。

(試合に選手のドーピング行為が発覚したら、その選手はその後年間、試合 参加資格を取り消される)

⑷以下の時間を表す名詞と共起する。

 ໢、໢ৱ、໢ृ、ඓৱ、໢ඓ、ܬ࿙…

 22 ඓ፩ૣ༅ ໢ ؜ᅒيۧݟ。

(中間テストのに辞書で調べてはならない)

 23 ႐خ ໢ৱ ؜ܾ኷໤ྰዷᏰ。

(昼食の時間帯には、食堂での席どりは許されない)

 24 גᇖݟ୶ܿ ໢ि ۆܿೄ਋ඥശᇲ੶ཛྷเம。

(卒業式のに着ていたチャイナ服はもうほかの人にあげた)

 25 ቍเ኷஠ঐ ඓৱ บ࿙՗౤כᅐਾ།ᄵ୳৹ي。

(観光客は「両会(全国人民代表大会・中国人民政治協商会議)」期間中に天安門 に行く際には、荷物検査を受ける義務がある)

 26 ዸጴ ໢ඓ ࢎׁళ؜ܸጝ፯ބႠ。

(戦時はこのようなものは全く手に入らない)

(9)

 27 ࿒৹ ܬ࿙ ሓၓᇋᆬᅭྈᇵ؜೙ړዄ߰。

(身体検査当日は血液検査があるため、朝食を食べてはならない)

⑸モノ名詞とデキゴト名詞の両方の意味を持つ多義語に関しては、動量詞 によって使い分けられるが、時間詞を要求する場合は出来事名詞と捉える。

 日本語については、影山(2011: 36, 41)では、以下の二つの例文を挙げ、

「〜にモノ名詞が」と「〜でデキゴト名詞が」の組み合わせ(28a、28b)

を入れ替えると非文(28a′、28b′)となると述べた上で 、日本語学習者は この点についてよく間違えるという。そして、日本語の教育現場では、こ れを単に格助詞の間違いと見なしがちであるが、実はモノ名詞とデキゴト 名詞の違いから生じる問題であると指摘している。

 28a あそこに会議室がある。 (ೄߒ቏ࢋঐሊ༃。)

 28b あそこで会議がある。  ?ೄߒ቏ࢋঐሊ。)

 28a′ あそこで会議室がある。

 28b′ あそこに会議がある。

 しかし、現代中国語においては、格助詞がないため、モノ名詞とデキゴ ト名詞の違いは日本語と異なる形で現れる。これについて、以降論述する に先立って、「多義性」について触れておく必要がある。

 名詞によっては、モノ名詞としての意味とデキゴト名詞としての意味を 併せ持つ、多義性(polysemy)を備えている場合がある。例えば「Ꮪฉ」は、

モノ名詞の「サッカーボール」を指す場合と、「スポーツとしてのサッカー」、

「サッカーゲームや試合」を指すデキゴト名詞の場合がある。

 まず、両者の「Ꮪฉ」のクオリア構造を見てみる。その上で、「Ꮪฉ 」 を例に、中国語のデキゴト名詞が構文上どのように時間性を表現している のかを観察してみる。

       䔄㤓ᴥʬʘջ᜽ᴷɿʍɵ˂ʦ˂ʵᴦ

 形式役割   ボール      ơջᦀ᜽Ȍ⷗ȍɥΈႊȬɞ  構成役割   革

 目的役割   蹴る  主体役割   作る

(10)

       䔄㤓ᴥʑɷɾʒջ᜽ᴷɿʍɵ˂ɼ˂ʪᴦ  形式役割  スポーツ

 構成役割  プレーヤー+ルール  目的役割  運動する/勝負する

 主体役割  蹴る/プレーする/試合する ơӦᦀ᜽Ȍ⧂ȍɥΈႊȬɞ

 29a ? ೄߒ቏Ꮪฉ。 ?あそこにサッカーボール/あそこでサッカーの試合がある)

 29b ೄߒ቏ᇜࢋᏚฉ。  (あそこに一つのサッカーボールがある)

 29c ? ೄߒ቏ᇜ٠Ꮪฉ。  (あそこで(一つの)サッカーの試合がある)

 29d ੜးೄߒ቏ᇜ٠Ꮪฉ。(今夜あそこで(一つの)サッカーの試合がある)

 29e ੜး቏ᇜ٠Ꮪฉ。  (今夜(一つの)サッカーの試合がある)

 29f ੜး቏Ꮪฉ。    (今夜サッカーの試合がある)

 「Ꮪฉ」は多義性の典型的な例で、例文29aの「Ꮪฉ」は「サッカーボー ル」なのか、「サッカーの試合」なのか、それだけでは判然としない。㨎 のように、名量詞「ࢋ」を使うと、モノ名詞の「サッカーボール」である と分かる。㨏のように、動量詞「٠」を使うと、デキゴト名詞の「サッカー の試合」であると判明する。しかし、場所指示代名詞のみの㨏はやや不安 定で、㨐のように時間詞の「ੜး」を付け足すと、より安定する。また、

㨑のように、場所の「ೄߒ」を外して、時間詞の「ੜး」だけにしても十 分成立する。更に、㨒のように、数量詞を外しても、時間詞が備わってい るだけで、この「Ꮪฉ」は「サッカーの試合」を意味することになる。こ れは、中国語のデキゴト名詞が時間性を有することを物語っていて、文法 特徴として構文にもそれが現れていることが分かる。

 次に、例文30においては、例えば、野球のバットやグローブを作る職 人がいるように、例えば、サッカーボールにも作り手の名人がいるという 前提があり、その前提がコンテクストとして㨍の前後にある場合なら、㨍 も成立するが、そうでなければ、成立しない。一方、㨎は動量詞の「٠」 を用いると、開始から終了までの「一回」や「一度」の意味が生まれ、デ キゴト名詞の「試合」や「ゲーム」と捉え、「࿌(蹴る/プレーする)」が 無くても、サッカーをプレーすることを約束したと理解される。つまり、

㨏と同等の意味を持つことになる。ところが、㨐は動量詞の「٠」の助け を借りなくても、時間詞「ੜး」を導入するだけで、㨎や㨏と同じような

(11)

意味が生まれる。また、「ੜး」のような時点を表す時間詞だけでなく、

㨑の「஠ࢋᄆ໢時間)」などの時間の長さを表す時間詞(「時量詞」)で も構文を成立させることになり、デキゴト名詞の「プレー」としての意味 機能を果たす。

 30a ၻ࢏ྊኙமᇜࢋᏚฉ。私は彼と(一つの)サッカーボールを約束した)

 30b ၻ࢏ྊኙமᇜ٠Ꮪฉ。 (私は彼と(一度の)サッカーゲームを約束した)

 30c ၻ࢏ྊኙம࿌Ꮪฉ。  (私は彼とサッカーをプレーすると約束した)

 30d ੜးၻ࢏ྊኙமᏚฉ。 (今晩私は彼とサッカーゲームを約束した)

 30e ၻ࢏ྊኙம஠ࢋᄆ໢ܿᏚฉ。(私は彼と時間のサッカーゲームを約束した)

 29、30の例文による考察を踏まえ、モノ名詞とデキゴト名詞を兼任す る語は「動量詞」や「時間詞」と共起する場合には、デキゴト名詞として の意味を表す。言い換えると、中国語のデキゴト名詞は動量詞、または、

時間詞を要求する。このことから、デキゴト名詞が顕著な時間性を持って いることの裏付けが取れたと言うことができる。更に一歩踏み込んで、言 語学の標準的な考え方では、文の要は動詞であり、動詞の意味構造が構文 成分の現れ方を決定すると思われてきたが、以上の分析から、デキゴト名 詞の意味情報が構文に大きく貢献することが明らかになったと言える。

®ǽ஽ᩖ᜽

 現代中国語では、時間順序を表す「時間詞」は名詞の下位分類の一つで あり、その主な文法機能は述語動詞 の前後に置き、述語動詞を修飾するこ とである。以下の㧭の時間詞は「時点(time point)詞」と呼び、述語動 詞の前に置き、連用修飾語として(例文31を参照)述語動詞を修飾するが、

㧮の時間詞は「時量(time interval)詞」と呼び、述語動詞の後に置き、

補語(例文32を参照)として述語動詞を修飾する。

 㧭஽ཟ(time point)

 㨍過去 ࣰบ(過去) Ꮹ࿙(昨日) ຢ፵(先週) ຢࢋኟ(先月) บ೧  㨎現在(主観的)ო኷(現在) ੜ࿙(今日) ጝࢋᄬඓ(今週)

   ጝࢋኟ(今月) ੜ೧ ۨ໢(今) ۨ૳(この時)

 㨏現在(客観的)ߗໟᇜ໱৚(21世紀) ߗ 〇ߗ〇೧ ໟኟ ໟհ๊

(12)

ᄬඓ๊(日曜日) ዄຢ(朝) հݞ֐(㧤時半) ჉֐೧(下期)

ฆ࿙/ฆো(秋) ݕ๲োޡ(第四半期) ჉ᅱ ኟದ ඓ፩(年度の中間) ໟᇜ(10月㧝日国慶節) ڴན(旧暦の㧠日)

 㨐未来 ਖହ(将来) ಖ࿙(明日) ჉፵(来週) ჉ࢋኟ(来月)

ॄ೧(再来年) ੜॄ(今後)

 㧮஽ᦀ(time interval)

 㨑 ᇜಊ፬(㧝秒間)஠ࠍ፬(㧞分間)๲ࢋᄆ໢(㧟時間)

ན࿙(㧠日間)ႎࢋးຢ(㧡夜)௜ࢋᄬඓ(㧢週間)

඘ࢋኟ(㧣か月)հ೧(㧤年間) ઎ࢋ໱৚(㧥世紀の間)

֐ࢋোޡ(15日間)

 31 ၻ౞࿙ ໟݞ ༾。  (私は毎日10時に寝る)

 32 ၻ౞࿙༾ ໟࢋᄆ໢ 。(私は毎日10時間寝る)

 しかし、これらの時間詞は述語動詞の修飾語に充当するだけではない。

現代中国語においては、名詞述語文が少数であるが、確かに存在する。述 語になれる名詞は「年齢」、「時間」、「数量」など極わずかな意味範疇に限 られているが、上記の時間詞の㨏と㨑については、述語に適格であるとさ れている。

 また、中国語の「ம」は動作の完了を表すアスペクト助詞「ம㧝」と状 態の推移を表す語気助詞「ம㧞」があり、いずれも時間の概念と関連があ る。時間の概念が関与していない名詞には、例えば、「ᇯᏊ」、「ཋჲ」、「໱

੒」には「ᇯᏊம」、「ཋჲம」、「໱੒ம」と「ம」をつけることがで きない。

 上記の㨏、㨑グループの時間詞の後に助詞「ம」をつけると、時間の変 化を表し、「…の時間となった」と訳す。以下に名詞述語文の例を挙げて おく。いずれも、発話時点の時間(の経過)を表現している。

 33 հݞ֐ம。  (㧤時半になった)

 34 հࢋ֐ᄆ໢ம。(㧤時間半が経った)

 35 ڴནம。   (旧暦の㧠日になった)

 36 ฆ࿙ம。   日間が経った)

(13)

 また、時間の推移を表す「ᇲ੶/ޕ…ம(もう既に…になったのに)」

という文型があり、㨏グループの他、㨎グループの時間名詞も当てはまる。

 37 ᇲ੶ო኷ம,ྌ२ౚହ。(もうこんな時間なのに、彼女はまだ現れない)

 38 ޕጝࢋኟம,ࢗᏁ२ౚߙೕ。(もう今月だよ、給料は未だに支払われない)

 「過去」、「未来」を表す㨍、㨐のグループの時間詞は、発話時を基準に して見ると、相対的に「静的」であり、時間的な変化と捉えにくいため、

アスペクト助詞「ம」は付かない。よって、述語にも充当できず、述語動 詞の連用修飾語としてのみ使われる。

 一方、「現在」を表す㨎、㨏グループの時点詞と㨑グループの時量詞は 時間軸において、「動的」と捉えることが出来る。これは、時間が進んだ 結果、「現在」に至り、さらに今後も進んでいくという「時間の変化」に 着眼した結果の現れだと考えられる。

過 去 現 在 未 来

 また、複数の時間詞が並列する語、例えば、「ዄ፩း(朝昼晩)」、「ռ࿙

းຢ(昼間と夜間)」、「ۗ჋ฆޅ」には、「時間の推移」ではなく、「あらゆ る時間」という意味が生まれ、同じように「ம」も付かず、述語にも充当 できず、時間詞の本来の役割、即ち、述語の連用修飾語のみに充当される。

®ǽ஽ᩖᬲࣃɁ৙֞ɥюӿȬɞջ᜽

 2.2で述べた時間詞以外にも、「名詞述語文」に当てはまるいくつかの名 詞がある。それは「時間順序」の概念を内包している名詞である。例えば、

「ࡴ፩ໍ(高校生)」は高校に進学する前は「፩ᅪໍ」で、高校を卒業後、

大学に進学したなら,「ܐᅪໍ」となる。同様に、「૭٣(係長)」に昇進す る前には、「᎐ใ」であったが、更に昇進が決まれば、次は「ۃ٣(課長)」 になる。「年功序列」の役職はまさに「時間」の観念を含む名詞である。

 年齢:…ߗໟཹ(20歳)ߗໟᇜཹ( 21歳)ߗໟߗཹ(22歳)

 学歴:뫄ໍ ፩ᅪໍ ࡴ፩ໍ(高校生) ܐᅪໍ ᆓઈໍ(大学院生)…  学級:一年生 二年生… …ܐ๲(大学三年生)ܐན(大学四年生)

(14)

 公務員肩書:૭኎(平職員)᎐ใ ૭٣(係長)ۃ٣(課長)ટ٣(局長)…  時代:…ആஈ຺ঐ(奴隷社会)࠙ਓ຺ঐ Ꮑׁ᎐ሆ຺ঐ(資本主義社会)…  王朝:…ཝٮ ኇٮ ಖٮ ෼ٮ ಐ࣭ ፩ख़เಐࢥञ࣭(中華人民共和国)

 これら時間順の意味を内包するಚۧも直接「ம」を後接し、時間の変化 を表す。例文を以下に示す。

 39 ೠޕ뫄ႎ೧ৃம,२ᇋ࢏ջջ఩఩ᇜඩ༾Ն?

(君はもう小学校五年生だよ。まだパパママと一緒に寝たいの)

 40 ၀ეಖዄખટ٣ம,ዒ౓२Ꮿጝࢋৃ׳ܿൿٴ?

(王賢明が局長になったのはずいぶん前だよ。なんでまだこんなぼろい大衆車に 乗っているの)

 41 ຺ঐ᎐ሆ຺ঐம,२ࡧጝᆼഋܚߒႸࡓ?

(もう社会主義の時代なのよ。嫁をこんなに苛めるなんて)

 2.2と2.3の例から一つずつとって、纏めてクオリア構造を考察し てみる。

「հݞ֐時半)」と「ટ٣(局長)」の意味は主体役割によって規定される。

つまりこの㧞語とも、その成り立ちに時間が関係しているのである。

       ➬⮄⟌(㧤時半)       ㈷⧅(局長)

 形式役割  時間        役職

 主体役割  なる/時間が推移する    なる/昇進する

®ǽӦͽ˿ջ᜽

 宮島(1997: 157‒158)では、「アスペクトは基本的には、動詞のもつカ

テゴリーである。ところで、具体名詞の意味については、やはり、そこに 含まれている動作的要素のアスペクト的性格といったものを問題にすべき である」と問題提起し、更に、「ヒト名詞」を以下の㧠種類に分類した。

 㧭類:現実の仕手     「…している人」    例:見物人  㧮類:潜在的な仕手    「…する人」      例:看護婦  㧯類:経験者       「…したことがある人」 例:犯人  㧰類:一定の状態にある者 「…している人」    例:病人

(15)

 同じ分類法の下で、現代中国語の例を挙げる。

 㧭類:࣎፳(観衆) ຽขเ(申請人) ஀ቂጚ ࣎ࣕ૴(観光客)

 㧮類:ཌྷ঩(運転士) ਷኎(教員) Փऔጚ ߤሌয়(翻訳家)

 㧯類:᎑ጚ ठࢆጚ ۑ໭เ(創始者) גᇖໍ(卒業生)

 㧰類:ཏጚ જಐ(住民) ᇦࢵ(遺児) ໘ᇖเ኎(失業者)

 「ヒト名詞」でも、「፩࣭เ」、「ॵ๾เ፯(黄色人種)」などの修飾部は名 詞の場合、その性質は時間と共に変化する訳ではない。上記の㧠種類の名 詞に共通しているのは、構成要素としての修飾部が動詞的な成分を持って いることである。つまり、動作を意図的に行う「動作主(agent)名詞」(影 山2011: 65)である。しかし、宮島(1997)のこの分類法では、「行為の 実行が潜在的である㧮を除いては、㧭、㧯、㧰の区別がつきにくい」とい う問題点がある。そこで「動作主名詞」についても、クオリア構造による 分析をしてみる。

       䔘コ      䔘䎀  目的役割   書く      主体役割      書く

 例えば、「Ꮾয়」と「Ꮾጚ」、どちらも人間を指すから、形式役割と構成 役割は同じであると考えられる。目的役割と主体役割に関しては、袁(2014:

66)で述べたように、作家は著作を職業とする人である。生涯に一度も本 を出版したことのない人でも、職業としてその道を選べば、その人は「作 家」である。但し、日本一の推理作家なのか、三流以下の作家であるかは、

求められる目的機能を果たしている度合いによって評価が分かれる。作家 の意味特徴は「本を書く」という目的役割によって規定される「個体解釈

(individual level)」であることが分かる。一方、作者は文章を書いた後、

初めてその文章の作者と呼ばれる。書くか、書かないかが重要で、「事態

解釈(stage level)」の意味が強く、実際に「本を書いた」という主体役割

によって規定される。

 クオリア構造による分析から、「動作主名詞」は以下の㧞種類に分類す ることができる。更に、袁(2012)の付表から抽出した「ጚ」、「য়」を語 尾とする語を取り上げて観察してみる。

(16)

㧭ρͶᜓ᥺ 恒常的性質目的役割による意味規定時間の流れを反映せず 㧮̜ৰᜓ᥺ 一時的性質主体役割による意味規定時間の流れを反映する

㧭ρͶᜓ᥺(目的役割による意味規定)

 ጚ:৔ጚ(記者) ᅪጚ ໽ጚ ࢗᏮጚ(従事者) ୒ވጚ(労働者) ࢄಛጚ(革命児)

 য়:Ꮾয় ड़য় ࣏য়(執事) Ꮾฑয় ࢄಛয় ݂ຐয় ਷ቼয় ᆠᏗয়    Ꮾۧয়(作詞家) ߤሌয়(翻訳家) ྪნয়(探検家) ൹జয়(評論家)

   ߙಖয়(発明家) ခᏁয়(投資家) ݬ૳য়(彫刻家) ٍ࣎য়(政治評論家)

   ঝވয়/ከވয়(活動家) ᆠ٩য়/ࡽ٩য়(声楽家) ࠀᄵয়(飛行士)

   ᅠۈয়/ᆠངয়(伝播する人) ়቉য়(切手コレクター) ခ঩য়(投機家)

   ༆عয়(コレクター)װᆠয়(役者)ፑংয়(指揮者)ኁᆗয়(預言者)

㧮̜ৰᜓ᥺(主体役割による意味規定)

 ጚ:Ꮾጚ ५ጚ ᎑ጚ ໪ጚ ໍጚ ཏጚ ޚጚ(読者) ףጚ(編者)

   ໕ጚ(勝者) ցጚ(敗者) ངጚ(話し手) ࿪ጚ(聴き手)

   ෭కጚ دৠጚ ࣏୲ጚ ఄᄵጚ థ႒ጚ ޙؤጚ ፀڕጚ ठࢆጚ    Փ࣭ጚ ڵႶጚ ڈ࢙ጚ ྈ቏ጚ ஀ቂጚ ֦ڕጚ Ꭾཱུጚ ࿷ᄵጚ

ᆠᏗጚ(奏者) װᆠጚ(演者) ࿾፧ጚ(統治者) ହߺጚ(訪問者)

യ࣎ጚ(傍観者)།ࣷጚ(被害者) ᄂࠈጚ(消費者) ჏ᄵጚ(先駆者)

ቄ໕ጚ(優勝者)ۑᏮጚ(創作者) ബೣጚ(反逆者) ໘ᇖጚ(失業者)

ۑ໭ጚ(創始者)Ⴇ໏ጚ(犠牲者) ࣭ࣜጚ(帰国者) ᄷ܃ጚ(生存者)

ହߺጚ(来訪者)ཏ೎ጚ(遭難者) །ኳጚ(被災者) ๠٠ጚ(入場者)

 ڦւጚ(崇拝者)ঠਜጚ(受賞者) ሴ቏ጚ(所有者) ௚୐ጚ(浮浪者)

ܬฝጚ(権力者)ၓጹጚ(為政者) ໍٛጚ(生産者) ಼দጚ(目撃者)

ॄହጚ(後継者)ܬᅤጚ(当選者) Ꮰፈጚ(主催者) ໘Ꮠጚ(失踪者)

࿡ዸጚ(挑戦者)٪ܷጚ(提唱者) ਝᆠጚ(講演者) ခᏁጚ(投資者)

ૠሊጚ(抗議者) Ꭾཱུጚ(追随者) ࡙ࢄጚ(改革者) ઃጴጚ(競争者)

Ꭾชጚ(求愛者)ፗንጚ(ボランティア) ᄪࠥጚ/ے൐ጚ(信者)

ߙඩጚ(発起人)ᆠ٩ጚ(歌う人) Փऔጚ(愛好家) دቪጚ(関与する人)

቏ሃጚ(その意がある人) ቪঐጚ(会議の出席者) Փ಺ጚ(ファン)

੶ሩጚ(経営する人、日本語の「経営者」に対応する中国語は「ඬᇖয়」)

د๱ጚ(試合の参加者) ጓ໳ጚ(事件を起した人)

 য়:ᅀתয়(雄弁家)౏ნয়(冒険家)

(17)

 観察の結果、動作主名詞「㨂য়」は目的役割を表すものが多く、「㨂ጚ」 は主体役割を表す場合が多い傾向が見られた。本質的な相違は前者は恒常 的に「㨂」をする人を表しているが、後者は発話時点で実際に「㨂」をし ている人を表す。それゆえに、後者は以下の下線部の時間表現と共起でき るが、前者にはこれらの時間表現は適用できない。

   ໢ܗܿ(時代の) ໕ጚ/ബೣጚ/჏ᄵጚ/థ႒ጚ/ڈ࢙ጚ        ༆عয়/ခᏁয়/݂ຐয়

   ੜ࿙ܿ(本日の) ཏጚ/د๱ጚ/ቄ໕ጚ/ڵႶጚ/ጓ໳ጚ       ࡽ٩য়/ঝވয়/ࢄಛয়

   ᇜኟࠔܿ(㧝月の) ५ጚ/໘ᇖጚ/ໍٛጚ/ହߺጚ/ఄᄵጚ        ߙಖয়/ྪნয়/ٍ࣎য়

   भ٣ᇜާ໢ৱܿ(長い間の) ໘Ꮠጚ/Ꭾชጚ/௚୐ጚ/ᄪࠥጚ/֦ڕጚ       ड़য়/਷ቼয়/൹జয়

   ᇜፊᇵହܿ(絶え間なく) ፀڕጚ/ڦւጚ/Ꭾཱུጚ/Փ࣭ጚ/Փ಺ጚ        ߤሌয়/ݬ૳য়/ࠀᄵয়

®ǽ஽ᩖɁകॡȟ᪫ɟȹȗɞȰɁͅɁʬʘջ᜽

 2.1では、モノ名詞とデキゴト名詞の違いについて論じたが、全てのモ ノ名詞がまったく時間の概念と無関係という訳ではない。実は「時間」の 概念が隠れているケースもある。袁(2013: 61)で挙げた「ज़׼٠(スケー ト場)」と「໳ࢽო٠(事故現場)」を例にとって、クオリア構造により、再 度説明する。

ຢ፵ႎܿज़׼٠ (先週金曜日のスケート場)

  ຢ፵ႎܿ໳ࢽო٠ (先週金曜日の事故現場)

        ⿍⢚⧂(スケート場)  㬣⹫㻷⧂(事故現場)

 形式役割   場所         場所  目的役割   スケートする

 主体役割      事故が発生する

 目的役割で規定されている「ज़׼٠」は、客にスケートする場所を提供

(18)

するのが目的であり、先週の金曜日も今日も、来週の月曜日も(急に倒産 しない限り)、いつでも同一機能を保っている。一方、主体役割によって 意味が規定されている「໳ࢽო٠」は、もし事故が発生しなければ、そこ は普通の道路であり、建物だったのである。よって、「金曜日」は事故日 であると理解される。この類の名詞の成り立ちは、特定の時間にそれが実 際に発生したことを意味しているため、時間詞との相性が良い。

 場所名詞に限らず、主体役割で規定されるモノ名詞には、時間の概念を 含んでいるものがある。例えば、「ڧ႘(ペット)」などがそれである。飼 い主の寵愛を受けている間だけ成立し、飼育が放棄されて、捨てられ、野 良犬、野良猫になったり、殺処分場に送られたら、ただの「犬」と「猫」

になるのである。強いて言えば、「元ペット」である。

 また、主体役割で規定される一部のモノ名詞は頻度表現を付与すること ができる。例えば、店に来る「૴เ」に対して、昔からの「୔૴ॖ(得意様)」、

しょっちゅう来る「٢૴(常連客)」、めったに来ない「Ⴈ૴(珍客)」など と言うことができる。

ᴰᴫɑȻɔ

®ǽ፱જ

 名詞は「空間性を有し、時間の経過と関係のない概念を表す語」と定義 されているが、本稿は、現代中国語において、一部の名詞(デキゴト名詞、

時間詞、時間順序の意味を内包する名詞、動作主名詞、時間の概念が隠れ ているその他のモノ名詞)に着目し、名詞が有する時間性について網羅的 に考察した。

 一部の名詞が時間性を有していること、それ自体は現代中国語だけの特 異な現象という訳ではない。本稿は現代中国語における名詞の時間性がど のように、文法特徴として現れているかについて考察し、その結果を以下 のように整理した。

 ⑴名詞には「時制(tense)」は付かないが、発話時と同じ時に起こった のか、それともそれより以前に起こったのか、それによって差異が生じる。

つまり、名詞の「アスペクト(aspect)」が存在する。

 ⑵現代中国語においては、デキゴト名詞は、顕著な時間性を有し、時間 性を反映する㧢つの構文上の特徴を持っている。

(19)

 ⑶現在を表す時間詞、時間順序の意味を内包する名詞は「ம」を後接す ることができ、時間の推移を示す。

 ⑷動作主名詞は㧞種類に分類でき、時間の概念と関わりのあるタイプは 時間表現と共起することができる。

 ⑸モノ名詞も全く時間の概念と無縁ではない。時間の概念が隠れている 場合もある。

 ⑹名詞と動詞は、「モノ名詞➡デキゴト名詞➡動名詞➡動詞」と続く「連 続体」である。時間の概念と関わりのある名詞の共通性は、自身が持って いるクオリア構造の中の主体役割が意味の規定に強く関与している、とい うことである。

®ǽ̾ऻɁᝥᭉ

 本稿は日本語で「サ変名詞」と呼ばれる、例えば、「研究」のような二 字漢語(中国語では「動名詞」や「動名兼類詞」と呼ばれる)については、

扱わなかった。「モノ名詞➡デキゴト名詞➡動名詞➡動詞」という連続体 の中で、動詞に近ければ近いほど、時間性が顕著であることが容易に予想 できるからである。今後、これらの動名詞の時間性がどのような文法特徴 を有し、構文に現れてくるかについては、別途に考察することとする。

Վᐎ୫စ

袁暁今 (2012)「人間を表す名詞の日中対照研究−「‒人」、「‒者」、「‒家」−を 例に」大阪大学言語文化研究科修士論文

袁暁今 (2014)「現代中国語三音節名詞の構造と意味」大阪大学言語文化研究科 博士論文

影山太郎 (2011)『日英対照名詞の意味と構文』大修館書店

宮島達夫 (1997)「ヒト名詞の意味とアスペクト・テンス」川端善明・仁田義雄 編『日本語文法:体系と方法』ひつじ書房pp. 157‒171

ࣼ୞(2018)『ოܗऋቮ໳਋ಚۧᆓઈ』ᅪஹڵ֋຺

໅য়ᮀ(2006)『ไፃቪऋቮቮߟᆓઈ』ຟႚሠ༚࣐

኉ ᄅ ੜ(2013)「႘ ᄹ ੌ ࢬ ୲ జ ኷ ऋ ቮ ᆓ ઈ ञ ਷ ᅪ ፩ ܿ ሥ ቂ」『ო ܗ ቮ ᆗ ᅪ』

2013(2) pp. 59‒64

ጀ׶ף(2010)『ოܗऋቮಇᄙቮߟ』ຟႚሠ༚࣐

Givón, Talmy (1984) Syntax: a typological functional introduction, vol. 1. Amsterdam:

(20)

John Benjamins. p.51

J. Pustejovsky (1995) The generative lexicon Cambridge: MIT Press

R. Langacker (1991) “Nouns and Verbs”, Concept, Image, and Symbol. Mouton de Gruyter. pp. 24‒25

(21)

ოܗऋቮಚۧܿ໢ৱᄹ

኉ȁȁȁᄅȁੜ

㏙夂

ȁȁ“ૼৱᄹ” ໸ಚۧܿ࿅ጲ,ߑ “໢ৱᄹ” ዏ໸ވۧܿনׁ࿅ጲ。ܦၻ౦ߙ ოოܗऋቮ፩܃኷Ꮌᇜᄎಚۧ቏მ᎑ডሟ౷݃؜࿷ڋޡܿ໢ৱᄹ。ׁၭႼ࿾ݓ

ྪ࿃மಚۧ፩ቪ໢ৱ࡚೫቏࣋ܿ “໳਋ಚۧ”、“໢ৱۧ”、“೗ࣽ໢ৱགᅗܿಚ

ۧ”、“໚໳ಚۧ”、“ሟࣽ໢ৱ࡚೫ܿඝྊ໦࿒ಚۧ” ጝႎ፯฀ଝ჉ܿ߫ሲ኷ભ ߟຢܿ࿅ጲ,؃ፑڵྈ቏ጝᄎಚۧፇྈᇵ֡ࣽ໢ৱ࡚೫,ਿሓಚۧᏋເܿ႘ᄹ

ੌࢬ፩ܿ᎐࿒ਲ๾િށඝቮሆ࿅ጲጝᇜݞ,ᇓખ໸ངጝᄎಚۧቮሆᇋช “ო໦

ܿߙໍ”,ྈᇵᇋช໢ৱ࡚೫ܿിठ。࣋቙“ಚވஏᅝ࿾”፩୴Ꮵ૦੧ވۧܿ“ಚ ވۧ” ܿ໢ৱᄹܿྪ࿃ਖᏮၓੜॄܿ૵࿏ௐᄵᎢၭ。

参照

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