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ボール投における「わかる」と「できる」との関係 について

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Academic year: 2021

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奈良教育大学学術リポジトリNEAR

ボール投における「わかる」と「できる」との関係 について

著者 岡沢 祥訓, 高田 俊也

雑誌名 奈良教育大学教育工学センター研究報告

巻 13

ページ 75‑82

発行年 1990‑03‑16

その他のタイトル The Relationship Between Metacognitive Ability and Ball Throwing Performance

URL http://hdl.handle.net/10105/4538

(2)

岡沢 祥訓(奈良教育大学体育学教室) 高田 俊也(奈良教育大学大学院)

The Relationship Between Metacognitive Ability and Ball Throwing Performance

Yoshinori OKAZAWA (Department of Physicae Education, Nara University of Education)

Toshiya TAKADA (Graduate student, Master's Degree Program of physical Education, Nara University of Education)

The purpuse of this study was to clarify the relationship among metacogmtive ability, ball throwing performance, motor competence and physical activity attitudes.

The subjects were 216 elementarly school children. The experimenter administered test that consisted of four element ; a) metacognitive abiliy, b) ball throw‑ing per‑

formance, c) motor competence, and d) physical activity attitude.

ANOVA was used for the statistical analysis and the results were as follows ; 1. There was no sigificant difference between high and low metacognitive ability for

children for their performance in ball throwing.

2. High motor competence children were superior to low motor competence children for their performance in ball throwing.

3. Children who have favorable attitudes toward physical activity were superior than children who have an unfavorable attitudes for their performance in ball throwing.

4. There was no significant difference between favorable and unfavorable attitudes toward physical activity children for thir metacognitive ability.

I.研究の目的

体育授業において、説明や話合いの時間の多い認識型の授業をする教師や練習時間を多く取 り認識学習のほとんどない訓練型の授業を行う教師もいる。どちらのタイプの授業が良いのか は一概には言えないが、 「わかる」と「できる」が一致する授業がよりよい授業であると考え られる、すなわち、 「わかって」、 「できる」ようにする授業がよりよい授業であると考えられ る。

多くの教師は、診断的評価や形成的評価、総括的評価をテストやそれに代わる何らかの方法 で行っている。これらの評価を通して、教師は「わかっている」、 「できている」と評価した場 合、次‑のステップ‑と進み、できていなければ再度繰り返してその課題を学習させるという

‑ 75 ‑

(3)

岡沢 祥訓・高田 俊也

方法をとっている。

「わかる」とは、広辞苑31によると「事の筋道がはっきりする、了解される、合点がいく」

ということであり、「分かる」「解る」「判る」という漢字を用いることからも複雑な事象を 諸要素に分け、分析していくという意味内容である。すなわち、ここでいう「わかる」とは意 味・内容の理解で、わけがわかるということである。また、「できる」とは、広辞苑3厄よる と「物事がうまくいく、可能である」という意味内容である。そして、ここでいう「できる」

ということは、手続きの習得でありそのやり方がわかるということである。この「わかる」と

「できる」に関して多くの体育関係雑誌1)4)5)6)が取り上げている。

また運動学のMeinel,K.2)が「対象物が硬いか軟らかいか、重いか軽いか、すべすべしてい るかざらざらしているか、粗野で角ぼっているか丸いかどうか、これらの形容詞の内容を、

『操作(behandlun)』し、『動作(bewegen)』することなしに、つまり多様に『把握(be−

grifen)』することをしないで、語義通りに『理解した(begriffen)』とすれば、われわれは、

それによっていったい何を知ったのだろうか」と述べている。

「わかる」ということは、ただ単に観念の世界で事物、事象をあれこれと解釈することでは なく、実践(対象的活動)と深く結びついているいうことである。

また、体育科教育においては、「できる」ということは、何らかの運動スキルが成就できる ことを意味する。すなわち、課題が課せられ、その課題に対して実行されたパフォーマンス が適切であれば「できる」と判断されるのである。「できる」というパフォーマンスは、「わ かる」ことの根源であり、加えて、「わかる」という認識活動の結果であり、その結果を実 証することが可能なものであ・る。従って、体育科教育において、「わかる」と「できる」は

「運動スキル(技術)の科学的認識の獲得」と「スキルの獲得」という関係にあると考えら れる。

「できる」ということは、課題が子どもに把捉されなければならない。すなわち、課題の目 的を子どもに正確につかませることが必要となる。教師は子どもに課題を提示する。その提示 は言語的な説明や演示を通して行われ、子どもは、聴覚的,視覚的にその提示を受容する。そ の受容されたものが課題把握の情報となる。しかし、全てが情報となりうるかといえばそうで はない。それらが意味のあるものに統合されて課題を正確に把握するには、一般的に低年齢の 子どもでは困難である。低年齢の子どもは「できない」のではなく「わからない」のである。

従って、低年齢から高年齢に移るにつれて、子どもは「できる」ことだけに満足せず、そのこ とを「わかろう」とする。しかし、その過程でつまづきが起こり、わからない、きらいな教科 にしてしまうのである。そこで、教師はその「わかろう」とする時に適切なアドバイスを行わ なければならないのである。

しかし、教師にとってはその時期が漠然としていて具体的ではない。また、「わかる」と

「できる」がどの段階で一致するかということもさだかでない。そこで、その一致する時期を 把握することは、授業を行っていく上で非常に重要なことだと考えられる。

そこで本研究では、成果が測り易く、科学的な認識が明確なソフトボール投げを用いて、

「わかる」と「できる」の関係がどの発達段階で明確にされるか明らかにしようとした。また、

「わかる」ということ、すなわち、認識的な側面をどの発達段階で強調することが有効である

ー 76 一

(4)

か、さらに「わかる」や「できる」というこのが愛好度や自己の有能感とどのような関係にあ るかを検討した。

Ⅱ.研究の方法

1.対 象

王寺南小学校、1年生36人(男子22人、女子14人)、2年生40人(男子16人、女子24人)、

3年生34人(男子16人、女子18人)、4年生37人(男子19人、女子18人)、5年生31人(男 子16人、女子15人)、6年生38人(男子17人、女子21人)、計216人

2.期 日

ソフトボール投げの測定に関しては、平成元年10月17日、19日に実施した。

認識テストに関しては、測定後から11月上旬までに各クラスの担任教諭を通して一斉に実 施された。

3.調査方法

1)アンケート用紙の作成及び解答

小学校4年生の男子、女子、各1名、男子大学生1名の計3名のそれぞれに投射角度を 約45度、それより高い角度、それより低い角度という3条件でソフトボールを投げてもら いそれを、ビデオ撮影した。撮影後、ビデオプリンターでプリントアウトしたものをトレー スし連続形態図で3つのパターンに示し、最も遠くに飛んだのはどれかを選択させた。得 点は約45度で投げたものを選択した場合は1点を与え、他のものを選択した場合は0点と

した。3人分の評価を行ったので得点の範囲は0点から3点であった。

また、その質問用紙に体育や運動に対する愛好度・有能感についての項目を設定し、3 件法で回答を求めた。また、ソフトボールに対する愛好度・有能感に対する質問の中の

「ソフトボールはすきですか。」、「ソフトボールはとくいですか。」に関しては、3件法 の回答に「やったことがないのでわからない。」を加えて調査を行った。(付表1)

2)ソフトボール投げの測定

運動能力テストのソフトボール投げの方法にしたがって3回連続で投げ、計測した。記 録は3回の中で一番遠く飛んだものを記録として残した。

4.結果の処理

京都大学大型電算機センタpのSPSS統計プログラムパッケージを利用して処理を行っ た。

また、ソフトボールに対する愛好度・有能感に対する質問の中の「ソフトボールはすきで すか。」、「ソフトボールはとくいですか。」に関して、「やったことがないのでわからない」

と回答した場合、その児童についてはその処理の対象から削除した。

ー 77 −

(5)

岡沢 祥訓・高田 俊也

Ⅷ.結果と考察

1.認識テストの結果 表1 認識テストの結果

学 年

テ ス ト結 果 1  年 2  年 3  年 4  年 5  年 6  年 全   体

得 点 0 点 5 5 . 6 %   2 0人 3 5 . 0 %   14 人 3 8 . 2 % 13 人 0 . 0 %   0 人 12 . 9 %   4 人 1 8 . 4 %   7人 26 . 9 %   58 人 得 点 1 点 1 3 . 9 %   5 人 27 . 5 % 1 1人 2 3 . 5 %   8 人 13 . 5 %   5人 3 8 . 7 % 1 2人 1 3 . 2 %   5 人 2 1 . 3 %   4 6 人 特 点 2 点 1 6 . 7 %   6 人 27 . 5 % 1 1人 3 5 . 3 % 1 2人 6 4 . 9 %   2 4 人 3 5 , 5 % 1 1 人 3 9 . 5 % 1 5 人 3 6 . 6 %   7 9 人 線 点 3 点 13 . 9 %   5 人 10 . 0 %   4 人 2 . 9 %   1人 2 1 . 6 %   8 人 12 . 9 %   4 人 28 . 9 % 1ユ人 15 . 3 9品   33 人

表1は認識テストの結果の発達傾向を示したものである。

表1に示されているように発達段階があがるにしたがって認識テストの結果が良くなる傾 向がみられた。特に4年生頃がどうすれば遠くに投げられるかを理解できるようになる時期 のようである。

2.認識テストとソフトボール投げの関係について

表2 認識テストの結果と学年ごとのボール投げの結果との関係

得 点 0 点 得 点 1 点 得 点 2 点 得点 3 息 一 要 因 分 散 分 析 F  億 重 臣 (対 象 人 数 1

ポ ール

1 年 生 (20 ,5 ,6 .5 ) 12 .2ユ(3 .27) 11.09 (0 .37 ) 12.4 2(4.16) 13 .30 (4 .朗 ) 0 .38 2 年 生 (14 ,1 1.1 4 ) 12 .粛 (3 .54 ) 13.04 (4 .脇 ) 12 .1 1(3 .24) 11 .44(0 .個 ) 0 .31

投 げ の

  集

.3 年 生 (13 ,8 ,12 1) 15 .13 (5 .10 ) 11.34 (0 .49) 13 .39 (4,551 11 .37(0 .00) 1 .42 4 年 生 ( 0, 5,24 8) 0 .卸 (0 .∞ ) 18 .1 2(6 .16) 16 .11 (5.35). 14 .3 6(5 .23) 0 .21 5 年 生 (4 ,12 ,11 4) 12 .誹 (0 湖 ) 15.88 (5 .討) 15 .4 1(5 .67) 15 .郎 (4 .83) 0 . 6 年 生 く7 ,5 ,15 1 1) 13 .48 (2.派 ) 12.払 ( .励) 13 .25 は .01) 16 .72くる.74) 1 .15

  体 (朗 ,45 ,79 ,㍊ ) 13 .20 (3 .78 ) 13.50 (4 .30) 14 .22 (4 .80) 14 .個 (6 .18) 1 .00

多重比較(DUNCAN)

注)*Pく0.05.綿Pく0.01,*象*Pく0.001

()内は、椒準備差を示す

表2は学年別の認識テストとソフトボール投げの結果を示したものである。この表に示さ れているように、全学年を通して認識テストの結果とソフトボール投げの結果との問には有 意な関係をみいだすことができなかった。しかし、6年生の3点満点のものは、0点から2 点のものに比べてソフトボールを遠くへ投げている傾向がみられている。また、1年生から 6年生までの全体を通してみた場合、認識テストの得点が高くなるほどソフトボール投げの 結果が良くなる傾向がみられた。この結果から、認知とパフォーマンスの関係は少なからず あると考えられる。しかし、一要因分散分析の結果においては、有意差が認められなかった0 認識テストとソフトボール投げの問に有意な関係がみられなかったことに関しての受け止め 方について以下の2つの考え方があると思われる。

1つは、ソフトボール投げというような運動感覚系を中心とするような課題においては

「ゎかる」と「できる」が一致しにくいと考えられる。すなわちダンスや体操のような、

運動の系列の記憶を再生するようなパフォーマンスや球技などの作戦の場合は「わかる」

ー 78 −

(6)

と「できる」の関係は比較的強い可能性がある。しかし、ボールを投げるというような運 動感覚や筋力が中心となるような課題においては、わかってもできない、わからなくても ある程度のパフォーマンスは得ることができるという問題があるのではないかと考えられ る。

もう1つの可能性としては、認識テストの問題が考えられる。すなわち、本研究で用いた 認識テストは、ボールを投げる角度に関するものであった。この投射角度で本当にソフト ボール投げの「わかる」を測定できるのかという問題である。このことに関しては、表1の 認識テストの結果に示されているように高学年はど得点が高くなっていることや、表2に示 されているように1年生から6年生までを全体としてみた場合においては、有意ではないが 一応、認識テストの得点が高い児童の方がソフトボールをより遠くへ投げている傾向がみら れたことから一応この認識テストでもソフトボール投げの認識部分を測定することが可能で あると考えられる。しかし、パフォーマンスに直接影響する要素であるかどうかは今後検討 を加える必要があると思われる。すなわち、ソフトボールをより遠くに投げさせるためには、

何を「わかる」ようにしなければならないかを深く追求する必要があると考えられる。

3.有能感及び愛好度とソフトボール投げとの関係について 表3 有能感に関する質問とボール投げの結果の関係

得   意 ふつ う 不得意 一要因分散分析

F  個 痛 lヨ   名     ( 対義人数)

ガール 82 ソフ トボールが得意r28, 107, 45) 18 . : 姐( 7. 11) 14. 09 ( 4, 421 12 . 43 ( 3 . 08 ) 6 、 22 * ■ 投げの q4 ポール遊びが得意 ( 72, 113, 31) 工 5 . 05( 5. 78 ) 13 . 64( 4. 05) 11 . 94 ( 2 . 23 ) 5 . 39 糾 結   集 qG 通勤が得意       ( 74, 113, 26) 15 . 05( 5 . 85 ) 13. 44( 3. 83) 12 . m ( 2. 65 ) 4 . 71 糾

多生比載(DUNCAN)

不祥鳶<ふつう<得意*

不得意<得意暮,ふつう<得意書 不得意<得意書.ふつう<得意*

注)*Pく0.05,蜘Pく0.01,別けPく0.恥1

()内は、嶺鴇偏差を示す

表3はソフトボール、ボール遊び、運動に対する有能感とソフトボール投げのパフォーマ ンスとの関係を示したものである。

表3に示されているように一要因分散分析の結果[ソフトボールが得意、(F=6.22、df=

(2,179)、p<0.01)、ボール遊びが得意、(F=5.39、df=(2,215)、p<0.01)、運動 が得意、(F=4.7、df=(2,2j2)、p<0.01)]全ての項目において有意差が認められた。

多重比較の結果、ソフトボールが得意という項目においては5%水準で得意、普通、不得意 の全ての群間において有意差が認められ、有能感が高いはでソフトボールを遠くに投げる傾 向が認められた。ボール遊びが得意、運動が得意においては、得意は普通及び不得意よりも

5%水準で有意にソフトボールを遠くに投げる傾向が認められた。

このようにソフトボール投げのパフォーマンスの高い児童は低い児童よりも有能感が強い ことを示しており、有能感を高めるためには、より高いパフォーマンスを達成させる必要の あることが示された。

79 −

(7)

岡沢 祥訓・高田 俊也

表4 愛好度に関する質問とポール投げの結果の関係

好  き ふつ う 銀  い 一要 因分散分析

P  億 項  目  名   ( 対象人数 )

ポール ql ソフ トボールが好 き(8 1, 89 , 10 ) 14 .20 ( 4 . 6 2) 13 . 茄 ( 4 . 97) 14 . 24 ( 5 . 08) 0 . 12 投 げの 03 オト ル遊びが好 き (154 , 50 ,11) 14 .34 ( 5 . 04 ) 12 . 81 ( 3 . 1g) 12 . 14 ( 2 . 85) 2 . 83 結  果 範 運動が好 き    ( 153,48 , 15) 14 . 46 ( 5 . 11) 12 . 47 ( 2 . 72) 12 . 22 ( 2 . 26) 4 . 的 *

多重比較(DUNCAⅣ)

注1)*Pく045,象*Pく0.01,***Pく0.001

()内は、鶴埠偏差を示す 注2)一要因分散分析に有意な差が認めら

れたが多重比較の鰯黒には嘉が払め られなかった.

表4は愛好度とソフトボール投げの結果を示したものである。

表4に示されているようにソフトボールが好き、ボール遊びが好きには、有意差が認めら れなかった。運動が好きにおいて一要因分散分析の結果[F=4.60、df=(2,215)、p<

0.01]有意差が認められた。

このように有能感はどダイレクトではないが愛好度とパフォーマンスの関係があるこのが 明かになった。このことは、ソフトボール投げにおいてより高いパフォーマンスを示すこと が運動を好むことにつながる可能性があることを示しており、やはりここでも、より高いパ

フォーマンスを達成させることの必要性が示された。

4.有能感及び愛好度と認識テストとの関係について 表5 有能感に関する質問と認識テストの結果の関係

得   意 ふつ う 不得意 一要 因分散分析

F  旭 痛 【 ∃   名     ( 対象 人数 )

認   知 q2 ソフ トボール が得意 ( 塊, 107 , 4 5) 1. 38 (. 狙 ) rl、 4 1( 1 . 071 1. 33 ( 1. 0 1) 0 . 04 テス ト 糾 ポール遊びが得意 ( 7 2, 113 , 3 1) 1. 42( 1. 0 6) 1. 43 ( 1 . の 〉 1. 28 ( 1. 0g 0 . 35 結   果 師 道鋤 が得意       ( 74 , 113 , 26) 1. 41( 0 . 9 9) 1. 4 1( 1. 鎚) 1. 42 ( 1. 鵬 ) 0 . 的

表6 愛好度に関する質問と認識テストの結果の関係

多毛比較(DUNCAN)

注)*Pく0.05,鵬Pく0.01,象*tPく0.∞l

()内は、嶺準備垂を示す

好  き ふ つ う 錬  い 一 要 因 分 散 分 析 F  億 痛 【∃  名   (対 亀 人 数 )

払  知 Ql ソフ トボ ー ル が 好 き( 81,組 ,10) 1.鳴 く1 .16) 1.37 (1 .00) 1 .30 (1 .07) 0 .12 テ ス ト Q3 ポ ー ル 遊 び が 好 き (154 ,訓 ,1 1) 1.42 (1 .02) 1.32 (1 .∽ ) 1 .72 (1 .の ) 0 .70 臆  泉 05 通 勤 が 好 き    (153 ,鵜 ,15) 1.42 (1 .0 1) 1.27 (1 .11) 1 .67 (1 ,18) 0 .88

多重比較(DUNCAN)

注)*Pく0.05,**Pく0.01,椒*Pく0.的l

()内は、嶺準縞差を示す

表5は有能感と認識テストとの関係を、表6は愛好度と認識テストの結果との関係を示し たものである。

これらの表に示されているように、全ての項目において有意差は認められなかった。

このことは「わかる」ことと有能感、愛好度の間にはあまり関係がないことを示していると 考えられる。以上の結果を総合して考えると、有能感や愛好度を高めるためには実際のパフォー マンスを高めること、すなわち、「わかる」だけでは駄目で、やはり「できる」ことが必要で

ー 80 −

(8)

あると考えられる。

しかし、ここでも認識テストの問題がないとはいえないので、一概に「わかる」ことは有能 感、愛好度と関係がないと結論することはできない。

Ⅳ.まとめ

本研究においては、ソフトボール投げにおける「わかる」と「できる」との関係がどのよう になっているのか。また、「わかること」、「できること」が有能感、愛好度とどのような関係 になっているのかという点に検討を加えた。その結果、以下のようなことが明かになった。

1)ソフトボール投げにおける認識、すなわちどのようにすれば遠くに投げることができる のか、ということが「わかる」のは一般的には4年生頃からであると考えられる。

2)1年生から6年生まで全ての学年において「わかる」と「できる」の間に有意な関係は みられなかった。

3)ソフトボール投げのパフォーマンスが高いものはど有能感、愛好度が高いという結果が得 られた。このことから有能感、愛好度を高めるためにはより高いパフォーマンスを得る必 要があることが示された。

4)認識テストと有能感、愛好度との間には有意な関係を兄いだすことはできなかった。

このことは、認識、すなわち「わかっても」有能感や愛好度は高まらないことを意味してい る。しかし、本研究で実施した認識テストは小学生がソフトボールを遠くに投げるための認識 の本質になっているのかどうかという点については、今後の検討を必要とするところである。

すなわち、何をわからせなければならないのかを検討し、わからせなければならない要素につ いて再度検討する必要があると思われる。

≪文 献≫

1)長谷川 裕、佐藤裕、1981、「『できる』ことと『わかる』こととの間」 体育科教育、

第29巻、第9号、pp.8〜11、大修館書店

2)Meinel,K.著、萩原 仁、綿引勝美 訳、1980、「動作学、上巻」、新体育社 3)新村 出 編、1980、「広辞苑」、岩波書店

4)西野秀夫、1981、「中学生の『わかる』ことと『できる』こと」、体育科教育、第29巻 第9号、pp.43〜45、大修館書店

5)高橋健夫、大貫耕一、1989、「『わかる』と『できる』の統一をめざして」、体育科教育、

第37巻、第4号、pp.68〜71、大修館書店

6)竹之下休蔵、1981、「体育になぜ理論学習が必要か」、体育科教育、第29巻、第9号 pp.2〜4、大修館書店

81一

(9)

岡沢 祥訓・高田 俊也

≪付 記≫

本研究を行うにあたり協力いただいた、王寺南小学校の中山昭雄学校長をはじめ教職員の皆 様方、ソフトボール投げに協力してくださった児童の皆さんに厚く感謝致します。

また、測定に際しましては、本学の坂本昇三氏に協力を得た。

(付表1) ポ ー ル 遊 び に か ん す る も ょ う さあモ

hLヽ      一

年   釦  男 ・女  名 前

I.花子さんが、ソ フト ポー・ルを3回投げたフ ォーームを論いたものです。

.′んとh

1番遠く に飛んだのはどれですか。.選んで()の中に0をつけてください。

()       ()       ()

圏匝画離画画

たちサ       0い−

Il.太郎く んが、ソ フト ボールを3回投げたフ ォ ームを書いたものです。

l′しとf

1番遠くに飛んだのはどれですか。選んで()の中にOをつけてください。

()      ()      ()

圃囲圏画]

Cへ1

111.二郎くんが、ソフトボールを3回投げたフォーームを容いたものです。

けtltllヽ         tナ

1番遠くに飛んだのはどれですか。遠んで()の中にOをつけてください。

()       ()       ()

画[画転画

Ⅳ.ポール滅びについての義尚が7つiいてあります。昌等の甘えにあてはまるものにO

くだ

をつけて下さい。

(丑ソフトボールはすきですか。

(あソフトボールはと くいですか。

(勤ポールあそぴはすきですか。

⑥ポールあそぴはと くいですか。

⑤うんどうはすきですか。

(むうんどうはと くいですか。

¢)し上 うわんやさゆ うチームに はいっていますか。

やったことがない ナさ       ふつう       きらい     のでわからない

とくい       ふっ,      とくいでない    のでわからない

すさ       ふつう      きらい

すさ       ふつう      きらい

とくい      ふつう       とくいでない

− 82 −

参照

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