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大学院生産科学研究科物質科学専攻物性科学講座

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Academic year: 2021

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全文

(1)

P-37 アワビ等の魚介類養殖用餌料の開発

古川 睦久

a) *

、小椎尾 謙

b)

、川島 正寛

a)

a)

大学院生産科学研究科物質科学専攻物性科学講座

b)

大学院生産科学研究科物質工学専攻

*TEL: 095-819-2650, FAX: 095-819-2651 e-mail: furukawa@ nagasaki-u.ac.jp

1.研究の背景

水産動物、いわゆる魚介類は、日本国において、現在、食用の動物性蛋白質の約38%を占めている。ところ が、昨今、その収穫量は落ち込む一方であり、その種苗の生産、すなわち高い種苗効率を得る魚介類の養殖、

なかんずく魚介類貝類の種苗の養殖の重要性が高まっている。

例えばアワビ、ウニ、サザエ等の種苗の養殖用餌としては、例えば培養されたコンブの葉状部を用いることをは じめとして、種々の材料、製造方法の提案がなされている。しかし、例えばアワビの稚貝の養殖では卵から稚貝 に孵すのは、例えば100%に近い高い効率を示すが、この稚貝から放流種苗を得るに至るまでに成長させるこ とができる収率は、5%程度という低い値を示し、また、その成長速度は低く、さらに成長のばらつきが大きいとい う問題がある。

本研究では、上述したアワビ、ウニ、サザエ等の稚貝のいわゆる種苗を育成する養殖用餌料として良好に安定 して成長させることを目的とした。

2.アワビ等の魚介類養殖用餌料の製造

乾燥魚肉タンパク質ミクロカプセルの製造:カプセル壁材となる生分解性ポリウレタンの原料であるポリオール、

ジイソシアネート、低分子多価アルコールを所定量配合した希釈溶液に、微粉末状乾燥魚肉タンパク質を投入 し、攪拌を続けながら溶媒を除去し、乾燥魚肉タンパク質を内包するミクロカプセルカプセルを得た。このとき、

必要であれば芯材にビタミン剤等の薬を添加することができる。

乾燥魚肉タンパク質ミクロカプセルを埋包した餌料の調製:塩蔵ワカメを用いて既述の方法で 100~200um のハ イブリッドゲルカプセルを埋包した餌料を調製した。このとき、ハイブリッドゲルミクロカプセルの添加量を 3%,7%

と変化させた。また、ハイブリッドゲルを添加しないものを対照として用いた。

3.乾燥魚肉タンパク質ミクロカプセルを埋包した餌料のアワビ稚貝への及ぼす影響

開発した餌料で 11 月から 12 月の 1 ヶ月間飼育したアワビの全重量は増重が認められたが、対照で飼育した アワビには増重は認められなかった。また、開発した餌料で飼育したアワビの殻長は増大し、対照で飼育したア ワビのそれよりその増大効果は優れていた。さらに、ハイブリッドゲル添加による日間給餌率および生残率の低 下、および乾燥魚肉タンパク質ミクロカプセルを取り込ませることによるアワビ稚貝の成分変化は認められなかっ た。以上の結果より,乾燥魚肉タンパク質ミクロカプセルを埋包した餌料はアワビの成長を妨げるどころか,増重 および殻の成長に寄与することが明らかになった。

文献

(1) 特願 2005-297874

本研究は、

野崎征宣、市川 寿(水産学部)、大迫一史(県総水試;現東京海洋大.)との農水省応募型プロ

ジェクト共同研究でなされた。

(2)

(A) 図1

乾燥魚肉タンパク質ミ クロカプセル

(A)ミクロカプセル(着色物)) (B) 粒度分布

(B)

クロアワビが漁獲されるまで

人工授精

天然微細藻類 殻長3~4mm

100%

従来からの人工餌料

・必須栄養素が未解明

・水溶性栄養成分が溶出 殻長15~30mm

放 流 10~40%

殻長1,000mm以上 漁 獲 1~4%

本研究のおぼす経済効果--- クロアワビのみで試算すると

大量壊死 水溶性栄養成分 の不足

もし,本研究の人工餌料が開発されれば・・・

仮に,殻長3~4mm→15~30mmまでの育成で,

歩留まりが現在の10~40%が,2倍の20~80%

に向上すれば・・・

現在,全国での種苗放流されているクロアワビは 年間730万個,漁獲個体数は73万個。

よって,1,460万個放流,146万個漁獲される。

現在アワビは8000円/kg,200g/個。

よって,年間12億円程度の水揚げの増大が見込 める。

クロアワビが漁獲されるまで

人工授精

天然微細藻類 殻長3~4mm

100%

従来からの人工餌料

・必須栄養素が未解明

・水溶性栄養成分が溶出 殻長15~30mm

放 流 10~40%

殻長1,000mm以上 漁 獲 1~4%

本研究のおぼす経済効果--- クロアワビのみで試算すると

大量壊死 水溶性栄養成分 の不足

もし,本研究の人工餌料が開発されれば・・・

仮に,殻長3~4mm→15~30mmまでの育成で,

歩留まりが現在の10~40%が,2倍の20~80%

に向上すれば・・・

現在,全国での種苗放流されているクロアワビは 年間730万個,漁獲個体数は73万個。

よって,1,460万個放流,146万個漁獲される。

現在アワビは8000円/kg,200g/個。

よって,年間12億円程度の水揚げの増大が見込 める。

図2 乾燥魚肉タンパク質ミクロカプセルを埋包した 餌料のアワビ稚貝への及ぼす影響

(A)全重量 (B) 殻長

(A)

(B)

応用展開では

力学物性 生分解挙動

外部刺激応答性(pH、電場応答)

マイクロカプセル・フィルム化条件

魚肉蛋白質

(未利用動物筋肉

非食用動物筋肉 筋蛋白系廃棄食品)

筋肉蛋白質のゲル化、

物性変換法の確立応用

筋肉蛋白質と合成高分子との 生分解性ハイブリッドゲルの

開発と応用

ゲル化・物性変換 合成高分子とのハイブリッド化

種特性 合成ポリマーの種類

アクチュエーター、医用・農業用材料、日用品への応用 アクチュエーター、医用・農業用材料、日用品への応用

資源保護 環境改善 水産・畜産業の

経営改善 期待される

社会的役割り

動物性蛋白質を利用した機能性高分子ゲルの開発

架橋点濃度 鎖間相互作用 種特性 架橋点濃度

添加剤

高機能性 生体親和性 生分解性

新 素 材 力学物性 生分解挙動

外部刺激応答性(pH、電場応答)

マイクロカプセル・フィルム化条件

魚肉蛋白質

(未利用動物筋肉

非食用動物筋肉 筋蛋白系廃棄食品)

魚肉蛋白質

(未利用動物筋肉

非食用動物筋肉 筋蛋白系廃棄食品)

筋肉蛋白質のゲル化、

物性変換法の確立応用

筋肉蛋白質と合成高分子との 生分解性ハイブリッドゲルの

開発と応用 筋肉蛋白質のゲル化、

物性変換法の確立応用

筋肉蛋白質と合成高分子との 生分解性ハイブリッドゲルの

開発と応用 ゲル化・物性変換

ゲル化・物性変換 合成高分子とのハイブリッド化 合成高分子とのハイブリッド化

種特性 合成ポリマーの種類

アクチュエーター、医用・農業用材料、日用品への応用 アクチュエーター、医用・農業用材料、日用品への応用 アクチュエーター、医用・農業用材料、日用品への応用 アクチュエーター、医用・農業用材料、日用品への応用

資源保護 環境改善 水産・畜産業の

経営改善 期待される

社会的役割り 資源保護

環境改善 水産・畜産業の

経営改善 期待される

社会的役割り 高機能性

生体親和性 生分解性 新 素 材

動物性蛋白質を利用した機能性高分子ゲルの開発

架橋点濃度 鎖間相互作用 種特性 架橋点濃度

添加剤

高機能性

生体親和性

生分解性

高機能性

生体親和性

生分解性

新 素 材

参照

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