52 浜田圭之助,森下浩史
Ⅱ
C2H5‑X‑H(X=O,S) の Raman, IR および NMR
Ⅱ The Raman, IR and NMR of C2H5‑X‑H (X=0,S)
Abstract
One would expect ethanol to belong to point group Cs, if the molecule(C2H5‑X‑H) has the highest symmetry. The number, species and activity of the fundamentals of
C2H5‑X‑H on the assumption of the Cs structure is 13A′(R,p; IR) + 8A″(R; IR).
However the obtained spectra of C2H5‑X‑H can never be explained on the basis of Cs selection rules, but can be assigned on the basis of the C3v symmetry, in which CH2 group rotates freely with respect to the three H atoms of CH3 group. The irreduci‑
ble representations of C3v symmetry for CH3‑Y‑X‑H(Y=CH2) is 5A1(R, p; IR)+
5E(R; IR). In addition to these, a few fundamentals should appear due to CH2 group. The non‑rigid structure with rotating CH2 group is in good accordance with that derived from the NMR spectrum.
Ⅱ‑1序論
メタノール(CH3OH),メタンチオール(CH3SH)およびメタンセレノール(CH3SeH)の振動 スペクトルについては,可成りの研究が為されているが! 14¥ C2H5‑X‑Hタイプ分子につい ての研究は少ない。そしていずれの文献もCsHe‑Ⅹ‑HはCs構造をもつとしている1,16)。しか
しながら,著者の測定したC2Hs‑X‑HのスペクトルはC∫選択則により説明するには,余り にも簡単すぎるように思えた。そこでC2H5‑X‑Hの構造を決定するために,その振動スペク
トルを構造関連のC2H5‑X(X‑‑ロゲン),およびCH3‑X‑H(X‑O, S)の振動スペクトルとの 比較において研究した。
Ⅱ‑2実験
試料はすべて市販品を購入して,蒸留により精製した。ただしCH3SeHは文献に従って合成 した16)。測定装置はI12に同じ。
Ⅱ‑3‑結果および考察
Ⅱ1‑1振動スペクトル
CH3IがC3V構造を持つことは論を侯たないところである。事実その振動スペクトル(Fig.n
‑1, II‑2)はC3V選択別によって完全に帰属された(TableE‑l, H‑2)0 CH3‑X‑Hの構造に ついてはCsであると報告されているが,測定された振動スペクトルは,バンド数,ラマンの polarization state,赤外バンドの包路線などすべてC3v構造に対して理論的に予想される
ところと完全に一致している(Table 1‑1,H‑2)<本論文Iに示したようにC2H5‑Xについて は,そのスペクトルはCH3‑Ⅹのものと酷似しておりCH5を一つの回転体と考えた構造(〜
Csv)を考えることにより説明できたC2H5‑X‑Hの振動スペクトルを,上記のCH3I, CH3OH, C2H5Iのスペクトルと対比してFig.I‑1に示した。一見して,互いに非常に良く似ているこ
C2H5 X(X=Cl, Br, I) 5J a C2H5‑X‑H(X O S) )Raman IRf )O jC NMR 53
3500 3000 2500 2000 1 500 1000 500
3500 3000 2500 2000 l 500 lOOO 500
cm l
‑I Cm
Flg. Il‑1 Raman and infrared spectra of CH ‑1 CH
3‑ 3‑0‑H. CH3‑CH2 ‑ ‑ H and CH ‑CH ‑I
3 2
54 浜田圭之助,森下浩吏
3500 3000 2500 2000 1500 1000 500 cm一1
占−。う告
IR gas
150mmH
KRS−5
A
J o 『 A
,
Raman
quid −78℃
千 o o
v、㌧嫡』鱒qr卿噛戸
,のA qレ・一P■ 飼 } , 一駒 ㌔こレヘー一9 颪 ♂ 、 騨 の
寓中∫Q
IR gas
400mmHg
KRS−5
9 7 一一,ノ
弘 、 、 ■ 、r』gJレ
ρ ダ
4 Raman
as
00mmHg
ヤ o
、、勉 噸o qp嗣■ ノーo P■D P
=中f?f。
IR gas
50mmHg RS−5
墜 亀07 、
嚇 ■D σ 凸こ ρ も ●じ ロプ 、.
ρ σ 一 への
Raman
quid or+
ρ〇 一 9 ,
● 働 09 ● qD
一 P 一 一
南f?。う5
IR gas
0mmHg
RS−5
7● 一 騨
A
」 願 o 一♂
8 1
Raman
iquid
十 〇
,7矯 ψ 噛 飯 ■9
o rD 嘲D ■D ■D o . ■9 ■ゆ , も り,
A 声 の 一
3500 3000 2500 2000 1500 1000 500 cm一1
Fig.II−2 Ramanandinfraredspectra・fCH3Br,CH3SH,C2H5BrandC H SH 25
Table I!: ‑1 Symmetry species, selection rules and frequency assignments of vibrations of
CH31, CH30H, C2H50H and C2H51 X = CH2 C3v
A1
E
Form of Vibration
v s O‑H v s CH
8sCH3
p a s C (X) ‑O‑H (1)
psC(X)‑O‑H(1) vasCH3 8asCH3 8C‑X‑O(1)
P r CH 3 P r O‑H
Torsion
2 x 8. CH3
VCH 2
8CH2 p,CH2
P‑R separation
CH3‑I
Raman
nil ( p)2947vs ( p) 1237s
nil (p) 522vs
(d)3040w
(d) 1 425w nil
(d) 882w
nil
nil ( p)2820w
nil nil nil
IR
nil ( Il )2978vs ( Il )1253vs
nil
( ) 535m ( )3075w (1)1477m
nil (i) 886s
nil
nil ( il )2845m
nil nil nil
21
CH3‑0‑H Raman
( p)3330m ( p)2940vs (p) 1450m nil ( p) 1033vs
(d)2993m (d) 1475w nil ( ? )1114vw ( ? )1158vw
nil ( p) 2836vs
nil nil nil
IR
#1)
( Il )3710m ( Il )2940Vs
( )1452m
nil ( Il )1034vs
(i)2993m
( i ) 1480w nil ( ? )1105vw ( i) 1347m
nil ( Il )2852s
nil nil nil
40
CH3‑X‑O‑H Raman
( p)3310m ( p)2928vs
‑1380w
( p) 1100vs (p) 883vs
(d)2975m
(d) 1457s
( ? ) 1278m ( ? )1115wsh
(p) 453m
( p) 2880s
# 3)
( ? )1480w ( ? )1055s
IR
#*)
( Il )3700m ( 11 )2908vs ( Il )1394s ( ? )1100 sh ( Il ) 88lm
( ? )2990Vs ( ) 1450m ( ? ) 800w
#')
( [1 )1242m
#2)
( I )1067vs
( 11 ) 420w
‑2880
# 3)
‑1480w
( ? )1029m
24
CH3‑X‑I Raman
nil ( p)2967s ( p) 1202s ( p) I 055m
(p) 500vs
(d)3018w (d) 1440m (d) 750w (d) 980w
nil
(p) 263vs (p)2862m (p)2920s (p) 1380w (p) 950m
IR
nil ( Il )2995s ( ? )1215vs ( ? )1024vw ( I ) 51ls
( I ) 3036w ( l) 1450s
(i) 743m
( ? ) 990vw nil
( ? ) 255w ( I )2887s
( Il )2937s ( ? ) 1377w ( I ) 956s
15
#1)
#2)
#3)
(?)
The very considerable difference between the frequency of Raman and of infrared is due to the difference between hydrogen bonding in liquid state and that in gaseous one.
This band should be (1) type band. A clear account is not given of this violation of selection rules.
This band seems to be overlapped with v*CH3 band.
means that polarization state or band contour is ambiguous.
O
><I
ll
O
r f
(.
a
><:
::l
><
l
O
(1)
cl
u +,
¥y"
;.
: : l
::
Table ll‑2 Symmetry species, selection rules and frequency assignments of vibrations of
CH3‑Br, CH3‑S‑H, CH3‑CH2‑S‑H and CH3 CH Br Y = CH2
C3 v
A1
E
Form of Vibration
v s CH 3 8v s S‑H
8sCH3
v a s C‑X‑S (Br) v s C‑X‑S (Br)
va sCH3 8asCH3 8C‑X‑S(Br) PrCH3
P r S‑H
Torsion
2 x 8 . .CH3
vCH2 8CHa p*CH2*1)
P‑R separation
CH3‑Br Raman
( p)2959vs nil (p) 1 298m
nil
(p) 596vs
(d)3050m (d)1417m
nil
(d) 958w
nil
( p)2840m
nil nil nil
IR
( ti )2983vs nil ( Il )1309vs
nil ( Il ) 61lvs
( JL)3075m ( JL) 1433s
nil (JL) 958s
nil
( Il )2856m
nil nil nil
26
CH3‑S‑H Raman
(p)2953vs (p)2605vs
( p) 1 338m nil
(p) 712vs
(d) 3020s (d) 1456w
nil
(d)1056m (p) 812vs**)
( p)2870vs
nil nil
ni 1
IR
( Il )2956vs ( ? )2606s ( I )1333vs
nil
( ) 712s
( JL)3028s (1) 1452s nil
(i)1058vs ( ? ) 802w
( I )2880s
nil nil nil
30
CH3‑Y‑S‑H Raman
(p) 2930vs (p)2572vs
( p) 1 268m ( p) 1090m (p) 657vs
(d)2960m (d)1455m
(p) 1045m* * )
(p) 865m**) (p) 732m**)
(p) 330VS
( p)2730m
( p)2870s ( ? )1390w ( ? ) 970m
IR
‑2930vs
( Il )2593m ( Ii ) 1278vs ( Il )1102m ( Il ) 666m
‑2960Vs
( i ) 1458m
( ? ) 873w ( ? ) 737w
?.
( ? )2750w
( Il )2892s ( ? )1394m ( 11 ) 97lm
16
CH 3‑Y‑Br
Raman
(p)2973vs
nil
(p)1254s (p) 1064s (p) 562vs
(d)3025m
(d) 1 445m (d) 1023vw (d) 775vw
nil
(p) 292vs
( p)2869s
( p) 2927vs ( p) 1379w
(p) 96lm
IR
( Il )3002vs
*il ( [1 )1254vs ( Il )1060vw ( l] ) 576vs
(1)3035m
(JL) 1453s ( ? ) 1015vw
(1) 77lw
nil
(?) 284w
( Il )2888s
( Il )2944s ( Il )1386w ( il ) 965vs
15
*1)
(?)
see the foot note*1) in the text.
means that polarization state or band contour is ambiguous.
O1 O
* i
EJ
+ +
̲
:
D.+R .' '
h
C2E5−X(XニCl,Br,1)およびC2H5−X−H(XニO,S)のRaman,IRならびにNMR 57
とが分る。C2H5−X−Hに対して考えうる構造および既約表現は次の通りである。
C3:1314 (R,カ;択)+814 (R;1R)
C2: 914(入〜,メ);∫1〜)十12β(入〜;Z1〜)
C1:21/4(石〜,カ;ZR)
測定して得たスペクトルはバンド数,ラマンのpolarizations state,赤外の包絡線など,す べての点において上記C3,C2,C1何れの選択則によっても説明できない。縮重振動を持つと
ころの,もっと高対称分子の振動を示しているように思われる。
C2H5−X一}1のNMRスペクトルはCH3の3つのプロトン,CH2基の2つのプロトンが分子 内回転により,それぞれ等価であると考えねば説明できないことはよく知られている事実であ る18)。したがってCH3−CH2−X−HのCH2が回転することにより1つの回転体を形成し,CH3
−Y−X−H(Y=CH2)の如きC3。構造となると考えることも可能である。C3,の既約表現は 5・41(R,カ;択)+5E(R;択)であり,CH:3−CH2−X−H:の基準振動はこれにCH2に由来する振 動が加わるわけである。以下内部回転を伴うC3.構造に基づき振動の帰属をこころみる。
A1バンド……・41種に属するバンドは,赤外では平行(ll)バンド,ラマンでは(カ)バンド である。CH:3対称伸縮振動(〃、CH3)に,C2H50Hでは(カ)2928cガ1ラマン,(il)2908cパ1赤 外バンドを,C2H:5SH:では(カ)2930㎝一1ラマン,〜2930cパ1赤外バンドを帰属した。X−H伸縮 振動(〃、X−H)には,CH3−X−Hのスペクトルと比較することによりC2H50Hには(カ)3310cガ1
ラマン,(li)3700cη一1赤外バンドが,C2H5SHには(カ)2572cズ1ラマン,(ll)2593赤外バンド が帰属されることは一見して明らかである。CH3対称変角振動(δ、CH3)は1300〜1400㎝一1付近 に現われることは周知の事実で,C2H50H,C2H5SHに対しては,それぞれ〜1380cガ1,(カ)
1268㎝一1ラマン,(li)1394cη一1,(II)1278cズ1赤外バンドがこれに充てられる。C−Y−0対称伸縮 振動(りsC−Y−O)にはCH31の〃sC−1,CH30Hの〃sC−O−H,C2H51の〃、C−Y−1との比較から
(ヵ)883cガ1ラマン,(ll)881c徊一1赤外バンドが帰属されることは明らかである。同様にして〃。、
C−Y−Sには(ヵ)657㎝一1ラマン,(ll)666㎝一1赤外バンドを帰属した。C−Y−X非対称伸縮振動
(〃a、C−X−X)は〃sC−X−Xより高波数則にあるはずで,しかもC且3−XおよびCH3−X−Hにはこ れに対応するバンドは無いところから,(ρ)1100cズ1,(カ)1090cパ1,(?)1100㎝一1,(1[)1102
㎝一1赤外バンドをこれに帰属した。
Eバンド……此の種に属するバンドは,ラマンでは(4)バンドで赤外では垂直(⊥)タイプバ ンドである。CH3非対称伸縮振動(〃。、CH3)に帰属できるバンドは(4)2975cη一1,(4)2960cη 一1ラマン,(?)2990㎝一1,〜2960cη一1赤外バンドしかない。
CH3非対称変角振動(δ。、CH3)は1450cガ1付近に現われるはずである。したがって(4)1457 cガ1,(4)1445㎝dラマン,(⊥)1450㎝q,(4)1458㎝q赤外バンドがこれに帰属される。C−Y
−X変角振動(δC−Y−X)はCH3−XとCH:3−X−Hには現われないことを考慮して帰属した(Table H−1,■一2),X−H横ゆれ振動(ρ,X−H)には,CH3−X−Hのスペクトルの比較において(?)1115
㎝一1,(カ)732cガ1ラマン,(II)1067㎝弓,(?)737cグ1赤外バンドを帰属した。CH3横ゆれ振 動(ρ,CH3)には,残る(?)1278㎝一1,(ρ)*1)865㎝一1ラマン,(D*1)1242㎝一1,(?)873㎝一1
*1) ρ,CH3およびρ,OH:は縮重振動であるので,(⊥)バンドであるはずであるが,実際には(D バンドを示す。先にC2H5−OHのNMRスペクトルの説明において,内部回転を考えざるを得なか ったが,18)これ等振動も分子内回転により平均化され,見掛け上(Dタイプ振動となったと考え られる。δ。,CH3,りasCH3が(⊥)バンドを示しているのは,振動速度が回転速度より速いため であろう。
58 浜田圭之助,森下浩史
赤外バンドを充てた。
倍音およびFermi共鳴…
これ等は聡CH3との間に
Fermi共鳴を生じるため,
その強度が大で基準振動バ ンドと見誤れることがしば
しばある。
CH2基の振動……当然
のことであるがCH3−X,
CE3−X−Hには現われない。
CHl3−CHl2−X−HおよびCH3
−CE2−XのCH:2基に由来す る振動は,CH3基に由来す る振動に波数が近いこと,
またCH3−X,CH3−X−Hに は現われない点を考慮して 表丑一1,H−2のように帰属
した。
皿一5−2NMRスペクトル
測定したC2H5−X−H:(X
=0,S)のNMRスペクトル をFig.丑一2に示す。OHの
シグナルが非常に低磁場側 にあるのは,水素結合に関 係しているプロトンの特徴 である。SHのシグナルは OHよりはるかに高磁場側 に現われている。SHのシ グナルはたまたまCH3の
シグナル(丁値8.7付近)に 重なっているが,このシグ ナル強度はCH:2の強度の 2倍であり,4個のプロト ンのものであることからも 明らかである。なおOHシ グナルは五1カップリング を示していないが,SHは CH2のフ。ロトンとのみ1カ ップリングにより三重線を 示している。カップリング 定数が等しいことはそれぞ
・・ π一1,皿一2に示したようにδ、、CE3の倍音が現われているが,
CHO日2 5}
CH 3
CH 2
OH
1
11
丁遡s
C2H5S臓
CH2
5H C聴3
TMS
600 500 400 300 200 100 Q ( 監{ }
z
4.0 5.0 6曾0 7.0 8.0 9.0 10.0 ( τ 〕
Fi勝n−31・・朋z1Hspectra・fC2H5一・HandC2H5−S既Freq−iesinHzfr・mTMS〔upPe「》朋d τscaleGOwerl
C2H5−X(X=C1,Br,1)およびC2H5−X−H(X=O,S)のRaman,IRならびにNMR 59
れのグループのプロトンが他のグループのプロトンに対してお互いに等価であることを示して おり,C}13−CI{2−X−H分子は分子内の自由回転を伴なう1inear C−C−X−Hを持つのでなければ NMRスペクトルは説明できない17)。
皿一4結 論
C2E5−X−Hの振動スペクトルが,予想されうる対称C3,C2およびC1何れによっても説明 できないが,分子内回転を考慮してCH3一(Y)一X−H:(Y・=CH2)のような構造と考えた場合,測 定されたスペクトルはC釦選択則によって容易に帰属できた。分子内回転により,見掛け上の 対称が固定された分子から考えうるものより,高対称になることが振動スペクトルに見られる
と報告した論文もあり18・19),特にCH:3−CH:2−X−HのNMRスペクトルはCH3基の3つのH:お よびCH2基の2つのHが分子内回転により,お互いに等価であると考えねば説明できないと いう広く知られている事実もある17)。
さらにC原子の基底状態は1s22s22p2で2s軌道の電子1個が2p軌道に励起されることによ り,それぞれ孤立電子を持つ2s,2p。,2pyおよび2p、軌道となり,2sと2p、軌道の混成によ り180。の結合角を持つ一C一が生じる。そして2p。,2py軌道がそれぞれ2個のH原子の1s軌道 ヘヌ
と結合することによりCH2基を生じる。すなわち,且3C−C−X−H(X=O,S)という構造は理 論的にも可能である。これまでC2H5−X−Hに考えられた構造は,図II−3(a)のエタン置換体と
(a)
H
、c『c笥一一軸_H
,/・ \
H
H
(b)
H
H・、
、C
,/ ./
C日一ロー一ロー藺一X嘲一_』HFig.∬一4 Structures of C2H5−X−H
60 浜 田 圭之助,森 下 浩 史
して考えられていたが,振動スペクトルは明らかに図II−3(b)のCH2基を内部回転による1つ の回転体と考えたC3,構造に由来するものであるし,NMRスペクトルも図II−2(a)の構造で ないと説明され得ない。
平行タイプ( )赤外バンドのP−R分離値として,それぞれ表に記載した値が測定されてい る。C3構造であれば(Dバンドはあり得ないので*2),このことをもC3,構造を支持する有力 な証拠である。
本研究に使用したレーザ・ラマン分光器は,文部省科学研究費補助金により購入したもので ある。当局に深く感謝の意を表するものである。
文 献
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8)
9)
10)
11)
12)
13)
14)
15)
16)
17)
*2) C3の分子軸が,C3,の分子軸に殆んど一致するので,( )バンドは出現すると云う人もあるが,
結局のところC3,であると云っていることに外ならない。