著者 大野 浩
雑誌名 金沢大学経済学部論集 = Economic Review of Kanazawa University
巻 18
号 2
ページ 21‑34
発行年 1998‑03‑30
URL http://hdl.handle.net/2297/24386
大野 浩
1序
運輸白書によると,第三セクター鉄道について「地方交通線対策の一環と して旧国鉄の経営から切り離された転換鉄道は,現在地元自治体が中心となっ て設立した第三セクター等により運営されている。転換後,列車の運行回数 を増加し,利便性を向上させるなど,様々な努力を行っているが,依然とし てほとんどの事業者が厳しい経営をよぎなくされている。今後は事業者にあっ ては,近代化補助(4年度より対象化)を積極的に活用して,自立的な経営 ができるよう一層の努力をし,地元地方公共団体等にあっては,経営の安定 のための基金の運用等を行うほか,旅客誘致のための積極的な働きかけを行 うなど,鉄道経営を維持するための条件整備を行っていくことが必要である。」(1) と述べている。第三セクター鉄道37社中8割を超える31社が94年度収支赤字
を計上した。
もともと旧国鉄時代の赤字路線の廃止対象凍結となった路線で,第三セク ター化の代償として転換交付金等の助成を受け設立された会社である。かか る会社の経営状況は1日国鉄時から継続して支出が収入を超える企業として発 足した会社である。第三セクター型の会社は民活導入による独立採算性を本旨 とし,公共性を企業目的とした官民共同出資による私企業(株式会社)である。
本稿は第三セクター鉄道を対象として,経営活動の具体的表示としての財 務諸表の分析を通じ,赤字体質の続く第三セクター鉄道の存続諸条件と企業
特性に由因する因素を上げ検討を加える。
注(1)運輸白書平成7年184頁
-21-
2第三セクター
企業形態としての第三セクターは,社会システムの歴史的変化の過程にお いて,新たな社会的適応組織として展開された社会的システムの一環をなす 組織体である。第三セクターとは企業等の民間団体とともに地方公共団体が 出資または出指し,実際に運営に参画する法人のことである。
第三セクターの組織形態をとる第三セクター鉄道は,商法上の株式会社形 態をとる官民共同出資の会社である。この会社は外形的には民間会社として,
株式会社システムの一環に位置付けられ,一方,実質的には公共性を前提と
する企業である。
組織形態(1)
第4セ 3セクター
第5セクター 神戸市都市制度調査会 報告書(S、52)17頁
-22-
一→収益性
第三セクター
公共セクター 民間セクター
一一公共性
第三セクター鉄道の企業特性について,企業財務的特徴に焦点を合せ列挙
すると,次の諸点が上げられる。
(1)出資関係(官民出資による商法上の株式会社形態をとる。同時に公共出 資による信用派生効果の確保(2)企業目的一公共性維持(3)地域性,資本調達に おける地域性一日本国有鉄道からの移譲時一路線別地域単位による移籍が主 たる特性として指摘される。副次的特性として,株式所有者構成に由因する 役員構成(出資母体等からの選出)(2)経営専門性の不在一出資母体又は沿線 利害関係法人による出資がとられ,専門的経営者不在の現状が指摘される。
(3)出資構成に占める官主民従型,同構成に由因する,官主指導型の経営(4)独 立採算性の維持一収支均衡の達成(5)公共信用の維持による自治体の危険負担 '性,等が指摘される。かかる問題について,のと鉄道を事例として検討を加
える。
注(1)神戸市郡市制度調査会報告書(S、52)17頁
(2)JapanResearChReview・voL7~0.8P、41
3のと鉄道の経営
のと鉄道㈱の資本構成(大株主等)は表-1にみる如く,石川県所有株数
-23-
民間セクター 公共セクター
■● ̄● ̄●■●●●● ̄■●●●■ ̄●●。 ̄■
|・社会的信用
:.公的調整能力I
:.公的資金
:等
・民間事業ノウハウ
・技術力
・民間資金 等
jllIlllレ
:・官民の役割と責任が暖昧
:・民間事業ノウハウの発揮困難i l・社会的負担が増大
:・官民が癒着
(資料)日本総合研究所作成
JapanReserchReviewVoL7-NbL8(P41)
3,020/9000株で33.6/100%を占め,業種別では,政府及び地方公共団体等12/
391社を占め,その所有株数は4,360/9000株で全体の48.44/100%を占めてい
る。
のと鉄道の役員構成と出資関係についてみると,取締役等,21名中に,官 公庁職員の就任14/21人(県関係4名,市町村関係10名)という関係の下にあっ て,出資機能と管理機能の密接な関係にあって直接的に経営参画し,体系と
-24-
して官主民従型経営態様が採られている。これらは第三セクター鉄道の本旨 としての民営化の下に又第三セクター鉄道の赤字体質に帰因する経営責任の 委譲分散としての沿線地域の分担的責任負担の具体化の結果とも考えられる が,官公共団体等の出資支配(48.44/100%)が質的に支配力の強化となり,
経営支配に接近することとなり,官営体制の経営化へ深化することとなる。
表1のと鉄道㈱株式所有者別状況
平成6年3月31日現在
表2のと鉄道㈱大株主
-25-
区分
株式の状祝
1kノイ;f及び地
方公共同体 金融機関 証券会社 その他の 法人
外国法人等 (う6個人)
個人 その他 合計
端株の 状呪
株主数 12人
5 0 118 0(O)
256 391
所有株式数
発行済株式総数 に対する割合
4,360株
48.44%
1,692
18.80 0
0
2,183
24.26
0(0)
0
(0)
765 8.50
9,000
100.00
0氏名又は名称 住所 所有株式数 発行済株式総数に
対する所有株式数
の割合
石川県
株式会社北國銀行株式会社北陸銀行 興能(菖用金庫 株式会社石川銀行 珠洲市 穴水町 能登イビi「用金願 能都町 珠洲商工会錨所
金沢市広坂2丁目1-1 金沢市下堤町1
富山市堤町通り1-2-26
鳳至郡能都町字宇出津ム部45-1金沢市香林功2-4-35 珠洲市上戸町北方1-6-2 鳳至郡穴水町ノ11島ラ174 七尾市槍物町35
鳳至郡能都町字宇山津新1-197-1
珠洲市飯田町1-1-9
株
000020804025868732100433222222F3 %6020106442
●●●●●●●●●●35443322223
3↑ 5,634 62.6
表3のと鉄道㈱株式所有数別状況 平成6年3月31日現在
第三セクター鉄道の赤字体質と出資構成(県33.6/100%他市町村14.84/
100%)に由因する派生的効果として,経営における自主独立性意識薄く,経 営地域において,官僚的なシステムが定着し,経営責任の所在,意識の稀薄 化が進行することとなる。又第三セクター鉄道設立時の出資構成にみる如く,
公的信用を基盤化した組織意識の定着化と自治体による危険負担性をも肯定 する方向性をもつこととなった。
4営業状況
企業の経営活動を通し利益を創出する方法として(-)売上の増加によ る利益創出(二)運賃の改訂による売上高総額の増加による利益創出(三)
原価の低減策による利益創出があげられる。
売上高の各期の指標は次の通りである。
売上高は基本的には乗車運賃と輸送人員として算出され,総体的には,平 均乗車k、/人によって算出され,運輸送量と運輸収入として表示される。第
6期から第10期における運輸収入の実態を示すと,次の通りである。
第6期~第10期における収入分析(比率)すると定期外収入が6期(63.4%)
7期(62%)8期(60.9%)9期(61%)10期(60.1%)又収入実績は6期 を100%-928,102(千円)とすると,7期93.8%-870,706(千円)8期88.
7%-822,984(千円)9期89.1%-827,571(千円)10期85%-787,332(千 円)となる。収入実態においては,定期外収入が60%強を占め安定的収入と
-26-
区分
株式の状祝
1,000株500株
以上 100株
以上 50株
以上 10株
以上 5株 以上
l株 以上 合計
端株の 状呪
株主数
|鱒欝:
人
I% 0.26
0
0
17
4.35
164.09 45
11.51
4010.23 272 69.56
391
100.00
所有株式数 発行済株式総数 に対する割合
株 3,020
% 33.56
0
0
3,642 40.47
925
10.28 707
7.85 234
2.60 472
5.24 9,000
100.00
0表4最近5事業年度に係る主要な経営指導等の推移
L蘂
(江)1.売上高には消費税は含まれておりません.2.従粟風致には、当社への出向社風は含んでおりません.
表5鉄道事業の運輸収入
(単位:千円)
‘里ロ 31.928102
870706 822984
しての定期収入が35~40%を占め又各期における収入額は第6期を100%とし て80%台に漸減化にある。
一方,輸送量について,第6期~第10期について示すと次の通りである。
輸送量に占める定期外及び定期一通学,及び通勤の比率及び実数分析を示
すと,
第6期定期外34.3%通学58.4%-1,650,109人 第7期定期外34%通学58.6%-1,572,024人 第8期定期外33.5%通学58.9%-1,535,936人
-27-
次
1.曲。I
第3期 鰯4期 第5期 第6期 扇7期 第8期 第9期 第10期
決算ィW:月 平幽2年3月 平成3年3月 平成4年3月 平成5年3月 平成6年3月 平成7年3月 平成8年3月 平成9年3月
売上高(例) 531,817 550,076 8840074 '’115,974 1,052,576 1,003,777 998,940 958,386 経常111益(調) 15.656 7,578 △126,575 △】960192 △2250763 △261,819 △248,644 △308,965 当期純1m益(綱) 7,113 3,308 △270157 △200216 △4,452 △55゜213 410671 △7,425 安本金(?、) 300,000 450,000 450,000 4500000 450,000 450,000 4500000 450,000
発行済株式趣致(チヨ) 6,000 90000 9,000 90000 9,000 9,000 9,000 90000
純安産額(チリI) 3070939 4610247 434,089 413,873 409,420 354,206 395,877 388,451 鞠賓産飢(+n) 4250390 127,506 】,680,002 1,556,400 1,424,453 1,328,3狐 1,206,110 1340236
自己資本比率(%) 72.4 40.9 25.8 26.6 28.7 26.7 32.8 34.2
I株当たり純安産、額(|リ) 51,323.16 510249.66 480232.04 450985.90 45,491.15 39,356.28 43,886.40 43,161.33 1棟当たりlh1当額(円)
(nIggムリゥロ11コ且(I!)) (-) (-) (-) (-) (-) (-) (-) (-)
1棟当たり当期純捌益(iu) 10185.64 452.22 △3,017.46 △2,246.29 △494.75 △6,134.86 4,630.【1 △825.07 配当性向(%)
従藁員数(人) 30 32 61 64 68 71 69 72
第6期( IllzMt4年4ilH
翌ギガt5年3)13111 第7期( 至鞁6年3i31H 6輪5年4i1H 第8期( 翌平成7年3」1318 :平Ni6年4N18
区分 金額 金額
金額
定期外 定期 小計 その他
289278544500
P9,98099
8201539 033253828315
9?999228
3151538 796822522572
,p,712390001538
合計
928
,102
870,706 822,984表6鉄道事業の運輸収入
(単位:千円)
表7営業実績
(1)鉄道事業の輸送量
能1K級22265
535,936
572024
(1)鉄道事業の輸送量
能鞭線分単付
営藁日数日
366
延日キロnキロ
22326 22326 22265
【 旅客計533724 416427
-28-
第9期( 秤it8年3)l31H il輔7年4ilH 第11期( 至鞁9年3Ⅱ316 自鰔8年4H1H
区分
金額
金額定期外 疋期 小3i その他
8974
57332369
9,9944880992527 808423577411
9,9935987852
427
合i↑ 827,571 787,332
第6期( 至鞁5年3N318 :軸4年4H1ロ 第7期( 至鞁6年3)1318 自鞁5年4i1H 第8期( 至鞁7年3H31p 自鞁6年4H1ロ
区分
単位
実績 実績 実績営業日数
日 365 365 365
延日キロ
Rキロ
22,265 22,265 22,265輸送量
定期外定期
に:二
旅群if
人人人人
人
900046241954
99996394
68165019
?
1
1
,650
,109
400020285540
9999564233125019
,
1
1
,572,024600076602651
,999505512105019
9
1
1
,535,936第9期( 6\lli7年4H1ロ
至軸8年3i31p 第11期( 至平Ni9年3)l31H 11輪8年4H1H
区分
馴立
実績 実績営業日数
日 366 365
延日キロ Rキロ 22,326 22,265
輸送量
定期外定
亡
期 通勤 通学 旅客計
人人人人
人
400002201606
Pp29219249085918
1
?533,724700066067606
F9998770
55144918
1,416,427
第9期定期外35.3%通学57.5%-1,533,724人 第10期定期外32.3%通学59.3%-1,416,427人
又第6期を100%として輸送量の趨勢をみると第6期100%-1,650,109人 第7期95.2%第8期93%第9期92.9%第10期85%と輸送量が逓減して いるのが現状であって,収入増は望めない。一方,収入と輸送量の関係一構 成についてみると,収入の3/5は定期外収入で輸送量の3/5弱は定期輸送,そ の内特に定期券による輸送量が第6期{通学58.4%通勤12.3%}第7 期{通学58.6%通勤12.4%}第8期{通学58.9%通勤12.7%}第
9期{通学57.5%通勤12.3%}第10期{通学59.3%通勤13.9%}を 占め割引率の高い通学定期券利用者が60%弱を占め,収入と輸送量に占める 比率において倒逆的な関係を示している。すなわち収入の安定化と輸送量の 確保,維持に必要な固定費の回収,調達に係わる収益構造が逆転化現象を示
しているのである。
もともと収益の創造は,輸送量の拡大による固定費の縮減による原価低減,
量産効果に継がる費用の縮少化と利益の拡大の相対関係として連動すること となる。唯,輸送量及び運輸収入の構成においてみる如く,輸送量の逓減化 は収入減に直接影響を与えることとなるのである。その結果収益の減少とな る。総じて,輸送収入と輸送量に係わる実態は第6期運輸収入には平成4年 4月1日運賃改訂による増収分が含まれているが,各年次とも,運賃収入,
輸送量ともに減少傾向にある。売上高増の基本として,輸送量及び運賃収入 の増加は現時点の体制の下においては望めないのが現状である。
運賃改訂による売上高増又は利益の増加策は,第三セクター事業の本旨又 運賃認可制の下において,独立採算制を趣旨とする収支の維持を指向した運 賃改訂においては一般に損失補填型の運賃改訂となり,改訂時における利益 先行型の運賃改訂時との間にタイムラグが生じ原価計算対象期間と適正原価 算定時差の問題が発生することとなる。又運賃改訂期間内における経営環境 の変化との対応における運賃改訂時差が適正原価算定外要因として発生する こととなる。これらは例えば,「運賃は平年度収支が均衡するように設定され る。したがって,-申請年度には若干黒字が計上されることになるが,全 国的にみても利用者数は減少傾向をたどっており,一方経費は諸物価の上昇
-29-
によって,毎年増嵩しているので,原価計算制度の次年度は再び赤字となり,
申請年度の黒字と相殺され,この方式によると事業の収支均衡期間は概ね二 年間程度となるため,運賃の二年ローテイションシステムとよばれている。
かりに運賃を長期的に安定させるため原価計算期間を長期にすると,高額運 賃となることが避けられないことから,このシステムは結局,運賃改訂を小 幅にとどめるためにとられた措置と考えられる」(1)と述べられる如く,運賃改 訂それ自体,根本的な赤字(収支)解消因として機能する域には達していな い。運賃改訂は一時的な収支格差の緩和策としてのみ機能しているにすぎず,
経営成績(経常利益)の改善には程遠い。一方運賃改訂は利用者の他交通手 段への流出等,代替的交通機関の利用へ転換するなど,直接的収入増要因と 化さないのである。又輸送量の3/5以上を占める定期利用者のうち通勤定期利 用者は,交通機関の利便性に利用因の選択肢が求められ,勤務地間との遠隔 性の増大は,利用性と反比例することともなる。それ故定期券利用者層の大 半は通学定期利用者層で占められ,収支における赤字体質の解消策とはなっ ていない。
5経営改善策
第三セクター鉄道の経営改善(財務論的アプローチ)に大きな要因を構成 する諸因のうち,(-)補助金(二)料金システムにおける割引率をとりあ げ,収支改善効果についてみる。
第三セクター鉄道経営支援策として,補助金がある。企業財務上補助金は,
事業体における総資金量に対する-部として位置付けられ,投資額(総資金 量)に対する財務効果(投資回収率,-例えば資金コスト低減他)が収益性 を高める因素となる。又具体的に補助金の性格との関連において,設備等の 資本的支出の一部として供与される場合一一すなわち施設等の調達資金の一 部として一定割合の補助金が供与される場合,補助金に対応する資金コスト の低減とその効果の継続性(例えば耐用年数相当期間)が認められる。それ 故,補助金の資本的支出の一部としての資金供与に係わる損益効果は,損益 収支の基礎をなす固定資産関連資金の調達コスト(資本コスト)の低減効果
-30-
と経営の継続性維持(資金の企業内循環)コストとして機能することとなる。
一方収益的支出としての補助金の効果は,具体的には損失補填等による企業 外資金循環過程への投入資金として機能し,当座的な損失補填効果を有する にすぎず,永続的な収益改効果は期待することはできない。第三セクター鉄 道に対する補助金効果について図示すると,次の通りとなる。
企業経営における補助金効果は,短期的に損失補填として継続的に更新供 与される場合においても収支の改善効果を期待することは少ないのである。
第三セクターに対する補助の影響(1)
表8損益採算表
hi「 入 営業収入
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
計
コストの増加)
灰処理施設
|一
戸一鹿設建設補助金
(投下賓本の低減
氏祠Iの但目鰯
JapanResearchReviewVoL7-lb8(P43)
-31-
。
。、
、球
●}・/
①
F1(投下資本の増加、ランニング
※公益施設:廃棄物収集施設、
周辺緑地等
(廃棄物発趣所の場合)--施設建設補助金
IL-
(投下資本の低減)
低利融資(支払金利の低減)
<.
●
:プラス方向の影響
:マイナス方向の影轡 項目
事業年度
収入 「 ̄ ̄〒
営業収入 計
支出
営業支出
売上原価減価償却費(定額)
販売管理費
販売費 役員給与従業員給与
福利厚生費 事業所経費 施設維持管理費保険料
租税公課 事業税計 営業利益 営業外収入 営業外支出
支払利息 繰越資産焼却費 経常利益
□ ̄■ ̄こ●●● ̄ ̄●■ ̄●●●C●1■ ̄●●。●●の。 ̄ ̄DC●●●●■
同率
法人税等DCC・■●●CD●●●■●●■●●●の● ̄⑪●の ̄■の●●■□。●●■
税引後利益
未処分利益
の ̄・●●●●●・CCC■ ̄● ̄●●●●● ̄●●■ ̄ ̄●●。■ ̄●●●■
配当金
補助金の積極的運用は,営業収益の核を形成する資本的支出の一部資金とし て供与され,営業収益それ自体の改善効果に機能する投資効果の継続性に事 業支援策の一義的目的を期待すべきである。第三セクター鉄道における補助 金方式は,設備投資等,企業維持策の基盤をなす核への投資に重点をおくべ
きである。
第三セクター鉄道の料金システムに帰因する収益要因として,(-)料金構 成と定期乗車券割引料の問題がある。普通運賃及び定期運賃割引表を示すと
次の通りである。
普通運賃の分析による現行 システムの特長は,発生費用 区分として,変動費と固定費 に二分し,且つ遠距離逓減性 を基礎とし構築されている。
普通運賃の平均値は、1km@
40~@16.8円逓減し,移動平 均として1km@17.5~@12円 問にそれぞれ位置している。
一方,定期運賃においては区 分を1-16km通勤35%割引,
通学55%割引,17-61km通勤 45%割引,通学65%割引とし ている。定期運賃における割 引と距離併用の定率法による 運賃設定を規定している。か かる定期運賃は,普通運賃設 定における遠距離逓減による 割引料金の適用と定期運賃に よる定率的割引料金の適用と いう,二重割引構造を有する こととなる。
表g普通運賃(内税)
蕊 70/4(17.5)
l~41.,160111,40111/1qロ 4~81Gm230111,28.75}11/1m 8~IOhn280}j]@281,]/Iml
IO~12魎290円@24.1円/Iml I2~15魎330111,22円/lml
I5~1610m350円@23.319/Iml I6~20腕4101】1,20.5円/hロ 20~241m47011】@19.5P1/hn 24~28hロ5401Ⅱ1,19.2111/極 28~321qロ600111,18.7円/hn
32~361m660円@18.311]/Iqm 36~40m720円@l8P]/腕 40~44m78011,17.71'1/hp 44~481m840円@17.511】/1, 48~521m9】0円@17.5円/Iop 52~56m970円@17.31リ/hn 56~61胸1,03011]@16.8円/'四
50/2(25)
10/2(5)
40/303.3)
20/1(20)
60/4(15)
60/4(15)
70/4(17.5)
60/405)
60/4(】5)
60/405)
60/4(15)
60/4(15)
70/4(17.5)
60/4(15)
60/5(12)
定期運賃
発着区間の普通運賃を下記割り|を適用したうえ60倍し、
10円未満の蝋数を切り上げた額とする。
区分l~16,17~61胸62~95,
通勘35%削引45%翻引70%割引 通学s5WMIsl65%割引90%翻り’
-32-
区分
l~161m 17~61肋 62~95m通勤 35%削引 45%翻引 70%割引
通学 55%削引 65%割引 90%割りI
定期券利用者に対する割引の二重構造は,運輸収入(第10期)における定 期外60.1%定期収入36.2%輸送料定期他32.3%定期67.6%(内)
通学定期59.3%という現状に対時し企業の安定的収入を増加させる施策とし 料金設定における割引の二重構造の解消をはかるべきであろう。かかる料金 是正により,輸送量に見合った収入の確保を指向すべきである。当面の改善 方策として,定期乗車運賃割引における定率法から定額割引制への展開の是 否について論議すべきものと考える。
6結語
第三セクター鉄道は日本国有鉄道の再建策の一環として,赤字ローカル線
(地方交通線)の第三セクター化とともに設立された会社である。もと々,
国有鉄道路線区として赤字体質をもった線区の継承であり,又今後も経営収 支の改善の見込の薄い線区を主たる営業区としている。
鉄道経営による営業収益の改善策は鉄道路線全般に対する輸送量の開拓,
運賃収入の増加,原価の低減等に具体的打開策が求められるのである。
のと鉄道における経営外部要因(環境与件)としての収益改善策は,のと 鉄道の特殊性(地域密着型生活路線と観光派生路線)を生かした輸送量の拡 大化策を積極的に模索し,実行すべきであろう。唯,人口の絶対的減少,高 令化による内部要因の動員策にも限界があり,端緒的な打開策としては,公 的機関の自家用車通勤者の公共交通機関利用への促進,拡大が望まれる策で
ある。
経営内部的改革要因として,(-)は定期乗車券の運賃算定における割引料 率の改正が求められる。普通乗車券の遠距離逓減料率と併置した定期乗車券 の定率割引制の併用は料金の二重割引制となる。定期乗車運賃算定における 割引料率の定額制とすべきである。他はのと鉄道に対する経営意識の問題が 上げられる。例えば,取締役等経営者陣の構成についてみると,取締役等総 数21名の多数を占め(設立時の事情等勘案される面もあるが)例えば出資グ ループ,地域利害市町村,専門的経営者等に配慮された選出であったにして も,経営意思決定等に際し,素人経営者の集団と化すきらいがある。現行21
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