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EffectsofabsorbingductonturbulentnoiseofCR-fan 二重反転式軸流送風機の乱流騒音に及ぼす吸音ダクトの影響

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(1)

二重反転式軸流送風機 の乱流騒音 に及 ぼす吸音 ダク トの影響

****雄郎裕次好雄清

村中

児三田 ******人史告千秀浩英

崎口

林岩山

Ef f e c t so fa bs o r bi ngduc to nt ur bul e ntnoi s eo fCR‑ f a n

by

YoshioKODAMA*,HidechitoHAYASHI*,YujirouMIMURA**

,

KohjiIWASAKI***,KiyohiroTANAKA*andHidetsuguYAMAGUTI**

Wemadeanexperimentalandtheoreticalinvestigationsonturbulentnoisereductionofthecounter rotatingaxialflowfan. Thefanhadtheabsorbingsystemswhichwasconsistedoftheabsorbingduct andironductpartly. Theabsorptioncoefficientofthewholeductsystem wasobtainedinconsidera‑

tionoftherespectiveabsorptioncoefficientoftheabsorbingductandironduct. Inthispaper,itwas examinedtheeffectsofthreeparameters,suchasthelengthofabsorbingduct,thearrangementof absorbingduct,andthethicknessoftheabsorbingmaterial,Ontheaerodynamiccharacteristicsandthe turbulentnoise. Moreover,thecomparisonbetweenthepredictedandthemeasuredvalueswastried forradiatednoisefrom fan. Theagreementbetweenthepredictedandmeasuredvalueswassatisfac‑

tory.

1.は じ め に

二重反転式軸流送風機 は一対 の動翼が互 いに反対方 向 に回転 す る構造 を有す るもので,通常の二段式軸流 送風機 に比較 して圧力や効率が高い とい う長所 を有す るが,騒音 が非常 に高い とい う欠点が ある.騒音 が高 い原因 の一 つ に前段 と後段 の動翼間の干渉 によって管 軸方向 に音 が減衰 しない離散周波数騒音が発生 してい ることを著者 らは突 き止 めた. これ らの音 は前段動翼 と後段 動 翼 の枚数 の組 み合 わせ を適切 にす る こ とに よって低減可能である1)2).したがって,この種 の送風 機 で問題 となるの.は乱流騒音 である.

この騒音 に関す る二重反転式軸流送風機 の音源 は主 として翼後縁か ら放 出され る渦 と後段動翼 に流入 す る 前段動翼の乱れであ り, それぞれの音圧 レベル を著者

らは理論的 に求 めた. その結果,最高効率点以上 の流 量域 で は渦放 出による ものが,低流量域 で は後段動翼 に流入す る前段動翼の乱 れに起因す るものが支配的で あ り,両動翼 で比較すれ ば,後段動翼の乱流騒音が支 配的である ことを明 らか にした3).しか し,この騒音 を 低減 させ ることは容易で はない.

本研究で は,二重反転式軸流送風機 の乱流騒音 の低 減 を,音源 に関 してで はな く,吸音材 を内張 りした吸 音 ダク トを用 いた方法 を提案 した. そして,ダク ト系 の一部 に吸音 ダク トを設 けた場合 に,送風機 の流体力 学的特性 お よび騒音特性 が吸音 ダク トの長 さや配置 と どの ように関係す るか を実験 的 に調べ,考察 した. さ らにダク ト系がすべて吸音 ダク トと仮定 した場合 につ いて吸音材 の厚 さ と騒音 の吸音量 との関係 について理 平成79月26日受理

*機械 システム工学科 (DepartmentofMechanicalSystemsEngineering)

**松下精工株式会社 (MatushitaSeikouCoリLtd.)

***三菱重工株式会社 (MitubishiHeavyIndustries,Ltd.)

(2)

論的予測 を行 った. Ed‑4E/(Ssaoas) ここでαOは音速である。

2.おもな記号 ao :音速 m/s DR :動翼直径 m,mm d :ダク ト直径 m,mm E :音響出力 W

Ed :ダク ト内の音響エネルギ密度 J/m3 g :重力加速度 m/S2

Ks(I,):L特性 における比騒音 レベル dB :軸動力 kW

Lad :下流側吸音ダク トの長 さ m,mm Laf :送風機本体 における吸音ダク トの長さm,mm エα〟 :上流側吸音 ダク トの長 さ m,mm Pt :フアン全圧 Pa

Q :流量 m3/min,m3/s Ro .'動翼半径 m,mm S :吸音部の表面積 m2

SA :背面空気層の厚 さ m,mm

SPL(L):L特性 における全帯域音圧 レベルdB Ta、 :吸音材の厚 さ m,mm

Uo :動翼先端周速度 m/s z :音源 と観測点 との距離 m

αα :吸音 ダク トの吸音率 αm :ダク ト系の平均吸音率

as :鉄製 ダク トの吸音率 :電動機 と送風機 の総合効率 ) :動力係数

i/ :ハ ブ比

p :空気の密度 kg/m3

:流量係数

:圧力係数

3.

音 の強 さは音の進行方向に直角な断面 を1秒間 に通 過す る平均エネルギである. したがって,音がある材 料 に入射 した場合,空気 とその材料 の粘性 のためにエ ネルギ損失が生 じる.吸音 とは, この粘性 によるエネ ルギ損失 を積極的に行 い,音響エネルギを低減 させ る ことにより騒音の低減 を図 ることである. この音 の吸 収の効率 を示す もの として吸音率が ある.吸音率 は材 料 に入射 した音響エネルギ と吸収 されるエネルギ との 割合で表 され, その値 は入射す る音 の周波数 によって 異なる.内壁 の表面積Ss,単位面積 当た りの平均吸音 率 asの鉄製の管内に音響 出力E の音源が ある場合, 管内の音響エネ)I/ギ密度Edは次式で表 される4).

(1)

この鉄製 の吸込管あるいは吐出管 に吸音 ダク トを設 置 した場合,それ らの管系の平均吸音率が α粥に変 わ り,管 内の音響エネルギ密度がEdか らEd'に変化 し た と仮定す る.吸音管設置前後の管系の表面積 をSs, Smとすれば式(2)の関係が成 り立つ. したがって, こ の変化 に伴 う音圧 レベルの減衰量△SPLは式(3)とな る.

Ed/Ed'‑(amSm/asSs)

△SPL‑10log.o(αmSm/asSs) ここで αmは管系の平均吸音率である。

本 研 究 で使 用 した75mm厚 さの グ ラ ス ウール と 25mmの背面空気層 を持 つ吸音 ダク トの吸音率 α。は 既 に知 られてい るが,厚 さ1.6mmの鉄製の吸音率αS は判 らない.したがって,今 回はこの αSの周波数分布 を,吸音材 の施 していない長 さ600mmの鉄製 のダク トの場合 とそのダク トの代 わ りに同 じ長 さのダク トを 取付 けた場合の放射騒音 の各周波数の音圧 レベルの差 を式(3)の左辺 に代入 して求 めた.吸音 ダク トは後述 するように音源 を中心 として上流側へ放射 され る音 に 対 しては上流側 に設置 した吸音ダク ト,下流側 に放射 され る音 に対 しては下流側 に設置 した吸音 ダク トのみ が有効 である. したがって,た とえば上流側 に放射 さ れ る音 を議論す る場合の平均吸音率 は吸込管系の平均 吸音率 を用いなければな らない.ダク ト系の平均吸音 率 α∽は式(4)で表 され る.

αm∑αiSi/∑St (4) ここでαiとS乙はそれぞれ各部分の吸音率 とダク ト内 側 の表面積 を示 している.すなわち,吸音 ダク トと鉄 製のダク トの吸音率αaS,表面積 をそれぞれS l,S2

とすれば αmは式(5)で表 され る.

αm‑(αaSl+asS2)/(Sl+S2) (5) 一方,単位面積 当た りの吸音率 αmで構成 されたダ ク ト系の場合 には管内の音響エネルギ密度 と表面積 と の関係 は式 (1)で与 えられ るか ら,単位面積 Soか ら S へ面積が変わる場合,吸音量△SPLは式(6)となる.ま た, ダク トの内径 が一定 の場合 にはダク ト長 さをLo, I,とすれば式(7)で表 され る.

ASPL‑10loglO(S/S o)

ASPL‑1010g10(I,/Lo)

(3)

4.実験装置 および方法

Fig.1は二重反転 式軸流送風機 の上 流側 に長 さ0.

3mの吸音 ダク トを取 り付 けた場合 の実験装置 の概要 を示 した ものであ る.装置 の全長 は約11.7mで吸込 口 にはベルマ ウスが,吐出 口には流量調整用のダ ンパが 設 置 され て い る. また,送 風 機 下 流 側 に あ る 内径 624mmの円管 には整 流格子,流量測定用 オ リフィス お よび静圧孔がJIS規格 に従 って設置 されてお り, こ の円管 はテーパ管で送風機 と連結 されてい る.

Fig.2は吸音 ダク トの概 要 を示 した ものである. ダ ク トは二重管構 造 になって お り, 内側 の管 の 内径 は 624mmで,直径8mmのパ ンチホールが開 口率42% 開 けられてい る. このダ ク トの外側 には100mmの空 洞部が あ り,厚 さ75mmのグラス ウール製 の,表面 を グラスクロス張 りした吸音材 (Taと略記)が挿入 され ている.残 りの25mmは背面空気層 (SA)である.

れ らの吸音 ダク トは送風機 の上流側 や下流側 に設置 さ れた.送風機 のケー シングには吸音材 を施 した もの と 施 さない場合 (Laf‑0)の二種類が ある.吸音材 を施

した場合 にはパ ンチホールが送風機 の圧力損失 に及 ぼ す影響 を少な くす るために動翼先端上 のダク ト壁 は翼 前縁 よ り33mm上流 まで と後縁 よ り下流側 へ33mm の合計140mmにわたってパ ンチホール は開 け られて いない. したが って,ケー シング部 の吸音 ダク トの全

Fig.1 Schematicdiagram ofexperimentalappara‑

tus.

Air space

lasswool

pu芸…官話g

Fig.2 Absorbingduct.

長 は520mmである.また,吸音 ダク トには長 さLaが 300mm,600mm,900mm,1200mm4種類 が あ る.

一方,動翼 は電動機 に直結 されてお り, その電動機 は 4枚 の支 持 板 で対 称 に支持 され た厚 さ5mm,直 径 340mm長 さ215mmの円筒 の中 に固定 され て い る.

ケーシングの内径 は605mm,長 さは800mmであ る.

Fig.3は本研究 で用 いた厚 さ75mmの グ ラス ウー ル吸音材 (○印)お よび3葦 で述べた方法で求 めた鉄 製 ダク ト (□印) の吸音率 を示 した ものである. この 鉄製ダ ク トの吸音率 は3mm厚 さのガ ラス とほぼ同等 である.吸音 ダク トが空気層 を有 している場合 には, 吸音率 は空気層の厚 さによって変わ る.す なわ ち, そ の厚 さが厚 いほ ど低周波数の吸音効果 は大 き くなる.

本研究 で は実験装 置 の制 限上空気 層 は25mmとした が,旭 ファイバーグラス社 のカタログに基づ けば, こ の 場 合 に は 空 気 層 が な い 場 合 に 比 較 し て125

‑2000Hzで吸音 量音 が約0.5‑1dB大 き くなって い る.

Fig.4は本実験 で用いた供試羽根車 を示 した もので ある.前段動翼枚数 は9枚,後段動翼枚数 は7枚 であ り,両動翼 の ソリデ ィテ ィは同 じに してい るた め翼弦 長 は後段動翼が長 くなってい る. これ は動翼間の干渉 騒音 を低減 させ るため と効率 お よび圧力 を高 め比騒音

1 2 3 4 681 2 3 4 Frequency,f ktlz

2'JuaTOTaOU 080 ′‑U0 4200

uoTldlDS;qV

Fig.3 Absorptioncoefficientofmaterials.

Fig.4 Rotorsusedinthisexperiment.

(4)

Table1 Dimensionsoftheblades (9bladeimpeller)

Tip Mean Hub Radiusmm 300 227 115 Staggerangle 600 530 42.5 Bladeinletangle 67.50 60.50 500 Bladeoutletangle 56.5 49.5 39

Chordlengthmm 86 96.5 76.3 Pitchmm 209.4 158.6 80.3

レベル を低減 させ るためであ る2).これ らの動翼 はア ル ミニ ウム合金 で造 られてお り,外径 は600mmでハ ブ比 は0.38で\ある.翼形 はクラークY形 に近 い形 をし てお り,翼 は任意 に取付角 を変 えることがで きるが, 本研究 では一定 としてい る.すなわち翼先端で前段動 翼が600,後段動翼が640(軸方向か ら測定)で ある.

Tablelは前段動翼 の主要諸元 を示 した もので ある.

表中の角度 はいずれ も軸方向か ら測定 した値である.

騒音測定 は主 として送風機 の軸 中心上 のベルマ ウス 端 か ら15m上 流 の点 に設置 した1/2イ ンチ コ ンデ ン サマイクロホ ン付 き精密騒音計 で行 い, その出力信号 FFTアナライザで周波数分析 された.

5.実験結果 および考察 5. 1 空力特性

Fig.5は送風機本体 に施 した吸音材が二重反転式軸 流 送 風 機 の特 性 曲線 に及 ぼ す 影 響 を 回 転 数̲Ⅳ が 1500rpmについて示 した もので あ る. 図 中の 少は圧 力係数,9日ま流量係数,)は動力係数,7日ま電動機 と送 風機 の総合効率で あ り, これ らは次式で示 され る.

¢‑2Pt/(pUo2),め‑40/ljT(lli/2)DR2uo] )‑8L/[7r(1‑i/2)DR2Uo3],q‑〟 /) (8) ここでPtは送風機全圧 (Pa),ptま空気 の密度 (kg/

m3),Qは流量 (m3/S),i/はハ ブ比,DRは動翼直径

(m),L は軸動力(W ), Uoは動翼先端 の周速度 で約 47.1m/Sである.

図中の○印 は送風機本体 に吸音材 を施 していない場 令 (Laf‑0)で あ り,△印 は送風 機本体 のみ に長 さ 520mmに わ たって 吸 音 材 を 施 し た 場 合 (Laf ‑

520mm)である. この場合,送風機 の上流側 のダク ト (Lau)お よび下流側 のダク ト(Lad)には吸音材 は 施 していない. この図か ら本体 に吸音材 を施 した場合

uJ(uuaTUTIJau?ayJual:UTJaOUJaL40dundut

JuUPTOUaJnSaJd

vO 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 Flowcoefficient,O Fig.5 Characteristiccurves(Effectsofwithand

withoutabsorbingcasing).

OooufJ(UuaTUTJJau?h

YJuqT373OUlablOd3ndutJuaTDT3aOUalnSSaJd

.42680

0 l l

Lau mn cRW97‑fan

+ O N=1500rpn

0 300 Laf‑Lad=;OtTm

600

900 1

1200

l l t

Flow coefficient,4)

Fig.6 Characteristiccurves(Effectsoflengthof absorbingduct).

(△印) は吸音材 を施 こさない通常 の場合 (○印) よ りもわずか に圧力が低 くな り, これ に伴 って送風機効 率 も若干低下す る.この原因 として(1)吸音材 を施 した ダク ト内面 には直径8mmのパ ンチ ホールの処理が施 してあ り,この部分が抵抗 となること,(2)平均翼先端 す きまは,後者 は約3.5mmであ るの に対 して前者 は 2.5mmであ り,後者が多少広 く,翼先端 での もれ流れ による抵抗が大 き くな ること,な どが考 え られ るが, Fig.6を参照すれ ば, (2)の影響が大 きい と思われ る.

このため最大流量 にもわずかなが ら差が現れている.

(5)

Fig・6は送風機本体 には吸音材 を施 さず(Laf‑0) に,送風機 の入 口側 のダク ト(エα〟)のみに吸音材 を 施 し,その長 さが送風機の特性 曲線 に及 ぼす影響 を示 した ものである.吸音ダク ト長 さにかかわ らず圧力係 数,効率 はほ とんど変 わ らない ことが, この図よ りう かが える. この ことは吸音 ダク トの摩擦損失 な どの圧 力損失がダク ト系お よび動翼の圧力損失 に比べて非常 に小 さい ことを示唆 している.以上の結果か ら送風機 の上流側 に設置 した吸音ダク トが送風機 の流体力学的 特性 に与 える影響 はかな り小 さい といえる.

5.2 騒音特性

5. 2. 1 騒音のスペ ク トル分布

Fig.7(a),(b),(C)は送風機 の上流側 に設置 した吸

(.)).IdS.TaAqTgnSSdpunos(.))JJS.T3^aTaInSSraJdptznos 0000000q87′05.qっJ 000000q87′05′q

1 2 3 4 6 81 2.3 4 6 810

Frequency,f ktiz

2 3 4 6 81 2 3 4 6 810

Frequencylf kHz ・

00人U0000oo987′DL]1′q32gp(.I).ZdS.TaAaTnSTSdptznos

1 2 3 4 681 2 34 6810 Frequency,f kHz

Fig.7 Spectrum distributionsoffannoise.

音 ダク トの長 さ (Lau)が放射騒音 におよぽす影響 を 最高効率点,圧力係数極大点お よび圧力係数極小点 に ついて示 した ものである.図中の実線 は吸音 ダク トが 無 い場合 を,一点鎖線,二点鎖線 は長 さ300mmお よび 600mmの吸音 ダク トを付 けた場合 を,破線 は900mm または1200mmの吸音 ダク トを付 けた場合 を示 して いる.最高効率点近傍,圧力係数極大点,圧力係数極 小点のいずれの場合 に も吸音材 を施 す ことによ り0.2

‑‑20kHzの幅広 い周 波数 にわたって音圧 レベルが低 下 してお り,特 に0.25‑0.9kHzの低下量 が大 きい こ

とが判 る. これ は吸音材料 の吸音率 の周波数特性 に基 づ くものであ り,Fig.3に示 した ように本研究で用い た吸音材料の吸音率が この周波数帯域 で大 きいことを 示唆 している. また,吸音 ダク トの長 さが長 いほど前 述 した周波数帯域 での音圧 レベルの低下が大 きく吸音 効果が現れている.

図中の175Hz225Hzな どに見 られ る音圧 レベル の ピークは動翼 とダク ト壁 あるいは流入す る流れの偏 流 と動翼 との干渉 による騒音である2)

,

5)

.

5. 2. 2 全帯域騒音 と比騒音 レベル

Fig.8に送風機本体 における吸音材 の有無が全帯域 音圧 レベル (SPL(L)) と比騒音 レベル (Ks(L))の流 量特性 におよぼす影響 を示す.音圧 レベルの計測 は聴 感補正 を施 したA特性 (SPA(A)と略記) と補正のな い IJ特性(SPL(L))で行 ったが,傾 向はよ く似 ている ので以下ではL特性でのみで議論する.比騒音 レベル は送風機の良否 を騒音 に圧力 と流量 を加味 した量で比 較 した もので, このレベルが低 いほど良好 な送風機 と

Fig.8 Effectsofwithandwithoutabsorbingcas ingonSPL(L)andKs(L).

(6)

されている.比騒音 レベルは式(9)で与 えられる.

Ks‑SPL,‑10loglO(QPt2)+20 (9)

ここでQは流量(m3/mi n),Ptは送風機全圧(Pa) ある. この図か ら送風機本体 に吸音材 を施せ ば,流量 係数 卓が約0.25以上の流量域 で約3dB,0.25以下で約 5dBの音 圧 レベ ル の低 減 が 得 られ る こ とが判 る.

Fig.7に示 した ように流量係数が0.25以上の流量が多 い ところでは離散周波数騒音 のレベルが高 く,低流量 域ではそれ らの離散周波数騒音 よ り吸音率の大 きい0.

3‑1kHzの乱流騒音 レベルが高い.この傾向は本体 の みに吸音管 を用いた場合 も同様である. この ことが高 流量 よ り低流量 の方が吸音量が大 き くなる原因である と思われ る.比騒音 レベルで比較 すれば,流量係数 ¢ が約0.25以上の流量域 で約2dB,0.25以下で約4dB 比騒音 レベルの低減が得 られ る.音圧 レベルの場合 よ り両者 の差 が小 さ くなったの はFig.5で示 した よ う に吸音材 を施 した方が圧力が低 くなるためである.

Fig.9に上流側 の吸音 ダク トの長 さが全帯域騒音 と 比騒音 レベルの流量特性 にお よぼす影響 を示す. この 場合 は,送風機本体 と下流側 ダク トには吸音材 は施 さ れていない.各吸音ダク トの長 さに関 して,音圧 レベ ルの差 をとってその影響 を調べてみれば,吸音 ダク ト の長 さが0.3m〜0.9m(○印,△印,□印)の範囲では ダク トの長 さが0.3m増 えるごとに騒音 は約2dB低下 するが,1.2m(▽印)なれば, その吸音量 は0.9mに比 較 して11.5dBとな る. これ は騒音 の吸音量 は対数 で表 され るためである (Fig.15参照). この ことはダ

(.I)S;31TaAaTSTOTZUTIUds

P(rl).IdS.TaAUTnSSaJdpunos

【 0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5

Flowcoefficlen亡,

Fig.9 EffectsoflengthofabsorbingductonSPL (L)andKs(L).

ク トをあま り長 くして も長 さに比例 した吸音 にはな ら ない ことを示唆 している.以上の結果 よ り,送風機 の 上流 に長 さ1.2mの吸音 ダク トを設置 した場合 には,5

‑6dBの音圧 レベ ルお よび比騒音 レベルの低減 が得 られ る.

Fig.10は吸音 ダク トの設置位置 による吸音効果 の 差異 を示 した ものである.図中の○印 は,ケー シング に吸音材 は施 されて無 く,上流側および下流側 にも吸 音 ダク トが無い場合である.0印以外 はケー シングに 吸音材が施 されいる.△印 は上流側お よび下流側 に吸 音 ダク トが無い場合 を,□印は長 さ1200mmの吸音 ダ ク トを上流側 に,▽印 は下流側 に1200mmの吸音 ダク トを設置 した場合である.0印 と△印の比較か ら送風 機本体 (ケーシング)に吸音材 を施せ ば約3.5‑5.5dB の音圧 レベルの低減が得 られ ることが判 る.△印 と□

印 を比較 すれ ば上流側 に1200mmの吸音 ダ ク トを設 置す ることによ り, さ らに4‑6.5dBの音圧 レベ ルの 低減が得 られるが,下流側 に吸ダク トを設置 した場合 (▽印) は△印 と音圧 レベルの流量特性 は全 く同 じで ある. この ことは下流側 に設置 した吸音 ダク トは上流 側へ放射 される音 にはほ とん ど貢献 しない ことを意味 している.しか しなが ら,下流側 に1200mmの吸音 ダ ク トを付 けて,下流側で騒音 を測定すれば,△印 に比 較 して3‑4dBの音圧 レベルの低減が得 られ るが,上 流側で計測 した場合 は△印 と全 く同 じ音圧 レベル にな る(図省略).以上の ことよ り,上流側 に設置 した吸音 ダク トは上流側への放射騒音 に,下流側 に設置 した吸 音 ダク トは下流側への放射 され る騒音 に効果がある と

CRW97‑fan NE1500rpn

(.I)5.TaAaTUSTOuUTIT3ads

(.1).IdS.TaAaTaJTtSSdpttnos 0075

LafLtnnLLauTnnLadmm

0 0 0

520 0 0

520 . 1200 0

520 ̲0 1200

‑ y O

0.1 0.2 0.3 0.4 0.5

Flow coefficient, Fig.10 Effectsoflocationofabsorbingducton

SPL(L)andKs(L).

(7)

い える.一方,比騒音 レベルKs(L)はほぼ全帯域騒 音 の音圧 レベ ルSPL (L)とほぼ同様 の傾 向 を示 し, 吸音 ダク トを設置すれば, その レベル は低減す る.

の ことは,吸音 ダク トを設置 すれば送風機特性 の改善 が得 られ ることを意味す る.

5. 3 吸音 ダク トによる騒音減衰量 の予測

Fig.11は式(5)と式(3)とか ら算 出 した各周波 数 に お ける音圧 レベルの減衰量 と吸音 ダク トの長 さ との関 係 を示 した ものである. ダク トの長 さが長 くなるにつ れて吸音量 は大 き くなるが,第3章 で述べた ように吸 音 量 は対 数表 示 で あ るので,長 さに比例 した量 に は なって い な い. また, この 吸 音 ダ ク トの場 合 に は 400Hz〜800Hzの周波数域で吸音量が大 きい.

騒音 のスペ ク トル分布 の予測値 は以下 の ように して 求 めた. まず,Fig.3の各周波数 にお ける吸音率 を式 (5)に代 入 して各周 波数 の平均吸音 率 仇 を算 出す る.次 に各 周波数 ご とに この αmと鉄製 ダ ク トの吸音 αSお よび表面積 を式(3)に代入す る. この ようにす れ ば鉄製 のダク トか ら一部 を吸音 ダク トに代 えた場合 の各周波数 の吸音量が求 め られ る. これ らの値 を吸音 ダク トを設置 しない場合 の騒音 か ら差 し引 き, これ ら の値 を線で結 んだ ものが理論 的な騒音 のスペ ク トル分 布 であ る.Fig.12は予測値 (破線) と実測値 (実線) との比較 を行 った もので ある. なお,吸音 ダク トの長 さは0.3mで,流量係 数 9ま0.37(最高効 率点)であ る. この図 よ り各周波数帯域 における音圧 レベルの実 験値 と予測値 とはかな りよ く一致 していることが判 る.

Fig.13はFig.12と同様 な操作 をして得 られ る全帯 域騒音 の予測値 と実測値 とを比較 した ものであ る.図 中の白抜 きの記号 は実測値 を,黒塗 りの記号 は予測値

LJJ0tJJll

qpUOTJOSqdpUnOS

2 34 681 2 34 68 Frequency,f ktlz Fig.ll Soundabsorbptionwithductlength.

を示 してい る. ここで全帯域騒音 の予測値 は各周波数 にお ける予測値 を全帯域 にわた ってエネルギ的 に加 え 合わせた ものか ら算出 した音圧 レベル を示 してい る.

実測値 と予測値 は流量が大幅 に変 わ って もよ く一致 し てい る. また,図 にみ られ るように送風機騒音 はいず れの場合 に も流量が減少す るに伴 って増加 してい る.

これ は流量 の減少 に伴 って翼 に対 す る相対速度が増加 す る こと,境界層が発達 し,後流の幅が増加す ること に因 ってい る.

Fig.14は流量 や吸音 ダク トの長 さな どを変 えた場 合の全帯域騒音 の実測値 と予測値 の比較 を行 った もの である.太 い450の実線 は実測値 と予測値 とが一致 して いることを示 している.糸田い実線 は この線 よ り±2dB 平行移動 した線で ある. この図か ら,実測値 と予測値

qp(.1)rids..[aAaTnSSaLdptmos 00000q00765

40

00032

1 2 3 4 6 81 2 34 6810

Frequency)f ktl2:

Fig.12 Comparison ofpredicted and measured spectrum distributionofSPL.

P.1(・1)1dSTaAaTnSSdptlnoS

00

o0q8

Lau Ttm

300

} 900

0.2 0.3 0.4 Flowcoefficient,

Fig.13 Variationofoverallsoundpressurelevel withflow rate.

(8)

(paJnSqqFi)

(1)tis.TaAaTaJnSSgdpunos

100

08

80 90 100

Sound pressure level,SPI.(L) dB・

(Calculated)

Fig.14 Comparison ofpredicted and measured overallsoundpressurelevel.

pUOTdJOSqePunOS

U 1 2

Length ofabsorbingduct,Laロ m

Fig.15 Predicted absorption of overallsound pressurelevelwitllductlength.

は流量や吸音 ダク トの長 さが大幅 に変わ って も±2dB の精度 内で騒音 を予測す ることが出来 る.

Fig.15はダク ト系全体 が吸音 ダ ク トと仮 定 した場 合 に,吸音材 の厚 さ と吸音 ダク トの長 さが吸音量 に及 ぼす影響 を式(7)を用 いて算 出 した もので ある.吸音 材 はグ ラス ウール とし,各厚 さに対 す る吸音 率 は旭 ファイバーグラス社 のカタログを参照 した. この図か ら全帯域騒音 の吸音量 は吸音材料 の厚 さが厚 いほ どダ ク トの長 さが長 いほ ど大 き くな ること,吸音勾配 は吸 音 ダク ト長 さが長 くな 草につれて緩 やか になることな

どが判 る.

6.

本研究で は二重反転式軸流送風機 の騒音 を低減す る

方法 として吸音材料 を施 した吸音 ダク トを用 い る方法 を提案 し, これが送風機 の流体力学的特性 お よび騒音 特性 にお よぼす影響 について実験 を行 うとともに吸音 材 の厚 さお よび長 さ と全帯域騒音 の吸音量 との関係 に ついて理論的 に検討 した. その結果以下 の結論 を得た.

(1)本研究 で採用 した吸音 ダク トを送風機 の上流 に設 置 した場合,送風機 の流体力学的特性 をほ とん ど損 な

うことな く,騒音 を低減で きる.

(2) 騒音 の吸音量 は吸音 ダク トの長 さが長 いほ ど,吸 音材 の厚 さが厚 いほ ど大 きい.吸音量 の勾配 は長 さが 長 くなるほ どゆるやか にな る.

(3)送風機 のケー シングに吸音材 を施 した場合 には, 施 さない場合 に比 べ,放射騒音 は低減 す るが,圧力 お よび効率が多少低下す る. したが って, その長 さに相 当す る吸音 ダク トを送風機 の上流 と下流 に設 けた方が 製作費や流体力学的特性 の面 か ら有利 で ある.

(4)上流側へ放射 され る音 の吸音 は上流側 に設置 した 吸音 ダク トのみ によって行 われ,下流側 に設置 した吸 音 ダク トには無関係で ある. また,下流側 に設 けた場 合 にはその逆 になる. したが って,上流側お よ下流側 へ放射 され る音 を吸音 す るた めには要求す る吸音量 に 相当す る吸音 ダ ク トを送風機 の上流側 と下流側 に設 し なければな らない.

おわ りに本研究 に協力 していただいた当時長崎大学 学生 の石 田大輔氏 に謝意 を表 す. また,本研究費 の一 部 は原田記念財団の研究助成金 (平成7年度) によっ た ことを記 して謝意 を表す.

参 考 文 献

1)児玉 ・他3名,二重反転式軸流送風機 の流体力学 的特性 と騒音特性 に関す る実験的研究 (1報, 軸間置巨離,電動機支持形態 の影響),機論,60576, B(1994),27642771.

2)児玉 ・他 3名,二重反転式軸流送風機の流体力学 的特性 と騒音特性 に関す る実験的研究 (2報, 動翼枚数の組合せ, ソ リデ ィテ ィお よび翼先端 す きまの影響),機論,60576,B(1994),27722779. 3)児玉 ・他4名,二重反転式軸流送風機 の乱流騒音

に関す る研究,機構論,No.940‑53(1994),1920. 4)五十嵐,音響 と振動,共立 出版㈱ (1990),209. 5)児玉 ・深野,低圧軸流送風機 の乱流騒音 の流量特 性 とその音圧 レベル予測,機論,53492,B(1987), 25142520.

参照

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