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様々な環境下における高度好熱性細菌の生態学的研 究

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Academic year: 2021

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

様々な環境下における高度好熱性細菌の生態学的研 究

カタリーナ, メイ, ウリアン, ビエネス

http://hdl.handle.net/2324/1866361

出版情報:Kyushu University, 2017, 博士(農学), 課程博士 バージョン:

権利関係:Public access to the fulltext file is restricted for unavoidable reason (3)

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氏 名 KATHRINA MAE ULILANG BIENES

論 文 名 Ecological studies on extremely thermophilic bacteria in various environments

(様々な環境下における高度好熱性細菌の生態学的研究)

論文調査委員 主 査 九州大学大学院 農学研究院 教授 酒井 謙二 副 査 九州大学大学院 農学研究院 教授 土居 克実 副 査 九州大学大学院 農学研究院 准教授 田代 幸寛

論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨

都市下水の活性汚泥処理において排出される余剰汚泥はコンポストの原料として有望であり,効 率良くリサイクルすることは循環型社会の形成に資する.鹿児島市においては,この余剰汚泥を他 に例を見ない 80-100°C に達する超高温コンポスト化によってリサイクルしている.一般的にコン ポスト化過程から分離される細菌は中等度好熱性細菌がほとんどであるのに対し,この超高温コン ポストからは,高度好熱性の Calditerricola 属や Thermaerobacter 属細菌が見いだされ,加えて 原料の余剰汚泥からもこれら細菌が分離されている.本研究ではこれら高度好熱性細菌の生態と,

希有な超高温堆肥化のプロセスとの関係を明らかにするために,各種分子生物学的手法による各種 環境中細菌群集構造の解析と高度好熱性細菌の分離・同定を行った.

まず,Calditerricola属細菌の生態学的分布を明らかにするために,段階希釈後75°Cで集積培養 した試料について属特異的 16S rRNA 遺伝子断片を増幅しバンドを検出する,enrichment most probable number (eMPN)-PCR法を開発し,本法が平板塗沫培養法と比較し,夾雑物や他微生物の 影響を受けないこと,検出感度が高いことを示した.本 eMPN-PCR 法を用いて,Calditerricola 属細菌が超高温コンポスト中のみならず,原料である余剰汚泥に比較的多数が検出されることを示 した.また,農産廃棄物由来コンポストには検出されないのに対し,市内堆積火山灰,2010 年,

2011年桜島噴火時の火山灰などからもCalditerricola属細菌が検出されることを明らかにした.次 に,16S rRNA断片のDenaturing Gradient Gel Electrophoresis (DGGE)分析を超高温コンポスト,

嫌気消化汚泥および桜島火山灰とそれらの 75°C 集積培養液について行い,複数の試料から,T.

marianensis, T. compostiおよびC. satsumensisと同一の移動度を示すバンドが検出されることを 明らかにした.さらに,次世代シーケンサーを用いて細菌群集構造を解析したところ,75°Cの集積 後の門構成はすべての試料で共通する 5 門からなっていること,そのうち 9 種の Operational Taxonomy Unit(OTU)が中等度好熱性細菌と近縁で,2種は高度好熱性細菌C. yamamuraeおよび Caldicoprobacter faecalis 近縁であることを明らかにした.上記とは別に,CYS-ジェランガム培 地 を 用 い て 高 度 好 熱 性 細 菌 の 分 離 を 試 み , 火 山 灰 , 嫌 気 消 化 汚 泥 , 超 高 温 コ ン ポ ス ト か ら T.

compositi,火山灰,嫌気消化汚泥からC. satsumensis,火山灰からT. marianensis それぞれの近 縁菌の分離に成功した.以上の結果からこれら高度好熱性細菌は桜島地下地熱帯を起源とし,火山 灰の飛散により拡散した後,下水道を通じて汚泥に集積されコンポスト化過程で増殖したとする仮 説を提唱した.加えて,フィリピンマヨン山の火山灰とその 75°C 集積培養液中の細菌について分 析し,集積後の主要OTUC. satsumensisおよびGeobacillus toebi近縁であることを示した.

以上要するに,本研究は各種環境試料中の高度好熱性細菌の生態学的研究に新しい手法を導入し

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て超高温コンポスト化と生態系分布の関連性を明らかにしたものであり,土壌環境微生物学の発展 に寄与する価値ある業績である.よって本研究者は博士(農学)の学位を得る資格を有するものと 認める.

参照

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