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1階 常 微 分 方 程 式

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Academic year: 2021

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§0.1微 分 方 程 式 に 関 す る 諸 定 義 1゜ 常 微 分 方 程 式 と 偏 微 分 方 程 式

独立 変 数xと 未知 関 数y(x)お よび 導 関 数

を 含 む 方 程 式 (0.1)

をyに 関 す る 常 微 分 方 程 式 と い う.2つ 以 上 の 独 立 変 数x,y,… と未 知 関 数 u(x,y,…)お よ び 偏 導 関 数

を 含 む 方 程 式 (0.2)

をuに 関す る 偏 微 分 方 程 式 とい う.常 微 分 方 程 式 と偏 微 分方 程 式 を 合 わ せ て 微 分 方程 式 とい うが,「 常 」 あ る い は 「偏 」 を 省 略す る場 合 もあ る.

微 分方 程 式 に 含 ま れ る導 関 数 の 最 高 階 数 を そ の 微 分 方 程 式 の 階 数 とい う.

2゜ 線 形 微 分 方 程 式

未 知 関 数 とそ の 導 関 数 に つ い て1次 式 と な っ て い る微 分方 程 式 を 線形 微 分 方 程 式 とい う.

未 知 関 数yに 関す る 線形 常微 分方 程 式 は 次 の形 で あ る:

(0.3)

(2)

1

1階 常 微 分 方 程 式

本 章 では,1階 常 微分 方 程 式 の解 法 を 述 べ る.§1.1〜 §1.5で は正 規 形 の 微 分 方 程 式 を,ま た,§1.6で は非 正 規 形 の微 分 方 程 式 を 扱 う.

§1.1変 数 分 離 形 (1.1)

の形 の微 分 方 程 式 を 変 数 分 離形 の 方程 式 とい う.一 般 解 は (c:任 意 定 数)

で あ る.も し,h(a)=0と な るaが あ れ ばy=aも(1.1)の 解 で あ る.

〈注 意 〉(1.1)を 〓dy=f(x)dxと 書 く こ と も あ る.(1.1)を こ の 形 に 変 形 す る こ とを 変数 を 分 離 す る とい う.

§1.2変 数 分 離 形 に 帰 着 さ れ る 方 程 式

1゜y'=f(ax+by+c)(b〓0)

u=ax+by+cと お く と,変 数 分 離 形 の 方 程 式u'=a+bf(u)が 得 ら れ る.

(3)

2゜ 同 次 形 の 方 程 式 (1.2)

の 形 の 微 分 方 程 式 を 同 次 形 の 方 程 式 と い う.y=uxと お け ばy'=u+xu' で あ る か ら,(1.2)は 変 数 分 離 形 の 方 程 式u'={f(u)‑u}/xに 帰 着 さ れ, そ の 一 般 解 は

(c:任 意 定 数) で あ る.こ こ でu=y/xと お け ば,(1.2)の 一 般 解 が 得 ら れ る.f(u)=uを み た すuの 値aが あ れ ば,y=axも(1.2)の 解 で あ る.

〈注 意 〉2変 数 の 関 数G(x,y,)がG(tx,ty)=tmG(x,y)を み た す と き,G(x,y) はm次 の 同 次 関 数 で あ る と い う.た と え ば,x,yに つ い てm次 の 同 次 多 項 式a0xm+

a1xm‑1y+…+amymはm次 の 同 次 関 数 で あ る.M(x,y)とN(x,y)が 同 じ 次 数 の 同 次 関 数 で あ る と き,M(x,y)y'=N(x,y)は 同 次 形 の 微 分 方 程 式 で あ る.

3゜ y'=f (〓)

(i)α μ‑β λ 〓0の と き:αx0+βy0+γ=0,λx0+μy0+ν=0を み た すx0,y0が 定 ま る か ら,こ れ を 用 い て 変 数 変 換x=X+x0,y=Y+

y0を 行 な う と,与 え られ た 方 程 式 は 同 次 形 の 方 程 式 に な る:

(ii)α μ‑β λ=0の と き:〓=〓=k,u=λx+μyと お け ば,

与 えられた方程式は変数分離形の方程式

に 帰 着 され る.

§1.31階 線 形 微 分 方 程 式 1゜ 解 の 公 式

1階 線 形 微 分 方 程 式

(4)

(1.3)

を 考 え る.A(x)=∫P(x)dxと お き,eA(x)を(1.3)の 積 分 因 子(あ る い は 積 分 因 数)と よ ぶ.積 分 因 子eA(x)を(1.3)の 両 辺 に か け る と

が 導 か れ るか ら,こ れ を 積 分 して

を 得 る.ゆ え に,(1.3)の 一 般 解 は,cを 任 意 定 数 と し て

で 与 え ら れ る.

定 理1.1非 同 次 方 程 式(1.3)の 一 般 解 は,対 応 す る 同 次 方 程 式 y'+P(x)y=0の 一 般 解 と(1.3)の 特 殊 解 と の 和 で あ る.

2゜ 特 別 な 形 の 線 形 微 分 方 程 式 (i)完 全 微 分 形 の 線 形 方 程 式

方 程 式 は{p(x)y}'=r(x)と 書 きな お され るか ら,こ れ を積 分す れ ば

(ii)定 数 係 数 の 線 形 微 分 方 程 式

(1.4) (a:定 数).

同 次 方 程 式y'+ay=0の 一 般 解 はce‑axで あ る か ら,(1.4)の 一 般 解 は 次 の 形 で あ る:

(ηp(x):特 殊 解).

Q(x)=〓 αjxjの と き,(1.4)は ηp(x)=〓Ajxjの 形 の 特 殊 解 を もつ.

ηp(x)を(1.4)に 代 入 し て,未 定 係 数Ajを 定 め れ ば,特 殊 解 が 求 ま る.

Q(x)=Kcosβxま た はKsinβxの と き,(1.4)は ηp(x)=Acosβx +Bsinβxの 形 の 特 殊 解 を も つ.こ れ を(1.4)に 代 入 し て 未 定 係 数A,B を 定 め れ ば,特 殊 解 が 求 ま る.こ の 方 法 を 未 定 係 数 法 と い う.

(5)

例 題

【1】 §1.1

(i)次 の 微分 方 程 式 の一 般 解 を 求 め よ.

(ii)次 の 初 期値 問題 を解 け.

解 〕(i)変 数 を 分 離 す る と

と な る.こ れ を 積 分 し てtan‑1(y‑1)=x+cが 得 ら れ,一 般 解 は (c:任 意 定 数).

(ii)y'=x(1‑y2)で あ る か ら,y〓 ±1と し て 変 数 を 分 離 す る と

とな る.

で あ るか ら

これ を 積 分 して

を 得 る.し た が っ て,〓=c*ex2(c*=±ec)と な る.初 期 条 件y(0)=0よ c*=1.ゆ え に,求 め る 解 は

(6)

演 習 問 題A

【1】 次 の微 分 方 程 式 を 解 け.(§1.1)

(i) (ii)

(iii) (iv)

【2】 次 の初 期 値 問 題 を 解 け.(§1.1)

(i) (ii)

【3】 次 の微 分 方程 式 を解 け.(§1.2)

(i) (ii)

(iii) (iv)

【4】 次 の 微 分 方程 式 の一 般 解 を 求 め よ.(§1.3)

(i) (ii)

(iii) (iv)

【5】 次 の 初 期 値 問 題 を 解 け.(§1.3) (i)

(ii) (iii) (iv)

【6】 次 の ベ ル ヌ ー イ の 微 分 方 程 式 を 解 け.(§1.4)

(i) (ii)

(iii)

【7】 適 当 な変 数 変 換 に よ って 次 の微 分 方 程 式 を解 け.(§1.4)

(7)

解 答

【1】(i)y〓0と して 変 数 を 分 離 す る と

と な る.こ れ を 積 分 し てlog│y│‑2log(x2+1)=c*を 得 る.し た が っ て,一 般 解

y≡0も 解 で あ る が,一 般 解 でc=0と お い た も の で あ る.

(ii)y2+2y‑3=(y‑1)(y+3)で あ る か ら,y≡1,y≡‑3は 微 分 方 程 式 の 解 で あ る.y〓1,‑3と し て 変 数 を 分 離 す る と

と な る.こ れ を 積 分 し て

を 得 る.こ れ よ り 〓=ce4x(c=±ec*)が 導 か れ,一 般 解 は

で あ る.(こ こ で,c=0と す る とy≡1が,ま たc→ と す る とy≡‑3が 得 ら れ る.)

(iii)y≡1とy≡‑1は 微 分 方 程 式 の 解 で あ る.y〓 ±1と し て 変 数 を 分 離 す る と

と な る か ら,こ れ を 積 分 し てsin‑1y=〓x2+cを 得 る.ゆ え に,一 般 解 は

y≡1とy≡‑1は 特 異 解 で あ る.

(iv)y≡0は 解 で あ る.y〓0と し て 変 数 を 分 離 す る と

(8)

演 習 問 題B

【1】 次 の初 期値 問 題 を解 け.

(i) (ii) (iii) (iv)

【2】 次 の微 分 方 程 式 を 解 け.

(i) (ii)

(iii) (iv)

【3】 次 の初 期 値 問 題 を 解 け.

(i) (ii)

【4】 次 の微 分 方 程 式 を 適 当 な 変 数 変 換 に よ っ て線 形 微 分 方 程 式 に帰 着 させ て,解 求 め よ.

(i) (ii)

(iii) (iv)

【5】 次 の リ ッカチ の微 分 方 程 式 を 解 け.〔 〕 内 の関 数 は 解 で あ る.

(i) (ii) (iii)

【6】xy‑平 面 全 体 で 定 義 さ れ た 全 微 分 方 程 式M(x,y)dx+N(x,y)dy=0に い て,My=Nxが な りた っ て い る と す る.

(9)

2

定 数係数 の線形常微 分方程式

線 形 微 分 方 程 式 は,理 論 上 で も また 応 用 上 で も重 要 な 方程 式 で あ る.本 章 の 目的 は,定 数 係 数 の 線 形 常 微 分方 程 式 の 解 法 を説 明す る こ とに あ る.線 形 微 分 方 程 式 の 解 の 構 造 を 説 明 し,同 次方 程 式 の解 を得 るた め に,特 性 方 程 式 を導 入 す る.ま た,非 同 次 方 程式 の特 殊 解 を得 る方 法 を述 べ る.

基 礎 事 項

§2.1ロ ン ス キ ー 行 列 式

あ る 区 間 で 定 義 さ れ たm個 の 関 数F1(x),F2(x),…,Fm(x)に つ い て,同 時 に は0で な いm個 の 定 数k1,k2,…,kmに 対 し て

が な りた つ と き,関 数F1(x),F2(x),…,Fm(x)は そ の 区 間 で1次 従 属 で あ る と い う.1次 従 属 で な い と き,1次 独 立 で あ る と い う.特 に,2つ の 関 数 F1(x)とF2(x)が1次 独 立 で あ る の は,一 方 が 他 方 の 定 数 倍 に な ら な い と き で あ る.

m個 の(m‑1)回 微 分 可 能 な 関 数F1(x),F2(x),…,Fm(x)に 対 し て , 行 列 式

(10)

をF1(x),F2(x),…,Fm(x)の ロ ン ス キ ー 行 列 式 と い っ て,W(F1,F2,…, Fm)(x)(ま た はW(F1,F2,…,Fm))で 表 す.

あ る 区 間 で 定 義 さ れ た(m‑1)回 微 分 可 能 な 関 数F1(x),F2(x),…,

Fm(x)に 対 し て,区 間 内 の 点 でW(F1,F2,…,Fm)〓0が な り た て ば,F1(x), F2(x),…,Fm(x)は そ の 区 間 で1次 独 立 で あ る.し た が っ て,F1(x),F2(x),

…,Fm(x)が1次 従 属 で あ れ ば,W(F1,F2,…,Fm)≡0で あ る.

§2.2定 数 係 数 の 同 次 線 形 微 分 方 程 式 1° 微 分 作 用 素

xの 関 数F(x)に 対 し て,〓 をDFで 表 す.一 般 に,n回 微 分 す る 演

算 をDnで 表 す:DnF=〓.ま た,D0F=Fで あ る と規 約 し て お く.

sの 多 項 式 φ(s)=b0sm+…+bm‑1s+bmに 対 し て,

は,F(x)にb0F(m)(x)+…+bm‑1F'(x)+bmF(x)を 対 応 させ る 演 算 を 表 す.φ(D)を 微 分 作 用 素(ま た は 微 分 演 算 子)と い う.次 の2つ の 式 が な

りた つ.

(2.1) (2.2)

同 次 方 程 式 の 解 n階 同 次 線 形 微 分 方 程 式

(2.3) (aj:実 定 数)

に 対 し て,多 項 式f(s)=sn+a1sn‑1+…+an‑1s+anを 入 す る と, (2.3)は

(2.3)'

で 表 され る.f(s)を(2.3)の 特 性 多 項 式 と い い,n次 の 代 数 方 程 式f(s)=

0を 特 性 方 程 式 と い う.ま た,特 性 方 程 式 の 根 の こ と を 特 性 根 と い う.

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