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巻 頭 言

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Academic year: 2021

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255 昭和学士会誌 第77巻 第3号〔255‑256頁,2017

特  集 最近の耳鼻咽喉科治療

巻 頭 言

昭和大学医学部耳鼻咽喉科学講座

小林 一女

 最近の耳鼻咽喉科治療を中心とした耳鼻咽喉科の 特集をお届け致します.

 耳鼻咽喉科は耳,鼻,口腔咽頭,喉頭,頸部(唾 液腺,甲状腺含む)の広い範囲を扱っております.

感覚器を多く扱うことも特徴です.診断・治療は耳 鼻咽喉科だけでなく,他科との連携,協力が必要な 事が多くあります.この特集号では他科との連携が 多い頭頸部腫瘍,副甲状腺機能亢進症の外科治療,

口蓋裂児の中耳炎治療についてそれぞれ解説致しま す.近年の内視鏡,モニター,ナビゲーションなど 機器の進歩はめざましいものがあります.鼻副鼻腔 手術も格段の進歩をとげました.最近の鼻副鼻腔炎 手術について解説致します.アレルギー性鼻炎は近 年新しい手術加療,免疫療法(舌下免疫療法)が行 われており,これらを解説致します.

 近年外科手術の多くは内視鏡下に行われておりま す.光学機器の進歩は素晴らしいものがあります.

耳鼻咽喉科の手術も大きな変化,進歩をしておりま す.私が入局した当時手術用の内視鏡はありません

でした.慢性中耳炎の手術と声帯ポリープなどの手 術は顕微鏡下に行われておりましたが,その他の手 術はすべて基本裸眼下でした.副鼻腔炎の手術は口 腔内を切開し,上顎洞を開放する Caldwell-Luc 手 術が基本でした.術後頰部が腫れる,痺れる,数年 後に嚢胞が出来るなどいろいろな欠点もありまし た.内視鏡,モニターなど新しい機器の導入は患者 さんの負担軽減,入院日数の縮小,安全性の向上は もちろんですが,教育面でも大きなメリットがあり ました.手術画像をモニターで供覧することで学生 はもちろんのこと,研修医,若手医師にとり手術が 理解しやすく,その為手術の上達が早くなったと実 感しております.

 内視鏡手術が最も盛んなのは鼻科領域で,Endo- scopic Sinus Surgery:ESS(内視鏡下鼻副鼻腔手 術)はどこの施設でも当たり前の手術となりました

(図 1).更に内視鏡下経鼻頭蓋底手術も脳神経外科 と協力して行われるようになりました.耳科手術では Transcanal Endoscopic Ear Surgery:TEES(経外

図 1 内視鏡下鼻副鼻腔手術風景 図 2 内視鏡で観察した鼓室

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小 林   一 女

256 耳道的内視鏡手術)(図 2)があります.顕微鏡と併用,

または内視鏡単独で行う手術法があります.頭頸部 領 域では Endoscopic Laryngo-Pharyngo Surgery:

ELPS(経口的咽頭腫瘍切除(図 3,4),Transoral  Videolaryngoscopic Surgery:TOVS(経口的咽喉 頭部分切除術),唾液腺内視鏡手術などがあります.

当院でも鼻科領域以外に耳科手術,頭頸部腫瘍手術

に内視鏡を積極的に取り入れています.

 いずれも患者さんにとり侵襲の少ない手術である だけでなく,非常にきれいな画像を研修医,学生と 手術場で供覧することができます.新しい機器は耳 鼻咽喉科,外科の魅力を伝えることにも役立ってい ると思われます.

図 3 ELPS で使用する彎曲型喉頭鏡

図 4 ELPS 下咽頭癌手術例

参照

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