著者 佐藤 隆弘
雑誌名 東京家政大学教員養成教育推進室年報
巻 5
号 1
ページ 11‑18
発行年 2018‑02‑28
出版者 東京家政大学教員養成教育推進室
URL http://id.nii.ac.jp/1653/00010154/
青年期における自己意識と将来像に関する研究
A Study of Self-Consciousness and Future Image in Adolescence
児童学科 佐藤 隆弘 Takahiro SATO
1.問題と目的
自己形成の過程にある青年期には、自己概念の混乱や自尊感情の低下といった問題が生じやすい。この ような過程にある生徒を支援することは、学校教育において重要である。教師には、生徒が肯定的な自己 意識を持ち、それを基礎として明るい将来的展望を持てるように支える役割が求められる。
内閣府(2014)が13 ~ 29歳の若者に対して行った意識調査によると、日本の若者は諸外国(韓国、ア メリカ、イギリス、ドイツ、フランス、スウェーデン)に比べ、自己を肯定的に捉える者の割合と、自分 の将来に明るい希望を持つ者の割合、そして学校に対する満足度などが相対的に低いという結果が示され た。さらにこの調査では、自己肯定感が高い者ほど将来に対して明るい希望を持つ傾向があることや、自 己肯定感の高さが家庭・地域・学校生活・職場における充実感と関連していることなどが示された。これ らの結果から、学校教育の充実化を図り、若者の自己肯定感を高め、将来に対する肯定的なイメージを持 たせることにつなげていくことが重要であるとされている。
これを踏まえて本研究では、青年を対象に行われた意識調査の回答を分析し、青年が自分自身をどう捉 えており(自己意識)、将来に対してどういったイメージを持っているのか(将来像)を明らかにする。
さらに、青年の自己意識と将来像の関連性についても確かめる。
2.方法
(1)調査対象者
分析対象としたデータは、入間市在住の青年を対象に行われた意識調査によって得られた。この調査は 東京家政大学と入間市の共同研究として行われ、入間市在住の青年の生活や意識、将来の目標、地域社会 に関する考えなどを明らかにすることを目的としていた。調査対象者は、入間市に在住する 15 ~ 20 歳
(2016年6月1日時点の満年齢)の青年から無作為抽出された2,000名であった。
(2)手続き
上記の対象者に対して、「入間市の青少年が描く未来と地域社会アンケート」と題した質問票を郵送し、
回答してもらった。回答は無記名とし、他者に相談せずに自分の判断で答えるように求めた。調査票の発 送日は2016年7月15日で、回答の締め切りを同年8月15日とした。
(3)質問項目
調査票は全体で15ページあった。この表紙に研究目的などの説明文を記載し、2ページ目から質問と 回答欄を載せた。質問には、年齢、性別、学年、家族構成などの基本的事項の他、①現在の生活と自己、
②子ども時代の経験と「養護性」、③「自立」と悩み、家庭生活、④将来に関すること、そして⑤入間市 に関することなどが含まれていた。このうち本研究では、①の自己に関する質問と、④の将来像に関する 質問への回答を分析する。以下に、分析対象とした質問項目について説明する。
a.自己意識に関する質問項目
対象者の自己意識を測定するために、表1に示す9項目の質問を用いた。これらの質問は、平石(1990)
の自己肯定意識尺度と山本・松井・山成(1982)の自尊感情尺度を参考にして、筆者らがこの調査のため に作成したものである。自己肯定意識尺度は、自己への態度の望ましさ(自己意識の自己肯定性次元)を 測定する尺度である。本研究では、この尺度の「充実感」と「自己実現的態度」の二つの下位尺度を参考 に6項目の質問を作成して使用した。残る3項目は自尊感情尺度を参考にして作成した。自尊感情とは、
自分自身の能力や価値に対する評価的感情である。以上の9項目の質問に、「あてはまる」、「ややあては まる」、「どちらともいえない」、「あまりあてはまらない」、「あてはまらない」の5件法により回答を求め た。なお、この他に友人関係に関する質問が3項目あったが、本稿ではこれらは分析対象にしない。
表1 自己意識に関する質問項目
質問文 作成の際に参考にした尺度
毎日の生活が楽しい 自己肯定意識尺度
(充実感)
平石 (1990)
自分の好きなことができている 充実していると感じる
目標を持っている 自己肯定意識尺度
(自己実現的態度)
平石 (1990)
夢に向かって努力している
やりたいことが見つからない(※逆転項目)
自分にはいろいろな素質がある
自尊感情尺度 山本ら (1982)
今の自分にだいたい満足している 何かをする時には人並み程度にはできる
b.将来像に関する質問項目
対象者が思う自己の将来像を調べるために、内閣府(2014)の調査と同様の質問を行った。まず、「あ なたは、自分の将来について明るい希望をもっていますか」という質問に対し、「明るい希望がある」、「ど ちらかといえば明るい希望がある」、「どちらかといえば明るい希望がない」、「明るい希望がない」の4件 法により回答を求めた。また、「あなたが40歳くらいになった時、どのようになっていると思いますか」
という質問を設け、以下に示す10項目について回答を求めた。これらの10項目に対しては、「そう思う」、
「どちらかといえばそう思う」、「どちらともいえない」、「どちらかといえばそう思わない」、「そう思わない」
の5件法により回答を求めた。
● お金持ちになっている
● 自由にのんびり暮らしている
● 世界で活躍している
● 多くの人の役に立っている
● 有名になっている
● 子どもを育てている
● 親を大切にしている
● 幸せになっている
● 結婚している
● 出世している
(4)倫理的配慮
調査対象者の抽出と質問票の郵送は、入間市の職員によって行われた。回答は無記名とし、回答者個人 を特定できないようにした。また、同封した保護者向けの文書と質問票の表紙に、回答結果は入間市の施 策と東京家政大学の研究のみに用いること、結果は研究発表や論文として公開されること、疑問や不安が ある場合には回答しなくて良いことなどの説明文を載せた。なお、本研究の実施にあたっては、事前に東 京家政大学研究倫理委員会に研究計画を提出し、承認を受けた。
3.結果
(1)分析対象者数
有効回答数は591件(回収率29.6%)であった。回答者の中には就業者も含まれていたが、本研究では、
中学校、高等学校、大学、短大・専門学校に通う生徒・学生532名分のデータを分析対象とした。
(2)自己意識に関する回答
表1の自己意識に関する9項目への回答については、「あてはまる」の5点から「あてはまらない」の 1点(逆転項目は「あてはまる」の1点から「あてはまらない」の5点)を割り当てて得点化し、その後、
因子分析(主因子法、プロマックス回転)を行った。1回目の因子分析の結果、自尊感情尺度を参考に作 成した3項目のうち2項目(「自分にはいろいろな素質がある」、「何かをする時には人並み程度にはでき る」)の因子負荷量が小さかったため、これらを除外した後に2回目の因子分析を行った。その結果、表 2に示す2因子が得られた。因子名は平石(1990)にならい、それぞれ「充実感」と「自己実現的態度」
とした。なお、自尊感情尺度を参考に作成した「今の自分にだいたい満足している」は、充実感に含まれた。
表2 自己意識に関する質問の因子分析の結果
因子 質問項目 Ⅰ II 共通性
Ⅰ 充実感
充実していると感じる .854 .000 .729
毎日の生活が楽しい .835 -.038 .666
今の自分にだいたい満足している .682 -.044 .436
自分の好きなことができている .633 .073 .453
Ⅱ 自己実現的態度
目標を持っている -.079 .889 .725
夢に向かって努力している .188 .718 .687
やりたいことが見つからない(※逆転項目) -.054 .698 .451
因子分析によって得られた2因子を下位尺度とし、因子ごとの項目平均点を尺度得点とした。その結 果、充実感(「充実していると感じる」、「毎日の生活が楽しい」、「今の自分にだいたい満足している」、「自 分の好きなことができている」)の平均値は3.63(SD=0.90)、自己実現的態度(「目標を持っている」、「夢 に向かって努力している」、「やりたいことが見つからない」)の平均値は3.62(SD=1.06)であった。尺 度の信頼性(クロンバックのα係数)を求めたところ、充実感はα=.831、自己実現的態度はα=.810であった。
表3に、男女別・学年別の充実感と自己実現的態度の得点を示す。これらの得点について性別×学年の 2要因の分散分析を行った。その結果、充実感において性別の主効果が有意であり(F(1, 514)=4.998, p<.05)、女子の方が男子よりも有意に得点が高かった。また、学年の主効果も有意であった(F(8, 514)
=1.969, p<.05)。多重比較(Tukey HSD)の結果、高校1年生の充実感の得点は専門学校2年生よりも 有意に高かった。自己実現的態度については、学年の主効果のみが有意であった(F(8, 514)=2.132,
表3 男女別・学年別の充実感および自己実現的態度の得点
性別 学年 N 充実感 自己実現的態度
平均 標準偏差 平均 標準偏差
男
中学3年 12 3.08 0.98 3.47 1.21
高校1年 73 3.59 0.90 3.51 1.05
高校2年 43 3.44 1.04 3.47 1.13
高校3年 48 3.70 0.96 3.95 0.85
短大・専門学校1年 5 3.35 0.95 4.00 1.55
短大・専門学校2年 6 2.83 0.54 3.44 1.15
大学1年 25 3.43 0.87 3.35 1.26
大学2年 24 3.75 0.92 3.74 0.98
大学3年 13 3.54 0.85 3.97 0.76
男子全体 249 3.53 0.94 3.63 1.06
女
中学3年 8 3.53 0.76 3.38 0.90
高校1年 59 3.88 0.76 3.55 0.98
高校2年 60 3.80 0.79 3.61 1.05
高校3年 46 3.73 0.94 4.01 0.92
短大・専門学校1年 15 3.93 0.73 3.87 1.04 短大・専門学校2年 15 3.15 1.09 3.76 1.26
大学1年 29 3.90 0.84 3.45 1.15
大学2年 21 3.49 0.79 3.54 1.22
大学3年 30 3.37 0.81 3.28 1.08
女子全体 283 3.71 0.85 3.62 1.06
全体 532 3.63 0.90 3.62 1.06
(3)将来像に関する回答
「将来について明るい希望をもっていますか」の質問に対しては、68.8%の青年が「希望がある」また は「どちらかといえば希望がある」と答えた(図1)。また、回答を「希望がある」の4点から「希望が ない」の1点までを割り当てて得点化したところ、平均得点は2.78(SD=0.85)であった。
図1 将来に明るい希望をもっているかという質問に対する回答結果
分析コード:
回答 度数 割合
ある 98 0.1842105
どちらかといえばある 268 0.5037594 どちらかといえばない 117 0.2199248
ない 48 0.0902256
無回答 1 0.0018797
合計 532
ある 18.4%98
どちらかといえば ある 50.4%268 どちらかといえば
ない 22.0%117
ない 9.0%48
無回答 1 0.2%
次に、40歳頃の将来像の質問に対する回答結果を見ていく。10項目の将来像それぞれの回答を、「そう 思う」の5点から「そう思わない」の1点までを割り当てて得点化し、平均点を求めた。その結果、図2 に示すとおり、「親を大切にしている」と「幸せになっている」が高く、「お金持ちになっている」、「世界 で活躍している」、「有名になっている」が低い結果となった。
図2 40歳頃の自分の将来像に関する回答の得点 エラーバーは標準偏差を表す。
(4)自己意識と将来像の関係
充実感および自己実現的態度と、将来像に関する回答の相関係数を表4に示す。充実感、自己実現的態 度ともに、「将来に明るい希望をもっている」との間に有意な中程度の正の相関が認められた。また、充 実感については、10 項目のうち「自由にのんびり暮らしている」、「世界で活躍している」、「有名になっ ている」を除く7項目との間で有意な弱~中程度の正の相関が認められた(r=.255 ~ .478)。自己実現的 態度については、「自由にのんびり暮らしている」以外の9項目との間に有意な弱~中程度の正の相関が 認められた(r=.231 ~ .454)。このように、それほど強い相関ではないものの、充実感や自己実現的態度 が高いほど将来に対して肯定的なイメージを持っている傾向が高いという結果になった。なお、充実感よ りも自己実現的態度の方が、「多くの人の役に立っている」や「出世している」といった社会的な活躍に 関わる将来像との相関がやや高い傾向にあった。また、「自由にのんびり暮らしている」、「世界で活躍し ている」、「有名になっている」との相関は、充実感、自己実現的態度ともに低かった。
変数名 平均値 標準偏差 お金持ちになっている 2.632 1.070 自由にのんびり暮らしている 3.286 1.214 世界で活躍している 2.011 1.108 多くの人の役に立っている 3.160 1.116 有名になっている 2.009 1.081 子どもを育てている 3.506 1.251 親を大切にしている 4.047 1.016 幸せになっている 3.825 1.145 結婚している 3.492 1.288 出世している 3.141 1.144
図2 40歳頃の自分の将来像に関する回答の得点 エラーバーは標準偏差を表す。
0 1 2 3 4 5
お金持ちになっている 自由にのんびり暮らしている 世界で活躍している 多くの人の役に立っている 有名になっている 子どもを育てている 親を大切にしている 幸せになっている 結婚している 出世している
平均点
表4 充実感・自己実現的態度と将来像の間の相関係数
将来像に関する質問項目 充実感 自己実現的態度
将来に明るい希望をもっている .457** .587**
40歳頃の自分の将来像
お金持ちになっている .255** .286**
自由にのんびり暮らしている .172** .085
世界で活躍している .187** .231**
多くの人の役に立っている .344** .454**
有名になっている .152** .235**
子どもを育てている .275** .300**
親を大切にしている .350** .321**
幸せになっている .478** .432**
結婚している .299** .302**
出世している .290** .347**
** p< .01
4.考察
本研究は青年に対する意識調査の結果を分析し、青年の自己意識と将来像の実態を捉え、両者の関連性 を明らかにすることを目的とした。
充実感と自己実現的態度の結果を見ると、学年の間で有意差があったのは一部のみで、それほど明確な 違いは見られなかった。ただし、全体的に高校3年生の得点がやや高い傾向が見られた。この結果は、自 己肯定意識尺度を用いた先行研究の結果と異なっている。平石(1993)の研究では、充実感と自己実現的 態度の得点は、男子では中学生から高校生、大学生と低くなり、女子では中学生よりも高校生が低く、大 学生で高いという結果が示された。しかしながら今回の調査では、このような傾向は見られなかった。
この違いは、今回の調査で用いた質問項目がオリジナルの自己肯定意識尺度と異なっていたことによっ て生じた可能性がある。また、今回は高校3年生の得点が比較的高かったが、平石(1993)の調査では高 校3年生は対象者に含まれていなかった。このように測定法や対象者に違いがあるため、今回の結果を先 行研究と単純に比較することは難しいであろう。ただし、今回の調査結果は学年ごとの標本数が少なく一 般的傾向を示していない可能性があり、このために先行研究と一致しなかったとも考えられる。なお、同 様の不一致は、本研究以外でも指摘されている。平石(1990, 1993)によると、自己意識や自己概念、自 尊感情の発達的変化について調べた過去の研究結果には一貫した傾向が見られないという。その原因とし て、研究間で自己意識の定義が統一されていないことや、研究方法論に違いがあることが指摘されている。
このような研究間の不一致に関しては、自己意識の発達を単なる年齢による変化という点から捉えるこ とにそもそも無理があるという指摘もある。柏木(2015)は、自己尊重や自己受容に関する過去の研究を 概観した上で、自己意識には個人が置かれた環境条件や文化・社会的条件が深く関与すると述べ、単なる 年齢的変化を見ることにはあまり意味が無いと指摘している。そして、自己意識の発達的変化を明らかに したいのであれば、異なる年齢集団を比較する横断的研究ではなく、特定の対象者の変化を経年的に調べ て、環境変化と自己概念の変化の対応を確かめるような縦断的研究を行うべきであるとも主張している
(柏木, 2015; 平石, 1990)。これに従えば、自己意識の発達については年齢の異なる対象者を調査するより も、個人の変化を詳細に分析して検討するべきかもしれない。
自己の将来像についての回答結果を見ると、「明るい希望をもっている」と答えた青年は7割未満であっ
閣府調査では諸外国(韓国、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、スウェーデン)の若者は8~9割 が「明るい希望をもっている」と回答している。このように、本研究の結果も、諸外国に比べ日本の青年 は将来に対して明るい希望を持つ者が少ないことを示している。
40歳頃の自己の将来像については、「親を大切にしている」、「幸せになっている」、「子どもを育てている」
などの家族形成に関する項目の得点が比較的高く、「お金持ちになっている」、「世界で活躍している」、「有 名になっている」などの社会的な活躍に関する項目の得点が比較的低かった。内閣府(2014)の調査結果 でも、「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」を合わせた回答割合は家族形成に関する項目で高く、
社会的活躍や立身出世に関する項目で低かった。したがって内閣府の調査結果と同様に本研究の結果から も、今日の青年は家族形成に関する将来像に比べ、社会的活躍についてそれほど肯定的なイメージを持っ ていないということができる。
以上のように今回の調査結果は、現在の青年は明るい希望を持つ傾向が諸外国に比べて低く、特に社会 的活躍に関する将来像がそれほど肯定的でないという内閣府(2014)の結果に一致した。青年が高い目標 を持てないのは、現代の日本の社会的状況が背景にあるのかもしれない。一方で、日本人独特の傾向とし て、対象者が自己主張を控えて回答した可能性も考えられる。これらの要因が回答に影響した可能性につ いては、改めて調べる必要があるだろう。
次に、自己意識と将来像の関係について見ていく。相関関係の分析結果から、充実感や自己実現的態度 が、将来に対する明るい希望や40歳頃の肯定的な自己像(特に、「幸せになっている」や「多くの人の役 に立っている」の項目)とある程度関連することが示された。すなわち、肯定的な自己意識を持っている 青年ほど、将来を肯定的に捉える傾向がある。先述のように内閣府(2014)の報告では、自己肯定感が肯 定的な将来像に関連することが示されるとともに、自己肯定感は家族関係や学校生活に満足している者ほ ど高いことが指摘されている。そしてこのことから、家族関係を支えるための家庭支援や、充実感が持て るような質の高い教育への取り組みが重要であると述べられている。このように見ると、青年が肯定的な 自己意識を持ち、将来に対して明るい希望を抱く上で、教育現場が果たす役割は大きいといえるだろう。
学校や教師には、生徒が充実して学業に取り組み、自己実現に向けた態度を持てるようにするための工夫 が求められる。
本研究は、青年に対する意識調査の一部として自己意識を測定した。そのため、自己肯定意識を測定し た先行研究に比べて質問項目が少なく、尺度も十分に検討されたものではない。しかし、青年の自己意識 と将来像に関する傾向は示すことができたと思われる。今後は、信頼性が確認されている既存の心理尺度 を用いるなどして、より詳細な分析を検討したい。
付記
本研究は、入間市と東京家政大学地域連携推進センターの共同研究として行われた、「入間市と東京家 政大学との子育て支援に関わる調査報告」の結果の一部を再分析したものである。調査全体の内容と結果 については、東京家政大学地域連携推進センター発行の「2016 入間市と東京家政大学との子育て支援に 関わる調査報告書」を参照していただきたい。
本調査にご協力いただいた回答者の皆様、入間市職員の方々、本学地域連携推進センターの職員の皆様 に感謝申し上げます。また、データの利用にご同意いただきました、共同研究者の山本和人教授、岩崎美 智子教授、松本なるみ准教授に御礼申し上げます。
引用文献
平石賢二(1990). 青年期における自己意識の発達に関する研究(Ⅰ)―自己肯定性次元と自己安定性次
平石賢二(1993). 青年期における自己意識の発達に関する研究(Ⅱ)―重要な他者からの評価との関連 名古屋大学教育学部紀要 教育心理学科, 40, 99-125.
柏木惠子(2015). 新装版 子どもの「自己」の発達 東京大学出版会.
内閣府(2014). 平成 26 年版子ども・若者白書(全体版) <http://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/
h26honpen/pdf_index.html> (2017年12月15日閲覧)
山本真理子・松井 豊・山城由紀子(1982). 認知された自己の諸側面の構造 教育心理学研究, 30, 64-68.