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ユニバーサルコミュニケーション研究所 研究所長 木俵 豊

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Academic year: 2021

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■概要

本研究所は真に人との親和性の高いコミュニケーショ ン技術や知的機能を持つ先端技術により、国民生活の利 便性の向上や豊かで安心な社会の構築等に貢献すること を目指した研究開発をする。具体的には社会に流布して いる膨大な情報や知識のビッグデータ(社会知)を情報 源として、有用な質問の自動生成やその回答の自動提供 等を行うことにより、非専門家でも専門的知識に容易に アクセスすることを可能とし、かつ、利用者の意思決定 において有用な知識を提供するための技術を研究開発す る。また、インターネット上に展開される災害に関する 社会知について、各種の観測情報と共にリアルタイムに 分かりやすく整理し、利用者に提供するための基盤技術 を耐災害ICT研究センターと共同で研究開発する。さら に、各種の社会システムの最適化・効率化を実現するた め、高度な状況認識や行動支援を可能にするための画像 解析技術を研究開発する。これらの技術により、人と社 会にやさしいコミュニケーションの実現及び生活や福祉 等に役立つ新しいICTの創出を目指す。

■主な記事

1 .大 分 県 豪 雨 災 害 で のDISAANA( デ ィ サ ー ナ)/

D-SUMM(ディーサム)の利活用(耐災害ICT研究 センターとの共同開発)

平成27年 4 月に公開したDISAANAがその直後に発生

した熊本地震において、内閣官房のツイッター分析班で 活用され、現地災害対策本部に指定避難所以外のニーズ 等を情報提供するなどの成果を得ていた。その後各自治 体の防災訓練に参加して普及を図ってきたが、平成29 年度においても自治体への更なる普及のために大分県や 岩手県等の防災訓練に参加してDISAANA/D-SUMM技術 の活用と普及を行った(図 1 )。その結果、DISAANA/

D-SUMMを利用していた大分県庁が平成29年 7 月の九 州北部豪雨の際にDISAANA/D-SUMMによって、いち早 くJRの鉄橋流出を把握して関係各所に連絡するなどの 成果が得られている。更なる社会実装のために民間企業 へのライセンス供与を行った。

2 .次世代対話技術の研究開発

社会知の有効活用を目指して、Web上における大量 の知識を活用して多様なトピックに関する対話を行う次 世代の対話システムとして「WEKDA(ウェクダ)」(旧 称“WISDOM〈ウィズダム〉くん”)の開発を推進した(図 2 )。既存の対話技術のようにルールやシナリオに基づ く対話ではなく、大規模なWeb情報に基づく質問応答 を用いた対話技術は社会が求める高度な次世代人工知能 技術のひとつである。WEKDAは当研究所で長年開発し てきたWISDOM X(ウィズダム エックス)の技術を活 用した他に類を見ない社会知解析技術に基づくものであ る。平成29年度は対象となる分野を拡大するとともに、

ユニバーサルコミュニケーション研究所

研究所長  木俵 豊

3.4

図1 平成29年4月災害図上訓練においてD-SUMMを活用する大分県職員

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47

3

創るデータ利活用基盤分野

3.4 ユニバーサルコミュニケーション研究所

質問に対する回答を要約して返答する等の機能を開発し た。

3 .画像解析技術の研究開発

平成28年度から開始した画像解析技術の研究開発は 引き続き観光支援と災害対策支援を念頭に置いて、画像 状況コーパスの構築技術の研究と、画像状況を記述する 技術の研究開発を行った(図 3 )。平成29年度は、独自 の街並み画像データを収集して災害時の画像状況を解析 する技術の研究開発を行うとともに、観光支援用の画像 コーパスを自動構築する技術として、SNSから収集した 大量の観光画像を、建造物ごとにクラスタリングする手 法を開発した。

図3 画像ラベリングツール

図2 対話システムプロトタイプ「WEKDA(ウェクダ)」動作例

参照

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