中学校での多読指導実践が及ぼす影響 に関す る一考察
AS t ud yo nSo meAf f c e t so fExt e ns i veRe a di ngi na nEng l i s hEl e c t i veCl a s s i naJ uni o rHi g hSc ho o l
(2006年
3
月31日受理)佐藤 大介 橋 内 幸子
DaisukeSatoh SachikoHashiuchi
Ke ywo r d s:
多読指導,生徒意識,速読力,定期試験,改善点要 旨
本調査では,中学
2
年生21名 を対象 に洋書冊数230冊 を用意 して,選択授業 (発展型)で10回の多読授業 を実施 した。授業では 「多読三原則」だけを指示 し,受講 した生徒 には 自由に洋書を手に取 り読書を進 めて もらった。
調査方法 として,生徒 の意識‑の影響 をアンケー ト調査か ら,速読力‑の影響 を毎回授業時に測定 したWPMか ら,英 語力‑の影響 を定期試験結果か らそれぞれ検証 を行 った。
その結果,多読授業 に取 り組む前の生徒意識 は, 「英語力強化」 と 「読書習慣 ・文学鑑賞」を主な 目的 としていた。
実際10回の授業後,生徒 はReadingスキルの伸長や,読書 を通 しての忍耐力 ・集 中力 ・読書習慣が付いた と感 じている。
しか しなが ら,速読力 については伸びてい ると感 じていた生徒が多かったのに対 し,WPMの測定結果か らは大 きな伸び は読み取 ることができなかった。定期試験‑の影響 に関 しては,本講座 を受 けた生徒 には有意な伸びが見 られた。
このよ うな結果 と生徒の感想 を元に,よ り良い多読授業に向けての方法を,教材,教室環境 ,指導の3点か ら‑提案 を行 う。
1 .は じ め に
中学校や高等学校 の英語科 では実践的 コ ミュニケー シ ョン能力 の育成 に重点が置かれ,授業 では多 くの コ ミュニケーシ ョン活動が行われ るよ うになってきた。 し か し,その反面英語の授業時数は減少 し,その中で受験 対策 も行 いなが ら, よ り多 くの "authentic"な英語 を 生徒 に感 じ取ってもらうためには,授業だけでは不十分
となっている。
さて,昨年,筆者 は書店で広 く並べ られていた多読授 業に関す る図書が気にな り,手に取って読んでみた。 と て も今 までの英語 の授業 の常識 を覆す事柄 が多 く含 ま れ, とても驚博 した。 しか し,中学生がもしこの多読授 業 を楽 しみ,た くさんの英語 に触れ られれ ば,彼 らの英 語力は さらに伸びるのではないか と感 じたのである。不
十分 なinputのままでoutputを させ て しまってい る現状 を踏 まえ,多読授業 を実施す るこ とに よ り,input量 を 増 し生徒 のoutput‑ の助 け とな るので はない か と期待
し,取 り組む ことを決心 した。
そ こで,本調査では, 中学校 における選択授業での多 読授業実践で,生徒 の開始時 と終了時の意識 を調査す る とともに,多読が もた らすReadingにお ける読む速 さ‑
の影響及び定期試験 での結果 に及 ぼす影響 を検討 した
い 。
また,授業実践 を通 して,様 々な改善点 も多 くあった。
そ ういった点に関 しても,本論 で述べたい。
76
佐藤 大介
2. 調 査 方 法 2.
1 対 象筆者が非常勤講師 として勤務 している岡山市内のA中 学校で,選択授業
( 1 0
時間)を受講 した2年生21
名 を調 査対象 とした。本校 では,選択授業を前期 ・後期に2つ ずつ行い,それぞれが 「補充型」と 「発展型」に分けら れてい る。 「補充型」では,苦手な分野を基礎 か らじっ くりや り直す こと等ができるよ う設定 されてお り, 「発 展型」では,通常の授業ではできない発展的は活動 を得 意分野において挑戦 し, さらに学習を深めるよ う設定 さ れている。本調査は後期選択授業の発展型の生徒であるため,英 語学習に対す る関心 ・意欲 ・態度は高いものの,必ず し
も英語が得意 とい う生徒ばか りではなかった。なお,本 講座 を選択 した
21
名 の内,2 0
名 は第1希望 としてお り,1名だけが第2希望であった。
2.2
教 材多読授業 を展開す るために,まず,多読用の洋書を量 的に整 える手立てを行った。
本校の図書館 に蔵書 している洋書を調べてみると,吹 のよ うな83冊があった。
◇
AL i t t l eG o l d e nB o o k
46冊◇
南雲堂 レディバー ド・リーダーズ 14冊◇
復刻 世界の絵本館 (オズボーン・コレクション) 16冊◇ その他 7冊
合 計 83冊
しか しこれ らの蔵書は どれ も古 く,また生徒が実際に 興 味 を持 って積極 的に楽 しみなが ら読む には不十分で
あった。そ こで新たに洋書を購入することとした。
洋書の冊数 については,酒井 ら
( 2 0 0 5 )
を参考に,本学 の図書費予算 を考慮 しなが ら,購入 した。冊数は,21
名 の生徒が毎回5冊手にしても可能な量,つま り,21
(名)×5 (冊)‑110冊は新規に用意 しよ うと考えた。
そ こで安価 でま とめて購入す ることができた
o x f o r d
のG r a d e dR e a d e r s
を1 01
冊購入 した。また レベル につい ては, 中学校2年 生程度 の もの と考 え,cl a s s i cT al e s B e gi n n e r
1,2,Cl a s s i cT a l e sEl e m e n t a r y
1,2,3,0 Ⅹ f o rdB o o k w o r msLi b r a r y
1,2,0 Ⅹ f o r dB o o k w o r ms
橋 内 幸子
S t a r t e r s , o x f o r dR e a d i n gT r e eS t a g e
1,1+,2,3,4, 5,6,7を選んだ。この結果,本校の洋書蔵書数は184冊 となった。また, 生徒 自身にも洋書 を自宅で積極的に読んでもらうため, 本講座 を選択 した生徒 には,イ ンターネ ッ ト (A
ma z o n )
や パ ン フ レ ッ ト( 0 Ⅹ f o r dG r a d e dR e a d e r s
,P e n g ui n R e a d e r s
,M a c mi l l a n )
か ら好 きな洋書 を各 自最低2
冊ず つ購入 してもらい (筆者がま とめて注文),しば らくの間, 授業にも持参 してきてもらうことで,授業時の洋書数は 46冊増え,結果2 3 0
冊 となった。なお,これ ら洋書については,後期の選択授業期間は, 英語科で管理 し,一般貸出等は行わなかった。
2.3
授業展開選択授業の名前を 「英語 を実体感 !多読 ワール ド」 と し,選択授業の全体オ リエンテーシ ョンでは,「楽 しく」
「継続的に」 「大量に」をキーワー ドに洋書を読み進 めて い くことを強調 した。また,授業では,「多読三原則」 (秤 書は引かない・わか らない ところは飛ばす・進まな くなっ た らやめる)を取 り入れ,授業を行 った。
2.4
手続き本調査では,生徒 自身の意識 を検証す るために,初回 の授業時に各 自目標設定をして行い,選択理 由や 自己課 題 について記入 してもらった。 さらに最終回では,生徒 自身が感 じた伸長 した力や感想 を記入 してもらうと同時 に,本講座 についてのアンケー ト調査 を実施 した。
また,速読力‑の影響 を見るために,毎回授業の終わ りに, 1分間の黙読による
W P M
を測定 し記録 した。さらに,定期試験における成績‑の影響を調査す るた めに,前期の期末試験 と後期の学年末試験の各観点別得 点 (関心 ・意欲 ・態度は除 く) と合計点を用い,統計的 処理を行 った。なお,両試験共に,作成 したのは筆者以 外の別の英語科教師である。
3. 調査結果 と考察 3. 1選択 した生徒の意識
まずは生徒 に本講座の選択理由を自由記述で記入 して もらった。その理由として,もっとも多かったのは,「語
嚢 を増や したい」,「長文を読み取る力を付けたい」,「英 文をスラスラ読めるようにな りたい」 といった英語力伸 長を理由としている生徒であった (11名)。また,「独 り で洋書を読めるようにな りたい,または,読んでみたい」
や 「本を読むことが好きなので,英語で書かれた本 も楽 しんでみたい」といった読書鑑賞が好きな生徒 も多 くい た (9名)。他には,「英語話者の実際の表現にも触れて みたい」 (3名)や 「英語に対す る苦手意識の克服」 (2 名)なども選択理由に含まれていた。
また,本講座での 自己課題設定においては,語糞力, 読解力 (推測力を含む),速読力,表現力な どの英語力 を設定 した生徒が多 くいた (12名)。他にも,洋書を読 む ことに対 しての習慣 を身に付けた り,読書による集中 力や忍耐力を身に付けたい と思っている生徒(6名)や, 英語に対する苦手意識の克服や興味 ・関心を強めると設 定 した生徒 (3名),辞書 を引かないで読む よ うに した い と感 じている生徒 もいた (2名)0
この結果は,選択授業の全体オ リエンテーシ ョンにお ける指導が強 く働 き,また選択に際 して事前に配布 して いる学習概要の書かれた資料が大きな影響を与えている のは明確であるが,本講座 を進 めてい く中で,生徒 自身 が求めているものは大きく分けると,「英語力強化」と「読 書習慣 ・文学鑑賞」の2点であることがよく分かる。
3.2
講座を終えた生徒の意識10回の講座の終わ りに,生徒 自身が感 じた伸長 した力 に関 して 自由記述で記入 して もらった。その結果,21 名中
1 4
名が,速読力が伸びたと感 じていた。また,前項 で挙げた読解力は21名 中7名が,推測力 も同様に21名 中7
名がそれぞれ伸びた と感 じていた。 しか しなが ら,請 嚢や表現力については,あま り伸びているとい う実感は 持っていないようである。また,読書を授業中に行 うこ とで,忍耐力や集中力,読書習慣がっいた と感 じている 生徒は5名いた。英語に対す る興味 ・関心が増 した と答 えた生徒 も2
名いた。本講座で初回に設定 した課題 を達成するために取った 手段に関しても記入 もらった。その方法は十人十色では あったが, とにか くた くさん読む とい うことに努力 した ようである。その際にも,辞書を使わずに語桑をできる 限 り推測 しながら読んでいった り,簡単なほ うか ら難 し
い本に段階的に移行 させてい く方法や,分か らない部分 を何度 も読み直 した り, さらには,予め別の手段 (イン ターネ ッ トや和書)で概要を把握 してか ら読み始めるな ど,生徒 自身が最適な手段を考えなが ら,多読を進めて いっていた。中には辞書を片手に和訳をずっと行ってい る生徒 もいた。
この結果か ら,10回の多読授業において生徒たちは,
R e a d l n g
に関す るスキルが伸びていると実感 していることが分かる。その伸ば し方については, 自分 自身で考え ることが重要であるようだ。 さらに,洋書を読み進める ことで忍耐力や集 中力,読書習慣 も身に付いた と感 じて いることは,生徒の要求を満た していると考えることが できる。
3.3 速読力への影響
速読力の伸長を調査す るために,毎回の授業終了時に WPMを測定 した。今回のWPMの測定は1分間 とし,授業時 の読書時 と同様黙読による方法を取った。測定に用いる 教材 は,それぞれ授業中に読み進 めていた図書を用い, 測定の関係上必ず100語以上のものを使用す るよ うに指 導 した。
図1は,WPM測定結果の平均値 をグラフで示 したもの である。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 回 数
図1 WPM測定結果の平均値
図
1
の結果 を見 ると,1
回 目よ り10回 目の方が,WPM が増 していることが分か る。 しか し, 1回 目はWPMの測 定に不慣れ とい うこともあ り,少数であることは想定内 であった。またこのような増減が測定に用いている図書 によって異なって しま うことも考えられ る。 よって2回78
佐藤 大介
目以降を比較す ると, さほ ど有意な差はない と言える。
この結果は
3.2
で述べた生徒 自身,速読力が上がった と感 じている点 との関連 を考えると,授業中にこのよう な測定を行 っていたのはWPMのみであ り,他 の点につい ては実感す ることができなかったのではないだろ うか。3.4
定期試験 における成績への影響生徒 が本講座 に求 めてい るものの大 きな 目的の 1つ が,当然の事なが ら,英語力の強化である。 この点を検 証す るために,本講座 を受講 した21名 を実験群 として, 筆者以外の本校英語科教師作成の前期期末試験 と後期学 年末試験における平均値の差を有意水準
5%
で両側検定 のt検定により検討 した。また,本講座 を受講 し七いな い本校2
年生全員 を統制群 として同試験の平均の差 もt 検定により検討 した。その結果が表1である。表1 実験群と統制群のt検定結果
前 期 後 期
M SD M SD df i 実験群 67.5 19.9 74.3 19.7 20 ‑3.1** 統制群 59.4 22.0 63.9 22.3 174 ‑4.7
*
p<.05, **p<.001表
1
が示す よ うに,統制群の試験間の平均の差が有意 でないのに対 し,実験群 の試験 間の結果 には有意差が あった。また実験群の試験間における観点別の検定結果 が表2に,統制群の観点別の検定結果 を表 3に示す。表2 実験群の観点別のt検定結果
前 期 後 期
M SD M SD df i 表現 7.0 2.8 6.2 3.6 20 1.3 理解 42.6 12.8 47.1 ll.2 20 ‑2.9** 言文 17.9 6.5 21.6 6.5 20 ‑4.0**
*p<.05,**p<.001
橋内 幸子
表3 統制群の観点別のt検定結果
前 期 後 期
M SD M SD df i 表現 6.6 3.0 5.6 3.5 174 3.4** 理解 37.5 14.1 39.0 14.0 174 ‑2.1* 言文 15,4 7,5 20.4 7.7 174 ‑9.9
*p<・05,**p<・001
表2,表3よ り, 「表現の能力」の観点では,統制群 に見 られ る有意差が,平均点は学年全体 よりも高いもの の実験群では見 られない とい う結果 となった。 しか し,
「理解の能力」の観点においては統制群 よりも実験群の 方がより有意な差があ り, 「言語や文化 についての知識 ・ 理解
」
では,実験群 に見 られ る有意差が,統制群では見られなかった。
また,試験 ごとの各群の得点の差を,マン ・ホイ ッ ト ニー検定によって検討 した。その結果,前期試験では, U=1465.500,p=.13,n.S.であ り,有意な差はなかった。
それに対 して,後期試験では,U=1274.500,p く.05であ り,有意な差があるとい う結果 となった。
これ らの結果が示す ように,多読を行 うことで,英語 力強化の一因 となるのは明 らかなようである。また
,
「理 解の能力」によ り有意 な差があることか ら,3.2
で述 べたよ うに生徒 自身 も実感 している読解力や推測力が高 まった と言えよ う。 しか し表現や語嚢に関 してはあま り 肯定的な感想 を抱いていない とい う点で,試験間での有 意差がなかった 「表現の能力」
か ら読み取ることができ る。また 「言語や文化 についての知識 ・理解」
について も有意な差が出てい ることか ら,input量が他の生徒 よ りも多かったことによ りintakeが起 こっていると考えら れ る。4. より良い多読授業に向けて
多読授業 を半期10回に渡 り実施 し,その中で生徒か ら 多 くの感想や改善点が寄せ られた。それ らを元に,より 良い多読授業を作 り上げるための‑提案 をす る。
4. 1教材の充実
今回受講 した生徒にアンケー ト調査を行 ったⅥところ, この半期間で読んだ冊数は,授業内が平均
2 7 . 0
冊 (1回 当た りの2 . 7
冊), 自宅または授業外が1 . 7
冊,合計平均 が2 7 . 4
冊 となった。冊数に関 しては,今回は常に生徒全 体に十分に行き渡るだけの量は確保できていたように感じる。
今回は
2 3 0
冊の洋書を用意 したが,生徒が読んだほ と ん どが0XfordのGraded Readersシ リーズで あった。 そ の 中で も,特 に生徒 が手 に取 り読 ん だの は,0Ⅹford Bookworms Startersであった。その理 由 として挙 げ ら れ るのは,当 レベル には,中学2年生で既習の文法事 項で構成 されてお り,また,Comic Strip,Narrative, Interactiveの3つの形式が用意 されてお り,その中で もマ ンガ感覚で楽 しみなが ら読めるComic Strip形式の ものや,物語の展開を自分で選択肢を選びなが ら進めて い くゲーム感覚のInteractlve形式のものが生徒 には特 に人気があ り,毎回楽 しみにして授業に臨んでいた。 こ の形式の図書を増やす ことを望む声 もあった。 しか し, Bookworms Library 3については難 しい と感 じている生 徒が多かったが,Library 2は中学2
年時に学習す る項 目も多 く含まれてお り,このような点か ら,Library 3 にチャレンジすることを楽 しんでいる生徒 もいた。同様 に,難 しい レベルの図書を読むことで,自分の レベル を 知るといった生徒 もいた。また,Classic Talesシ リーズでは,知っている物語 やお とぎ話が多 く,とても馴染みやすかったようである。
これ らの本 を手始めに,多読をスター トさせていた。
ReadingTreeシリーズは,易 しいものか らとにかく多 く 読 もうと数冊手に取 り,席に戻っては友だち同士で絵 を 見ては笑いなが ら,それでも未知語について,協力 しな が ら絵か ら意味を見つけようとがんばっている姿があっ た。
0Ⅹfordシ リーズの レベル と読書数 の関係 は表4であ る。 この結果か ら中学2年生程度で用意するべきレベル がおおまかに把握できる。
表4 シリーズ ・レベルと読書数
シ リーズ 読書数
OxfordReadingTreeStage
I
OxfordReadingTreeStage1
+OxfordReadingTreeStage
2
OxfordReadingTreeStage3
OxfordReadingTreeStage4
OxfordReadingTreeStage5
OxfordReadingTreeStage6
OxfordReadingTreeStage7
ClassicTalesBegimmer1
ClassicTalesBegirmer2
ClassicTalesElementary1
ClassicTalesElementary2
ClassicTalesElementary3
OxfordBookworm sStarters OxfわrdBookwom sLibrary1
OxfordBookworm sLibrary2
OxfordBookworm sLibrary3
しか し,実際oxford Graded Readersシ リーズは生徒 の意見が反映 されて購入 したものではない。今回生徒に 各 自で購入 させた大きな理由の1つに,興味 ・関心が強 いものを調べるとい うことも含んでいた。今回生徒が購 入 したものは次のように分類できる。
【映画】
Apollo
1 3
(PenguinLevel2)Babe‑Apiginthecity (PenguinLevel2) CharlieandtheChocolateFactory
E.T.ExtraTerrestrial (PenguinLevel2) JAWS (PenguinLevel2)
MenlnBlackNewEdition (PenguinLevel2) Mr.Bean (PenguinLevel2)
StarWars:LastStandonJabiim
TheLordoftheRing (TheFellowshipoftheRing) TheLordoftheRing (TheReturnoftheKing) TheLordoftheRing (TheTwoTowers)
TheManintheIronMask (MacmillanBeginner)
8 0
佐藤 大介
ThePhantomoftheOpera (oxfordBookworms1) TroyStoneNewEdition (PenguinEasystarter) TheWizardofOz (oxfordBookworms1)
【マンガ ・アニメ】
CaseClosed DragonBall
【人気作品】
CharlieandtheGreatGlassElevator Holes (YearlingNewbery)
【パ ンフレッ トを読んで】
APairofGhostlyhands (oxfordBookworms3) AliceinWonderlandNewEdition (PenguinLevel2) ChristmasCarol (oxfordBookworms3)
Escape (oxfordStarters)
LuckyNumber (MacmlllanStarter) POLICETV (0ⅩfordStarter)
Sherlock Holmes and the Duke's son (0Ⅹford Bookworms1)
Starman (oxfordStarters) TheGoldBsh (0ⅩfordBookworms3) TheLostShip (MacmillanStarter) ThePiano (0ⅩfordBookworms2)
ThroughtheLooking‑Glass (0ⅩfordBookworms3) windintheWillowNewEdition (PenguinLevel2)
これ ら購入 した図書は,実際生徒が最後に要望 した種 類の もの とほぼ同様のものである。やは り多 くの生徒が 映画の原作本やすでに話の展開を知っている本 をもっ と 多 く用意すべきだ と感 じてお り,また,マンガ本な どは 全巻集 めるとより楽 しみなが ら継続的に読めると多読に おける意欲 を示 している。本講座 でも授業 とは別 に個人 でHarryPotterを購入 して,授業中に読み進 めている生 徒 もいた。また, このよ うな生徒が要望す る図書に関 し ては,重複 して購入す ることも必要であ り,もし重複 し て購入できない場合は,貸 し出 しを禁止するな どの手立 てを考 える必要がある。本講座でも,途中まで読んでい た本が次回の授業で別の生徒が先に取っていたため,読
橋内 幸子
む ことができなかった とい う感想 もあ り,貸 し出 しな ど を行わないのであれば,授業終了時に次回の予約カー ド を設 けてもいいであろ う。また,この羊うな問題 に対処 す るために,多読の授業で扱 う図書は中学校 レベルでは, 50ページ以下の図書を多 く用意す ることで,授業中に読 みきって しま うことができるとい うことも考えられ る。
4.2
教室環境の充実本講座 について,少 しでも読書環境 を整 えることで, 生徒が リラックス した形で,多読を進 め られ るよ う配慮 す る必要がある。 しか し,ある程度の規律 も必要である。
今回実施 に際 しては,前半は席 を決めずに行い,後半は 席 を決めて行 った。
席 を決 めずに行 うと,本の内容 によってはお もしろい ものもあ り,生徒同士で盛 り上が り,他の読書を してい る生徒 に迷惑がかかって しまった。 しか し,席 を決 める と,静ま りかえ り,眠気 を誘 って しまっていた (昼食終 了後す ぐの授業 とい うこともあるが)。それでもアンケー トの結果では,多 くの生徒が席替えをす ることで,読書 が捗 った といった感想や
1
人で読み進 めてい くことで, 今までよりも夢 中で集 中して読めるようになった といっ た感想が多 くあった。 このため,教室環境 を整 えるため にも席 を決めることは必要であるといえる。また,図書は常に教卓前に レベル別 に設置 していた。
しか し生徒は レベルで図書を選ばず,表紙を見て手に取 り,中を数ページめくり絵などか ら判断 して,興味があ れば席に戻って読んでいるようであった。 よって,本 を 設置す る時は,場所が許せば,表紙が見えるよ うな形で 設置すれば,より図書選択が効率 よく行 えるのではない か と思 う。
辞書 については,数冊設置 しておけばよい と感 じた。
本講座 は, 「多読三原則」にあるよ うに,辞書は引かな い よ うに指示 していた。 しか し,最初 は辞書 に頼 って しま う生徒が数名いたが,最後まで辞書を片手に頼 って いたのは1名のみで,他は徐々に辞書を使用 しな くなっ た。あることがマイナスに作用す ることはないであろ う か ら,数冊置いてお くことも必要である。
4.3
指導の充実本講座では,生徒が読書をす る時間にほとん どを費や し
た。それ故,教師の役割は机間巡回を行いなが ら,個々 の生徒がどのような図書に興味を持ち,読み進めている のかを把握 し,生徒がわか らない箇所や何か相談があれ ば,それに答えるのみであった。
しか し,「読書を楽 しめた」 とい う感想 を抱いていた 生徒が多い一方で,「退屈 さを感 じていた」 と答 えた生 徒 もいた。ただ,ひたす ら黙々 と読書 をす ることの重 要性 もあるであろ うが,時間 と時期を見なが ら,生徒が 選んだ本で読み聞かせを行った り,生徒 自身が読み手 と なって朗読会を行った り,または,推薦図書を導入部や 感想などを踏まえなが ら紹介 した りなど,様々な活動が 考えられる。 この他,時々は多読でつまずいた時の解決 法をクラス全体で話 し合 うなどして,様々な方法を知 り なが ら, 自分に合った英語学習法を見つけてい くなどの 活動 も取 り入れるといいのではないだろ うか。
5 お わ り に
多読授業を通 して,生徒が英語に対 しての苦手意識を 克服 し,さらには,英語 を読むことに対 して苦を感 じな くなってお り,また,本研究で示 した とお り,定期試験 での英語の成績にも効果が見 られた。 さらに,生徒の感 想には
了
書店に行った際洋書 コーナーも見るようになっ た」や 「来年 もこの授業をやってほ しい」,「家でもこの 多読をすれば英語が伸びそ う」な どと英語に関して興味・関心が高まったとい うことは,英語教育においてとても 意味のあることである。
今後は今回論 じたよ うな点をさらに充実 させなが ら, より良い多読授業実践を試み,選択授業 といった限定 し た環境ではなく,図書館 と連携 しなが ら,学校全体で取 り組みたい。それにより,生徒の英語力が高まれば幸い である。
参 考 文 献
酒井邦秀,太田洋,柴 田武史 :"めざせ
1 0 0
万語" とは! ?
一多読は授業で実践できるか‑,英語教育
( 2 0 0 4 ) V o l . 5 2N o . 1 2 ,p p .8 ‑1 6
酒井邦秀,神 田みなみ :「教室で読む英語